JP6488219B2 - 吐出器および吐出器の製造方法 - Google Patents

吐出器および吐出器の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、吐出器および吐出器の製造方法に関する。
従来から、例えば下記特許文献1に示される吐出器が知られている。
この吐出器は、内容物が収容された容器本体の口部に、上方付勢状態で下方移動自在に配設されるステム、および前記ステムの上端部に装着され、内容物の吐出孔が形成された吐出ヘッド、を有するポンプと、ポンプを容器本体の口部に装着する装着キャップと、を備え、ポンプにおけるステムを径方向の外側から囲繞する案内筒部には、吐出ヘッドを押下げる押下部材を支持する支持部が、径方向外側に張り出すように一体に設けられている。
特開2008−030798号公報
上記従来技術においては、案内筒部に径方向外側に張り出す支持部が一体に設けられており、案内筒部を装着キャップの下方から上方へ至らしめることができない。このため、例えば装着キャップによって予めポンプのシリンダおよびステム等を容器本体の口部に固定し、この装着キャップまたは他のポンプ部品における上方に突出した嵌合部に対し、案内筒部を上方から嵌合させて取り付けている。
しかし、案内筒部が嵌合により取り付けられる構成では、案内筒部や押下部材に大きな外力が加えられたときに、案内筒部が装着キャップおよびポンプ部品に対して位置ずれしたり外れたりしてしまう懸念があり、案内筒部をより強固に装着する要望があった。
そこで本発明は、吐出ヘッドのステムを囲繞する案内筒部を、装着キャップおよびポンプ部品に対して、より強固に装着することができる吐出器、および吐出器の製造方法を提供する。
(1)本発明に係る吐出器は、内容物が収容された容器本体の口部に、上方付勢状態で下方移動自在に配設されるステム、および前記ステムの上端部に装着され、内容物の吐出孔が形成された吐出ヘッド、を有するポンプと、前記ポンプを前記容器本体の口部に装着する装着キャップと、を備え、前記ステムおよび前記吐出ヘッドを下方移動させ、前記内容物を前記吐出孔から吐出させる吐出器であって、前記ポンプは、前記ステムを径方向の外側から囲繞する案内筒部と、前記ステムの上下動に連係するピストンと、前記ピストンが内部に上下摺動自在に配設されたシリンダと、を備え、前記シリンダの周壁部には、径方向の外側に向けて突出し、前記口部の上端開口縁上に配置されるフランジ状の支持板部が形成され、前記案内筒部には、径方向の外側に向けて突出し、前記支持板部上に配置されるフランジ状の挟着板部が形成され、前記装着キャップには、径方向の内側に向けて突出し、前記挟着板部を前記支持板部との間で挟み込むフランジ状の押え板部が形成され、前記案内筒部には、下方に向けて開放され、かつ前記挟着板部を周方向に分断するスリットが形成されていることを特徴とする。
本発明に係る吐出器によれば、案内筒部の挟着板部が、シリンダの支持板部と装着キャップの押え板部とにより上下方向で挟み込まれるので、案内筒部を、装着キャップおよびシリンダに対して、より強固に装着することができる。
そして、案内筒部に突出部分が形成される等により、案内筒部に対して装着キャップを下方から装着する構成であっても、案内筒部には下方に向けて開放して挟着板部を周方向に分断するスリットが形成されているので、案内筒部および装着キャップの組み付けを容易にすることができる。
すなわち、案内筒部に対して装着キャップを下方から装着して、装着キャップの押え板部を案内筒部の挟着板部の上方まで至らしめる構成においては、押え板部および挟着板部の少なくとも一方が弾性変形しつつ、押え板部が挟着板部を乗り越えて上方に至ることとなる。このとき、案内筒部に前記スリットが形成されているので、案内筒部が縮径するように弾性変形し易く、押え板部が挟着板部を乗り越えて上方に至り易い。これにより、装着キャップおよび案内筒部の組み付けを容易にし、かつ装着キャップおよび案内筒部の破損を抑制するこができる。
(2)前記吐出器は、前記挟着板部の外径が、前記支持板部の外径より小さい構成でも良い。
この場合には、案内筒部に対して装着キャップを下方から装着して、装着キャップの押え板部を案内筒部の挟着板部の上方まで至らしめる際に、押え板部が挟着板部を乗り越えて上方に至り易い。これにより、装着キャップおよび案内筒部の組み付けをより容易にし、かつ装着キャップおよび案内筒部の破損をより抑制するこができる。
その後、装着キャップおよび案内筒部の組み付け体に対し、シリンダを下方から装着することで、シリンダの支持板部と装着キャップの押え板部との間に案内筒部の挟着板部を挟み込む。このとき、シリンダの支持板部は比較的大径なので、案内筒部の挟着板部を下方から広範囲に支持し、シリンダの支持板部と装着キャップの押え板部との間に案内筒部の挟着板部を確実に挟み込むことができる。
(3)前記吐出器は、前記押え板部が、径方向の外側から内側に向かうに従い、漸次下方に向けて延びるように傾斜する傾斜内周面を有する構成でも良い。
この場合には、案内筒部に対して装着キャップを下方から装着する際、装着キャップの押え板部の傾斜内周面の傾斜により、挟着板部の弾性変形がスムーズになり、押え板部が挟着板部をより一層乗り越え易くなり、装着キャップおよび案内筒部の組み付けをさらに容易にすることができる。
