JP6485903B2 - 芳香族ビニル化合物系重合体の製造用重合触媒及び芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法 - Google Patents

芳香族ビニル化合物系重合体の製造用重合触媒及び芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、有機アルミニウム組成物、重合触媒及び芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法に関する。
近年、オレフィン系重合体やスチレン系重合体は成形材料等として重要であり、当該重合体やその製造方法に関して多くの技術開発が行われてきた。例えば、製造方法に関しては、チーグラーナッタ触媒等の不均一系触媒や金属錯体を利用する均一系触媒について技術開発が行われ、その成果が報告されてきた。特に、均一系触媒は、生成物の均質性が高いという特性や、金属錯体の中心金属や配位子等を変えることでその反応性が変わるという特性が見出され、現在も開発が続けられている。
均一系触媒としては、例えばメタロセン錯体が挙げられ、これまでに、シクロペンタジエニル基やインデニル基等の環状配位子を2つ有する金属錯体、環状配位子を結合する架橋基を含む金属錯体(架橋型メタロセン錯体)、環状配位子を1つ有する金属錯体(ハーフメタロセン錯体)等が報告されている(以下、メタロセン錯体あるいはハーフメタロセン錯体を利用する触媒をメタロセン触媒と省略することがある)。
メタロセン触媒においては、シクロペンタジエニル配位子の選択や置換基の導入等により、重合時におけるモノマーの中心金属に対する配位方向を制御することができ、当該触媒を用いることで特定の立体規則性(アイソタクチック性やシンジオタクチック性等)を有する重合体を製造することができる。
また、メタロセン錯体中の中心金属に関しては、従来はチタン、ジルコニウム、ハフニウム等の4族遷移金属がよく用いられていたが、近年、スカンジウム、イットリウム、ランタン等の3族遷移金属やランタノイド金属を用いるメタロセン錯体を用いた重合反応が報告されている。
例えば、特許文献1は、スカンジウム、イットリウム、ランタン又はランタニド金属を利用する有機金属錯体や、当該錯体を用いて極性若しくは非極性オレフィン性不飽和モノマー又はラクトンを(共)重合させて(共)重合体を製造する方法を開示する。
ところで、シンジオタクチックポリスチレンなど、シンジオタクチック構造を有する芳香族ビニル化合物の重合体(以下、「シンジオタクチックポリマー」ということがある。)は、機械的強度、耐熱性、外観、耐溶剤性等に優れるという特徴があり、種々の用途において使用されている。
シンジオタクチックポリマーを製造する際の触媒に関しても、4族遷移金属以外の金属を利用するメタロセン触媒についての報告があり、例えば、特許文献2は、第3族金属原子またはランタノイド金属原子を含む有機金属錯体を含む重合触媒組成物およびそれを用いて得られるシンジオタクチシティーが高い重合体を開示する。
このように、各種のメタロセン触媒や当該触媒を用いて得られたシンジオタクチックポリマーが報告されているが、以下に説明するようにさらなる技術開発が必要な状況にある。
例えば、特許文献1の課題として、種々のモノマーを配位重合して均質で高純度の生成物を工業的規模で得ることができる安定な金属錯体を見出すことが挙げられているが、特許文献1には工業的規模で行う際の特有の問題について記載がなく、また実施例で開示する態様は実験室規模で実施したものである。ここで挙げられた実施例は極めて活性が低く,工業的規模で重合体を得るには特許文献1に記載の技術は十分ではない。
また、一般に、工業的規模でシンジオタクチックポリマーを製造する際には高い生産性が求められるが、触媒の重合活性改善による効果はこれに留まらず、使用触媒量が低減できるためコストダウンが可能となるとと共に、環境への負荷を低減でき、かつこれを用いて生産されるポリマー中の触媒残渣をも低減でき、品質の向上にも繋がる。
メタロセン触媒は、一般に遷移金属化合物錯体と有機アルミニウムの組合せからなり、たとえば、主触媒のメタロセン錯体と助触媒のメチルアルミノキサンの組合せや、メタロセン錯体と活性化剤(イオン性化合物、ボレート化合物)の反応生成物に有機アルミニウム化合物を併用する触媒系が知られている。
有機アルミニウム化合物を用いる場合、アルミニウム原子のベータ位に水素を有する炭化水素基をもつ有機アルミニウム化合物(以下、「ベータ水素を有する有機アルミニウム化合物」ともいう。)は、ベータ位の水素が脱離することにより生じるアルミニウム−水素結合を含む有機アルミニウム化合物と、同時に生成する炭素−炭素二重結合を含むアルケンとの平衡があるため、アルミニウム−水素結合を含む有機アルミニウム化合物が不純物として存在し、この化合物は次のように、メタロセン触媒系で失活種を形成して重合活性を低下させる。
ベータ水素を有する有機アルミニウム化合物は、アルミニウム原子のベータ位にある水素が脱離して、たとえば、トリイソブチルアルミニウムであれば、ジイソブチルアルミニウムヒドリドとイソブテンが生成する。ジイソブチルアルミニウムヒドリドのアルミニウム‐水素結合は、遷移金属錯体との反応で金属‐水素結合をつくりやすい。金属−ヒドリド結合をもつハーフメタロセン錯体は、多核のクラスター構造を形成する。
多核のクラスター構造は、単核錯体と比べてモノマーの挿入速度が遅くなるため、重合活性が低い、もしくは重合活性を示さない。
したがって、ベータ水素を有する有機アルミニウム(R Al)(以下、単に「有機アルミニウム」または「トリアルキルアルミニウム」ということがある。)中に、微量に存在するジアルキルアルミニウムヒドリド(R 2AlH)の含量をできるだけ少なくすることが好ましい。
特開2000−178293号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、メタロセン錯体と有機アルミニウムを含む重合触媒による重合において、重合活性の高い重合触媒を得ることができる有機アルミニウム組成物、該組成物を用いた重合触媒ならびに該重合触媒を用いた芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、メタロセン錯体と活性化剤(イオン性化合物、ボレート化合物)の反応生成物に有機アルミニウム化合物(トリアルキルアルミニウム)を添加するメタロセン触媒系において、そこで用いる有機アルミニウム化合物にシリルアセチレン誘導体(トリアルキルシリル基やトリアリールアルキルシリル基などのシリル基をもつ二置換アセチレン)を少量添加することで重合活性が著しく向上することを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、下記に記載の発明を提供するものである。
1.式(1)で示される有機アルミニウム化合物と式(2)で示される有機アルミニウム化合物と遷移金属錯体とを含む芳香族ビニル化合物系重合体の製造用重合触媒であって、式(2)で示される有機アルミニウム化合物が、式(1)で示される有機アルミニウム化合物に対し0.08モル%以下である有機アルミニウム組成物であり、前記遷移金属錯体が、式(4)で示される遷移金属錯体を含む、芳香族ビニル化合物系重合体の製造用重合触媒。




ここで各Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数7〜20のアリールアルキル基を示し、式(1)の三つのRのうち少なくとも一つは、ベータ位に水素を有する炭素数2〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数8〜20のアリールアルキル基を示す。
MX (4)
ここでMはスカンジウムを示し、Xはハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数1〜20のアミノ基、炭素数1〜20のシリル基、炭素数1〜20のホスフィド基、炭素数1〜20のスルフィド基、炭素数1〜20のアシル基、アリル基、トリアゼニル基、シクロプロペニル基、アミジネート基、以下の式(i)〜(v)のいずれかで表されるη5結合性環状配位子のいずれかを示し、Yはルイス塩基を示す。aは3を示し、bは0、1、2または3を示す。
ここでR 〜R 45 は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリーロキシ基、炭素数1〜20のチオアルコキシ基、炭素数6〜20のチオアリーロキシ基、アミノ基、アシロキシ基又はアルキルシリル基を示し、R 〜R 33 は互いに同一でも異なっていてもよく、c、d、e及びfは1以上の整数を示す。
2.式(1)で示される有機アルミニウム化合物と式(2)で示される有機アルミニウム化合物を含む組成物に対して、式(3)で示される化合物を、式(2)で示される有機アルミニウム化合物に対してモル比で0.5倍以上10倍以下添加することにより得られる有機アルミニウム組成物を含む、上記1に記載の芳香族ビニル化合物系重合体の製造用重合触媒。


