JP6487659B2 - 袋のバブルシール装置 - Google Patents

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Description

この発明は、シール部によって端縁部が封鎖された袋又は袋包装体を製造するに際して、当該シール部を開封し易くする易開封構造としてのバブルシールを施すことができる袋のバブルシール装置に関する。
従来、袋包装体の一形態として、センターシール部で筒状に形成された包装材に包装物としての製品を収容し、両筒端縁部をヒートシールして横ヒートシート部を形成したピロー袋包装体がある。ピロー袋包装体は、通常、熱溶着性のウェッブ状包装材の側縁端部をセンターシーラによって溶着することによりウェッブ状包装材を筒状包装材に形成し、筒状包装材の内部に包装物を収容し、横ヒートシーラによって袋の筒端縁部を熱溶着して封鎖することにより連続して製造される。シール部は、一般に素手で最初の切り込みを形成するのが困難であるため、鋏等の道具を用いなければ袋包装体を開封するのが難しい。
ヒートシールされた袋を開封しやすくするため、一部を破断した包装体を示す図7に描かれているように、熱溶着されたシール部にVノッチ、Iノッチ、又は波形等を切り込んで易開封構造を形成することが行われている。即ち、図7(a)には、易開封構造の一つとして、袋51内に包装物52を収容した袋包装体50aのシール部53に外周縁からV字状に切り込んで形成されたVノッチ54が示されている。また、図7(b)には、別の易開封構造として、袋包装体50bのシール部53にその端縁から切れ目を切り込んで形成されたIノッチ55が示されている。図7(c)には、更に別の易開封構造として、袋包装体50cのシール部53の端縁に波形56を形成しておき、いずれかの波形56の谷から切り裂くことで開封し易くした構造が示されている。また、袋包装体50a〜50cを製袋充填包装機等で製造する場合には、Vノッチ54、Iノッチ55、波形56等の易開封構造は、通常、袋包装体50a〜50cの上部に横方向に延びて形成されるシール部53に形成されることが多く、その場合、切り裂き方向は、袋包装体50a〜50cの上下方向になる。
しかしながら、上記の開封構造は、いずれも袋を切り裂くことによる易開封構造であり、どの袋包装体でも同じように開封することは難しい。即ち、Vノッチ、Iノッチ又は波形の先端から袋の包装材に切り進んでいっても、切り裂きは必ずしも真っ直ぐではなく斜めに進み、その結果、包装物を取り出すことができる程度に広い開口が形成されない、或いは必要以上に開口して袋としての機能を損なうことがある。ノッチは、通常、袋包装体について1箇所のみ設けられているので、開封に失敗すると、再度、ノッチから開封することはできない。波形の易開封構造の場合には、別の箇所から開封を試みることは可能であるが、必ずしも開封に成功するとは限らない。開封に失敗すると鋏等の道具を利用せざるを得なくなり、袋包装体の開封に手間取ることがある。更に、切り裂き方向は、通常、袋包装体の上下方向になるので、横方向に開封しようとしても困難であることが多い。包装材を両側で摘んでシール部の溶着面を内側から剥がすことで開封することもあるが、開封に大きな力を要したり、開封が急激に進行して包装物が袋から飛び出す等の不具合もある。更にまた、同じ製品であっても、例えば、1回の取出し量が選択できるように、開封開口の広さや開封で生じた開口の方向を消費者等のユーザの選択に応じて変更できる開封形態が望まれることもある。
本出願人は、上記のVノッチ、Iノッチ、波形等の開封構造が必ずしも常に中の包装物を取り出せる程度にまで十分開封するに至らないのは、開封方向を定めることの困難な包装材を切り裂いて袋包装体を開封していることに起因しているとの知見に基づき、袋包装体の開封を包装材の切り裂きに依存するのではなく、熱溶着した包装材の溶着面をセンターシール部を利用した引剥がしで開封し易くするように易開封構造を工夫することで、開封形態もニーズに応じて選択できる易開封構造を備えた袋包装、及びそうした袋包装体製造用包装機を得ることについて、既に特許を取得している(特許文献1参照)。
即ち、この易開封構造を備えた袋包装体は、包装物を収容した筒状包装材の側端縁部に形成されたセンターシール部と、当該センターシール部と協働して前記包装物を内部に収容する袋を形成するため前記筒状包装材の筒端縁部に形成された横シール部とを備え、前記横シール部は、前記筒端縁部の前記センターシール部と交差する一部において当該筒端縁部の外側縁から内側に向かって広がる非シール部を残し、且つ当該非シール部との境界が前記外側縁から内側に向かって窪んだ凹状のシール輪郭で定められるように前記非シール部と前記袋の内部との間をシールして封鎖する状態で形成されており、前記センターシール部の筒内側シール境界線は、前記非シール部となっている前記筒端縁部の互いに向かい合う内面のうち一方の内面に現れるように形成されていることを特徴としている。
この易開封構造を備えた袋包装体によれば、非シール部に現れているセンターシール部とセンターシール部に対向する側の非シール部の筒端縁部とを摘んで両者を開くことで、横シール部を非シール部の内面に現れているシール輪郭からその両側方に向かって開封することができる。また、非シール部に現れているセンターシール部の筒内側シール境界線から開封を開始して、センターシール部を両側に開き、センターシール部の端部を起点に開封の向きを横方向として横シール部を開封することが可能である。更に、センターシール部の開封された端部を起点にセンターシール部をその長手方向に沿って徐々に引き剥がして開封することも可能である。このように、包装材の溶着面を、センターシール部を利用した引剥がしで開封する易開封構造が採用されるので、鋏等の道具を利用しなくても開封の失敗を少なくし、袋包装体の開封を迅速且つ容易に行うことができ、更に、袋包装体の筒端縁部を横方向及び縦方向にも開封可能として、消費者等の好みに応じた開封態様を提供可能な包装体の易開封構造及びそうした袋包装体製造用の包装機が提供される。
