JP6487251B2 - バイオセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、バイオセンサ、特に中性脂肪濃度測定用バイオセンサに関する。特に、本発明は、生体試料等の特定の試料中の特定成分の濃度を、酵素反応を利用して高精度に定量できるバイオセンサ、特に中性脂肪濃度測定用バイオセンサに関する。
近年、バイオセンサが医療等の分野において応用されている。バイオセンサの測定対象は低分子から高分子に至るまでの様々な化学物質であり、測定対象に応じて、種々の機能を有するバイオセンサの開発が進められている。
そのようなバイオセンサとして、例えば、絶縁性の基板上に少なくとも作用極および対極からなる電極系を形成し、この電極系上に、電極系に接して親水性高分子と酸化還元酵素と電子伝達体を含む反応層を形成したものがある。このようにして作製されたバイオセンサの反応層に、基質を含む試料液を供給すると、反応層が試料液によって溶解することにより、酵素と基質が反応し、これに伴って電子伝達体が還元され、この還元された電子伝達体を電気化学的に酸化し、得られる酸化電流値から試料液中の基質濃度を定量することができる(例えば、特許文献1参照)。
また、中性脂肪分解反応に用いる酵素として、中性脂肪分解酵素とグリセロールデヒドロゲナーゼ(GLDH)との2種類を用いることで、酵素のコストを低下させたバイオセンサ(例えば、特許文献2)や、短時間かつ高精度で中性脂肪を測定できるバイオセンサを目的として、中性脂肪分解酵素とグリセロールデヒドロゲナーゼとを異なる層に配置したバイオセンサや(例えば、特許文献3、4)、より短時間で目的とする成分濃度の測定するために、反応層を、酸化還元酵素を含む層と、当該層上に直接脂質分解酵素を含む溶液を塗布することにより形成した脂質分解酵素を含む層との2層構造としたバイオセンサ等(例えば、特許文献5)が知られている。
特開平3−202764号公報 国際公開第2006/104077号パンフレット 特開2009−244013号公報 特開2009−244014号公報 国際公開第2011/125750号パンフレット
しかしながら、上記特許文献に記載されるバイオセンサは、精度が十分ではなく、改善が望まれていた。
したがって、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、測定精度が向上したバイオセンサを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、第二の反応層に特定の界面活性剤を添加することによって解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、上記目的は、絶縁性基板と、前記絶縁性基板上に形成されてなる、少なくとも作用極および対極を含む電極系と、前記電極系上に形成される反応層を備えた試料供給部と、を有するバイオセンサであって、前記反応層は、第一の反応層と、前記第一の反応層上に形成されてなる第二の反応層と、を有し、前記第一の反応層が、酸化還元酵素を含み、前記第二の反応層が、脂質分解酵素およびポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤を含む、バイオセンサによって達成されうる。
本発明によれば、測定精度がより向上されたバイオセンサを提供することができる。
本発明のバイオセンサの一実施形態を示す分解斜視図である。 図1のバイオセンサの断面図である。 実施例で製造したバイオセンサを示す分解斜視図である。 実施例1及び比較例1のバイオセンサの中性脂肪値の測定精度を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
また、本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は「X以上Y以下」を意味する。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%の条件で測定する。
本発明は、絶縁性基板と、前記絶縁性基板上に形成されてなる、少なくとも作用極および対極を含む電極系と、前記電極系上に形成される反応層を備えた試料供給部と、を有するバイオセンサであって、前記反応層は、第一の反応層と、前記第一の反応層上に形成されてなる第二の反応層と、を有し、前記第一の反応層が、酸化還元酵素を含み、前記第二の反応層が、脂質分解酵素およびポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤を含む、バイオセンサである。
図1および図2に、本発明のバイオセンサの好ましい実施形態を示す。
図1および図2に示すとおり、本実施形態のバイオセンサは、絶縁性基板1(本明細書中、単に「基板」とも称する)の上に、作用極2、参照極3および対極4を含む電極系が形成されてなる。なお、上記電極系は、少なくとも作用極2および対極4を含むものであればよい。このため、参照極3は省略することができる。また、接着剤6が、絶縁性基板1および/またはカバー7上の端部に設置される。作用極2、参照極3および対極4は、バイオセンサを電気的に接続するための手段として機能している。
絶縁性基板は、プラスチック、紙、ガラス、セラミックなどの絶縁性材料により構成されうる。上記プラスチックとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエステル、ポリスチレン、プリプロピレン、ポリカーボネート、ポリイミド、アクリル樹脂などが挙げられる。絶縁性基板の形状やサイズについては、特に制限されない。
絶縁性基板上に形成される電極系は、バイオセンサの使用時において、反応層中の試料溶液に電位を印加するための電位印加手段、および、試料溶液中に流れる電流を検出するための電流検出手段として機能する。
図1および図2に示すバイオセンサは、絶縁性基板に作用極、参照極および対極が電極系として設けられる、三電極方式センサである。ただし、本発明で用いられるバイオセンサは三電極方式のみに制限されず、参照極を含まない電極系を備えた二電極方式センサであってもよい。なお、電極系における電位の制御がより高感度で行われるという観点からは、二電極方式よりも三電極方式が好ましく用いられうる。その他、液量を感知するための感知電極等を含んでいてもよい。
作用極および対極は、バイオセンサの使用時に一対となって、反応層中の試料溶液に電位を印加した際に流れる酸化電流(応答電流)を測定するための電流測定手段として機能する。バイオセンサの使用時には、参照極を基準に、対極と作用極との間に所定の電位が印加される。
本発明において使用される電極は、測定対象物と試料との反応を電気化学的に検出できるものであれば特に制限されず、バイオセンサの電極系の形成に従来用いられる電極が適宜用いられうる。ただし、バイオセンサの応答感度をより一層向上させるという観点からは、電極系は表面抵抗値のより小さい材料から構成されることが好ましい。具体的な電極の一例としては、カーボン電極、金電極、銀電極、白金電極、パラジウム電極などが挙げられる。各電極(作用極、参照極、対極)を構成する材料は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。後述する作用部分については、耐腐食性およびコストの観点から、作用極および対極はカーボンを主成分として構成され、また、印加電位の安定性が高いという観点から、参照極は銀/塩化銀により構成されることが好ましい。
電極系(作用極2、参照極3および対極4)の形成方法は特に制限されず、スクリーン印刷法やスパッタリング法などの従来公知の手法により形成されうる。この際、電極系を構成する材料は、ポリエステル等の樹脂バインダを含むペーストの形態で提供されうる。上記の手法により塗膜を形成した後には、塗膜を硬化させる目的で、加熱処理を施すとよい。
そして、絶縁性基板1上に形成された電極系(作用極2、参照極3および対極4)の一部が露出するように絶縁層5により被覆されている。当該絶縁層5は、各電極間の短絡を防止するための絶縁手段として機能する。絶縁層を構成する材料は特に制限されないが、例えば、レジストインク、PETやポリエチレン等の樹脂、ガラス、セラミックス、紙などにより構成されうる。絶縁層の形成方法についても特に制限はなく、スクリーン印刷法、インクジェット法や接着法等の従来公知の手法により形成されうる。
また、絶縁層5から露出されている電極系(作用極2、参照極3および対極4)のそれぞれの一部が、試料供給部(より具体的には、第一の反応層8)と接触している。本明細書中では、第一の反応層8に接触している部分の電極系(作用極2、参照極3および対極4)を、特に、「作用部分(作用極作用部分2−1、参照極作用部分3−1および対極作用部分4−1)」とも称し、これらの作用部分の形状は特に限定されるものではない。また、図1および図2に示すように、作用極作用部分2−1、参照極作用部分3−1および対極作用部分4−1の表面上に、第一の反応層8と、第二の反応層9とが順次積層されている。この当該第二の反応層9とカバー7との間に形成される空間部S(図1では図示せず)と、第一の反応層8と、第二の反応層9と、が試料供給部を形成する。
