JP6485506B2 - 遠心振り子式ダンパ装置 - Google Patents

遠心振り子式ダンパ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6485506B2
JP6485506B2 JP2017157907A JP2017157907A JP6485506B2 JP 6485506 B2 JP6485506 B2 JP 6485506B2 JP 2017157907 A JP2017157907 A JP 2017157907A JP 2017157907 A JP2017157907 A JP 2017157907A JP 6485506 B2 JP6485506 B2 JP 6485506B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pendulum mass
mass body
restricting portion
flange member
movement restricting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2017157907A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019035475A (ja
Inventor
彦 伊東
彦 伊東
亨成 中島
亨成 中島
成人 本瓦
成人 本瓦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2017157907A priority Critical patent/JP6485506B2/ja
Publication of JP2019035475A publication Critical patent/JP2019035475A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6485506B2 publication Critical patent/JP6485506B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、遠心振り子式ダンパ装置に関する技術分野に属する。
従来より、中心軸回りに回転可能なフランジ部材と、該フランジ部材に、該フランジ部材の周方向に揺動自在にそれぞれ支持されかつ該周方向に並ぶように配設された複数の振り子質量体とを備えた遠心振り子式ダンパ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、複数の振り子質量体は、フランジ部材(支持部材)において小径部より径方向外側に突出した複数の大径部にそれぞれ支持され、各振り子質量体における、フランジ部材の周方向の一側及び他側の端部が、各大径部の上記周方向の外側に位置しており、これらの端部に、ゴム材等の弾性体(緩衝部材)がそれぞれ設けられている。また、特許文献1では、フランジ部材に対する各振り子質量体の揺動範囲を規制するストッパが設けられている。このストッパは、各振り子質量体がフランジ部材に対して上記周方向の上記一側へ移動するときには、上記他側の端部に設けられた弾性体が当接する一側移動規制部(上記大径部の上記周方向の上記他側の端面)と、各振り子質量体がフランジ部材に対して上記周方向の上記他側へ移動するときには、上記一側の端部に設けられた弾性体が当接する他側移動規制部(上記大径部の上記周方向の上記一側の端面)とを有している。尚、特許文献1では、上記周方向に相隣接する2つの振り子質量体の、互いに上記周方向に対向する端部に設けられた弾性体同士が当接する場合もある。
特開2015−34602号公報
上記特許文献1の構成では、一側移動規制部及び他側移動規制部は、基本的には、1つずつであって、大径部の上記周方向の端面である。一側移動規制部が、大径部の上記周方向の端面と、該振り子質量体に対して上記周方向の上記一側に隣接する振り子質量体の弾性体との2つになる可能性もあるが、常にそのようになるとは限らない。また、他側移動規制部も同様である。
上記特許文献1のように一側移動規制部及び他側移動規制部が1つずつしか設けられていない場合、各振り子質量体の一方の弾性体が一側移動規制部又は他側移動規制部に当接(衝突)したときの衝突荷重が大きくなる傾向にあり、このため、大きな衝突音が生じるという問題がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遠心振り子式ダンパ装置の振り子質量体とストッパとの衝突音を出来る限り低減しようとすることにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、中心軸回りに回転可能なフランジ部材と、該フランジ部材に、該フランジ部材の周方向に揺動自在にそれぞれ支持されかつ該周方向に並ぶように配設された複数の振り子質量体と、上記フランジ部材に対する上記各振り子質量体の揺動範囲を規制するストッパとを備えた遠心振り子式ダンパ装置を対象として、上記ストッパは、上記フランジ部材に対する上記各振り子質量体の上記周方向の一側への移動時において、該各振り子質量体における上記周方向の一側及び他側の端部にそれぞれ設けられた第1の当接部材及び第2の当接部材がそれぞれ当接することにより該一側への移動を規制する第1の一側移動規制部及び第2の一側移動規制部と、上記フランジ部材に対する上記各振り子質量体の上記周方向の他側への移動時において、上記第2の当接部材及び上記第1の当接部材がそれぞれ当接することにより該他側への移動を規制する第1の他側移動規制部及び第2の他側移動規制部と、を有し、上記各振り子質量体の上記一側への移動を規制する上記第1の一側移動規制部は、該振り子質量体の上記第1の当接部材が当接可能なように、該振り子質量体と、該振り子質量体の上記周方向の上記一側に隣接する振り子質量体との間に設けられ、上記各振り子質量体の上記他側への移動を規制する上記第1の他側移動規制部は、該振り子質量体の上記第2の当接部材が当接可能なように、該振り子質量体と、該振り子質量体の上記周方向の上記他側に隣接する振り子質量体との間に設けられ、上記各振り子質量体の上記一側への移動を規制する上記第2の一側移動規制部は、上記フランジ部材において、該振り子質量体の上記第2の当接部材が当接可能な位置に設けられ、上記各振り子質量体の上記他側への移動を規制する上記第2の他側移動規制部は、上記フランジ部材において、該振り子質量体の上記第1の当接部材が当接可能な位置に設けられている、という構成とした。
