JP3978928B2 - 楽音生成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータミュージックの音源などに用いられる楽音生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、汎用のパソコン等を用いて楽曲データを処理し、楽曲の演奏を行うDTM(Desk Top Music)が広く普及している。このDTMにおいては、パソコン等に楽音生成用のハードウェアを設け、これを用いて楽音を生成するようにしたものが一般的であった。なお、以下では、このようにハードウェアによって構築される音源を「ハード音源」という。
【0003】
このハード音源は、再生される楽音に対応した波形を表す波形データを記憶した記憶装置と、該記憶手段に記憶された波形データを読み出す読出装置とを含んで構成されるものが一般的であった。そして、このハード音源は、ユーザによって楽音の発音が指示されると、上記読出装置が該楽音に対応する波形データを上記記憶装置から読み出し、該波形データに対して何等かの処理を施して出力する、といった処理を行っていた。
【0004】
このように、ハード音源は、楽音生成専用のハードウェアにより構成されているため、楽音の生成が指示されてから実際に音が出力されるまでの時間が非常に短い。従って、パソコン等にキーボードを接続してリアルタイム演奏を行う場合であっても、演奏者はほとんど違和感を感じることなく演奏を行うことができた。
【0005】
しかしながら、ハード音源は、指定される全ての楽音に対応する波形データを内部の記憶装置に記憶しておく必要があり、そのデータ量は膨大なものとなる。従って、容量の大きな記憶装置を設ける必要があり、これにより製造コストを低減させることが困難となるといった問題があった。
【0006】
これに対し、近年、CPUの演算能力の向上に伴い、汎用のパソコン等に搭載されたCPUに、楽音生成処理手順を記述したソフトウェアプログラムを実行させることにより、指定された楽音に対応した波形データを生成させるようにした、いわゆる「ソフト音源」が提供されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ソフト音源では、各種のデータやアプリケーションプログラムを記憶するためにパソコンなどに設けられた汎用の大容量メモリが、波形データを記憶するためのメモリとして兼用される。従って、ソフト音源は、上述したハード音源と異なり、データ量の大きな波形データをメモリに記憶し、これを読み出して再生することもできる。しかし、ソフト音源を搭載したパソコンなどでは、波形データを記憶するためのメモリが他のプログラム(OS、アプリケーションプログラム)によってもアクセスされる。このため、他のプログラムの実行の妨げにならぬよう、例えば200msに1回といった具合に一定の時間間隔で到来する特定のタイムスロットでのみソフト音源によるメモリのアクセスが行われるようにしたものが一般的である。従って、このようなソフト音源を利用して演奏を行った場合、例えばキーボードの押鍵操作などにより楽音発生指示が発生してからその楽音が発音されるまでに少なからぬ応答遅延が生じ、これが音楽的違和感を生じさせるという問題があった。
【0008】
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、データ量の大きな波形データを使用して楽音を生成することができ、かつ、楽音発生の指示に応答して直ちに楽音を出力することができる楽音生成装置を提供することを目的としている。
【0009】
上述した課題を解決するために、請求項1に記載の楽音生成装置は、各種プログラムを実行することで装置を制御するCPUを含む楽音生成装置であって、楽音生成専用のハードウェアにより構成されており、楽音発生指示に応答し、楽音波形における発音開始時点以降所定時間内の部分の波形に対応した第1の波形データを出力する第1の波形データ出力手段と、楽音生成処理手順が記述されたソフトウェアプログラムを含む前記各種プログラムを前記CPUが実行する際にアクセスされる記憶手段と、前記CPUが前記楽音生成処理手順が記述されたソフトウェアプログラムを実行することにより、前記楽音発生指示に応答し、前記楽音波形の全体に対応した波形データを前記記憶手段内に生成し、第2の波形データとして出力する手段であって、前記楽音発生指示に対する応答の遅延時間が、前記第1の波形データ出力手段よりも長い第2の波形データ出力手段と、前記第1の波形データ出力手段によって出力された前記第1の波形データと、前記第2の波形データ出力手段によって出力された前記第2の波形データとをミキシングして出力するミキシング手段とを具備することを特徴としている。
