JP2010173422A - 自動車の車体構造 - Google Patents

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正登 関城
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Abstract

【課題】重量の増加を抑えながら衝突時における曲げ変形を抑制することができる自動車の車体構造を得る。
【解決手段】サイドメンバ前部12には、変形抑制構造部18が設けられ、この変形抑制構造部18の強化部18Aは、サイドメンバ前部12の長手方向に対して傾斜して配置されている。これによって、変形抑制構造部18は、サイドメンバ前部12に剛性の異方性を付与すると共に、衝突時にはサイドメンバ前部12の変形によって第1のモーメントM1を低減させる方向のキャンセルモーメントM2を発生させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、衝突時に荷重が入力される自動車の車体構造に関する。
自動車の車体構造として、例えば、フロントサイドメンバが補強された構造がある(特許文献1参照)。このような構造では、衝突時にフロントサイドメンバがキック部で曲げ変形するのを抑制するために、フロントサイドメンバに別体の補強部材が配置されている。
特開2005−329789公報
しかしながら、このような構造では、全体として重量の増加を招いてしまう。
本発明は、上記事実を考慮して、重量の増加を抑えながら衝突時における曲げ変形を抑制することができる自動車の車体構造を得ることが目的である。
請求項1に記載する本発明の自動車の車体構造は、長尺状の閉断面部が形成され、衝突時に少なくとも長手方向の一方端部側に衝突荷重が入力される荷重入力部と、前記荷重入力部の長手方向の他方端部側に連結され、衝突時に第1のモーメントが入力されるモーメント入力部と、前記荷重入力部に設けられ、前記荷重入力部における他の部位に比べて剛性の高い強化部を前記荷重入力部の長手方向に対して傾斜して配置することによって、前記荷重入力部に剛性の異方性を付与すると共に、衝突時には前記荷重入力部の変形によって前記第1のモーメントを低減させる方向の第2のモーメントを発生させる変形抑制手段と、を有する。
請求項1に記載する本発明の自動車の車体構造によれば、長尺状の閉断面部が形成された荷重入力部には、衝突時に少なくとも長手方向の一方端部側に衝突荷重が入力される。これに対し、荷重入力部の長手方向の他方端部側に連結されたモーメント入力部には、衝突時に第1のモーメントが入力される。
ここで、荷重入力部に設けられた変形抑制手段は、荷重入力部における他の部位に比べて剛性の高い強化部を前記荷重入力部の長手方向に対して傾斜して配置することによって、荷重入力部に剛性の異方性を付与すると共に、衝突時には荷重入力部の変形によって、荷重入力部への入力荷重を変換して、第1のモーメントを低減させる方向の第2のモーメントを発生させる。このため、モーメント入力部に作用する第1のモーメントが低減させられる。
請求項2に記載する本発明の自動車の車体構造は、請求項1記載の構成において、前記モーメント入力部は、前記荷重入力部の長手方向に対して傾斜した状態で前記他方端部側に連結されると共に、前記強化部は、前記荷重入力部の長手方向に対する傾斜方向が前記モーメント入力部の傾斜方向とは反対向きに設定されている。
請求項2に記載する本発明の自動車の車体構造によれば、モーメント入力部が荷重入力部の長手方向に対して傾斜した状態で荷重入力部の他方端部側に連結されることで、荷重入力部に対して、モーメント入力部の反荷重入力部側(荷重入力部とは反対側)がオフセットしている。このため、衝突時には、荷重入力部からモーメント入力部への荷重が第1のモーメントとして作用する。
一方、強化部は、荷重入力部の長手方向に対する傾斜方向がモーメント入力部の傾斜方向とは反対向きに設定されている。このため、衝突時には、荷重入力部への長手方向に沿った軸力入力によって、荷重入力部が強化部の傾斜方向に沿ってせん断変形しようとしながら主として強化部の傾斜方向に直交する方向へ圧縮するように変形する。これにより、荷重入力部への軸力入力が第1のモーメントを低減させる方向の第2のモーメントへ変換される。このため、モーメント入力部に作用する第1のモーメントが低減させられる。
請求項3に記載する本発明の自動車の車体構造は、請求項1記載の構成において、前記強化部が前記荷重入力部の互いに対向する壁部において前記荷重入力部の長手方向に対して互いに反対向きに傾斜して配置されることによって、前記荷重入力部の長手方向の一方端部側に衝突荷重が入力された状態では、前記第2のモーメントとして、前記荷重入力部の長手方向の軸回りに捩る方向のモーメントを発生させる。
請求項3に記載する本発明の自動車の車体構造によれば、強化部が荷重入力部の互いに対向する壁部において荷重入力部の長手方向に対して互いに反対向きに傾斜して配置されることによって、荷重入力部の長手方向の一方端部側に衝突荷重が入力された状態では、第2のモーメントとして、荷重入力部の長手方向の軸回りに捩る方向のモーメントを発生させる。このため、この捩る方向の第2のモーメントによって、モーメント入力部に作用する第1のモーメントが低減させられる。
請求項4に記載する本発明の自動車の車体構造は、請求項2記載の構成において、前記荷重入力部は、フロントサイドメンバの前部を構成して略車両前後方向に沿って延在するサイドメンバ前部であり、前記モーメント入力部は、前記フロントサイドメンバにおいて前記サイドメンバ前部の後端部から車両後方斜め下方側へ屈曲して延設されたキック部であり、前記強化部は、前記サイドメンバ前部の車両幅方向に対向する縦壁部において車両下方へ向けて車両前方側に傾斜して配置されている。
請求項4に記載する本発明の自動車の車体構造によれば、荷重入力部は、フロントサイドメンバの前部を構成して略車両前後方向に沿って延在するサイドメンバ前部となっており、モーメント入力部は、フロントサイドメンバにおいてサイドメンバ前部の後端部から車両後方斜め下方側へ屈曲して延設されたキック部となっている。このため、サイドメンバ前部に対して、キック部の反サイドメンバ前部側(サイドメンバ前部とは反対側)がオフセットしており、衝突時には、サイドメンバ前部からキック部への荷重が第1のモーメントとして作用する。
ここで、強化部は、サイドメンバ前部の車両幅方向に対向する縦壁部において車両下方へ向けて車両前方側に傾斜しているので、衝突時には、サイドメンバ前部への長手方向に沿った軸力入力によって、サイドメンバ前部が強化部の傾斜方向に沿ってせん断変形しようとしながら主として強化部の傾斜方向に直交する方向である車両後方斜め下方側へ圧縮するように変形する。これにより、サイドメンバ前部への軸力入力が第1のモーメントを低減させる方向の第2のモーメントへ変換される。このため、キック部に作用する第1のモーメントが低減させられる。