本発明においては、第二の反応層9が、脂質分解酵素およびポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤を含む、特に第二の反応層が、脂質分解酵素および0.5〜5重量%の終濃度のポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤を含むことを特徴としている。当該構成をとることによって、バイオセンサの測定精度を向上できる。
本発明の好ましい実施形態によれば、第一の反応層における酸化還元酵素として、少なくとも、補欠分子族としてピロロキノリンキノン(PQQ)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)またはフラビンモノヌクレオチド(FMN)を含む。また、本発明によれば、第二の反応層9は、第一の反応層8上に形成され、少なくとも、脂質分解酵素を含む。
ここで、上記作用部分(2−1、3−1、4−1)は、バイオセンサの使用時に、第一の反応層8中の試料に電位を印加するための電位印加手段および試料中に流れる電流を検出するための電流検出手段として機能する。なお、作用部分(2−1、3−1、4−1)を含めて作用極2、参照極3および対極4と称する場合もある。作用極2および対極4は、バイオセンサの使用時に一対となって、第一の反応層8中の試料に電位を印加した際に流れる酸化電流(応答電流)を測定するための電流測定手段として機能する。本発明に係るバイオセンサにおいて、参照極3を有する場合には、参照極3を基準として、対極4と、作用極2との間に所定の電位が印加される。
本実施形態のバイオセンサは、基板1に設置された接着剤(例えば、両面テープ)6を介して第一の反応層8および第二の反応層9を覆うようにカバー7が接着されることにより構成される。なお、接着剤(例えば、両面テープ)6は、電極側に設置してもよいし、カバー7側のみに設置してもよいし、両方に設置してもよい。なお、図1ではカバー7側のみに接着剤6を設けている。
本発明のバイオセンサにおいて、試料供給部は、さらに電子伝達体を含むことが好ましい。このような形態における電子伝達体は、いずれの形態で試料供給部中に存在してもよい。具体的には、(ア)第一の反応層8が電子伝達体を含む(電子伝達体を第一の反応層8に配置する)形態、(イ)第二の反応層9が電子伝達体を含む(電子伝達体を第二の反応層9に配置する)形態、(ウ)電子伝達体を含む第三の反応層(図示せず)をさらに配置する形態等が挙げられる。これらの形態(ア)〜(ウ)のいずれかが適用されても、あるいは上記形態(ア)〜(ウ)の2以上が組み合わせて適用されてもよい。
上記(イ)(第二の反応層が電子伝達体を有する)の場合、図3に示されるように、界面活性剤を含む層(以下、界面活性剤層12とも称する)をさらに、前記第一の反応層8および第二の反応層9と離間して、設けることが好ましい。この際、界面活性剤層12の配置は特に制限されないが、例えば、図3に示されるように、界面活性剤層12が、第一の反応層8および第二の反応層9と離間されてカバー側に形成されることが好ましい。その場合、界面活性剤層がカバー7側に形成されていると、カバー7が直接試料(血液など)に触れる場合よりも、カバー側への試料の広がりや濡れ性がよくなり、試料を試料供給部に素早く導入できる利点もある。界面活性剤層12を形成する界面活性剤については、後述する反応層に含まれうる界面活性剤が同様に適用できる。また、本発明の好ましい形態においては、第二の反応層9に加えて、第一の反応層8に界面活性剤が含まれる。このような形態により、タンパク質の電極表面への固着を防止する効果がある。
上記の通り、本発明において、試料供給部は、酸化還元酵素を含む第一の反応層8と、脂質分解酵素及びポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤を含む第二の反応層9と、を有する。
本発明において、第一の反応層8および第二の反応層9の平均厚みは、特に制限されず、通常の反応層の平均厚みとなるように適宜選択できる。第一の反応層8は、好ましくは0.01〜25μm、より好ましくは0.025〜10μmである。また、第二の反応層9の平均厚みは、好ましくは0.01〜25μm、より好ましくは0.025〜10μmである。厚みの制御方法としても特に制限はないが、例えば、所定の成分を含む溶液の塗布量(例えば、滴下する量)を適宜調節することにより、制御することができる。
また、本発明に係るバイオセンサにおいて、第一の反応層8および第二の反応層9と離間されてカバー7側に界面活性剤層12が形成される場合がある(図3)。界面活性剤層12が形成される場合には、その平均厚みは0.01〜25μmが好ましく、より好ましくは0.025〜10μmである。第二の反応層9と、界面活性剤層との平均離間距離は好ましくは0.05〜1.5mm、より好ましくは0.07〜1.25mmである。上記範囲であれば、毛細管現象が起こりやすく、試料が試料供給部に導入されやすい。
本発明の好ましい実施形態によるバイオセンサは、図3に示すように、反応層(第一の反応層8、第二の反応層9)と、界面活性剤層12と、を備えており、通常、空間部Sをさらに備える。そして、当該反応層および界面活性剤層は、それぞれ独立して、必要により、電子伝達体、界面活性剤、親水性高分子、血液抗凝固剤、ホウ酸またはその誘導体、トリスホウ酸およびタンパクからなる群から選択される少なくとも1種の成分を含む。また、以下、各成分について説明する。以下、図3を参照しながら説明する。
(酸化還元酵素)
本発明における第一の反応層8は、酸化還元酵素を含む。酸化還元酵素としては、好ましくは、補欠分子族(「補酵素」とも称する)としてピロロキノリンキノン(PQQ)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)、またはフラビンモノヌクレオチド(FMN)を含む。特に、補欠分子族としてピロロキノリンキノン(PQQ)を含むポリオール脱水素酵素が好ましい。なお、本発明においては、上記酸化還元酵素を、単独でまたは2種以上の混合物の形態として使用してもよい。
本発明において、補欠分子族としてピロロキノリンキノン(PQQ)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)またはフラビンモノヌクレオチド(FMN)を含む酸化還元酵素としては、特に制限されず、試料の種類に依存する。
補欠分子族として、ピロロキノリンキノン(PQQ)を含む酸化還元酵素としては、グリセロールデヒドロゲナーゼ(GLDH)、ソルビトールデヒドロゲナーゼ、マンニトールデヒドロゲナーゼ、アラビトールデヒドロゲナーゼ、ガラクチトールデヒドロゲナーゼ、キシリトールデヒドロゲナーゼ、アドニトールデヒドロゲナーゼ、エリスリトールデヒドロゲナーゼ、リビトールデヒドロゲナーゼ、プロピレングリコールデヒドロゲナーゼ、フルクトースデヒドロゲナーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、グルコン酸デヒドロゲナーゼ、2−ケトグルコン酸デヒドロゲナーゼ、5−ケト−グルコン酸デヒドロゲナーゼ、2,5−ジケトグルコン酸デヒドロゲナーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、環状アルコールデヒドロゲナーゼ、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ、アミンデヒドロゲナーゼ、シキミ酸デヒドロゲナーゼ、ガラクトースオキシダーゼ等が挙げられる。これらのうち、グリセロールデヒドロゲナーゼ(GLDH)が特に好ましい。すなわち、酸化還元酵素が、グリセロールデヒドロゲナーゼであることが好ましい。
補欠分子族としてフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)またはフラビンモノヌクレオチド(FMN)を含む酸化還元酵素としては、グルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、D−アミノ酸オキシダーゼ、コハク酸デヒドロゲナーゼ、モノアミンオキシダーゼ、サルコシンデヒドロゲナーゼ、グリセロールデヒドロゲナーゼ、ソルビトールデヒドロゲナーゼ、D−乳酸デヒドロゲナーゼ、コレステロールオキシダーゼ等が挙げられる。
中でも、補欠分子族としてピロロキノリンキノン(PQQ)またはフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)の少なくとも一方を含むグリセロールデヒドロゲナーゼが好ましく、補欠分子族としてピロロキノリンキノン(PQQ)を含むグリセロールデヒドロゲナーゼ(以下、「PQQ依存性グリセロール脱水素酵素」とも称する)が特に好ましい。
上記の酸化還元酵素は、市販の商品を購入して用いてもよいし、自ら調製したものを用いてもよい。当該酸化還元酵素を自ら調製する手法としては、例えば、当該酸化還元酵素を産生する細菌を、栄養培地に培養し、該培養物から当該酸化還元酵素を抽出する公知の方法が挙げられる(例えば、特開2008−220367号公報参照)。