ここでRとRは、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアリールアルキル基あるいはR Si基で示されるシリル基で、RとRの少なくとも一方はR Si基で示されるシリル基であり、Rは、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数7〜20のアリールアルキル基のいずれかである。
3.式(1)で示される有機アルミニウム化合物と式(2)で示される有機アルミニウム化合物を含む組成物に対して、式(3)で示される化合物を、式(2)で示される有機アルミニウム化合物に対してモル比で1.0倍以上10倍以下添加することにより得られる有機アルミニウム組成物を含む、上記1に記載の芳香族ビニル化合物系重合体の製造用重合触媒


ここでR とRは、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアリールアルキル基あるいはR Si基で示されるシリル基で、RとRの少なくとも一方はR Si基で示されるシリル基であり、Rは、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数7〜20のアリールアルキル基のいずれかである。
.遷移金属錯体が、ハーフメタロセン錯体とイオン性化合物の反応生成物である上記1〜3のいずれかに記載の芳香族ビニル化合物系重合体の製造用重合触媒。
5.上記1〜4のいずれかに記載の芳香族ビニル化合物系重合体の製造用重合触媒により芳香族ビニル化合物を含むモノマーを重合する芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法。
6.芳香族ビニル化合物を単独重合する上記5に記載の芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法。
7.前記モノマーがさらにオレフィン系モノマーを含む上記5に記載の芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法。
8.オレフィンモノマーが、モノオレフィン誘導体又はジエン誘導体である上記7に記載の芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法。
本発明によれば、重合活性の高い重合触媒を得ることができる有機アルミニウム組成物として、ジアルキルアルミニウムヒドリドを微量含むトリアルキルアルミニウムにシリルアセチレン誘導体を少量添加した組成物を用いることにより、重合活性の高いメタロセン触媒が得られ、これを用いた芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法が提供される。
なお、シリルアセチレン誘導体は、R Alとは反応せず、R 2AlHとのみ反応する添加剤であり、シリルアセチレン誘導体そのもの及びR 2AlHとの反応生成物は、重合阻害剤(失活剤)とはならない。
本発明は、メタロセン錯体と有機アルミニウムを含む重合触媒による重合において、重合活性の高い重合触媒を得ることができる有機アルミニウム組成物、該組成物を用いた重合触媒ならびに該重合触媒を用いた芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法に関するものであり、以下、当該の有機アルミニウム組成物、重合触媒および芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法について詳述する。
<有機アルミニウム組成物>
本発明の有機アルミニウム組成物は、式(1)で示される有機アルミニウム化合物(トリアルキルアルミニウム)と式(2)で示される有機アルミニウム化合物(ジアルキルアルミニウムヒドリド)を含む組成物であって、式(2)で示される有機アルミニウム化合物が、全有機アルミニウム化合物中0.08モル%以下である有機アルミニウム組成物である。
ここで各Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数7〜20のアリールアルキル基を示し、式(1)の三つのRのうち少なくとも一つは、ベータ位に水素を有する炭素数2〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数8〜20のアリールアルキル基を示す。
前記した如く、ベータ水素を有する有機アルミニウム化合物(トリアルキルアルミニウム)は、ベータ位の水素が脱離することにより生じるアルミニウム−水素結合を含む有機アルミニウム化合物と、同時に生成する炭素−炭素二重結合を含むアルケンとの平衡があるため、該有機アルミニウム化合物には、アルミニウム−水素結合を含む有機アルミニウム化合物が不純物として存在して式(2)のジアルキルアルミニウムヒドリドが通常0.1〜2モル%程度含有される。
本発明では、そのように式(2)のジアルキルアルミニウムヒドリドを含む有機アルミニウム化合物(トリアルキルアルミニウム)に、後述するシリルアセチレン誘導体(トリアルキルシリル基やトリアリールアルキルシリル基などのシリル基をもつ二置換アセチレン)を、式(2) のジアルキルアルミニウムヒドリドに対してモル比で1.0倍以上10倍以下添加することにより、式(2)のジアルキルアルミニウムヒドリドを全有機アルミニウム化合物中0.08モル%以下とした上記有機アルミニウム組成物を得るものである。
全有機アルミニウム化合物中のジアルキルアルミニウムヒドリド含量が主触媒である遷移金属に対し3倍(モル%)以上であれば、メタロセン触媒あるいはハーフメタロセン触媒等の均一系触媒による芳香族ビニル化合物の重合では、活性が低くなる。これは、アルミニウム‐水素結合が遷移金属錯体との反応で金属‐水素結合をつくりやすく、その結果として多核のクラスター構造を形成するために失活するからである。一方、有機アルミニウム(トリアルキルアルミニウム)はスカベンジャーとしても作用させる必要があり、通常は遷移金属に対して数十倍から数百倍モル入れる必要があるため、有機アルミニウム(トリアルキルアルミニウム)中の不純物である触媒成分中のジアルキルアルミニウムヒドリド含量が多くなることによる。従って、遷移金属錯体あたりの充分な活性を引出すためには、これを遷移金属錯体に対し3倍(モル%)以下にする必要があり、実質的には式(2) のジアルキルアルミニウムヒドリドに対してモル比で0.5倍以上10倍以下の化合物(3)を添加することで高活性化を達成できる。
上述のごとく、本発明の有機アルミニウム組成物は、ジアルキルアルミニウムヒドリドを不純物として含むトリアルキルアルミニウムに、シリルアセチレン誘導体(トリアルキルシリル基やトリアリールアルキルシリル基などのシリル基をもつ二置換アセチレン)を溶媒中にて、あるいは溶媒を用いないで混合させることにより、アルミニウム−水素結合のみを選択的に反応させて調製する。
有機アルミニウム組成物の調製は、触媒調製槽または後述する重合を行う重合反応器内において、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下、通常、1分〜60分程度、0〜50℃で撹拌操作を行う。
使用する溶媒としては、炭素数5〜20の環状飽和炭化水素溶媒、炭素数5〜20の非環状飽和炭化水素溶媒、あるいは芳香族炭化水素溶媒が挙げられる。
炭素数5〜20の環状飽和炭化水素溶媒の具体例としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、デカリン等が挙げられ、炭素数5〜20の非環状飽和炭化水素溶媒の具体例としては、各種ヘキサン(直鎖あるいは分岐構造をもつC14の組成からなる化合物)、各種ヘプタン(直鎖あるいは分岐構造をもつC16の組成からなる化合物)、各種オクタン(直鎖あるいは分岐構造をもつC18の組成からなる化合物)等が挙げられ、芳香族炭化水素溶媒の具体例としては、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン類等が挙げられる。
好ましくは、シクロヘキサン、ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタン、トルエンである。
(トリアルキルアルミニウム)
前記式(1)のトリアルキルアルミニウムとしては、3つのRが、それぞれ独立に炭素数3〜8のアルキル基であることが好ましい。アルキル基の炭素数が3〜8の範囲であれば十分な重合活性が得られる。炭素数3〜8のアルキル基としては、各種プロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種オクチル基が挙げられる。
該トリアルキルアルミニウムの具体例としては、例えば、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−t−ブチルアルミニウム、トリ−n−ペンチルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウムが挙げられる。好ましくは、ノルマルブチル基、ノルマルヘキシル基、ノルマルオクチル基である。
