JP6485067B2 - 制御装置 - Google Patents

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本発明は、モータ等の誘導性負荷の駆動する負荷駆動装置を制御する制御装置に関する。
従来から、特許文献1に記載のように、モータ等の誘導性負荷に印加する電圧をフィードバック制御する負荷駆動装置が知られている。この負荷駆動装置は、負荷に印加する出力電圧をA/D変換して指令値と比較するようになっており、出力電圧が指令値に近づくようにPWM(パルス幅変調)信号のデューティ比を調整する。
特開2012−90363号公報
ところで、特許文献1の負荷駆動装置において、例えばPWM信号におけるデューティ比をデジタル、すなわち離散的に生成する構成を採用すると、出力電圧が指令値と完全に一致しないことがある。一方、負荷駆動装置は、出力電圧を指令値に一致させるようにフィードバック制御する。
このため、出力電圧は指令値に対して上下して振動する。負荷駆動装置にチョークコイル等の誘導性素子が含まれる場合には、この振動に起因して誘導性素子に電流リップルが発生する。電流リップルはチョークコイルのコアに磁場を生じさせ、その漏れ磁束によるローレンツ力の変動によってチョークコイルの巻線が周期的に接触したり、チョークコイルのコア自体が磁歪やコアのギャップに生じる吸引力の変動により振動し、その接触周期が可聴域にある場合には異音を生じたりする虞がある。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、フィードバック制御に起因する異音を低減することのできる制御装置を提供することを目的とする。
ここに開示される発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明は、負荷(200)の通電経路上に設けられたスイッチング素子(31)にパルス幅変調信号を供給して、スイッチング素子の出力端子に生じる出力電圧を制御する制御装置であって、出力電圧の目標値としての指令値を算出する指令値演算部(11)と、指令値および出力電圧が入力され、指令値と出力電圧との間の偏差積分値に応じてデューティ比に関する出力信号を出力する偏差積分部(12)と、偏差積分部からの出力信号に基づいてスイッチング素子に供給すべきパルス幅変調信号のデューティ比を算出して出力するデューティ比演算部(13)と、スイッチング素子の出力端子と偏差積分部との間に介在し、出力電圧をA/D変換するA/D変換器(14)と、を備え、さらに、偏差積分部の出力信号に基づいてデューティ比演算部の出力値を強制的に制御するデューティ比制御部(15)を備え、偏差積分部が算出するデューティ比に関する出力信号は、離散的に設定されるデューティ比を示すものであり、デューティ比制御部は、偏差積分部の出力信号が、最小分解能のデューティ比の増減を繰り返すように、振動することが検出されることを条件に、偏差積分操作を停止するように偏差積分部を制御するとともに、出力されるデューティ比を現状値に固定するようにデューティ比演算部を制御することを特徴としている。
これによれば、偏差積分部の出力信号の振動、ひいては、スイッチング素子の出力電圧の振動を検出することを条件に、強制的にデューティ比を所定の値に固定する。このため、スイッチング素子の出力電圧は、固定されたデューティ比に対応した一定の値となるから、例えば負荷への電流を整流するフィルタなどに採用される誘導性素子に生じる電流リップルを抑制することができる。したがって、誘導性素子の振動に起因する異音の音圧を低減することができる。
第1実施形態における制御装置およびその周辺回路の概略構成を示すブロック図である。 制御装置の動作を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分に、同一符号を付与する。
(第1実施形態)
最初に、図1を参照して、本実施形態に係る制御装置およびその周辺回路の概略構成について説明する。
