JP6482207B2 - 建物基礎構造 - Google Patents

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Description

本発明は、建物を支持する建物基礎構造に関する。
地震時に液状化する可能性がある地盤上に建物を構築する場合には、この地盤が地震時に液状化しないための対策を施す必要がある。例えば、特許文献1には、格子状地盤改良体と、格子状地盤改良体の外周に形成された壁状地盤改良体とを地盤中に備えた建物基礎構造が開示されている。
一方、近年においては、既設建物の解体において既設地下躯体外壁を残し、この既設地下躯体外壁内に解体ガラ等を埋戻してこの上に新設建物を建てたり、この既設地下躯体外壁の外側の地盤上まで広げて新設建物を建てたりすることがある。また、地下に段差のある建物を新設することがある。このような場合においても、建物を支持する地盤が地震時に液状化しないための対策を施す必要がある。
特開2013−2078号公報
本発明は係る事実を考慮し、建物を支持する地盤が地震時に液状化することを抑制することを課題とする。
第1態様の発明は、地下躯体外壁と、前記地下躯体外壁の内側を埋め戻した埋め戻し材中、又は前記地下躯体外壁の外側の地盤中に構築された地盤改良体壁と、を有する建物基礎構造である。
第1態様の発明では、地下躯体外壁の内側の埋め戻し材中に地盤改良体壁を構築することにより、埋め戻し材で形成された地盤に地震時に生じるせん断変形を抑制し、この地盤が液状化するのを抑制することができる。又は、地下躯体外壁の外側の地盤中に地盤改良体壁を構築することにより、地下躯体外壁の外側の地盤に地震時に生じるせん断変形を抑制し、この地盤が液状化するのを抑制することができる。すなわち、建物を支持する地盤が地震時に液状化することを抑制することができる。
また、地下躯体外壁を建物基礎構造の一部として利用することにより、地盤改良体壁の施工数量を減らすことができる。これにより、建物基礎構造の施工の合理化を図ることができ、施工工数を低減することができる。
第2態様の発明は、第1態様の建物基礎構造において、前記地盤改良体壁は格子状に配置され、前記地盤改良体壁の端部は前記地下躯体外壁と接続されている。
第2態様の発明では、地盤改良体壁の端部と地下躯体外壁を接続することによって、地盤改良体壁と地下躯体外壁の間でせん断力及び圧縮力が伝達され、地盤改良体壁と地下躯体外壁を一体に挙動させることができる。これにより、埋め戻し材で形成された地盤に地震時に生じるせん断変形、又は地下躯体外壁の外側の地盤に地震時に生じるせん断変形をより抑制することができる。
第3態様の発明は、第1又は第2態様の建物基礎構造において、前記地下躯体外壁は、既設建物の解体後に残された既設地下躯体外壁である。
第3態様の発明では、既設地下躯体外壁を建物基礎構造の一部として再利用することにより、環境負荷低減に貢献することができる。
第4態様の発明は、第1又は第2態様の建物基礎構造において、前記地下躯体外壁は、前記地盤改良体壁を構築した後に前記地盤改良体壁の端部を埋め込んで構築された新設地下躯体外壁である。
第4態様の発明では、地盤改良体壁を構築した後に地下躯体外壁を構築する施工手順によって、建物基礎構造を構築することができる。
本発明は上記構成としたので、建物を支持する地盤が地震時に液状化することを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る建物基礎構造を示す平面図である。 図1のA−A断面図である。 本発明の第1実施形態に係る地下躯体外壁と地盤改良体壁の接続方法を示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る建物基礎構造のバリエーションを示す側断面図である。 本発明の第1実施形態に係る建物基礎構造のバリエーションを示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る建物基礎構造を示す平面図である。 図6のB−B断面図である。 本発明の第3実施形態に係る建物の地下階を示す平面図である。 図8のC−C断面図である。 図9のD−D断面図である。 本発明の第3実施形態に係る建物基礎構造の施工方法を示す側断面図である。 本発明の第3実施形態に係る建物基礎構造の施工方法を示す平面図である。 本発明の第3実施形態に係る建物基礎構造の施工方法を示す平面図である。