(4)本発明に係る吐出器の製造方法は、内容物が収容された容器本体の口部に、上方付勢状態で下方移動自在に配設されるステム、および前記ステムの上端部に装着され、内容物の吐出孔が形成された吐出ヘッド、を有するポンプと、前記ポンプを前記容器本体の口部に装着する装着キャップと、を備え、前記ステムおよび前記吐出ヘッドを下方移動させ、前記内容物を前記吐出孔から吐出させる吐出器の製造方法であって、前記ポンプは、前記ステムを径方向の外側から囲繞する案内筒部と、前記ステムの上下動に連係するピストンと、前記ピストンが内部に上下摺動自在に配設されたシリンダと、を備え、前記シリンダの周壁部には、径方向の外側に向けて突出するフランジ状の支持板部が形成され、前記案内筒部には、径方向の外側に向けて突出するフランジ状の挟着板部が形成され、前記装着キャップには、径方向の内側に向けて突出するフランジ状の押え板部が形成され、前記案内筒部には、下方に向けて開放され、かつ前記挟着板部を周方向に分断するスリットが形成され、前記案内筒部を、前記装着キャップ内にこの装着キャップの上方から押し込み、前記挟着板部を、前記押え板部の下方に至らしめる第一工程と、前記ステム、前記ピストンおよび前記シリンダが組み立てられた組み立て体を、前記装着キャップ内にこの装着キャップの下方から挿入して、前記シリンダの上端部を前記案内筒部内に嵌合させるとともに、前記挟着板部を前記押え板部と前記支持板部とにより上下方向で挟み込む第二工程と、を有することを特徴とする。
この場合には、案内筒部に対して装着キャップを下方から装着して、装着キャップの押え板部を案内筒部の挟着板部の上方まで至らしめる構成において、押え板部が挟着板部を乗り越えて上方に至る際、案内筒部に前記スリットが形成されているので、案内筒部が縮径するように弾性変形し易く、押え板部が挟着板部を乗り越えて上方に至り易い。これにより、装着キャップおよび案内筒部の組み付けを容易にし、かつ装着キャップおよび案内筒部の破損を抑制することができる。
本発明に係る吐出器によれば、吐出ヘッドのステムを囲繞する案内筒部を、装着キャップおよびポンプ部品に対して、より強固に装着することができる。また、案内筒部に対して装着キャップを下方から装着する構成であっても、案内筒部および装着キャップの組み付けを容易にすることができる。
本発明の実施形態における吐出器を示す縦断面図である。 図1の要部拡大図である。 上記吐出器の案内筒部における断面を含む側面図である。 上記案内筒部の下面図である。 図4のA断面図である。 図4のB断面図である。 図4のC断面図である。 上記吐出器のシリンダにおける断面を含む側面図である。 上記吐出器の案内筒部と装着キャップとを組み付ける際の第一説明図である。 上記吐出器の案内筒部と装着キャップとを組み付ける際の第二説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係る吐出器1について図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
図1に示すように、本実施形態の吐出器1は、図示しない液状の内容物が収容された容器本体2の口部3に取り付けられる有頂円筒状の装着キャップ11と、容器本体2の口部3に上方付勢状態で下方移動自在に配設されるとともに、前方に向けて開口する内容物の吐出孔13Aが形成された吐出ヘッド13を有するポンプ14と、ポンプ14の後部に立設された支持部15と、支持部15に回転軸C1回りに回転自在に配設され、吐出ヘッド13を押下げる押下部材(トリガー)16と、を備えている。
この吐出器1では、押下部材16が後述する下方に向けて回転することで、吐出ヘッド13が下方移動し、内容物が吐出孔13Aから吐出される。
吐出ヘッド13は、円筒状のステム12と、ステム12の上端部に装着され、吐出孔13Aが形成されたヘッド本体30と、を備えている。
装着キャップ11およびステム12は、それぞれの中心軸線が共通軸上に位置する状態で配設されている。以下、この共通軸を中心軸Oと称し、図1において中心軸Oに沿ってポンプ14からステム12に向かう方向を上方、その逆方向を下方とする。また、中心軸Oから見た平面視で中心軸Oに直交する方向を径方向、中心軸O回りで周回する方向を周方向とする。さらに、径方向のうち吐出ヘッド13の吐出孔13Aが向いた方向(図1の左側)を前方、その逆方向を後方とし、上下方向および前後方向に直交する方向を左右方向とする。
図2を併せて参照し、装着キャップ11は、ポンプ14を容器本体2の口部3に装着するためのキャップである。装着キャップ11は、中央に開口部が形成された平面視円形状の天壁部21と、天壁部21の外周縁から下方に向けて延設された円筒状の周壁部22と、を有する。これら天壁部21および周壁部22は、中心軸Oと同軸に配設されている。
天壁部21の内周縁部は、支持板部61Aとともに支持板部61A上の下フランジ部74Bを挟み込む押え板部23とされている。押え板部23には、径方向の外側から内側に向かうに従い、漸次下方に向かうように傾斜する傾斜内周面23Aが形成されている。押え板部23上には、傾斜内周面23Aを延長するように上方に突出する上突出部23Bが形成されている。
周壁部22の内周面には、容器本体2の口部3の外周面に形成された雄ネジに螺着する雌ネジが形成されている。なお、装着キャップ11は、容器本体2の口部3に対して螺着される場合に限定されるものではなく、例えばアンダーカット嵌合により装着されていても構わない。
ポンプ14は、吐出ヘッド13と、吐出ヘッド13のステム12に連係された二重円筒状のピストン41と、ピストン41が上下摺動自在に収容された円筒状のシリンダ42と、ステム12の内側から下方に向けて延設され、ピストン41の内側を上下方向に貫く有底円筒状のピストンガイド43と、シリンダ42内に配設された球状の弁体44と、ステム12を外側から囲む円筒状の案内筒部45と、を有する。
ステム12は、案内筒部45の内側に上下移動自在に挿通されている。ステム12の上部は、案内筒部45の上端よりも上方に向けて突出している。ステム12の下端部は、案内筒部45の下端部と同等の高さに配設されている。ステム12の上部の外周面と案内筒部45の上部の内周面との間には、外気導入路S1が形成されている。