また、本出願人は、横シール部を、筒端縁部の外側縁の一部において当該外側縁から内側に向って非シール部を残すように一定幅でシールして形成されている第1横シール部分と、当該第1横シール部分の端部と接続し且つ筒端縁部の外側縁の残部において当該外側縁に沿って前記一定幅と同等のシール幅でシールして形成されている第2横シール部分とを備えるように構成し、非シール部を形成する重なる包装材を引き離すことで横シール部を開封する開封力が、第1横シール部分と第2横シール部分とが接続する尖端に集中して作用させることを特徴とした易開封構造を備えた包装体及びそれを製造する包装機を提案している(特願2014−174620)。この技術によれば、横シールの領域を必要最小限に抑え、横シールに要する熱量を少なくし、袋内に収容できる包装物の量を多くし、更に横シールの開封を手早く行い且つ開封に要する力も小さくて済む。また、袋のシール部の開封が横シール部の可及的にシール面積の小さい尖端状のシール領域から始められるので、開封力が尖端状のシール領域に集中し、開封の開始に際して大きな開封力を要しない。そして、一旦、尖端状のシール領域から開封が開始されると、横シール部の開封は一定幅の各横シール部分に順次広がるように進行するので、袋の開封が容易になる。
しかしながら、近年の高齢化が進む社会において、ピロー包装体のような袋包装体の技術分野においては、袋の開封が一層、容易に行うことができるようにすることの要請が高まっている。特に、開封初期において袋を形成する包装材をその非シール部において掴み、そしてその掴んだ包装材から広がるようにシール部のシールを剥がすことで袋包装体を開封するものにおいては、開封初期に掴むことができる非シール部の包装材の広さを広くすることで包装材をしっかりと掴むことができ、掴んだ包装材を開くように操作することでその後のシール部の剥がしを容易にする点で、なお一層に改善が求められている。
開放すべき端縁に沿って一つ以上のバブルによって形成されるバブルシールを具備するパッケージ(袋)が提案されている(特許文献2)。このパッケージによれば、単数又は複数のバブルが消費者の親指と人指し指との間に挟まれて圧力が作用されることで、バブルは主に外向き、即ち、パッケージの端縁に向けて膨張し、破裂する。パッケージの端縁が破裂されることで、開口の始まりが作り出される。端縁が破裂した後のバブルサイト周りの包装材は、消費者がパッケージを剥離して開放するために把持し得る小さな剥離フラップを与えている。
特許第5068405号公報 特許第4490272号公報
上記したバブルシールを具備する袋において、袋包装体の開封を容易に開始することができるようにするには、破裂させるバブルをしっかりと気体で膨らませた状態に形成しておく必要がある。しっかりと膨らんだバブルを押し潰すように加圧することで、バブルに封入されていた気体がシールを剥がしつつ通過するときのシール破壊によって開く開口が大きくなり、消費者が把持し得る剥離フラップが確実に与えられる。
そこで、上記した易開封構造を備えた袋又は袋包装体を製造するために、袋の所定領域にしっかりと膨らませたバブルを形成するバブルシールを施すことができる袋のバブルシール装置を得る点で解決すべき課題がある。
この発明の目的は、上記課題を解決することであり、袋の所定領域にしっかりと膨らませたバブルを形成するバブルシールを施すことができ、易開封構造を備えた袋(或いは包装物を収容した袋包装体)を製造するため、易開封構造としてのバブルシールを施すことができる袋のバブルシール装置を提供することである。
上記の課題を解決するため、この発明による袋のバブルシール装置は、対向するヒートシール面を備えているとともに相互に前進・後退する動作をし、前進時に袋を形成する重なった包装材の所定領域を前記ヒートシール面間に挟むことで前記包装材を加圧・加熱してヒートシールを施す二つのヒートシールバーを備えており、前記両ヒートシールバーの前記各ヒートシール面には、前記ヒートシールの袋外側に位置するシール限界との間にシール破壊が容易な幅細ヒートシール部分を形成するための幅細シール面領域を残して、前記包装材の一部の膨らみを許容する凹部が対向して形成されており、前記両凹部には、それぞれ前記ヒートシールバーの前記前進する動作に応じて前記包装材が覆う前記凹部内の空気を吸引し、当該空気の吸引によって前記凹部を覆う前記包装材に前記膨らみを形成しつつ当該膨らみに気体を流れ込ませる吸引手段が接続されていること、を特徴としている。
この袋のバブルシール装置によれば、両ヒートシールバーが、袋を形成する重なった包装材の所定領域を間に置いて相互に前進すると、両ヒートシール面が包装材の当該所定領域を挟んで加圧・加熱することによって包装材にヒートシールを施す。ヒートシールバーの前進する動作に応じて、吸引手段が包装材われている前記凹部内の空気を吸引するので、当該凹部を覆う包装材は負圧によって凹部内へ吸引される。その結果、当該空気の吸引によって凹部に対応した包装材は当該凹部内へと膨らみ、当該膨らみには未だヒートシールされない両包装材の間の隙間を通じて気体が流れ込み膨らみの周囲がヒートシールされることで気体が封じられたバブルが形成される。ヒートシール面には、当該凹部とヒートシールの袋外側に位置するシール限界との間において幅細シール面領域が残されているので、袋のヒートシールには当該幅細シール面領域が施すヒートシールによってシール破壊が容易な幅細ヒートシール部分が形成される。
