JP6488896B2 - パッケージ封止方法及び封止用ペースト - Google Patents

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Description

本発明は、パッケージ封止方法及び封止用ペーストに係り、特に、気密・真空封止材において、供給の自由度が高く、組成コントロールが容易な混合粉ペーストを用いたパッケージ封止方法及び封止用ペーストに関する。
通常、気密・真空封止用材料としては、450℃未満の融点を有するはんだを用いたり、450℃以上に融点を有するろう材を用いたりする。更には、蓋材とパッケージを封止するためにシールリングと呼ばれるものを封止材として挟み込み、蓋材もしくはパッケージの封止部にNi(ニッケル)めっき処理を施したもの、あるいは、シールリング自身の封止部にNiめっきを施したものを用いることもある。その他、ガラスや樹脂を封止材として用いることもある。
はんだ材ではPb(鉛)−63質量%Sn(錫)やSn−3質量%Ag(銀)−0.5質量%Cu(銅)などの鉛フリーはんだ材、Pb−10質量%SnやAu(金)−20質量%Snのような高温はんだが用いられる。ろう材としては、主にAgろうが用いられ、Ag−28質量%Cuを筆頭に、Ag−22質量%Cu−17質量%Zn(亜鉛)−5質量%Snや、Cd(カドミウム)やNiを含んだものが用いられる。シールリングや蓋材としては、コバールや42アロイなどがあり、これらにNiめっき処理が施される。
封止法としては、はんだ材を用いる場合は、はんだ板をリング状に加工し、蓋材とパッケージ間に挟み込んで炉やオーブンを用いて溶融・封止したり、はんだペースト等を用いて蓋材にリング状のはんだ枠を形成し、その後、パッケージと封止する場合がある。一方、AgろうはAgろう板をリング状に打ち抜き、蓋材とパッケージ間に挟み込んで、シーム溶接機やレーザー溶接機などを用いて封止部のみを局所的に高温状態にして、Agろうやシールリングに形成したNiめっきを溶融させ、封止している。
AgろうやNiめっき付きシールリングを用いて溶接法で封止する場合、蓋材とパッケージ間に挟み込んで封止する必要があり、位置合わせなど効率が悪く非常に手間であった。
そこで、Agろうを粉末状にしてペースト化し、蓋材に印刷し、熱処理をして封止枠形成する手法が提案されている。
特許文献1には、金属粉末と有機溶剤とを含んでなる封止用の金属ペーストにおいて、金属粉末として、純度が99.9重量%以上、平均粒径が0.1μm〜1.0μmである金粉、銀粉、白金粉、又はパラジウム粉からなる金属粉末を85〜93重量%、有機溶剤を5〜15重量%の割合で配合した封止用の金属ペーストが開示されている。この金属ペーストを用いた封止方法としては、金属ペーストを塗布・乾燥し、80〜300℃で焼結させて金属粉末焼結体とした後、金属粉末焼結体を加熱しながらベース部材とキャップ部材とを加圧する方法が記載されている。
この特許文献1記載の金属ペーストは、金粉、銀粉、白金粉、又はパラジウム粉の単独金属粉を用いるものであり、合金ペーストとするものではない。
一方、特許文献2には、低熱膨張金属からなる基材と、該基材の少なくとも一の面に接合される低温型の銀系ろう材層とを含んでなる銀ろうクラッド材が開示されている。この場合、銀系ろう材層は、低温型の銀系ろう材よりなる金属粉に溶剤とバインダーとからなるメディアを混合してなるペーストを塗布した後、加熱して金属粉を溶融させた後急冷凝固し、更に圧延加工することで形成されるものである。具体的な銀系ろう材として、銀−銅−錫合金、銀−銅−インジウム合金、銀−銅−亜鉛合金が挙げられている。そして、この銀ろうクラッド材を打抜き加工等して所定寸法に加工することにより、パッケージ封止用蓋体としている。
特開2008−28364号公報 特開2006−49595号公報