上記の構成により、フランジ部材に対する各振り子質量体のフランジ部材周方向の一側への移動時においては、各振り子質量体の第1の当接部材及び第2の当接部材が第1の一側移動規制部及び第2の一側移動規制部にそれぞれ当接することにより該一側への移動が規制され、フランジ部材に対する各振り子質量体のフランジ部材周方向の他側への移動時においては、各振り子質量体の第2の当接部材及び第1の当接部材が第1の他側移動規制部及び第2の他側移動規制部にそれぞれ当接することにより該他側への移動が規制される。このように、フランジ部材に対する各振り子質量体のフランジ部材周方向の一側への移動時、及び、フランジ部材周方向の他側への移動時のどちらにおいても、各振り子質量体の2つの当接部材が2つの規制部にそれぞれ当接することで該移動が規制される。したがって、各振り子質量体のフランジ部材周方向の上記一側への移動時に第1及び第2の一側移動規制部にそれぞれ入力される衝突荷重、及び、上記他側への移動時に第1及び第2の他側移動規制部にそれぞれ入力される衝突荷重を低減することができ、この結果、1つの規制部により上記一側又は上記他側への移動を規制する場合に比べて、振り子質量体(当接部材)とストッパとの衝突音を低減することができる。
上記遠心振り子式ダンパ装置において、上記各振り子質量体の上記第1の当接部材及び上記第2の当接部材、並びに、上記第1の一側移動規制部及び上記第1の他側移動規制部は、弾性体で構成され、上記第2の一側移動規制部及び上記第2の他側移動規制部は、上記フランジ部材の端面で構成されている、ことが好ましい。
このことにより、振り子質量体(当接部材)とストッパとの衝突音をより一層低減することができる。また、第2の一側移動規制部及び第2の他側移動規制部が、フランジ部材の端面で構成されていることで、遠心振り子式ダンパ装置のコストを低減することができるとともに、スペース効率を向上させて、遠心振り子式ダンパ装置のコンパクト化を図ることができる。
上記のように当接部材及び規制部が弾性体及びフランジ部材の端面で構成される場合において、上記ストッパは、上記フランジ部材に対する上記各振り子質量体の上記一側への移動時においては、上記第2の当接部材が上記第2の一側移動規制部に当接するよりも先に、上記第1の当接部材が上記第1の一側移動規制部に当接し、上記フランジ部材に対する上記各振り子質量体の上記他側への移動時においては、上記第1の当接部材が上記第2の他側移動規制部に当接するよりも先に、上記第2の当接部材が上記第1の他側移動規制部に当接するように構成されている、ことが好ましい。
すなわち、弾性体とフランジ部材との衝突が、弾性体同士の衝突と同じタイミングか又は先に行われると、弾性体とフランジ部材との衝突により生じる衝突荷重が急激に立ち上がって該衝突荷重の最大値が大きくなる。これに対し、弾性体同士の衝突が、弾性体とフランジ部材との衝突よりも先に行われると、弾性体同士の衝突では、弾性体とフランジ部材との衝突に比べて、衝突荷重の立ち上がりが緩やかであるので、弾性体同士の衝突が、弾性体とフランジ部材との衝突よりも先に行われても、弾性体同士の衝突により生じる衝突荷重の最大値は低くなる。しかも、弾性体同士で衝突エネルギーが或る程度吸収されてから、弾性体とフランジ部材とが衝突することになるので、弾性体とフランジ部材との衝突により生じる衝突荷重の最大値も低くなる。したがって、第2の一側移動規制部及び第2の他側移動規制部が、フランジ部材の端面で構成されていても、衝突エネルギーを効率良く吸収することができて、振り子質量体(当接部材)とストッパとの衝突音を効果的に低減することができる。
上記のように当接部材及び規制部が弾性体及びフランジ部材の端面で構成される場合において、上記フランジ部材における、上記各振り子質量体の上記第1の当接部材及び上記第2の当接部材に対応する部分に、径方向内側に凹んだ凹部がそれぞれ設けられ、上記各振り子質量体の上記第1の当接部材及び上記第2の当接部材は、上記凹部内にそれぞれ位置している、ことが好ましい。
このことにより、遠心振り子式ダンパ装置が、フランジ部材の中心軸方向(フランジ部材の厚み方向)に大きくなるのを防止して、遠心振り子式ダンパ装置のコンパクト化を図ることができる。
上記のように当接部材及び規制部が弾性体及びフランジ部材の端面で構成される場合において、上記第1の一側移動規制部及び上記第1の他側移動規制部をそれぞれ構成する弾性体は、上記フランジ部材の中心軸方向両側の面にそれぞれ設けられた2つのアダプタに挟持されている、ことが好ましい。
こうすることで、第1の一側移動規制部及び第1の他側移動規制部を構成する弾性体を、フランジ部材周方向に相隣接する2つの振り子質量体の間に容易に設けることができるとともに、2つのアダプタにより弾性体を強固に支持することができる。
上記のように当接部材及び規制部が弾性体及びフランジ部材の端面で構成される場合において、上記周方向に相隣接する2つの振り子質量体のうちの一方の振り子質量体の上記一側への移動を規制する上記第1の一側移動規制部を構成する弾性体は、該2つの振り子質量体のうちの他方の振り子質量体の上記他側への移動を規制する上記第1の他側移動規制部を構成する弾性体を兼用する、ことが好ましい。
このことで、遠心振り子式ダンパ装置のコストを低減することができるとともに、遠心振り子式ダンパ装置のコンパクト化を図ることができる。
以上説明したように、本発明の遠心振り子式ダンパ装置によると、フランジ部材に対する各振り子質量体のフランジ部材周方向の一側への移動時、及び、フランジ部材周方向の他側への移動時のどちらにおいても、各振り子質量体の2つの当接部材が2つの規制部にそれぞれ当接することで該移動が規制されるので、当接部材と規制部とのそれぞれの衝突荷重を低減することができて、振り子質量体(当接部材)とストッパとの衝突音を低減することができる。
