JP6484944B2 - 非水系電解質二次電池用正極活物質およびその製造方法 - Google Patents
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Description
さらに、本発明の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法は、工業的規模の生産においても簡便であり、その工業的価値はきわめて大きい。
本発明の非水系電解質二次電池用正極活物質(以下、単に「正極活物質」という)は、リチウムニッケル複合酸化物粒子と、該粒子表面の少なくとも一部を被覆した被覆層とを有する非水系電解質二次電池用正極活物質であって、前記リチウムニッケル複合酸化物粒子の組成は、一般式:LixNi1−yAyO2(0.98≦x≦1.10、0.05≦y≦0.30、AはCo、Al、Mg、Ca、Ti、V、Cr、Mn、Zr、Nb、MoおよびWからなる群より選択される1種以上)で表され、前記被覆層は、ジルコニウム及び/またはチタニウムの酸化物からなる微粒子により形成され、前記被覆層中のジルコニウム及びチタニウムの酸化物の合計の含有率は、前記正極活物質全体に対して、0.2〜0.8質量%であり、かつ、前記正極活物質の比表面積は、0.2〜1.2m2/gである。
また、本発明の正極活物質は、前記被覆層が、ジルコニウム及び/またはチタニウムの酸化物からなる金属酸化物の微粒子で形成され、比表面積が0.2〜1.2m2/gであるため、本発明の正極活物質を用いた二次電池を作製した際、リチウムニッケル複合酸化物粒子と電解液が十分に接触可能であり、充放電における電池の内部抵抗の上昇を抑制することができる。
二次電池作製時の高容量化の観点から、Aは、少なくともCoを含むことが好ましく、CoとAlであることがさらに好ましい。また、yの値は、好ましくは0.05≦y≦0.25、より好ましくは0.08≦y≦0.20である。
また、透過型電子顕微鏡の断面観察より測定される被覆面積は、前記リチウムニッケル複合酸化物粒子表面全体の面積に対して、70〜90%であることが好ましい。被覆面積が前記リチウムニッケル複合酸化物粒子表面の面積の70〜90%となることで、電解液の接触を促進しながら、リチウムイオンの溶出によるゲル化を抑制することができる。
また、暴露した後の質量増加は、吸湿および炭酸塩化によるものであり、該質量増加が2.0%以下であることは、正極活物質に水分が吸着しがたい状態であることを示し、耐水性が高く、正極活物質の劣化やペースト状組成物のゲル化がさらに抑制されることを示す。
正極活物質の粉体特性は、目的とする正極活物質に要求される特性によって選択すればよいが、例えば、平均粒径を3〜25μmとすることが好ましく、3〜15μmとすることがより好ましい。平均粒径を3〜25μmとすることで、高い電池容量や充填性を得ることができる。ここで、平均粒径はメジアン径(D50)であり、レーザー回折・散乱法に基づく粒度分布測定装置によって測定する。
本発明の正極活物質の製造方法(以下、単に「製造方法」という)は、1)特定の有機金属化合物と、特定の低級アルコールとを混合した後、キレート剤(加水分解抑制剤)としてアセチルアセトンを加え、さらに、水系グリコール類を含む溶液を加え、微粒子が分散したコーティング液を得るコーティング液作製工程、2)前記得られたコーティング液とリチウムニッケル複合酸化物粒子とを混合してコーティング液に含まれる微粒子を前記リチウムニッケル複合酸化物粒子の表面に堆積させた混合物を得る混合工程及び3)前記得られた混合物を熱処理して非水系電解質二次電池用正極活物質を得る熱処理工程を含むことにより、前記リチウムニッケル複合酸化物粒子の表面に水分との接触を抑制する被覆層を生成するものである。
以下、本発明の製造方法を工程ごとに詳細に説明する。
コーティング液作製工程では、まず、アルコキシ基を有する有機ジルコニウム化合物及び/または有機チタニウム化合物(以下、単に「有機金属化合物」ともいう。)と、エタノール、2−プロパノール及び1−ブタノールから選択される1種類以上(低級アルコール類)を混合する工程を含む。
前記アルコキシ基を有する有機ジルコニウム化合物及び/または有機チタニウム化合物としては、ジルコニウムブトキシド、チタニウムイソプロポキシド、チタニウムブトキシドからなるモノマーから選択される1種類以上であることが好ましい。