また、この発明による袋のバブルシール装置は、対向するヒートシール面を備えているとともに相互に前進・後退する動作をし、前進時に袋を形成する重なった包装材の所定領域を前記ヒートシール面間に挟むことで前記包装材を加圧・加熱してヒートシールを施す二つのヒートシールバーを備えており、前記両ヒートシールバーの前記各ヒートシール面には、前記ヒートシールの袋外側に位置するシール限界との間にシール破壊が容易な幅細ヒートシール部分を形成するための幅細シール面領域を残して凹部が対向して形成されており、前記凹部には、底部と、当該底部の周囲から前方に隆起されている周壁部とを備え内部に前記包装材の一部の膨らみを許容する吸引カップが進退自在に嵌合されており、前記吸引カップの前記底部には、前記ヒートシールバーの前記前進する動作に応じて前記包装材が覆う前記凹部内の空気を吸引し、当該空気の吸引によって前記吸引カップを覆う前記包装材に前記膨らみを形成しつつ当該膨らみに気体を流れ込ませる吸引手段が接続されていること、を特徴としている。
この袋のバブルシール装置によれば、凹部に吸引カップを進退自在に嵌合させていることによって、両ヒートシールバーが包装材を挟んで完全に閉じる前の前進時に、凹部内を前進した吸引カップがその周壁部の先端において包装材に当接し、且つ両ヒートシールバーのその後の完全に閉じるに至るまでの前進時にも、周壁部が包装材に当接した状態を維持しつつ吸引カップが凹部内で後退する。したがって、包装機やシール装置の動作が高速化する場合のように包装材の吸引時間を充分確保することが難しくなるようなときであっても、両ヒートシールバーが包装材を挟んで完全に閉じる前に先んじて、完全に閉じるに至るまでの前進時に、吸引カップの周壁部が包装材に当接して吸引カップが包装材に対して吸引作用を及ぼすことができる。その結果、挟んで押し潰すのに充分な気体が入ったバブルを形成することができる。ヒートシールバーによる袋のヒートシールにおいてのバブルの形成、その際の幅細シール面領域による幅細ヒートシール部分の形成、及び開封の際、幅細ヒートシール部分をバブルの押し潰しによってシール破壊する点は、先の発明による装置と同様である。
この袋のバブルシール装置において、前記ヒートシールバーを、その前進する動作中、前記ヒートシール面が前記包装材に接触する前に、或いは前記吸引カップの前記周壁部の先端が前記包装材に接触する時刻に合わせて、一旦停止させることができる。このようなヒートシールバーの一旦停止によって、前記吸引手段が前記凹部内に前記包装材を吸引する時間、又は前記吸引カップ内に前記包装材を吸引する時間が確保される。
また、この吸引カップを備える袋のバブルシール装置において、前記吸引カップはばね付勢手段によって前進方向に付勢されており、前記吸引カップの最前進位置は、前記吸引カップが前記ヒートシールバーに設けられているストッパに当接したときに前記周壁部の先端が前記ヒートシール面から僅かに突出した状態となる位置に定められている。
また、前記吸引カップは、前記周壁部を有するカップ本体と、当該カップ本体から後方に一体的に延びており且つ前記ヒートシールバー内を移動可能な接続パイプ部とを備えており、前記周壁部の先端の位置は、前記吸引カップの前記接続パイプ部に取り付けられており且つ前記ばね付勢手段による付勢力を受けるばね受けが、前記ヒートシールバーにストッパとして設けられているストッパ面に当接することによって定めることができる。
この袋のバブルシール装置によれば、吸引カップをばね付勢手段によって前進方向に付勢させておき、付勢されている吸引カップをヒートシールバーに設けられているストッパに当接させることにより、ヒートシールバーそれ自体において、吸引カップの最前進位置を、周壁部の先端がヒートシール面から僅かに突出した状態となる位置に定めることができる。また、その後、ヒートシール面が包装材を挟み込んでヒートシールを施す際には、吸引カップはばね付勢手段の付勢力に抗して凹部内に後退可能であるので、吸引カップは当該ヒートシール動作を阻害しない。
この袋のバブルシール装置は、前記袋内に包装物を収容した状態で開口部にシールを施して前記袋包装体を製造する包装機において、前記シールを施すシール装置として適用することができる。また、前記包装機は、ウェブ状の包装材を筒状包装材に成形し、横シール装置によって前記筒状包装材に横シールを施すことで、先行して形成され且つ内部に包装物が投入された袋の上底シール部を形成するとともに後続に形成される袋の下底シール部を形成する縦型製袋充填包装機であり、この袋のバブルシール装置は前記横シール装置として適用することができる。