請求項5に記載する本発明の自動車の車体構造は、請求項3記載の構成において、前記荷重入力部は、略車両前後方向に沿って延在するエプロンアッパメンバであり、前記モーメント入力部は、前記エプロンアッパメンバの後端部に連結されて略車両上下方向に沿って配設されるフロントピラー部である。
請求項5に記載する本発明の自動車の車体構造によれば、荷重入力部は、略車両前後方向に沿って延在するエプロンアッパメンバとなっており、モーメント入力部は、エプロンアッパメンバの後端部に連結されて略車両上下方向に沿って配設されるフロントピラー部となっている。このフロントピラー部に対して、衝突時に例えばサスペンションタワー側から荷重が入力されると、この荷重が第1のモーメントとして作用してフロントピラー部を車両幅方向へ曲げようとする。
ここで、強化部は、エプロンアッパメンバの互いに対向する壁部において荷重入力部の長手方向に対して互いに反対向きに傾斜しているので、エプロンアッパメンバの長手方向の一方端部側に衝突荷重が入力された状態では、第2のモーメントとして、エプロンアッパメンバの長手方向の軸回りに捩る方向のモーメントを発生させる。このため、この捩る方向の第2のモーメントによって、フロントピラー部に作用する第1のモーメントが低減させられる。
請求項6に記載する本発明の自動車の車体構造は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の構成において、前記強化部がレーザ焼入れにより形成されている。
請求項6に記載する本発明の自動車の車体構造によれば、強化部がレーザ焼入れにより形成されているので、荷重入力部に剛性の異方性が付与されても荷重入力部自体の剛性は低下しない。
請求項7に記載する本発明の自動車の車体構造は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の構成において、前記強化部が突起部により形成されている。
請求項7に記載する本発明の自動車の車体構造によれば、強化部が突起部により形成されているので、容易な加工で剛性の異方性が付与される。
請求項8に記載する本発明の自動車の車体構造は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の構成において、前記荷重入力部が繊維強化複合材料によって形成され、前記強化部の配置方向が繊維の配向によって設定されている。
請求項8に記載する本発明の自動車の車体構造によれば、荷重入力部が繊維強化複合材料によって形成され、強化部の配置方向が繊維の配向によって設定されているので、荷重入力部に剛性の異方性が付与されても荷重入力部自体の剛性は低下しない。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の自動車の車体構造によれば、重量の増加を抑えながら衝突時における曲げ変形を抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項2に記載の自動車の車体構造によれば、オフセット構造により衝突時における荷重入力部からモーメント入力部への荷重が第1のモーメントとして作用しても、衝突時における曲げ変形を抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項3に記載の自動車の車体構造によれば、衝突時に荷重入力部の長手方向の軸回りに捩る方向のモーメントを発生させることで、衝突時における曲げ変形を抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項4に記載の自動車の車体構造によれば、衝突時におけるフロントサイドメンバの曲げ変形を抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項5に記載の自動車の車体構造によれば、衝突時におけるフロントピラー部の曲げ変形を抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項6に記載の自動車の車体構造によれば、荷重入力部自体の剛性を低下させずに剛性の異方性を付与し、衝突時における曲げ変形を抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項7に記載の自動車の車体構造によれば、容易な加工によって、衝突時における曲げ変形を抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項8に記載の自動車の車体構造によれば、荷重入力部自体の剛性を低下させずに剛性の異方性を付与し、衝突時における曲げ変形を抑制することができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る自動車の車体構造におけるフロントサイドメンバを示す模式的な斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る自動車の車体構造におけるフロントサイドメンバ等を示す模式的な側面図である。 本発明の第1の実施形態におけるサイドメンバ前部の衝突前後の状態を示す模式的な斜視図である。図3(A)は衝突前の状態を示す。図3(B)は衝突後の状態を示す。 本発明の第1の実施形態におけるサイドメンバ前部の衝突前後の形状を示す模式的な側面図である。図4(A)は実線が衝突前の形状、二点鎖線が衝突後の形状である。図4(B)は二点鎖線が衝突前の形状、実線が衝突後の形状であり、縦壁部の図中右側の端部を固定端部とした状態で示す。 本発明の第2の実施形態に係る自動車の車体構造を示す模式的な斜視図である。 本発明の第2の実施形態におけるエプロンアッパメンバの衝突前後の状態を示す模式的な斜視図である。図6(A)は衝突前の状態を示す。図6(B)は衝突後の状態を示す。 本発明の第3、第4の実施形態に係る自動車の車体構造の要部を示す模式的な斜視図である。図7(A)は第3の実施形態に係る自動車の車体構造の要部を示す。図7(B)は第4の実施形態に係る自動車の車体構造の要部を示す。 本発明の第5、第6の実施形態に係る自動車の車体構造の要部を示す模式的な斜視図である。図8(A)は第5の実施形態に係る自動車の車体構造の要部を示す。図8(B)は第6の実施形態に係る自動車の車体構造の要部を示す。
[第1実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る自動車の車体構造について図1〜図4を用いて説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示している。
図1には、フロントサイドメンバ10が模式的な斜視図にて示されている。フロントサイドメンバ10は、鋼製であって車両前部の両サイドに左右一対設けられており、矩形閉断面構造かつ長尺状に形成されて略車両前後方向に延在している。左右一対のフロントサイドメンバ10の前端部12A同士は、車両幅方向を長手方向として配置された図示しないフロントバンパリインフォースによって相互に連結されている。前記フロントバンパリインフォースはフロントバンパ(図示省略)の一部を構成する高強度の長尺状の部材である。