本発明において、前記トリアルキルアルミニウムは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、前記の如く、トリアルキルアルミニウムには、不純物としてジアルキルアルミニウムヒドリドが通常0.1〜2モル%程度含有される。
有機アルミニウムはスカベンジャーとして作用させ、溶媒あるいはモノマー中に微量存在する水等の失活剤を予め消滅させる。使用量については特に制限はないが、溶媒あるいはモノマー中において0.01mM〜10mM、好ましくは0.1mM〜3mMの濃度で調製しておく。スカベンジャーとしての使用は、接触時間は通常1分〜60分程度であり、その好ましい温度は、0〜50℃である。
(シリルアセチレン誘導体)
トリアルキルアルミニウムから、不純物として含まれるジアルキルアルミニウムヒドリドを選択的に除くのは、甚だ困難であるが、本発明では、常温付近でアルミニウム−炭素結合とは反応せず、かつ、微量のアルミニウム−水素結合とは反応し、さらにその反応生成物が触媒の失活に影響しない試薬として、下記式(3)のシリルアセチレン誘導体(トリアルキルシリル基やトリアリールアルキルシリル基などのシリル基をもつ二置換アセチレン)を見出した。
一置換アセチレンであれば、水素(H−C≡)の酸性度が高いためにこれが酸として働き、また、トリアルキルアルミニウムとも反応する。また、ジアルキル型の二置換アセチレンであれば、立体障害が大きくなり、トリアルキルアルミニウムに不純物として含まれるジアルキルアルミニウムヒドリドによるアルミニウム−水素付加体を導くには高温が必要であるが、高温にすればトリアルキルアルミニウムのベータ水素脱離が促進されてしまい、高活性化には繋がらない。
しかし、トリアルキルシリル基は、炭素−ケイ素の結合距離が炭素−炭素結合距離に比べて長いため、大きな立体障害になりにくく、またアルファ炭素アニオンをπ-σ(シグマスター)共役効果により安定化させる作用があるために反応を促進させる効果がある。
ここでRとRは、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜20のアリール基(ナフタレンなどの多環芳香族炭化水素を含む基、ビフェニルやフルオレン等の多環縮合環を含む基も含む)、炭素数7〜20のアリールアルキル基あるいはR Si基で示されるシリル基で、RとRの少なくとも一方はR Si基で示されるシリル基であり、Rは、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数7〜20のアリールアルキル基のいずれかである。 RとRのうち、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、各種プロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基等が挙げられ、炭素数6〜20のアリール基の具体例としては、フェニル基、各種トリル基、各種キシリル基、各種ナフチル基、あるいはビフェニルやフルオレンといった多環縮合環を含む基が挙げられる。Rは炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数7〜20の(置換)アリール基、炭素数7〜20のアリールアルキル基等を示し、各Rはそれぞれ同じであっても異なっていてもよく、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、各種プロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基等があり、炭素数7〜20の(置換)アリール基の具体例としては、(置換)フェニル、(置換)ナフチル基があり、炭素数7〜20のアリールアルキル基としては、ベンジル基、ナフチル基等が挙げられる。
およびRにおいてより好適なのは、アルキル基がメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、ノルマルヘキシル基、ノルマルヘプチル基、ノルマルオクチル基、また、シリル基が、R Si基として、より好適なのは、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ターシャリーブチルジメチルシリル基である。
そして、RおよびRのうち少なくとも一つはシリル基である。
<重合触媒>
本発明の重合触媒は、周期律表第3族またはランタノイド系列の遷移金属を含む有機金属錯体、上記の有機アルミニウム組成物、および非配位性アニオンとカチオンからなるイオン性化合物を接触させて得る遷移金属錯体触媒である。
ここで、触媒成分の一つとして重合系に水素を加えてもよい。水素は、失活した触媒を再活性化するとともに、連鎖移動剤としても作用し、分子量や分子量分布の調整にも役立つ。
有機金属錯体、有機アルミニウム組成物およびイオン性化合物を接触させる際の接触時間は、通常、1分〜60分程度であり、その好ましい温度は、0〜50℃である。
重合触媒の調製は、触媒調製槽または後述する重合を行う重合反応器内において、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下、接触操作を行うことが望ましい。
調製された重合触媒は、調製後すぐに反応に供してもよく、保存後に反応に供してもよい。保存する場合は不活性溶媒中に保存することが好ましく、触媒調製時に不活性溶媒を使用する場合はそのまま保存することができる。不活性溶媒としては、例えば、芳香族炭化水素溶媒や脂肪族炭化水素溶媒が挙げられる。芳香族炭化水素溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等が挙げられる。脂肪族炭化水素溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられる。
重合触媒を保存する際の温度に関しては特に制限はない。例えば−40〜60℃が挙げられ、−20〜30℃が好ましく、−20℃〜0℃がより好ましい。
また、重合触媒を保存する際は、窒素ガス等の不活性ガスの存在下で保存することが好ましい。
水素を重合系中に加える場合、水素の圧力は任意であるが、通常は0.0001〜10MPa、好ましくは、0.001〜5MPaである。
(有機金属錯体)
有機金属錯体としては、例えば、以下の式(4)で表されるものが挙げられる。
MXab (4)
[式(4)中、Mは周期律表第3族またはランタノイド系列の遷移金属を示し、Xは、σ結合又はπ結合を介してMと結合するアニオン性配位子を示し、Yはルイス塩基を示す。aはMの価数、bは0、1、2または3を示す。]
前記Xで表されるσ結合を介してMと結合するアニオン性配位子としては、例えば、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数1〜20のアミノ基、炭素数1〜20のシリル基、炭素数1〜20のホスフィド基、炭素数1〜20のスルフィド基、炭素数1〜20のアシル基等が挙げられる。Yで表されるルイス塩基としては、例えば、アミン類、イミン類、エーテル類、ホスフィン類、チオエーテル類等が挙げられ、XとYは架橋していてもよい。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基等のアルキル基、アリル基、イソプロペニル基等のアルケニル基、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、N,N−ジメチルアミノベンジル基等のアリールアルキル基等が挙げられる。炭素数1〜20のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、アセチルアセトナート基等が挙げられる。
炭素数6〜20のアリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基等が挙げられる。炭素数1〜20のアミノ基としては、例えば、N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、ピロリル基、ピペリジル基、カルバゾリル基等が挙げられる。炭素数1〜20のシリル基としては、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリメチルシリルメチル基、ビス(トリメチルシリル)メチル基等が挙げられる。炭素数1〜20のホスフィド基としては、例えば、ジフェニルホスフィド基等が挙げられる。炭素数1〜20のスルフィド基としては、例えば、フェニルスルフィド基等が挙げられる。炭素数1〜20のアシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が挙げられる。
Mは好ましくは周期律表第3族の金属であり、より好ましくはスカンジウムである。