しかしながら、Agろうペーストの場合は、封止枠形成時にAgろうの融点以上の高温で熱処理し、その後、封止時に再度、溶接処理をする必要があった。また、Agろう合金で粉末を造粉しているため、異なる合金組成を所望された場合は、再度、合金製造、造粉処理と非常に手間が生じていた。
本発明では、容易に封止枠形成が可能で、かつ合金組成を容易に変更することができるパッケージ封止方法及び封止用ペーストを提供することを目的とする。
本発明のパッケージ封止方法は、パッケージに蓋体を重ねてろう合金によって接合するパッケージ封止方法であって、低融点金属粉末と、前記低融点金属粉末より融点が高い高融点金属粉末と、バインダーとを含有してなる封止用ペーストを前記蓋体の表面に塗布するペースト塗布工程と、前記蓋体に塗布した前記封止用ペースト中の前記低融点金属粉末を溶融してろう前駆体を形成する事前熱処理工程と、前記蓋体を前記パッケージに接合するまでの間又は接合する際に前記ろう前駆体を加熱溶融して合金化し、前記ろう合金とする合金化工程とを有する。
この封止方法は、低融点金属粉末と高融点金属粉末とを含有させた封止用ペーストを蓋体に塗布した後、事前熱処理工程により、低融点金属粉末を加熱溶融して蓋体の表面にろう前駆体を形成する。ペーストを塗布するので、ろう前駆体を容易に枠状に形成することができる。また、この事前熱処理工程は、低融点金属粉末を溶融するものであり、低い温度で実施することができる。そして、この事前熱処理工程において、高融点金属粉末の大部分は固体のまま残存しており、これら固体の高融点金属粉末の間に低融点金属の液相が浸透して冷却固化することにより相互に結着した状態となっている。この状態をろう前駆体と称しており、このろう前駆体は、蓋体の表面に固定され、その取扱い時に脱落することはない。
このろう前駆体は高融点金属粉末を溶融することにより合金化することができ、その合金化工程は、蓋体をパッケージに接合するまでの間、又はこれらを接合する際に行えばよい。
本発明の封止方法において、前記合金化工程は、事前熱処理工程後の前記蓋体を前記パッケージに重ねた状態で実施するとよい。ろう前駆体の合金化と封止とを同時に行うことができ、効率的である。
また、前記低融点金属粉末の融点を300℃未満とし、前記高融点金属粉末の融点を300℃以上とするとよい。
本発明のパッケージ封止方法において、前記事前熱処理工程と前記合金化工程との間に、前記ろう前駆体中に残存するバインダーを除去するバインダー除去工程を有するとよく、また、そのバインダー除去工程は、前記ろう前駆体を洗浄液にて洗浄する洗浄処理と、洗浄処理後の前記ろう前駆体を熱処理するベーキング処理とを有するとよい。
本発明のパッケージ封止方法において、前記ペースト塗布工程では、複数個の前記蓋体を形成可能な大きさの板材の表面に前記封止用ペーストを塗布し、前記事前熱処理工程の後に、前記板材を前記蓋体に分割する個片化工程を有するとよい。
本発明のパッケージ封止方法において、前記個片化工程の後に、前記蓋体の表面に、金属めっきを施すめっき処理工程を有してもよい。金属めっきは、蓋体のメタライズとして施されるが、蓋体に分割してから金属めっきすると、蓋体の側壁にも金属めっきが施され、側壁の腐食や錆を有効に防止することができる。
そして、この封止方法に用いる封止用ペーストは、低融点金属粉末と前記低融点金属粉末より融点が高い高融点金属粉末とを含有してなり、前記低融点金属粉末および前記高融点金属粉末は、加熱溶融されることによりAg−Cu−Sn合金又はNi−Sn合金を形成する金属である。
この場合、各金属粉末としては、ろう合金を構成する各金属成分の単体の金属粉末としてもよいし、合金粉末としてもよい。単体の金属粉を用いる場合、ろう材を構成する合金成分の中の融点が最も低い金属の単体の粉末を低融点金属粉末とし、それ以外の金属単体の粉末を高融点金属粉末とするとよい。合金粉とする場合は、低融点金属粉末については、高融点金属粉末よりも低い温度(例えば300℃未満)で溶融するように合金組成を調整する。