前記有機金属化合物は、加水分解速度が速く、外気中の湿気により水酸化物を生成しやすい。そこで、加水分解反応速度を制御するため、有機金属化合物中のアルコキシ基の一部をキレート剤であるアセチルアセトンで修飾(キレート化)することが必要となる。例えば、ジルコニウムブトキシドの4個の官能基(ブトキシ基)のうち、その1個以上の官能基を補う分の同モル数のアセチルアセトンを加えて修飾してやることで加水分解速度を遅くし、水に対する耐性が大幅に改善される。
また、キレート化の際は、全てのアルコキシ基を修飾してしまうと、低級アルコール中に溶解しなくなるばかりか、複合酸化物粒子表面に吸着または化学反応しなくなり、被覆層の形成が不十分となりやすいため、一部のアルコキシ基を修飾することが重要である。そのため、例えば、4個のアルコキシ基を有するジルコニウムブトキシドなどのうち、1個ないし2個を修飾することで、外気に対する安定性を向上させ、かつ粒子への吸着性を維持することが可能となる。
キレート化の際の溶媒としては、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノールから選択される1種類以上の低級アルコール類を用いることができる。
キレート化液を部分的加水分解させる際には一瞬やや白濁が生じるが、直ぐに透明感のある液体に戻る。更に80℃で0.5〜1時間加熱して安定化することで、その後、希釈するために多量の溶媒を加えても白濁や沈殿物の生成を抑制することができ、例えば、1ヶ月放置してもその様子は変わらない程度の保存性有するコーティング液を得ることができる。この現象は恐らく、有機物を含む状態で部分的加水分解することで、「水溶性水酸化物」の状態となり、見かけ上は透明な液体になったと考えられる。
前記有機金属化合物のキレート化溶液または希釈したキレート化溶液に、溶媒とともに、水溶性グリコール類を微量添加することにより、被覆時の膜均一性の改善や乾燥時に起こる膜割れ、剥がれの発生を回避することができる。さらに、低級アルコールや水のみの溶媒では沸点が共に近いために乾燥が同時に一気に進み、急激な乾燥が起こることで膜の歪みが生じ膜割れに至りやすい。このため緩やかに乾燥させるために乾燥速度の遅い水溶性グリコール類を添加しておくことが好ましい。
水溶性グリコールの添加量は、有機金属化合物100質量部に対して2〜20質量部添加することが好ましい。
また、ゲル化抑制目的で使用する場合には、複合酸化粒子表面の多くの面積を被覆することが必要となる。よって被覆には、平均粒径D50で1〜20nmの微粒子からなる分散液を使用することが本発明を達成するために好ましい。
また、希釈に用いる溶媒の割合は、コーティング液中の有機金属化合物濃度が、コーティング溶液全量に対して、0.2〜20質量部と成るように配合することが好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。20質量部を超えると、液粘度が高くなり過ぎて複合酸化物粒子表面に被覆層が均一に形成できなくなることがある。一方、0.2質量部未満では、被覆による効果が薄れる。また、溶媒の濃縮乾燥に長時間を要するため、経済的ではない。
混合工程は、得られたコーティング液とリチウムニッケル複合酸化物粒子とを混合して、コーティング液に含まれる微粒子を複合酸化物粒子の表面に堆積させた混合物を得る工程であり、リチウムニッケル複合酸化物粒子に微粒子を被覆させる工程である。
転動流動装置を用いて混合することにより、複合酸化物粒子表面に損傷を与えることなく、粒子を分散させた状態で被覆することが可能である。そのため、転動流動装置による混合が、均一かつ薄く堆積させることが可能であり最も好ましい方法である。
被覆層の厚みは、好ましくは5〜50nm、より好ましくは5〜30nmであり、コーティング液の混合量を調整することで任意な膜厚に被覆層を形成することが可能である。混合物に含まれる有機金属化合物中ジルコニウムとチタニウムの量は、後工程である熱処理後も維持されるため、混合物中に含まれるジルコニウムとチタニウムの合計の含有率は、それぞれを酸化物に換算して0.2〜0.8質量%となるように、混合することが好ましい。
また製造工程を見ても、1)短時間による処理のため、水と接する時間が短いこと、2)使用する有機金属化合物の溶液がアルカリ側であること、3)加水分解することで水酸基が多く、吸着が早い、4)少なくとも若干のアルコールを混合しているため、その乾燥が速く凝集させることなく処理可能である、等の理由からリチウムイオン溶出が抑制されていると考えられる。
熱処理工程は、混合工程後の混合物を熱処理して正極活物質を得る工程であり、乾燥で複合酸化物粒子表面に形成された被覆層を熱処理により該粒子表面に強固に結着させるとともに、膜中に残渣する不要な成分を除去して、膜質を向上させるものである。これにより、正極活物質粒子表面の被覆層がより強固となり、電池作製時の混練等によってもコーティングが剥離しない正極活物質が得られる。