この発明による袋のバブルシール装置は、上記のように構成されているので、ヒートシールバーの前進する動作に応じて、吸引手段が、包装材が覆う凹部又は吸引カップ内の空気を吸引し、当該凹部又は吸引カップを覆う包装材は負圧によって凹部又は吸引カップ内へ吸引される。この際、凹部又は吸引カップを覆う包装材は当該凹部又は吸引カップ内へと膨らみ、当該膨らみには未だヒートシールされない両包装材の間の隙間を通じて外部から気体が流れ込み膨らみの周囲がヒートシールされることで充分な量の気体が封じられたバブルが形成される。ヒートシール面には、当該凹部とヒートシールの袋外側に位置するシール限界との間において幅細シール面領域が残されているので、当該幅細シール面領域のシール作用によって、袋にはヒートシールの一部としてシール破壊が容易な幅細ヒートシール部分が形成される。消費者が指でバブルを挟んで押し潰すように加圧することで、バブルに封入されていた気体が幅細シール面領域のシールによって形成された幅細ヒートシール部分を剥がしつつ通過して袋の外に出る。当該幅細ヒートシール部分のシール破壊によって開く開口が大きくなり、消費者が袋の開封に際して把持し得る剥離フラップが確実に与えられる。したがって、本発明によれば、袋の所定領域にしっかりと膨らませたバブルを形成することができ、袋の開封に際にバブルを押し潰すように加圧してシール破壊することで把持し易い剥離フラップを形成することができる袋のバブルシール装置が提供される。
図1は、この発明による袋のバブルシール装置の一実施例を示す図である。 図2は、この発明による袋のバブルシール装置の別の実施例を示す図である。 図3は、この発明による袋のバブルシール装置の作動タイミングを示すタイムチャート図である。 図4は、この発明による袋のバブルシール装置の作動による包装材の吸引の様子を示す断面図である。 図5は、この発明による袋のバブルシール装置によって製造された袋包装体の一例を示す図である。 図6は、この発明による袋のバブルシール装置が適用された袋包装機の一例を示す斜視図である。 図7は、従来の易開封構造を備えた袋包装体の例を示す図である。
以下、添付した図面に基づいて、この発明による袋のバブルシール装置の実施例を説明する。図1はこの発明による袋のバブルシール装置の一実施例を示す図であり、図1(a)は袋のバブルシール装置に用いられるヒートシールバーを示す正面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線に対応した両ヒートシールバーを拡大して示す断面図である。なお、袋のバブルシール装置においては、図1に示す実施例に限らず、すべての実施例において、前方とはヒートシール面に直交し且つヒートシールバーが互いに接近するときのその接近方向であり、後方とはヒートシールバーが互いに遠ざかるときのその後退方向を言う。
本発明による袋のバブルシール装置は対向して配置される二つのヒートシールバーを備えているが、図1(a)にはその一方のみのヒートシールバー10(11)が示されている。図1(b)に示すように、ヒートシールバー10,11はそれぞれが備えるヒートシール面12,12が互いに対向するように配置されており、図示しない駆動装置によって駆動されて、ヒートシール面12,12が互いに接近・離間するように相互に前進・後退動作をする。包装材にヒートシールを施す場合には、ヒートシールバー10,11は、ヒートシール面12,12の間に袋を形成するために重なった包装材f,fの所定領域を挟んで置いた状態で相互に前進し、ヒートシール面12,12間に包装材f,fを挟み込むことで、包装材f,fを加圧・加熱する。なお、ヒートシールバー10,11は、本体であるヒータブロック26にカートリッジ式のヒータ27、ヒートパイプ28及び温度センサ29が装填されて成り、温度センサ29でヒートシールバーの温度を検出して、ヒートシールバーが所定の温度となるようにヒータ27への給電制御が行われる。
ヒートシールバー10,11にはそれぞれヒートシール面12に対して垂直に切り込んだ溝14が左右両端間を通して形成されており、一方のヒートシールバー11の溝14には包装材を押し切るためのカッタ刃15がサーボモータ等の駆動手段によって前進・後退可能に取り付けられている。他方のヒートシールバー10の溝14は、進出駆動されたカッタ刃15が入り込むことができるカッタ溝となっている。カッタ刃15は、ヒートシールバー10,11が前進して包装材f,fを挟み込んでヒートシールを施したタイミングを見計らって進出駆動され、包装材f,fを突き切ってカッタ溝内に入り込む際に包装材f,fを切断し、包装材f,fから袋包装体を切り離す。
ヒートシールバー10,11のそれぞれのヒートシール面12には、図でそれぞれ、上下方向に離れた四本の輪郭線16〜19の間で2つのシール領域が定められている。即ち、各ヒートシール面12において、最も下側の輪郭線16とその上側の輪郭線17との間は大きく離れていて、間に広いシール面領域S1が確保されている。シール面領域S1は、先行して製作されている袋の上底シール部を形成するためのシール面である。輪郭線16は、図で左右方向中央の部分が輪郭線17に向って湾曲しており、シール面領域S1の面積を幾分かでも小さくし、袋内の包装物を収容する容量の増加が図られている。
ヒートシールバー10,11の各ヒートシール面12において、上側の二本の直線状の輪郭線18と輪郭線19の間には、後続して製作される袋の下底シール部を形成するためのシール面領域S2が定められている。シール面領域S2は、袋の下底シール部に対応して、細長い長方形の領域となっている。中間の二本の直線状の輪郭線17と輪郭線18とは僅かな隙間を隔てて平行である。輪郭線17,18は、シール面領域S1とシール面領域S2との間においてカッタのための溝14の境界線に対応している。ヒートシールバー10,11の各シール面領域S1(シール面領域S3を含む)と各シール面領域S2には袋の上下のシール部に横方向に延びるシール強化用のシール目を形成するため、波形に噛み合う凹凸条を形成することができる。
