JP5727736B2 - 芳香族ビニル化合物重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
メタロセン触媒においては、環状配位子の選択や置換基の導入等により、重合時におけるモノマーと伸長中の重合鎖との位置関係を制御することができ、当該触媒を用いることで特定の立体規則性(アイソタクチック性やシンジオタクチック性等)を有する重合体を製造することができる。
また、メタロセン錯体中の中心金属に関しては、従来はチタン、ジルコニウム、ハフニウム等の4族遷移金属がよく用いられていたが、近年、スカンジウム、イットリウム、ランタン等の3族遷移金属やランタノイド金属を用いるメタロセン錯体を用いた重合反応が報告されている。
例えば、特許文献1は、スカンジウム、イットリウム、ランタン又はランタニド金属を利用するハーフメタロセン錯体や、当該錯体を用いて極性若しくは非極性オレフィン性不飽和モノマー又はラクトンを(共)重合させて(共)重合体を製造する方法を開示する。
シンジオタクチックポリマーを製造する際の触媒に関しても、4族遷移金属以外の金属を利用するメタロセン触媒についての報告があり、例えば、特許文献2は、第3族金属原子またはランタノイド金属原子を含むハーフメタロセン錯体を含む重合触媒組成物およびそれを用いて得られるシンジオタクチシティーが高い重合体を開示する。
例えば、特許文献1の課題として、種々のモノマーを配位重合して均質で高純度の生成物を工業的規模で得ることができる安定な金属錯体を見出すことが挙げられているが、特許文献1には工業的規模で行う際の特有の問題について記載がなく、また実施例で開示する態様は実験室規模で実施したものである。したがって、工業的規模で実施した際に初めて生じる問題に対しては、特許文献1に記載の技術は十分ではない。
また、特許文献2には、重合活性やオレフィンやジエンとの共重合性に優れる触媒や、当該触媒により得られる分子量分布が狭く、高いシンジオタクチシティーを有する重合体が記載されているが、特許文献2が実施例で開示する態様も実験室規模で実施したものであり、工業的規模で実施する場合においても同様の結果を得るためにはさらなる技術開発が必要である。
すなわち本発明は、
1. 以下の工程Aおよび工程Bを含む触媒調製方法によって得られた重合触媒を用いて重合反応を行う芳香族ビニル化合物重合体の製造方法、
工程A:周期律表第3族またはランタノイド系列の遷移金属を含むハーフメタロセン錯体と炭素数3以上のアルキル基を有する有機アルミニウム化合物とを接触させる工程であって、前記ハーフメタロセン錯体に対するモル比が50以上となる量の前記有機アルミニウム化合物を用いて接触させる工程
工程B:前記工程Aの次に行われる工程であって、工程Aの接触生成物と非配位性アニオンとカチオンからなるイオン性化合物からイオン性錯体を形成する工程
2. 前記工程Aにおいて、前記ハーフメタロセン錯体に対するモル比が50〜300となる量の前記有機アルミニウム化合物を用いて接触させる、前記1に記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法、
3. 前記工程Aにおいて、前記ハーフメタロセン錯体に対するモル比が100〜300となる量の前記有機アルミニウム化合物を用いて接触させる、前記1に記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法、
4. 前記工程Aの接触条件が、温度が0〜50℃で、接触時間が1〜60分である前記1〜3のいずれかに記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法、
5. 前記重合触媒が、不活性溶媒の存在下で調製されたものである前記1〜4のいずれかに記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法、
6. 前記不活性溶媒が、芳香族炭化水素溶媒または脂肪族炭化水素溶媒である前記5に記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法、
7. 前記ハーフメタロセン錯体が、以下の式(II)で表される錯体である前記1〜6のいずれかに記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法、
RMXa-1Yb (II)
[(II)式中、Rは少なくとも一つが飽和環である縮合多環式シクロペンタジエニルπ配位子を示し、Mは周期律表第3族またはランタノイド系列の遷移金属を示し、Xはσ配位子を示し、Yはルイス塩基を示す。aはMの価数、bは0、1または2を示す。]