本発明の実施形態に係る遠心振り子式ダンパ装置を備えた自動変速機における、該遠心振り子式ダンパ装置の周辺を示す断面図である。 上記遠心振り子式ダンパ装置の後側部分を斜め下側から見た斜視図である。 上記遠心振り子式ダンパ装置の前側部分を示す正面図である。 図3から前側アダプタと1つの振り子質量体の前側の分割質量体とを取り除いた状態で示す図3相当図である。 或る1つの振り子質量体がフランジ部材に対して該フランジ部材の周方向の一側へ移動して、該振り子質量体の第1の当接部材が第1の一側移動規制部に当接した瞬間を示す図3相当図である。 図3のVI-VI線断面図である。 第1の当接部材(ゴム弾性体)がブッシュの回りに回動できるように構成した場合の図6相当図である。 (a)は、ゴム弾性体同士の衝突がゴム弾性体とフランジ部材との衝突よりも先に行われた場合の、互いに衝突した両ゴム弾性体の一方の変形量に対する、上記各衝突時における衝突荷重の変化を示すグラフであり、(b)は、ゴム弾性体とフランジ部材との衝突がゴム弾性体同士の衝突と同じタイミングで行われた場合の、フランジ部材と衝突したゴム弾性体の変形量(又は互いに衝突した両ゴム弾性体の一方の変形量)に対する、上記各衝突時における衝突荷重の変化を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る遠心振り子式ダンパ装置10を備えた自動変速機1を示す。本実施形態では、この自動変速機1は、FR式のハイブリッド車両(以下、単に車両という)の前部に、入力軸2が車両前後方向に延びるように搭載されている。図1中、Cは、入力軸2の中心軸線である。尚、上記車両はFF式の車両であってもよい。
上記入力軸2は、自動変速機1の車両前側(図1の左側)に配設された、内燃機関等の駆動源(図示省略)と連結されていて、その駆動源からの動力が伝達される。入力軸2は、上記駆動源の出力軸と直接接続されていてもよいし、トルクコンバータや断接クラッチ等を介して間接的に接続されていてもよい。尚、以下の説明では、入力軸2の軸方向における上記駆動源側(図1の左側)を前側といい、該駆動源とは反対側(図1の右側)を後側という。
自動変速機1は、上記駆動源の始動等を行う駆動ユニット部1aと、変速を行う変速部とを有しており(図1では駆動ユニット部1aのみを示している)、上記駆動源で生成された動力は、駆動ユニット部1a及び上記変速部を介して上記車両の駆動輪(本実施形態では後輪)に伝達されるようになっている。
駆動ユニット部1aと上記変速部とは入力軸2の軸方向に並んでおり、駆動ユニット部1aが上記変速部よりも前側に位置している。入力軸2は、駆動ユニット部1aに設けられる駆動ユニット側入力軸2aと上記変速部に設けられる変速部側入力軸2bとに2分されており、駆動ユニット側入力軸2aと変速部側入力軸2bとは、後述するクラッチ5によって断接可能となっている。
駆動ユニット部1aには、上記駆動源の回転変動やトルク変動による振動を吸収する遠心振り子式ダンパ装置10と、上記駆動源の始動等を行うためのモータ4と、駆動ユニット側入力軸2aと変速側入力軸2bとを断接するクラッチ5とが設けられている。遠心振り子式ダンパ装置10は、駆動ユニット部1aにおける前側寄りの位置に位置しており、遠心振り子式ダンパ装置10よりも前側には、駆動ユニット部1aと自動変速機1の外部とを隔てる隔壁7が設けられている。モータ4は、遠心振り子式ダンパ装置10と入力軸2の軸方向に並んで配設されている。クラッチ5は、入力軸2の軸方向においてモータ4と略同じ位置でかつモータ4よりも径方向内側の位置に配設されている。また、入力軸2の軸方向における、モータ4と遠心振り子式ダンパ装置10との間には、モータ4の駆動時に、該モータ4から発生する磁力により遠心振り子式ダンパ装置10が影響を受けないように、該磁力を規制するための磁力規制プレート8が設けられている。
モータ4は、上記駆動源の始動時にスタータモータとして機能したり、上記車両の減速時に減速回生を行う発電機として機能したりするモータである。モータ4は、入力軸2と同心上に配置された環状のステータ4aと、該ステータ4aの内側に、該ステータ4と同心上(つまり、入力軸2と同心上)に配置された円筒状のロータ4bとを有している。尚、モータ4を上記車両の駆動輪を駆動させる駆動源として用いることも可能である。
クラッチ5は、湿式多板式クラッチであって、締結油圧室5cへの油圧の供給及び排出によって、入力軸2の軸方向に進退移動する締結ピストン5aと、該締結ピストン5aの進退移動によって、係合又は係合解除される複数の摩擦板5b(図1では、ハッチングを省略している)とを有している。該複数の摩擦板5bが締結ピストン5aによって互いに係合したときに、クラッチ5が締結状態となり、これにより、入力軸2において、上記駆動ユニット部1aに設けられた駆動ユニット側入力軸2aと、上記変速部に設けられた変速部側入力軸2bとがクラッチ5を介して接続されることになる。
隔壁7の径方向内側端部には、後側に延設された後側延設部7aが設けられている。この後側延設部7aは、駆動ユニット側入力軸2aの前端部に後側に凹むように形成された環状凹部2c内に挿入されている。後側延設部7aの先端面(後面)と環状凹部2cの底面との間には、駆動ユニット側入力軸2aをその軸方向に支持するスラストベアリング9Aが設けられ、後側延設部7aの外周面と環状凹部2cの径方向外側の側周面との間には、駆動ユニット側入力軸2aを回転可能に支持する回転ベアリング9Bが設けられている。これらスラストベアリング9A及び回転ベアリング9Bには、駆動ユニット側入力軸2a内に設けられた油路2d,2eを介して潤滑油が供給される。
遠心振り子式ダンパ装置10は、図2〜図5に示すように、中心軸回りに回転可能な金属製の環状のフランジ部材11と、該フランジ部材11に、該フランジ部材11の周方向に揺動自在にそれぞれ支持されかつ該周方向に並ぶように配設された複数(本実施形態では、3つ)の振り子質量体21とを備えている。各振り子質量体21がフランジ部材11に対して上記周方向に相対的に揺動することにより、上記駆動源の回転変動やトルク変動等によって発生する振動を吸収する。上記周方向に並ぶ振り子質量体21の数は、2つ以上であればよいが、遠心振り子式ダンパ装置10の大きさや振動吸収の効果を考慮すれば、3つ又は4つが好ましい。