ヒートシールバー10,11において、各ヒートシール面12のうち輪郭線16,17間のシール面領域S1には、その上下幅が広い部分を利用して、ヒートシールを行わずに包装材f,fの一部の膨らみを許容する凹部20が形成されている。輪郭線17と凹部20との間には、シール面領域S1の一部として、幅細シール面領域S3が残されている。幅細シール面領域S3は、後述するように袋包装体においてバブル内部から袋外部へ向けてのシール破壊が容易な幅細ヒートシール部分を形成する。
ヒートシールバー10,11において、凹部20,20 は互いに対向した位置に鏡面対称形に形成されている。図示の例では、各凹部20は幅細シール面領域S3が残される側を底辺とした角の丸い三角形状に形成されている。各凹部20の底面21は、ヒートシール面12からの深さが一様になるように窪んで形成されている。各凹部20は、底面21の略中心において空気を吸引する吸引手段に繋がっている。即ち、吸引手段は、負圧源(図示せず)とそれに接続された吸引パイプ22とを備えており、吸引パイプ22はヒートシールバー10,11の背面に接続されている。ヒートシールバー10,11には、吸引パイプ22と繋がり且つ前後方向に貫通する貫通孔23,23が形成されており、各貫通孔23は、凹部20の底面21において開口24で開いている。なお、負圧源として、吸引ポンプではなく、エアの吹き出しを利用して負圧を作り出す真空エジェクタ(真空ポートと供給ポートとが一直線上にある直線形の真空エジェクタ)を用いることもできる。
凹部20に接続されている吸引手段は、それぞれヒートシールバー10,11の前進する動作に応じて、包装材f,fが覆う凹部20内の空気を吸引する。即ち、ヒートシールバー10,11が前進し、ヒートシール面12,12が包装材f,fに当接する時刻を見計らって吸引手段が動作し、包装材f,fで覆われて閉空間となっている凹部20,20内の空気を吸引するので、凹部20,20内は負圧となって、凹部20,20を覆う包装材f,fはそれぞれ凹部20,20内に膨らむように吸引される。気体が包装材f,f間の隙間を通じて包装材f,f間に流れ込むことで、凹部20,20内に吸引された包装材f,f間に気体が充分に供給される。ヒートシール面12,12が包装材f,fを挟み込んで閉じて、シール面領域S1及びシール面領域S2で袋の横シール部、即ち、上底シール部及び下底シール部を形成するとき、シール面領域S1では凹部20,20の周りはヒートシールで密封され、凹部20,20内に吸引された包装材f,f間に気体が充分に封入されて張りのある膨らんだ状態のバブルが形成される。
図3は、この発明による袋のバブルシール装置の時間経過に伴ってする動作を示すタイミングチャート図である。図3を参照して、袋のバブルシール装置の動作を説明する。
この袋のバブルシール装置によれば、時刻t1においてヒートシールバー10,11が重なった包装材f,fの所定領域を間に置いて相互に前進動作を開始する。
その後、時刻t2において、ヒートシールバー10,11の前進動作が一旦停止し、同時に、吸引手段の作動がONとなり、包装材f,fが接近している凹部20内の空気が吸引開始される。吸引手段による空気の吸引に時間遅れがあることを考慮して吸引手段の動作開始を幾分早めておいてもよい。時刻t2においてヒートシールバー10,11の前進動作を一旦停止させることにより、その後、前進再開するまでの間、包装材f,fが凹部20内へ吸引されて充分膨らむための時間を確保することができる。
時刻t2から僅か後の時刻t3において、ヒートシールバー10,11の前進動作が再開される。吸引手段による空気の吸引は継続されており、吸引動作中は、凹部20を覆う包装材f,fは負圧によって凹部20内へ吸引され続ける。各凹部20に対応した包装材f,fは、未だヒートシールされない包装材f,fの間の隙間を通じて気体が吸い込まれ続けることもあって、当該凹部20内へと更に膨らむ。
時刻t4において、ヒートシール面12,12が包装材f,fに当接し、ヒートシール面12,12(シール面領域S1,S1及びシール面領域S2,S2)が包装材f,fの所定領域を挟んで加圧・加熱が開始される。時刻t4においては、同時に吸引手段の作動がOFFとなり空気の吸引動作が停止されるが、凹部20内の負圧状態は維持される。
その後、時刻t5においてカッタ15の作動がONとなり、カッタ15が動作して、包装材f,fがカットされ、先行して製造されていた袋包装体が包装材f,fから切り離され、時刻t6においてカッタ15の作動がOFFとなり、カッタ15が後退してカッタ動作が終了する。
それと同時又は僅かの後の時刻t7において、ヒートシールバー10,11が後退動作を開始する。このとき凹部20内の負圧も解消される。時刻t4から時刻t7の間、ヒートシール面12,12による包装材f,fの加圧・加熱により、包装材f,fにヒートシールが施され、シール面領域S1により先行して製作している袋の上底シール部、及びシール面領域S2により後続して製作することになる袋の下底シール部がそれぞれ形成される。また、凹部20の周囲がヒートシールされることで密封され、包装材f,fが凹部20,21内で膨れた状態となり、気体が充分に封入されたバブルが形成される。
時刻t8において、ヒートシールバー10,11の後退動作が停止される。
図2は、この発明による袋のバブルシール装置の別の実施例を示す図である。図2(a)は袋のバブルシール装置に用いられるヒートシールバーを示す正面図であり、図2(b)は、図2(a)のB−B線で切断した断面図であり、図2(c)は図2(a)のCーC線に対応した両ヒートシールバーを拡大して示す断面図である。図2に示す実施例においては、凹部20に直接に包装材f,fを吸引するのではなく、凹部20に吸引カップ32を進退自在に収容し、吸引カップ32に包装材f,fを吸引する構造が採用されている。吸引カップに関連する構造以外は、図1に示した実施例と変わるところはないので、同様の機能を奏する部材や部位には同じ符号を付すことで、再度の説明を省略する。