図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。まず、本発明の第1実施形態に係る建物基礎構造について説明する。
図1の平面図、及び図1のA−A断面図である図2に示すように、第1実施形態の建物基礎構造10は、地盤12中に埋設された地下躯体外壁14と、地盤改良体壁16とを有して構成されている。新設の建物(不図示)は、建物基礎構造10の上に建てられる。
地盤改良体壁16は、地下躯体外壁14の内側を埋め戻し材Sで埋め戻した埋め戻し地盤18中に構築されている。埋め戻し地盤18上面の高さは、地下躯体外壁14の外側の地盤12上面の高さと略同じになっている。
地盤改良体壁16は、埋め戻し地盤18中に機械攪拌式工法等によって地盤改良体杭20をラップさせて形成することにより壁状に構築されている。地盤改良体壁16は、10m程度の格子間隔で格子状に配置され、地盤改良体壁16の側端部は地下躯体外壁14と接続されている。
地下躯体外壁14は、既設建物の地下階を構成していた鉄筋コンクリート製の既設地下躯体外壁であり、既設建物の解体後に地盤12中に残されたものである。地下躯体外壁14は、埋め戻し地盤18を取り囲むように配置されている。
地盤改良体壁16の側端部は、図3(a)の平面図に示すように、高圧噴射工法によって形成された接続手段としての地盤改良体杭22によって地下躯体外壁14の壁面に接続されている。
高圧噴射工法は、地盤中に固化材を高圧で噴射し、地盤を切削しながら混合撹拌して柱状の地盤改良体杭22を形成するものであり、コンクリートが硬化した硬い部分は切削されないので、地下躯体外壁14の壁面はえぐれずに、地下躯体外壁14の壁面と接触する部分がこの壁面に倣った平面形状となるように地盤改良体杭22が形成される。これにより、地下躯体外壁14を壊さない効率のよい方法で、納まりよく地盤改良体杭22を形成することができる。
また、図2に示すように、地盤改良体壁16の下端部は、地盤12中に埋設された地下躯体底版24の上面と接続されている。地下躯体底版24は、既設建物の地下階を構成していた鉄筋コンクリート製の既設地下躯体底版であり、既設建物の解体後に地盤12中に残されたものである。地下躯体外壁14は、地下躯体底版24の外縁部に立設されている。
次に、本発明の第1実施形態に係る建物基礎構造の作用と効果について説明する。
第1実施形態の建物基礎構造10では、図1に示すように、地下躯体外壁14の内側の埋め戻し地盤18中に地盤改良体壁16を構築することにより、地震時において埋め戻し地盤18に生じるせん断力に対して、このせん断力の方向と略平行に配置されている地盤改良体壁16の面内剛性によって主に抵抗する。これによって、地震時に埋め戻し地盤18に生じるせん断変形を抑制し、この埋め戻し地盤18が液状化するのを抑制することができる。すなわち、建物を支持する地盤が地震時に液状化することを抑制することができる。
また、地震時に、地下躯体外壁14の外側の地盤12に過剰間隙水圧が発生して液状化した際に、この過剰間隙水圧が地下躯体外壁14の内側の埋め戻し地盤18へ侵入するのを地下躯体外壁14によって抑制することができる。これにより、地下躯体外壁14の内側の埋め戻し地盤18が液状化するのを抑制することができる。
さらに、既設の地下躯体外壁14を建物基礎構造10の一部として利用することにより、地盤改良体壁16の施工数量を減らすことができる。これにより、建物基礎構造10の施工の合理化を図ることができ、施工工数を低減することができる。
