JP6482100B2 - 内容物放出構造ならびにこの内容物放出構造を備えたエアゾール式製品およびポンプ式製品 - Google Patents

Description

本発明は、外部空間域への内容物の放出孔部を備えたノズルチップが内容物通路域としての出力側筒状部に取り付けられた内容物放出構造に関する。

特に、ノズルチップの放出孔部から外部空間域に流出する内容物の流れ方向設定用の広がりパターン規制部の一部を、ノズルチップが取り付けられる出力側筒状部に、この内容物放出孔部の下流近傍の位置態様で設けた内容物放出構造に関する。

ここで、ノズルチップの放出孔部から流出する内容物はそこでの広がりパターン規制部の作用により任意の特定方向への広がりが阻止される。

この流出内容物の特定方向への広がり阻止作用により、内容物の放出孔部およびこれに対応した広がりパターン規制部それぞれの位置，形状などのいわば選択的設定に基づく、種々の内容物放出パターンが生成される。

また、広がりパターン規制部の前後方向（ノズルチップ挿入方向）の長さが異なる各種タイプの出力側筒状部に対しても、共通仕様のノズルチップを挿入・保持して用いることができる。

この内容物放出構造は、エアゾール式製品およびポンプ式製品のそれぞれに搭載可能である。

本明細書では、出力側筒状部およびノズルチップの各長手方向における放出孔部側（図１の左側）を「前」、その反対側（図１の右側）を「後」と記し、また、図１の紙面垂直方向を「左右」，「横」、同図の上下方向を「縦」と記す。

従来、ノズルチップの内容物放出孔部に広がりパターン規制部を設けた内容物放出構造は提案されている（特許文献１の図８参照）。

特開２０１１−１３９９９４号公報

この従来の広がりパターン規制部は、ノズルチップの、内容物放出孔部の近傍上下方向に拡散割溝の形で設けられている。すなわち、内容物放出孔部を有するノズルチップの一部に拡散割溝が形成されている。

本発明は、このようなノズルチップの内容物放出孔部に対する広がりパターン規制部の形成位置についての、新たな着眼に基づくものである。

ここではノズルチップが内容物通路域としての出力側筒状部に取り付けられることに着目し、この出力側筒状部の前端内向き面部分を、ノズルチップ外端側孔部からの放出内容物の広がりパターン規制部として用いている。

本発明はこれにより、ノズルチップの放出孔部およびその広がりパターン規制部それぞれの形成に際しての、場所的制約の減少化を図り、外部空間域への内容物放出パターンの豊富化を図ることを目的とする。

さらには、広がりパターン規制部の前後方向長さが異なるタイプの出力側筒状部に共通仕様のノズルチップを取り付けて、出力側筒状部に対応した個々の広がりパターンが生成される形にし、これによりノズルチップの有効利用化を図ることを目的とする。

本発明は、以上の課題を次のようにして解決する。
（１）外部空間域への内容物の放出孔部（例えば後述の上開口面２ｄ，下開口面２ｊ，中央孔部２ｑ）を複数備えた筒状のノズルチップ（例えば後述のノズルチップ２）が、前記放出孔部それぞれへの共通の内容物通路域として作用する出力側筒状部（例えば後述の外側円筒状部１ａ）に取り付けられた内容物放出構造において、
前記放出孔部は、
前記内容物通路域に連通する中央孔部（例えば後述の中央孔部２ｑ）とその外側の外端側孔部（例えば後述の上開口面２ｄ，下開口面２ｊ）とからなり、
前記ノズルチップは、
前記中央孔部から外部空間域に流出する内容物の流れ方向設定用の複数の中央広がりパターン規制部（例えば後述のパターン規制用凸状部２ｔ）をそれぞれ前記中央孔部から連続する態様で備え、
前記出力側筒状部は、
前記外端側孔部から外部空間域に流出する内容物の流れ方向設定用の外端側広がりパターン規制部（例えば後述のパターン上側規制面１ｄ，１ｄ′，パターン下側規制面１ｅ，１ｅ′）を、前記外端側孔部（例えば後述の上開口面２ｄ，下開口面２ｊ）の下流近傍位置に備え、
前記中央孔部，前記中央広がりパターン規制部，前記外端側孔部および前記外端側広がりパターン規制部が、この記載順で前記中央孔部から外方へ並んで配設された、
構成態様のものを用いる。
（２）上記（１）において、
前記出力側筒状部は、
前記外端側広がりパターン規制部（例えば後述のパターン上側規制面１ｄ，１ｄ′，パターン下側規制面１ｅ，１ｅ′）としての前端内向き面部分を備えた、
構成態様のものを用いる。
（３）上記（１），（２）において、
前記ノズルチップは、
前記外端側広がりパターン規制部の前後方向長さ（例えば後述のＬ１，Ｌ２）が異なる別々の前記出力側筒状部の前後方向にそれぞれ挿入されて、前記外端側広がりパターン規制部の所定位置への配設態様で保持される共通仕様の、
構成態様のものを用いる。

