JP6485955B2 - 歌唱音声の放音遅延に対応したカラオケシステム - Google Patents
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Description
図1に示すように、本発明の実施形態に係る歌唱音声の放音遅延に対応したカラオケシステム(以下、カラオケシステム100と略記する)は、スピーカ40から放音されるカラオケ楽曲のカラオケ演奏音に合わせてマイクロホン30から入力されたカラオケ歌唱の歌唱音声が、当該カラオケ演奏音に対して所定範囲の遅延時間を伴って放音されるカラオケ演奏装置10に適用するシステムであり、カラオケ演奏装置10及びこれに付帯する、マイクロホン30、スピーカ40を主要な構成要素とする。
本発明の実施形態に係るカラオケシステム100を適用するカラオケ演奏装置10には、図1に示すように、カラオケリモコン装置20、マイクロホン30、スピーカ40、表示装置50、ミキシングアンプ60が付帯している。また、カラオケ演奏装置10とカラオケリモコン装置20は、ルータ70及びLAN回線80を介してネットワーク接続されている。また、図示しないが、カラオケ演奏装置10及びカラオケリモコン装置20と、これらを総合的に管理するサーバとをネットワーク接続してもよい。
カラオケリモコン装置20は、ユーザインタフェース機能を備えており、ルータ70及びLAN回線80を介して、カラオケ演奏装置10との間でデータの送受信を行うようになっている。このカラオケリモコン装置20は、楽曲検索手段20aとして機能するプログラム、楽曲索引データベース20b、種々のデータを記憶するデータ記憶部20c、データの入出力を行うための入出力表示部20dを備えている。
マイクロホン30は、歌唱音声の入力を行うための装置である。マイクロホン30から入力された歌唱音声信号は、カラオケ演奏装置10にて、母音放音タイミングの検知、代理再生音声の生成、遅延歌唱音声の補充が行われた後、ミキシングアンプ60に入力され、音楽再生制御手段110から送出されるカラオケ演奏信号とミキシングされるとともに増幅され、スピーカ40へ出力される。また、マイクロホン30からの音声入力信号は、歌唱採点値の算出や歌唱音声の録音に使用することができる。
表示装置50は、カラオケ楽曲に関連した背景映像や歌詞テロップ等を表示するための装置で、例えば、液晶ディスプレイ等により構成される。
カラオケ演奏装置10は、中央制御手段101、ROM102、RAM103、HDD104、通信制御手段105、予約楽曲管理手段106、母音放音タイミング検知手段107、代理再生音声生成手段108、遅延歌唱音声補充手段109、音楽再生制御手段110、歌唱音声入力部111、映像再生制御手段112を備えている。
中央制御手段101は、カラオケ演奏装置10を総合的に制御するための電子機器であり、例えばCPU及びその周辺機器により構成されており、CPU等がROM102等に記憶されたプログラムに従って動作することにより、制御機能を発揮することができるようになっている。
ROM102は、カラオケ演奏装置10を構成する各機器を制御するためのプログラムデータや数値データを記憶するための電子機器である。また、RAM103は、プログラムや各種データを一時的に記憶する一時記憶領域として機能する電子機器である。本実施形態では、RAM103に、予約楽曲管理テーブル103aが一時的に記憶される。
HDD104は、大容量記憶装置として機能するもので、楽曲データベース104a、背景映像データベース104bが格納されている。なお、HDD104に替えて、あるいはHDD104と共に、データを書き替え可能なDVD等の大容量記憶手段を用いてもよい。
楽曲データベース104aは、演奏制御データ(MIDI規格のデータ)及び歌詞描出データが同期されて構成される楽曲データについて、楽曲IDと対応付けしてそれぞれ構成されたデータベースである。演奏制御データは、各楽曲の演奏を制御するためのデジタルデータであり、歌詞描出データは演奏に同期した歌詞文字の表示タイミングデータ及び色変わりデータ、ガイドボーカルデータ(詳細は後述)、演奏楽曲の主旋律等からなり歌唱採点の基準となるリファレンスデータを含んでいる。
通信制御手段105は、カラオケリモコン装置20との間で、データ及び信号の送受信を制御するための電子機器及びプログラムからなる。この通信制御手段105の機能により、カラオケリモコン装置20との間で送受信するデータ及び信号の同期や誤り制御等を行う。
予約楽曲管理手段106は、任意の利用者がカラオケ楽曲の予約を行う際に、カラオケリモコン装置20を用いて決定された予約楽曲の情報がカラオケ演奏装置10に送信された後に、カラオケ演奏装置10において、当該利用者の利用者IDと予約楽曲の楽曲IDとを対応付けして、予約楽曲管理テーブル103aにて管理するためのプログラムからなる。すなわち、予約楽曲管理手段106は予約楽曲管理テーブル103aを作成し、この予約楽曲管理テーブル103aをRAM103に記憶して管理する。予約楽曲管理テーブル103aは、利用者により楽曲検索手段20aの機能を用いて選曲された楽曲の楽曲ID及び利用者IDを関連付けて、演奏順に並べたデータテーブルである。