8. 前記有機アルミニウム化合物が、以下の式(VII)で表される前記1〜7のいずれかに記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法、
R’R’’R’’’Al (VII)
[式(VII)中、R’、R’’およびR’’’はそれぞれ独立に炭素数3〜5のアルキル基を示す。]
9. 前記イオン性化合物が、置換又は無置換のトリアリールカルベニウムまたは置換又は無置換のアニリニウムから選ばれるカチオンと以下の式(VIII)で表される非配位性アニオンからなるイオン性化合物である前記1〜8のいずれかに記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法、
(BZ1Z2Z3Z4)- (VIII)
[式(VIII)中、Z1〜Z4は、それぞれ水素原子、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基(ハロゲン置換アリール基を含む)、アルキルアリール基、アリールアルキル基、置換アルキル基及び有機メタロイド基又はハロゲン原子を示す。]
10. 前記1〜9のいずれかに記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法であって、芳香族ビニル化合物を重合する工程を含む、芳香族ビニル化合物から構成される繰り返し単位連鎖の立体規則性[rrrr]が80モル%以上である芳香族ビニル化合物重合体の製造方法、
11. 前記1〜9のいずれかに記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法であって、芳香族ビニル化合物およびオレフィン系モノマーを重合する工程を含む、芳香族ビニル化合物から構成される繰り返し単位連鎖の立体規則性[rrrr]が80モル%以上である芳香族ビニル化合物重合体の製造方法
を提供するものである。
工程A:周期律表第3族またはランタノイド系列の遷移金属を含むハーフメタロセン錯体と炭素数3以上のアルキル基を有する有機アルミニウム化合物を接触させる工程であって、前記ハーフメタロセン錯体に対するモル比が50以上となる量の前記有機アルミニウム化合物を用いて接触させる工程
工程B:前記工程Aの次に行われる工程であって、工程Aの接触生成物と非配位性アニオンとカチオンからなるイオン性化合物からイオン性錯体を形成する工程
本発明においては、前記ハーフメタロセン錯体に対するモル比が50以上となる量の前記有機アルミニウム化合物が用いられる。当該モル比が50未満のときは、触媒を保存した後の重合反応において活性が低下しやすくなる。当該観点からモル比は好ましくは、50〜300であり、より好ましくは100〜300である。
工程Aにおいて、前記ハーフメタロセン錯体と前記有機アルミニウム化合物を接触させる際の接触時間は、通常、1分〜60分程度であり、その好ましい温度は、0〜50℃である。
本発明においては、前記イオン性化合物の使用量については特に制限はないが、前記ハーフメタロセン錯体に対する前記イオン性化合物のモル比が1.0〜1.5の範囲であることが高い触媒活性を得られることから好ましい。
工程Bにおいて、工程Aの接触生成物と前記イオン性化合物を接触させる際の接触時間は特に制限はなく、またその好ましい温度は0〜50℃である。
重合用触媒を調製する場合には、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下、接触操作を行うことが望ましい。当該触媒は、予め、触媒調製槽において調製してよいし、芳香族ビニル化合物の重合を行う重合反応器内において調製してもよい。
触媒を保存する際の温度に関しては特に制限はない。例えば−40〜60℃が挙げられ、−20〜30℃が好ましく、0〜30℃がより好ましい。
触媒を保存する際は、窒素ガス等の不活性ガスの存在下で保存することが好ましい。
本発明の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法において用いられる重合方式としては特に制限がないが、塊状重合や溶液重合等を好適に採用することができる。塊状重合法による場合は無溶媒であり、溶液重合法による場合に用いる溶媒としては、不活性溶媒が好適である。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素が挙げられる。重合温度は、通常、0〜200℃、好ましくは0〜120℃の範囲である。また、重合時の圧力は、通常、0.01〜30MPa、好ましくは0.01〜3MPaの範囲である。