図1に示すように、この制御装置10は、負荷として、例えば燃料ポンプ200の駆動を制御する燃料ポンプ制御システムを構成している。制御装置10は、燃料ポンプ200を駆動するための負荷駆動装置100を構成しており、負荷駆動装置100は誘導性の素子として後述のチョークコイル42を内包している。
負荷駆動装置100は、制御装置10に加えて、プリドライバ20、スイッチング素子30、平滑化回路40および差動積分器50を備えている。負荷駆動装置100は、例えばエンジン制御ECU300と燃料ポンプ200との間に介在しており、エンジン制御ECU300の要求を受けて燃料ポンプ200に印加する電圧あるいは電流をパルス幅変調制御(PWM制御)する。なお、負荷駆動装置100は、電源電圧+Bと、基準電位としてグランドと、に接続されている。
制御装置10は、エンジン制御ECU300からの要求に基づいて、PWM制御を行う場合のデューティ比をプリドライバ20へ出力する部分である。制御装置10は、指令値演算部11と、偏差積分部12と、デューティ比演算部13と、A/D変換器14と、を備え、さらに、デューティ比制御部15を備えている。
指令値演算部11は、エンジン制御ECU300との間で送受信されるパルス通信信号を処理する回路であり、エンジン制御ECU300からのパルス状電圧指示信号を直流電圧信号に変換する。変換後の直流電圧信号は、燃料ポンプ200に印加されるべき電圧の目標値であり、以降、指令値と称する。つまり、指令値演算部11は、エンジン制御ECU300からのパルス状の信号を、偏差積分部12に入力可能な直流の指令値に変換する入力インターフェースとして機能している。
偏差積分部12は、指令値と、燃料ポンプ200に印加される出力電圧が後述するA/D変換器14によりデジタル値に変換された電圧値と、の差分および偏差積分を演算する。そして、演算された差分値、あるいは偏差積分値に対応したデューティ比を出力信号として出力する。この出力信号は、デューティ比演算部13およびデューティ比制御部15に入力されている。
デューティ比演算部13は、偏差積分部12から入力された出力信号に基づいて、負荷駆動装置100の駆動周波数に合わせてデューティ比を整形し、後述のプリドライバ20へ出力する。
A/D変換器14は、後述の差動積分器50を介して電圧調整された出力電圧をA/D変換して偏差積分部12に出力している。
デューティ比制御部15は、所定の条件下において、偏差積分部12に対して偏差積分の演算を停止させるとともに、デューティ比演算部13に対して、出力するデューティ比を一定値に固定するよう介入をする。デューティ比制御部15の動作については、追って詳述する。
プリドライバ20は、デューティ比演算部13により出力されたデューティ比に基づいて、スイッチング素子30のゲート端子に印加するゲート電圧をパルス幅変調信号(PWM信号)として出力する。ゲート電圧は、高電位側のHigh状態と、低電位側のLow状態を周期的に繰り返す。スイッチング素子30は、デューティ比に対応した出力電圧を、平均電圧としてスイッチング素子30の出力端子に生じさせる。
スイッチング素子30は、第1スイッチング素子31と第2スイッチング素子32とを有している。本実施形態におけるスイッチング素子30は、図1に示すように、第1スイッチング素子31、第2スイッチング素子32ともに、還流ダイオードを備えたNMOSトランジスタである。第1スイッチング素子31および第2スイッチング素子32は、電源電圧+Bとグランドとの間で互いに直列に接続されている。電源電圧+Bは第1スイッチング素子31のドレイン端子に接続されており、燃料ポンプ200は、第1スイッチング素子31に対して第2スイッチング素子32と並列に接続されている。
第1スイッチング素子31がオン状態にされると、第1スイッチング素子31のソース端子には電源電圧+Bと略同一の出力電圧が生じ、これが燃料ポンプ200に印加される。上記したように、第1スイッチング素子31のオンオフは、プリドライバ20によって制御され、本実施形態では特にPWM制御されるので、燃料ポンプ200に印加される電圧は、デューティ比に対応した平均電圧となる。