ステム12の上筒部12Aは、ステム12の上下方向の中央よりも下方まで延びている。上筒部12Aの下方には、軸方向と直交する段差面12BSを形成する段差壁部12Bを介して、上筒部12Aよりも大径の下筒部12Cが連設されている。
ステム12の上筒部12Aの上部には、ヘッド本体30の後述する装着筒部31が上方から嵌入されて保持されている。
ステム12の上筒部12Aの下部には、ピストンガイド43の上部が下方から嵌入されて保持されている。
ステム12の下端部には、下筒部12Cよりも大径の円筒状の拡径部12Dが形成されるとともに、拡径部12Dの下方に連なる比較的薄肉の円筒状の弾性部25が形成されている。
ヘッド本体30は、ステム12の上筒部12A内に嵌入された有頂筒状の装着筒部31と、装着筒部31の前面から前方に向けて突設されたノズル筒部32と、を有する。
装着筒部31の頂壁部には、上方に向けて被押下突部30Aが突設されている。被押下突部30Aは、装着筒部31の頂壁部における左右方向の中央部に配設されている。被押下突部30Aは、表裏面が左右方向を向く板状に形成され、上端部における前端部および後端部はそれぞれ、左右方向から見て突の曲線状に形成されている。
天板部90の下面には、被押下突部30Aの上端部が前後摺動自在に収容される窪み部90Aが形成されている。
ノズル筒部32は、その内部に、前後方向に延在する芯棒体35と、芯棒体35の前端部に被着された有頂円筒状のチップ36と、が配設されている。
芯棒体35は、その外周面に、ノズル筒部32の内周面との間で内容物の流動を可能とする複数の流路溝部35Aが形成されている。
チップ36は、芯棒体35と同軸上に配設されている。チップ36は、芯棒体35の前端部外周に装着された円筒状のチップ筒部37と、チップ筒部37の前端部に設けられた端壁部38と、を有する。
チップ筒部37は、ノズル筒部32内に嵌合されている。端壁部38は、芯棒体35の先端面に当接している。端壁部38のうち、芯棒体35の前端面に対向する後面には、芯棒体35の流路溝部35Aに連通するスピン流路38Aが形成されている。端壁部38の中央部分には、スピン流路38Aに連通する吐出孔13Aが形成されている。
チップ36により、内容物を霧状に吐出することができる。また、チップ36およびノズル先端形状等を変更することで、泡状および直線状等の吐出が可能となる。例えば、本実施形態のノズル先端にメッシュ等の発泡部材を設けることで、泡状吐出が可能となる。
ステム12の上筒部12Aの後方には、吐出ヘッド13の下方移動を規制して内容物の吐出を不能とする吐出規制部材75が配置されている。吐出規制部材75は、案内筒部45の上端面と装着筒部31の上端部後方に突設された後突部13Cの下面との間に挟まれたロック位置にあるとき、吐出ヘッド13の下方移動を規制して内容物の吐出を不能とする。吐出規制部材75は、回転軸C1と平行な回転軸C2回りに回転可能なロックレバー76に支持されており、ロックレバー76の回転操作により、前記ロック位置と、このロック位置から後方へ退避したアンロック位置と、の間で移動可能である。この吐出規制部材75の移動により、吐出のロックおよびアンロックが切り替えられる。
ピストン41は、円筒状の摺動部51と、摺動部51よりも径方向内側に配設された円筒状の閉塞部52と、を有する。摺動部51の上端部と閉塞部52の上下方向中間部とは、互いに一体に連結されている。摺動部51および閉塞部52は、中心軸Oと同軸に配設されている。
摺動部51の下端部は、上方から下方に向かうにしたがって漸次径方向外側に向けて反るように湾曲している。これにより、摺動部51の下端は、シリンダ42の内周面に摺接している。
閉塞部52の下端部は、上方から下方に向かうにしたがって漸次径方向内側に向けて反るように湾曲している。これにより、閉塞部52の下端は、ピストンガイド43の後述する底部43B近傍に形成された当接部43Eに当接している。
閉塞部52の上端部は、下方から上方に向かうにしたがって漸次径方向外側に向けて反るように湾曲しており、ステム12の下端部の内周面に摺接している。
摺動部51の上端部分には、径方向外側から内側に向かうにしたがって漸次下方に向かうように傾斜し、ステム12の弾性部25の下端開口縁を受ける受け面51Aが形成されている。
シリンダ42は、平面視円環状のフランジ状の頂壁部61と、頂壁部61の内周側から上方に向けて延設された円筒状の立上筒部62と、頂壁部61の開口縁部から下方に向けて延設された円筒状の周壁部63と、周壁部63の下端から縮径して下方に向けて延設された円筒状の下筒部64と、下筒部64の下端から下方に向けて先細りに延設されたテーパ状の下テーパ筒部65と、下テーパ筒部65の下端から下方に向けて延びる接続管部67と、を有する。これら頂壁部61、立上筒部62、下筒部64、下テーパ筒部65および接続管部67は、中心軸Oと同軸に配設されている。
立上筒部62は、案内筒部45の下筒部64内に下方から嵌入されて連結されている。
周壁部63は、その上部に、シリンダ42の内外を連通させる外気導入孔63Aが形成されている。この外気導入孔63Aは、上昇端位置にあるピストン41の外周面によってシリンダ42の内側から閉塞されている。
下筒部64は、その内周面に、上下方向に沿う複数の縦リブ部64Aを有する。
下テーパ筒部65は、その内側に弁体44を配設している。弁体44は、下テーパ筒部65の内周テーパ面65Aに離着自在である。
弁体44は、球状に形成された合成樹脂製のいわゆるボール弁とされている。弁体44は、廃棄時における分別の手間を抑える観点から、他構成と同様、合成樹脂製であることが好ましい。また、弁体44は、金属製等であってもよい。さらに、ボール弁に替わる種々の弁体を用いた逆止弁でもよい。