前記ハーフメタロセン錯体としては、例えば、以下の式(II)で表される遷移金属化合物が挙げられる。
RMXa-1Yb (II)
式(II)において、Rは少なくとも一つが飽和環である縮合多環式シクロペンタジエニルπ配位子を示し、Mは周期律表第3族またはランタノイド系列の遷移金属を示す。Xはσ配位子を示し、Xが複数ある場合には複数のXは同じでも異なっていてもよく、また、互いに任意の基を介して結合していてもよい。Yはルイス塩基を示し、Xと架橋していてもよい。aはMの価数、bは0、1または2を示す。
式(II)中のRは、以下の式(III)、(IV)および(V)で表されるいずれかの縮合多環式シクロペンタジエニルπ配位子であることが好ましい。
R’R’’R’’’Al (VII)
式(VII)中、R’、R’’およびR’’’はそれぞれ独立に炭素数3〜5のアルキル基を示す。アルキル基の炭素数が3〜5の範囲であれば十分な重合活性が得られるため好ましい。炭素数3〜5のアルキル基としては、各種プロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基が挙げられる。
本発明においては、前記有機アルミニウム化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。
(BZ1Z2Z3Z4)- (VIII)
式(VIII)中、Z1〜Z4は、それぞれ水素原子、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基(ハロゲン置換アリール基を含む)、アルキルアリール基、アリールアルキル基、置換アルキル基及び有機メタロイド基又はハロゲン原子を示す。
〔CR47R48R49〕+ (IX)
式(IX)中、R47、R48及びR49は、それぞれフェニル基,置換フェニル基,ナフチル基及びアントラセニル基等のアリール基であって、それらは互いに同一であっても、異なっていてもよい。
C6H5-kR50 k (X)
式(X)中、R50は、炭素数1〜10のヒドロカルビル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、チオアルコキシ基、チオアリーロキシ基、アミノ基、アミド基、カルボキシル基及びハロゲン原子を示し、kは1〜5の整数である。kが2以上の場合、複数のR50は同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、置換又は無置換のアニリニウムの具体例としては例えば、N,N−ジメチルアニリニウムが挙げられる。
本発明において、前記イオン性化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。
立体規則性[rrrr]とは、芳香族ビニル化合物重合体中のペンタッド(五連鎖)単位でのラセミ分率(モル%)であり、立体規則性分布を表す指標である。この立体規則性[rrrr]は、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,6,925(1973)」で提案された方法に準拠し、13C−NMRスペクトルの測定によって算出することができる。具体的には、共重合体中のスチレン連鎖のフェニルC1炭素領域(146.3ppm〜144.5ppm)のうち、ノイズ(サテライトピークやスピニングサイドバンド)を除いたピークの分率で表される。
分子量分布は、ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)法により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)から与えられる。GPCの測定は、例えば、GPCカラムShodex UT806L(GLサイエンス社製)を用いて、温度145℃、溶媒1,2,4−トリクロロベンゼン、流速1.0ml/分の条件で行うことができる。
また、本発明の製造方法により得られる芳香族ビニル化合物重合体の重量平均分子量は特に限定されないが、耐衝撃性の観点から、ポリスチレン換算の重量平均分子量で、通常、10,000〜3,000,000、好ましくは50,000〜900,000の範囲である。