熱処理温度は、150〜600℃の範囲とすることが好ましく、300〜400℃の範囲とすることがより好ましい。これにより、正極活物質粒子表面へ固着させるとともに、膜中に残渣する不要な有機溶媒などの成分を除去し、電池の活物質として用いた際の被覆層からのガス発生を抑制することができる。熱処理温度が150℃未満であると、膜中に不要な有機溶媒が残渣し、電池セル後に充放電するとガス発生が問題となる。また、熱処理温度が600℃を超えると、膜と正極活物質が界面で反応を起こし、コーティング効果が低下することがある。
本発明の非水系電解質二次電池の実施形態について、構成要素ごとにそれぞれ詳しく説明する。本発明の非水系電解質二次電池は、正極、負極、非水電解液等、一般のリチウムイオン二次電池と同様の構成要素から構成され、本発明の正極活物質を正極に用いたことを特徴とするものである。なお、以下で説明する実施形態は例示に過ぎず、本発明の非水系電解質二次電池は、下記実施形態をはじめとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。また、本発明の非水系電解質二次電池は、その用途を特に限定するものではない。
正極を形成する正極合材およびそれを構成する各材料について説明する。本発明の粉末状の正極活物質と、導電材、結着剤とを混合し、さらに必要に応じて活性炭、粘度調整等の目的の溶剤を添加し、これを混練して正極合材ペーストを作製する。正極合材中のそれぞれの混合比も、リチウム二次電池の性能を決定する重要な要素となる。
負極には、金属リチウム、リチウム合金等、また、リチウムイオンを吸蔵・脱離できる負極活物質に結着剤を混合し、適当な溶剤を加えてペースト状にした負極合材を、銅等の金属箔集電体の表面に塗布、乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成したものを使用する。
正極と負極との間にはセパレータを挟み込んで配置する。セパレータは、正極と負極とを分離し電解質を保持するものであり、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄い膜で、微少な穴を多数有する膜を用いることができる。
非水系電解液は、支持塩としてのリチウム塩を有機溶媒に溶解したものである。有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート等の環状カーボネート、また、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート、さらに、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル化合物、エチルメチルスルホン、ブタンスルトン等の硫黄化合物、リン酸トリエチル、リン酸トリオクチル等のリン化合物等から選ばれる1種を単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
さらに、非水系電解液は、ラジカル補足剤、界面活性剤および難燃剤等を含んでいてもよい。
以上説明してきた正極、負極、セパレータおよび非水系電解液で構成される本発明に係るリチウム二次電池の形状は、円筒型、積層型等、種々のものとすることができる。
いずれの形状を採る場合であっても、正極および負極をセパレータを介して積層させて電極体とし、この電極体に上記非水電解液を含浸させる。正極集電体と外部に通ずる正極端子との間、並びに負極集電体と外部に通ずる負極端子との間を、集電用リード等を用いて接続する。以上の構成のものを電池ケースに密閉して電池を完成させることができる。
(1)コーティング液およびコーティング正極活物質の諸物性
・コーティング液中の粒子径測定
粒子径測定は粒度分布計(日機装ナノトラックWave)を用いて測定を行った。
なおコーティング正極材活性物質の粒子径測定は粒度分布計(日機装マイクロトラックMT3300)を用いて測定を行った。
・コーティング厚みおよびコーティング面積の測定
コーティング後の試料をCP等で断面加工を行い、コーティング厚みおよびコーティング面積はTEMにより断面側からの観察により直接画像から求めた。なおコーティング面積においては画像処理により面積を算出している。観察は場所を変えて3視野行った。
・比表面積の測定
比表面積の測定はガス吸着法(島津製作所ASAP2420)で求めた。