このような構成からなる内容物放出構造ならびに当該内容物放出構造を備えたエアゾール式製品およびポンプ式製品を本発明の対象としている。

本発明は以上の課題解決手段により、
(11)ノズルチップの放出孔部およびその広がりパターン規制部それぞれの形成に際しての、場所的制約の減少化を図り、外部空間域への内容物放出パターンの豊富化を図ることができ、
(12)ノズルチップの取付け対象の出力側筒状部に形成される広がりパターン規制部の前後方向長さが異なるタイプの当該出力側筒状部に対し、共通仕様のノズルチップが取り付けられる形にして、ノズルチップの有効利用化を図ることができる、
といった効果を奏している。

操作ボタンの出力側筒状部における内容物広がりパターン規制部の前後方向スペースが長い（出力側筒状部へのノズルチップ挿入位置が深い）タイプの内容物放出構造の縦断面および内容物放出状態を示す説明図である。 操作ボタンの出力側筒状部とノズルチップとの取り付け対応関係を示す説明図である。 ノズルチップの上，中，下の各放出孔部から出力される内容物の広がりパターンを示す説明図である。 操作ボタンの出力側筒状部における内容物広がりパターン規制部の前後方向スペースが図１よりも短い（出力側筒状部へのノズルチップ挿入位置が浅い）タイプの内容物放出構造の縦断面および内容物放出状態を示す説明図である。

図１〜図４を用いて本発明を実施するための形態を説明する。

上述したように、本発明の内容物放出構造はエアゾール式製品およびポンプ式製品の双方にそれぞれ搭載して使用されえるが、以下の記載では単なる説明の便宜上、必要に応じてエアゾール式製品を前提とする。

なお、原則として、各図で用いるアルファベット付き参照番号の構成要素（例えば外側円筒状部１ａ）は当該参照番号の数字部分の構成要素（例えば押圧ボタン１）の一部であることを示している。

図１〜図４において、
１は内容物放出操作用の周知の押圧ボタン，
１ａは当該押圧ボタンの下流側前後方向に形成され、外部空間域への内容物流出路として作用する外側円筒状部（出力側筒状部），
１ｂは外側円筒状部１ａの前側内周面にその周方向態様で形成され、後述の環凸状部２ｂを係合保持するための環凹状部，
１ｃは外側円筒状部１ａのいわば仮想的な前端部分に形成された円開口部，
１ｄ，１ｄ′は前後左右方向の平面態様で円開口部１ｃの上側隣部分に形成された、広がりパターン規制部としてのパターン上側規制面（１ｄ：図１〜図３で使用，１ｄ′：図４で使用），
１ｅ，１ｅ′はパターン上側規制面１ｄと平行な平面態様で円開口部１ｃの下側隣部分に形成された、広がりパターン規制部としてのパターン下側規制面（１ｅ：図１〜図３で使用，１ｅ′：図４で使用），
１ｆは前後方向を法線とする平面態様で円開口部１ｃの左右隣部分に形成され、後述の前側縦平面部２ｖと当接する後側縦平面部，
Ｌ１はパターン上側規制面１ｄおよびパターン下側規制面１ｅそれぞれの前後方向長さ，
Ｌ２（＜Ｌ1）はパターン上側規制面１ｄ′およびパターン下側規制面１ｅ′それぞれの前後方向長さ，
をそれぞれ示している。