図2には、フロントサイドメンバ10が模式的な側面図にて示されている。図2に示されるように、フロントサイドメンバ10は、フロントサイドメンバ10の前部を構成する荷重入力部としてのサイドメンバ前部12を備えている。サイドメンバ前部12は、エンジンルーム20とキャビン22とを隔成するダッシュパネル24から車両前方側に位置しており、略車両前後方向に沿って延在している。なお、サイドメンバ前部12は、実際には、図1及び図2に示す形状よりも略車両前後方向に長く形成されているが、図1及び図2では、模式的にこれを短く図示している。また、サイドメンバ前部12は、インナパネル及びアウタパネルによって、図1に示される長尺状の矩形閉断面部が形成されているが、図1では、模式的にインナパネルとアウタパネルとを一体に図示している(図3も同様)。このようなサイドメンバ前部12は、衝突時(前突時)に少なくとも長手方向の一方端部側としての前端部12A側に衝突荷重Fが入力される位置に配設されている。
また、図2に示されるように、サイドメンバ前部12の長手方向の他方端部側としての後端部12B側にはモーメント入力部としてのキック部14(「キックアップ部」ともいう)がサイドメンバ前部12の長手方向(長手軸方向)に対して傾斜した状態で一体に連結されている。すなわち、キック部14は、フロントサイドメンバ10においてサイドメンバ前部12の後端部12Bから屈曲部13にて車両後方斜め下方側へ屈曲して延設された部位であり、ダッシュパネル24の下部24Bの側面形状に沿って車両後方斜め下方側へ傾斜している。
なお、図1では、模式的にキック部14がフロントサイドメンバ10の一部として単独で矩形閉断面部を形成した構成を図示しているが、キック部14は、図2に示されるダッシュパネル24に逆ハット形状のフランジ部が接合されることで矩形閉断面部を形成してもよい。
図2に示されるように、キック部14の後端部からは屈曲部15にて車両後方へ屈曲してサイドメンバ後部16がフロアパネル26の下面に沿って車両後方側へ延在している。サイドメンバ後部16は、フロントサイドメンバ10の後部を構成しており、図1に示される矩形閉断面部を形成している。なお、図1では、キック部14と同様に、模式的にサイドメンバ後部16がフロントサイドメンバ10の一部として単独で矩形閉断面部を形成した構成を図示しているが、図2に示されるフロアパネル26に接合されることで矩形閉断面部を形成してもよい。
以上のような構成により、フロントサイドメンバ10は、サイドメンバ前部12とサイドメンバ後部16とが車体上下方向にオフセットした構造となっている(サイドメンバ前部12の軸線とサイドメンバ後部16の軸線とのオフセット量を符号Lで示す。)。また、キック部14は、車体上下方向にオフセットしたサイドメンバ前部12とサイドメンバ後部16とを繋いでいる。このため、キック部14には、衝突時にサイドメンバ前部12から第1のモーメントM1が入力される構成となっている。
なお、一般に、衝突時における入力方向の入力軸と構造の主軸とが一致しない場合(換言すれば、オフセットしている場合や両者の角度が異なる場合)、構造にはモーメント(曲げモーメントや捩りモーメント)が生じるが、想定される入力点は複数存在し得ること、衝突形態により入力方向にバラツキがあること、意匠や搭載上の制約があること、等から一般に入力軸と構造の主軸とを一致させることは難しい。
図1に示されるように、サイドメンバ前部12における車両幅方向に対向する縦壁部12C、12Dには、変形抑制手段としての変形抑制構造部18が設けられている。この変形抑制構造部18は、強化部18A及び非強化部18Bを備えている。図中にて太い斜線で示される強化部18Aは、レーザ焼入れにより形成されて鋼板の強度及び剛性を向上させた部位でサイドメンバ前部12における他の部位(非強化部18B)に比べて強度及び剛性の高い部位とされ、非強化部18Bは、レーザ焼入れの処理が施されていない部位とされている。
強化部18Aと非強化部18Bとを応力ひずみ線図(図示省略)により比較すると、加えられた応力が所定値未満の場合(強化部18A及び非強化部18Bが共に弾性変形している弾性域にある場合)にはひずみ率は同じであるが、加えられた応力が所定値まで上げられると、非強化部18Bが降伏して(塑性域に達して)大きくひずむ一方で、強化部18Aは弾性域にあってひずみ率はさほど上がらず除荷すれば形状が元に戻る。すなわち、強化部18Aの場合、非強化部18Bよりも降伏(塑性域に到達)させるのに必要な応力が大きくなっている。
この強化部18Aは、本実施形態では、鋼板をフロントサイドメンバ10(サイドメンバ前部12)の形状に成形した後に、レーザを平行に複数照射して鋼板を加熱(レーザ焼入れ)することで形成されている。なお、レーザ焼入れによる鋼板の強化については、公知技術を適用することができる。
レーザ焼入れの方向は、前突時(衝突時)におけるサイドメンバ前部12への衝突荷重入力方向(矢印F方向参照)に対して角度を持たせている。これにより、強化部18Aは、サイドメンバ前部12の長手方向(長手軸方向)に対して傾斜して配置されている。より具体的には、強化部18Aは、サイドメンバ前部12の長手方向に対する傾斜方向がキック部14の傾斜方向とは反対向きに設定されており、縦壁部12C、12Dにおいて車両下方へ向けて車両前方側に傾斜して配置されている。
ここで、サイドメンバ前部12の縦壁部12C、12Dにおける入力荷重と変形量との関係について簡単に説明する。図4(A)には、サイドメンバ前部12の縦壁部12Cが模式的な側面図にて示されている。図4(A)に示される強化部18Aの傾斜方向(矢印A方向)に沿って荷重を入力した場合であって、非強化部18Bが塑性域(弾性率が極めて小さい領域)に達しかつ強化部18Aが弾性域にある場合には、縦壁部12C(縦壁部12Dも同様)全体としては、(入力方向に直交する方向(矢印B方向参照)における)強化部18Aと非強化部18Bとの比率に応じた弾性域にあり、強化部18Aがない構造に比べて耐力は高く、圧縮変形量は小さい。
一方、強化部18Aの傾斜方向に直交する方向(矢印B方向)に沿って荷重を入力した場合であって、非強化部18Bが塑性域に達しかつ強化部18Aが弾性域にある場合には、縦壁部12C(縦壁部12Dも同様)全体としては、非強化部18Bが圧縮変形してしまうことによって、強化部18Aがない構造と耐力はさほど変わらない。
これらにより、車両前後方向に荷重F、fを入力した場合には、強化部18Aの傾斜方向(矢印A方向)に沿った方向への圧縮率に比べて強化部18Aの傾斜方向に直交する方向(矢印B方向)への圧縮率が高くなる。図4(A)では、この場合における縦壁部12Cの圧縮変形後の状態を図中の二点鎖線12Cで模式的に示す。また、図4(B)では、図4(A)と同様に縦壁部12Cに荷重が入力された場合であって、縦壁部12Cの後端部12Bを固定端部とした場合における変形後の縦壁部12Cの状態を実線で示し、変形前の縦壁部12Cの状態を二点鎖線で示している。
