JP6482233B2 - 麺類茹で水用pH調整剤組成物、及び茹で麺類の製造方法 - Google Patents

麺類茹で水用pH調整剤組成物、及び茹で麺類の製造方法 Download PDF

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本発明は、麺類を蒸煮する茹で水に添加する麺類茹で水用pH調整剤組成物、及び茹で麺類の製造方法に関する。
従来、うどんやそば等の麺類を茹でる際、茹で水のpHを酸性に調整することで、麺類の茹でどけを防止し、歩留まりを向上させることが行われており、pH調整剤として各種有機酸やその塩が用いられている(例えば、特許文献1〜2参照)。また、保存性を高め、食感等の麺類の品質を向上させるため、配合する有機酸やその塩を工夫した麺類茹で水用pH調整剤も提案されている(例えば、特許文献3〜6参照)。
しかしながら、前記提案の麺類茹で水用pH調整剤を用いて製造された麺類の麺質や食感は、未だ十分とは言えず、更なる改善が強く求められているのが現状である。
一方、麺類の食感の改善等のため、アルギン酸やその塩を麺原料に添加して製麺することも行われている(例えば、特許文献7参照)。しかし、アルギン酸やその塩、これらを含む海藻エキス等を麺類茹で水に添加することは知られていない。
特開昭54−41341号公報 特公平5−50259号公報 特開2002−27930号公報 特開2004−242571号公報 特開2001−161296号公報 特開2000−125791号公報 特開平7−8194号公報
本発明は、このような要望に応え、現状を打破し、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、麺類茹で水に添加するだけで、茹で麺類の麺質や食感を改善できる麺類茹で水用pH調整剤組成物、及び茹で麺類の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するべく鋭意検討を行った結果、有機酸又はその塩から選択されるpH調整剤と、海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩の少なくとも1つとを麺類茹で水に添加することにより、茹で麺類の麺質や食感を改善できることを知見した。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 有機酸又はその塩から選択されるpH調整剤と、
海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩の少なくとも1つと、を含有することを特徴とする麺類茹で水用pH調整剤組成物である。
<2> 海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩が、麺類茹で水に、固形分の濃度として、0.01ppm〜1,000ppmの範囲になるように配合される前記<1>に記載の麺類茹で水用pH調整剤組成物である。
<3> pH調整剤が、麺類茹で水のpHが3.5〜6.5の範囲になるように配合される前記<1>から<2>のいずれかに記載の麺類茹で水用pH調整剤組成物である。
<4> pH調整剤が、クエン酸、リンゴ酸、アジピン酸、メタリン酸、ポリリン酸、乳酸、酢酸、コハク酸、フィチン酸、又はこれらの塩から選択される前記<1>から<3>のいずれかに記載の麺類茹で水用pH調整剤組成物である。
<5> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の麺類茹で水用pH調整剤組成物を、麺類茹で水に添加し、麺類茹で水のpHを3.5〜6.5に調整するpH調整工程と、
前記pH調整した麺類茹で水で麺類を蒸煮する蒸煮工程と、を含むことを特徴とする茹で麺類の製造方法である。
本発明によると、従来における前記問題を解決することができ、麺類茹で水に添加するだけで、茹で麺類の麺質や食感を改善できる麺類茹で水用pH調整剤組成物、及び茹で麺類の製造方法を提供することができる。
(麺類茹で水用pH調整剤組成物、茹で麺類の製造方法)
本発明の麺類茹で水用pH調整剤組成物は、本発明の茹で麺類の製造方法に好適に用いることができる。
以下、本発明の茹で麺類の製造方法の説明と併せて、本発明の麺類茹で水用pH調整剤組成物を説明する。
<茹で麺類の製造方法>
本発明の茹で麺類の製造方法は、pH調整工程と、蒸煮工程とを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
<<pH調整工程>>
前記pH調整工程は、本発明の麺類茹で水用pH調整剤組成物を、麺類茹で水に添加し、麺類茹で水のpHを3.5〜6.5に調整する工程である。
−麺類茹で水用pH調整剤組成物−
本発明の麺類茹で水用pH調整剤組成物は、pH調整剤と、海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩の少なくとも1つと、を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
−−pH調整剤−−
前記pH調整剤は、有機酸又はその塩から選択される。
前記有機酸又はその塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記pH調整剤としては、有機酸又はその塩から選択される限り、特に制限はなく、従来、麺類茹で水のpH調整に使用されているpH調整剤を適宜選択することができるが、クエン酸、リンゴ酸、アジピン酸、メタリン酸、ポリリン酸、乳酸、酢酸、コハク酸、フィチン酸、又はこれらの塩から選択されるものが好ましい。