また、地盤改良体壁16の側端部と地下躯体外壁14を接続することによって、地盤改良体壁16と地下躯体外壁14の間でせん断力及び圧縮力が伝達され、地盤改良体壁16と地下躯体外壁14を一体に挙動させることができる。これにより、地震時に埋め戻し地盤18に生じるせん断変形をより抑制することができる。
さらに、既設の地下躯体外壁14を建物基礎構造10の一部として再利用することにより、環境負荷低減に貢献することができる。
以上、本発明の第1実施形態について説明した。
なお、第1実施形態では、図2に示すように、地盤改良体壁16の下端部が地下躯体底版24の上面と接続されている例を示したが、地盤改良体壁16の下端部は、地下躯体底版24の上面と接続されていてもよいし、接続されていなくてもよいし、離れていてもよい。地盤改良体壁16の下端部が地下躯体底版24の上面と接続されていれば、地盤改良体壁16の下端部と地下躯体底版24の上面との間の止水性を高めることができ、また、地盤改良体壁16の鉛直支持力を高めて、建物基礎構造10上に建てられる建物の地震による沈下を抑制することができる。
地盤改良体壁16の下端部と地下躯体底版24の上面は、図3(a)で説明した地盤改良体壁16の側端部と地下躯体外壁14の壁面を接続したのと同様に、高圧噴射工法を用いて接続するのが好ましい。この場合、地盤改良体壁16を施工した後に、高圧噴射工法によって地盤改良体壁16の下端部と地下躯体底版24の上面を接続してもよいし、高圧噴射工法によって地盤改良体壁16の下端部と地下躯体底版24の上面の接合部を形成した後に、地盤改良体壁16を施工してもよい。
また、第1実施形態では、図2に示すように、埋め戻し地盤18上面の高さを、地下躯体外壁14の外側の地盤12上面の高さと略同じにした例を示したが、図4の側断面図に示すように、地下躯体外壁14の内側の所定深さまで埋め戻し材Sを埋め戻して形成した埋め戻し地盤18の上に、新設の建物を建てるようにしてもよい。すなわち、地下階を有する建物を建物基礎構造10の上に建てるようにしてもよい。
さらに、第1実施形態では、図1に示すように、地盤改良体壁16を格子状に配置した例を示したが、図5の平面図に示すように、既設建物の地下階を構成していた耐震壁26を利用し、地盤改良体壁16と耐震壁26によって格子状構造物を構成してもよい。
また、第1実施形態では、埋め戻し地盤18を埋め戻し材Sにより形成した例を示したが、埋め戻し材Sは、建物を支持することが可能な埋め戻し地盤を形成できるものであればよい。例えば、埋め戻し材Sを、解体ガラ、砂、礫、又は粘土としてもよい。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態の説明において、第1実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。
図6の平面図、及び図6のB−B断面図である図7に示すように、第2実施形態の建物基礎構造28は、地下躯体外壁14の一部(以下、地下躯体外壁14のうち建物基礎構造28を構成する外壁部分を「地下躯体外壁14a」とする)と、地下躯体外壁14aの外側の地盤12中に構築された地盤改良体壁30とを有して構成されている。また、地下躯体底版24は、地盤12の下方に形成されている支持層34上に直接基礎によって支持されている。
新設の建物(不図示)は、建物基礎構造28の上に建てられる。すなわち、地下躯体外壁14の外側の地盤12上まで広げて新設の建物が建てられる。
地盤改良体壁30は、地盤12中に機械攪拌式工法等によって地盤改良体杭32をラップさせて形成することにより壁状に構築されている。地盤改良体壁30は、10m程度の格子間隔で格子状に配置され、地盤改良体壁30の地下躯体外壁14a側の側端部は地下躯体外壁14aと接続されている。地下躯体外壁14aと地盤改良体壁30は、地盤12を取り囲むように配置されている(以下、地下躯体外壁14aと地盤改良体壁30によって取り囲まれた地盤12を「地盤12a」とする)。
地盤改良体壁30の地下躯体外壁14a側の側端部は、図3(a)で説明した地盤改良体壁16の側端部を地下躯体外壁14に接続する方法と同様の方法で、高圧噴射工法によって形成された接続手段としての地盤改良体杭22によって地下躯体外壁14aの壁面に接続されている。