下テーパ筒部65の内周テーパ面65Aには、径方向外側から内側に向かうにしたがって上方に向けて傾斜する規制突部65Bが突設されている。規制突部65Bの上端の内径は、弁体44の外径よりも小さくされる。これにより、規制突部65Bは、弁体44の上方への抜けを規制している。
接続管部67は、容器本体2内の内容物を流通させるチューブT1等を接続するものである。
ピストンガイド43は、ピストン41を貫通するとともにステム12の上筒部12A内に上部を嵌入させる円筒状のガイド筒部43Aと、ガイド筒部43Aの下端に形成されてピストン41よりも下方に位置する底部43Bと、を有する。底部43Bは、ガイド筒部43Aに対して拡径した厚板のフランジ状に形成されている。ピストンガイド43内には、軸方向に沿う流路43Fが形成されている。
流路43Fは、ピストンガイド43の上端部では上方に開放するとともに、ピストンガイド43の下端部では底部43Bにより閉塞される。ピストンガイド43は、底部43Bの外周部が下筒部64内の複数の縦リブ部64Aの上端に当接するまで下降可能である。ガイド筒部43Aの下端部外周には、底部43Bの上面に向かうにしたがって漸次拡径するテーパ状の当接部43Eが形成されている。当接部43Eには、ピストン41の閉塞部52の下端部が当接可能である。
ガイド筒部43Aの下部外周で当接部43Eの直ぐ上方には、ピストンガイド43内とシリンダ42内とを連通可能な例えば複数の連通孔43Cが形成されている。連通孔43Cは、当接部43Eおよびピストン41の閉塞部52の下端部よりも上方に位置しており、当接部43Eおよび閉塞部52が互いに当接(密接)した状態では、連通孔43Cとシリンダ42内との連通が遮断されている。
ガイド筒部43Aの上部外周には、ピストンガイド43内とシリンダ42内とを連通可能な例えば複数の貫通孔43Dが形成されている。貫通孔43Dは、ステム12の下筒部12Cの上端部内側に連通するべく開口している。
ガイド筒部43Aは、貫通孔43Dよりも上方でステム12の上筒部12A内に嵌合保持されている。これにより、ピストンガイド43は、ステム12とともに一体に上下移動する。
案内筒部45は、中心軸Oと同軸に配置されている。案内筒部45は、シリンダ42の立上筒部62が嵌入された円筒状の外筒部71と、外筒部71の上部の径方向内側に配設された円筒状の内筒部72と、を有する。外筒部71および内筒部72は、中心軸Oと同軸に配設されている。
外筒部71は、下部内に立上筒部62を嵌入させており、かつ上部内に後述する開閉弁97を嵌入させている。外筒部71の上端には、径方向の内側に向けて突出する接続フランジ部73が全周に渡って設けられている。接続フランジ部73の内周端縁は、内筒部72の下部外周に接続されている。
外筒部71の下部には、径方向の外側に向けて突出する上下一対のフランジ部74A,74Bが全周に渡って設けられている。上下フランジ部74A,74Bのうち、外筒部71の下端に位置する下フランジ部74Bは、シリンダ42の頂壁部61上に配置されている。上フランジ部74Aの下方において、外筒部71は、後述するスリット101および切り欠き部102により、周方向で分断されている。
内筒部72の下方には、接続フランジ部73の下面よりも下方に突出する環状突部72Aが形成されている。環状突部72A、接続フランジ部73および外筒部71の上部により、下方に開放する環状の嵌合凹部72Bが形成されている。嵌合凹部72Bには、開閉弁97の厚肉筒部98の上部が嵌合されている。環状突部72Aの下端面とステム12の段差面12BSとの間には、開閉弁97の環状の薄肉弁体99が挟み込まれている。内筒部72内には、ステム12の上筒部12Aが下方移動自在に挿通されている。
シリンダ42の頂壁部61における立上筒部62よりも外周側の部位は、シリンダ42の周壁部63から径方向の外側に向けて突出し、口部3の上端開口縁上に配置されたフランジ状の支持板部61Aとされている。
案内筒部45の下フランジ部74Bは、支持板部61A上に配置され、装着キャップ11の押え板部23に上方から押圧されている。支持板部61Aと口部3の上端開口縁との間には、環状のパッキン66が介在されている。下フランジ部74Bは、支持板部61Aと押え板部23とにより上下方向で挟持される挟着板部とされている。
支持板部61Aおよび下フランジ部74Bは、容器本体2の口部3の上端開口縁と押え板部23とにより上下方向で挟み込まれている。
下フランジ部74Bは、支持板部61Aの外径61rよりも小さい外径74rとなるように形成されている。
押え板部23は、下フランジ部74Bの外径74rよりも小さい内径23rとなるように形成されている。
押下部材16を支持する支持部15は、案内筒部45から後方に向けて突設されており、左右方向に間隔をあけて配設された一対の側壁部77と、一対の側壁部77の後端縁同士を左右方向に接続する後壁部78と、を有する。
各側壁部77は、前側から後側に向かうに従い漸次、上側に向けて延びている。各側壁部77の上端部には、側面視で上方に凸の半円形状の突出片80が形成されている。突出片80の外側面には、左右方向に沿う円柱状の軸体77Aが突設されている。
なお、軸体77Aの中心を通り、かつ左右方向に延びる仮想の軸線を、押下部材16の回転軸C1とする。後壁部78の内面には、突出片80の内側に位置するように上方に向かって突出し、一対の側壁部77同士および突出片80同士を左右方向に連結する補強壁78Aが形成されている。
各側壁部77の前部には、下方に向けて窪む支持凹部81が形成されている。各支持凹部81には、後述する延在体95の連結軸96が支持されている。
支持部15は、案内筒部45の後部から上方且つ後方に向けて突設されている。なお、例えば装着キャップ11の後部から上方且つ後方に向けて支持部が突設された構成も有り得る。