また、図１〜図４において、
２は外側円筒状部１ａに取り付けられ、外部空間域への内容物放出部として作用するノズルチップ，
２ａは当該ノズルチップのいわば内容物通路域であって、外側円筒状部１ａの内周面に密接する内側円筒状部，
２ｂは内側円筒状部２ａの後側外周面にその周方向態様で形成され、外側円筒状部１ａの環凹状部１ｂに係合保持される鍔形状の環凸状部，
２ｃは内側円筒状部２ａからその前隣横方向に長方形平板態様で連続形成された放出作動用の平板状部，
２ｄは平板状部２ｃの横方向中央部分の上端側に例えば４５度傾斜の後上がり面（図１参照）の態様で設定され、外部空間域とのいわばインタフェースとして作用する内容物放出用の上開口面（放出孔部としての外端側孔部），
２ｅは上開口面２ｄの出口側に正面視が略Ｖ字状の態様で連続形成され、当該上開口面から放出される内容物の広がりを規制するパターン上規制面としての上切欠状部分，
２ｆは上切欠状部分２ｅの構成要素である上端側開口域，
２ｇは上切欠状部分２ｅの構成要素である略Ｖ字状内面，
２ｈは上切欠状部分２ｅの構成要素であって略Ｖ字状内面２ｇと連続する後上垂直面，
２ｊは平板状部２ｃの横方向中央部分の下端側に例えば４５度傾斜の後下がり面（図１参照）の態様で設定され、外部空間域とのいわばインタフェースとして作用する内容物放出用の下開口面（放出孔部としての外端側孔部），
２ｋは下開口面２ｊの出口側に正面視が略Ｖ字状の態様で連続形成され、当該下開口面から放出される内容物の広がりを規制するパターン下規制面としての下切欠状部分，
２ｍは下切欠状部分２ｋの構成要素である下端側開口域，
２ｎは下切欠状部分２ｋの構成要素である略逆Ｖ字状内面，
２ｐは下切欠状部分２ｋの構成要素であって略逆Ｖ字状内面２ｎと連続する後下垂直面，
２ｑは平板状部２ｃの、上切欠状部分２ｅと下切欠状部分２ｋとの間の中央部分に形成された内容物放出用の中央孔部（放出孔部），
２ｒは上切欠状部分２ｅと下切欠状部分２ｋとの間に位置して、その前面中央から前後方向に中央孔部２ｑが形成されている前向き円筒山状部，
２ｓは前向き円筒山状部２ｒの前面左右両側に中央側への上り傾斜で形成された一対のスロープ面，
２ｔはスロープ面２ｓに挟まれて中央孔部２ｑを有する縦方向頂面の当該中央孔部から連続する上下各部分に形成された一対のパターン規制用凸状部，
２ｕは一対のパターン規制用凸状部２ｔの対向面部分であって中央孔部２ｑから放出される内容物の広がりを規制する上下一対のパターン中央規制面，
２ｖは平板状部２ｃの後面であって、前後方向を法線とする平面態様で内側円筒状部２ａの左右両側部分に形成され、後側縦平面部１ｆと当接する前側縦平面部，
をそれぞれ示している。

また、図３において
Ａはノズルチップ２の上開口面２ｄから放出される内容物の広がりが、パターン上側規制面１ｄおよび上切欠状部分２ｅで規制された上位置の逆おむすび状広がりパターン，
Ｂはノズルチップ２の下開口面２ｊから放出される内容物の広がりが、パターン下側規制面１ｅおよび下切欠状部分２ｋで規制された下位置のおむすび状広がりパターン，
Ｃはノズルチップ２の中央孔部２ｑから放出される内容物の広がりが、上下一対のパターン中央規制面２ｕで規制された上下方向中間位置の横長楕円状広がりパターン，
をそれぞれ示している。

ここで、パターン上側規制面１ｄ，１ｄ′およびパターン下側規制面１ｅ，１ｅ′はそれぞれ上開口面２ｄおよび下開口面２ｊの下流近傍位置に形成されている。

また、パターン上側規制面１ｄ，１ｄ′およびパターン下側規制面１ｅ，１ｅ′はそれぞれパターン規制部の前端内向き面部分として作用する。

押圧ボタン１およびノズルチップ２はポリプロピレン，ポリエチレン，ポリアセタール，ナイロン，ポリブチレンテレフタレートなどからなるプラスチック製のものである。

本発明にかかる図示の内容物放出構造の基本的特徴は、
(21)押圧ボタン１の外側円筒状部１ａにパターン上側規制面１ｄ，１ｄ′およびパターン下側規制面１ｅ，１ｅ′を形成し、
(22)このパターン上側規制面１ｄ，１ｄ′およびパターン下側規制面１ｅ，１ｅ′がそれぞれ、ノズルチップ２の上放出孔部を構成する上端側開口域２ｆおよび下放出孔部を構成する下端側開口域２ｍに対向している、
ことである。