母音放音タイミング検知手段107は、マイクロホン30から入力された歌唱音声の各音節の母音が、スピーカ40から放音される母音放音タイミングを検知するためのプログラムからなる。すなわち、マイクロホン30から入力された歌唱音声信号は、例えば歌唱音声入力部111におけるUSBドライバの仕様などにより遅延が生じ、マイクロホン30に入力されるタイミングとスピーカ40から放音されるタイミングとにずれが生じる。
代理再生音声生成手段108は、歌唱音声の放音遅延に対応して、スピーカ40から放音する代理再生音声を生成するための電子機器及びプログラムからなる。すなわち、代理再生音声生成手段108では、カラオケ演奏音に合わせてマイクロホン30から入力されたカラオケ歌唱の歌唱音声が、当該カラオケ演奏音に対して所定範囲の遅延時間、例えば、歌唱者が遅延に違和感を持つ40msec程度から、代理再生音声が不自然に聴こえない上限である120msec程度の遅延時間を伴って放音された場合を想定して、当該遅延時間における無音状態を補充して放音するための代理再生音声を生成する。
遅延歌唱音声補充手段109は、演奏されるカラオケ楽曲のリファレンスデータに基づく歌唱音声の放音開始タイミングから、母音放音タイミング検知手段107で検知した母音放音タイミングまでの間は、代理再生音声を出力し、母音放音タイミング検知手段107で検知した母音放音タイミングからリファレンスデータに基づく歌唱音声の出力終了タイミングまでの間は、代理再生音声及びマイクロホン30から入力された歌唱音声を用いた調整歌唱音声を出力するための電子機器及びプログラムからなる。
本来の歌唱音声の放音開始タイミング(遅延がない場合におけるスピーカ40からの放音開始タイミング)と、歌唱音声の出力終了タイミング(遅延がない場合におけるスピーカ40からの放音終了タイミング)は、当該カラオケ楽曲のリファレンスデータに基づいて決定することができる。また、実際にマイクロホン30から入力された母音放音タイミングは、母音放音タイミング検知手段107により検知することができる。
音楽再生制御手段110は、楽曲IDに対応する楽曲データから抽出された演奏制御データに基づいて、音源(シンセサイザ)を駆動しカラオケ演奏信号を構成する楽音信号を生成するとともにアナログ変換してミキシングアンプ60に出力するための電子機器である。また、ミキシングアンプ60は、遅延歌唱音声補充手段109から入力される遅延対策処理が行われた歌唱音声信号と、音楽再生制御手段110から送出されるカラオケ演奏信号とをミキシングすると共に、アンプ機能により増幅してスピーカ40より出力するための装置である。
映像再生制御手段112は、カラオケ楽曲の演奏中に、背景映像データベース104bから抽出した背景映像データと、楽曲データに含まれる歌詞描出データに基づいて作成される歌詞文字とを、当該カラオケ楽曲の楽曲データに同期させて表示装置50に出力するための電子機器である。
10 カラオケ演奏装置
20 カラオケリモコン装置
20a 楽曲検索手段
20b 楽曲索引データベース
20c データ記憶部
20d 入出力表示部
30 マイクロホン
40 スピーカ
50 表示装置
60 ミキシングアンプ
70 ルータ
80 LAN回線
101 中央制御手段
102 ROM
103 RAM
103a 予約楽曲管理テーブル
104 HDD
104a 楽曲データベース
104b 背景映像データベース
105 通信制御手段
106 予約楽曲管理手段
107 母音放音タイミング検知手段
108 代理再生音声生成手段
109 遅延歌唱音声補充手段
110 音楽再生制御手段
111 歌唱音声入力部
112 映像再生制御手段
Claims (3)
- スピーカから放音されるカラオケ楽曲のカラオケ演奏音に合わせてマイクロホンから入力されたカラオケ歌唱の歌唱音声が、当該カラオケ演奏音に対して所定範囲の遅延時間を伴って放音されるカラオケ演奏装置において、
前記マイクロホンから入力された歌唱音声の母音が、前記スピーカから放音される母音放音タイミングを検知する母音放音タイミング検知手段と、
前記歌唱音声の放音遅延に対応して、スピーカから放音する代理再生音声を生成する代理再生音声生成手段と、
前記カラオケ楽曲のリファレンスデータに基づく歌唱音声の放音開始タイミングから前記母音放音タイミングまでの間は、前記代理再生音声を出力し、前記母音放音タイミングから前記リファレンスデータに基づく歌唱音声の出力終了タイミングまでの間は、前記代理再生音声及び前記マイクロホンから入力された歌唱音声を用いた調整歌唱音声を出力する遅延歌唱音声補充手段と、
を備えたことを特徴とする歌唱音声の放音遅延に対応したカラオケシステム。 - 前記代理再生音声は、前記カラオケ歌唱を行っている歌唱者の属性情報に対応した合成音声であることを特徴とする請求項1に記載の歌唱音声の放音遅延に対応したカラオケシステム。
- 前記代理再生音声は、前記カラオケ歌唱を行っている歌唱者が過去に同一のカラオケ楽曲を歌唱した際に記憶した前記カラオケ歌唱を行っている歌唱者の歌唱音声であることを特徴とする請求項1に記載の歌唱音声の放音遅延に対応したカラオケシステム。
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