押下部材16は、軸体77Aを介して支持部15に取り付けられている。これにより、押下部材16は、支持部15に回転軸C1回りに回転可能(揺動可能)に連結されている。
押下部材16は、吐出ヘッド13を上方から覆う天板部90と、天板部90の前端縁から前方に向けて斜め下方に延在する前板部91と、天板部90の左右両側の側端縁から下方に向けて延在し、左右方向に向かい合う一対の側板部92と、を有する。天板部90と一対の側板部92とで囲まれる内部空間には、吐出ヘッド13が配置されている。
一対の側板部92は、吐出ヘッド13を左右方向から挟むように配置されている。吐出ヘッド13の外側面には、左右方向に沿う円柱状の軸体13Bが突設されている。一対の側板部92の内面には、側面視で軸体13Bよりも大径の円形状をなして軸体13Bを遊嵌させるヘッド用軸孔部92Bが形成されている。これら軸体13Bおよびヘッド用軸孔部92Bを介して、押下部材16の上下の回転と吐出ヘッド13の上下動とが連係されている。
天板部90は、上方に向けて膨らむように滑らかに湾曲した形状とされ、その後端部は支持部15における後壁部78の上方開口縁に上方から接触している。これにより、押下部材16は、回転軸C1を中心としたこれ以上の上方への回転が規制された状態で位置決めされている。
天板部90の前側部分には、天板部90を貫通する第一貫通孔93が形成されている。第一貫通孔93は、天板部90における左右方向の中央部分に形成されているとともに、前方に開口するように形成されている。これにより、天板部90の前側部分は、左右方向に二股に分かれた形状とされている。
前板部91は、二股に分かれた天板部90の前端縁から前方に向けて斜め下方に延在している。この際、前板部91の上側部分には、前板部91を貫通するとともに上下方向に延在する第二貫通孔94が形成されている。この第二貫通孔94は、前板部91の中央部分に形成されているとともに、上方に開口するように形成され、第一貫通孔93に対して一体に繋がっている。
第二貫通孔94内には、ヘッド本体30のノズル筒部32が挿通されている。ノズル筒部32は、第二貫通孔94を通して前板部91よりも前方に突出している。なお、前板部91の下側部分は、指先を掛けるための指掛部分とされている。
一対の側板部92は、吐出ヘッド13および支持部15を左右方向に挟んでいる。一対の側板部92の後部側の内面には、軸体77Aが挿通される軸孔部92Aが形成されている。押下部材16は、軸体77A回り、すなわち回転軸C1回りに回転可能に支持されている。
押下部材16は、付勢部材である延在体95からの弾性力(ばね力)によって上方付勢されている。
延在体95は合成樹脂製とされ、長尺でかつ湾曲した弾性変形可能な柱状に形成されている。延在体95は、押下部材16の天板部90の下方に配置されており、一端部95Aが支持部15に連結され、他端部95Bが押下部材16の内側に配設されている。
延在体95は、長手方向の中間部分95Cが後方に向けて突となるように湾曲しており、押下部材16における天板部90の下方に配置されている。延在体95は、天板部90における二股部分の下方に配置されるように、左右方向に間隔をあけて一対設けられている。これら一対の延在体95の一端部95A同士は、左右方向に沿って延びる円柱状の連結軸96によって互いに連結されている。これにより、一対の延在体95および連結軸96は1つのユニットとされている。
連結軸96は、支持部15に形成された支持凹部81内に回転自在に支持されている。これにより、延在体95の一端部95Aは、連結軸96を介して支持部15に連結されている。延在体95の他端部95Bは、天板部90における二股部分の下面に対して下方から当接している。これにより、延在体95の他端部95Bは、押下部材16の内側に配設されている。
係る構成において、図1に示す状態から、押下部材16を回転軸C1回りに下方に回転させると、それに伴って延在体95の他端部95Bが下方移動するように該延在体95が弾性変形し、吐出ヘッド13を下方移動させることができる。
押下部材16を下方に回転させる入力が解除されると、延在体95が押下部材16を上方付勢していることから、押下部材16は回転軸C1回りに上方に逆回転し、図1に示す回転前の元の位置に復帰する。
案内筒部45内には、シリンダ42内のうちピストン41より上方に位置する上部空間K1と外気導入路S1との連通を遮断可能な開閉弁97が嵌合されている。開閉弁97は、案内筒部45に形成された嵌合凹部72B内に上部が嵌合されるとともに、下端開口縁がシリンダ42の立上筒部62の上端開口縁に当接する厚肉筒部98と、厚肉筒部98から径方向の内側に向けて突出し、上方移動したステム12と案内筒部45とに挟まれて外気導入路S1とシリンダ42内の上部空間K1との連通を遮断可能な薄肉弁体99と、を備える。図中符号K2はシリンダ42内のうちピストン41より下方に位置する下部空間(ポンプ室)を示す。
開閉弁97は、厚肉筒部98の上下方向の中央に薄肉弁体99を備えている。薄肉弁体99は、その内周側にステム12を上下摺動自在に嵌入させている。薄肉弁体99の内周端縁は、ステム12の外周面に密接可能なシール面とされている。
薄肉弁体99の上下面における内周縁部には、例えば凹状の間隙形成部が形成されている。
容器本体2内の内容物を吐出するべく、吐出ヘッド13、ステム12およびピストン41をシリンダ42に対して一体的に押下させると、ステム12に密接する薄肉弁体99が下方にめくれるように弾性変形する。このとき、前記シール面がステム12の外周面から離間するとともに薄肉弁体99の上面の内周縁部がステム12に当接するので、前記間隙形成部によりステム12と薄肉弁体99との間に隙間が形成される。この間隙を通して、外気導入路S1とシリンダ42内の上部空間K1とが連通する。これにより、外気導入孔63Aを通して上部空間K1に外気を導入可能となる。