次に、本発明の第2実施形態に係る建物基礎構造の作用と効果について説明する。
第2実施形態の建物基礎構造28では、図6に示すように、地下躯体外壁14aの外側の地盤12中に地盤改良体壁30を構築することにより、地震時において地盤12aに生じるせん断力に対して、このせん断力の方向と略平行に配置されている地盤改良体壁30の面内剛性によって主に抵抗する。これによって、地震時に地盤12aに生じるせん断変形を抑制し、この地盤12aが液状化するのを抑制することができる。すなわち、建物を支持する地盤が地震時に液状化することを抑制することができる。
また、地震時に、建物基礎構造28の外側の地盤12に過剰間隙水圧が発生して液状化した際に、この過剰間隙水圧が地盤12aへ侵入するのを地盤改良体壁30及び地下躯体外壁14aによって抑制することができる。これにより、地盤12aが液状化するのを抑制することができる。
さらに、既設の地下躯体外壁14を建物基礎構造28の一部として利用することにより、地盤改良体壁30の施工数量を減らすことができる。これにより、建物基礎構造28の施工の合理化を図ることができ、施工工数を低減することができる。
また、地盤改良体壁30の地下躯体外壁14a側の側端部と地下躯体外壁14aを接続することによって、地盤改良体壁30と地下躯体外壁14aの間でせん断力及び圧縮力が伝達され、地盤改良体壁30と地下躯体外壁14を一体に挙動させることができる。これにより、地震時に地盤12aに生じるせん断変形をより抑制することができる。
さらに、既設の地下躯体外壁14を建物基礎構造28の一部として再利用することにより、環境負荷低減に貢献することができる。
以上、本発明の第2実施形態について説明した。
なお、第2実施形態では、建物基礎構造28の上に新設の建物が建てられる例を示したが、地下躯体外壁14aの外側の地盤12を所定の深さまで掘削した後に、地盤改良体壁30を構築して、地盤12の掘削底面上に新設の建物を建てるようにしてもよい。すなわち、地下階を有する建物を建物基礎構造28の上に建てるようにしてもよい。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本発明の第3実施形態の説明において、第1、第2実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。
図8の平面図、図8のC−C断面図である図9、及び図9のD−D断面図である図10に示すように、第3実施形態では、地下階36を有する新設の建物38が、地盤12の下方に形成されている支持層34上に建てられている。図8には、建物38の有する鉄筋コンクリート製の地下階36のみが示されている。
地下階36は、地下躯体底版40と、地下躯体底版40よりも高い位置に設けられた地下躯体底版42とを有して構成されており、地下躯体底版42と地下躯体底版40の高低差によって段差が形成されている。地下躯体底版40は、支持層34上に、地下躯体底版42は、支持層34上に構築された建物基礎構造44上に、それぞれ直接基礎によって支持されている。
図9及び図10に示すように、建物基礎構造44は、地盤12中に埋設された地下階36を構成する新設の地下躯体外壁46の一部(以下、地下躯体外壁46のうち建物基礎構造44を構成する外壁部分を「地下躯体外壁46a」とする)と、支持層34上に形成された地下躯体外壁46a外側の地盤12中に構築された地盤改良体壁30とを有して構成されている。地盤改良体壁30の地下躯体外壁46a側の側端部は、地下躯体外壁46aの壁面に沿ってラップさせて形成した2つの地盤改良体杭32によって構成されている。
地盤改良体壁30は、10m程度の格子間隔で格子状に配置され、地盤改良体壁30の地下躯体外壁46a側の側端部は地下躯体外壁46aと接続されている。また、地盤改良体壁30の下端部は、支持層34の上面と接続されている。