当該酵素を産生する細菌としては、例えば、グルコノバクター属、シュードモナス属など様々な属に属する細菌が挙げられる。本実施形態では、特にグルコノバクター属に属する細菌の膜画分に存在するPQQ依存性グリセロールデヒドロゲナーゼが好ましく用いられうる。さらに、入手の容易さから、グルコノバクター属、特には、グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxydans)NBRC 3130、3189、3244、3287、3292、3293、3294、3462、12528、14819;グルコノバクター・フラテウリ(Gluconobacter frateurii)NBRC 3171、3251、3253、3262、3264、3265、3268、3270、3285、3286、3290、16669、103413、103421、103427、103428、103429、103437、103438、103439、103440、103441、103446、103453、103454、103456、103457、103458、103459、103461、103462、103465、103466、103467、103468、103469、103470、103471、103472、103473、103474、103475、103476、103477、103482、103487、103488、103490、103491、103493、103494、103499、103500、103501、103502、103503、103504、103506、103507、103515、103517、103518、103519、103523;グルコノバクター・セリナス(Gluconobacter cerinus)NBRC 3267、3274、3275、3276等が用いられうる。
これらの細菌からPQQ依存性グリセロール脱水素酵素を得る手法については特に制限されず、従来公知の知見が適宜参照されうる。
なお、上記公知の方法で得られる部分精製酵素や精製酵素液は、そのままの形態で使用しても、または化学修飾された形態で使用してもよい。化学修飾された形態の酸化還元酵素を使用する場合には、上記の方法で得られる培養物由来の酸化還元酵素を、例えば、特開2006−271257号公報に記載されるような方法等を用いて適宜化学修飾して使用することができる。なお、化学修飾方法は、上記公報に記載の方法に限定されるものではない。
本発明の酸化還元酵素の含有量については特に制限はなく、測定する試料の種類や試料の添加量等によって適宜選択することができる。一例を挙げると、例えば、PQQ依存性グリセロール脱水素酵素を使用する場合には、1センサあたり、グリセロールの分解を迅速に行い、かつ反応層の溶解性を下げない酵素量(酵素活性量)という観点から、好ましくは0.01〜100U、より好ましくは0.05〜50U、さらに好ましくは0.1〜10Uであり、特に好ましくは、0.1〜0.5Uである。
なお、本明細書中、各構成成分の含有量を説明する際に「1センサ」という用語を用いることがあるが、本明細書における「1センサ」とは、一般的なバイオセンサの大きさである、試料供給部に供給される試料が「0.1〜20μL(好ましくは0.5μL程度)」であるものを想定している。よって、それよりも小さかったり、大きかったりするバイオセンサにおいては、各構成成分の含有量を適宜調整することによって適用することができる。また、PQQ依存性グリセロール脱水素酵素の活性単位(U)の定義および測定方法は、特開2006−271257号公報に記載の方法による。また、PQQ依存性グリセロール脱水素酵素を含む酸化還元酵素は、例えば、トリスホウ酸のような緩衝液で調製しておくことも好ましい。
(脂質分解酵素)
また、本発明における第二の反応層9は、脂質を構成するエステル結合を加水分解する脂質分解酵素を含む。ゆえに、本発明のバイオセンサは、中性脂肪センサとして使用することができる。かような脂質分解酵素として、特に制限されないが、具体的には、リポプロテインリパーゼ(LPL)、リパーゼ、エステラーゼが好適に挙げられる。特に、反応性の観点で、リポプロテインリパーゼ(LPL)が好ましい。すなわち、脂質分解酵素が、リポプロテインリパーゼであることが好ましい。
LPLの含有量については特に制限はなく、測定する試料の種類や試料の添加量、使用する電子伝達体の種類等によって適宜選択することができる。一例を挙げると、中性脂肪の分解を迅速に行い、且つ反応層の溶解性を下げない酵素量(酵素活性量)という観点から、1センサあたり、好ましくは0.1〜1000活性単位(U)、より好ましくは1〜500U、さらに好ましくは10〜200Uであり、特に好ましくは、30〜150Uである。なお、LPLの活性単位(U)の定義および測定方法は、国際公開第2006/104077号パンフレットに記載の方法による。また、LPLは、トリスホウ酸のような緩衝液で調製しておくことも好ましい。
本発明におけるバイオセンサは、酸化分解酵素と脂質分解酵素とが、それぞれ、第一の反応層および第二の反応層という別の層に分かれて存在するため、脂質分解酵素による加水分解反応が効率よく進行するため好ましい。
(電子伝達体)
本発明に係るバイオセンサは、電子伝達体を含むことが好ましい。ここで、電子伝達体は、第一の反応層8または第二の反応層9に含まれてもよい。好ましくは、電子伝達体は、第二の反応層9に含まれる。なお、本発明のバイオセンサが界面活性剤層12をさらに有する場合には、電子伝達体は界面活性剤層12に含まれていてもよい。
電子伝達体は、バイオセンサの使用時において、酸化還元酵素の作用によって生成した電子を受け取る、すなわち還元される。そして、還元された電子伝達体は、酵素反応の終了後に電極への電位の印加によって電気化学的に酸化される。この際に流れる電流(以下、「酸化電流」とも称する)の大きさから、試料中の所望の成分の濃度が算出されうる。
本発明において使用される電子伝達体としては、従来公知のものを使用することができ、試料や使用する酸化還元酵素に応じて適宜決定できる。なお、電子伝達体は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
電子伝達体としては、より具体的には、フェリシアン化カリウム、フェリシアン化ナトリウム、フェロセンおよびその誘導体、フェナジンメトサルフェートおよびその誘導体、p−ベンゾキノンおよびその誘導体、2,6−ジクロロフェノールインドフェノール、メチレンブルー、ニトロテトラゾリウムブルー、オスミウム錯体、ヘキサアンミンルテニウム(III)塩化物等のルテニウム錯体等を好適に使用することができる。これらのうち、ヘキサアンミンルテニウム(III)塩化物、フェリシアン化カリウムが好ましく、ヘキサアンミンルテニウム(III)塩化物がより好ましく使用される。
電子伝達体の含有量については特に制限はなく、試料の添加量等に応じて適宜調節されうる。一例を挙げると、1センサあたり、基質量に対して十分量を含有させるという観点から、好ましくは1〜800mM、より好ましくは25〜600mM、特に好ましくは50〜400mMの電子伝達体が含まれるとよい。特に、50〜400mMであると、高い精度で安定した測定ができる効果がある。また、電子伝達体は、上記の塩成分を使用した緩衝液で調製しておくことも好ましい。
(界面活性剤)
本発明では、第二の反応層9が、脂質分解酵素およびポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤を含むことを特徴としている。このような構成とすることによって、測定精度を向上でき、信頼性がより向上されたバイオセンサを提供することができる。そのメカニズムについては必ずしも明確ではないが以下のようであると推測される。なお、本発明は、下記推測に限定されない。すなわち、血液を試料として用いて特定成分の濃度を測定する場合、試料(血液)中の赤血球の溶血により赤血球からグルタチオン等の物質が放出され、このような物質の存在により測定の精度低下を引き起こすと推察される。また、赤血球の溶血によりヘマトクリット値が低下することにより、測定値が異常な高値を示す場合があることも推察される。これに対して、本発明によるように、ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤を第二の反応層に添加することにより、赤血球の溶血を抑え、その結果、上記グルタチオン等の妨害物質の放出やヘマトクリット値の低下を有効に抑制・防止できる。このため、本発明のバイオセンサの測定精度を向上できる。特にポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤を終濃度が0.5〜5重量%となるように第二の反応層中に含ませると、上記効果がより顕著に発揮できる。
ここで、ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤としては、特に制限はないが、ポリアルキレンオキサイド、ポリオキシエチレン−p−t−オクチルフェノール(オキシエチレン数=9,10)[(polyoxyethylene−p−t−octylphenol;Triton(登録商標)X−100)]、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Polyoxyethylene Sorbitan Monolaurate;Tween 20)、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート(Polyoxyethylene Sorbitan Monopalmitate;Tween 40)、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(Polyoxyethylene Sorbitan Monostearate;Tween 60)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Polyoxyethylene Sorbitan Monooleate;Tween80)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等が好ましい。これらのうち、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールが特に好ましい。すなわち、本発明の好ましい実施形態によると、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールである。
ここで、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールは、式:HO(CO)(CO)Hで表される。上記式において、xは、オキシエチレン部分(−CO−)の平均付加モル数を表わす。上記式中、xは、特に制限されないが、好ましくは5〜300、より好ましくは50〜250、特に好ましくは100〜200である。また、yは、オキシプロピレン部分(−CO−)の平均付加モル数を表わす。上記式中、yは、特に制限されないが、好ましくは5〜150、より好ましくは10〜100、特に好ましくは20〜70である。また、上記x及びyの大小関係もまた特に制限されないが、yに対するxの比(x/y)が、好ましくは0.1〜15、より好ましくは1〜10、特に好ましくは1を超えて8以下である。このような値であれば、赤血球の溶血防止効果をさらに有効に向上できる。
上記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールは、合成してもまたは市販品であってもよい。市販品としては、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(花王株式会社製、エマルゲンPP−290、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール)、ニューポールPE−61(ポリオキシエチレン(5)ポリオキシプロピレン(30)グリコール)、ニューポールPE−62(ポリオキシエチレン(10)ポリオキシプロピレン(30)グリコール)、ニューポールPE−64(ポリオキシエチレン(25)ポリオキシプロピレン(30)グリコール)、ニューポールPE−68(ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール)、ニューポールPE−71(ポリオキシエチレン(5)ポリオキシプロピレン(35)グリコール)、ニューポールPE−74(ポリオキシエチレン(30)ポリオキシプロピレン(35)グリコール)、ニューポールPE−75(ポリオキシエチレン(48)ポリオキシプロピレン(35)グリコール)、ニューポールPE−78(ポリオキシエチレン(150)ポリオキシプロピレン(35)グリコール)、ニューポールPE−108(ポリオキシエチレン(300)ポリオキシプロピレン(55)グリコール)(いずれも三洋化成工業株式会社製)などが挙げられる。なお、上記例示において、ポリオキシエチレンの後に記載される括弧内の数字及びポリオキシプロピレンの後に記載される括弧内の数字は、ぞれぞれ、オキシエチレン部分(−CO−)及びオキシプロピレン部分(−CO−)の平均付加モル数を表す。例えば、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコールは、xが160でありかつyが30である式:HO(CO)(CO)Hのポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールである。
なお、上記ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤は、単独で使用されてもまたは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
第二の反応層における界面活性剤の含有量については特に制限はなく、試料の添加量等に応じて適宜調節されうる。具体的には、ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤が、第二の反応層中に、0.5〜5重量%の終濃度で含まれることが好ましく、1.5〜4重量%の終濃度で含まれることがより好ましく、2〜3重量%の終濃度で含まれることが特に好ましい。このような比較的高濃度でポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤を第二の反応層に添加することにより、赤血球の溶血をより有効に抑制・防止して、グルタチオン等の妨害物質の放出やヘマトクリット値の低下をより有効に抑制・防止できる。このため、バイオセンサの測定精度をより向上できる。
なお、第二の反応層における界面活性剤の含有量は、1センサあたり、好ましくは0.01〜100μg、より好ましくは0.05〜50μg、特に好ましくは0.1〜10μgが含まれるとよい。特に、0.1〜10μgであると、酵素の溶解性を上げ、且つ酵素活性を失活させず、また製造工程において塗布しやすい。
本明細書において、「終濃度」とは、バイオセンサに供給される試料(例えば、血液)(重量)に対する、第二の反応層へのポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤の含有量(重量)の割合(重量%)を意味する。例えば、1バイオセンサ当たり、試料として血液を0.5μl添加することを例に挙げると、血液重量は0.5mgになる。このため、第二の反応層が0.01mgのポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤を含む場合には、第二の反応層におけるポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤の終濃度は、2.0(=0.01×100/0.5)重量%と算出される。
上記に加えて、第一の反応層8および界面活性剤層12の少なくとも一層は、界面活性剤を含んでもよい。好ましい形態においては、電極表面へのタンパク質の固着を防止するとの観点から、第一の反応層8に、界面活性剤を有する。また、好ましい形態においては、第一の反応層8および第二の反応層9と離間されて、界面活性剤を含む界面活性剤層12がカバー7側に形成される。カバー7側に界面活性剤層が形成されていると、カバー7が直接試料に触れる場合よりも、カバー側への全血等の試料の広がりや濡れ性がよくなり、試料を試料供給部に素早く導入できるため好ましい。
ここで、第一の反応層および/または界面活性剤層に用いられる界面活性剤としては、使用する本発明の酸化還元酵素の酵素活性が低下しないものであれば、特に制限されない。例えば、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、天然型界面活性剤等を適宜選択して使用することができる。これらは、単独で使用されてもまたは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。なお、第一の反応層および界面活性剤層双方が界面活性剤を含む場合、第一の反応層および界面活性剤層に含まれる界面活性剤は、同じであってもまたは異なるものであってもよいが、生産性やコスト、測定結果のばらつき等を考慮すると、同じであることが好ましい。
これらのうち、第一の反応層および/または界面活性剤層は、酸化還元酵素の酵素活性に影響を及ぼさないという観点から、非イオン性界面活性剤および両性界面活性剤の少なくとも一方を使用することが好ましい。
非イオン性界面活性剤としては、特に制限されないが、本発明の酸化還元酵素の酵素活性に影響を及ぼさないという観点から、ポリオキシエチレン系またはアルキルグリコシド系であることが好ましい。ここで、ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤の具体的な説明は、上記第二の反応層で記載したのと同様であるため、ここでは説明を省略する。
アルキルグリコシド系非イオン性界面活性剤としては、特に制限はないが、炭素数7〜12のアルキル基を有するアルキルグリコシド、アルキルチオグリコシド等が好ましい。かかる炭素数については、より好ましくは7〜10であり、特に好ましくは炭素数8である。糖部分は、グルコース、マルトースが好ましく、より好ましくはグルコースである。より具体的には、n−オクチル−β−D−グルコシド、n−オクチル−β−D−チオグルコシドであると好ましい。なお、これらは、単独で用いても2種以上の混合物の形態で用いてもよい。
これらのうち、本発明の酸化還元酵素の溶解性を上げるという観点から、ポリオキシエチレン−p−t−オクチルフェノール(オキシエチレン数=9,10)[(polyoxyethylene−p−t−octylphenol;Triton(登録商標)X−100)]、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(エマルゲンPP−290(花王株式会社製))が好ましい。
両性界面活性剤としては、特に制限されないが、例えば、3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホン酸(CHAPS)、3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(CHAPSO)、n−アルキル−N−N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホン酸(Zwittergent(登録商標))等が挙げられる。なお、これらは、単独で用いても、2種以上の混合物の形態で用いてもよい。好ましくは、3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホン酸(CHAPS)または3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(CHAPSO)である。特にCHAPSが好ましい。その理由は、CHAPSは界面活性剤の中でも低溶血性のものだからである。
陽イオン性界面活性剤としては、特に制限されないが、例えば、セチルピリジニウムクロリド、トリメチルアンモニウムブロミドが挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上の混合物の形態で用いてもよい。
陰イオン性界面活性剤としては、特に制限されないが、例えば、コール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム等が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上の混合物の形態で用いてもよい。
天然型界面活性剤としては、特に制限されないが、例えば、リン脂質が挙げられ、好ましくは、卵黄レシチン、大豆レシチン、水添レシチン、高純度レシチン等のレシチン等が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上の混合物の形態で用いてもよい。
上記の界面活性剤のうち、バイオセンサの精度をより向上させる観点で、試料として全血を使用する場合、低溶血性の界面活性剤を使用することが好ましい。具体例を挙げると、上記のCHAPSや、Tween、エマルゲンPP−290(花王株式会社製)(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール)が好ましい。
上記形態において、第一の反応層8及び界面活性剤層12における界面活性剤の含有量については特に制限はなく、試料の添加量等に応じて適宜調節されうる。具体的には、第一の反応層または界面活性剤層中に、ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤が、0.01重量%以上5重量%未満の終濃度で含まれることが好ましく、0.03重量%以上1重量%未満の終濃度で含まれることがより好ましい。このような量であれば、酸化還元酵素の溶解性を上げ、且つ酵素活性を失活させず、また製造工程において塗布しやすい。なお、界面活性剤が第一の反応層8および界面活性剤層12に含まれる場合には、第一の反応層におけるポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤の含有量は、界面活性剤層におけるポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤の含有量と同じであってもまたは異なるものであってもよいが、酵素活性を失わせないとの観点から、界面活性剤層12における含有量を相対的に多くする方が好ましい。なお、第一の反応層8及び界面活性剤層12における界面活性剤の含有量は、同じであってもまたは異なってもよい。
なお、第一の反応層または界面活性剤層における界面活性剤の含有量は、1センサあたり、好ましくは0.01〜100μg、より好ましくは0.05〜50μg、特に好ましくは0.1〜10μgが含まれるとよい。特に、0.1〜10μgであると、酵素の溶解性を上げ、且つ酵素活性を失活させず、また製造工程において塗布しやすい
ここで、第一の反応層または界面活性剤層における界面活性剤の含有量と、第二の反応層における界面活性剤の含有量と、の間の大小関係は特に制限されない。第一の反応層及び界面活性剤層における界面活性剤の含有量の少なくとも一方は第二の反応層における界面活性剤の含有量より小さいことが好ましく、第一の反応層及び界面活性剤層における界面活性剤の含有量双方が第二の反応層における界面活性剤の含有量より小さいことがより好ましい。より具体的には、第一の反応層における界面活性剤の含有量に対する第二の反応層における界面活性剤の含有量の割合は、好ましくは5〜100倍、より好ましくは10〜80倍、特に好ましくは20倍を超えて60倍未満である。また、界面活性剤層における界面活性剤の含有量に対する第二の反応層における界面活性剤の含有量の割合は、好ましくは2〜100倍、より好ましくは5〜50倍、特に好ましくは10倍を超えて30倍未満である。このような割合であれば、赤血球の溶血をより有効に抑制・防止して、グルタチオン等の妨害物質の放出やヘマトクリット値の低下をより有効に抑制・防止できる。このため、バイオセンサの測定精度をより向上できる。
また、かような界面活性剤は、トリスホウ酸のような緩衝液で調製しておくことも好ましい。
(親水性高分子)
本発明に係る好ましい実施形態のバイオセンサにおいて、第一の反応層8、第二の反応層9および界面活性剤層12の少なくとも一層が、親水性高分子を含んでもよい。この際、親水性高分子を第一の反応層8に含ませることが好ましい。当該構成により、電極表面上に均一に固定化できる。また、酸化還元酵素が電極に固着することを有意に抑制・防止し、その結果、電極近傍での、酸化還元酵素による酸化型電子伝達体の還元型電子伝達体への変換効率を向上できる、換言すれば、より試料液中の基質濃度と酸化電流との相関性を高くすることができる。
本発明に用いることができる親水性高分子としては、従来公知のものを使用することができる。より具体的には、親水性高分子としては、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリリジン等のポリアミノ酸、ポリスチレンスルホン酸、ゼラチンおよびその誘導体、アクリル酸の重合体またはその誘導体、無水マレイン酸の重合体またはその塩、スターチおよびその誘導体等が挙げられる。
これらのうち、本発明の酸化還元酵素の酵素活性を失活させず、且つ溶解性が高いという観点から、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールまたはポリビニルアルコールが好ましい。なお、これらは、単独で用いても、2種以上の混合物の形態で用いてもよい。
第一の反応層、第二の反応層または界面活性剤層が親水性高分子を含む場合の、親水性高分子の配合量は、1センサあたり、酵素や電子伝達体を固定化でき、且つ反応層の溶解性を下げないという観点から、好ましくは0.01〜100μgであり、より好ましくは0.05〜50μgであり、特に好ましくは0.1〜10μgである。特に、0.1〜10μgであると、酵素や電子伝達体を固定化でき、且つ反応層の溶解性を下げないとの効果がある。なお、親水性高分子が複数の層に含まれる場合、それぞれの層の含有量の好ましい範囲は、それぞれの上記範囲から、その層の数を除することにより求めることができる。なおこの考えは、第一の反応層8、第二の反応層9、界面活性剤層12に含有される各構成成分(界面活性剤を除く)についても同様に適用する。
親水性高分子は、例えば、トリスホウ酸のような緩衝液で調製しておくこともよい。また、第一の反応層8および第二の反応層9の両層に親水性高分子を存在させる場合には、これらの反応層に含める各親水性高分子の種類や配合量は、同一であっても異なるものであってもよい。この際、第一の反応層8、第二の反応層9に含有される各構成成分との相互作用を考慮して選択することが好ましい。
(糖)
本発明に係る好ましい実施形態のバイオセンサにおいて、第一の反応層8、第二の反応層9および界面活性剤層12の少なくとも一層が、糖(ただし、ケトン基を有する糖を除く)を含んでもよい。糖は測定に関わる酵素反応に関与せず、また、自身が反応することもないものを適宜選択して使用することができ、各層の固定化や安定化に寄与し得る。糖を少なくとも第一の反応層8に含ませることが好ましい。
本発明に用いることができる糖としては、還元性を有していない非還元糖が好ましい。このような非還元糖としては、還元基同士の結合したトレハロース型小糖類、糖類の還元基および非糖類が結合した配糖体、糖類に水素添加して還元した糖アルコール等が挙げられる。より具体的には、スクロース、トレハロース、ラフィノース等のトレハロース型小糖類;アルキル配糖体、フェノール配糖体、カラシ油配糖体等の配糖体;およびアラビトール、キシリトール等の糖アルコール等が挙げられる。これらの非還元糖は、単独で用いてもよいし、2種以上の混合物の形態で用いてもよい。また、これらの非還元糖は、水和物の形態で使用されてもよい。中でも、トレハロース、ラフィノース、スクロースが好ましく、特にトレハロースが好ましい。
第一の反応層、第二の反応層または界面活性剤層が糖を含む場合の、糖の配合量は、1センサあたり好ましくは0.1〜500μg、より好ましくは0.5〜400μg、さらに好ましくは1〜300μgである。糖が2種以上の混合物の形態であれば、配合量は全成分の合計を意味する。上記の範囲であれば、センサの性能を低下させることなく各層の固定化や安定化に寄与できる。
(タンパク質)
本発明に係る好ましい実施形態のバイオセンサにおいて、第一の反応層8、第二の反応層9および界面活性剤層12の少なくとも一層が、タンパク質を含んでもよい。タンパク質は測定に関わる酵素反応に関与せず、また、自身が反応することもない、試料に対する生理活性を示さないものを適宜選択して使用することができ、各層の固定化や安定化に寄与し得る。
本発明に用いることができるタンパク質としては、ウシ血清アルブミン(BSA)、カゼイン、セリシン、およびそれらの加水分解物が挙げられる。これらのタンパク質は単独でも2種以上の混合物の形態で用いてもよい。このうち、入手し易くコストも安いことからBSAが好ましい。好ましいタンパク質の分子量は、10〜1000kDa、より好ましくは25〜500kDa、さらに好ましくは50〜100kDaである。この際、分子量はゲル濾過クロマトグラフィー法を用いて測定した値を採用する。
第一の反応層、第二の反応層または界面活性剤層がタンパク質を含む場合の、タンパク質の配合量は、1センサあたり好ましくは0.1〜200μg、より好ましくは0.5〜100μg、さらに好ましくは1〜50μgである。タンパク質が2種以上の混合物の形態であれば、配合量は全成分の合計を意味する。上記の範囲であれば、センサの性能を低下させることなく各層の固定化や安定化に寄与できる。
(血液抗凝固剤)
本発明に係る好ましい実施形態のバイオセンサにおいて、第一の反応層8、第二の反応層9および界面活性剤層12の少なくとも一層は、血液抗凝固剤を有することが好ましい。ただし、センサ試料供給部への血液導入をより均一にする観点から、好ましい形態によれば、前記第一の反応層、前記第二の反応層および前記界面活性剤層が、いずれも、血液抗凝固剤を含む。
かかる血液抗凝固剤としては、従来公知のものを使用することができ、試料に応じて適宜決定できる。なお、血液抗凝固剤は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
血液抗凝固剤としては、より具体的には、ヘパリン、EDTA、クエン酸ナトリウム、フッ化ナトリウム等を好適に使用することができる。これらのうち、必要量が微量であり、血液への溶解性も高く、そして酵素の保存安定性や測定精度を低下させないという観点から、ヘパリンがより好ましく使用される。かような血液抗凝固剤は、血液への溶解性が高いとの観点から、塩の形態となっていてもよく、塩としても、ナトリウム、カリウムなどが好適である。
血液抗凝固剤の含有量については特に制限はなく、試料の添加量等に応じて適宜調節されうる。一例を挙げると、ヘパリンナトリウムを使用する場合、1センサあたり、基質量に対して十分量を含有させるという観点から、好ましくは0.01〜100U、より好ましくは0.02〜50U、特に好ましくは0.05〜10Uの血液抗凝固剤が含まれるとよい。
本明細書において、血液抗凝固剤の含有量の単位としての「1U(ユニット)」とは、1mlの血液の凝固を1時間抑制する量であり、詳細は第十六改正日本薬局方ヘパリンナトリウムの定量法に従う。また、血液抗凝固剤は、トリスホウ酸のような緩衝液で調製しておくことも好ましい。
(ホウ酸またはその誘導体)
本発明に係る好ましい実施形態のバイオセンサにおいて、第一の反応層8、第二の反応層9および界面活性剤層12の少なくとも一層は、ホウ酸またはその誘導体を含んでもよい(ただし、かかる「ホウ酸またはその誘導体」の概念からは、後述する「トリスホウ酸」は除く)。これにより、測定値に対する血液中のグルコースの影響をほとんど無くすかまたはまったく無くすことができ、どのような血糖値であっても、所定の測定値が得られ、測定値のばらつきがほとんど生じない。
測定値に対する血液中のグルコースの影響を低減できるメカニズムについては、詳細なことは不明であるが、ホウ酸またはその誘導体を含むことによって、ホウ酸またはその誘導体と血中のグルコースとが結合し、GLDHの精製中に混入するGDHとグルコースとの反応を阻害するためであると考えられる。
本発明で用いられるホウ酸またはその誘導体の具体的な例としては、例えば、オルトホウ酸、メタホウ酸、次ホウ酸、ホウ酸カルシウム、ホウ酸コバルト、ホウ酸亜鉛(四ホウ酸亜鉛,メタホウ酸亜鉛など)、ホウ酸アルミニウム・カリウム、ホウ酸アンモニウム(メタホウ酸アンモニウム、四ホウ酸アンモニウム、五ホウ酸アンモニウム、八ホウ酸アンモニウムなど)、ホウ酸カドミウム(オルトホウ酸カドミウム、四ホウ酸カドミウムなど)、ホウ酸カリウム(メタホウ酸カリウム、四ホウ酸カリウム、五ホウ酸カリウム、六ホウ酸カリウム、八ホウ酸カリウムなど)、ホウ酸銀(メタホウ酸銀、四ホウ酸銀など)、ホウ酸銅(ホウ酸第2銅、メタホウ酸銅、四ホウ酸銅など)、ホウ酸ナトリウム(メタホウ酸ナトリウム、二ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、五ホウ酸ナトリウム、六ホウ酸ナトリウム、八ホウ酸ナトリウムなど)、ホウ酸鉛(メタホウ酸鉛、六ホウ酸鉛など)、ホウ酸ニッケル(オルトホウ酸ニッケル、二ホウ酸ニッケル、四ホウ酸ニッケル、八ホウ酸ニッケルなど)、ホウ酸バリウム(オルトホウ酸バリウム、メタホウ酸バリウム、二ホウ酸バリウム、四ホウ酸バリウムなど)、ホウ酸ビスマス、ホウ酸マグネシウム(オルトホウ酸マグネシウム、二ホウ酸マグネシウム、メタホウ酸マグネシウム、四ホウ酸三マグネシウム、四ホウ酸五マグネシウムなど)、ホウ酸マンガン(ホウ酸第1マンガン、メタホウ酸マンガン、四ホウ酸マンガンなど)、ホウ酸リチウム(メタホウ酸リチウム、四ホウ酸リチウム、五ホウ酸リチウムなど)、ボロン酸、フェニルボロン酸、2−アセトアミドフェニルボロン酸、3−アセチルフェニルボロン酸、3−アミノカルボニルフェニルボロン酸、4−アミノ−3−ニトロフェニルボロン酸、p−ブロモフェニルボロン酸、p−クロロフェニルボロン酸、m−アミノフェニルボロン酸、2,4−ジクロロフェニルボロン酸、2,4−ジフルオロフェニルボロン酸、3−ビフェニルボロン酸、2,4−ジメトキシフェニルボロン酸、3−カルボキシフェニルボロン酸、(p−ヒドロキシフェニル)ボロン酸、p−(メタンスルホニル)ベンゼンボロン酸、ベンゼンボロン酸、3−カルボキシベンゼンボロン酸、ベンゼンジボロン酸、2,3−ジメトキシベンゼンボロン酸、トルエンボロン酸、2−フランボロン酸、5−インドールボロン酸、ナフタレンボロン酸、ブタンボロン酸、ピリジンボロン酸、キノリンボロン酸、テトラヒドロキシボロン、メチルボロン酸、エチルボロン酸、ブチルボロン酸、チオアニソールボロン酸、チオフェンボロン酸、シクロヘキシルボロン酸、m−フェニレンジボロン酸などが挙げられる。これらは、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
これらホウ酸またはその誘導体の中でも、ホウ酸、四ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム、フェニルボロン酸、m−アミノフェニルボロン酸が好ましく、四ホウ酸カリウム、が特に好ましい。ここで、四ホウ酸ナトリウムではなく、四ホウ酸カリウムが好ましい理由は、四ホウ酸ナトリウムと比較して、四ホウ酸カリウムは溶解性が高く、またグルコースとの反応を阻害する効果も高いためである。
ホウ酸またはその誘導体の含有量については特に制限はなく、試料の添加量などに応じて適宜調節されうる。一例を挙げると、1センサあたり、好ましくは1〜1000mM、より好ましくは5〜500mM、特に好ましくは10〜100mMが含まれるとよい。この範囲であれば、ホウ酸またはその誘導体と血中のグルコースとを効率良く結合させることができ、GLDHの精製中に混入するGDHとグルコースとの反応を効率良く阻害することができる。また特に、10〜100mMであると、測定電流値に影響を与えないため高い精度での測定が可能であるとの効果もある。
なお、ホウ酸またはその誘導体は、第一の反応層8、第二の反応層9のいずれか一方の反応層に含まれてもよいし、両方の層に含まれてもよい。しかしながら、GLDH中に含まれるGDHとグルコースとの反応阻害効果の観点から、前記ホウ酸またはその誘導体は第二の反応層9に含まれることが好ましい。
上記ホウ酸またはその誘導体は、トリスホウ酸のような緩衝液で調製しておくことも好ましい。
(トリスホウ酸)
本発明に係る好ましい実施形態のバイオセンサにおいて、第一の反応層8、第二の反応層9および界面活性剤層12の少なくとも一層は、トリスホウ酸を含む。
そうすることで、トリスホウ酸が基質と酸化還元酵素との反応以外の反応によって生じた電子をキレートし、電子伝達体への電子移動が減少すると考えられる。その結果、バックグランド電流の発生(特に、保存期間の長期化に伴うバックグラウンド電流の発生)が抑制されるため、精度の高いバイオセンサとすることが可能となる。
なお、センサの測定の精度を保つとの観点から、本発明の好ましい形態によれば、第一の反応層および前記第二の反応層が、いずれも、トリスホウ酸を含む。
本発明に係るトリスホウ酸は、等モル濃度のトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン溶液(溶媒は水)とホウ酸溶液(溶媒は水)との混合物で使用すると好ましく、その混合割合を変えることでpHを適宜調整できる。好ましくはpH5〜9であり、さらに好ましくはpH6〜8である。
当該トリスホウ酸の含有量については特に制限はなく、試料の添加量等に応じて適宜調節されうる。一例を挙げると、1センサあたり、基質量に対して十分量を含有させるという観点から、各層(第一の反応層、第二の反応層、界面活性剤層等)におけるトリスホウ酸の含有量は、好ましくは5〜500mM含まれるとよく、特に好ましくは、10〜100mMである。特に、10〜100mMであると、基質に依存したバックグラウンド電流を抑制し、制度の高い測定ができるとの効果がある。
以上より、本発明のバイオセンサの特に好ましい実施形態は、絶縁性基板と、前記絶縁性基板上に形成されてなる、少なくとも作用極および対極を含む電極系と、前記電極系上に形成される反応層を備えた試料供給部と、を有するバイオセンサであって、前記反応層は、第一の反応層と、前記第一の反応層上に形成されてなる第二の反応層と、を有し、カバーが、第一の反応層および第二の反応層と離間されて配置され、
前記第一の反応層が、グリセロール脱水素酵素 0.1〜0.5Uと、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール 0.03重量%以上1重量%未満の終濃度と、トリスホウ酸 10〜100mMと、トレハロース 1〜300μgと、ヘパリンナトリウム 0.05〜10Uと、を含む溶液(GLDH溶液)を塗布することによって形成され、
前記第二の反応層が、リポプロテインリパーゼ 30〜150Uと、ルテニウム錯体 50〜400mMと、トリスホウ酸 10〜100mMと、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール 1〜3重量%の終濃度と、四ホウ酸カリウム 10〜100mMと、ヘパリンナトリウム 0.05〜10Uとを含む溶液(LPL溶液)を上記第一の反応層に塗布することによって形成され、
カバー上に配置された界面活性剤層が、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール 0.03重量%以上1重量%未満の終濃度と、ヘパリンナトリウム 0.05〜10Uとを含む溶液(界面活性剤溶液)をカバーに塗布することによって形成する。かような構成であることによって、特に促成制度(信頼性)の高いバイオセンサを供給することができ、それが大量生産できる。
本発明に係るバイオセンサにおける第一の反応層8、第二の反応層9を形成する方法は、特に制限されず、特開2011−214839号公報、特開2011−214912号公報、特開2012−208101号公報、特開2012−211810号公報、特開2013−205347号公報、特開2013−205369号公報、特開2013−205371号公報、国際公報第2011/125750号等に記載の公知の方法を同様にしてまたは適宜修飾して適用できる。例えば、それぞれの構成成分を含む溶液を塗布することによって任意の層上に形成することができる。ここで、塗布方法は、特に制限されず、それぞれの構成成分を含む溶液を、滴下により、あるいはスプレー装置、バーコーター、ダイコーター、リバースコーター、コンマコーター、グラビアコーター、スプレーコーター、ドクターナイフ等の塗布器具を用いて塗布する方法が使用できる。所定の成分を含む溶液を滴下により塗布した後は、塗膜を乾燥する方法が特に好ましい。このような方法は、簡便にバイオセンサを作製でき、また、大量生産時における製造コストを安く抑えることができる点で好ましい。
また、必要に応じて形成される界面活性剤層についても形成方法は特に制限されず、上記第一反応層および第二の反応層と同様の方法で形成することができる。
最後に、第一の反応層8および第二の反応層9が形成されている基板1と、カバー7を、接着剤6を介して張り合わせることにより、バイオセンサを製造することができる。
続いて、本発明で用いられるバイオセンサの動作について説明する。
まず、濃度の測定を希望する成分(基質)を含む試料溶液の所定量を、バイオセンサの試料供給部に供給する。試料溶液の具体的な形態は特に制限されず、バイオセンサに用いられるグリセロールデヒドロゲナーゼの基質である中性脂肪を含む溶液が適宜用いられうる。試料としては、例えば、血液(全血)、血清、血漿、尿、唾液などの生体試料、果物、野菜、加工食品原料などの食品等が用いられうる。ただし、その他の溶液が試料として用いられてもよい。試料溶液は原液をそのまま用いてもよいし、粘度などを調節する目的で適当な溶媒で希釈した溶液を用いてもよい。
試料溶液を試料供給部へ供給する形態は特に制限されず、所定量の試料溶液を試料供給部に対して垂直に直接滴下することにより供給してもよいし、別途設けた試料溶液供給手段により、試料供給部に対して水平方向から試料溶液を供給してもよい。
試料供給部へと試料溶液が供給されると、試料溶液が試料供給部上部から下部へ浸透するとともに、試料溶液中の基質である中性脂肪が試料供給部に含まれる脂質分解酵素の作用によって分解され、グリセロールおよび脂肪酸が生成する。例えば、脂質分解酵素がリポプロテインリパーゼである場合には、下記式(1)に示されるように、中性脂肪(トリグリセリド)がリポプロテインリパーゼによりグリセロールと遊離脂肪酸とに変換される。
次いで、生成物であるグリセロールを含む試料溶液が、グリセロールデヒドロゲナーゼおよび電子受容体を含む反応層へと浸透する。これにより、試料溶液中のグリセロールは、酸化還元酵素であるグリセロールデヒドロゲナーゼの作用によって酸化され、自身の酸化と同時に電子を放出する。グリセロールから放出された電子は、電子受容体に捕捉され、これに伴って電子受容体は酸化型から還元型へと変化する。
試料溶液の添加後、バイオセンサを所定時間放置することにより、グリセロールデヒドロゲナーゼによって基質が完全に酸化され、一定量の電子受容体が酸化型から還元型へと変換される。グリセロールと酵素との反応を完結させるための放置時間については特に制限はないが、試料溶液を不織布層に添加した後、通常は10〜300秒間、好ましくは20〜240秒間、より好ましくは30〜120秒間である。
その後、電極系を介して、作用極と対極との間に、所定の電位を印加することにより、還元型の電子受容体が電気化学的に酸化される。この際に測定される酸化電流の値から、電位印加前の還元型の電子受容体の量が算出され、さらに、グリセロールデヒドロゲナーゼと反応したグリセロールの量が定量されうる。そして、最終的には、試料中の中性脂肪濃度が算出されうる。
酸化電流を流す際に印加される電位の値は特に制限されず、従来公知の知見を参照して適宜調節されうる。一例を挙げると、−200〜700mV程度、好ましくは0〜600mVの電位を、対極と作用極との間に印加すればよい。電位を印加するための電位印加手段についても特に制限はなく、従来公知の電位印加手段が適宜用いられうる。
酸化電流値の測定、および当該電流値から基質濃度への換算の手法としては、所定の電位を印加してから一定時間後の電流値を測定するクロノアンペロメトリー法を用いてもよいし、クロノアンペロメトリー法による電流応答を時間で積分して得られる電荷量を測定するクロノクーロメトリー法を用いてもよい。簡単な装置系により測定されるという点で、クロノアンペロメトリー法が好ましく用いられうる。
以上、還元型の電子受容体を酸化する際の電流(酸化電流)を測定することにより中性脂肪濃度を算出する形態を例に挙げて説明したが、場合によっては、還元されずに残存している酸化型の電子受容体を還元する際の電流(還元電流)を測定することにより基質濃度を算出する形態を採用してもよい。
本発明に係るバイオセンサは、いずれの形態で使用してもよく特に制限されない。例えば、使い捨て用途としてのディスポーザブルタイプのバイオセンサ、少なくとも電極部分を人体に埋め込んで連続的に所定の値を測定するためのバイオセンサなど、様々な用途に使用できる。
以下、実施例を用いて本発明の好適な実施形態についてより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲が下記の実施例のみに限定して解釈されるべきではない。なお、下記実施例において、特記しない限り、操作は室温(25℃)で行われた。また、特記しない限り、「%」および「部」は、それぞれ、「重量%」および「重量部」を意味する。
<実施例1>
(使い捨て型バイオセンサの作製)
使用する電極基板には、独自に設計・製造した3電極系の電極基板を使用した。この電極基板は、絶縁性基板1の上に、カーボンからなる作用極2、銀/塩化銀からなる参照極3、カーボンからなる対極4が形成され、絶縁層5を挟んで、カーボンからなる作用極作用部分2−1、銀/塩化銀からなる参照極作用部分3−1、カーボンからなる対極作用部分4−1が形成されている(図3)。
図3に示されているように、このバイオセンサは、作用極作用部分2−1、参照極作用部分3−1、対極作用部分4−1の上に第一の反応層8(GLDH層)、さらに第一の反応層の上に第二の反応層9(LPL層)が形成されている。またカバー7の内側に界面活性剤層12が形成されている。電極基板とカバー7との接着には両面テープ6を用いている。
(第一の反応層8)
第一の反応層8(GLDH層)は以下の手順で形成した。
1センサ(供給される試料「全血」の量0.5μl(=0.5mg))あたり、終濃度で、
PQQ依存性グリセロール脱水素酵素を0.375U;
エマルゲンPP−290(花王株式会社製)を0.05重量%(0.25μg);
トリスホウ酸(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンおよびホウ酸水溶液を等モル
濃度で混合し、pH7.5に調整)を10mM(0.37μg);
トレハロース二水和物(和光純薬工業株式会社製)を6.0重量%(30μg);
ヘパリンナトリウム(和光純薬工業株式会社製)を0.1U;
になるように混合し、GLDH溶液を調製した。得られたGLDH溶液を滴下した後、40℃で5分間乾燥させ、第一の反応層(GLDH層)を得た。なお、エマルゲンPP−290(花王株式会社)は、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール(式:HO(CO)(CO)H中、x=160、y=30)である。
(第二の反応層9)
第二の反応層9(LPL層)は以下の手順で形成した。
1センサ(供給される試料「全血」の量0.5μl(=0.5mg))あたり、終濃度で、
リポプロテインリパーゼ(LPL、旭化成株式会社製)を90U;
ヘキサアンミンルテニウム(III)塩化物(和光純薬工業株式会社製)を200mM(62μg);
トリスホウ酸(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンおよびホウ酸水溶液を等モル
濃度で混合し、pH7.5に調整)を10mM(0.37μg);
エマルゲンPP−290(花王株式会社製)を2.0重量%(10.0μg);
四ホウ酸カリウム(和光純薬工業株式会社製)を80mM(12μg);
ヘパリンナトリウム(和光純薬工業株式会社製)を0.1U;
になるように混合し、LPL溶液を調製した。得られたLPL溶液を、上記にて形成したGLDH層の上に重層(被覆)するように滴下した後、50℃で5分間乾燥させ、第二の反応層9(LPL層)を得た。このようにして、第一の反応層8であるGLDH層、さらにその上に第二の反応層9であるLPL層を形成(重層)した。
なお、第二の反応層におけるポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤(エマルゲンPP−290)の終濃度は、第二の反応層に使用されたエマルゲンPP−290 10.0μg(0.01mg)を1センサに供給される試料「全血」0.5mgで除した値を百分率に換算することによって、2.0(=(0.01×100)/0.5)重量%と算出される。
(界面活性剤層12)
界面活性剤層12は以下の手順で形成した。
1センサ(供給される試料「全血」の量0.5μl(=0.5mg))あたり、終濃度で、
エマルゲンPP−290(花王株式会社製)を0.1重量%(0.5μg);
ヘパリンナトリウム(和光純薬工業株式会社)を0.08U;
になるように混合し、界面活性剤溶液を調製した。得られた界面活性剤溶液を、PETからなるカバー7に接着剤6を貼り合わせた隙間に滴下した後、50℃で5分間乾燥させ、界面活性剤層を形成した。
(作製)
界面活性剤層12が形成されているカバー7に接着した接着剤(両面テープ)6と、第一の反応層8と第二の反応層9とが形成されている電極基板とを互いに貼り合わせることにより、使い捨て型バイオセンサ(バイオセンサ1)を作製した。
なお、この際、第一の反応層、第二の反応層、そして界面活性剤層の厚みはそれぞれ5μmであり、第二の反応層と界面活性剤層との離隔距離は0.1mmであった。
<実施例2>
実施例1において、第二の反応層9中のエマルゲンPP−290(花王株式会社製)の終濃度を2.0重量%から1.5重量%に変更して第二の反応層を形成した以外は、実施例1に記載の方法と同様にして、使い捨て型バイオセンサ(バイオセンサ2)を作製した。
<実施例3>
実施例1において、第二の反応層9中のエマルゲンPP−290(花王株式会社製)の終濃度を2.0重量%から3.0重量%に変更して第二の反応層を形成した以外は、実施例1に記載の方法と同様にして、使い捨て型バイオセンサ(バイオセンサ3)を作製した。
<実施例4>
実施例1において、第二の反応層9中のエマルゲンPP−290(花王株式会社製)の終濃度を2.0重量%から4.0重量%に変更して第二の反応層を形成した以外は、実施例1に記載の方法と同様にして、使い捨て型バイオセンサ(バイオセンサ4)を作製した。
<比較例1>
実施例1において、エマルゲンPP−290(花王株式会社製)を使用せずに、第二の反応層を形成した以外は、実施例1に記載の方法と同様にして、使い捨て型バイオセンサ(バイオセンサ5)を作製した。
実験:測定精度の評価
上記実施例1〜4及び比較例1で作製したバイオセンサ1〜5について、下記方法に従って、全血中の中性脂肪濃度依存性を確認し、測定精度を評価した。
すなわち、バイオセンサ1〜5に、それぞれ、試料液(ヒト全血)0.5μlを吸入させてから45秒後に、参照極を基準にして作用極と対極の間に+200mVの電位を印加し、1秒後に作用極と対極との間に流れる電流値を測定した。なお、電流値は、作製した直後のバイオセンサを使用して、測定している。
この電流値は、還元した電子伝達体の濃度、すなわち全血中の中性脂肪濃度に比例し、この電流値から全血中の中性脂肪濃度を求めることができる。詳細には、既知の中性脂肪濃度に調整した標準液を用いて、電流値と中性脂肪との関係(近似式:Y=AX+B、この際、Xは中性脂肪濃度(mg/ml)であり、Yは電流値(A)であり、A及びBは定数(A=0.0119、B=1.38)である)を求める。これに、試料液(ヒト全血)を試料として測定して得られる電流値を代入することにより、全血中の中性脂肪(トリグリセリド)濃度A(mg/ml)が算出される。上記と同じ試料液(ヒト全血)を臨床検査キット(和光純薬工業株式会社製、商品名:トリグリセライド E−テストワコー)を用いて中性脂肪(トリグリセリド)濃度B(mg/ml)を求める。上記にて得られた中性脂肪(トリグリセリド)濃度A及びBを比較する。
結果を、図4に示す。なお、図4中、直線はY=Xの直線である。測定値がこの直線に近づくほど、測定精度が高いことを意味する。
図4の結果より、実施例1〜4のバイオセンサ1〜4による測定結果は、比較例1のバイオセンサ5に比べて、Y=Xの直線からの乖離が小さいことが分かる。これから、本発明のバイオセンサを用いることにより測定精度を有意に向上できると、考察される。
1 絶縁性基板、
2 作用極、
2−1 作用極作用部分、
3 参照極、
3−1 参照極作用部分、
4 対極、
4−1 対極作用部分、
5 絶縁層、
6 接着剤、
7 カバー、
8 第一の反応層、
9 第二の反応層、
12 界面活性剤層、
S 空間部。

Claims (6)

  1. 絶縁性基板と、前記絶縁性基板上に形成されてなる、少なくとも作用極および対極を含む電極系と、前記電極系上に形成される反応層を備えた試料供給部と、を有するバイオセンサであって、
    前記反応層は、第一の反応層と、前記第一の反応層上に形成されてなる第二の反応層と、を有し、
    前記第一の反応層が、酸化還元酵素を含み、
    前記第二の反応層が、脂質分解酵素およびポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤を含み、
    前記ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤が、前記第二の反応層中に、1.5〜4重量%の終濃度で含まれる、バイオセンサ。
  2. 前記ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールである、請求項1に記載のバイオセンサ。
  3. 前記ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤が、前記第二の反応層中に、2〜3重量%の終濃度で含まれる、請求項1または2に記載のバイオセンサ。
  4. 前記酸化還元酵素が、補欠分子族としてピロロキノリンキノン(PQQ)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)、またはフラビンモノヌクレオチド(FMN)を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
  5. 前記酸化還元酵素が、グリセロールデヒドロゲナーゼである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
  6. 前記脂質分解酵素が、リポプロテインリパーゼである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
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