図2に示すように、ヒートシールバー10,11のそれぞれの背後には、ヒートシールバー10,11を駆動する駆動バー30,30がヒートシールバー10,11とボルト等の適宜手段(図示せず)によって連結して設けられている。ヒートシールバー10,11は、駆動バー30,30が前後方向に駆動されるとき、駆動バー30,30とともに移動する。駆動バー30には、前後方向に貫通する段付きの貫通孔31が形成されている。貫通孔31は、前方側の大径孔31aと後方側の小径孔31bとが同心状に繋がって形成されている。
ヒートシールバー10,11の各凹部20内には、吸引カップ32が前後方向に移動できるように収容されている。各吸引カップ32は、凹部20の内法形状に合わせて形成されたカップ本体33を備えており、その周囲にはカップ本体33の一部として周壁部34が前方に向って隆起して形成されている。カップ本体33の前方端は、周壁部34に囲まれて窪んでおり、その底面は凹底面33aとなっている。カップ本体33は、周壁部34とともに凹部20の内周壁に沿って移動可能である。吸引カップ32は、カップ本体33からその後方に延びる接続パイプ部35を備えている。接続パイプ部35は、その内部のパイプ通路がカップ本体33の凹底部33aにおいて開口36として開いている。接続パイプ部35は、ヒートシールバー10,11に対しては、そのバー本体内に形成されている各貫通孔23において前後方向に移動できるように摺動可能に配置されている。接続パイプ部35は、駆動バー30に形成されている段付きの貫通孔31をも貫通して更に後方に延びていて、後方端において吸引パイプ22に接続されている。
駆動バー30の大径孔31aには、接続パイプ部35の周囲を取り巻くように、ばね付勢手段としてのコイルスプリング37がばね圧縮状態で収容されている。コイルスプリング37の後方端は段付きの貫通孔31の段部に当接し、前方端は接続パイプ部35の外周面に立設するように取り付けられたピン38に当接している。駆動バー30,30とヒートシールバー10,11との間には、ピン38の直径よりも大きな前後方向の隙間39が形成されている。したがって、接続パイプ部35は、ピン38を介してコイルスプリング37のばね復元力を受けており、前方に付勢されてピン38がヒートシールバー10,11においてストッパ面となっている背面に当接した状態で接続パイプ部35が最も前進した位置を占める。このとき、接続パイプ部35の前方端において繋がっているカップ本体33の周壁部34の先端は、ヒートシール面12よりも僅かな程度(例えば、1.5〜3mm)突出した状態となる。
吸引パイプ22と、カップ本体33及び接続パイプ部35から成る吸引カップ32とは、ピン38が隙間39内で許容される範囲内で、一体となって前後方向に移動することができる。この一体的な移動量は僅かであるので、後方では吸引パイプ22はその撓みで変移を吸収可能であり、負圧源等への影響は無視できる。吸引カップ32のカップ本体33の周壁部34の先端がヒートシール面12よりも僅かに突出した状態でヒートシールバー10,11が互いに前進して、ヒートシールバー10,11同士が未だ包装材f,fを完全には挟み込まない状態であっても、周壁部34の先端が包装材f,fに当接した段階で、カップ本体33の先端の窪みは包装材fで覆われる。したがって、この段階で吸引手段が作動してカップ本体33の窪み内の空気を吸引開始することができる。ヒートシールバー10,11同士が包装材f,fを完全に挟み込んだときには、吸引カップ32はコイルスプリング37を圧縮しながら凹部20内に後退し、周壁部34の先端がヒートシール面12と面一になる。この際、ピン38は駆動バー30と干渉しない(段付きの貫通孔41の大径孔31a内に進入してもよい)ので、吸引カップ32の後退動作が阻害されることはない。この実施例の場合、周壁部34の先端が包装材f,fに当接するタイミングを、図3に示す時刻t2(厳密ではなく多少の時間前後は可)に設定することができる。
図2に示す実施例では、両ヒートシールバー10,11が包装材f,fを挟んで完全に閉じる前の前進時に、凹部20内を前進した吸引カップ32がその周壁部44の先端において包装材f,fに当接し、且つ両ヒートシールバー10,11のその後の完全に閉じるに至るまでの前進時にも、周壁部44の先端が包装材f,fに当接した状態を維持しつつ吸引カップ32が凹部20内で後退することができるので、吸引カップ32による包装材f,fの吸引時間が確保され、吸引を一層効率的に行うことができる。なお、吸引カップ32については、ばね付勢手段による受動的な進退ではなく、前後進駆動機構を備えるなどによって能動的に吸引カップ32を前進後退させてもよい。最前進位置では、先の例と同じくヒートシール面から僅かに前進した位置とし、当該僅かな前進量だけ後退させるのではなく、それ以上に積極的に後退させてもよい。
図4は、この発明による袋のバブルシール装置の作動による包装材の吸引の様子を示す断面図である。図4(a)は図1に示す実施例において、凹部20を覆う包装材f,fは負圧によって凹部20内へ吸引される様子を示している。また、図4(b)は図2に示す実施例において、吸引カップ32がその周壁部44の先端において当接した包装材f,fが吸引カップ32内に吸引される様子を想像線にて示している。いずれにおいても、各包装材fが凹部20内又は吸引カップ32内に吸引され、バブルとなる前の膨らみ7aが形成された状態が示されている。