第2スイッチング素子32のドレイン端子は第1スイッチング素子31のソース端子側に接続されている。第2スイッチング素子32は回生用のトランジスタとして機能しており、第1スイッチング素子31がオン状態からオフ状態に切り替わり、第2スイッチング素子32がオフ状態からオン状態に切り替わったときに回生電流が流れるように構成されている。
平滑化回路40は、平滑コンデンサ41とチョークコイル42とを有している。図1に示すように、本実施形態における平滑化回路40では、平滑コンデンサ41とチョークコイル42の直列回路が電源電圧+Bに対して第1スイッチング素子31と並列に接続された構成となっている。燃料ポンプ200は平滑コンデンサ41とチョークコイル42との中点に接続されている。すなわち、第1スイッチング素子31の出力端子であるソース端子が、チョークコイル42を介して燃料ポンプ200に接続された構成となっている。なお、平滑コンデンサ41とチョークコイル42との中点電位が、第1スイッチング素子31の出力電圧として差動積分器50を介してA/D変換器14に入力される。
差動積分器50は、一般的に知られた差動積分器であり、オペアンプ51と、抵抗器52〜55と、コンデンサ56と、を有している。平滑化回路40における平滑コンデンサ41とチョークコイル42との中点電位、すなわち出力電圧は、抵抗器52を介してオペアンプ51の非反転入力端子に入力されている。また、非反転入力端子は抵抗器53を介して基準電位であるグランドにも接続されている。一方、オペアンプ51の反転入力端子は抵抗器54を介してグランドに接続されている。さらに、オペアンプ51の出力端子と反転入力端子の間には、抵抗器55とコンデンサ56が形成する並列回路が接続されている。以上の構成により、本実施形態における差動積分器50は、燃料ポンプ200に印加される出力電圧を、制御装置10に入力可能な電圧に調整するレギュレータとして機能している。
次に、図2を参照して、制御装置10、とくにデューティ比制御部15の動作および作用効果について詳しく説明する。
図2は、電源電圧+B、燃料ポンプ200に印加されるA/D変換後の出力電圧、および偏差積分部12の出力信号としてのデューティ比、の時間変化を示すタイミングチャートである。制御装置10の動作について時系列的に説明する。
時刻t1において、エンジン制御ECU300が負荷駆動装置100に対して、燃料ポンプ200に電圧を印加するように要求したと仮定する。この際、エンジン制御ECU300は、パルス状電圧指示信号を制御装置10に出力する。そして、指令値演算部11はこのパルス状電圧指示信号に対応した指令値を演算し、偏差積分部12に出力する。偏差積分部12には出力電圧も入力されている。エンジン制御ECU300が燃料ポンプ200への電圧印加を要求した時点において、出力電圧は指令値よりも十分小さい。つまり、偏差積分部12により計算される偏差は十分に大きい。
制御装置10は、指令値と出力電圧との偏差積分値がゼロになる方向に出力電圧をフィードバック制御する。具体的には、偏差積分部12がデューティ比演算部13に対して現状よりも大きいデューティ比を出力する。時刻t1から時刻t2にかけて、偏差積分部12は出力信号としてのデューティ比を増大させ、これにより出力電圧は指令値に近づいていく。
時刻t2において、出力電圧が指令値を初めて超える。制御装置10は出力電圧のフィードバック制御を継続しているので、時刻t3において、偏差積分部12は、出力電圧を低下させるためにデューティ比を減少させる。その結果、図2に示すように、出力電圧は指令値を下回る。この結果を受けて、偏差積分部12は出力電圧を増加させるべくデューティ比を増加させる。このように、時刻t2以降、出力電圧およびデューティ比は増加と減少を周期的に繰り返すことになる。この際、出力電圧およびデューティ比の高い側の値と低い側の値との差は1LSBとなっている。出力電圧のA/D変換係数(単位:mV/LSB)およびデューティ比のA/D変換係数(単位:%/LSB)は、それぞれの特性値をA/D変換する際の分解能に依存する。
ところで、偏差積分部12の出力信号としてのデューティ比は、デューティ比制御部15にも入力されている。デューティ比制御部15は、入力されるデューティ比の変化を監視している。具体的には、デューティ比制御部15は、デューティ比の切り替わり毎に、切り替わり後と切り替わり前のデューティ比を比較して、その差分を監視している。