すなわち、ノズルチップ２の上端側開口域２ｆおよび下端側開口域２ｍのそれぞれから流出する内容物を対象とした広がりパターン規制部の上下端部分が、ノズルチップ自体ではなく、その取付け先の外側円筒状部１ａに形成されている。

このように、ノズルチップ２の放出用孔部の上端側開口域２ｆ，下端側開口域２ｍそれぞれから流出する内容物の広がりパターン規制部の一部を、当該ノズルチップに設けるのではなく、それが取り付けられる押圧ボタン１の外側円筒状部１ａに設けている。

ここでは、これまでのノズルチップ２の放出用孔部から流出する内容物の広がりパターン規制部はあくまで当該ノズルチップ自体の放出用孔部近傍に設けるといった固定観念を払拭している。

押圧ボタン１の例えば下動操作により周知の弁作用部(図示省略)が開いて内容物放出状態に移行すると、容器本体（図示省略）の内容物が、弁作用部およびステム（図示省略）などを経て外側円筒状部１ａへと流入する。この流入動作は勿論周知の作用である。

外側円筒状部１ａへ流入した内容物は、内側円筒状部２ａを経て、その上開口面２ｄ，中央孔部２ｑおよび下開口面２ｊの上下方向の計三個の放出孔部から外部空間域へと出力される。

ここで、ノズルチップ２に形成された上下方向計三個の放出孔部から流出する各内容物の広がりパターンは、
(31)上放出孔部としての上開口面２ｄから流出する内容物の場合、ノズルチップ２の略Ｖ字状内面２ｇおよび後上垂直面２ｈに加えて、外側円筒状部１ａのパターン上側規制面１ｄ，１ｄ′により規制され、
(32)中放出孔部としての中央孔部２ｑから流出する内容物の場合、その上下各位置に対向離間状態で設けたノズルチップ２の一対のパターン中央規制面２ｕによって規制され、
(33)下放出孔部としての下開口面２ｊから流出する内容物の場合、ノズルチップ２の略逆Ｖ字状内面２ｎおよび後下垂直面２ｐに加えて、外側円筒状部１ａのパターン下側規制面１ｅ，１ｅ′により規制される。

これら(31)〜(33)の広がりパターン規制により、図３で示すように、
(41)上開口面２ｄからの流出内容物は逆おむすび状広がりパターンＡの形に設定され、
(42)中央孔部２ｑからの流出内容物は横長楕円状広がりパターンＣの形に設定され、
(43)下開口面２ｊからの流出内容物はおむすび状広がりパターンＢの形に設定される。

逆おむすび状広がりパターンＡの下端部分は横長楕円状広がりパターンＣの横方向中央上端部分と重なり、また、おむすび状広がりパターンＢの上端部分は横長楕円状広がりパターンＣの横方向中央上端部分と重なっている。

図１〜図３で開示の外側円筒状部１ａと図４で開示のそれとは、パターン上側規制面１ｄ，１ｄ′およびパターン下側規制面１ｅ，１ｅ′の前後方向長さＬ１，Ｌ２が異なっている。

図１〜図３で開示の外側円筒状部１ａにおける前後方向長さＬ１は図４で開示の外側円筒状部１ａの長さＬ２よりも大きい。すなわち「Ｌ１＞Ｌ２」に設定されている。

このようにパターン上側規制面１ｄ，１ｄ′およびパターン下側規制面１ｅ，１ｅ′の前後方向長さＬ１，Ｌ２を異ならせた別タイプの外側円筒状部１ａに、いわば共通タイプのノズルチップ２が取り付けられている。

図１および図４からもあきらかなように、ノズルチップ２は、外側円筒状部１ａの前開口部からその後方に、
(51)前後方向長さＬ１のパターン上側規制面１ｄおよびパターン下側規制面１ｅに対して深く挿入され、
(52)これよりも短い前後方向長さＬ２のパターン上側規制面１ｄ′およびパターン下側規制面１ｅに対して浅く挿入されている。

この挿入程度の違いにより、図４よりも図１の内容物放出構造の方が、ノズルチップ２の上開口面２ｄからの流出内容物の上方への広がりを、また下開口面２ｊからの流出内容物の下方への広がりをそれぞれいわば強く規制している。