この場合、Sn単体を低融点金属粉末としてもよいし、若干のAg、Cuを添加したSn合金粉末を低融点金属粉末としてもよい。高融点金属粉末は主にAgとCuによって構成されるが、Ag及びCuは、それぞれ単体粉末として混合してもよいし、合金粉末として混合してもよい。
本発明の封止用ペーストにおいて、前記低融点金属粉末の融点が300℃未満であり、前記高融点金属粉末の融点が300℃以上であるとよい。
本発明によれば、事前熱処理工程により溶融した低融点金属により蓋体にろう前駆体が固定するので、蓋体に安定した封止枠を容易に形成することができ、しかも粉末を適宜組み合わせることにより、合金組成を容易に変更することができる。
本発明の方法により蓋体に封止用ペーストを印刷塗布した状態を示す要部の斜視図である。 図1で作成した蓋体をパッケージに接合する工程を示す正面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
<封止用ペーストの構成>
まず、本発明の封止方法に用いる封止用ペーストの実施形態について説明する。
この封止用ペーストは、低融点金属粉末とこの低融点金属粉末より融点が高い高融点金属粉末とを含有しており、これら金属粉末と、有機溶剤や、樹脂などで構成されたバインダーとを混練したものである。
ろう合金としてAg−Cu−Sn系ろう合金を用いる場合は、個々の金属成分であるAg粉末、Cu粉末、Sn粉末の各粉末を、ろう合金として目的とする組成比(例えば72質量%Ag−18質量%Cu−10質量%Sn)となる混合比率で含有したペーストとする。このうち、SnがAg及びCuよりも融点(液相線温度)が低く、Sn粉末が低融点金属粉末にあたる。
これら金属粉末の平均粒径は0.1μm〜30μmが好ましい。0.1μm未満ではペースト化時に均一に混合するのが難しく、低融点金属の場合には、粉末酸化度が大きく、液相焼結時に高融点金属への拡散が進みにくい。一方、平均粒径が30μmを超えると、液相焼結後、ろう前駆体に大きい気孔が多く生じてしまい、バインダーが残留しやすくなる。特に、先に溶融する低融点金属粉末は、高融点金属粉末よりも粒径が小さい方が好ましい。
その他、Ag−Cu−Sn系ろう合金以外にも、所望のろう合金組成に応じて、その組成を構成する各金属成分からなる単独金属の粉末を、ろう合金の組成比率で混合してペーストとすればよい。
また、ろう合金を構成する合金成分のうちの低融点金属、前述の場合はSnを単独の低融点金属粉末としてもよいが、低融点金属を主成分とし、融点が300℃未満となるように、他の合金成分を一部含有する合金からなる金属粉末とすることも可能である。高融点金属粉末においても同様であり、複数の金属の合金からなる金属粉末としてもよい。
<封止方法>
以上の封止用ペーストを用いて、パッケージに蓋体を封止する方法の実施形態について説明する。
この封止方法は、前述した封止用ペーストを、複数個の蓋体を形成可能な大きさの板材の表面に印刷して塗布するペースト塗布工程と、蓋体に塗布した封止用ペースト中の低融点金属粉末を溶融してろう前駆体を形成する事前熱処理工程と、バインダーを除去するバインダー除去工程と、板材を切断して蓋体に分割する個片化工程と、蓋体を箱体状のパッケージに重ねてろう前駆体の全体を溶融して固化することにより蓋体をパッケージに接合する接合工程(合金化工程)とを有する。必要に応じて、個片化工程の後に、蓋体の表面に金属めっきを施すめっき処理工程を有してもよい。以下、この工程順に説明する。
[ペースト塗布工程]