このような強度及び剛性の異方性が付与されたサイドメンバ前部12に対して、車両前方側から所定値以上の衝突荷重Fが入力される場合の前後の状態が、図3では模式的な斜視図にて示されている。図3(A)は衝突荷重Fの入力前の状態であり、図3(B)は衝突荷重Fの入力後の状態である。図3(B)及び図4に示されるように、サイドメンバ前部12は、車両前方側からの衝突荷重Fが入力されると、そのまま車両前後方向に圧縮変形するのではなく、強化部18Aの傾斜方向に沿ってせん断変形しようとしながら圧縮変形し、図4に示されるように、前端部12A側を車両下方側へ下げるように変形しようとする構造になっている。
以上のように、変形抑制構造部18は、強化部18Aをサイドメンバ前部12の長手方向(長手軸方向)に対して傾斜して配置することによって、サイドメンバ前部12に強度及び剛性の異方性を付与すると共に、前突時(衝突時)には図2の二点鎖線で示されるサイドメンバ前部12の変形によって第1のモーメントM1を低減させる方向(本実施形態では、第1のモーメントM1を打ち消す方向(キャンセルする方向))の第2のモーメントとしてのキャンセルモーメントM2を発生させるようになっている。また、本実施形態においては、車両前後方向に対する強化部18Aの傾斜方向の角度α(一例として0°<α≦45°)は、発生させたいキャンセルモーメントM2と、サイドメンバ前部12の軸力強度の向上量のバランスを考慮して決定している。
ちなみに、強化部18A及び非強化部18Bに入力される荷重が所定値未満であって、強化部18A及び非強化部18Bが共に弾性変形している弾性域にある状態では、強化部18Aの弾性率と非強化部18Bの弾性率とは殆ど異ならず、サイドメンバ前部12の縦壁部12C、12D(図1参照)は剛性の異方性を備えない。
(作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
図2に示されるように、フロントサイドメンバ10の前部を構成するサイドメンバ前部12は、長尺状の閉断面部が形成されて略車両前後方向に沿って延在しており、衝突時に長手方向の一方端部側である前端部12Aに衝突荷重Fが入力される。
これに対し、サイドメンバ前部12の長手方向の他方端部側である後端部12B側にはキック部14が一体に連結されており、このキック部14は、サイドメンバ前部12の後端部12Bから車両後方斜め下方側へ屈曲して延設されている。キック部14は、サイドメンバ前部12の長手方向に対して傾斜した状態で連結されることで、サイドメンバ前部12に対して、キック部14の後端部(サイドメンバ後部16側)がオフセットしているので、前突時(衝突時)には、サイドメンバ前部12からキック部14への荷重が第1のモーメントM1として作用する。この第1のモーメントM1は、キック部14の後端側の屈曲部15を折ってキック部14を起こす方向に作用する。
ここで、サイドメンバ前部12には車両幅方向に対向する縦壁部12C、12D(図1参照)に変形抑制構造部18が設けられてサイドメンバ前部12における他の部位(非強化部18B)に比べて強度及び剛性の高い強化部18Aをサイドメンバ前部12の長手方向に対して傾斜して配置しており、強化部18Aは、サイドメンバ前部12の長手方向に対する傾斜方向がキック部14の傾斜方向とは反対向き、すなわち、車両下方へ向けて車両前方側に傾斜する方向に設定されている。このため、サイドメンバ前部12には強度及び剛性の異方性が付与されると共に、前突時(衝突時)には、サイドメンバ前部12への長手方向に沿った衝突荷重Fの軸力入力によって、サイドメンバ前部12が強化部18Aの傾斜方向に沿ってせん断変形しようとしながら主として強化部18Aの傾斜方向に直交する方向である車両後方斜め下方側へ圧縮するように変形する。換言すれば、サイドメンバ前部12は、キック部14の後端側の屈曲部15を開かせるように変形する。
このようなサイドメンバ前部12の変形によって、サイドメンバ前部12への軸力入力が第1のモーメントM1の一部を打ち消すキャンセルモーメントM2へ変換される。このため、第1のモーメントM1の一部が、第1のモーメントM1とは逆方向のモーメントであるキャンセルモーメントM2によって打ち消され、キック部14に作用する第1のモーメントM1が低減させられる。
以上説明したように、本実施形態に係る自動車の車体構造によれば、重量の増加を抑えながら衝突時におけるキック部14の曲げ変形を抑制することができる。
また、第1のモーメントM1が低減できるため、この第1のモーメントM1によって構造の強度が決定されている場合には、板厚の低減や断面の縮小が可能となり、構造全体を軽量化できる。
また、強化部18Aがレーザ焼入れにより形成されているので、強化部18A及び非強化部18Bに入力される荷重が所定値未満であって、強化部18A及び非強化部18Bが共に弾性域にある状態では、サイドメンバ前部12の縦壁部12C、12D(図1参照)は剛性の異方性を備えず、このような弾性域での変形モードは、強化部18Aを備えない対比構造と同様になる。このため、強化部18Aを設けても、構造全体の剛性への悪影響を招かずに済むうえに、例えば、スポット溶接打点等の接合点に対して、強化部18Aを備えない対比構造とは異なる入力が生じるのを防止又は抑制することができる。
また、強化部18Aがレーザ焼入れにより形成されているので、サイドメンバ前部12の縦壁部12C、12D(図1参照)に剛性の異方性が付与されてもサイドメンバ前部12自体の剛性は低下しない。
さらに、強度及び剛性の異方性が付与された縦壁部12C、12D(図1参照)では、レーザ焼入れにより強化部18Aが形成されているので、強化部18Aを備えない対比構造と同様に表面の平坦性が確保される。これにより、縦壁部12C、12D(図1参照)においてスポット溶接等が可能であると共に、部品の搭載等も容易な構成になっている。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る自動車の車体構造について図5及び図6を用いて説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図5には、本実施形態に係る自動車の車体構造が車体斜め前方内側から見た模式的な斜視図にて示されている。図5に示されるように、車両前部のエンジンルーム20の両サイドの上部には、荷重入力部としての鋼製のエプロンアッパメンバ30が左右一対設けられて略車両前後方向に延在している。
エプロンアッパメンバ30は、アッパパネル及びアンダパネルによって、長尺状の矩形閉断面部が形成されているが、図5では、模式的にアッパパネルとアンダパネルとを一体に図示している(図6も同様)。エプロンアッパメンバ30の矩形閉断面部は、それぞれエプロンアッパメンバ30において、車両幅方向内側の部位を構成する壁部としての内側壁部30Cと、車両上方側の部位を構成する壁部としての上壁部30Dと、車両幅方向外側の部位を構成する壁部としての外側壁部30Eと、車両下方側の部位を構成する壁部としての下壁部30Fと、を備えている。このようなエプロンアッパメンバ30は、衝突時(前突時)に少なくとも長手方向の一方端部側としての前端部30A側に衝突荷重Fが前方側配置部材(図示省略)によって入力される位置に配設されている。