図5は、この発明による袋のバブルシール装置によって製造された袋包装体の一例を示す図である。図5(a)は、本袋のバブルシール装置によって製造された袋包装体の一例を示す正面図であり、図5(b)は、袋包装体を開封するため、バブルを押し潰して封入されていた気体を袋外に噴出させた状態を示す正面図である。袋包装体Bは、図4(a)に示すように、包装物(図示せず)を収容した袋1、ウェブ状包装材を筒状包装材に成形する際にヒートシールをすることで作られる縦シール部4、シール面領域S1,S1間に挟まれてヒートシールされることによって形成された上底シール部5、シール面領域S2,S2間に挟まれてヒートシールされることによって形成された下底シール部6、上底シール部4内において、膨らんだ非シール部として形成されているバブル7、及びシール面領域S3,S3間に挟まれてヒートシールされることによって、バブル7と袋1の上端縁との間において上底シール部5の一部として形成されている幅細ヒートシール部分8を備えている。
バブル7を指で摘むなどして押し潰すように加圧すると、バブル7内で圧力が高められた気体は、バブル7の周囲のヒートシールされた部分をシール破壊(ヒートシールされた包装材を引き剥がすように破壊)してバブル7の外へ出ようとする。ヒートシール面12の幅細シール面領域S3によるヒートシールは、袋1においてシール抵抗の弱い幅細ヒートシール部分8を形成しているので、バブル7内の圧力の高い気体は、幅細ヒートシール部分8においてシールを剥がして上底シール部5の外部に噴出する。その結果、バブル7内の気体は幅細ヒートシール部分8を容易に破壊し、図5(b)に示すように、シール破壊された幅細ヒートシール部分8は外に向って開口し、上底シール部5の開封のために指で摘むことのできる剥離フラップ9を残す。バブル7であった部分は、当初から包装材がヒートシールされていない非シール部であるので、幅細ヒートシール部分8のシールが破壊された剥離フラップ9を通して指をバブル7の中まで入れることで、指で摘むことができる包装材の範囲が広くなる。その掴んだ包装材から周囲に広がるように上底シール部5のシールを剥がすことで、袋1(袋包装体B)を上底シール部5において容易に開封することができる。
図6には、この発明によるところの、易開封構造としてのバブルシールを施す袋のバブルシール装置が適用されている包装機、詳細には、バブルシールを備えた袋包装体を製造するための包装機の一例として縦型製袋充填包装機が斜視図として示されている。図6に示すように、本発明による袋のバブルシール装置は、ピロー袋包装体Bを連続して形成することができる製袋充填包装機Mにおいて、横シール装置としての横ヒートシーラ40として適用されている。製袋充填包装機Mにおいて、センターシール部4を形成する縦ヒートシーラ47は、一対の縦ヒータブロック48,49を備えており、図示しないアクチュエータによって互いに接近・離間する動作をする。縦ヒートシーラ47は、接近時にウェッブ状包装フィルムの両側端縁部4a,4bを挟み込んで単位ピロー袋包装体Bの長さに対応した合掌状のセンターシール部4を形成し、包装物3が投入される充填筒46の周囲に筒状包装フィルムFtを形成する。
製袋充填包装機Mにおいて、横ヒートシーラ40は、熱溶着性の包装材としての筒状包装フィルムFtから先行して形成され且つ包装物が充填された袋1に横シール部5を形成してピロー袋包装体B1を製造すると同時に、筒状包装フィルムFtに底部となる横シール部6を形成することによって後続して製造されるピロー袋包装体B2の袋1を形成する。横ヒートシーラ40は、互いに対向した二つのヒートシールバー10 ,11 を備えており、ヒートシールバー10 ,11 は、包装物3の充填及び筒状包装フィルムFtの送りに同期して、図示しないアクチュエータによって互いに接近又は離反するように駆動され、接近時に、筒状包装フィルムFtを両側から挟み付けて溶着する。
横ヒートシーラ40の構造は、図1に示した構造と同様である。図1に示したものと同等の構成要素や部位については、図1に用いた符号と同じ符号を付すことで再度の説明を省略する。ヒートシールバー10,11は、包装フィルムFtを加熱・加圧するヒートシール面12として、下側に置かれる一対のシール面領域S1と、カッタ用の溝14を間にして上側に隣接して置かれる一対のシール面領域S2を提供している。
シール面領域S1は、先行して形成され内部に包装物3を収容した状態にある袋B2の開口端部をシールし横シール部5を形成する。シール面領域S1には、袋1においてシール抵抗の弱い幅細ヒートシール部分8を形成する幅細シール面領域S3を含んでいる。シール面領域S2は、後続して形成される袋B2の包装材の端部に横シール部6を形成する。アクチュエータやヒートシールバー10,11の内部構造は、公知のもので良くこれ以上詳細な説明を省略する。ヒートシールバー11には、先行の袋1(ピロー袋包装体B1)と後続の袋1とを切断するため、切断用又はミシン目用のカッタ15等の切断具が組み込まれている。
この発明によるところの、バブルシールを備えた袋包装体製造用の袋のバブルシール装置については、製袋充填包装機Mに適用した例を示したが、製袋充填包装機Mは、図示のような縦型の製袋充填包装機のみならず、横型製袋充填包装機(ピロー横型包装機)にも適用可能である。更に、製袋充填包装機Mに限らず、予め個々に製作された袋に包装物を充填した後に、開口端部をシールして個別に袋包装体を製造する包装機にも適用可能であることは勿論である。また、袋(袋包装体)においては上底シール部5、下底シール部6又はバブル7の形状について、また包装機においては横ヒートシーラ40や縦ヒートシーラ47等の具体的な構造等について、本発明の要旨を変更しない範囲において、種々の変更を施すことができることは明らかである。