コーティングの含有量はICP分析にて測定した。
・コーティング正極活物質の耐水性、耐湿性評価
耐水性は、24℃の純水50mlに正極活物質1gを加えて撹拌し、60分経過後のpHを測定することにより評価した。また、耐湿性は、30℃−70%RHの恒温恒湿槽に正極活物質を7日間暴露した後、暴露前後での質量増加率により評価した。
・ゲル化評価
ゲル化評価は、コーティング後の正極活物質9.5g、フッ化ビニリデン(PVDF)バインダー0.5g、N−メチル−2−ピロリジノン(NMP)5.5g、水分0.3gを加えて自公転練り込み機によりスラリー状にした後、24℃で18hr静止保管し、目視観察によるゲル化状況確認と、スラリー状態を維持している場合には振動式粘度計(セコニック社製VM10A)にて粘度測定した。
(電池の製造)
正極活物質の評価には、図1に示す2032型コイン電池1(以下、コイン型電池と称す)を使用した。
電極3は、正極3a、セパレータ3cおよび負極3bとからなり、この順で並ぶように積層されており、正極3aが正極缶2aの内面に接触し、負極3bが負極缶2bの内面に接触するようにケース2に収容されている。なお、ケース2はガスケット2cを備えており、このガスケット2cによって、正極缶2aと負極缶2bとの間が非接触の状態を維持するように相対的な移動が固定されている。また、ガスケット2cは、正極缶2aと負極缶2bとの隙間を密封してケース2内と外部との間を気密液密に遮断する機能も有している。
前記コイン型電池1は、以下のようにして製作した。
まず、非水系電解質二次電池用正極活物質52.5mg、アセチレンブラック15mg、およびポリテトラフッ化エチレン樹脂(PTFE)7.5mgを混合し、100MPaの圧力で直径11mm、厚さ100μmにプレス成形して、正極3aを作製した。作製した正極3aを真空乾燥機中120℃で12時間乾燥した。この正極3aと、負極3b、セパレータ3cおよび電解液とを用いて、上述したコイン型電池1を、露点が−80℃に管理されたAr雰囲気のグローブボックス内で作製した。なお、負極3bには、直径14mmの円盤状に打ち抜かれた平均粒径20μm程度の黒鉛粉末とポリフッ化ビニリデンが銅箔に塗布された負極シートを用いた。セパレータ3cには膜厚25μmのポリエチレン多孔膜を用いた。電解液には、1MのLiClO4を支持電解質とするエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の等量混合液(富山薬品工業株式会社製)を用いた。
製造したコイン型電池1の性能を示す初期放電容量、正極抵抗は、以下のように評価した。
初期放電容量は、コイン型電池1を製作してから24時間程度放置し、開回路電圧OCV(Open Circuit Voltage)が安定した後、正極に対する電流密度を0.1mA/cm2としてカットオフ電圧4.3Vまで充電し、1時間の休止後、カットオフ電圧3.0Vまで放電したときの容量を初期放電容量とした。
また、正極抵抗は、交流インピーダンス法により評価した。すなわち、コイン型電池1を充電電位4.1Vで充電して、周波数応答アナライザおよびポテンショガルバノスタット(ソーラトロン製、1255B)を使用して交流インピーダンス法により測定し、ナイキストプロットを得た。このナイキストプロットは、溶液抵抗、負極抵抗とその容量、および、正極抵抗とその容量を示す特性曲線の和として表しているため、このナイキストプロットに基づき等価回路を用いてフィッティング計算を行い、正極抵抗の値を算出した。正極抵抗は、比較例1の正極抵抗を基準値として相対値により評価した。
公知技術で得られたリチウムニッケル複合酸化物粉末を正極活物質の材料として用いた。すなわち、Niを主成分とする酸化ニッケル粉末と水酸化リチウムを混合して焼成することにより、Li1.03Ni0.81Co0.16Al0.03O2で表される正極活物質の材料となるリチウムニッケル複合酸化物粉末を得た。このリチウムニッケル複合酸化物粉末の平均粒径は10.6μmであり、比表面積は0.16m2/gであった。
(コーティング液の作製)
予め2−プロパノール7ccにジルコニウムブトキシド(関東化学製)2.33gを加えて攪拌し、溶液(A)を作製した。別容器に2−プロパノール3ccにアセチルアセトン(関東化学製)0.44gを加えて攪拌し,溶液(B)を作製した。溶液(A)中に溶液(B)を投入し、攪拌混合後に溶液(C)を作製した。密栓した容器中に溶液(C)を入れ、攪拌しながら80℃で1時間加熱後、冷却して室温に戻し、溶液(D)を作製した。溶液(D)に純水0.69gを投入後、攪拌しながら80℃で1時間加熱後、冷却して室温に戻し、透明な黄色い溶液(F)を作製した。溶液(F)は1ヶ月放置しても外観の変化がなかった。さらに上記溶液(F)から5.5ccを分取し、純水100ccにポリエチレングリコール(分子量6000:関東化学製)を0.1g加えて攪拌溶解した液を混合し、部分的に加水分解した有機ジルコニウム1.0質量%を含むコーティング液(G)を得た。コーティング液(G)の諸物性を表1にまとめた。