なお、前記リンゴ酸は、DL−リンゴ酸を含む。
前記塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などが挙げられる。
前記pH調整剤は、前記有機酸又はその塩からなるものであってもよいし、前記有機酸又はその塩以外のその他の成分を含むものであってもよい。
前記pH調整剤は、市販の麺類茹で水用pH調整剤を用いてもよい。
前記pH調整剤の市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニューメンソルト(扶桑化学工業株式会社製)、ラクトアップN(株式会社武蔵野化学研究所製)、メンベースB(エフシー化学株式会社製)、メンベースH(エフシー化学株式会社製)、リピートD−1(エフシー化学株式会社製)などが挙げられる。
前記pH調整剤は、固体であってもよいし、液体であってもよい。
前記pH調整剤の前記麺類茹で水用pH調整剤組成物における配合量としては、特に制限はなく、目的とする前記麺類茹で水のpHに応じて適宜選択することができる。
−−海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩の少なくとも1つ−−
前記海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アルギン酸の塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などが挙げられる。
本発明における前記海藻エキス又はその粉末とは、海藻から得られるエキス又はその粉末であって、アルギン酸又はその塩を主成分として含有するものを言う。前記海藻としては、コンブ目レッソニア科、コンブ目コンブ科に属するものが好ましい。
前記海藻エキス又はその粉末は、市販品を用いることができる。
前記海藻エキス又はその粉末の市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、海藻エキスN(株式会社キミカ製)、昆布酸201(株式会社キミカ製)、昆布酸401(株式会社キミカ製)、キミカアルギンシリーズ(株式会社キミカ製)などが挙げられる。
前記アルギン酸又はその塩は、市販品を用いることができる。
前記アルギン酸又はその塩の市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記アルギン酸の市販品の例としては、キミカアシッドG(株式会社キミカ製)、キミカアシッドSA(株式会社キミカ製)などが挙げられる。
前記アルギン酸の塩の市販品の例としては、キミカアルギンIシリーズ(株式会社キミカ製、アルギン酸ナトリウム)、キミカアルギンKシリーズ(株式会社キミカ製、アルギン酸カリウム)などが挙げられる。
前記海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩は、固体であってもよいし、液体であってもよい。
前記海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩の前記麺類茹で水用pH調整剤組成物における配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記麺類茹で水に、固形分の濃度として、0.01ppm〜5,000ppmの範囲となるように配合されることが好ましく、0.01ppm〜1,000ppmの範囲となるように配合されることがより好ましく、0.03ppm〜100ppmの範囲となるように配合されることが特に好ましい。前記海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩の配合量が、0.01ppm未満であると、茹でた麺類の食感がやや劣ることがあり、5,000ppmを超えると、茹でた麺類がやや固くなったり、歩留りが若干低下したりすることがある。一方、前記海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩の配合量が前記好ましい範囲内であると、茹でた麺類のしまりが良く、また、食感がより優れ、更に、歩留りも良い点で、有利である。
−−その他の成分−−
前記麺類茹で水用pH調整剤組成物における前記その他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水などが挙げられる。
前記麺類茹で水用pH調整剤組成物における前記その他の成分の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−−態様−−
前記麺類茹で水用pH調整剤組成物は、前記pH調整剤と、前記海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩の少なくとも1つとを含む1剤の態様であってもよいし、前記pH調整剤と、前記海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩の少なくとも1つとを別々の剤とする態様であってもよい。
前記麺類茹で水用pH調整剤組成物は、固体であってもよいし、液体であってもよい。
−麺類茹で水−