エプロンアッパメンバ30の長手方向の他方端部側としての後端部30B側には、ドア開口形状に沿って、モーメント入力部としてのフロントピラー部(Aピラー)32が略車両上下方向に沿って配設されている。フロントピラー部32は、閉断面構造を成しており、その下部であるピラーロア32Aが車両上下方向に沿って延在すると共に、このピラーロア32Aの上端部132Aがエプロンアッパメンバ30の後端部30Bに連結されている。すなわち、エプロンアッパメンバ30の後端部30Bに形成されたフランジ130Bがフロントピラー部32の外壁部にスポット溶接等によって結合されている。
また、フロントピラー部32は、ピラーロア32Aの上端部132Aから屈曲して車両上方斜め後方側へ延在するピラーアッパ32Bを備えている。ピラーアッパ32Bは、ウインドシールドガラス(図示省略)の左右両側に配置されている。
また、図5において二点鎖線で示すように、エプロンアッパメンバ30の後端部30Bの車両幅方向内側に隣接してフロントサスペンションタワー34が配設されている。このフロントサスペンションタワー34には、コイルスプリング(図示省略)の上端側を支持するサポートブラケット(図示省略)がナット締めされて固定されるようになっている。それゆえ、フロントサスペンションタワー34は、フロントサスペンション(図示省略)及びタイヤ(図示省略)を介して路面荷重が入力されるようになっている。フロントサスペンションタワー34は、車体上下方向に沿って配置されており、その上部34Aの車両幅方向の外側部がエプロンアッパメンバ30における後端部30Bにスポット溶接等によって結合(固定)されている。
また、フロントサスペンションタワー34の上部34Aにおける後端側には、ダッシュパネル(図示省略)を介してブレース36が配設されている。ブレース36は、ダッシュパネル(図示省略)とフロントピラー部32とで形成されるコーナーに配置され、ダッシュパネルを介してフロントサスペンションタワー34の後端部にスポット溶接等によって結合されると共に、フロントピラー部32の車両幅方向の内側部にスポット溶接等によって結合されている。すなわち、ブレース36は、フロントサスペンションタワー34とフロントピラー部32とを結合するための部材とされている。
以上により、前突時(衝突時)にタイヤ(図示省略)が車両前方側から車両後方側への荷重を受けた場合には、フロントサスペンションタワー34側からフロントピラー部32側に荷重が伝わることになり、この荷重がピラーロア32Aの車両上下方向の軸線回りでフロントピラー部32を車両幅方向外側(矢印C方向)へ曲げ変形させる方向の第1のモーメントM3として作用してしまう構造となっている。すなわち、フロントピラー部32には、衝突時に第1のモーメントM3が入力される。
図5に示されるように、エプロンアッパメンバ30には、変形抑制手段としての変形抑制構造部38が設けられている。この変形抑制構造部38は、エプロンアッパメンバ30の内側壁部30C、上壁部30D、外側壁部30E、及び下壁部30Fにおいて、強化部38A及び非強化部38Bを備えている。強化部38Aは、レーザ焼入れにより形成されて鋼板の強度及び剛性を向上させた部位でエプロンアッパメンバ30における他の部位(非強化部38B)に比べて強度及び剛性の高い部位とされ、非強化部38Bは、レーザ焼入れの処理が施されていない部位とされている。
なお、強化部38Aの形成方法は第1の実施形態(図1〜図4参照)における強化部18Aの形成方法と同様である。また、強化部38A及び非強化部38Bにおける性質(応力とひずみとの関係等)も、第1の実施形態(図1〜図4参照)における強化部18A及び非強化部18Bにおける性質(応力とひずみとの関係等)と同様である。
ここで、強化部38Aの配置についてより具体的に説明する。内側壁部30Cでは、強化部38Aは、車両後方へ向けて車両上方側に傾斜して配置されている。これに対して、内側壁部30Cに対向する外側壁部30Eでは、強化部38Aは、車両後方へ向けて車両下方側に傾斜して配置されている。すなわち、エプロンアッパメンバ30の互いに対向する(換言すれば、エプロンアッパメンバ30の主軸を挟んで相対する)内側壁部30C及び外側壁部30Eにおいては、強化部38Aは、エプロンアッパメンバ30の長手方向に対して互いに反対向きに傾斜して配置されている。
なお、「エプロンアッパメンバ30の長手方向に対して互いに反対向きに傾斜して配置」とは、エプロンアッパメンバ30の主軸に対して一方が正の角度を持つ場合、他方が負の角度を持つような配置をいう。
また、上壁部30Dでは、強化部38Aは、車両後方へ向けて車両幅方向外側に傾斜して配置されている。これに対して、上壁部30Dに対向する下壁部30Fでは、強化部38Aは、車両後方へ向けて車両幅方向内側に傾斜して配置されている。すなわち、エプロンアッパメンバ30の互いに対向する(換言すれば、エプロンアッパメンバ30の主軸を挟んで相対する)上壁部30D及び下壁部30Fにおいては、強化部38Aは、エプロンアッパメンバ30の長手方向に対して互いに反対向きに傾斜して配置されている。
また、本実施形態では、強化部38Aがエプロンアッパメンバ30の長手方向の軸回りに概ね螺旋状に連続するように配置されている。以上により、変形抑制構造部38は、強化部38Aが内側壁部30C、上壁部30D、外側壁部30E、及び下壁部30Fにおいて上記のように配置されることによって、エプロンアッパメンバ30の前端部30A側に衝突荷重Fが入力された状態では、エプロンアッパメンバ30の長手方向の軸回りに捩る方向の第2のモーメントM4を発生させるようになっている。
すなわち、変形抑制構造部38は、エプロンアッパメンバ30における他の部位(非強化部38B)に比べて強度及び剛性の高い強化部38Aをエプロンアッパメンバ30の長手方向(長手軸方向)に対して傾斜して配置することによって、エプロンアッパメンバ30に強度及び剛性の異方性を付与すると共に、衝突時にはエプロンアッパメンバ30の変形によって第1のモーメントM3を低減させる方向の第2のモーメントM4を発生させる構造になっている。この第2のモーメントM4は、第1のモーメントM3によるフロントピラー部32の車幅方向外側(矢印C方向)への曲げ変形を抑制する方向に作用するモーメントである。
また、本実施形態においても、車両前後方向に対する強化部38Aの傾斜方向の角度θ(一例として0°<θ≦45°)は、発生させたい第2のモーメントM4と、エプロンアッパメンバ30の軸力強度の向上量のバランスを考慮して決定している。
(作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