地下躯体外壁46aと地盤改良体壁30は、地盤12を取り囲むように配置されている(以下、地下躯体外壁46aと地盤改良体壁30によって取り囲まれた地盤12を「地盤12b」とする)。
次に、建物基礎構造44の施工手順の一例を示す。
まず、図11(a)の側断面図に示すように、土留め壁48を構築した後に、所定深さ(本例では、地下躯体底版42の下面の高さ、つまり、掘削底面50)まで地盤12を掘削する。
次に、図11(b)の側断面図に示すように、掘削底面50下方の地盤12中に土留め壁52及び地盤改良体壁30を構築する。
次に、図11(c)の側断面図に示すように、支持層34上面に達する深さまで地盤12を掘削する。図12の平面図には、地盤12の掘削が完了した状態が示されている。このように、地盤改良体壁30の側端部の地盤改良体杭32は、一部を土留め壁52の壁面よりも内側へ突出するようにして露出させる。なお、本例では、図12に示すように、地盤改良体壁30の側端部を形成する地盤改良体杭32中に土留め壁52の親杭が配置されていないが、土留め壁52の親杭を地盤改良体杭32中に配置するようにしてもよい。
次に、図11(d)の側断面図に示すように、土留め壁48、52を側型枠として利用して、地下躯体外壁46、地下躯体底版40、42等のコンクリート打設を行い、地下階36を形成する。
このとき、地盤改良体壁30の側端部の地盤改良体杭32の一部が、地下躯体外壁46aを形成するコンクリート中に埋め込まれて一体化され、地下躯体外壁46aに地盤改良体壁30の側端部が接続される。すなわち、本例では、図13の平面図に示すように、新設の地下躯体外壁46aが、地盤改良体壁30を構築した後に地盤改良体壁30の側端部の一部を埋め込んで構築されている。
次に、本発明の第3実施形態に係る建物基礎構造の作用と効果について説明する。
第3実施形態の建物基礎構造44では、図10に示すように、地下躯体外壁46aの外側の地盤12中に地盤改良体壁30を構築することにより、地震時において地盤12bに生じるせん断力に対して、このせん断力の方向と略平行に配置されている地盤改良体壁30の面内剛性によって主に抵抗する。これによって、地震時に地盤12bに生じるせん断変形を抑制し、この地盤12bが液状化するのを抑制することができる。すなわち、建物を支持する地盤が地震時に液状化することを抑制することができる。
また、地震時に、建物基礎構造44の外側の地盤12に過剰間隙水圧が発生して液状化した際に、この過剰間隙水圧が地盤12bへ侵入するのを地盤改良体壁30及び地下躯体外壁46aによって抑制することができる。これにより、地盤12bが液状化するのを抑制することができる。
さらに、既設の地下躯体外壁46aを建物基礎構造44の一部として利用することにより、地盤改良体壁30の施工数量を減らすことができる。これにより、建物基礎構造44の施工の合理化を図ることができ、施工工数を低減することができる。
また、地盤改良体壁30の地下躯体外壁46a側の側端部と地下躯体外壁46aを接続することによって、地盤改良体壁30と地下躯体外壁46aの間でせん断力及び圧縮力が伝達され、地盤改良体壁30と地下躯体外壁46を一体に挙動させることができる。これにより、地震時に地盤12bに生じるせん断変形をより抑制することができる。
さらに、図11(a)〜(d)に示すように、地盤改良体壁30を構築した後に地下躯体外壁46を構築する施工手順によって、建物基礎構造44を構築することができる。
以上、本発明の第1〜第3実施形態について説明した。
なお、第1及び第2実施形態では、地下躯体外壁14を既設の地下躯体外壁とした例を示し、第3実施形態では、地下躯体外壁46を新設の地下躯体外壁とした例を示したが、地下躯体外壁14、46は、既設の地下躯体外壁であってもよいし、新設の地下躯体外壁であってもよい。また、地下躯体外壁14、46は、地盤改良体壁16、30よりも先に構築される新設の地下躯体外壁であってもよいし、地盤改良体壁16、30よりも後に構築される新設の地下躯体外壁であってもよい。