複数の蓋体1を整列して形成し得る大きさの板材2を用意し、その板材2の表面に、前述した封止用ペースト3を、蓋体1の表面のパッケージ5に重ねられる周縁部となる位置に合わせて、枠状に印刷塗布する。ディスペンサなどによる吐出供給でもよい。蓋体1の材料としては、前述したコバール、42アロイ等が用いられ、表面の両面又は片面にNiめっき(金属めっき)が施されている。
[事前熱処理工程]
蓋体1をパッケージに接合する前に、封止用ペースト3を塗布した板材2(蓋体1)単独で事前熱処理(低温リフロー処理)を施して封止枠を形成する。具体的には、板材2に塗布した封止用ペースト3を、その封止用ペースト3中に含まれる低融点金属粉末の融点以上で高融点金属粉末の融点未満の温度に加熱し、低融点金属粉末を溶融する。この事前熱処理は、低融点金属粉末を溶融すれば足りるので、通常のはんだ材が用いられる炉やオーブンでリフロー(熱処理する)することにより実施可能である。
この低融点金属粉末が溶融すると、この事前熱処理の温度では溶融しない高融点金属粉末の間に低融点金属の液相が行き渡り、冷却により固化すると、その低融点金属の層が高融点金属相互を結合した状態の封止枠が形成される。このとき、低融点金属と高融点金属とが一部合金化する場合もあるが、高融点金属の大部分は元の粉末のまま残存している。この低融点金属により高融点金属粉末が結合された状態をろう前駆体4と称す。
前述したAg−Cu−Sn系ろう合金の場合、高融点金属粉末であるAg粉末及びCu粉末に対して、低融点金属粉末であるSn粉末が溶融し、液体状態になることで高融点金属粉末間に侵入し、液相焼結が進む。これにより、低い熱処理条件で、封止用ペースト3がろう前駆体4(図2参照)として固定された板材2(蓋体1)が形成される。ただし、この時点では、Ag−Cu−Sn系ろう合金にはなっていない。
このように形成されるろう前駆体4の封止枠は、板材2(蓋体1)の表面に固定された状態であるので、板材2(蓋体1)の取り扱いに際して蓋体1から脱落することはない。
[バインダー除去工程]
前述したように、封止用ペースト3にはバインダーが混練されており、このため、事前熱処理工程で残ったバインダー残渣を洗浄液にて除去する。洗浄液としては、荒川化学工業株式会社製パインアルファーシリーズ等を用いることができる。
また、バインダー残渣を洗浄液にて除去処理した後に、必要に応じて、更に熱処理(ベーキング処理)をすることにより、洗浄液で除去し切れなかったバインダー残渣を除去するようにしてもよい。熱処理(ベーキング処理)とは、ろう前駆体4が溶融しない温度で一定時間放置すればよく、例えば、450℃で1時間から2時間放置すればよい。
[個片化工程]
次に、ろう前駆体4からなる封止枠を形成した板材2を切断して、各蓋体1に個片化する。
[めっき処理工程]
前述したように、板材2の表面にメタライズとしてNiめっきを形成したが、ろう前駆体4からなる封止枠を形成した板材2を切断して、各蓋体1に個片化した後、その全体にNiめっき処理をしても良い。これにより、蓋体1の切断面(側壁)にもNiめっきが施され、封止後に蓋体1の側壁に腐食や錆などが進行するのを防止することができる。Niめっきについては無電解めっき、電解めっきでもよく、膜厚として数μmで良い。また、Niめっき以外にも、他の金属めっきとしてもよい。
[接合工程(合金化工程)]
個片化された蓋体1をパッケージ5に重ねて、抵抗溶接することによりろう前駆体4を溶融し、冷却固化して蓋体1をパッケージ5に接合する。パッケージ5は、セラミックス等からなり、蓋体1との接合面に導電金属層として、例えば金めっき層が形成される。
抵抗溶接としてシーム溶接が施される。このシーム溶接では、図2に示すように、パッケージ5にろう前駆体4を接触させるようにして蓋体1を重ね、その蓋体1の上からローラ電極11を当接し、所定の圧力を付加した状態で電流を流しながら、蓋体1の周縁部に沿って移動する。その電流値に対応するジュール熱によって局所的にろう前駆体4を溶融させるのであり、電流値を適切に設定することにより、瞬時にろう前駆体4の融点以上の温度に加熱してこれを溶融させることができる。