各振り子質量体21は、フランジ部材11の中心軸方向(厚み方向)両側の面における外周部にそれぞれ配設された板状の2つの分割質量体21aに分割されている。これら2つの分割質量体21aは、フランジ部材11の中心軸方向から見て、フランジ部材11の周方向に延びる同じ形状をなしていて、フランジ部材11を挟んでフランジ部材11の中心軸方向に互いに対向している。各振り子質量体21の2つの分割質量体21aは、上記周方向の両端部で、リベット41により、後述の第1及び第2の当接部材43,44を介して互いに結合されている(図6参照)。各分割質量体21aは、そのフランジ部材11径方向外側の端面が、フランジ部材11の外周形状に略沿うようなアーチ状をないしている。各分割質量体21aは、例えば鉄や鉄を含む合金等の金属からなっていて、所定の質量を有するような大きさ及び形状に形成される。
フランジ部材11の中心部には、フランジ部材11の中心軸方向に貫通しかつ入力軸2が挿通される貫通孔11aが形成されている。また、フランジ部材11の前側の面には、板状の前側アダプタ22が設けられ、後側の面には、板状の後側アダプタ23が設けられている。後側アダプタ23は、該後側アダプタ23の前側の面に、フランジ部材11の貫通孔11aに嵌合するように前側に突出形成された位置決め部23eによって、フランジ部材11に対してその径方向に位置決めされる。前側アダプタ22の中心部には、該前側アダプタ22の厚み方向(フランジ部材11の中心軸方向)に貫通する貫通孔22bが形成されている。この貫通孔22bの径は、フランジ部材11の貫通孔11aの径よりも小さい。
前側及び後側アダプタ22,23は、その間にフランジ部材11を挟んだ状態で、複数(本実施形態では、6つ)のリベット25により互いに結合されている。これにより、前側及び後側アダプタ22,23は、フランジ部材11の中心軸方向両側の面にそれぞれ取付固定されることになる。前側及び後側アダプタ22,23は、フランジ部材11の中心軸方向から見て、各辺の中央部が外側に膨出する略三角形状をなしており、その三角形の頂部は、径方向外側に突出する突出部22a,23aとされている。尚、リベット25に代えて、ボルト及びナットで前側及び後側アダプタ22,23をフランジ部材11に固定してもよい。
図1に示すように、フランジ部材11は、後側アダプタ23を介して、入力軸2(詳細には、駆動ユニット側入力軸2a)に回転一体に取り付けられている。すなわち、後側アダプタ23の中心部には、後側に膨出する膨出部23bが設けられ、この膨出部23bが、フランジ部材11の貫通孔11aを後側から覆っている。この膨出部23bの中心部に、貫通孔23cが形成され、この貫通孔23cの後側開口の周縁部全周が更に後側に突出している。そして、貫通孔23cの内周面に設けられたスプライン歯23d(図1にのみ示し、図2〜図5では、省略している)と、駆動ユニット側入力軸2aの外周面に設けられたスプライン歯2fとが係合して、入力軸2(駆動ユニット側入力軸2a)が後側アダプタ23(つまりフランジ部材11)の貫通孔23cにスプライン嵌合することになる。後側アダプタ23は、駆動ユニット側入力軸2aにおけるスプライン歯2fの前側部分に固定された規制部材10と、駆動ユニット側入力軸2aにおけるスプライン歯2fの後側部分に形成された段差部2gとに挟まれて、入力軸2の軸方向には移動できないようになっている。上記スプライン嵌合により、後側アダプタ23、延いてはフランジ部材11が、入力軸2の中心軸線C(フランジ部材11の中心軸と一致)回りに、入力軸2と共に回転することになる。
フランジ部材11の外周部における各振り子質量体21の配設部分(後述の如く大径部11eと呼ばれる)には、図4に示すように、フランジ部材11の中心軸方向に貫通しかつフランジ部材11の周方向に延びる長孔状の2つのガイド孔11b(フランジ部材11全体で6つのガイド孔11b)がそれぞれ形成されている。各振り子質量体21毎に形成された2つのガイド孔11bは、フランジ部材11の周方向に並んでいる。
各振り子質量体21は、2つのガイド孔11bにそれぞれ挿通された2つのローラピン30を介して、フランジ部材11の周方向に相対的に揺動可能にフランジ部材11に支持されている。各ガイド孔11bの内周面におけるフランジ部材11径方向に対向する両側の部分は、上記周方向の中央が両端部よりもフランジ部材11の径方向外側に位置するような円弧状をなしている。
各ローラピン30は、大径部31と、該大径部31の軸方向の両側に設けられた2つの小径部32とを有している。各ローラピン30の大径部31が、各ガイド孔11bに、ガイド孔11bの長手方向(フランジ部材11の周方向)に移動可能に挿通されている。
各振り子質量体21の各分割質量体21aには、分割質量体21aの厚み方向に貫通する2つの挿通孔21bが形成されている。これら2つの挿通孔21bは、各振り子質量体21(各分割質量体21a)がフランジ部材11に対して揺動していない中立位置に位置しているときの該2つの挿通孔21bが、2つのガイド孔11bとフランジ部材11の中心軸方向にそれぞれ対向する位置に位置するように形成されている。各ガイド孔11bに挿通された大径部31の軸方向の両側に設けられた2つの小径部32が、当該ガイド孔11bを挟んでフランジ部材11の中心軸方向に対向する、2つの分割質量体21aの挿通孔21bにそれぞれ挿通されている。
各挿通孔21bも、ガイド孔11bと同様に、フランジ部材11の周方向に延びる長孔状に形成されているが、その長さは、ガイド孔11bの長さよりも短い。各挿通孔21bの内周面におけるフランジ部材11径方向に対向する両側の部分は、上記周方向の中央が両端部よりもフランジ部材11の径方向内側に位置するような円弧状をなしている。