上記したように、図2に示す時刻t2以降、デューティ比は1LSBの差を以って増加と減少を繰り返す。このため、デューティ比制御部15は、切り替わり後と切り替わり前のデューティ比の差分として、1LSBと−1LSBとを周期的に検出する。デューティ比制御部15は、デューティ比の差分が1LSBから−1LSBに遷移し再び1LSBに遷移するまでを1周期として、その繰り返し回数をカウントするようになっている。
デューティ比制御部15は、繰り返し回数が所定の閾値、例えば2周期を超えた場合に、デューティ比が振動していると判定する。すなわち、図2における時刻t4においてデューティ比が振動していると判定する。デューティ比制御部15は、デューティ比、すなわち、偏差積分部12の出力信号が振動していることを条件に、偏差積分部12に対して偏差積分操作を停止させる。さらに、デューティ比制御部15は、デューティ比演算部13に対して、デューティ比を所定の値に固定するように指示する。つまり、デューティ比制御部15は、偏差積分部12の出力信号が振動していることを条件に、デューティ比演算部13に強制的に介入してデューティ比を一定の値に固定する。本実施形態では、振動する出力電圧のうち、高い側の値が出力電圧として出力されるようにデューティ比が固定される。すなわち、振動するデューティ比のうち、高い側の値がデューティ比演算部13からプリドライバ20に対して出力される。
このように、偏差積分部12の出力信号の振動、ひいては、燃料ポンプ200に印加される出力電圧の振動を検出することを条件に、デューティ比が強制的に所定の値に固定される。このため、第1スイッチング素子31の出力電圧は、固定されたデューティ比に対応した一定の値となるから、チョークコイル42に生じる電流リップルを抑制することができる。したがって、チョークコイル42の振動に起因する異音の音圧を低減することができる。
ところで、デューティ比が固定された強制駆動中においても、上記したように、偏差積分部12は、指令値と出力電圧との差分を演算しており、この差分はデューティ比制御部15に入力されている。
時刻t5において、電源電圧+Bが何らかの原因で低下したと仮定する。電源電圧+Bの低下に伴って出力電圧も低下する。そして、偏差積分部12が算出する指令値と出力電圧との差分の絶対値は電源電圧+Bの低下に伴って大きくなる。本実施形態における制御装置10では、図2に示すように、指令値と出力電圧との差分の絶対値が所定の閾値、例えば2LSB以上に増大すると、デューティ比制御部15が、偏差積分部12に対して偏差積分操作を再開させる。さらに、デューティ比制御部15は、デューティ比演算部13に対する強制的な介入を解除する。すなわち、本実施形態における制御装置10は、指令値と出力電圧との差分の絶対値が所定の閾値以上になると、出力電圧に対するフィードバック制御を再開するように構成されている。
これによれば、デューティ比が固定された強制駆動中において出力電圧に変動が生じた場合にも、負荷駆動装置100をフィードバック制御が可能な状態に復帰させることができる。以下、具体的な復帰の動作について説明する。
図2に示すように、時刻t6において出力電圧が指令値に対して2LSB以下に低下したとする。その後、後述する監視時間および遅延時間を経た後の時刻t8において、デューティ比制御部15は、偏差積分部12に対して偏差積分操作を再開させるとともに、デューティ比演算部13に対する強制的な介入を解除する。時刻t8においては出力電圧が指令値よりも小さいので、偏差積分部12は、デューティ比を増加させるように動作する。結果、時刻t9において、出力電圧が指令値を上回る。その後の動作は時刻t2以降と同様であり、時刻t9の後であってデューティ比の振動が発生して2周期の後の時刻t10は、デューティ比の絶対値を除いて時刻t4と等価である。つまり、時刻t10において、デューティ比制御部15は、再び、偏差積分部12に対して偏差積分操作を停止させるとともに、デューティ比演算部13に対して、デューティ比を所定の値に固定するように指示する。これにより、デューティ比、ひいては出力電圧の振動を抑制することができる。