なお、この図１，図４の前後方向長さＬ１，Ｌ２いずれの外側円筒状部１ａの場合にも、共通仕様のノズルチップ２は、その前側縦平面部２ｖが後側縦平面部１ｆに略当接し、かつ、その環凸状部２ｂが環凹状部１ｂに係合した状態で保持される。

すなわち、図１および図４のそれぞれ別タイプの外側円筒状部１ａにおける環凹状部１ｂと後側縦平面部１ｆとの前後方向長さは同じ設定値である。

本発明が以上の実施形態に限定されないことは勿論であり例えば、
(61)内容物放出用孔部としての上開口面２ｄ，上切欠状部分２ｅおよび下開口面２ｊ，下切欠状部分２ｋを、内側円筒状部２ａの前端側内部空間域から続く任意の部分に、任意の個数設ける、
(62)パターン上側規制面１ｄ，１ｄ′およびパターン下側規制面１ｅ，１ｅ′を曲面形状に設定する、
(63)トリガレバー形式の内容物放出操作部を用い、この操作部とは別部材の形で外側円筒状部１ａを設定する、
ようにしてもよい。

本発明が適用されるエアゾール式製品およびポンプ式製品としては、洗浄剤，清掃剤，冷却剤，筋肉消炎剤，育毛剤，染毛剤，ヘアスタイリング剤，ヘアトリートメント剤，日焼け止め，化粧水，クレンジング剤，制汗剤，化粧品，シェービングフォーム，食品，液滴状のもの（ビタミンなど），医薬品，医薬部外品，園芸用剤，殺虫剤，害虫忌避剤，動物忌避剤，消臭剤，洗濯のり，消火器，塗料，接着剤，潤滑剤，ウレタンフォームなどの各種用途のものがある。

容器本体に収容される内容物としては、液状，クリーム状，ゲル状など種々の形態のものを用いる。内容物に配合される成分は例えば、粉状物，油成分，アルコール類，界面活性剤，高分子化合物，各用途に応じた有効成分，水などである。

粉状物としては、金属塩類粉末，無機物粉末や樹脂粉末などを用いる。例えば、タルク，カオリン，アルミニウムヒドロキシクロライド（アルミ塩），アルギン酸カルシウム，金粉，銀粉，雲母，炭酸塩，塩化マグネシウム，シリカ，酸化亜鉛，酸化チタン，ゼオライト，ナイロンパウダー，硫酸バリウム，セルロース，これらの混合物などを用いる。

油成分としては、ジメチルポリシロキサンなどのシリコーン油，ミリスチン酸イソプロピルなどのエステル油，パーム油，ユーカリ油，ツバキ油，オリーブ油，ホホバ油などの油脂，流動パラフィンなどの炭化水素油，ミリスチン酸，パルミチン酸，ステアリン酸，リノール酸，リノレン酸などの脂肪酸などを用いる。

アルコール類としては、エタノールなどの１価の低級アルコール，ラウリルアルコールなどの１価の高級アルコール，エチレングリコール，グリセリン，1,3−ブチレングリコールなどの多価アルコールなどを用いる。

界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤，ポリオキシエチレンアルキルエーテルやポリグリセリン脂肪酸エステルなどの非イオン性界面活性剤，ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどの両性界面活性剤，塩化アルキルトリメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤などを用いる。

高分子化合物としては、ヒドロキシエチルセルロース，メチルセルロース，ゼラチン，デンプン，カゼイン，キサンタンガム，カルボキシビニルポリマーなどを用いる。

各用途に応じた有効成分としては、パラフェニレンジアミン，アミノフェノールなどの染料，過酸化水素水などの酸化剤，アクリル系樹脂やワックスなどのセット剤，パラメトキシケイ皮酸２−エチルヘキシルなどの紫外線吸収剤，レチノールやｄｌ−α−トコフェロールなどのビタミン，ヒアルロン酸などの保湿剤，サリチル酸メチル，インドメタシンなどの消炎鎮痛剤，安息香酸ナトリウム，クレゾールなどの除菌剤，ピレスロイド，ジエチルトルアミドなどの害虫忌避剤，パラフェノールスルホン酸亜鉛などの制汗剤，カンフル，メントールなどの清涼剤，エフェドリン，アドレナリンなどの抗喘息薬，スクラロース，アスパルテームなどの甘味料，エポキシ樹脂，ウレタンなどの接着剤や塗料，パラフェニレンジアミン，アミノフェノールなどの染料，過酸化水素水などの酸化剤，リン酸二水素アンモニウム，炭酸水素ナトリウム・カリウムなどの消火剤などを用いる。