前突時(衝突時)に、フロントサスペンションタワー34の車両下方側に配置されたタイヤ(図示省略)が車両前方側から車両後方側への荷重を受けると、この荷重がフロントサスペンションタワー34側からダッシュパネル(図示省略)及びブレース36を介してフロントピラー部32側に伝わる。この荷重は、ピラーロア32Aの車両上下方向の軸線回りでフロントピラー部32を車両幅方向外側(矢印C方向)へ曲げ変形させる方向の第1のモーメントM3として作用する。
一方、フロントピラー部32はエプロンアッパメンバ30の後端部30B側に連結されており、エプロンアッパメンバ30は、長尺状の閉断面部が形成されて略車両前後方向に沿って延在し、エプロンアッパメンバ30よりも車両前方側の部材によって、衝突時に少なくとも長手方向の一方端部側の前端部30A側に衝突荷重Fが入力される。ここで、エプロンアッパメンバ30には、変形抑制構造部38が設けられており、変形抑制構造部38は、エプロンアッパメンバ30における他の部位(非強化部38B)に比べて強度及び剛性の高い強化部38Aをエプロンアッパメンバ30の長手方向に対して傾斜して配置することによって、エプロンアッパメンバ30に強度及び剛性の異方性を付与している。
図5及び図6(A)に示されるように、レーザ焼入れされた複数の強化部38Aが、エプロンアッパメンバ30の互いに対向する内側壁部30C及び外側壁部30Eにおいて、及び、エプロンアッパメンバ30の互いに対向する上壁部30D及び下壁部30Fとにおいて、エプロンアッパメンバ30の長手方向に対して互いに反対向きに傾斜して配置されることによって、エプロンアッパメンバ30の前端部30Aに衝突荷重Fが入力された場合には、図6(B)に示されるように、エプロンアッパメンバ30がその軸心を中心として螺旋方向(図6(B)では右向きの螺旋方向)に捩られて変形する。
すなわち、前突時(衝突時)には、エプロンアッパメンバ30への長手方向に沿った衝突荷重Fの軸力入力によって、エプロンアッパメンバ30は強化部38Aの傾斜方向に沿ってせん断変形しようとしながら、主として強化部38Aの傾斜方向に直交する方向へ圧縮するように変形するので、全体としてはエプロンアッパメンバ30が捩られて変形する。
これにより、前突時(衝突時)には、エプロンアッパメンバ30の変形によって、図5に示されるエプロンアッパメンバ30の長手方向の軸回りに捩る方向の第2のモーメントM4が発生する。この第2のモーメントM4は、フロントピラー部32を車両幅方向内側に捩って第1のモーメントM3によるフロントピラー部32の車幅方向外側(矢印C方向)への曲げ変形を抑制する方向(第1のモーメントM3を低減させる方向)に作用する。
以上説明したように、本実施形態に係る自動車の車体構造によれば、重量の増加を抑えながら衝突時におけるフロントピラー部32の曲げ変形を抑制することができる。
また、第1のモーメントM3が低減できるため、この第1のモーメントM3によって構造の強度が決定されている場合には、板厚の低減や断面の縮小が可能となり、構造全体を軽量化できる。また、構造全体を軽量化しても、例えば、フロントピラー部32の曲げ変形によるウインドシールドガラス(図示省略)の外れ等のような後方構造の変形による部品外れを防止又は抑制することができる。
なお、強化部38Aがレーザ焼入れにより形成されていることによる利点は第1の実施形態と同様である。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係る自動車の車体構造について、図7(A)を用いて説明する。図7(A)には、本発明の第3の実施形態に係る自動車の車体構造における要部が模式的な斜視図にて示されている。この図に示されるように、本実施形態に係る自動車の車体構造は、レーザ焼入れにより形成された強化部18A(図1参照)に代えて、突起部により形成された強化部40Aを備える点で、第1の実施形態に係る自動車の車体構造とは異なる。他の構成は、第1の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図7(A)に示されるように、サイドメンバ前部12には、変形抑制手段としての変形抑制構造部40が設けられており、この変形抑制構造部40は、複数の強化部40Aを備えている。強化部40Aは、サイドメンバ前部12の閉断面部の内側に凸となる突起部(補強ビード)により形成されている。
これらの強化部40Aにおける突起部の形状は、部材のプレス成形時に形成している。なお、本実施形態では、強化部40Aがサイドメンバ前部12の閉断面部の内側に凸となる突起部により形成されているが、強化部は、例えば、サイドメンバ前部12の閉断面部の外側に凸となる突起部により形成されていてもよい。
強化部40Aは、サイドメンバ前部12の長手方向(換言すれば、衝突荷重Fの入力方向)に対してそれぞれ傾斜して延在するように配置されている。この強化部40Aは、第1の実施形態における強化部18A(図1参照)と同様に、サイドメンバ前部12の長手方向に対する傾斜方向がキック部14の傾斜方向とは反対向きに設定されている。
変形抑制構造部40は、サイドメンバ前部12における他の部位(非強化部18B)に比べて剛性の高い強化部40Aを上記のように配置することによって、サイドメンバ前部12に剛性の異方性を付与すると共に、衝突時にはサイドメンバ前部12の変形によってキック部14に入力される第1のモーメントM1(図2参照)を低減させる方向(本実施形態では、第1のモーメントM1(図2参照)を打ち消す方向(キャンセルする方向))の第2のモーメントとしてのキャンセルモーメントM2を発生させるようになっている。
また、本実施形態においては、車両前後方向に対する強化部40Aの傾斜方向の角度α(一例として0°<α≦45°)は、発生させたいキャンセルモーメントM2と、サイドメンバ前部12の部材座屈強度のバランスを考慮して決定している。
本実施形態に係る自動車の車体構造によれば、容易な加工によって、重量の増加を抑えながら衝突時におけるキック部14の曲げ変形を抑制することができる。ちなみに、強化部40Aを突起部により形成して剛性の異方性を付与する構成は、金属材料にも非金属の材料にも適用できる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態に係る自動車の車体構造について、図7(B)を用いて説明する。図7(B)には、本発明の第4の実施形態に係る自動車の車体構造における要部が模式的な斜視図にて示されている。この図に示されるように、本実施形態に係る自動車の車体構造は、レーザ焼入れにより形成された強化部38A(図5参照)に代えて、突起部により形成された強化部42Aを備える点で、第2の実施形態に係る自動車の車体構造とは異なる。他の構成は、第2の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第2の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図7(B)に示されるように、エプロンアッパメンバ30には、変形抑制手段としての変形抑制構造部42が設けられており、この変形抑制構造部42は、複数の強化部42Aを備えている。強化部42Aは、エプロンアッパメンバ30の閉断面部の内側に凸となる突起部(補強ビード)により形成され、エプロンアッパメンバ30の長手方向に対してそれぞれ傾斜して延在するように配置されている。