また、請求項2に記載の楽音生成装置は、請求項1記載の構成において、前記ミキシング手段は、前記第1の波形データ出力手段によって出力される第1の波形データと、前記第2の波形データ出力手段によって出力される第2の波形データとをクロスフェードして出力することを特徴としている。
また、請求項3に記載の楽音生成装置は、各種プログラムを実行することで装置を制御するCPUを含む楽音生成装置であって、楽音生成専用のハードウェアにより構成されており、楽音発生指示に応答し、楽音波形における発音開始時点以降所定時間内の部分の波形に対応した第1の波形データを出力する第1の波形データ出力手段と、楽音生成処理手順が記述されたソフトウェアプログラムを含む前記各種プログラムを前記CPUが実行する際にアクセスされる記憶手段と、前記CPUが前記楽音生成処理手順が記述されたソフトウェアプログラムを実行することにより、前記楽音発生指示に応答し、前記楽音波形における発音開始時点から所定時間経過した後の部分の波形に対応した第2の波形データを出力する手段であって、前記楽音発生指示に対する応答の遅延時間が、前記第1の波形データ出力手段よりも長い第2の波形データ出力手段と、前記第1の波形データ出力手段によって出力された前記第1の波形データと、前記第2の波形データ出力手段によって出力された前記第2の波形データとを加算して出力する加算手段とを具備し、前記所定時間は、前記楽音発生指示に対する第2の波形データ出力手段による応答の遅延時間と、前記楽音発生指示に対する第1の波形データ出力手段による応答の遅延時間との差に対応する時間であることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。かかる実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更可能である。
【0011】
A:第1の実施形態
A−1:第1の実施形態の構成
図1は、本実施形態にかかる楽音生成装置を含むパーソナルコンピュータ(以下、単に「パソコン」という)のハードウェア構成を示すブロック図である。同図に示すように、このパソコンは、CPU1、ROM2、RAM3、ハードディスク装置(以下、「HDD」という)4、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)インターフェース5、ハード音源7、DMAコントローラ(以下、「DMAC」という)8および波形合成部9により構成されている。そして、上記MIDIインターフェース5には電子楽器6が接続できるようになっている。
【0012】
CPU1は、このパソコンの制御中枢であり、バス100を介して接続されたROM2、RAM3、HDD4、MIDIインターフェース5、ハード音源7、DMAC8および波形合成部9との間で各種情報の授受を行い、該パソコン全体を制御する。また、ROM2は、このパソコンの電源投入時に実行される起動プログラムや、文字フォント等に関する情報を記憶している。RAM3は、CPU1によって主記憶として使用され、CPU1のワークメモリエリアおよび出力バッファエリア等(詳細は後述)の各種記憶エリアを有している。
【0013】
HDD4は、該パソコンの全体の動作を制御するためのシステムプログラムと、各種のアプリケーションプログラムとを記憶している。CPU1は、このパソコンの電源投入時に、上述したROM2内の起動プログラムに従ってこれらの各プログラムをRAM3に転送し、以後、RAM3内に格納された各プログラムを実行することによりパソコン全体の制御を行う。
【0014】
上述したアプリケーションプログラムには、楽音生成のためのシンセサイザプログラムが含まれている。このシンセサイザプログラムは、電子楽器6から入力されたMIDIイベントに対応した波形データを生成して出力するためのプログラムである。CPU1は、このシンセサイザプログラムの実行によって波形データを生成すると、RAM3内の出力バッファに順次書き込んでいく。
【0015】