前記Xで表されるπ結合を介してMと結合するアニオン性配位子としては、アリル基、トリアゼニル基、シクロプロペニル基、アミジネート基、以下の式(i)〜(v)のいずれかで表されるη5結合性環状配位子が挙げられる。
式(i)〜(v)中、R〜R45は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリーロキシ基、炭素数1〜20のチオアルコキシ基、炭素数6〜20のチオアリーロキシ基、アミノ基、アシロキシ基又はアルキルシリル基を示し、R〜R33は互いに同一でも異なっていてもよく、c、d、e及びfは1以上の整数を示し、好ましくは1〜3の整数、より好ましくは2である。
式(i)〜(v)において、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;ビニル基、プロペニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基等が挙げられる。炭素数6〜20の芳香族炭化水素基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等のアリールアルキル基;トリル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、トリ−t−ブチルフェニル基等のアルキル置換フェニル基;フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、アントラセニル基、フェナントニル基等が挙げられる。炭素数1〜20のチオアルコキシ基としては、例えば、チオメトキシ基等が挙げられる。炭素数6〜20のチオアリーロキシ基としては、例えば、チオフェノキシ基等が挙げられる。炭素数6〜20のアミノ基としては、N−フェニルアミノ基、N−フェニル−N−メチルアミノ基、N、N−ジフェニルアミノ基、N−カルバゾリル基、などが挙げられる。炭素数6〜20のアシロキシ基としては、ベンゾイロキシ基、1−ナフチロキシ基、2−ナフチロキシ基、などが挙げられる。ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリーロキシ基、アルキルシリル基の具体例については、式(4)のXに挙げたものと同一のものが挙げられる。
式(i)のシクロペンタジエニルπ配位子の具体例としては、シクロペンタジエニル基、1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル基、1−トリメチルシリルメチル−2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル基、1,2,3,4,5−ペンタキス−(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエニル基、1−t−ブチル−2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル基等が挙げられる。
式(ii)のインデニルπ配位子の具体例としては、インデニル基、1,3−ジイソプロピルインデニル基、1,3−ジイソプロピル−2−メチルインデニル基、1,2,3−トリイソプロピルインデニル基、1,3−ジイソプロピル−2,4,7−トリメチルインデニル基、1,3−ジイソプロピル−2,4,5,6,7−ペンタメチルインデニル基等が挙げられる。
式(iii)の縮合多環式シクロペンタジエニルπ配位子の具体例としては、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、1−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、1,2−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、1,3−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、1,2,3−トリメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、2―メチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、1−エチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、1−エチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、1−エチル−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、1−エチル−2,3−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、1,2−ジエチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、1,2−ジエチル−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、1,3−ジエチル−4、5、6、7−テトラヒドロインデニル基、1,3−ジエチル−2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、1,2,3−トリエチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、2−エチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、1−メチル−2―エチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、1,3−ジメチル−2―エチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、テトラヒドロペンタレニル基、1−メチルテトラヒドロペンタレニル基、2−メチルテトラヒドロペンタレニル基、1,2−ジメチルテトラヒドロペンタレニル基、1,3−ジメチルテトラヒドロペンタレニル基、1,2,3−トリメチルテトラヒドロペンタレニル基、ヘキサヒドロアズレニル基、1−メチルヘキサヒドロアズレニル基、2−メチルヘキサヒドロアズレニル基、1,2−ジメチルヘキサヒドロアズレニル基、1,3−ジメチルヘキサヒドロアズレニル基、1,2,3−トリメチルヘキサヒドロアズレニル基等が挙げられる。
式(iv)の縮合多環式シクロペンタジエニルπ配位子の具体例としては、トリシクロ[6,4,0,0]ドデカジエニル基、2−メチルトリシクロ[6,4,0,0]ドデカジエニル基等が挙げられる。
式(v)の縮合多環式シクロペンタジエニルπ配位子の具体例としては、1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル基、9−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル基、9−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル基、9−nプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル基、9−nプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル基、9−イソプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル基、9−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル基、1,2,3,8−テトラヒドロシクロペンタ[α]インデン、8−メチル−1,2,3,8−テトラヒドロシクロペンタ[α]インデン、8−エチル−1,2,3,8−テトラヒドロシクロペンタ[α]インデン、8−n−プロピル−1,2,3,8−テトラヒドロシクロペンタ[α]インデン、8−フェニル−1,2,3,8−テトラヒドロシクロペンタ[α]インデン、8−トリメチルシリル−1,2,3,8−テトラヒドロシクロペンタ[α]インデン、4a,5,6,7,8,9−ヘキサヒドロベンゾ[α]アズレニル基、10−メチル−4a,5,6,7,8,9−ヘキサヒドロベンゾ[α]アズレニル基、10−エチル−4a,5,6,7,8,9−ヘキサヒドロベンゾ[α]アズレニル基、10−n−プロピル−4a,5,6,7,8,9−ヘキサヒドロベンゾ[α]アズレニル基、10−フェニル−4a,5,6,7,8,9−ヘキサヒドロベンゾ[α]アズレニル基、10−トリメチルシリル−4a,5,6,7,8,9−ヘキサヒドロベンゾ[α]アズレニル基等が挙げられる。
前記縮合多環式シクロペンタジエニルπ配位子の中で、式(v)で表される配位子が特に好ましく、脂環式6員環構造を有する配位子、すなわち以下の式(vi)で表される配位子が、重合活性、錯体の安定性、製造コストの点で最も好ましい。