1 袋 3 包装物
4 縦シール部(センターシール部) 4a,4b 端縁部
5 上底シール部(横シール部) 6 下底シール部(横シール部)
7 バブル 7a 膨らみ
8 幅細ヒートシール部分 9 剥離フラップ
10,11 ヒートシールバー 12 ヒートシール面
14 溝 15 カッタ刃
16,17,18,19 輪郭線
20 凹部 21 底面
22 吸引パイプ 23 貫通孔
24 開口 26 ヒータブロック
27 カートリッジ式のヒータ 28 ヒートパイプ
29 温度センサ
30 駆動バー 31 段付きの貫通孔
31a 大径孔 31b 小径孔
32 吸引カップ 33 底部
34 周壁部 35 接続パイプ部
36 開口 37 コイルスプリング
38 ピン 39 隙間
40 横ヒートシーラ 46 充填筒
47 縦ヒートシーラ 48,49 縦ヒータブロック
f,f 包装材 S1 シール面領域
S2 シール面領域 S3 幅細シール面領域
B(B1,B2) 袋包装体 M 製袋充填包装機
Ft 筒状包装フィルム

Claims (8)

  1. 対向するヒートシール面を備えているとともに相互に前進・後退する動作をし、前進時に袋を形成する重なった包装材の所定領域を前記ヒートシール面間に挟むことで前記包装材を加圧・加熱してヒートシールを施す二つのヒートシールバーを備えており、
    前記両ヒートシールバーの前記各ヒートシール面には、前記ヒートシールの袋外側に位置するシール限界との間にシール破壊が容易な幅細ヒートシール部分を形成するための幅細シール面領域を残して、前記包装材の一部の膨らみを許容する凹部が対向して形成されており、
    前記両凹部には、それぞれ前記ヒートシールバーの前記前進する動作に応じて前記包装材が覆う前記凹部内の空気を吸引し、当該空気の吸引によって前記凹部を覆う前記包装材に前記膨らみを形成しつつ当該膨らみに気体を流れ込ませる吸引手段が接続されていること、
    を特徴とする袋のバブルシール装置。
  2. 前記ヒートシールバーは、前進する動作中、前記吸引手段が前記凹部内に前記包装材を吸引する時間を確保するため、前記ヒートシール面が前記包装材に接触する前に一旦停止されることを特徴とする請求項1に記載の袋のバブルシール装置。
  3. 対向するヒートシール面を備えているとともに相互に前進・後退する動作をし、前進時に袋を形成する重なった包装材の所定領域を前記ヒートシール面間に挟むことで前記包装材を加圧・加熱してヒートシールを施す二つのヒートシールバーを備えており、
    前記両ヒートシールバーの前記各ヒートシール面には、前記ヒートシールの袋外側に位置するシール限界との間にシール破壊が容易な幅細ヒートシール部分を形成するための幅細シール面領域を残して凹部が対向して形成されており、
    前記凹部には、底部と、当該底部の周囲から前方に隆起されている周壁部とを備え内部に前記包装材の一部の膨らみを許容する吸引カップが進退自在に嵌合されており、
    前記吸引カップの前記底部には、前記ヒートシールバーの前記前進する動作に応じて前記包装材が覆う前記凹部内の空気を吸引し、当該空気の吸引によって前記吸引カップを覆う前記包装材に前記膨らみを形成しつつ当該膨らみに気体を流れ込ませる吸引手段が接続されていること、
    を特徴とする袋のバブルシール装置。
  4. 前記ヒートシールバーは、前進する動作中、前記吸引手段が前記吸引カップ内に前記包装材を吸引する時間を確保するため、前記吸引カップの前記周壁部の先端が前記包装材に接触する時刻に合わせて一旦停止されることを特徴とする請求項3に記載の袋のバブルシール装置。
  5. 前記吸引カップはばね付勢手段によって前進方向に付勢されており、前記吸引カップの最前進位置は、前記吸引カップが前記ヒートシールバーに設けられているストッパに当接したときに前記周壁部の先端が前記ヒートシール面から僅かに突出した状態となる位置に定められていることを特徴とする請求項3又は4に記載の袋のバブルシール装置。
  6. 前記吸引カップは、前記周壁部を有するカップ本体と、当該カップ本体から後方に一体的に延びており且つ前記ヒートシールバー内を移動可能な接続パイプ部とを備えており、 前記周壁部の先端の位置は、前記吸引カップの前記接続パイプ部に取り付けられており且つ前記ばね付勢手段による付勢力を受けるばね受けが、前記ヒートシールバーにストッパとして設けられているストッパ面に当接することによって定められていることを特徴とする請求項5に記載の袋のバブルシール装置。
  7. 前記袋内に包装物を収容した状態で開口部にシールを施して前記袋包装体を製造する包装機において、前記シールを施すシール装置として適用されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の袋のバブルシール装置。
  8. 前記包装機は、ウェブ状包装材を筒状包装材に成形し、横シール装置によって前記筒状包装材に横シールを施すことで、先行して形成され且つ内部に包装物が投入された袋の上底シール部を形成するとともに後続に形成される袋の下底シール部を形成する縦型製袋充填包装機であり、
    前記横シール装置として適用されていることを特徴とする請求項7に記載の袋のバブルシール装置。
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