また、電子楽器6は、例えば、複数の鍵盤を備えたMIDIキーボード等であり、ユーザによって操作が行われると(例えば鍵盤が押鍵されると)、該操作に対応したMIDIイベントを出力するようになっている。このMIDIイベントは、MIDIインターフェース5を介してバス100に供給される。
【0016】
ハード音源7(第1の波形データ出力手段)は、電子楽器6から出力されたMIDIイベントに対応した波形データを出力する手段であり、楽音生成専用のハードウェアにより構成されている。このハード音源7は、該ハード音源7の動作を制御する制御部7aと、該ハード音源7から出力される波形データを記憶する記憶部7bとを有しており、制御部7aが記憶部7bに格納された波形データのうち、供給されたMIDIイベントに対応した波形データを読み出して出力するようになっている。
【0017】
ここで、従来のハード音源においては、図2(a)に例示するように、楽音の発生時に1回だけ読み出される楽音のアタック部を含む波形データ(図2(a)中の(1)で示した部分)と、楽音の発生時に繰り返し読み出される楽音のサステイン部(図2(a)中の(2)で示した部分)とを含む波形データを内部の記憶装置に記憶していた。従って、波形データのデータ量は膨大なものとなり、記憶装置は大きな記憶容量を有するものでなければならなかった。これに対し、本実施形態にかかるハード音源7においては、ハード音源7内の記憶部7bは、図2(b)に例示するように、楽音のアタック部の一部分を表す波形データを記憶している。このように、波形の一部分のみを記憶部7bに記憶することにより、従来のハード音源と比較して、波形データのデータ量を減少させることができる。
【0018】
DMAC8は、CPU1がシンセサイザプログラムを実行することによりRAM3内の出力バッファに格納した波形データを、順次波形合成部9にDMA転送する。
【0019】
また、波形合成部9は、ハード音源7から出力される波形データと、DMAC8から出力される波形データとをクロスフェードして出力する手段であり、図3に示すように、乗算器9aおよび9bならびに加算器9cにより構成される。以上が本実施形態である楽音生成装置を含むパソコンの全体構成である。
【0020】
A−2:第1の実施形態の動作
次に、図3および図4(a)〜(c)を参照して、本実施形態である楽音生成装置の動作を説明する。
図3は、本実施形態にかかる楽音生成装置の動作を説明するための概念図である。同図に示すように、電子楽器6からMIDIインターフェース5を介してMIDIイベントが供給されると、CPU1は、該MIDIイベントをデコードして得られる発音パラメータを、ハード音源7のいずれかの発音チャネルにセットする。
【0021】
このようにして発音パラメータのセットが行われると、ハード音源7内の制御部7aは、該発音パラメータに対応した波形データを記憶部7bから読み出す。そして、制御部7aは、該波形データに対して各種の演算(例えば、エフェクト処理のための演算など)を行った後、該波形データを波形合成部9に出力する。図4(a)は、こうして波形合成部9に出力される波形データを例示するものである。なお、以下に示す座標軸(図4(a)〜(c)および図6(a)〜(c))においては、ハード音源7から波形データが出力され始めるタイミングを時間t=0としている。
【0022】
本実施形態にかかるハード音源7は、図4(a)にも示されるように、アタック部の一部分のみの波形データを出力する。従って、従来のハード音源と比較して、波形データ生成のためにハード音源7中の各発音チャネルを占有する時間が短時間となる。つまり、本実施形態にかかるハード音源7は、発音チャネルが未使用となる時間が多いから、従来のハード音源と比較して、発音チャネル数が少ないものでよい。従って、ハード音源7の製造コストを低減することができるという利点がある。
【0023】
一方、CPU1は、MIDIインターフェース5を介して上記MIDIイベントを受け取ると、シンセサイザプログラムを実行することにより、このMIDIイベントに対応した波形データを生成し、RAM3内の出力バッファに順次書き込んでいく。
【0024】
DMAC8は、RAM3内の出力バッファに格納された波形データを所定のサンプリング周期毎に順次読み出し、波形合成部9に出力する。このようにしてDMAC8から出力された波形は、図4(b)に例示するような形状となる。図3におけるソフト音源10は、以上説明したシンセサイザプログラムを実行するCPU1と、このシンセサイザプログラムの実行により生じた波形データを波形合成部9に供給するためのRAM3およびDMAC8に対応している。そして、このソフト音源10が、特許請求の範囲における第2の波形データ出力手段に対応している。