これらの強化部42Aにおける突起部の形状は、部材のプレス成形時に形成している。なお、本実施形態では、強化部42Aがエプロンアッパメンバ30の閉断面部の内側に凸となる突起部により形成されているが、強化部は、エプロンアッパメンバ30の閉断面部の外側に凸となる突起部により形成されていてもよい。
この強化部42Aは、第2の実施形態における強化部38A(図5参照)と同様の向きに設定されている。すなわち、強化部42Aは、エプロンアッパメンバ30の互いに対向する内側壁部30C及び外側壁部30Eにおいて、及びエプロンアッパメンバ30の互いに対向する上壁部30D及び下壁部30Fにおいて、エプロンアッパメンバ30の長手方向に対して互いに反対向きに傾斜して配置されている。
変形抑制構造部42は、強化部42Aがこれらのように配置されることによって、エプロンアッパメンバ30の前端部30A側に衝突荷重Fが入力された状態では、エプロンアッパメンバ30の長手方向の軸回りに捩る方向の第2のモーメントM4を発生させるようになっている。すなわち、変形抑制構造部42は、エプロンアッパメンバ30における他の部位(非強化部38B)に比べて剛性の高い強化部42Aをエプロンアッパメンバ30の長手方向(換言すれば、衝突荷重Fの入力方向)に対して傾斜して配置することによって、エプロンアッパメンバ30に剛性の異方性を付与すると共に、衝突時にはエプロンアッパメンバ30の変形によって第1のモーメントM3を低減させる方向の第2のモーメントM4を発生させる構造になっている。
また、本実施形態においては、車両前後方向に対する強化部42Aの傾斜方向の角度θ(一例として0°<θ≦45°)は、発生させたい第2のモーメントM4と、エプロンアッパメンバ30の部材座屈強度のバランスを考慮して決定している。
本実施形態に係る自動車の車体構造によれば、容易な加工によって、重量の増加を抑えながら衝突時におけるフロントピラー部32の曲げ変形を抑制することができる。ちなみに、第3の実施形態と同様に、強化部42Aを突起部により形成して剛性の異方性を付与する構成は、金属材料にも非金属の材料にも適用できる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態に係る自動車の車体構造について、図8(A)を用いて説明する。図8(A)には、本発明の第5の実施形態に係る自動車の車体構造における要部が模式的な斜視図にて示されている。この図に示されるように、本実施形態に係る自動車の車体構造は、サイドメンバ前部12が繊維強化複合材料により形成されており、レーザ焼入れにより形成された強化部18A(図1参照)に代えて、繊維を含んで形成された強化部50Aを備える点で、第1の実施形態に係る自動車の車体構造とは異なる。他の構成は、第1の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図8(A)に示されるサイドメンバ前部12は、繊維強化複合材料(一例として、炭素繊維を樹脂で固めて成る複合材である炭素繊維強化プラスチック)によって形成されている。このサイドメンバ前部12には、変形抑制手段としての変形抑制構造部50が設けられており、この変形抑制構造部50は、複数の強化部50Aを備えている。強化部50Aは、繊維を含んで形成されており、強化部50Aの配置方向が繊維の配向によって設定されている。図中では、繊維の配向を模式的に点線で示す。
強化部50Aは、サイドメンバ前部12の長手方向(換言すれば、衝突荷重Fの入力方向)に対してそれぞれ傾斜して配置されている。この強化部50Aは、第1の実施形態における強化部18A(図1参照)と同様に、サイドメンバ前部12の長手方向に対する傾斜方向がキック部14の傾斜方向とは反対向きに設定されている。
変形抑制構造部50は、サイドメンバ前部12における他の部位(非強化部18B)に比べて強度及び剛性の高い強化部50Aを上記のようにサイドメンバ前部12の長手方向に対して傾斜して配置することによって、サイドメンバ前部12に強度及び剛性の異方性を付与すると共に、衝突時にはサイドメンバ前部12の変形によってキック部14に入力される第1のモーメントM1(図2参照)を低減させる方向(本実施形態では、第1のモーメントM1(図2参照)を打ち消す方向(キャンセルする方向))の第2のモーメントとしてのキャンセルモーメントM2を発生させるようになっている。
また、本実施形態においては、車両前後方向に対する繊維の配向(換言すれば強化部50Aの傾斜方向)の角度α(一例として0°<α≦45°)は、キャンセルモーメントM2を考慮しないで設計した配向角を基準にしたうえで、発生させたいキャンセルモーメントM2の大きさを考慮して決定している。
本実施形態に係る自動車の車体構造によれば、前述した第1の実施形態とほぼ同様の作用及び効果が得られ、重量の増加を抑えながら衝突時におけるキック部14の曲げ変形を抑制することができる。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6の実施形態に係る自動車の車体構造について、図8(B)を用いて説明する。図8(B)には、本発明の第6の実施形態に係る自動車の車体構造における要部が模式的な斜視図にて示されている。この図に示されるように、本実施形態に係る自動車の車体構造は、エプロンアッパメンバ30が繊維強化複合材料により形成されており、レーザ焼入れにより形成された強化部38A(図5参照)に代えて、繊維を含んで形成された強化部52Aを備える点で、第2の実施形態に係る自動車の車体構造とは異なる。他の構成は、第2の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第2の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図8(B)に示されるエプロンアッパメンバ30は、繊維強化複合材料(一例として、炭素繊維を樹脂で固めて成る複合材である炭素繊維強化プラスチック)によって形成されている。このエプロンアッパメンバ30には、変形抑制手段としての変形抑制構造部52が設けられており、この変形抑制構造部52は、複数の強化部52Aを備えている。強化部52Aは、繊維を含んで形成されており、強化部52Aの配置方向が繊維の配向によって設定されている。図中では、繊維の配向を模式的に点線で示す。