(コーティング正極活物質の作製)
前記正極活物質を500g取り分け、転動流動装置(パウレック社製MP−01)を用いて給気温度80℃で60分間でコーティング液(G)全量を噴霧してコーティングを行った。
コーティング後の混合物を100℃真空雰囲気で1時間乾燥を行った後、350℃純酸素雰囲気で1時間熱処理して被覆層を有する正極活物質(Li1.03Ni0.81Co0.16Al0.03O2)を得た。得られた正極活物質の評価結果を表2にまとめた。
実施例1で用いたコーティング液(G)を使い、同様な条件でコーティングを行った。コーティング後の混合物を100℃真空雰囲気で1時間乾燥を行った後、400℃純酸素雰囲気で1時間熱処理してコーティングした正極活物質を得た。コーティングした正極活物質の評価結果を表2に纏めた。
(水溶性剤Zrコーティング液の作製)
予め2−プロパノール7ccにジルコニウムブトキシド(関東化学製)2.33gを加えて攪拌し、溶液(A)を作製した。別容器に2−プロパノール3ccにアセチルアセトン(関東化学製)0.88gを加えて攪拌し,溶液(B)を作製した。溶液(A)中に溶液(B)を投入し、攪拌混合後に溶液(C)を作製した。密栓した容器中に溶液(C)を入れ、攪拌しながら80℃で1時間加熱後、冷却して室温に戻し、溶液(D)を作製した。溶液(D)に純水0.69gを投入後、攪拌しながら80℃で1時間加熱後、冷却して室温に戻し、透明な黄色い溶液(F)を作製した。液は1ヶ月放置しても変化がなかった。さらに上記溶液(F)から2.8ccの量を分取し、純水100ccにポリエチレングリコール(分子量6000:関東化学製)を0.1gを加えて攪拌溶解した液を混合し、部分的に加水分解した有機ジルコニウム0.5質量%を含むコーティング液(G)を得た。コーティング液(G)の諸物性を表1に纏めた。
前記正極活物質を500g取り分け、転動流動装置(パウレック社製MP−01)を用いて給気温度80℃で60分間コーティング液(G)を噴霧してコーティングを行った。
コーティング後の混合物を100℃真空雰囲気で1時間乾燥を行った後、400℃純酸素雰囲気で1時間熱処理してコーティングした正極活物質を得た。コーティングした正極活物質の評価結果を表2に纏めた。
(水溶性剤Zrコーティング液の作製)
予め2−プロパノール7ccにジルコニウムブトキシド(関東化学製)2.33gを加えて攪拌し、溶液(A)を作製した。別容器に2−プロパノール3ccにアセチルアセトン(関東化学製)0.44gを加えて攪拌し,溶液(B)を作製した。溶液(A)中に溶液(B)を投入し、攪拌混合後に溶液(C)を作製した。密栓した容器中に溶液(C)を入れ、攪拌しながら80℃で1時間加熱後、冷却して室温に戻し、溶液(D)を作製した。溶液(D)に純水0.69gを投入後、攪拌しながら80℃で1時間加熱後、冷却して室温に戻し、透明な黄色い溶液(F)を作製した。液は1ヶ月放置しても変化がなかった。さらに上記溶液(F)から2.8ccの量を分取し、純水100ccにポリエチレングリコール(分子量20000:関東化学製)を0.1g加えて攪拌溶解した液を混合し、部分的に加水分解した有機ジルコニウム0.5質量%を含むコーティング液(G)を得た。コーティング液(G)の諸物性を表1に纏めた。
前記正極活物質を500g取り分け、転動流動装置(パウレック社製MP−01)を用いて給気温度80℃で60分間コーティング液(G)を噴霧してコーティングを行った。
コーティング後の混合物を100℃真空雰囲気で1時間乾燥を行った後、400℃純酸素雰囲気で1時間熱処理してコーティングした正極活物質を得た。コーティングした正極活物質の評価結果を表2に纏めた。
(水溶性剤Zrコーティング液の作製)