さらに、上記内容物以外の、懸濁剤，乳化剤，酸化防止剤，金属イオン封鎖剤なども用いることができる。

内容物放出射用の噴射剤としては、炭酸ガス，窒素ガス，圧縮空気，酸素ガス，希ガス，これらの混合ガスなどの圧縮ガスや、液化石油ガス，ジメチルエーテル，フロロカーボンなどの液化ガスを用いる。

１：押圧ボタン
１ａ：外側円筒状部
１ｂ：環凹状部
１ｃ：円開口部
１ｄ，１ｄ′：パターン上側規制面（１ｄ：図１〜図３で使用，１ｄ′：図４で使用）
１ｅ，１ｅ′：パターン下側規制面（１ｅ：図１〜図３で使用，１ｅ′：図４で使用）
１ｆ：後側縦平面部
Ｌ１：パターン上側規制面１ｄ，パターン下側規制面１ｅの前後方向長さ
Ｌ２（＜Ｌ1）：パターン上側規制面１ｄ′，パターン下側規制面１ｅ′の前後方向長さ

２：ノズルチップ
２ａ：内側円筒状部
２ｂ：環凸状部
２ｃ：平板状部
２ｄ：上開口面（放出孔部）
２ｅ：上切欠状部分
２ｆ：上端側開口域
２ｇ：略Ｖ字状内面
２ｈ：後上垂直面
２ｊ：下開口面（放出孔部）
２ｋ：下切欠状部分
２ｍ：下端側開口域
２ｎ：略逆Ｖ字状内面
２ｐ：後下垂直面
２ｑ：中央孔部（放出孔部）
２ｒ：前向き円筒山状部
２ｓ：一対のスロープ面
２ｔ：一対のパターン規制用凸状部
２ｕ：上下一対のパターン中央規制面
２ｖ：前側縦平面部

（図３において）
Ａ：上位置の逆おむすび状広がりパターン
Ｂ：下位置のおむすび状広がりパターン
Ｃ：上下方向中間位置の横長楕円状広がりパターン

Claims (5)

1. 外部空間域への内容物の放出孔部を複数備えた筒状のノズルチップが、前記放出孔部それぞれへの共通の内容物通路域として作用する出力側筒状部に取り付けられた内容物放出構造において、
   前記放出孔部は、
   前記内容物通路域に連通する中央孔部とその外側の外端側孔部とからなり、
   前記ノズルチップは、
   前記中央孔部から外部空間域に流出する内容物の流れ方向設定用の複数の中央広がりパターン規制部をそれぞれ前記中央孔部から連続する態様で備え、
   前記出力側筒状部は、
   前記外端側孔部から外部空間域に流出する内容物の流れ方向設定用の外端側広がりパターン規制部を、前記外端側孔部の下流近傍位置に備え、
   前記中央孔部，前記中央広がりパターン規制部，前記外端側孔部および前記外端側広がりパターン規制部が、この記載順で前記中央孔部から外方へ並んで配設されている、
   ことを特徴とする内容物放出構造。
2. 前記出力側筒状部は、
   前記外端側広がりパターン規制部（１ｄ，１ｄ′，１ｅ，１ｅ′）としての前端内向き面部分を備えている、
   ことを特徴とする請求項１記載の内容物放出構造。
3. 前記ノズルチップは、
   前記外端側広がりパターン規制部（１ｄ，１ｄ′，１ｅ，１ｅ′）の前後方向長さ（Ｌ１，Ｌ２）が異なる別々の前記出力側筒状部の前後方向にそれぞれ挿入されて、前記外端側広がりパターン規制部の所定位置への配設態様で保持される共通仕様のものである、
   ことを特徴とする請求項１または２記載の内容物放出構造。
4. 請求項１乃至３のいずれかに記載の内容物放出構造を備え、かつ、噴射剤および放出対象内容物を収容した、
   ことを特徴とするエアゾール式製品。
5. 請求項１乃至３のいずれかに記載の内容物放出構造を備え、かつ、放出対象内容物を収容した、
   ことを特徴とするポンプ式製品。

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