なお、式(vi)中、R46〜R58は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリーロキシ基、炭素数1〜20のチオアルコキシ基、炭素数6〜20のチオアリーロキシ基、アミノ基、アシロキシ基又はアルキルシリル基を示す。これらの置換基の具体例としては、式(i)〜(v)に関して例示したものが挙げられる。Yで表されるルイス塩基の具体例としては、トリエチルアミン、トリ-n-ブチルアミン、ジメチルアニリン等のアミン類、(置換)ピリジンなどのイミン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ-n-ブチルエーテル、(置換)テトラヒドロフランなどのエーテル類、トリメチルホスフィン、(置換)トリフェニルホスフィンなどのホスフィン類、ジエチルチオエーテル、ジイソプロピルチオエーテル、ジ-n-ブチルチオエーテル、(置換)テトラヒドロチオフェンなどのチオエーテル類、などが挙げられる。
式(4)で表される有機金属錯体はハーフメタロセン錯体が好ましく、その具体例としては、(1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THF)錯体(THF:テトラヒドロフラン)、(9−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THF)錯体、(9−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THF)錯体、(9−nプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THF)錯体、(9−nプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THF)錯体、(9−イソプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THF)錯体、9−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THF)錯体、(1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THT)錯体(THT:テトラヒドロチオフェン)、(9−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THT)錯体、(9−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THT)錯体、(9−nプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THT)錯体、(9−nプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THT)錯体、(9−イソプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THT)錯体、9−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THT)錯体、(1,3−ジメチルテトラヒドロペンタレニル)ビス(N,N−ジメチルアミノベンジル)スカンジウム、(トリシクロ[6,4,0,0]ドデカジエニルビス(N,N−ジメチルアミノベンジル)スカンジウム、(1,2,3,8−テトラヒドロシクロペンタ[α]インデニル)ビス(N,N−ジメチルアミノベンジル)スカンジウム、(8−メチル−1,2,3,8−テトラヒドロシクロペンタ[α]インデニル)ビス(N,N−ジメチルアミノベンジル)スカンジウム、(1,2,3,4−テトラヒドロ−1−フルオレニル)ビス(N,N−ジメチルアミノベンジル)スカンジウム、(9−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−フルオレニル)ビス(N,N−ジメチルアミノベンジル)スカンジウム、(9−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−フルオレニル)ビス(N,N−ジメチルアミノベンジル)スカンジウム、(9−n−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−フルオレニル)ビス(N,N−ジメチルアミノベンジル)スカンジウム、(9−トリメチルシリル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−フルオレニル)ビス(N,N−ジメチルアミノベンジル)スカンジウム、(4a、5,6,7,8,9−ヘキサヒドロベンゾ[α]アズレニル)ビス(N,N−ジメチルアミノベンジル)スカンジウム、(9−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−フルオレニル)ビス(トリメチルシリルメチル)スカンジウム、(9−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−フルオレニル)ビス(トリメチルシリルメチル)スカンジウム、(9−n−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−フルオレニル)ビス(トリメチルシリルメチル)スカンジウム、(9−トリメチルシリル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−フルオレニル)ビス(トリメチルシリルメチル)スカンジウム、(9−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−フルオレニル)ビス(アリル)スカンジウム、(9−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−フルオレニル)ビス(アリル)スカンジウム、(9−n−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−フルオレニル)ビス(アリル)スカンジウム、(9−トリメチルシリル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−フルオレニル)ビス(アリル)スカンジウム等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。
好ましくは、(1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THF)錯体(THF:テトラヒドロフラン)、(9−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THF)錯体、(9−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THF)錯体、(9−nプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THF)錯体、(9−nプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THF)錯体、(9−イソプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THF)錯体、9−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)スカンジウムジベンジル(THF)錯体、である。
本発明においては、有機金属錯体に対するモル比が50以上となる量の有機アルミニウム化合物を用いることが好ましい。当該モル比が50以上であると、触媒を保存した後の重合反応において活性が向上する。当該観点から有機金属錯体に対する有機アルミニウム化合物のモル比は好ましくは、50〜1000であり、より好ましくは50〜600である。 また、有機金属錯体と有機アルミニウム化合物を接触させる際の接触時間は、通常、1分〜60分程度であり、その好ましい温度は、0〜50℃である。
(イオン性化合物)
前記非配位性アニオンとカチオンからなるイオン性化合物としては、例えば、非配位性アニオンと置換又は無置換のトリアリールカルベニウムとからなるイオン性化合物や、非配位性アニオンと置換又は無置換のアニリニウムからなるイオン性化合物が挙げられる。
前記非配位性アニオンとしては、例えば、以下の式(5)で表される非配位性アニオンを挙げることができる。
(BZ (5)
式(5)中、Z〜Zは、それぞれ独立に、水素原子、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基(ハロゲン置換アリール基を含む)、アルキルアリール基、アリールアルキル基、置換アルキル基、有機メタロイド基又はハロゲン原子を示す。
式(5)で表される非配位性アニオンの具体例としては、テトラキス(フルオロフェニル)ボレート、テトラキス(ジフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(トリフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ボレート、テトラ(トルイル)ボレート、テトラ(キシリル)ボレート、(トリフェニル,ペンタフルオロフェニル)ボレート、〔トリス(ペンタフルオロフェニル),フェニル〕ボレート、トリデカハイドライド−7,8−ジカルバウンデカボレート等を挙げることができる。
前記置換又は無置換のトリアリールカルベニウムとしては、例えば、以下の式(6)で表わされるトリアリールカルベニウムを挙げることができる。
〔CR474849 (6)
式(6)中、R47、R48及びR49は、それぞれフェニル基,置換フェニル基,ナフチル基及びアントラセニル基等のアリール基であって、それらは互いに同一であっても、異なっていてもよい。
前記置換フェニル基は、例えば、以下の式(7)で表わすことができる。
5−k50 (7)
式(7)中、R50は、炭素数1〜10のヒドロカルビル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、チオアルコキシ基、チオアリーロキシ基、アミノ基、アシロキシ基、アミド基、カルボキシル基及びハロゲン原子を示し、kは1〜5の整数である。kが2以上の場合、複数のR50は同一であってもよく、異なっていてもよい。
式(6)で表される置換又は無置換のトリアリールカルベニウムの具体例としては、トリ(フェニル)カルベニウム、トリ(トルイル)カルベニウム、トリ(メトキシフェニル)カルベニウム、トリ(クロロフェニル)カルベニウム、トリ(フルオロフェニル)カルベニウム、トリ(キシリル)カルベニウム、〔ジ(トルイル),フェニル〕カルベニウム、〔ジ(メトキシフェニル),フェニル〕カルベニウム、〔ジ(クロロフェニル),フェニル〕カルベニウム、〔トルイル,ジ(フェニル)〕カルベニウム、〔メトキシフェニル,ジ(フェニル)〕カルベニウム、〔クロロフェニル,ジ(フェニル)〕カルベニウム等が挙げられる。
また、置換又は無置換のアニリニウムの具体例としては例えば、N,N−ジメチルアニリニウムが挙げられる。
前記非配位性アニオンとカチオンからなるイオン性化合物の具体例としては、トリ(フェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(4−メチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(4−メトキシフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
本発明において、前記イオン性化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。
イオン性化合物の使用量については特に制限はないが、有機金属錯体に対するイオン性化合物のモル比が1.0〜1.5の範囲であることが高い触媒活性を得られることから好ましい。
<芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法>
本発明の芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法は、上記の有機金属錯体、有機アルミニウム組成物およびイオン性化合物を接触させて得た遷移金属錯体触媒を用いてモノマーの重合を行うものである。
なお、遷移金属錯体触媒調製時にモノマーを少量添加することで予備重合が起り、触媒系が高活性化する。
重合方式としては特に制限がないが、塊状重合や溶液重合等を好適に採用することができる。塊状重合法による場合は無溶媒であり、溶液重合法による場合に用いる溶媒としては、不活性溶媒が好適である。不活性溶媒の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素が挙げられる。重合温度は、通常、0〜200℃、好ましくは0〜120℃の範囲である。重合時の圧力は、通常、0.01〜30MPa、好ましくは0.01〜3MPaの範囲である。
また、重合は、重合反応器内で窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下に行われる。
(モノマー)
本発明の重合体の製造方法において用いられるモノマーとしては芳香族ビニル化合物や芳香族ビニル化合物との共重合に用いるオレフィン系モノマーが挙げられる。
芳香族ビニル化合物としては、各種のものがあるが、下記式(8)で表されるものが好ましい。
(式(8)中、Rは水素原子、ハロゲン原子あるいは炭素数20個以下の炭化水素基を示し、mは1〜3の整数を示す。なお、mが複数のときは、各Rは同じでも異なってもよい。)
芳香族ビニル化合物の具体例としては、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−n−プロピルスチレン、p−イソプロピルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−フェニルスチレン、o−メチルスチレン、o−エチルスチレン、o−n−プロピルスチレン、o−イソプロピルスチレン、m−メチルスチレン、m−エチルスチレン、m−n−プロピルスチレン、m−イソプロピルスチレン、m−n−ブチルスチレン、メシチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、3,5−ジメチルスチレン、3−ビニルスチレン、4−ビニルスチレン、4−ブテニルスチレン等のアルキルスチレン、p−クロロスチレン、m−クロロスチレン、o−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、o−ブロモスチレン、p−フルオロスチレン、m−フルオロスチレン、o−フルオロスチレン、o−メチル−p−フルオロスチレン等のハロゲン化スチレン、p−メトキシスチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン等のアルコキシスチレン、ビニル安息香酸エステル等を挙げられ、中でも、スチレンが好ましい。上記芳香族ビニル化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記オレフィン系モノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、4−フェニル−1−ブテン、6−フェニル−1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、5−メチル−1−ヘキセン、3,3−ジメチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキサン、ヘキサフルオロプロペン、テトラフルオロエチレン、2−フルオロプロペン、フルオロエチレン、1,1−ジフルオロエチレン、3−フルオロプロペン、トリフルオロエチレン、3,4−ジクロロ−1−ブテン、ブタジエン、イソプレン、ジシクロペンタジエン、ノルボルネン、アセチレン等が挙げられ、中でも、エチレン、プロピレン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組合わせて用いてもよい。
本発明の芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法は、芳香族ビニル化合物の単独重合又はオレフィン系モノマーとの共重合であるが、芳香族ビニル化合物の単独重合が好ましい。
芳香族ビニル化合物およびオレフィン系モノマーを原料として共重合を行う場合、得られる共重合体中の芳香族ビニル化合物単位の含有量は、好ましくは5〜99モル%であり、より好ましくは40〜95モル%である。すなわち、オレフィン系モノマー単位の含有量は、好ましくは1〜95モル%であり、より好ましくは5〜60モル%である。
オレフィン系モノマー単位の含有量が、上記範囲内であることで、芳香族ビニル化合物単独重合体に対し、靱性や成形性を改良することができる。
(芳香族ビニル化合物系重合体)
本発明の芳香族ビニル化合物等の重合における転化率は、35%以上が好ましく、40%以上がより好ましく、45%以上がさらに好ましい。ここで、本発明の芳香族ビニル化合物等の重合における転化率は高いほど好ましいが、例えば、90%以下でもよく、80%以下でもよく、70%以下であってもよい。
本発明で得られる重合体が、芳香族ビニル化合物をモノマーとして用いて得られる芳香族ビニル化合物重合体(共重合体を含む。)である場合、シンジオタクチック構造を有することが好ましい。すなわち、該重合体に含まれる芳香族ビニル化合物から構成される繰り返し単位が連続している場合に、その繰り返し単位の芳香環が、高分子主鎖がつくる平面に対して、交互に配置している割合(シンジオタクチシティー)が高いことが好ましい。そして、シンジオタクチシティーは、芳香族ビニル化合物から構成される繰り返し単位連鎖の立体規則性[rrrr]で表すことができる。本発明の重合体において、立体規則性[rrrr]は、好ましくは80モル%以上、より好ましくは95モル%以上、さらに好ましくは98モル%以上である。80モル%未満であると、シンジオタクチック構造の特徴である耐熱性が低下する。
立体規則性[rrrr]とは、芳香族ビニル化合物重合体中のペンタッド(五連鎖)単位でのラセミ分率(モル%)であり、立体規則性分布を表す指標である。この立体規則性[rrrr]は、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,6,925(1973)」で提案された方法に準拠し、13C−NMRスペクトルの測定によって算出することができる。具体的には、共重合体中のスチレン連鎖のフェニルC1炭素領域(146.3ppm〜144.5ppm)のうち、ノイズ(サテライトピークやスピニングサイドバンド)を除いたピークの分率で表される。
本発明の重合体は、GPC法により測定した分子量分布(Mw/Mn)が、通常1.7以上、好ましくは2.0〜5.0、より好ましくは2.0〜3.5である。
分子量分布は、ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)法により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)から与えられる。GPCの測定は、例えば、GPCカラムShodex UT806L(GLサイエンス社製)を用いて、温度145℃、溶媒1,2,4−トリクロロベンゼン、流速1.0ml/分の条件で行うことができる。
また、本発明の製造方法により得られる重合体の重量平均分子量は特に限定されないが、耐衝撃性の観点から、ポリスチレン換算の重量平均分子量で、通常、10,000〜3,000,000、好ましくは50,000〜900,000の範囲である。
また、重量平均分子量は、分子量の指標である極限粘度[η]を測定することにより求めることができる。実施例において、極限粘度[η]は、(株)離合社製粘度計(VMR−053U−PC・F01)、ウベローデ型粘度管(測時球容積:2〜3ml、毛細管直径:0.44〜0.48mm)、溶媒として1,2,4−トリクロルベンゼンを用いて、0.02〜0.16g/dLの溶液を145℃にて測定した。本発明により得られる重合体を極限粘度[η]で表すと、通常、0.1〜16dl/g(重量平均分子量で10,000〜3,000,000)、好ましくは0.2〜5.0dl/g(重量平均分子量で50,000〜900,000)の範囲である。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
トリアルキルアルミニウム中に含まれるジアルキルアルミニウムヒドリド含量の定量方法は、以下の手順で行なった。
分析例1
市販のトリ−n−ブチルアルミニウム(1.0M−トルエン溶液、ケムチュラ社製、ロット番号81908)のH−NMRを測定した。
3.75ppmから3.84ppmにアルミニウムに結合した水素のピークが観測され、その面積とメチル基由来のピークの面積の比から、トリ−n−ブチルアルミニウム中に含まれるジ−n−ブチルアルミニウムヒドリド含量は、1.5モル%と算出した。
H−NMR測定)
装置:JEOL RESONANCE ECA500
共鳴周波数:500MHz
基準:2.10ppm(トルエン)
分析例2
分析例1のトリ−n−ブチルアルミニウムに、含有されるジ−n−ブチルアルミニウムヒドリドに対してモル比で4倍量の1−トリメチルシリルヘキシンを添加した生成物のH−NMRを同様に測定したところ、3.75ppmから3.84ppmに観測されるアルミニウムに結合した水素のピークは消滅しており、定量不能(定量可能限界値以下)であった。
定量不能であることは、トリ−n−ブチルアルミニウム中に含まれるジ−n−ブチルアルミニウムヒドリド含量は0.05モル%以下であることを意味する。
分析例3
分析例1のトリ−n−ブチルアルミニウムに、含有されるジ−n−ブチルアルミニウムヒドリドに対してモル比で6.7倍量の1−トリメチルシリルヘキシンを添加した生成物のH−NMRを同様に測定したところ、3.75ppmから3.84ppmに観測されるアルミニウムに結合した水素のピークは消滅しており、定量不能(定量可能限界値以下)であった。
製造例1 有機アルミニウム組成物1(TMSH1.0mol%添加)溶液の調製
加熱乾燥した容器に対して、窒素雰囲気下、室温で、アルミニウムヒドリド化合物がジ−n−ブチルアルミニウムヒドリド(DNBAH)換算で1.5mol%含まれる1Mのトリ−n−ブチルアルミニウム(TNBA)のトルエン溶液を5.0mL添加した。これに対し、1−トリメチルシリル−1−ヘキシン(TMSH)を10μL添加し、30分以上撹拌することにより、TMSH1.0mol%含有TNBAトルエン溶液(1.0M)を調製した。
製造例2 有機アルミニウム組成物2(TMSH6.0mol%添加)溶液の調製
加熱乾燥した容器に対して、窒素雰囲気下、室温で、アルミニウムヒドリド化合物がジ−n−ブチルアルミニウムヒドリド(DNBAH)換算で1.5mol%含まれる1Mのトリ−n−ブチルアルミニウム(TNBA)のトルエン溶液を5.0mL添加した。これに対し、1−トリメチルシリル−1−ヘキシン(TMSH)を61μL添加し、30分以上撹拌することにより、TMSH6.0mol%含有TNBAトルエン溶液(1.0M)を調製した。
製造例3 有機アルミニウム組成物3(TMSH10mol%添加)溶液の調製
加熱乾燥した容器に対して、窒素雰囲気下、室温で、アルミニウムヒドリド化合物がジ−n−ブチルアルミニウムヒドリド(DNBAH)換算で1.5mol%含まれる1Mのトリ−n−ブチルアルミニウム(TNBA)のトルエン溶液を5.0mL添加した。これに対し、1−トリメチルシリル−1−ヘキシン(TMSH)を101μL添加し、30分以上撹拌することにより、TMSH10mol%含有TNBAトルエン溶液(1.0M)を調製した。
製造例4 有機アルミニウム組成物4(TMSP1.0mol%添加)溶液の調製
製造例1において、TMSHを1−トリメチルシリル−プロピン(TMSP)とし、その添加量を7.4μLとした。それ以外は同様の操作によりTMSP1.0mol%含有TNBAトルエン溶液(1.0M)を調製した。
製造例5 有機アルミニウム組成物5(BTMSA1.0mol%添加)溶液の調製
製造例1において、TMSHをビス(トリメチルシリル)アセチレン(BTMSA)とし、その添加量を11μLとした。それ以外は同様の操作によりBTMSA1.0mol%含有TNBAトルエン溶液(1.0M)を調製した。
製造例6 有機アルミニウム組成物6(PhTMSA1.0mol%添加)溶液の調製
製造例1において、TMSHを1−フェニル−2−トリメチルシリルアセチレン(PhTMSA)とし、その添加量を10μLとした。それ以外は同様の操作によりPhTMSA1.0mol%含有TNBAトルエン溶液(1.0M)を調製した。
製造例7 (9−イソプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)ジベンジルスカンジウムテトラヒドロフラン付加体の合成
加熱乾燥した200mLの容器に対し、窒素雰囲気下で三塩化スカンジウムトリス(テトラヒドロフラン)付加体2.6gとヘキサン70mLを入れて撹拌し、白色スラリーを得た。この容器をドライアイス−エタノールバスに浸し、内温を−30℃に保った。この容器に対して、9−リチオ−(9−イソプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレン)2gとヘキサン40mLからなる淡黄色スラリーを加え、強撹拌した。容器からドライアイス−エタノールバスを取り外し、室温で5時間撹拌を続けた。得られた淡黄色スラリーの溶媒を減圧留去して単黄色固体を得た。ヘキサンによりこの固体を洗浄した。得られた固体に対してトルエン40mLを加えて撹拌した。この容器を氷浴に浸し、内温を0℃に保った。この容器に対して、2Mのベンジルマグネシウムクロリドのテトラヒドロフラン溶液を12.5mL加えた。容器から氷浴を取り外し、室温で48時間撹拌を続けた。得られた淡緑白色スラリーの溶媒を減圧留去し、茶褐色の粘張な固体を得た。得られた固体に対してヘキサン80mLを入れて撹拌し、容器を65℃のオイルバスに浸して1時間撹拌を継続した。得られた茶褐色スラリーからヘキサン可溶成分を抽出した後、溶媒を減圧留去して茶褐色の粘張な固体を得た。−20℃において得られた固体をエーテルにより洗浄した。固体中に残留した溶媒を減圧留去することによって黄色パウダーとして(9−イソプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)ジベンジルスカンジウムテトラヒドロフラン付加体を1.9g得た。収率は54%であった。
実施例1
加熱乾燥した30mLのワインボトル型バイアル瓶に、窒素雰囲気下、室温で、予めアルミナカラムにより精製したスチレン5mL、製造例1で得られた有機アルミニウム組成物1溶液(TMSH1.0mol%添加TNBAトルエン溶液(1.0M))を9.5μL加え、インナーキャップ及びアルミシールにより封印した。このワインボトル型バイアル瓶を60℃のウォーターバスに入れた。