【0025】
ここで、上述したように、MIDIイベントを受信してから波形データを出力するまでに要する時間(特許請求の範囲における「楽音発生指示に対する応答の遅延時間」に相当)は、ハード音源よりもソフト音源の方が長い。つまり、ハード音源7によって波形データの出力が始まってから、図4(b)に示す時間D(およそ100ms)だけ遅れてソフト音源による波形データの出力が開始される。
【0026】
次に、ハード音源7から出力された波形データ(図4(a))と、ソフト音源10から出力された波形データ(図4(b))とは、波形合成部9においてクロスフェードされ、この結果、図4(c)に示すような波形データが得られる。詳述すると以下の通りである。
【0027】
図3に示すように、ハード音源7から出力された波形データは乗算器9aに、ソフト音源10から出力された波形データは、乗算器9bに、それぞれ出力される。CPU1は、ハード音源7およびソフト音源10から波形データが乗算器9aおよび9bに供給されると、これらの乗算器9aおよび9bに対して、それぞれ係数Ka(0≦Ka≦1)およびKb(0≦Kb≦1)を供給し始める。
【0028】
乗算器9aは、ハード音源7から供給される波形データに対して、CPU1から供給される係数Kaを乗じて出力する。また、乗算器9bは、ソフト音源10から供給される波形データに対して、CPU1から供給される係数Kbを乗じて出力する。ここで、係数KaおよびKbの値は、乗算器9aおよび9bの出力信号をミキシングした場合に、ミキシング後の波形が、図4(c)に示す波形のように滑らかなアタック部を有する波形となるように、CPU1によって制御されている。すなわち、例えば、Kaは、ハード音源7からの波形データ出力開始時点においては「1」であるが、時間の経過とともに減少して「0」となる。一方、Kbは、ハード音源7からの波形データ出力時点においては「0」であるが、時間の経過とともに増加して、最終的には「1」となる。
【0029】
乗算器9aおよび9bの出力信号は、加算器9cにおいてミキシングされ、図4(c)に示すような形状となって出力される。波形合成部9の出力信号は、増幅器(図示略)によって増幅され、スピーカ(図示略)から出力される。
【0030】
このように、本実施形態にかかる楽音生成装置によれば、MIDIイベントが入力されてから、実際に該MIDIイベントに対応した波形が出力されるまでに遅れを生じることがなく、かつ、パソコン等に設けられた汎用の大容量メモリに記憶されたデータ量の大きな波形データを用いて楽音を生成することができる。
【0031】
また、ハード音源7の記憶部7bに書き込まれる波形データのデータ量を、従来のハード音源と比較して大幅に低減することができる。
【0032】
なお、ハード音源7およびソフト音源10に対する楽音発生指示のための情報としては、上述したようなMIDI楽器の演奏によって発生するMIDIイベントの他、自動演奏用の曲データを再生した際に発生するMIDIイベントも含まれる。
【0033】
B:第2の実施形態
次に、本発明の第2の実施形態である楽音生成装置について説明する。本実施形態である楽音生成装置の構成は、上記第1の実施形態における楽音生成装置の構成と概ね同様となる。従って、以下では、上記第1の実施形態と共通する部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0034】
B−1:第2の実施形態の構成
上記第1の実施形態においては、ハード音源7内の記憶部7bには、楽音のアタック部の一部分のみの波形を表す波形データが記憶されていた。これに対し、本実施形態においては、ハード音源7内の記憶部7bには、楽音の発音開始時から、時間Dが経過するまでの区間に対応した波形を表す波形データ(図6(a)参照)が記憶されている。ここで、時間Dは、ソフト音源10がMIDIイベントを受信してから波形データを出力するまでの時間とハード音源7がMIDIイベントを受信してから波形データを出力するまでの時間との差に対応した時間である。
【0035】