この高融点金属粉末の溶融により、低融点金属も含めてろう前駆体4の全体が溶融状態となり、含有されていた各金属による合金が形成され、封止が終了する。封止用ペースト3には、Ag、Cu、Snが所定量ずつ混合されていたので、Ag−Cu−Sn系ろう合金となって蓋体1とパッケージ5とを接合することができる。つまり、この接合工程は、ろう前駆体4の合金化工程でもある。
このようにして蓋体1とパッケージ5とを接合して封止する方法においては、蓋体1にろう前駆体4からなる封止枠を事前に形成するので、その蓋体1の取り扱い時に封止枠が蓋体1から脱落することがなく、取り扱いが容易である。このろう前駆体4の形成作業は低温での熱処理によって行うことができ、作業性がよい。
そして、蓋体1をパッケージ5に接合する際に、ろう前駆体4が所望のろう合金となって封止することができ、効率的である。
前述の実施形態ではAg−Cu−Sn系ろう合金を例示したが、他のろう合金であっても、そのろう合金を構成する各金属成分を金属粉末として含有するペーストとすることにより、容易に本発明を適用することができる。例えば、融点が300℃以上の高融点金属粉末として、Ag粉(0〜80質量%)、Cu粉(0〜40質量%)、Ni粉(0〜99質量%)、Zn粉(0〜35質量%)、Cd粉(0〜35質量%)、Mn(マンガン)粉(0〜35質量%)が挙げられ、一方、融点が300℃未満(液相線が300℃未満)の低融点金属粉末として、Sn粉(0〜35質量%)、In(インジウム)粉(0〜35質量%)、Bi(ビスマス)粉(0〜35質量%)、はんだ粉(0〜35質量%)が挙げられ、これら高融点金属と低融点金属とを括弧内の数値範囲で適宜混合してろう合金とすればよい。
なお、蓋体1をパッケージ5に接合する際にろう前駆体4を合金化した(接合工程が合金化工程を兼ねるようにした)が、その接合前にろう前駆体4を合金化しておいてもよい(接合工程とは別に、接合工程の前に合金化工程を設けてもよい)。
また、ろう前駆体4を合金化する場合、実施形態のように抵抗溶接による方法以外にも、高温の炉内で加熱することも可能であるが、抵抗溶接による方法の場合、局部的に瞬時に高温にできるので、緩み等が生じることがなく、高い寸法精度で封止することができる。
また、複数の蓋体1を形成し得る大きさの板材2に封止用ペースト3を塗布して事前熱処理を施したが、個々に分割された蓋体1に封止用ペースト3を塗布して事前熱処理を施してもよい。
実施例1から3、比較例1および2について、実験に用いたサンプルは各100個であり、パッケージは、サイズが3.2mm×2.5mm、厚み0.5mmのセラミック(アルミナ製)のものを用い、メタライズとして、5μmのNiめっき層の上に0.5μmのAuめっき層を形成した。蓋体は、サイズが3.1mm×2.4mm、厚み0.1mmのコバール製のものを用い、メタライズとして、5μmのNiめっき層の上に0.1μmのAuめっき層を形成した。
実施例4、比較例3について、蓋体のメタライズとして、5μmのNiめっき層のみを形成し、Auめっき層を形成しなかった。それ以外は、実施例1から3、比較例1および2と同様とした。実施例4、比較例3のサンプル数も各100個とした。
いずれも、表1に示す平均粒径、混合粉比率の粉末と、バインダーとを混合して封止用ペーストを作製した。このとき、ペースト粘度は250Pa・s±30Pa・sになるようにバインダー比率を調整した。表1中のSAC305は、Sn−3質量%Ag−0.5質量%Cuの合金である。