また、第1及び第2実施形態では、図3(a)に示すように、高圧噴射工法によって形成された接続手段としての地盤改良体杭22によって、地盤改良体壁16、30の側端部を地下躯体外壁14の壁面に接続した例を示し、第3実施形態では、図13に示すように、地盤改良体壁30の側端部の地盤改良体杭32の一部を、地下躯体外壁46aを形成するコンクリート中に埋め込ませて一体化することによって、地盤改良体壁30の側端部を地下躯体外壁46aの壁面に接続した例を示したが、地盤改良体壁16、30の側端部は、地下躯体外壁14、46の壁面と接続されていてもよいし、接続されていなくてもよいし、離れていてもよい。地盤改良体壁16、30の側端部が地下躯体外壁14、46の壁面と接続されていれば、地盤改良体壁16、30の側端部と、地下躯体外壁14、46の壁面との間の止水性を高めることができる。
また、他の方法によって地盤改良体壁16、30の側端部を地下躯体外壁14、46の壁面に接続してもよい。例えば、図3(b)〜(e)の平面図に示す方法によって地盤改良体壁16、30の側端部を地下躯体外壁14、46の壁面に接続してもよい。図3(a)〜(d)の方法では、地盤改良体壁16と地下躯体外壁14の間でのせん断力及び圧縮力の伝達効率を向上させることができ、図3(a)〜(e)の方法では、地盤改良体壁16と地下躯体外壁14の接合部に対する止水性を向上させることができる。
図3(b)では、地下躯体外壁14の壁面に、接続手段としての略円弧状の切り欠き部54を形成し、地盤改良体壁16の側端部を構成する地盤改良体杭20の一部が切り欠き部54に収容されるようにこの地盤改良体杭20を形成することによって、地盤改良体壁16の側端部を地下躯体外壁14の壁面に接続している。なお、切欠き部54は、矩形等の他の形状であってもよい。
図3(c)では、地盤改良体壁16の側端部を、接続手段としての複数(本例では、3つ)の地盤改良体杭20により構成することによって、地盤改良体壁16の側端部を地下躯体外壁14の壁面に接続している。地盤改良体杭20は、地下躯体外壁14の壁面に接触するようにして、この壁面に沿ってラップさせて形成している。
図3(d)では、地盤改良体壁16の側端部と地下躯体外壁14の壁面の接続部及びこの接続部近傍に対してコア抜きを行い、これによって形成されたコア抜き孔へ接続手段としてのグラウトGを注入し硬化させて、地盤改良体壁16の側端部を地下躯体外壁14の壁面に接続している。
図3(e)では、地盤改良体壁16の側端部と地下躯体外壁14の壁面の接続部近傍に薬液Lを注入し、地盤改良体壁16と地下躯体外壁14の接合部に対する止水性を向上させている。
さらに、第1〜第3実施形態の建物基礎構造10、28、44によって支持される建物は、鉄筋コンクリート造、鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、それらの混合構造など、さまざまな構造や規模の建物であってもよいし、新設建物又は改修建物であってもよい。
以上、本発明の第1〜第3実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものでなく、第1〜第3実施形態を組み合わせて用いてもよいし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10、28、44 建物基礎構造
12 地盤
14、46 地下躯体外壁
16、30 地盤改良体壁
S 埋め戻し材

Claims (2)

  1. 地下躯体外壁と、
    記地下躯体外壁の外側の地盤中に構築され、前記地下躯体外壁に対して直交方向に延びた地盤改良体壁と、
    を有し、
    前記地下躯体外壁は、先に構築された前記地盤改良体壁の端部埋め込まれた新設地下躯体外壁である、
    建物基礎構造。
  2. 前記地盤改良体壁の前記側端部の幅は、前記地盤改良体壁の前記側端部以外の幅より広くされている、
    請求項1に記載の建物基礎構造。
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