別の加熱乾燥した容器に、窒素雰囲気下、室温で、トルエン7.6mL、製造例1で得られた有機アルミニウム組成物1溶液(TMSH1.0mol%添加TNBAトルエン溶液(1.0M))0.23mL、スチレンモノマー0.02mL、製造例で得られた(9−イソプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル)ジベンジルスカンジウムテトラヒドロフラン付加体のトルエン溶液0.13mL(80mM)、ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液12mL(1.0mM)をこの順で接触させ、触媒を調製した。当該触媒を25℃で1時間撹拌し、上記バイアル瓶にこの触媒を40μL加えて、重合反応を行った。30分後に反応系にメタノールを加えて重合を停止し、得られたポリマーを200℃、3時間で乾燥した。
転化率は57.9質量%であった。また、得られたポリスチレンの立体規則性〔rrrr〕は99%であった。
実施例2
実施例1において、製造例1で得られた有機アルミニウム組成物1溶液(TMSH1.0mol%添加TNBAトルエン溶液(1.0M))を、製造例2で得られた有機アルミニウム組成物2溶液(TMSH6.0mol%添加TNBAトルエン溶液(1.0M))に変更した。それ以外は実施例1と同様の操作により行った。転化率は59.1%であった。また、得られたポリスチレンの立体規則性〔rrrr〕は99%であった。
実施例3
実施例1において、製造例1で得られた有機アルミニウム組成物1溶液(TMSH1.0mol%添加TNBAトルエン溶液(1.0M))を、製造例3で得られた有機アルミニウム組成物3溶液(TMSH10mol%添加TNBAトルエン溶液(1.0M))に変更した。それ以外は実施例1と同様の操作により行った。転化率は46.8%であった。また、得られたポリスチレンの立体規則性〔rrrr〕は99%であった。
実施例4
実施例1において、製造例1で得られた有機アルミニウム組成物1溶液(TMSH1.0mol%添加TNBAトルエン溶液(1.0M))を、製造例4で得られた有機アルミニウム組成物4溶液(TMSP1.0mol%添加TNBAトルエン溶液(1.0M))に変更した。それ以外は実施例1と同様の操作により行った。転化率は41.3%であった。また、得られたポリスチレンの立体規則性〔rrrr〕は99%であった。
実施例5
実施例1において、製造例1で得られた有機アルミニウム組成物1溶液(TMSH1.0mol%添加TNBAトルエン溶液(1.0M))を、製造例5で得られた有機アルミニウム組成物5溶液(BTMSA1.0mol%添加TNBAトルエン溶液(1.0M))に変更した。それ以外は実施例1と同様の操作により行った。転化率は42.2%であった。また、得られたポリスチレンの立体規則性〔rrrr〕は99%であった。
実施例6
実施例1において、製造例1で得られた有機アルミニウム組成物1溶液(TMSH1.0mol%添加TNBAトルエン溶液(1.0M))を、製造例6で得られた有機アルミニウム組成物6溶液(PhTMSA1.0mol%添加TNBAトルエン溶液(1.0M))に変更した。それ以外は実施例1と同様の操作により行った。転化率は37.3%であった。また、得られたポリスチレンの立体規則性〔rrrr〕は99%であった。
比較例1
実施例1において、製造例1で得られた有機アルミニウム組成物1溶液(TMSH1.0mol%添加TNBAトルエン溶液(1.0M))を、アルミニウムヒドリド化合物がジ−n−ブチルアルミニウムヒドリド(DNBAH)換算で1.5mol%含まれるTNBAトルエン溶液(1.0M)に変更した。それ以外は実施例1と同様の操作により行った。転化率は33.7%であった。また、得られたポリスチレンの立体規則性〔rrrr〕は99%であった。
実施例1〜6と比較例1との対比より、本発明の有機アルミニウム組成物と遷移金属錯体を含む重合触媒は、重合活性が高いことがわかる。
本発明によれば、高い重合活性を有する触媒を製造することができる。当該製造方法を利用することで、工業的規模で重合反応を行う場合であっても、重合体を効率よく生産することができる。

Claims (8)

  1. 式(1)で示される有機アルミニウム化合物と式(2)で示される有機アルミニウム化合物を含む組成物と遷移金属錯体とを含む芳香族ビニル化合物系重合体の製造用重合触媒であって、式(2)で示される有機アルミニウム化合物が、全有機アルミニウム化合物中0.08モル%以下である有機アルミニウム組成物であり、前記遷移金属錯体が、式(4)で示される遷移金属錯体を含む、芳香族ビニル化合物系重合体の製造用重合触媒。




    ここで各Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数7〜20のアリールアルキル基を示し、式(1)の三つのRのうち少なくとも一つは、ベータ位に水素を有する炭素数2〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数8〜20のアリールアルキル基を示す。
    MX (4)
    ここでMはスカンジウムを示し、Xはハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数1〜20のアミノ基、炭素数1〜20のシリル基、炭素数1〜20のホスフィド基、炭素数1〜20のスルフィド基、炭素数1〜20のアシル基、アリル基、トリアゼニル基、シクロプロペニル基、アミジネート基、以下の式(i)〜(v)のいずれかで表されるη5結合性環状配位子のいずれかを示し、Yはルイス塩基を示す。aは3を示し、bは0、1、2または3を示す。
    ここでR 〜R 45 は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリーロキシ基、炭素数1〜20のチオアルコキシ基、炭素数6〜20のチオアリーロキシ基、アミノ基、アシロキシ基又はアルキルシリル基を示し、R 〜R 33 は互いに同一でも異なっていてもよく、c、d、e及びfは1以上の整数を示す。
  2. 式(1)で示される有機アルミニウム化合物と式(2)で示される有機アルミニウム化合物を含む組成物に対して、式(3)で示される化合物を、式(2)で示される有機アルミニウム化合物に対してモル比で0.5倍以上10倍以下添加することにより得られる有機アルミニウム組成物を含む、請求項1に記載の芳香族ビニル化合物系重合体の製造用重合触媒。


    ここでRとRは、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアリールアルキル基あるいはR Si基で示されるシリル基で、RとRの少なくとも一方はR Si基で示されるシリル基であり、Rは、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数7〜20のアリールアルキル基のいずれかである。
  3. 式(1)で示される有機アルミニウム化合物と式(2)で示される有機アルミニウム化合物を含む組成物に対して、式(3)で示される化合物を、式(2)で示される有機アルミニウム化合物に対してモル比で1.0倍以上10倍以下添加することにより得られる有機アルミニウム組成物を含む、請求項1に記載の芳香族ビニル化合物系重合体の製造用重合触媒。


    ここでR とRは、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアリールアルキル基あるいはR Si基で示されるシリル基で、RとRの少なくとも一方はR Si基で示されるシリル基であり、Rは、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数7〜20のアリールアルキル基のいずれかである。
  4. 遷移金属錯体が、ハーフメタロセン錯体と、非配位性アニオンとカチオンからなるイオン性化合物の反応生成物である請求項1〜3のいずれかに記載の芳香族ビニル化合物系重合体の製造用重合触媒。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の芳香族ビニル化合物系重合体の製造用重合触媒により芳香族ビニル化合物を含むモノマーを重合する芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法。
  6. 芳香族ビニル化合物を単独重合する請求項5に記載の芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法。
  7. 前記モノマーがさらにオレフィン系モノマーを含む請求項5に記載の芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法。
  8. オレフィンモノマーが、モノオレフィン誘導体又はジエン誘導体である請求項7に記載の芳香族ビニル化合物系重合体の製造方法。
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