図3〜図7を参照し、案内筒部45には、下フランジ部74Bを周方向に分断するスリット101が形成されている。スリット101は、周方向で等間隔に複数(本実施形態では四つ)形成されている。各スリット101は、下フランジ部74Bにおいて径方向に沿って延びている。各スリット101の上方には、案内筒部45における上下フランジ部74A,74B間の周壁部74Cを周方向で分断する切り欠き部102が連なっている。換言すれば、各スリット101の上部は、上下フランジ部74A,74B間の周壁部74Cを周方向で分断する切り欠き部102とされている。
各スリット101および各切り欠き部102は、下方に向けて開放されている。これら複数のスリット101および切り欠き部102により、案内筒部45における上フランジ部74Aよりも下方の部位は、周方向で間隔を空けて並ぶ複数の片持ち片74Dに分断され、径方向の弾性変形を容易にしている。
各切り欠き部102は、径方向から見て周方向に長い矩形状をなす切り欠き下部102Aと、切り欠き下部102Aの周方向の内側から上方に突出する切り欠き上部102Bと、を有する。切り欠き下部102Aは、下フランジ部74Bの上面高さから上方へ、上下フランジ部74A,74B間の上下幅の半分を超える高さまで形成されている。切り欠き上部102Bは、切り欠き下部102Aの上端から上方へ、上フランジ部74Aの下面高さまで形成されている。
図2、図8を併せて参照し、各切り欠き部102の切り欠き下部102Aには、シリンダ42の立上筒部62の外周に突設された係止突部62Aが、径方向の内側から入り込んで係止されている。これにより、立上筒部62の案内筒部45への嵌入が強固にされている。
シリンダ42の支持板部の上面には、各スリット101に整合するリブ61Bが複数突設されている。各リブ61Bは、立上筒部62を案内筒部45に嵌入した際に対応するスリット101に入り込みように嵌合し、スリット101の周方向の幅を確保することで、案内筒部45の下端部の径方向内側への変形を規制する。
次に、吐出器1の作用について説明する。
図1、図3を参照し、吐出器1の使用時には、まず、吐出規制部材75によって吐出がロックされているか否かを確認する。吐出がロックされている場合は、ロックレバー76を操作して吐出規制部材75をロック位置からアンロック位置に退避させ、吐出のロックを解除する。
次いで、押下部材16を含んで吐出器1を把持し、押下部材16の前板部91を後方へ引くことで、押下部材16を延在体95の付勢力に抗して回転軸C1回りに下方へ回転させる。
押下部材16を下方に向けて回転させると、延在体95は他端部95Bが天板部90によって下方に向けて押し込まれるように弾性変形する。これにより、押下部材16の操作反力が発生するとともに、操作前の初期状態への復元力が畜力される。
押下部材16の回転に伴って、天板部90下が窪み部90Aおよび被押下突部30Aを介して吐出ヘッド13の頂部を下方に向けて押し込み、吐出ヘッド13を下方移動させる。このとき、ステム12が下方移動することで、開閉弁97の薄肉弁体99がステム12の外周面に引きずられて、下方にめくれるように弾性変形する。すると、薄肉弁体99上面の前記間隙形成部により、外気導入路S1とシリンダ42内の上部空間K1とが連通し、外気導入孔63Aを通して上部空間K1に外気を導入可能となる。このため、ピストン41の下方移動がスムーズになり、内容物の吐出操作力が軽減される。
ステム12にはピストンガイド43が挿通保持され、かつステム12の下端部にはピストン41に当接する弾性部25が設けられている。これにより、吐出ヘッド13を押下げると、ピストンガイド43およびピストン41が一体となってシリンダ42に対して下降する。ピストン41は、ピストンガイド43の連通孔43Cを閉塞して該連通孔43Cとシリンダ42内との連通を遮断した状態で下降する。シリンダ42の下端は弁体44によって閉塞されているので、ピストン41の下降によりシリンダ42内が加圧される。
シリンダ42の内圧が所定の圧力まで上昇すると、上昇した内圧に起因してピストン41の下方移動が抑止される。この状態でさらに吐出ヘッド13を押下げると、ステム12の弾性部25が、下端部をピストン41の受け面51Aに沿って径方向内側に摺動させるように変形しつつ、上下方向の長さを短縮する。この短縮分だけ、吐出ヘッド13およびピストンガイド43がピストン41に対して相対的に下方移動し始める。
ピストンガイド43がピストン41に対して下方移動すると、ピストン41の閉塞部52の下端がピストンガイド43の当接部43Eから離間する。これにより、閉塞部52の下端部とピストンガイド43の外周面との間には間隙が形成され、この間隙を通して連通孔43Cがシリンダ42内と連通する。
これにより、シリンダ42内の内容物が、閉塞部52の内周面とピストンガイド43の外周面との間の間隙および連通孔43Cを通って、ピストンガイド43内の流路43Fに流入する。ピストンガイド43内に流入した内容物は、吐出ヘッド13の装着筒部31を経てノズル筒部32に至り、ノズル筒部32の吐出孔13Aから外部に吐出される。
内容物の吐出操作において、延在体95は、押下部材16の下方への回転に伴って弾性変形し、弾性力(ばね力)を蓄えている。このため、内容物の吐出後、押下部材16を回転させる操作(吐出ヘッド13を押下する操作)を止めると、延在体95が弾性力により復元変形し、押下部材16が回転軸C1回りに上方に向けて逆回転して、操作前の初期位置に復帰する。