また、上記第1の実施形態においては、波形合成部9は、乗算器9aおよび9bならびに加算器9cにより構成され、ハード音源7およびソフト音源10から出力された波形データをクロスフェードする機能を有していた。これに対し、本実施形態においては、波形合成部9’は、図5に示すように、加算器9cのみによって構成されている。すなわち、波形合成部9’は、ハード音源7およびソフト音源10から出力される波形データを加算する機能のみを有している。
【0036】
B−2:第2の実施形態の動作
次に、図5および図6(a)〜(c)を参照して、本実施形態である楽音生成装置の動作を説明する。
まず、ハード音源7内の制御部7aは、記憶部7bに記憶された波形データのうち、供給されるMIDIイベントに対応した波形データを読み出して出力する。図6(a)は、このようにしてハード音源7から出力される波形データの波形を例示するものである。
【0037】
一方、ソフト音源10は、MIDIイベントを供給されると、該MIDIイベントに対応した楽音の波形のうち、発音開始時点から上述した時間Dだけ経過した後の波形を表す波形データを生成して出力する。詳述すると、以下の通りである。
【0038】
上記第1の実施形態においては、ソフト音源10は、指定された楽音波形の全体を表す波形データを生成して出力する構成となっていた。従って、ハード音源7によって波形データが出力され始めてから時間Dだけ遅れて、楽音の発音開始時点から終了時に至るまでの波形データがソフト音源10によって生成されて出力されていた。
【0039】
これに対し、本実施形態においては、ソフト音源10は、上記第1の実施形態のように楽音の発音開始時から終了時に至るまでの全ての波形データを生成するのではなく、楽音波形のうち、発音開始時点から時間Dが経過した後の部分を生成するように動作する。
【0040】
ここで、上述した理由により、このソフト音源10によって生成された波形データが実際に出力されるのは、図6(b)に示すように、ハード7音源によって生成された波形データが出力され始めてから時間Dだけ経過した後となる。つまり、ハード音源7によって波形データが出力され始めてから時間Dが経過するまでの間は、ハード音源7によって生成された図6(a)に示す形状の波形データが波形合成部9’に供給され、時間Dを経過した後から楽音の発音終了時に至るまでは、ソフト音源10によって生成された図6(b)に示す形状の波形データが波形合成部9’に供給されることとなる。
【0041】
このようにしてハード音源7およびソフト音源10から出力された波形データは、図5に示す波形合成部9’内の加算器9cによって加算されて出力される。この波形合成部9’から出力される波形データの形状は、図6(c)に示すようになる。
【0042】
以上説明したように、本実施形態にかかる楽音生成装置においても、上記第1の実施形態にかかる楽音生成装置と同様の効果が得られる。さらに、本実施形態にかかる楽音生成装置によれば、本来の楽音の波形と同様の波形を表す波形データを、楽音指定から大きな遅延時間をかけることなく出力することができる。
【0043】
C:変形例
以上この発明の一実施形態について説明したが、上記実施形態はあくまでも例示であり、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
【0044】
<変形例1>
上記各実施形態においては、ハード音源7と、該ハード音源7よりも、楽音指定から波形データ出力までの時間が長いソフト音源10とを備えた構成としたが、これに限らず、例えば図3または図6に示したソフト音源10の代わりに、MIDIイベントを受信してから波形データを出力するまでの時間がハード音源7よりも長いハード音源7’を設けた場合にも、本発明を適用することができる。
【0045】
<変形例2>
上記第2の実施形態においては、波形合成部9’は加算器9cを備え、ハード音源7およびソフト音源10から出力された波形データをミキシングする構成としたが、この加算器9cの代わりに、ハード音源7の出力と、ソフト音源10の出力とを時間によって選択的に切換えるスイッチを設ける構成としてもよい。すなわち、該スイッチによって、ハード音源7から波形データが出力され始めてから時間Dが経過するまでの間はハード音源からの出力信号を選択して出力し、時間Dが経過してから楽音発音が終了するまでの間はソフト音源10からの出力信号を選択して出力する。