さて、上記した監視時間は、出力電圧が指令値に対して閾値以下に低下したことが検出された時点からカウントが開始される時間であり、出力電圧の変動に対するフィルタ時間として機能している。監視時間は時刻t6からカウントが開始され、指令値と出力電圧との差分の絶対値が閾値以上である状態が予め設定された監視時間の間継続されていることを以って、デューティ比制御部15は、出力電圧に閾値以上の変動が生じたものと判定するようになっている。よって、デューティ比制御部15は、時刻t6から所定の監視時間が経過した時刻t7において、出力電圧に閾値以上の変動が生じたものと判定する。
監視時間が設定されていることにより、電源電圧+Bなどに瞬断ノイズ等のノイズが重畳して極短時間の出力電圧の低下が検出された場合であっても、その変動をノイズとして排除することができる。つまり、ノイズに起因して、デューティ比が固定された強制駆動が誤って解除されてしまうことを防ぐことができる。
上記した遅延時間は、監視時間の後に設けられ、デューティ比の強制的な固定とその解除に起因する振動の周波数を低下させることを目的に設定される。図2に示すように、デューティ比制御部15が、デューティ比の固定とその解除を行うと、時刻t2から時刻t9に至る時間を1周期とする振動が発生する虞がある。時刻t7以降、デューティ比の固定が解除される時刻t8までの間に遅延時間を挿入することにより、デューティ比の強制的な固定とその解除に起因する振動の周波数を低下させることができ、ヒトが不快と感じる高周波音の発生を抑制することができる。なお、図2に示す時刻t2から時刻t7に至る時間をtaとし、遅延時間をtbとすると、音圧(単位:dB)として、おおよそ20log[ta/(ta+tb)]だけ低減することができる。
とくに、遅延時間を50msより大きく設定すれば、デューティ比の強制的な固定とその解除に起因する振動の周波数を20Hzより小さくすることができる。20Hzは、ヒトの可聴域のおおよその下限とされており、遅延時間を50msより大きく設定することによってデューティ比の強制的な固定とその解除に起因する音を、ヒトが感知できないレベルにできる。
しかしながら、遅延時間を50msより大きい時間に設定すると、出力電圧と指令値との差が大きくなった時点からフィードバック制御を再開するまでの時間としては長くなりすぎることが懸念される。よって、遅延時間として、例えば1.8msから3.2msの間のランダムな時間を複数パターン設定することが好ましい。例えばランダムな時間が設定された31パターンの遅延時間を用意する。そして、デューティ比制御部15は、フィードバック制御を再開するたびに、それぞれ別の遅延時間を採用する。これにより、デューティ比の強制的な固定とその解除に起因する振動の周波数は、10Hz〜18Hz程度にすることができる。
このように、遅延時間が複数パターン設定され、各遅延時間が、複数の異なる、ランダムな時間に設定されることにより、遅延時間を必要以上に長くすることなく、強制駆動の実施と解除の繰り返しに起因する出力電圧の変動の周波数を、ヒトの可聴域より小さくすることができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
上記した実施形態では、A/D変換器14として、とくにA/D変換の方式を限定していない。A/D変換器14は、駆動する負荷の仕様などによって処理速度や分解能を考慮して適宜採用すればよく、例えば、逐次比較方式やデルタシグマ変調方式などを採用することができる。
また、上記した実施形態では、回生用のスイッチング素子としてNMOSトランジスタの第2スイッチング素子32を採用したが、第2スイッチング素子32は、基準電位側から第1スイッチング素子31のソース端子に向かう方向を順方向とするダイオードを採用してもよい。
また、上記した実施形態では、第1スイッチング素子31が燃料ポンプ200に対して電源電圧+B側、すなわちハイサイド側に配置される例を示したが、第1スイッチング素子31が燃料ポンプ200に対してグランド側、すなわちローサイド側に配置されている構成であっても良い。