予め2−プロパノール7ccにジルコニウムブトキシド(関東化学製)2.33gを加えて攪拌し、溶液(A)を作製した。別容器に2−プロパノール3ccにアセチルアセトン(関東化学製)0.66gを加えて攪拌し,溶液(B)を作製した。溶液(A)中に溶液(B)を投入し、攪拌混合後に溶液(C)を作製した。密栓した容器中に溶液(C)を入れ、攪拌しながら80℃で1時間加熱後、冷却して室温に戻し、溶液(D)を作製した。溶液(D)に純水0.69gを投入後、攪拌しながら80℃で1時間加熱後、冷却して室温に戻し、透明な黄色い溶液(F)を作製した。液は1ヶ月放置しても変化がなかった。さらに上記溶液(F)から2.8ccの量を分取し、純水100ccにポリエチレングリコール(分子量6000:関東化学製)を0.2g加えて攪拌溶解した液を混合し、部分的に加水分解した有機ジルコニウム0.5質量%を含むコーティング液(G)を得た。コーティング液(G)の諸物性を表1に纏めた。
前記正極活物質を500g取り分け、転動流動装置(パウレック社製MP−01)を用いて給気温度80℃で60分間コーティング液(G)を噴霧してコーティングを行った。
コーティング後の混合物を100℃真空雰囲気で1時間乾燥を行った後、400℃純酸素雰囲気で1時間熱処理してコーティングした正極活物質を得た。コーティングした正極活物質の評価結果を表2にまとめた。
(水溶性剤Tiコーティング液の作製)
予め2−プロパノール7ccにチタニウムブトキシド(関東化学製)2.00gを加えて攪拌し、溶液(A)を作製した。別容器に2−プロパノール3ccにアセチルアセトン(関東化学製)1.00gを加えて攪拌し,溶液(B)を作製した。溶液(A)中に溶液(B)を投入し、攪拌混合後に溶液(C)を作製した。密栓した容器中に溶液(C)を入れ、攪拌しながら80℃で1時間加熱後、冷却して室温に戻し、溶液(D)を作製した。溶液(D)に純水0.69gを投入後、攪拌しながら80℃で1時間加熱後、冷却して室温に戻し、透明な黄色い溶液(F)を作製した。液は1ヶ月放置しても変化がなかった。さらに上記溶液(F)から5.5ccの量を分取し、純水100ccにポリエチレングリコール(分子量6000:関東化学製)を0.1g加えて攪拌溶解した液を混合し、部分的に加水分解した有機チタニウム1.0質量%を含むコーティング液(G)を得た。コーティング液(G)の諸物性を表1に纏めた。
前記正極活物質を500g取り分け、転動流動装置(パウレック社製MP−01)を用いて給気温度80℃で120分間コーティング液(G)を噴霧してコーティングを行った。
コーティング後の混合物を100℃真空雰囲気で1時間乾燥を行った後、400℃純酸素雰囲気で1時間熱処理してコーティングした正極活物質を得た。コーティングした正極活物質の評価結果を表2に纏めた。
(水溶性剤Tiコーティング液の作製)
予め2−プロパノール7ccにチタニウムブトキシド(関東化学製)2.00gを加えて攪拌し、溶液(A)を作製した。別容器に2−プロパノール3ccにアセチルアセトン(関東化学製)2.00gを加えて攪拌し,溶液(B)を作製した。溶液(A)中に溶液(B)を投入し、攪拌混合後に溶液(C)を作製した。密栓した容器中に溶液(C)を入れ、攪拌しながら80℃で1時間加熱後、冷却して室温に戻し、溶液(D)を作製した。溶液(D)に純水0.69gを投入後、攪拌しながら80℃で1時間加熱後、冷却して室温に戻し、透明な黄色い溶液(F)を作製した。液は1ヶ月放置しても変化がなかった。さらに上記溶液(F)から5.5ccの量を分取し、純水120ccにポリエチレングリコール(分子量20000:関東化学製)を0.1g加えて攪拌溶解した液を混合し、部分的に加水分解した有機チタニウム1.0質量%を含むコーティング液(G)を得た。コーティング液(G)の諸物性を表1に纏めた。
前記正極活物質を500g取り分け、転動流動装置(パウレック社製MP−01)を用いて給気温度80℃で120分間コーティング液(G)を噴霧してコーティングを行った。
コーティング後の混合物を100℃真空雰囲気で1時間乾燥を行った後、400℃純酸素雰囲気で1時間熱処理してコーティングした正極活物質を得た。コーティングした正極活物質の評価結果を表2に纏めた。
(水溶性剤Tiコーティング液の作製)
予め2−プロパノール10ccにチタニウムブトキシド(関東化学製)2.00を加えて攪拌し、溶液(A)を作製した。別容器に2−プロパノール10ccにアセチルアセトン(関東化学製)2.00gを加えて攪拌し,溶液(B)を作製した。溶液(A)中に溶液(B)を投入し、攪拌混合後に溶液(C)を作製した。密栓した容器中に溶液(C)を入れ、攪拌しながら80℃で1時間加熱後、冷却して室温に戻し、溶液(D)を作製した。溶液(D)に純水0.69gを投入後、攪拌しながら80℃で1時間加熱後、冷却して室温に戻し、透明な黄色い溶液(F)を作製した。液は1ヶ月放置しても変化がなかった。さらに上記溶液(F)から5.5ccの量を分取し、純水120ccにポリエチレングリコール(分子量6000:関東化学製)を0.1g加えて攪拌溶解した液を混合し、部分的に加水分解した有機チタニウム0.5質量%を含むコーティング液(G)を得た。コーティング液(G)の諸物性を表1に纏めた。