前記麺類茹で水としては、食品の製造に用いることができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水道水などが挙げられる。
−添加−
前記麺類茹で水用pH調整剤組成物は、前記pH調整剤と、前記海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩の少なくとも1つとを含む1剤として前記麺類茹で水へ添加してもよいし、前記pH調整剤と、前記海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩の少なくとも1つとを別々の剤として前記麺類茹で水へ添加してもよい。
前記麺類茹で水用pH調整剤組成物が別々の剤である場合、各剤は、同時に添加してもよいし、別々に添加してもよい。前記別々に添加する順序としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−pH−
前記麺類茹で水用pH調整剤組成物を添加した後の前記麺類茹で水のpHとしては、3.5〜6.5の範囲であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、4〜6が好ましく、4.5〜5.5がより好ましい。前記麺類茹で水のpHが前記好ましい範囲内であると、麺の茹で溶けをより防止することができる点で、有利である。
<<蒸煮工程>>
前記蒸煮工程は、前記pH調整した麺類茹で水で麺類を蒸煮する工程である。
−麺類−
前記麺類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、うどん、そばが好ましい。
前記麺類の形状、構造、大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記蒸煮の方法、条件としては、特に制限はなく、公知の方法、条件を目的に応じて適宜選択することができ、例えば、沸騰した前記麺類茹で水1,000mLに、前記麺類100gを投入し、蓋をして蒸発を防ぎながら、20分間蒸煮するなどが挙げられる。
<<その他の工程>>
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記蒸煮工程で蒸煮する麺類を調製する麺類調製工程などが挙げられる。
前記麺類を調製する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、麺類の原料を常圧ミキサーで混練した後、圧延し、目的とする大きさに切り出すなどが挙げられる。
本発明の茹で麺類の製造方法によれば、麺類にしまりがあり、麺類の表面に艶が出る等の優れた麺質を有し、また、つるつるとした食感等の優れた食感を有する茹で麺類を製造することができる。したがって、本発明は、本発明の麺類茹で水用pH調整剤組成物を、麺類茹で水に添加し、麺類茹で水のpHを3.5〜6.5に調整するpH調整工程と、前記pH調整した麺類茹で水で麺類を蒸煮する蒸煮工程と、を含むことを特徴とする茹で麺類の麺質乃至食感の改善方法にも関する。
以下、本発明の試験例を説明するが、本発明はこれらの試験例に何ら限定されるものではない。
(試験例1)
<生うどんの調製>
下記配合のうどん原料を、常圧ミキサーにて混練した後、圧延し、切刃(#10角)で、2.5mmの麺線を切り出した。
−配合−
・ 中力粉(特雀、日清製粉株式会社製) ・・・ 100質量部
・ 食塩 ・・・ 3質量部
・ 水 ・・・ 35質量部
<pH調整工程>
1,000mLの水道水(麺類茹で水)に、pH調整剤として、試作品A(クエン酸三ナトリウム、クエン酸、及び水を含有、液体)、海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩として、海藻エキス(株式会社キミカ製、海藻エキスN)をそれぞれ添加し、沸騰させた。
前記pH調整剤は、前記麺類茹で水(うどんを茹でる前の茹で水)のpHが5.5となるように、添加した。
前記海藻エキスは、下記表1に記載の濃度となるように、前記麺類茹で水に添加した。
<蒸煮工程>
前記pH調整した麺類茹で水に、前記生うどん 100gを投入し、蓋をして蒸発を防ぎながら、20分間蒸煮した。
<評価>
前記蒸煮工程後、麺類の歩留り(対粉(質量%))を測定した。また、前記測定後、水洗及び冷却し、試食評価を行った。結果を表1に示す。
なお、麺類の歩留りの評価基準は、以下の通りである。
−麺類の歩留りの評価基準−
A:中力粉に対し、300質量%以上。
B:中力粉に対し、290質量%以上、300質量%未満。
C:中力粉に対し、290質量%未満。
Figure 0006482233
試験例1の結果、麺類茹で水に、pH調整剤と、海藻エキスとを添加した試料1−1〜試料1−8では、pH調整剤を添加し、海藻エキスを添加しなかったコントロールと比べて、茹でた後の麺にしまりがあり、つるつるとした食感が得られることが示された。更に、試料1−2〜試料1−8では、うどんの表面に艶があり、より優れた麺質のうどんが得られた。また、試料1−2〜試料1−6では、歩留りがより優れていた。
(試験例2)
試験例1において、pH調整剤として試作品Aを用いていた点を、ニューメンソルト(扶桑化学工業株式会社製、粉末)に代え、添加量を下記表2のように変えた以外は、試験例1と同様にして試験した。結果を表2に示す。
Figure 0006482233