また、重量平均分子量は、分子量の指標である極限粘度[η]を測定することにより求めることができる。実施例において、極限粘度[η]は、(株)離合社製粘度計(VMR−053U−PC・F01)、ウベローデ型粘度管(測時球容積:2〜3ml、毛細管直径:0.44〜0.48mm)、溶媒として1,2,4−トリクロルベンゼンを用いて、0.02〜0.16g/dLの溶液を145℃にて測定した。本発明の芳香族ビニル化合物重合体を極限粘度[η]で表すと、通常、0.1〜16dl/g(重量平均分子量で10,000〜3,000,000)、好ましくは0.2〜5.0dl/g(重量平均分子量で50,000〜900,000)の範囲である。
N,N−ジメチル‐o‐トルイジン(18ml、0.12mmol)のヘキサン(50ml)−ジエチルエーテル(16ml)溶液にn−BuLiのヘキサン溶液(2.6mol/L,50ml)を25分かけて滴下した。45時間撹拌した後、ろ過により沈殿をろ別した。得られた固体をヘキサンにより洗浄(40ml×3回)した後に、減圧乾燥してジメチルアミノベンジルリチウムを13g(収率77%)得た。
無水ScCl3(1.0g,6.6mmol)のテトラヒドロフラン(THF)懸濁液(10ml)を室温で1時間撹拌し、ここへ製造例1で合成したジメチルアミノベンジルリチウム(2.8g,20mmol)のTHF溶液を滴下し、12時間撹拌した。溶媒を留去した後にトルエンで抽出し、さらに再結晶により精製し、トリス(ジメチルアミノベンジル)スカンジウムを淡黄色の結晶として得た。収率は80%であった。
フルオレン(30g,0.18mol)をエチレンジアミン175ml−THF175mlの混合溶液に溶解させた。この溶液に、0℃で金属リチウム(5.6g,0.812mol)を50分間かけて投入した。反応終了後、水を添加し、ジエチルエーテルにより抽出後、塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した。ジエチルエーテル層に硫酸マグネシウムを入れ、冷蔵庫にて一晩乾燥させた。硫酸マグネシウムをろ別し、ジエチルエーテル留去することによって、オレンジ色の目的物(1,2,3,4−テトラヒドロフルオレン)を得た。収率は90%であった。
製造例2で得られた(1,2,3,4−テトラヒドロ−1−フルオレニル)ビス(N,N−ジメチルアミノベンジル)スカンジウム(2.0g,4.5mmol)のTHF溶液10mlに、製造例3で得られた1,2,3,4−テトラヒドロフルオレン(0.92g,5.4mmol)のTHF溶液10mlをいれ、70℃で12時間攪拌した。反応終了後、溶媒を除去し、ヘキサン50mlで3回洗浄後、トルエンで抽出し、さらに再結晶により精製し、(1,2,3,4−テトラヒドロ−1−フルオレニル)ビス(N,N−ジメチルアミノベンジル)スカンジウムを淡黄色の結晶として得た。収率は22%であった。
〔触媒の調製工程および保存工程〕
パイロット装置のジャケット付き触媒調合槽(50L)の温度を25℃に設定し、この触媒調合槽にエチルベンゼン19.3Lを入れた。その後、トリノルマルブチルアルミニウムを2.6mol、製造例4で得られたスカンジウム錯体を0.013mol、ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートを0.016molをこの順に加えた。
その後、25℃で5分間そのまま保存した。
加熱乾燥した30mLのワインボトル型バイアル瓶に、窒素雰囲気下、室温でスチレン5mL、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)0.79μmolを加え、インナーキャップ及びアルミシールにより封印した。このワインボトル型バイアル瓶を60℃のウオーターバスに入れた。このバイアル瓶に前記方法で保存した触媒(500ml)を加え、重合反応を行った。60分後に反応系にメタノールを加え、攪拌後にろ別し、得られたポリマーを200℃、3時間で乾燥した。
触媒調製工程に関して、第1表−1、第1表−2に記載の条件に変えた他は実施例1に記載の方法で触媒2〜6、8〜12を調製した。さらに、第2表−1〜第2表−3に記載の保存条件に変えた他は実施例1と同様にして触媒を保存し、その重合活性の評価を行った。
触媒調製工程に関して、第1表−2に記載の条件に変えた他は実施例1に記載の方法で触媒7を調製した。