前記正極活物質を500g取り分け、転動流動装置(パウレック社製MP−01)を用いて給気温度80℃で120分間コーティング液(G)を噴霧してコーティングを行った。
コーティング後の混合物を100℃真空雰囲気で1時間乾燥を行った後、400℃純酸素雰囲気で1時間熱処理してコーティングした正極活物質を得た。コーティングした正極活物質の評価結果を表2に纏めた。
実施例1において使用したリチウムニッケル複合酸化物粉末を処理せずに、そのままの状態で正極活物質として評価した。正極活物質の評価結果を表2に纏めた。
リチウムニッケル複合酸化物粉末40gに水10ccを加えて攪拌し、そのままの状態で60分間放置した。
混合物を100℃真空雰囲気で1時間乾燥を行った後、400℃純酸素雰囲気で1時間熱処理した。正極活物質の評価結果を表2に纏めた。
(Zrコーティング液の作製)
2−プロパノール10ccにジルコニウムブトキシド(関東化学製)2.33を加えて攪拌し、溶液(A)を作製した。
前記正極活物質を500g取り分け、転動流動装置(パウレック社製MP−01)を用いて80℃で60分間コーティング液(G)を噴霧してコーティングを行おうとした。溶液(A)に希釈剤の純水100gを投入すると、徐々に溶液表面には白い膜が覆ってきた。白い部分を取り出しEDS分析すると濃度の高いジルコニウムが検出された。投入した水分によりジルコニウムブトキシドが急激に加水分解され、白濁化したものと考えられた。
(シリカコーティング液の作成)
まず、予め2−プロパノール7ccにテトラエトキシシラン(関東化学製)2.08gを加えて攪拌し、溶液(A)を作製した。別容器に2−プロパノール3ccにアセチルアセトン(関東化学製)0.45gを加えて攪拌し,溶液(B)を作製した。溶液(A)と溶液(B)を混合して溶液(C)とした後、ゆっくりと塩酸を加えてpH=4.2に調整した。液は徐々に白濁を示した。さらに上記溶液から5.5ccの量を分取し、純水100ccを加えて攪拌溶解した液を混合し、部分的に加水分解した有機シリカ化合物1.0質量%を含むコーティング液(G)を得た。コーティング液(G)の諸物性を表1に纏めた。
上記正極活物質を500g取り分け、転動流動装置(パウレック社製MP−01)を用いて80℃で60分間コーティング液(G)を噴霧してコーティングを行った。
コーティング後の混合物を100℃真空雰囲気で1時間乾燥を行った後、400℃純酸素雰囲気で1時間熱処理してコーティングした正極活物質を得た。コーティングした正極活物質の評価結果を表2に纏めた。
(Zrコーティング液の作製)
まず、予め2−プロパノール7ccにジルコニウムブトキシド(関東化学製)2.33gを加えて攪拌し、溶液(A)を作製した。別容器に2−プロパノール3ccにアセチルアセトン(関東化学製)0.11gを加えて攪拌し,溶液(B)を作製した。溶液(A)中に溶液(B)を投入し、攪拌混合後に溶液(C)を作製した。密栓した容器中に溶液(C)を入れ、攪拌しながら24℃で1時間放置後、溶液(D)を作製した。溶液(D)に純水0.69gを投入後、白濁が生じた。そのまま白濁液から5.5ccを分取し、純水100ccを加えて攪拌溶解した液を混合し、加水分解した有機ジルコニウム1.0質量%を含むコーティング液(G)を得た。コーティング液(G)の諸物性を表1にまとめた。
上記正極活物質を500g取り分け、転動流動装置(パウレック社製MP−01)を用いて80℃で60分間コーティング液(G)を噴霧してコーティングを行った。
コーティング後の混合物を100℃真空雰囲気で1時間乾燥を行った後、300℃純酸素雰囲気で1時間熱処理してコーティングした正極活物質を得た。コーティングした正極活物質の評価結果を表2に纏めた。
(Tiコーティング液の作製)
まず、予め2−プロパノール7ccにチタニウムイソプロポキシド(関東化学製)2.00gを加えて攪拌し、溶液(A)を作製した。別容器に2−プロパノール3ccにトリエタノールアミン(関東化学製)2.00gを加えて攪拌し、溶液(B)を作製した。溶液(A)中に溶液(B)を投入し、攪拌混合後に溶液(C)を作製した。密栓した容器中に溶液(C)を入れ、攪拌した後、黄色の溶液(D)を作製した。溶液(D)に純水1.00gを投入して溶液(F)を作製した。
さらに上記溶液(F)から5ccの量を分取し、純水100ccを加えて攪拌溶解した液を混合し、部分的に加水分解した有機チタニウム化合物0.5質量%を含むコーティング液(G)を得た。コーティング液(G)の諸物性を表1に纏めた。