各ローラピン30の小径部32は、各挿通孔21bの長手方向に移動可能であり、各振り子質量体21(2つの分割質量体21a)がフランジ部材11の周方向の一側又は他側に移動すると、小径部32が挿通孔21bの内周面における挿通孔21b長手方向(フランジ部材11の周方向)の端部に当接し、これにより、ローラピン30が押されて、該ローラピン30の大径部31がガイド孔11bにガイドされながらフランジ部材11の周方向の一側又は他側に移動することになる。こうして各振り子質量体21は、フランジ部材11に対してフランジ部材11の周方向に相対的に揺動可能になる。
各振り子質量体21におけるフランジ部材11の周方向両側の端部には、第1の当接部材43及び第2の当接部材44がそれぞれ設けられている。第1の当接部材43は、リング状のゴム弾性体43aで構成され、第2の当接部材44も、ゴム弾性体43aと同じ形状でかつ同じ材料からなるリング状のゴム弾性体44aで構成されている。第1の当接部材43(ゴム弾性体43a)及び第2の当接部材44(ゴム弾性体44a)は、各振り子質量体21の2つの分割質量体21aの間に位置している。本実施形態では、図6に示すように、第1の当接部材43(ゴム弾性体43a)は、2つの分割質量体21a及びゴム弾性体43aの中心孔43bを貫通するリベット41によって、2つの分割質量体21aの間に固定されている。第2の当接部材44(ゴム弾性体44a)も同様である。
尚、図7に示すように、ゴム弾性体43aの中心孔43bの内周面とリベット41の外周面との間にブッシュ45を設けて、第1の当接部材43(ゴム弾性体43a)がブッシュ45の回りに回動できるように構成してもよい(第2の当接部材44(ゴム弾性体44a)も同様である)。また、リベット41をボルト及びナットに変更することも可能である。
フランジ部材11における、各振り子質量体21の第1の当接部材43及び第2の当接部材44に対応する部分には、図4に示すように、径方向内側に凹んだ凹部11cがそれぞれ設けられており、各振り子質量体21の第1の当接部材43及び第2の当接部材44は、凹部11c内にそれぞれ位置している。本実施形態では、3つの振り子質量体21が設けられているので、フランジ部材11全体で、6つの凹部11cが設けられている。
フランジ部材11における突出部22a,23aに対応する部分の外径は、各振り子質量体21の配設部分の外径よりも小さくされている。以下、フランジ部材11における突出部22a,23aに対応する部分を小径部11dといい、各振り子質量体21の配設部分を大径部11eという。フランジ部材11の小径部11dと大径部11eとの間に、上記凹部11cが位置することになる。
遠心振り子式ダンパ装置10は、フランジ部材11に対する各振り子質量体21の揺動範囲を規制するストッパ51を更に備えている。各振り子質量体21の揺動範囲を規制する該ストッパ51は、フランジ部材11に対する各振り子質量体21の上記周方向の一側(図3〜図5において、時計回りの進み側)への移動時において、該各振り子質量体21における第1の当接部材43及び第2の当接部材44がそれぞれ当接(衝突)することにより該一側への移動を規制する第1の一側移動規制部52及び第2の一側移動規制部53と、フランジ部材11に対する各振り子質量体21の上記周方向の他側(図3〜図5において、時計回りの遅れ側)への移動時において、第2の当接部材44及び第1の当接部材43がそれぞれ当接(衝突)することにより該他側への移動を規制する第1の他側移動規制部54及び第2の他側移動規制部55と、を有している。
各振り子質量体21の上記一側への移動を規制する第1の一側移動規制部52は、該振り子質量体21の第1の当接部材43が当接可能なように、該振り子質量体21と、該振り子質量体21の上記周方向の上記一側に隣接する振り子質量体21との間に設けられている。また、各振り子質量体21の上記他側への移動を規制する第1の他側移動規制部54は、該振り子質量体21の第2の当接部材44が当接可能なように、該振り子質量体21と、該振り子質量体21の上記周方向の上記他側に隣接する振り子質量体21との間に設けられている。第1の一側移動規制部52及び第1の他側移動規制部54は、リング状のゴム弾性体58で構成されている。本実施形態では、ゴム弾性体58は、ゴム弾性体43a,44aと同じ形状でかつ同じ材料からなる。また、本実施形態では、上記周方向に相隣接する2つの振り子質量体21のうちの一方の振り子質量体21の上記一側への移動を規制する第1の一側移動規制部52を構成するゴム弾性体58は、該2つの振り子質量体21のうちの他方の振り子質量体の上記他側への移動を規制する第1の他側移動規制部54を構成するゴム弾性体58を兼用している。すなわち、各ゴム弾性体58における上記周方向の上記他側の部分が、該ゴム弾性体58の上記他側に位置する振り子質量体21の上記一側への移動を規制する第1の一側移動規制部52となり、該ゴム弾性体58における上記周方向の上記一側の部分が、該ゴム弾性体58の上記一側に位置する振り子質量体21の上記他側への移動を規制する第1の他側移動規制部54となる。
尚、上記周方向に相隣接する2つの振り子質量体21の間に、第1の一側移動規制部52と第1の他側移動規制部54とをそれぞれ構成する2つのゴム弾性体58を設けるようにしてもよい。
第1の一側移動規制部52を構成するゴム弾性体58(第1の他側移動規制部54を構成するゴム弾性体58でもある)は、リベット59により、前側及び後側アダプタ22,23の突出部22a,23aに挟持されている。このゴム弾性体58のリベット59による固定は、第1の当接部材43及び第2の当接部材44のリベット41による固定と同様である。ゴム弾性体58は、フランジ部材11の小径部11dの径方向外側に位置する。尚、第1の当接部材43及び第2の当接部材44と同様に、ゴム弾性体58を固定しないで、回動できるように構成してもよい。また、リベット59をボルト及びナットに変更することも可能である。さらに、前側アダプタ22をなくして、ゴム弾性体58を後側アダプタの突出部23aに固定するか、又は回動可能に支持するようにしてもよい。或いは、後側アダプタ23をなくして、前側アダプタ22を介してフランジ部材11を入力軸2に取り付けるとともに、ゴム弾性体58を前側アダプタ22の突出部23aに固定するか、又は回動可能に支持するようにしてもよい。