このとき、押下部材16の側板部92に形成されたヘッド用軸孔部92Bと吐出ヘッド13に形成された軸体13Bとの係合により、押下部材16の上方への回転に連動して吐出ヘッド13が上方移動する。これにより、押下部材16が初期位置に復帰するとともに、吐出ヘッド13が上方に向けて復元移動する。つまり、延在体95の弾性力を利用して、吐出ヘッド13を上方付勢することができ、吐出ヘッド13を下降前の初期位置に復帰させることができる。この結果、押下部材16および吐出ヘッド13を速やかに元の位置に復帰させて、次回の吐出に備えることができる。
吐出ヘッド13およびピストンガイド43が上昇する際、シリンダ42内が減圧され、弁体44が浮上してシリンダ42の下端部を開放させる。これにより、容器本体2内の内容物が、チューブT1を通ってシリンダ42内に流入する。
ここで、吐出器1の製造方法の要部について説明する。
本実施形態のように、ポンプ14の後部に支持部15が張り出している構成では、容器本体2に装着キャップ11およびポンプ14を組み付ける際には、ポンプ14に対して装着キャップ11を上方から装着するのではなく、ポンプ14に対して装着キャップ11を下方から装着する、すなわちポンプ14を装着キャップ11に上方から装着することとなる。
まず、第一工程として、案内筒部45を装着キャップ11内に、装着キャップ11の上方から押し込み、下フランジ部74Bを押え板部23の上方から下方に至らしめる。押え板部23は、下フランジ部74Bの外径74rよりも小さい内径23rとされるので、下フランジ部74Bを押え板部23の上方から下方に至らしめる際には、下フランジ部74Bおよび押え板部23の少なくとも一方が弾性変形しつつ、下フランジ部74Bが押え板部23を乗り越えてその下方に至る。
図9、図10を参照し、下フランジ部74Bが押え板部23を乗り越える際、案内筒部45には、下方に向けて開放して下フランジ部74Bを周方向に分断するスリット101が形成されているので、案内筒部45が縮径するように弾性変形し易く、下フランジ部74Bが押え板部23を乗り越えてその下方に至り易い。また、押え板部23における、径方向の外側から内側に向かうに従い漸次下方に向けて延びるように傾斜した傾斜内周面23Aによっても、案内筒部45が縮径するように案内される。さらに、下フランジ部74Bが比較的小径とされることでも、下フランジ部74Bが押え板部23を乗り越え易い。
次いで、第二工程として、ステム12、ピストン41およびシリンダ42が組み立てられた組み立て体を、装着キャップ11内に下方から挿入し、シリンダ42の上端部を案内筒部45の外筒部71内に嵌合させるとともに、下フランジ部74Bを押え板部23と支持板部61Aとにより上下方向で挟み込む。このとき、案内筒部45の各切り欠き部102にシリンダ42の各係止突部62Aが係止されて、下フランジ部74Bの挟み込みが強固にされるとともに、案内筒部45の各スリット101にシリンダ42の各リブ61Bが嵌合して、案内筒部45の下端部の径方向内側への変形が規制される。
第二工程を経た組み立て体を容器本体2に組み付けるべく、該組み立て体の装着キャップ11を口部3に螺着することで、口部3の上端開口縁と押え板部23の下端開口縁との間に、下フランジ部74B、支持板部61Aおよびパッキン66が重なった状態で挟持される。
押え板部23の下端開口縁は、軸方向から見て口部3の上端開口縁と重なるように設けられ、押え板部23から下方(締め込み方向)に向けて作用する押圧力が口部3の上端開口縁に良好に支持される。これにより、口部3の上端開口縁と押え板部23の下端開口縁との間に下フランジ部74B等を強固に挟持することができる。
以上説明したように、上記実施形態における吐出器1によれば、案内筒部45の下フランジ部74Bが、シリンダ42の支持板部61Aと装着キャップ11の押え板部23とにより上下方向で挟み込まれるので、案内筒部45を、装着キャップ11およびシリンダ42に対して、より強固に装着することができる。
そして、案内筒部45に突出部分が形成される等により、案内筒部45に対して装着キャップ11を下方から装着する構成であっても、案内筒部45には下方に向けて開放して下フランジ部74Bを周方向に分断するスリット101が形成されているので、案内筒部45および装着キャップ11の組み付けを容易にすることができる。
すなわち、案内筒部45に対して装着キャップ11を下方から装着して、装着キャップ11の押え板部23を案内筒部45の下フランジ部74Bの上方まで至らしめる構成においては、押え板部23および下フランジ部74Bの少なくとも一方が弾性変形しつつ、押え板部23が下フランジ部74Bを乗り越えて上方に至る。このとき、案内筒部45に前記スリット101が形成されているので、案内筒部45が縮径するように弾性変形し易く、押え板部23が下フランジ部74Bを乗り越えて上方に至り易い。これにより、装着キャップ11および案内筒部45の組み付けを容易にし、かつ装着キャップ11および案内筒部45の破損を抑制するこができる。
また、上記吐出器1は、下フランジ部74Bの外径74rが、支持板部61Aの外径61rより小さいので、案内筒部45に対して装着キャップ11を下方から装着して、装着キャップ11の押え板部23を案内筒部45の下フランジ部74Bの上方まで至らしめる際に、押え板部23が下フランジ部74Bを乗り越えて上方に至り易い。これにより、装着キャップ11および案内筒部45の組み付けをより容易にし、かつ装着キャップ11および案内筒部45の破損をより抑制するこができる。
その後、装着キャップ11および案内筒部45の組み付け体に対し、シリンダ42を下方から装着することで、シリンダ42の支持板部61Aと装着キャップ11の押え板部23との間に案内筒部45の下フランジ部74Bを挟み込む。このとき、シリンダ42の支持板部61Aは比較的大径なので、案内筒部45の下フランジ部74Bを下方から広範囲に支持し、シリンダ42の支持板部61Aと装着キャップ11の押え板部23との間に案内筒部45の下フランジ部74Bを確実に挟み込むことができる。