上記正極活物質を500g取り分け、転動流動装置(パウレック社製MP−01)を用いて80℃で60分間コーティング液(G)を噴霧してコーティングを行った。
コーティング後の混合物を100℃真空雰囲気で1時間乾燥を行った後、400℃純酸素雰囲気で1時間熱処理してコーティングした正極活物質を得た。コーティングした正極活物質の評価結果を表2に纏めた。
2:ケース
2a:正極缶
2b:負極缶
2c:ガスケット
3:電極
3a:正極
3b:負極
3c:セパレータ
Claims (7)
- リチウムニッケル複合酸化物粒子と、該粒子表面の少なくとも一部を被覆した被覆層と
を有する非水系電解質二次電池用正極活物質であって、
前記リチウムニッケル複合酸化物粒子の組成は、一般式:LixNi1−yAyO2(0.98≦x≦1.10、0.05≦y≦0.30、AはCo、Al、Mg、Ca、Ti、V、Cr、Mn、Zr、Nb、MoおよびWからなる群より選択される1種以上)で表され、前記被覆層は、ジルコニウム及び/またはチタニウムの酸化物からなる微粒子により形成され、
前記被覆層中のジルコニウム及びチタニウムの酸化物の合計の含有率は、前記正極活物質全体100質量%に対して、0.2〜0.6質量%であり、かつ、前記正極活物質の比表面積は、0.2〜1.2m2/gであり、
24℃の純水50mlに前記正極活物質1gを加えてスラリー化し、60分間経過した後の該スラリーのpH(24℃基準)が11.3以下である、
ことを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質。 - 前記被覆層は、平均粒径D50が1〜20nmのジルコニウム及び/またはチタニウムの酸化物からなる微粒子により形成されたものであって、該被覆層の厚みが5〜50nmであることを特徴とする請求項1に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
- 前記被覆層は、前記リチウムニッケル複合酸化物粒子の表面に非連続的に形成され、透過型電子顕微鏡の断面観察より測定される被覆面積が前記リチウムニッケル複合酸化物粒子表面の面積の70〜90%であることを特徴とする請求項1または2に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
- 30℃−70%RHの恒温恒湿槽に前記正極活物質を7日間暴露した後の前記正極活物質全体の質量増加率が、暴露前の前記正極活物質全体に対して、2.0%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
- 前記正極活物質9.5gに、フッ化ビニリデン0.5g、N−メチル−2−ピロリジノン5.5g、水0.3gを加えてスラリー状にし、24℃で18時間静止保管した後に測定する粘度が2000mPa・s以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
- アルコキシ基を有する、有機ジルコニウム化合物及び/または有機チタニウム化合物と、エタノール、2−プロパノール及び1−ブタノールから選択される1種類以上とを混合した後、アセチルアセトンを加え、さらに、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びヘキシレングリコールから選択される1種類以上を含む溶液とを加えて、平均粒径D50が1〜20nmの微粒子が分散したコーティング液を得るコーティング液作製工程、
得られたコーティング液とリチウムニッケル複合酸化物粒子とを混合してコーティング液に含まれる微粒子を前記リチウムニッケル複合酸化物粒子の表面に堆積させた混合物を得る混合工程及び
表面に微粒子が堆積された前記リチウムニッケル複合酸化物粒子を熱処理して非水系電解質二次電池用正極活物質を得る熱処理工程
を含むことを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。 - 前記アルコキシ基を有する有機ジルコニウム化合物及び/または有機チタニウム化合物は、ジルコニウムブトキシド、チタニウムイソプロポキシド及びチタニウムブトキシドからなるモノマーから選択される1種類以上であることを特徴とする請求項6に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
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