各振り子質量体21の上記一側への移動を規制する第2の一側移動規制部53は、フランジ部材11において、該振り子質量体21の第2の当接部材44が当接可能な位置に設けられている。また、各振り子質量体21の上記他側への移動を規制する第2の他側移動規制部55は、フランジ部材11において、該振り子質量体21の第1の当接部材43が当接可能な位置に設けられている。本実施形態では、第2の一側移動規制部53及び第2の他側移動規制部55は、フランジ部材11の端面で構成されている。より詳細には、第2の一側移動規制部53は、フランジ部材11において、第2の当接部材44が位置する凹部11cを規定する上記周方向両側の端面のうち上記一側の端面(大径部11e側の端面)で構成され、第2の他側移動規制部55は、フランジ部材11において、第1の当接部材43が位置する凹部11cを規定する上記周方向両側の端面のうち上記他側の端面(大径部11e側の端面)で構成されている。
本実施形態では、各振り子質量体21の揺動範囲を規制するストッパ51は、フランジ部材11に対する各振り子質量体21の上記一側への移動時においては、第2の当接部材44が第2の一側移動規制部53に当接するよりも先に、第1の当接部材43が第1の一側移動規制部52に当接し、フランジ部材11に対する各振り子質量体21の上記他側への移動時においては、第1の当接部材43が第2の他側移動規制部55に当接するよりも先に、第2の当接部材44が第1の他側移動規制部54に当接するように構成されている。
例えば図5に示すように(図5では、図4と同様に、前側アダプタ22と、1つの振り子質量体21の前側の分割質量体21aとを記載していない)、或る1つの振り子質量体21(ここでは、前側の分割質量体21aを記載していない振り子質量体21)がフランジ部材11に対してフランジ部材11の周方向の上記一側に移動したとする。このように上記振り子質量体21が移動したときには、2つのローラピン30の小径部32が、2つの挿通孔21bの内周面における上記周方向の上記他側の端部に、上記周方向の上記一側に向かって押されるため、2つのローラピン30(大径部31)は、ガイド孔11bに沿って上記周方向の上記一側に向かって移動する。
上記振り子質量体21の第1の当接部材43が第1の一側移動規制部52に当接した瞬間(図5では、該当接の瞬間を記載)においては、第2の当接部材44が第2の一側移動規制部53に当接していない。上記当接により、第1の当接部材43及び第1の一側移動規制部52をそれぞれ構成するゴム弾性体43a,58同士が衝突することになる。ゴム弾性体43a,58が圧縮変形した後、第2の当接部材44が第2の一側移動規制部53に当接する。すなわち、第2の当接部材44を構成するゴム弾性体44aがフランジ部材11に衝突する。
図8(b)に示すように、ゴム弾性体44aとフランジ部材11との衝突が、ゴム弾性体43a,58同士の衝突と同じタイミングか又は先に行われると、ゴム弾性体44aとフランジ部材11との衝突により生じる衝突荷重が、ゴム弾性体44aの変形量に対して急激に立ち上がって該衝突荷重の最大値が大きくなる。
これに対し、図8(a)に示すように、ゴム弾性体43a,58同士の衝突が、ゴム弾性体44aとフランジ部材11との衝突よりも先に行われると、ゴム弾性体43a,58同士の衝突では、ゴム弾性体44aとフランジ部材11との衝突に比べて、衝突荷重の立ち上がりが緩やかであるので、ゴム弾性体43a,58同士の衝突が、ゴム弾性体44aとフランジ部材11との衝突よりも先に行われても、ゴム弾性体43a,58同士の衝突により生じる衝突荷重の最大値は低くなる。また、ゴム弾性体43a,58同士で衝突エネルギーが或る程度吸収されてから、ゴム弾性体44aとフランジ部材11とが衝突することになるので、ゴム弾性体44aとフランジ部材11との衝突により生じる衝突荷重の最大値も低くなる。この結果、衝突エネルギーを効率良く吸収することができて、振り子質量体21(第1及び第2の当接部材43,44)と第1及び第2の一側移動規制部52,53との衝突音を効果的に低減することができる。このことは、振り子質量体21がフランジ部材11に対してフランジ部材11の周方向の上記他側に移動して、振り子質量体21の第2の当接部材44及び第1の当接部材43が第1及び第2の他側移動規制部54,55にそれぞれ当接(衝突)したときも同様である。
したがって、本実施形態では、フランジ部材11に対する各振り子質量体21の上記周方向の上記一側への移動時には、各振り子質量体21の第1の当接部材43及び第2の当接部材44が第1の一側移動規制部52及び第2の一側移動規制部53にそれぞれ当接することで、該一側への移動が規制され、フランジ部材11に対する各振り子質量体21の上記周方向の上記他側への移動時には、各振り子質量体21の第2の当接部材44及び第1の当接部材43が第1の他一側移動規制部54及び第2の他側移動規制部55にそれぞれ当接することで、該他側への移動が規制される。これにより、各振り子質量体21の上記周方向の上記一側への移動時に第1及び第2の一側移動規制部52,53にそれぞれ入力される衝突荷重、及び、上記他側への移動時に第1及び第2の他側移動規制部54,55にそれぞれ入力される衝突荷重を低減することができる。この結果、1つの規制部により上記一側又は上記他側への移動を規制する場合に比べて、各振り子質量体21(第1及び第2の当接部材43,44)とストッパ51(第1及び第2の一側移動規制部52,53、又は、第1及び第2の他側移動規制部54,55)との衝突音を低減することができる。
また、本実施形態では、各振り子質量体21の第1の当接部材43及び第2の当接部材44、並びに、第1の一側移動規制部52及び第1の他側移動規制部54が、ゴム弾性体で構成され、第2の一側移動規制部53及び第2の他側移動規制部55が、フランジ部材11の端面で構成されているので、各振り子質量体21とストッパ51との衝突音をより一層低減することができ、しかも、遠心振り子式ダンパ装置10のコストを低減することができるとともに、スペース効率を向上させて、遠心振り子式ダンパ装置10のコンパクト化を図ることができる。