この封止用ペーストを蓋体に塗布した後、最高温度240℃の事前熱処理を施し、バインダー除去のために洗浄して封止枠を形成した。その後、封止枠の状態を実体顕微鏡を用いて観察した。洗浄後も正確に封止枠が形成されているものは問題なく、封止枠がなくなっている、欠けているなどが観察された封止枠は不良と見なした。これを不良率として不良率2%未満であれば合格とし、2%以上の場合は不合格とした。
次に、蓋体をパッケージに重ねてシーム溶接を施し、気密封止を行った。その後、気密試験にて内部に高圧をかけ、リークが生じたものを不良とし、不良率により封止性を評価した。不良率が2%未満であれば合格とし、2%以上のものは不合格とした。
これらの結果を表1に示す。
Figure 0006488896
表1から明らかなように、単独金属粉末のSn粉(融点232℃)を低融点金属粉末として有する実施例1及び実施例4、単独金属粉末のIn粉(融点156℃)を低融点金属粉末として有する実施例2、及びSnを主成分とする合金粉(SAC305:融点220℃)を低融点金属粉末として有する実施例3は、いずれも封止枠の状態、パッケージへの封止性ともに良好であり、本発明のペーストを用いて封止することにより、封止枠が蓋体に安定して固定され、パッケージへの封止性も高いことがわかる。
1 蓋体
2 板材
3 封止用ペースト
4 ろう前駆体
5 パッケージ
11 ローラー電極

Claims (9)

  1. パッケージに蓋体を重ねてろう合金によって接合するパッケージ封止方法であって、低融点金属粉末と、前記低融点金属粉末より融点が高い高融点金属粉末と、バインダーとを含有してなる封止用ペーストを前記蓋体の表面に塗布するペースト塗布工程と、前記蓋体に塗布した前記封止用ペースト中の前記低融点金属粉末を溶融してろう前駆体を形成する事前熱処理工程と、前記蓋体を前記パッケージに接合するまでの間又は接合する際に前記ろう前駆体を加熱溶融して合金化し、前記ろう合金とする合金化工程とを有することを特徴とするパッケージ封止方法。
  2. 前記合金化工程は、事前熱処理工程後の前記蓋体を前記パッケージに重ねた状態で実施することを特徴とする請求項1記載のパッケージ封止方法。
  3. 前記低融点金属粉末の融点を300℃未満とし、前記高融点金属粉末の融点を300℃以上とすることを特徴とする請求項1又は2記載のパッケージ封止方法。
  4. 前記事前熱処理工程と前記合金化工程との間に、前記ろう前駆体中に残存する前記バインダーを除去するバインダー除去工程を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載のパッケージ封止方法。
  5. 前記バインダー除去工程は、前記ろう前駆体を洗浄液にて洗浄する洗浄処理と、洗浄処理後の前記ろう前駆体を熱処理するベーキング処理とを有することを特徴とする請求項4記載のパッケージ封止方法。
  6. 前記ペースト塗布工程では、複数個の前記蓋体を形成可能な大きさの板材の表面に前記封止用ペーストを塗布し、前記事前熱処理工程の後に、前記板材を前記蓋体に分割する個片化工程を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載のパッケージ封止方法。
  7. 前記個片化工程の後に、前記蓋体の表面に金属めっきを施すめっき処理工程を有することを特徴とする請求項6記載のパッケージ封止方法。
  8. 低融点金属粉末と前記低融点金属粉末より融点が高い高融点金属粉末とを含有してなり、前記低融点金属粉末および前記高融点金属粉末は、加熱溶融されることによりAg−Cu−Sn合金又はNi−Sn合金を形成する金属であることを特徴とする封止用ペースト。
  9. 前記低融点金属粉末の融点は300℃未満であり、前記高融点金属粉末の融点は300℃以上であることを特徴とする請求項記載の封止用ペースト。
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