試験例2の結果、pH調整剤を試験例1と異なるものとした場合であっても、pH調整剤と、海藻エキスとを添加した試料2−1〜試料2−8では、pH調整剤を添加し、海藻エキスを添加しなかったコントロールと比べて、茹でた後の麺にしまりがあり、つるつるとした食感が得られることが示された。更に、試料2−2〜試料2−8では、うどんの表面に艶があり、より優れた麺質のうどんが得られた。また、試料2−2〜試料2−6では、歩留りがより優れていた。
(試験例3)
<生そばの調製>
下記配合のそば原料を、常圧ミキサーにて混練した後、圧延し、切刃(#18角)で、1.5mmの麺線を切り出した。
−配合−
・ 中力粉(白椿、日清製粉株式会社製) ・・・ 70質量部
・ そば粉(雪笠、日穀製粉株式会社製) ・・・ 30質量部
・ 食塩 ・・・ 1.8質量部
・ 水 ・・・ 30質量部
<pH調整工程>
1,000mLの水道水(麺類茹で水)に、pH調整剤として、試作品A(クエン酸三ナトリウム、クエン酸、及び水を含有、液体)、海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩として、海藻エキス(株式会社キミカ製、海藻エキスN)をそれぞれ添加し、沸騰させた。
前記pH調整剤は、前記麺類茹で水(うどんを茹でる前の茹で水)のpHが5.5となるように、添加した。
前記海藻エキスは、下記表3に記載の濃度となるように、前記麺類茹で水に添加した。
<蒸煮工程>
前記pH調整した麺類茹で水に、前記生そば 100gを投入し、蓋をして蒸発を防ぎながら、3分間蒸煮した。
<評価>
前記蒸煮工程後、麺類の歩留り(対粉(質量%))を測定した。また、前記測定後、水洗及び冷却し、試食評価を行った。結果を表3に示す。
なお、麺類の歩留りの評価基準は、以下の通りである。
−麺類の歩留りの評価基準−
A:中力粉及びそば粉の合計量に対し、225質量%以上。
B:中力粉及びそば粉の合計量に対し、220質量%以上、225質量%未満。
C:中力粉及びそば粉の合計量に対し、220質量%未満。
Figure 0006482233
試験例3の結果、そばの場合においても、麺類茹で水に、pH調整剤と、海藻エキスとを添加した試料3−1〜試料3−8では、pH調整剤を添加し、海藻エキスを添加しなかったコントロールと比べて、茹でた後の麺にしまりがあり、つるつるとした食感が得られることが示された。更に、試料3−2〜試料3−8では、そばの表面に艶があり、より優れた麺質のそばが得られた。また、試料3−2〜試料3−6では、歩留りがより優れていた。
(試験例4)
試験例3において、pH調整剤として試作品Aを用いていた点を、ニューメンソルト(扶桑化学工業株式会社製、粉末)に代え、添加量を下記表4のように変えた以外は、試験例3と同様にして試験した。結果を表4に示す。
Figure 0006482233
試験例4の結果、pH調整剤を試験例3と異なるものとした場合であっても、pH調整剤と、海藻エキスとを添加した試料4−1〜試料4−8では、pH調整剤を添加し、海藻エキスを添加しなかったコントロールと比べて、茹でた後の麺にしまりがあり、つるつるとした食感が得られることが示された。更に、試料4−2〜試料4−8では、そばの表面に艶があり、より優れた麺質のそばが得られた。また、試料4−2〜試料4−6では、歩留りがより優れていた。
(試験例5)
試験例1において、海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩として、海藻エキスを用いていた点を、アルギン酸ナトリウム(株式会社キミカ製、キミカアルギンI−3)に代え、添加量を下記表5のように変えた以外は、試験例1と同様にして試験した。結果を表5に示す。
Figure 0006482233
試験例5の結果、海藻エキスに代えてアルギン酸ナトリウムを用いた場合であっても、pH調整剤と、アルギン酸ナトリウムとを添加した試料5−1〜試料5−8では、pH調整剤を添加し、アルギン酸ナトリウムを添加しなかったコントロールと比べて、茹でた後の麺にしまりがあり、つるつるとした食感が得られることが示された。更に、試料5−2〜試料5−8では、うどんの表面に艶があり、より優れた麺質のうどんが得られた。また、試料5−2〜試料5−6では、歩留りがより優れていた。

Claims (3)

  1. 有機酸又はその塩から選択されるpH調整剤と、
    海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩の少なくとも1つと、を含有し、
    前記pH調整剤が、クエン酸、リンゴ酸、アジピン酸、メタリン酸、ポリリン酸、乳酸、酢酸、コハク酸、フィチン酸、又はこれらの塩から選択され、
    前記pH調整剤が、麺類茹で水のpHが4〜6の範囲になるように配合され、
    前記海藻エキス又はその粉末、及びアルギン酸又はその塩が、麺類茹で水に、固形分の濃度として、0.1ppm〜1,000ppmの範囲になるように配合されることを特徴とする麺類茹で水用pH調整剤組成物。
  2. pH調整剤が、麺類茹で水のpHが4.5〜5.5の範囲になるように配合される請求項1に記載の麺類茹で水用pH調整剤組成物。
  3. 請求項1からのいずれかに記載の麺類茹で水用pH調整剤組成物を、麺類茹で水に添加し、麺類茹で水のpHを4〜6に調整するpH調整工程と、
    前記pH調整した麺類茹で水で麺類を蒸煮する蒸煮工程と、を含むことを特徴とする茹で麺類の製造方法。
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