さらに、各振り子質量体21の揺動範囲を規制するストッパ51が、フランジ部材11に対する各振り子質量体21の上記一側への移動時においては、第2の当接部材44が第2の一側移動規制部53に当接するよりも先に、第1の当接部材43が第1の一側移動規制部52に当接し、フランジ部材11に対する各振り子質量体21の上記他側への移動時においては、第1の当接部材43が第2の他側移動規制部55に当接するよりも先に、第2の当接部材44が第1の他側移動規制部54に当接するように構成されているので、第2の一側移動規制部53及び第2の他側移動規制部55が、フランジ部材11の端面で構成されていても、衝突エネルギーを効率良く吸収することができて、各振り子質量体21とストッパ51との衝突音を効果的に低減することができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、上記実施形態では、各振り子質量体21の第1の当接部材43及び第2の当接部材44が、ゴム弾性体43a,44aで構成されているが、これに限るものではなく、ゴム以外の弾性体や、弾性体以外の材料で構成されていてもよい。また、第1の当接部材43及び第2の当接部材44を、それらの材料によっては分割質量体21aに一体形成することも可能である。
また、上記実施形態では、第1の一側移動規制部52及び第1の他側移動規制部54が、ゴム弾性体58で構成されているが、これに限るものではなく、ゴム以外の弾性体や、弾性体以外の材料で構成されていてもよい。
さらに、上記実施形態では、第2の一側移動規制部53及び第2の他側移動規制部55が、フランジ部材11の端面で構成されているが、これに限るものではなく、ゴム弾性体やゴム以外の弾性体で構成してもよい。この場合、例えば、そのゴム弾性体又はゴム以外の弾性体を、フランジ部材11の端面に貼り付ければよい。
また、上記実施形態では、遠心振り子式ダンパ装置10を、自動変速機1の入力軸2に設けたが、これに限るものではなく、種々の動力伝達装置の動力伝達軸に設けることができる。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、中心軸回りに回転可能なフランジ部材と、該フランジ部材に、該フランジ部材の周方向に揺動自在にそれぞれ支持されかつ該周方向に並ぶように配設された複数の振り子質量体と、上記フランジ部材に対する上記各振り子質量体の揺動範囲を規制するストッパとを備えた遠心振り子式ダンパ装置に有用である。
10 遠心振り子式ダンパ装置
11 フランジ部材
11c 凹部
21 振り子質量体
22 前側アダプタ
23 後側アダプタ
43 第1の当接部材
43a ゴム弾性体
44 第2の当接部材
44a ゴム弾性体
51 ストッパ
52 第1の一側移動規制部
53 第2の一側移動規制部
54 第1の他側移動規制部
55 第2の他側移動規制部
58 ゴム弾性体

Claims (6)

  1. 中心軸回りに回転可能なフランジ部材と、該フランジ部材に、該フランジ部材の周方向に揺動自在にそれぞれ支持されかつ該周方向に並ぶように配設された複数の振り子質量体と、上記フランジ部材に対する上記各振り子質量体の揺動範囲を規制するストッパとを備えた遠心振り子式ダンパ装置であって、
    上記ストッパは、上記フランジ部材に対する上記各振り子質量体の上記周方向の一側への移動時において、該各振り子質量体における上記周方向の一側及び他側の端部にそれぞれ設けられた第1の当接部材及び第2の当接部材がそれぞれ当接することにより該一側への移動を規制する第1の一側移動規制部及び第2の一側移動規制部と、上記フランジ部材に対する上記各振り子質量体の上記周方向の他側への移動時において、上記第2の当接部材及び上記第1の当接部材がそれぞれ当接することにより該他側への移動を規制する第1の他側移動規制部及び第2の他側移動規制部と、を有し、
    上記各振り子質量体の上記一側への移動を規制する上記第1の一側移動規制部は、該振り子質量体の上記第1の当接部材が当接可能なように、該振り子質量体と、該振り子質量体の上記周方向の上記一側に隣接する振り子質量体との間に設けられ、
    上記各振り子質量体の上記他側への移動を規制する上記第1の他側移動規制部は、該振り子質量体の上記第2の当接部材が当接可能なように、該振り子質量体と、該振り子質量体の上記周方向の上記他側に隣接する振り子質量体との間に設けられ、
    上記各振り子質量体の上記一側への移動を規制する上記第2の一側移動規制部は、上記フランジ部材において、該振り子質量体の上記第2の当接部材が当接可能な位置に設けられ、
    上記各振り子質量体の上記他側への移動を規制する上記第2の他側移動規制部は、上記フランジ部材において、該振り子質量体の上記第1の当接部材が当接可能な位置に設けられていることを特徴とする遠心振り子式ダンパ装置。
  2. 請求項1記載の遠心振り子式ダンパ装置において、
    上記各振り子質量体の上記第1の当接部材及び上記第2の当接部材、並びに、上記第1の一側移動規制部及び上記第1の他側移動規制部は、弾性体で構成され、
    上記第2の一側移動規制部及び上記第2の他側移動規制部は、上記フランジ部材の端面で構成されていることを特徴とする遠心振り子式ダンパ装置。
  3. 請求項2記載の遠心振り子式ダンパ装置において、
    上記ストッパは、上記フランジ部材に対する上記各振り子質量体の上記一側への移動時においては、上記第2の当接部材が上記第2の一側移動規制部に当接するよりも先に、上記第1の当接部材が上記第1の一側移動規制部に当接し、上記フランジ部材に対する上記各振り子質量体の上記他側への移動時においては、上記第1の当接部材が上記第2の他側移動規制部に当接するよりも先に、上記第2の当接部材が上記第1の他側移動規制部に当接するように構成されていることを特徴とする遠心振り子式ダンパ装置。
  4. 請求項2又は3記載の遠心振り子式ダンパ装置において、
    上記フランジ部材における、上記各振り子質量体の上記第1の当接部材及び上記第2の当接部材に対応する部分に、径方向内側に凹んだ凹部がそれぞれ設けられ、