また、上記した実施形態では、第1スイッチング素子31の出力電圧を制御装置10に入力可能にする回路として差動積分器50を採用したが、この回路は上記した実施形態で説明した回路構成に限定されるものではない。出力電圧をA/D変換器に入力可能なレベルに調整可能な回路であれば採用することができる。
また、上記した実施形態では、デューティ比の振動を検出した際に固定するデューティ比として、振動するデューティ比のうち高い側の値が採用される例を示したが、低い側の値を採用してもよい。なお、上記した実施形態では、負荷駆動装置100の駆動対象として燃料ポンプを想定しているので、固定するデューティ比として、振動するデューティ比のうち高い側の値を採用することによって、ポンプの動作不良を回避できる。
なお、上記した各実施形態に示した制御ロジックは、ハードによって実現しても良いし、ソフトによって実現しても良い。
10…制御装置,11…指令値演算部,12…偏差積分部,13…デューティ比演算部,14…A/D変換器,15…デューティ比制御部,20…プリドライバ,31…第1スイッチング素子,40…平滑化回路,42…チョークコイル(誘導性素子),50…差動積分器,100…負荷駆動装置,200…燃料ポンプ(負荷),300…エンジン制御ECU

Claims (4)

  1. 負荷(200)の通電経路上に設けられたスイッチング素子(31)にパルス幅変調信号を供給して、前記スイッチング素子の出力端子に生じる出力電圧を制御する制御装置であって、
    前記出力電圧の目標値としての指令値を算出する指令値演算部(11)と、
    前記指令値および前記出力電圧が入力され、前記指令値と前記出力電圧との間の偏差積分値に応じてデューティ比に関する出力信号を出力する偏差積分部(12)と、
    前記偏差積分部からの出力信号に基づいて前記スイッチング素子に供給すべき前記パルス幅変調信号のデューティ比を算出して出力するデューティ比演算部(13)と、
    前記スイッチング素子の出力端子と前記偏差積分部との間に介在し、前記出力電圧をA/D変換するA/D変換器(14)と、を備え、
    さらに、前記偏差積分部の出力信号に基づいて前記デューティ比演算部の出力値を強制的に制御するデューティ比制御部(15)を備え、
    前記偏差積分部が算出するデューティ比に関する出力信号は、離散的に設定されるデューティ比を示すものであり、
    前記デューティ比制御部は、前記偏差積分部の出力信号が、最小分解能のデューティ比の増減を繰り返すように、振動することが検出されることを条件に、偏差積分操作を停止するように前記偏差積分部を制御するとともに、出力されるデューティ比を現状値に固定するように前記デューティ比演算部を制御することを特徴とする制御装置。
  2. デューティ比が固定された強制駆動中において、
    前記デューティ比制御部は、前記指令値と前記出力電圧との差分の絶対値が所定の閾値以上となることを条件に、前記偏差積分部に対して偏差積分操作を再開させるとともに、前記デューティ比演算部への制御の介入を停止して、強制駆動を解除することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記デューティ比制御部は、前記指令値と前記出力電圧との差分の絶対値が所定の閾値以上となった後、所定の遅延時間が経過した後に、前記偏差積分部に対して偏差積分操作を再開させるとともに、前記デューティ比演算部への制御の介入を停止することを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記遅延時間が複数設定され、各遅延時間が複数の異なる時間に設定されることにより、
    前記強制駆動の実施と解除の繰り返しに起因する前記出力電圧の変動の周波数が、ヒトの可聴域よりも小さくなることを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
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