このようにしても、上記第2の実施形態と同様の効果が得られる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、パソコン等に設けられた汎用の大容量メモリに格納されたデータ量の大きな波形データを使用して楽音波形を生成することができ、かつ、楽音が指定されてから、該楽音に対応した波形データが出力されるまでに大きな遅れを生じることがない。また、ハード音源内の記憶装置に記憶される波形データのデータ量を大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である楽音生成装置を含むパーソナルコンピュータのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態におけるハード音源内の記憶部に記憶される波形を説明するための図である。
【図3】 同実施形態における楽音生成装置の動作を説明するためのブロック図である。
【図4】 同実施形態における各波形データを示す図である。
【図5】 本発明の第2の実施形態における楽音生成装置の動作を説明するためのブロック図である。
【図6】 同実施形態における各波形データを示す図である。
【符号の説明】
1……CPU、2……ROM、3……RAM、4……HDD、5……MIDIインターフェース、6……電子楽器、7……ハード音源(第1の波形データ出力手段)、7a……制御部、7b……記憶部、8……DMAC、9,9’……波形合成部(ミキシング手段、加算手段)、9a,9b……乗算器、9c……加算器、10……ソフト音源(第2の波形データ出力手段)。

Claims (3)

  1. 各種プログラムを実行することで装置を制御するCPUを含む楽音生成装置であって、
    楽音生成専用のハードウェアにより構成されており、楽音発生指示に応答し、楽音波形における発音開始時点以降所定時間内の部分の波形に対応した第1の波形データを出力する第1の波形データ出力手段と、
    楽音生成処理手順が記述されたソフトウェアプログラムを含む前記各種プログラムを前記CPUが実行する際にアクセスされる記憶手段と、
    前記CPUが前記楽音生成処理手順が記述されたソフトウェアプログラムを実行することにより、前記楽音発生指示に応答し、前記楽音波形の全体に対応した波形データを前記記憶手段内に生成し、第2の波形データとして出力する手段であって、前記楽音発生指示に対する応答の遅延時間が、前記第1の波形データ出力手段よりも長い第2の波形データ出力手段と、
    前記第1の波形データ出力手段によって出力された前記第1の波形データと、前記第2の波形データ出力手段によって出力された前記第2の波形データとをミキシングして出力するミキシング手段とを具備することを特徴とする楽音生成装置。
  2. 前記ミキシング手段は、前記第1の波形データ出力手段によって出力される第1の波形データと、前記第2の波形データ出力手段によって出力される第2の波形データとをクロスフェードして出力することを特徴とする請求項1に記載の楽音生成装置。
  3. 各種プログラムを実行することで装置を制御するCPUを含む楽音生成装置であって、
    楽音生成専用のハードウェアにより構成されており、楽音発生指示に応答し、楽音波形における発音開始時点以降所定時間内の部分の波形に対応した第1の波形データを出力する第1の波形データ出力手段と、
    楽音生成処理手順が記述されたソフトウェアプログラムを含む前記各種プログラムを前記CPUが実行する際にアクセスされる記憶手段と、
    前記CPUが前記楽音生成処理手順が記述されたソフトウェアプログラムを実行することにより、前記楽音発生指示に応答し、前記楽音波形における発音開始時点から所定時間経過した後の部分の波形に対応した第2の波形データを出力する手段であって、前記楽音発生指示に対する応答の遅延時間が、前記第1の波形データ出力手段よりも長い第2の波形データ出力手段と、
    前記第1の波形データ出力手段によって出力された前記第1の波形データと、前記第2の波形データ出力手段によって出力された前記第2の波形データとを加算して出力する加算手段と
    を具備し、
    前記所定時間は、前記楽音発生指示に対する第2の波形データ出力手段による応答の遅延時間と、前記楽音発生指示に対する第1の波形データ出力手段による応答の遅延時間との差に対応する時間であること
    を特徴とする楽音生成装置。
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