強化部52Aは、サイドメンバ前部12の長手方向(換言すれば、衝突荷重Fの入力方向)に対してそれぞれ傾斜して配置されている。この強化部52Aは、第2の実施形態における強化部38A(図5参照)と同様の向きに設定されている。すなわち、強化部52Aは、エプロンアッパメンバ30の互いに対向する内側壁部30C及び外側壁部30Eにおいて、及びエプロンアッパメンバ30の互いに対向する上壁部30D及び下壁部30Fにおいて、エプロンアッパメンバ30の長手方向に対して互いに反対向きに傾斜して配置されている。
変形抑制構造部52は、強化部52Aがこれらのように配置されることによって、エプロンアッパメンバ30の前端部30A側に衝突荷重Fが入力された状態では、エプロンアッパメンバ30の長手方向の軸回りに捩る方向の第2のモーメントM4を発生させるようになっている。すなわち、変形抑制構造部52は、エプロンアッパメンバ30における他の部位(非強化部)に比べて強度及び剛性の高い強化部52Aをエプロンアッパメンバ30の長手方向(換言すれば、衝突荷重Fの入力方向)に対して傾斜して配置することによって、エプロンアッパメンバ30に強度及び剛性の異方性を付与すると共に、衝突時にはエプロンアッパメンバ30の変形によって第1のモーメントM3を低減させる方向の第2のモーメントM4を発生させる構造になっている。
また、本実施形態においては、車両前後方向に対する繊維の配向(換言すれば強化部52Aの傾斜方向)の角度θ(一例として0°<θ≦45°)は、第2のモーメントM4を考慮しないで設計した配向角を基準にしたうえで、発生させたい第2のモーメントM4の大きさを考慮して決定している。
本実施形態に係る自動車の車体構造によれば、前述した第2の実施形態とほぼ同様の作用及び効果が得られ、重量の増加を抑えながら衝突時におけるフロントピラー部32の曲げ変形を抑制することができる。
[実施形態の補足説明]
なお、上記実施形態では、本発明に係る自動車の車体構造が車体前部側の構造に適用されているが、本発明に係る自動車の車体構造は、例えば、ドアのベルトライン部に配設される円管状のインパクトビームを荷重入力部とし、インパクトビームの取付相手側をモーメント入力部とする車体側部の構造等のように他の部位の構造に適用されてもよい。
また、荷重入力部の閉断面部は、矩形以外の多角形の閉断面部や円形の閉断面部等のように矩形以外の閉断面部であってもよく、また、強化部は荷重入力部の少なくとも一部に設けられていればよい。
また、上記第1、第2の実施形態では、鋼板が所定の部材形状に成形された後にレーザ焼入れがされることで強化部18A、38Aが形成されているが、強化部は、例えば、鋼板を所定の部材形状に成形する前に成形後の形状を見越して所定部位にレーザ焼入れをすることで形成しておいてもよい。
さらに、上記第1、第2の実施形態では、強化部18A、38Aが直線状に形成されているが、強化部は、例えば、円弧状に形成されてもよい。
なお、請求項1記載の「連結」の概念には、第1、第3、第5の実施形態のように、一部材の構成部同士が一体に連結される(一体に繋がっている)ものと、第2、第4、第6の実施形態のように、別部材が連結されるものと、の両方が含まれる。請求項2記載の「連結」の概念も同様である。
12 サイドメンバ前部(荷重入力部)
12A 前端部(一方端部)
12B 後端部(他方端部)
12C 縦壁部
12D 縦壁部
14 キック部(モーメント入力部)
18 変形抑制構造部(変形抑制手段)
18A 強化部
30 エプロンアッパメンバ(荷重入力部)
30A 前端部(一方端部)
30B 後端部(他方端部)
30C 内側壁部(壁部)
30D 上壁部(壁部)
30E 外側壁部(壁部)
30F 下壁部(壁部)
32 フロントピラー部(モーメント入力部)
38 変形抑制構造部(変形抑制手段)
38A 強化部
40 変形抑制構造部(変形抑制手段)
40A 強化部
42 変形抑制構造部(変形抑制手段)
42A 強化部
50 変形抑制構造部(変形抑制手段)
50A 強化部
52 変形抑制構造部(変形抑制手段)
52A 強化部
F 衝突荷重
M1 第1のモーメント
M2 キャンセルモーメント(第2のモーメント)
M3 第1のモーメント
M4 第2のモーメント

Claims (8)

  1. 長尺状の閉断面部が形成され、衝突時に少なくとも長手方向の一方端部側に衝突荷重が入力される荷重入力部と、
    前記荷重入力部の長手方向の他方端部側に連結され、衝突時に第1のモーメントが入力されるモーメント入力部と、
    前記荷重入力部に設けられ、前記荷重入力部における他の部位に比べて剛性の高い強化部を前記荷重入力部の長手方向に対して傾斜して配置することによって、前記荷重入力部に剛性の異方性を付与すると共に、衝突時には前記荷重入力部の変形によって前記第1のモーメントを低減させる方向の第2のモーメントを発生させる変形抑制手段と、
    を有する自動車の車体構造。
  2. 前記モーメント入力部は、前記荷重入力部の長手方向に対して傾斜した状態で前記他方端部側に連結されると共に、
    前記強化部は、前記荷重入力部の長手方向に対する傾斜方向が前記モーメント入力部の傾斜方向とは反対向きに設定されている請求項1記載の自動車の車体構造。
  3. 前記強化部が前記荷重入力部の互いに対向する壁部において前記荷重入力部の長手方向に対して互いに反対向きに傾斜して配置されることによって、前記荷重入力部の長手方向の一方端部側に衝突荷重が入力された状態では、前記第2のモーメントとして、前記荷重入力部の長手方向の軸回りに捩る方向のモーメントを発生させる請求項1記載の自動車の車体構造。
  4. 前記荷重入力部は、フロントサイドメンバの前部を構成して略車両前後方向に沿って延在するサイドメンバ前部であり、
    前記モーメント入力部は、前記フロントサイドメンバにおいて前記サイドメンバ前部の後端部から車両後方斜め下方側へ屈曲して延設されたキック部であり、
    前記強化部は、前記サイドメンバ前部の車両幅方向に対向する縦壁部において車両下方へ向けて車両前方側に傾斜して配置されている請求項2記載の自動車の車体構造。
  5. 前記荷重入力部は、略車両前後方向に沿って延在するエプロンアッパメンバであり、前記モーメント入力部は、前記エプロンアッパメンバの後端部に連結されて略車両上下方向に沿って配設されるフロントピラー部である請求項3記載の自動車の車体構造。
  6. 前記強化部がレーザ焼入れにより形成されている請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の自動車の車体構造。
  7. 前記強化部が突起部により形成されている請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の自動車の車体構造。
  8. 前記荷重入力部が繊維強化複合材料によって形成され、前記強化部の配置方向が繊維の配向によって設定されている請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の自動車の車体構造。
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