    上記各振り子質量体の上記第1の当接部材及び上記第2の当接部材は、上記凹部内にそれぞれ位置していることを特徴とする遠心振り子式ダンパ装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか1つに記載の遠心振り子式ダンパ装置において、
    上記第1の一側移動規制部及び上記第1の他側移動規制部をそれぞれ構成する弾性体は、上記フランジ部材の中心軸方向両側の面にそれぞれ設けられた2つのアダプタに挟持されていることを特徴とする遠心振り子式ダンパ装置。
  6. 請求項2〜5のいずれか1つに記載の遠心振り子式ダンパ装置において、
    上記周方向に相隣接する2つの振り子質量体のうちの一方の振り子質量体の上記一側への移動を規制する上記第1の一側移動規制部を構成する弾性体は、該2つの振り子質量体のうちの他方の振り子質量体の上記他側への移動を規制する上記第1の他側移動規制部を構成する弾性体を兼用することを特徴とする遠心振り子式ダンパ装置。
JP2017157907A 2017-08-18 2017-08-18 遠心振り子式ダンパ装置 Expired - Fee Related JP6485506B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017157907A JP6485506B2 (ja) 2017-08-18 2017-08-18 遠心振り子式ダンパ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017157907A JP6485506B2 (ja) 2017-08-18 2017-08-18 遠心振り子式ダンパ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019035475A JP2019035475A (ja) 2019-03-07
JP6485506B2 true JP6485506B2 (ja) 2019-03-20

Family

ID=65637093

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017157907A Expired - Fee Related JP6485506B2 (ja) 2017-08-18 2017-08-18 遠心振り子式ダンパ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6485506B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102013201539A1 (de) * 2012-02-22 2013-08-22 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Fliehkraftpendel
DE102014208777A1 (de) * 2014-05-09 2015-11-12 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Fliehkraftpendeleinrichtung
JP2018204621A (ja) * 2017-05-30 2018-12-27 本田技研工業株式会社 遠心振子式制振装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019035475A (ja) 2019-03-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102575744B (zh) 振动衰减装置
US8562446B2 (en) Torsion vibration damping apparatus
US20070007059A1 (en) Hybrid vehicle drive device
WO2012070119A1 (ja) 車両用動力伝達装置
KR20180040680A (ko) 하이브리드 구동 시스템용 클러치 장치
JPH0141848B2 (ja)
JP6617739B2 (ja) 遠心振り子式ダンパ装置
JP2009115262A (ja) フライホイール
JP6394406B2 (ja) ダンパ装置
JP6485506B2 (ja) 遠心振り子式ダンパ装置
BRPI0702183B1 (pt) Embreagem de fricção aperfeiçoada, em especial para veículo automotivo, arruela de guia de amortecedor de embreagem de fricção, e processo de montagem de uma embreagem de fricção
JP5179813B2 (ja) ハイブリッド車用のリミッタ付きダンパの取付け構造
JP6485524B1 (ja) 遠心振り子式ダンパ装置
JP6555307B2 (ja) 遠心振り子式ダンパ装置
US9303746B2 (en) Vehicular torque converter
JP5445686B2 (ja) 捩り振動減衰装置
JP7215983B2 (ja) 動力伝達装置
JP2012031886A (ja) 流体伝動装置のトルクダンパ
JP2014199141A (ja) トルクコンバータ
KR20200056839A (ko) 모터 장착 엔진의 댐퍼
JPH11141617A (ja) ダンパ装置
KR102064569B1 (ko) 모터의 차륜 구동 장치
JP2018168906A (ja) 車両用動力伝達装置
US9447857B2 (en) Torque converter assembly for a vehicle
JP7449255B2 (ja) クラッチ装置およびこれに用いるクラッチアウター

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6485506

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees