JPH0934190A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0934190A
JPH0934190A JP7189175A JP18917595A JPH0934190A JP H0934190 A JPH0934190 A JP H0934190A JP 7189175 A JP7189175 A JP 7189175A JP 18917595 A JP18917595 A JP 18917595A JP H0934190 A JPH0934190 A JP H0934190A
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JP
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toner
image
amount
image forming
forming apparatus
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JP7189175A
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Inventor
Atsushi Kawai
敦 河合
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタルの電子写真複写機において、ドット
カウンタによるトナー消費量の予測とATDCセンサに
よる現像剤中のトナー濃度検出とを組み合わせて現像剤
中のトナー濃度を精度よく一定の基準値に維持するこ
と。 【解決手段】 デジタルの画像信号に基づいて感光体上
に静電潜像を形成し、該潜像をトナーで現像する複写
機。機内湿度が常湿のときは(ステップS16でYE
S)、磁気式ATDCセンサで現像剤中のトナー濃度を
検出し、その検出値に基づいてトナー補給を行う(ステ
ップS17,S18)。機内湿度が常湿を外れていると
きは(ステップS16でNO)、画像信号に含まれてい
る濃度情報であるドットカウント値から予測されたトナ
ー消費量(ステップS12,S13)に基づいてトナー
補給を行う(ステップS19)。トナー補給量の決定に
はファジイ推論を利用することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置、特
に、デジタルの画像信号に基づいて感光体上に静電潜像
を形成し、該潜像をトナーで現像する画像形成装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式による画像形成装置にあっ
ては、通常、キャリアとトナーとの混合物からなる2成
分現像剤を使用し、感光体上に形成された静電潜像を現
像している。かかる2成分現像剤を使用する場合には、
画像の形成に伴ってトナーのみが消費され、現像剤中の
トナー濃度(キャリアとトナーの総重量に対するトナー
の重量比)が変化するため、トナー濃度が所定の基準値
を維持するように適宜トナーを補給しなければならな
い。
【0003】このようなトナー補給制御の方式として
は、従来、磁気センサによって現像剤の透磁率を検出
し、あるいは光センサによって現像剤からの反射光量を
検出して現像剤中のトナー濃度を推定して必要な量のト
ナーを補給するいわゆるATDCと、感光体上に一定の
作像条件の下で形成されたテストトナー像からの反射光
量を光センサで検出して現像効率を算出し、この現像効
率から現像剤中のトナー濃度を推定して必要な量のトナ
ーを補給するいわゆるAIDCとが知られている。
【0004】一方、シアン、マゼンタ、イエローブラッ
クの4色のトナーを使ってフルカラー画像を形成する装
置にあっては、ATDCが採用されているが、ブラック
トナーに関しては問題を有している。即ち、ブラックト
ナーに対しては、現像剤の流動性を高めたり、画質向上
の目的でシリカ等を添加しているが、湿度等の変化によ
って嵩密度が変動し、磁気センサによる検出では誤差が
大きくなる。また、ブラックトナーは黒色度を増すため
にカーボンブラックを混入しており、その分光反射特性
がキャリアのそれに近付くため、光センサによる検出も
困難である。
【0005】そこで、近年では、デジタルの画像信号に
含まれている濃度情報に基づいて、ドットカウンタによ
って1画素ごとの濃度情報を積算してトナー消費量を予
測し、この予測消費量に見合ったトナーを補給する方式
が開発されている(特開平4−296782号公報、特
開平5−27596号公報、特開平4−238374号
公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のドッ
トカウンタによるトナー補給制御にあっても、必ずしも
現像剤中のトナー濃度を基準値に維持することが困難で
ある。その理由は、トナー消費量の予測に誤差を生じた
り、トナー補給量自体に誤差を生じたり、現像器からの
トナーの漏れがあったり、現像効率の変化に基づいて実
際に消費されるトナー量が予測消費量と異なる場合が生
じたりするからである。
【0007】そこで、本発明の目的は、ドットカウンタ
によるトナー消費量の予測とATDCによる現像剤中の
トナー濃度検出とを組み合わせて現像剤中のトナー濃度
を精度よく一定の基準値に維持できる画像形成装置を提
供することにある。
【0008】
【発明の構成、作用及び効果】以上の目的を達成するた
め、本発明に係る画像形成装置は、画像信号に含まれて
いる濃度情報に基づいてトナー消費量を予測する予測手
段と、現像器に収容されている現像剤中のトナー濃度を
検出するトナー濃度検出手段と、画像形成装置内の環境
条件を検出する環境条件検出手段と、この環境条件検出
手段の検出結果に基づいて、前記予測手段による予測消
費量又は前記トナー濃度検出手段による検出値のいずれ
かを用いてトナー補給量を決定するトナー補給制御手段
とを備えている。
【0009】一般に、トナー濃度検出手段による検出結
果は環境条件(特に、湿度)の影響を受け、通常の環境
条件下では検出誤差は実用上無視してもよい。従って、
本発明では、通常の環境条件下ではトナー濃度検出手段
による検出値を用いてトナー補給量を決定する。一方、
通常の環境条件外となったときは予測手段による予測消
費量を用いてトナー補給量を決定する。即ち、本発明
は、画像信号に含まれている濃度情報に基づく予測消費
量と現像剤中のトナー濃度検出値とを組み合わせ、環境
条件に基づいてトナー補給量の決定に使い分けるように
したものである。これにて、現像剤中のトナー濃度を常
時一定の基準値に維持することができる。
【0010】さらに、本発明に係る画像形成装置は、前
記予測手段とトナー濃度検出手段と、環境条件検出手段
とに加えて、環境条件検出手段の検出結果に基づいて、
予測手段から得られる第1のトナー補給量情報と、トナ
ー濃度検出手段から得られる第2のトナー補給量情報と
に対する重み付けを変化させ、トナー補給量を決定する
トナー補給制御手段を備えている。トナー補給量を決定
するに際して、第1及び第2のトナー補給量情報に対し
て、環境条件によって重み付けを行うことにより、一層
正確で精密なトナー補給を実行することができる。特
に、重み付けを変化させる場合には、ファジイ推論を採
用することが好ましい。ファジイ推論を採用すること
で、設計者がこれまでにトナー補給の制御で得た知識や
ノウハウを適用することができ、高精度なトナー補給が
可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置
の実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0012】(複写機の構成)図1はデジタル方式のフ
ルカラー複写機の全体構成を示す。この複写機は、概
略、イメージリーダユニット1と、レーザ走査ユニット
10と、フルカラー作像ユニット20と給紙部50とで
構成されている。
【0013】イメージリーダユニット1は、プラテンガ
ラス9上にセットされた原稿の画像を読み取るスキャナ
2と、読み取った画像データを印字用のデータに変換処
理する画像信号処理部6とで構成されている。スキャナ
2は密着型のカラーイメージセンサ(CCD)3を備え
た周知のもので、モータ5で駆動されて矢印a方向に移
動しつつ、原稿画像をR(レッド)、G(グリーン)、
B(ブルー)の3原色の色信号として1ラインずつ読み
取る。画像信号処理部6はイメージセンサ3で光電変換
された多値電気信号を、Y(イエロー)、M(マゼン
タ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の4色に対応す
る8ビットの印字データに変換し、必要な編集的処理を
施し、レーザ走査ユニット10へ転送する。
【0014】レーザ走査ユニット10は、レーザダイオ
ードを変調して矢印b方向に回転する感光体ドラム21
上に静電潜像を形成する周知のものである。レーザ走査
ユニット10は、前記画像信号処理部6から入力される
印字データに対して、感光体の階調特性に応じた階調補
正を行った後、D/A変換してレーザダイオード駆動信
号を生成し、この駆動信号に基づいてレーザダイオード
を変調発光させる。
【0015】フルカラー作像ユニット20は感光体ドラ
ム21及び転写ドラム31を中心として構成されてい
る。感光体ドラム21の周囲には、帯電チャージャ2
2、現像部40、残留トナーのクリーナ23、残留電荷
のイレーサランプ24が設置されている。現像部40
は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナーを
含む現像剤を収容した現像器41C,41M,41Y,
41Bkを備え、感光体ドラム21上に各色の静電潜像
が形成されるごとに、対応する現像器が駆動される。
【0016】また、カラー現像器41C,41M,41
Yには光学的に現像剤中のトナー濃度を検出するATD
Cセンサ43C,43M,43Yが設置されている。ブ
ラック現像器41Bkには磁気的に現像剤中のトナー濃
度を検出するATDCセンサ43Bkが設置されてい
る。トナーはそれぞれホッパ(図示せず)に収容されて
おり、以下に詳述するトナー補給制御によって適宜各現
像器へ補給される。
【0017】転写ドラム31は、感光体ドラム21と同
速で矢印c方向へ回転駆動可能に設置され、その表面に
巻き付けたシート上にトナー画像を転写させるものであ
る。この転写ドラム31はシートの先端をチャッキング
するための爪部材(図示せず)、シートを分離するため
の爪部材33を備え、さらに、その内側及び外側に転写
チャージャ34、除電チャージャ35,36、残留トナ
ーのクリーナ37が配置されている。
【0018】給紙部50は三段の給紙トレイ51,5
2,53を備え、オペレータによって選択されたいずれ
かのトレイ51,52,53から1枚ずつシートが給紙
される。給紙されたシートは搬送路54を搬送され、転
写ドラム31の周囲に巻き付けられる。
【0019】フルカラーの画像形成に際しては、感光体
ドラム21上にシアン、マゼンタ、イエロー及びブラッ
クの画像が順次形成され、それぞれのトナー画像は転写
チャージャ34からの放電によりシート上に順次転写さ
れて重ね合わされる。4色の画像がシート上で合成され
ると、爪部材33が動作してシートを転写ドラム31か
ら分離する。分離されたシートは搬送ベルト55によっ
て定着器56へ送り込まれ、ここでトナーの定着を施さ
れた後、排出ローラ57からトレイ58上へ排出され
る。
【0020】一方、フルカラー作像ユニット20には、
機内の湿度を検出する湿度センサ61、温度を検出する
温度センサ62、感光体の表面電位を検出する電位セン
サ63、テストトナー像の濃度を検出するAIDCセン
サ64が設置されている。
【0021】(複写機の制御機構)図2は前記複写機の
全体的な制御回路を示し、中央制御部100を中心とし
て構成されている。中央制御部100は制御用のプログ
ラムが格納されたROM101と各種データが格納され
たROM102を備えている。
【0022】イメージリーダ制御部110はイメージリ
ーダユニット1を制御する。この制御部110はプラテ
ンガラス9上の原稿の位置を示す位置検出スイッチ11
1からの位置信号によってドライブI/0112を介し
て露光ランプ4のオン、オフを制御し、また、ドライブ
I/0112及びパラレルI/0113を介してスキャ
ンモータ5のドライバ114を制御する。さらに、イメ
ージリーダ制御部110はバスにより画像制御部120
と結ばれている。画像制御部120はイメージセンサ3
と画像信号処理部6とバスで互いに接続され、イメージ
センサ3で読み取られた画像データは画像信号処理部6
に入力されて印字データに変換される。
【0023】中央制御部100には、感光体ドラム21
の表面電位を検出する電位センサ63、テストトナー像
のトナー濃度(トナー付着量)を光学的に検出するAI
DCセンサ64、現像器41C,41M,41Y,41
Bk内でのトナー濃度を検出するATDCセンサ43
C,43M,43Y,43Bk、湿度センサ61、温度
センサ62からのアナログ信号が入力される。さらに、
中央制御部100にはオペレータによって設定される操
作パネル130からの複写モード信号がパラレルI/0
131を介して入力され、データROM102から入力
される各種データに基づいて、かつ、制御ROM101
の内容に従って、複写制御部132及び表示パネル13
3を制御する。さらに、中央制御部100は、AIDC
センサ64による自動画像濃度制御あるいはオペレータ
が操作パネル130上で設定した画像濃度の制御を行う
ため、パラレルI/0135及びドライブI/0136
を介して帯電チャージャ22のグリッド電圧用電源ユニ
ット137及び現像器の現像バイアス用電源ユニット1
38を制御する。
【0024】中央制御部100は、さらに、前記画像信
号処理部6とバスを介して接続され、送られてくる印字
データに、データROM102に格納されているγ補正
テーブルを参照してγ補正を行った後、ドライブI/0
141及びパラレルI/0142を介してレーザダイオ
ード11を駆動するドライバ140を制御する。本実施
形態において、画像の階調再現はレーザダイオード11
の発光強度を変調することにより行う。
【0025】また、中央制御部100は前記画像信号処
理部6とカウンタメモリ145を介して接続されてい
る。カウンタメモリ145は画像信号処理部6から送信
されてくる8ビットの印字データをスキャナ2の1スキ
ャンごとに記憶する。中央制御部100はイメージリー
ダ制御部110から送信されるスキャナ動作信号に応じ
て1スキャン分の印字データをカウンタメモリ145か
ら読み出す。カウンタメモリ145は中央制御部100
が1スキャン分の印字データを読み出した時点で該デー
タを破棄する。中央制御部100が読み出した印字デー
タには画像濃度情報が含まれており、1スキャン分の画
像濃度情報に基づいて以下に説明するようにトナーの消
費量が予測される。
【0026】また、中央制御部100は、光学式ATD
Cセンサ43C,43M,43Yからのトナー濃度検出
信号に基づいてドライブI/0151,152,153
を介してトナー補給モータ44C,44M,44Yを駆
動し、各ホッパ(図示せず)からトナーを補給し、現像
器41C,41M,41Y内のトナー濃度が所定の基準
濃度を維持するように制御する。ブラックトナーを収容
している現像器41Bkに対しては、磁気式ATDCセ
ンサ43Bkからのトナー濃度検出信号に基づいて、あ
るいは、ブラック画像データの濃度情報としてカウンタ
メモリ145に記憶されたデータに基づいてデータRO
M102に格納されているトナー消費量換算補正係数テ
ーブルを参照したうえで、ドライブI/0154を介し
てトナー補給モータ44Bkを駆動し、ホッパ(図示せ
ず)からブラックトナーを補給する。なお、このブラッ
クトナーの補給制御については後に詳述する。
【0027】(磁気式ATDCセンサによるトナー濃度
検出)ここで、ブラック現像器41Bkに設置された磁
気式ATDCセンサ43Bkの特性について説明する。
このセンサ43Bkは、現像剤中のトナーとキャリアの
混合比が変化すると、現像剤の単位体積当たりの磁束密
度が変化することを利用してトナー濃度を検出する。即
ち、磁束密度の変化に応じてセンサ43Bkの出力電圧
が変化し、この出力電圧に基づいてトナー濃度を推定す
る。
【0028】図3にトナー濃度に対するATDCセンサ
43Bkの出力電圧を示す。図3中曲線A,B,Cは機
内湿度がそれぞれ80%、60%、15%のときの出力
電圧特性であり、出力電圧は機内湿度によって異なる。
これは湿度変化によって現像剤の嵩密度が変動し、磁束
密度も変動してしまうためである。本実施形態において
は、湿度60%時の出力電圧特性(曲線B参照)を常湿
時のデータとしてデータROM102に格納し、ATD
Cセンサ43Bkの出力電圧からブラックトナーの濃度
を推定している。
【0029】(トナー消費量の予測)次に、トナー消費
量の予測について説明する。この予測はブラックトナー
の補給制御に用いられる。前記カウンタメモリ145か
ら読み出された画像濃度情報は、中央制御部100にお
いては、図4に示すように、1スキャンごとにヒストグ
ラムの状態である。画像濃度レベルは0〜255のレベ
ルに分解されており、1ドット当たり消費されるトナー
量は推測できる。従って、各レベルごとのカウント数に
1ドット当たり消費されるトナー量を掛け合わせて各レ
ベルごとの消費量を計算し、全レベルについての消費量
を積算することで1スキャン分のトナー消費量を予測す
ることができる。
【0030】1ドット当たり消費されるトナー量は次の
ようにして求められ、データROM102に格納されて
いる。即ち、通常、画像の階調表現は、図5に示すよう
に、リニアに設定されている。本実施形態において、感
光体トナー付着量と画像濃度との関係は図6に示すとお
りであり、画像濃度レベルに対する感光体トナー付着量
は図7に示す関係にある。図7に示す関係が以下の第1
表に示すルックアップテーブルとしてデータROM10
2に格納されている。
【0031】
【表1】
【0032】(トナー補給制御の第1例)次に、ブラッ
クトナーの補給制御の第1例について説明する。この第
1例では、常湿(50〜70%)のときは磁気式ATD
Cセンサ43Bkの検出値に基づくトナー補給を行う。
常湿以外のときは、センサ43Bkの検出誤差が無視で
きないため、ドットカウント値によるトナー予測消費量
に基づくトナー補給を行う。
【0033】このトナー補給制御の手順を図8に示す。
電源が投入されるとプログラムがスタートし、ステップ
S11でプリントキーがオンされたことを確認すると、
ステップS12でイメージリーダユニット1による原稿
画像の読取りが行われると共に、ブラック画像のドット
カウント値をカウンタメモリ145から取得する。そし
て、ステップS13でドットカウント値からトナーの予
測消費量を計算する。
【0034】次に、ステップS14で画像の形成が実行
され、ステップS15で湿度センサ61で検出した湿度
を取得する。ここで取得された湿度はステップS16で
常湿(50〜70%)か否かが判定され、常湿であれば
ステップS17でATDCセンサ43Bkで現像剤中の
トナー濃度を検出し、検出されたトナー濃度に基づい
て、ステップS18で現像器41Bk内のトナー濃度が
基準値(ここでは6%とする)を維持するようにトナー
補給を行う。一方、湿度が常湿でなければ(50%以
下、70%以上)、ステップS19で前記予測消費量に
見合った量のトナーを補給する。次に、ステップS20
で画像形成動作が終了か否かを判定し、画像形成を続行
するのであればステップS12へ戻る。
【0035】(トナー補給制御の第2例)以下に、ブラ
ックトナーの補給制御の第2例について説明する。この
第2例では、磁気式ATDCセンサ43Bkから得られ
たトナー補給量情報と、ドットカウント値から得られた
トナー補給量情報とに、湿度センサ61から得られた湿
度情報に応じて重み付けを行い、かつ、重み付けの変化
をファジイ推論を用いて行い、トナー補給量を決定す
る。この重み付けは、原則的には、常湿(50〜70
%)では検出誤差を実用上無視できるATDCセンサ4
3Bkに基づくトナー補給の重みを高くし、湿度が常湿
から外れる程、ドットカウント値に基づくトナー補給の
重みを高く設定していく。
【0036】このトナー補給制御の手順を図9に示す。
ステップS31〜S34は図8に示したステップS11
〜S14と同様の処理を実行する。ステップS35では
ATDCセンサ43Bkで現像剤中のトナー濃度を検出
し、ステップS36では湿度センサ61で検出した湿度
を取得する。次に、ステップS37で湿度、予測消費
量、トナー濃度の各情報に基づいてファジイ推論を使用
してトナー補給量を計算し、ステップS38でトナーを
補給する。次に、ステップS39で画像形成動作が終了
か否かを判定し、画像形成を続行するのであればステッ
プS32へ戻る。
【0037】(ファジイ推論)ここで、前記ステップS
37で行われるファジイ推論について説明する。ここで
のファジイ推論は、機内湿度と予測消費量とトナー濃度
とからトナー補給量を以下の規則で決定する。 (1)機内湿度が常湿であるときは、ATDCセンサ4
3Bkによって検出されたトナー濃度に基づいてトナー
補給量を決定する。 (2)機内湿度が常湿でないときは、ドットカウント値
に基づいて計算された予測消費量をトナー補給量とす
る。 (3)機内湿度が常湿の周辺領域のときは、前記トナー
濃度と前記予測消費量の双方を加味してトナー補給量を
決定する。ファジイ推論の入力としての状態量と出力と
しての制御量は以下のとおりである。
【0038】 入力(状態量):湿度センサによる機内湿度 ドットカウント値による予測消費量 ATDCセンサによるトナー濃度 出力(制御量):トナー補給量 メンバーシップ関数としては、図10〜図13に示すよ
うに、前記状態量と制御量のファジイ集合をメンバーシ
ップ関数として定義する。図10〜図13中に示された
記号は、それぞれ、
【0039】図10の湿度では、 NL:非常に低い NS:少し低い ZO:標準 PS:少し高い PL:非常に高い 図11の予測消費量では、 NL:非常に少ない NS:少し少ない ZO:標準 PS:少し多い PL:非常に多い 図12のトナー濃度では、 NL:非常に低い NS:少し低い ZO:標準 PS:少し高い PL:非常に高い 図13のトナー補給量では、 NL:非常に少ない NS:少し少ない ZO:標準 PS:少し多い PL:非常に多い の意味を表す。
【0040】また、グラフの縦軸はそれぞれの記号のフ
ァジイ集合の確信度を表し、0〜1の範囲までの任意の
値をとる。例えば、湿度が68%であった場合、図10
に示すように状態量としてZOとPSが選択され、ZO
の確信度が0.6で、PSの確信度が0.4となる。ま
た、予測消費量が44mgであった場合、図11に示す
ように状態量としてNSとZOが選択され、NSの確信
度が0.3で、ZOの確信度が0.7となる。また、ト
ナー濃度が8.4%であった場合、図12に示すように
状態量としてPSとPLが選択され、PSの確信度が
0.8で、PLの確信度が0.2となる。このように、
メンバーシップ関数から、ある入力値に対してそれぞれ
の状態の確信度を求めることができる。
【0041】ファジイ推論における制御ルールは、予測
消費量とトナー濃度に対して以下の第2表〜第6表に示
すようにマトリックス状に表される。ルールの数は12
5であり、このルールによって前記入力状態量に対して
制御状態量が決定される。
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
【0047】以上の第2表〜第6表から明らかなよう
に、湿度がZOのときは、ドットカウント値による予測
消費量がどのような値であっても、ATDCセンサによ
るトナー濃度に応じてトナー補給量が決まる。湿度がN
L又はPLのときは、ATDCセンサによるトナー濃度
がどのような値であっても、ドットカウント値による予
測消費量に応じてトナー補給量が決まる。また、湿度が
NS又はPSのときは、ZOとNL、PLのときの中間
のトナー補給量となる。
【0048】例えば、前述のように、湿度に対しての状
態量としてZOとPSが選択され、予測消費量に対して
の状態量としてNSとZOが選択され、トナー濃度に対
しての状態量としてPSとPLが選択された場合、適用
される制御ルールは以下の第7表に示すとおりである。
【0049】
【表7】
【0050】以上の如く選択された制御ルールから制御
量のメンバーシップ関数を基に制御量をmin−max
重心法によって計算する。選択された各ルールにおける
制御量の確信度の決定は、
【0051】ルール:湿度ZOの確信度=0.6 予測消費量NSの確信度=0.3 トナー濃度PSの確信度=0.8 ゆえに、ルールの主張は、 トナー補給量NSの確信度=0.3 とする。 ルール:湿度ZOの確信度=0.6 予測消費量NSの確信度=0.3 トナー濃度PLの確信度=0.2 ゆえに、ルールの主張は、 トナー補給量NLの確信度=0.2 とする。 ルール:湿度ZOの確信度=0.6 予測消費量ZOの確信度=0.7 トナー濃度PSの確信度=0.8 ゆえに、ルールの主張は、 トナー補給量NSの確信度=0.6 とする。 ルール:湿度ZOの確信度=0.6 予測消費量ZOの確信度=0.7 トナー濃度PLの確信度=0.2 ゆえに、ルールの主張は、 トナー補給量NLの確信度=0.2 とする。 ルール:湿度PSの確信度=0.4 予測消費量NSの確信度=0.3 トナー濃度PSの確信度=0.8 ゆえに、ルールの主張は、 トナー補給量NSの確信度=0.3 とする。 ルール:湿度PSの確信度=0.4 予測消費量NSの確信度=0.3 トナー濃度PLの確信度=0.2 ゆえに、ルールの主張は、 トナー補給量NSの確信度=0.2 とする。 ルール:湿度PSの確信度=0.4 予測消費量ZOの確信度=0.7 トナー濃度PSの確信度=0.8 ゆえに、ルールの主張は、 トナー補給量ZOの確信度=0.4 とする。 ルール:湿度PSの確信度=0.4 予測消費量ZOの確信度=0.7 トナー濃度PLの確信度=0.2 ゆえに、ルールの主張は、 トナー補給量NSの確信度=0.2 とする。
【0052】次に、トナー補給量のメンバーシップ関数
のそれぞれの状態量をルール〜の主張結果によって
頭切りし、その重なり部を斜線で示す(図14参照)。
斜線部の重心が制御量となり、この場合、トナー補給量
は35mgとなる。
【0053】このように状態量と制御量をメンバーシッ
プ関数で定義し、制御ルールを定義して制御量を求める
ことにより、ATDCセンサによるトナー補給とドット
カウント値によるトナー補給の重み付けを湿度の変化に
よって連続的に変化させることができ、現像剤中のトナ
ー濃度を高精度に制御できる。
【0054】なお、前述のファジイ推論においてはmi
n−max重心法を用いて制御量の算出を行っている
が、その他にも推論規則の後件部をファジイ集合でなく
定数として定義し、荷重平均により制御量を算出する簡
略化推論法や、後件部を関数として定義する関数型推論
法など推論手順の異なった方法を用いてもよい。また、
メンバーシップ関数の形状、推論規則の数や内容は経験
や実験結果に応じて変更が可能である。
【0055】(他の実施形態)なお、本発明に係る画像
形成装置は前記実施形態に限定するものではなく、その
要旨の範囲内で種々に変更することができる。特に、本
発明はデジタル式の画像形成装置であれば、フルカラー
複写機以外にもモノクロ複写機やレーザプリンタにも適
用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態であるフルカラー複写
機を示す内部構成図。
【図2】前記複写機の制御回路を示すブロック図。
【図3】現像剤中のトナー濃度と磁気式ATDCセンサ
の出力電圧との関係を示すグラフ。
【図4】画像濃度情報を示すヒストグラム図。
【図5】画像濃度レベルと画像濃度の関係を示すグラ
フ。
【図6】感光体トナー付着量と画像濃度の関係を示すグ
ラフ。
【図7】画像濃度レベルと感光体トナー付着量の関係を
示すグラフ。
【図8】トナー補給制御の第1例の手順を示すフローチ
ャート図。
【図9】トナー補給制御の第2例の手順を示すフローチ
ャート図。
【図10】ファジイ推論におけるメンバーシップ関数
(湿度)を示すチャート図。
【図11】ファジイ推論におけるメンバーシップ関数
(予測消費量)を示すチャート図。
【図12】ファジイ推論におけるメンバーシップ関数
(トナー濃度)を示すチャート図。
【図13】ファジイ推論におけるメンバーシップ関数
(トナー補給量)を示すチャート図。
【図14】ファジイ推論における制御量の算出を示すチ
ャート図。
【符号の説明】
1…イメージリーダユニット 10…レーザ走査ユニット 20…フルカラー作像ユニット 21…感光体ドラム 40…現像部 41Bk…ブラック現像器 43Bk…磁気式ATDCセンサ 61…湿度センサ 100…中央制御部(CPU) 101…制御ROM 102…データROM 145…カウンタメモリ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタルの画像信号に基づいて感光体上
    に静電潜像を形成し、該潜像をトナーで現像する画像形
    成装置において、 前記画像信号に含まれている濃度情報に基づいてトナー
    消費量を予測する予測手段と、 現像器に収容されている現像剤中のトナー濃度を検出す
    るトナー濃度検出手段と、 画像形成装置内の環境条件を検出する環境条件検出手段
    と、 前記環境条件検出手段の検出結果に基づいて、前記予測
    手段による予測消費量又は前記トナー濃度検出手段によ
    る検出値のいずれかを用いてトナー補給量を決定するト
    ナー補給制御手段と、 を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 デジタルの画像信号に基づいて感光体上
    に静電潜像を形成し、該潜像をトナーで現像する画像形
    成装置において、 前記画像信号に含まれている濃度情報に基づいてトナー
    消費量を予測する予測手段と、 現像器に収容されている現像剤中のトナー濃度を検出す
    るトナー濃度検出手段と、 画像形成装置内の環境条件を検出する環境条件検出手段
    と、 前記環境条件検出手段の検出結果に基づいて、前記予測
    手段から得られる第1のトナー補給量情報と、前記トナ
    ー濃度検出手段から得られる第2のトナー補給量情報と
    に対する重み付けを変化させ、トナー補給量を決定する
    トナー補給制御手段と、 を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記トナー補給制御手段は、トナー予測
    消費量と現像剤中トナー濃度と画像形成装置内湿度と画
    像トナー補給量とをメンバーシップ関数で記述し、制御
    ルールの前件部がトナー予測消費量と現像剤中トナー濃
    度と画像形成装置内湿度の状態で、後件部がトナー補給
    量で記述されたファジイ推論型ルールであり、後件部の
    ファジイ出力値をファジイ推論によって決定し、この出
    力値をトナー補給量とする、 ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
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