加熱乾燥した5リットルオートクレーブに、窒素雰囲気下、室温でトルエン2,800mL、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)1.0mmol、スチレン412mlを加え、攪拌しながら温度を70℃にした。このオートクレーブに(一日保存した)前記触媒7を加え、15分後にエチレンで圧力を0.09MPaに保ちながら、10分間重合した。重合反応終了後、反応生成物をメタノール−塩酸溶液中に投入し、十分攪拌した後ろ別した。次いでメタノール洗浄および乾燥により、スチレン/エチレン共重合体340gを得た。得られたポリマーの分子量はMw=260,000、Mn=104,000、Mw/Mn=2.51、エチレン単位含量は5.9mol%であった。
上記のように比較例1〜7に比べて、実施例においては高い活性を示している。
Claims (9)
- 以下の工程Aおよび工程Bを含む触媒調製方法によって得られた重合触媒を用いて重合反応を行う芳香族ビニル化合物重合体の製造方法。
工程A:下記式(II)で表される遷移金属化合物であるハーフメタロセン錯体と炭素数3以上のアルキル基を有する有機アルミニウム化合物とを接触させる工程であって、前記ハーフメタロセン錯体に対するモル比が50以上となる量の前記有機アルミニウム化合物を用いて接触させる工程
工程B:前記工程Aの次に行われる工程であって、工程Aの接触生成物と下記式(VIII)で表される非配位性アニオンと、置換若しくは無置換のトリアリールカルベニウムまたは置換若しくは無置換のアニリニウムから選ばれるカチオンからなるイオン性化合物からイオン性錯体を形成する工程
RMXa−1Yb (II)
[式(II)中、Rは下記式(V)で表される縮合多環式シクロペンタジエニルπ配位子を示し、Mは周期律表第3族またはランタノイド系列の遷移金属を示し、Xはσ配位子を示し、Yはルイス塩基を示す。aはMの価数、bは0、1または2を示す。]
(BZ1Z2Z3Z4)− (VIII)
[式(VIII)中、Z1〜Z4は、それぞれ、水素原子、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基(ハロゲン置換アリール基を含む)、アルキルアリール基、アリールアルキル基、置換アルキル基、有機メタロイド基及びハロゲン原子からなる群から選ばれる。] - 前記工程Aにおいて、前記ハーフメタロセン錯体に対するモル比が50〜300となる量の前記有機アルミニウム化合物を用いて接触させる、請求項1に記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法。
- 前記工程Aにおいて、前記ハーフメタロセン錯体に対するモル比が100〜300となる量の前記有機アルミニウム化合物を用いて接触させる、請求項1に記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法。
- 前記工程Aの接触条件が、温度が0〜50℃で、接触時間が1〜60分である請求項1〜3のいずれかに記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法。
- 前記重合触媒が、不活性溶媒の存在下で調製されたものである請求項1〜4のいずれかに記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法。
- 前記不活性溶媒が、芳香族炭化水素溶媒または脂肪族炭化水素溶媒である請求項5に記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法。
- 前記有機アルミニウム化合物が、以下の式(VII)で表される請求項1〜6のいずれかに記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法。
R’R’’R’’’Al (VII)
[式(VII)中、R’、R’’およびR’’’はそれぞれ独立に炭素数3〜5のアルキル基を示す。] - 請求項1〜7のいずれかに記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法であって、芳香族ビニル化合物を重合する工程を含む、芳香族ビニル化合物から構成される繰り返し単位連鎖の立体規則性[rrrr]が80モル%以上である芳香族ビニル化合物重合体の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の芳香族ビニル化合物重合体の製造方法であって、芳香族ビニル化合物およびオレフィン系モノマーを重合する工程を含む、芳香族ビニル化合物から構成される繰り返し単位連鎖の立体規則性[rrrr]が80モル%以上である芳香族ビニル化合物重合体の製造方法。
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