また、上記吐出器1は、前記押え板部23が、径方向の外側から内側に向かうに従い、漸次下方に向けて延びるように傾斜する傾斜内周面23Aを有するので、案内筒部45に対して装着キャップ11を下方から装着する際、装着キャップ11の押え板部23の傾斜内周面23Aの傾斜により、下フランジ部74Bの弾性変形がスムーズになり、押え板部23が下フランジ部74Bをより一層乗り越え易くなり、装着キャップ11および案内筒部45の組み付けをさらに容易にすることができる。
また、上記吐出器1の製造方法によれば、案内筒部45に対して装着キャップ11を下方から装着して、装着キャップ11の押え板部23を案内筒部45の下フランジ部74Bの上方まで至らしめる構成において、押え板部23が下フランジ部74Bを乗り越えて上方に至る際、案内筒部45に前記スリット101が形成されているので、案内筒部45が縮径するように弾性変形し易く、押え板部23が下フランジ部74Bを乗り越えて上方に至り易い。これにより、装着キャップ11および案内筒部45の組み付けを容易にし、かつ装着キャップ11および案内筒部45の破損を抑制することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、スリット101の上部に幅広の切り欠き部102を連設する構成に限らず、一定幅のスリット101が上方に延びる構成であってもよい。このとき、シリンダ42の係止突部62Aの係止部はスリット101とは別に設けてもよい。
また、本発明を適用する吐出器は、正立専用の吐出器1に限らず、正倒立両用の吐出器1であってもよい。この場合、例えば接続管部67には、チューブT1に代わり正倒立両用アダプタが装着される。
また、トリガー状の押下部材16を用いる吐出器1に限らず、ヘッド本体30を直接押下して内容物を吐出させる吐出器に適用してもよい。この場合、支持部15のような張り出しが無ければ、装着キャップ11をポンプの上方から装着可能とすることも有り得る。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 吐出器
2 容器本体
3 口部
11 装着キャップ
12 ステム
13 吐出ヘッド
13A 吐出孔
14 ポンプ
23 押え板部
23A 傾斜内周面
41 ピストン
42 シリンダ
45 案内筒部
61A 支持板部
61r 外径
63 周壁部
74B 下フランジ部(挟着板部)
74r 外径
101 スリット

Claims (4)

  1. 内容物が収容された容器本体の口部に、上方付勢状態で下方移動自在に配設されるステム、および前記ステムの上端部に装着され、内容物の吐出孔が形成された吐出ヘッド、を有するポンプと、
    前記ポンプを前記容器本体の口部に装着する装着キャップと、を備え、
    前記ステムおよび前記吐出ヘッドを下方移動させ、前記内容物を前記吐出孔から吐出させる吐出器であって、
    前記ポンプは、前記ステムを径方向の外側から囲繞する案内筒部と、
    前記ステムの上下動に連係するピストンと、
    前記ピストンが内部に上下摺動自在に配設されたシリンダと、を備え、
    前記シリンダの周壁部には、径方向の外側に向けて突出し、前記口部の上端開口縁上に配置されるフランジ状の支持板部が形成され、
    前記案内筒部には、径方向の外側に向けて突出し、前記支持板部上に配置されるフランジ状の挟着板部が形成され、
    前記装着キャップには、径方向の内側に向けて突出し、前記挟着板部を前記支持板部との間で挟み込むフランジ状の押え板部が形成され、
    前記案内筒部には、下方に向けて開放され、かつ前記挟着板部を周方向に分断するスリットが形成されていることを特徴とする吐出器。
  2. 前記挟着板部の外径が、前記支持板部の外径より小さいことを特徴とする請求項1に記載の吐出器。
  3. 前記押え板部が、径方向の外側から内側に向かうに従い、漸次下方に向けて延びるように傾斜する傾斜内周面を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の吐出器。
  4. 内容物が収容された容器本体の口部に、上方付勢状態で下方移動自在に配設されるステム、および前記ステムの上端部に装着され、内容物の吐出孔が形成された吐出ヘッド、を有するポンプと、
    前記ポンプを前記容器本体の口部に装着する装着キャップと、を備え、
    前記ステムおよび前記吐出ヘッドを下方移動させ、前記内容物を前記吐出孔から吐出させる吐出器の製造方法であって、
    前記ポンプは、前記ステムを径方向の外側から囲繞する案内筒部と、
    前記ステムの上下動に連係するピストンと、
    前記ピストンが内部に上下摺動自在に配設されたシリンダと、を備え、
    前記シリンダの周壁部には、径方向の外側に向けて突出するフランジ状の支持板部が形成され、
    前記案内筒部には、径方向の外側に向けて突出するフランジ状の挟着板部が形成され、
    前記装着キャップには、径方向の内側に向けて突出するフランジ状の押え板部が形成され、
    前記案内筒部には、下方に向けて開放され、かつ前記挟着板部を周方向に分断するスリットが形成され、
    前記案内筒部を、前記装着キャップ内にこの装着キャップの上方から押し込み、前記挟着板部を、前記押え板部の下方に至らしめる第一工程と、
    前記ステム、前記ピストンおよび前記シリンダが組み立てられた組み立て体を、前記装着キャップ内にこの装着キャップの下方から挿入して、前記シリンダの上端部を前記案内筒部内に嵌合させるとともに、前記挟着板部を前記押え板部と前記支持板部とにより上下方向で挟み込む第二工程と、を有することを特徴とする吐出器の製造方法。
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