JP6570116B2 - 内容物放出機構およびこの内容物放出機構を備えたポンプ式製品 - Google Patents
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Description
(1)容器本体(例えば後述の容器本体9)からの内容物に対する横方向通路(例えば後述の横方向通路1c)およびその外部空間域流出側の泡生成部(例えば後述の泡生成用メッシュ3a)を備えた操作ボタン(例えば後述の操作ボタン1)の内容物放出操作により、前記横方向通路を流れる霧状態の前記内容物がその流れによる負圧化で外気取入れ部(例えば後述の外気取入れ部1g)より流入する外気とマージされながら前記泡生成部を通過してから外部空間域に放出される内容物放出機構において、
前記外気取入れ部が、
前記横方向通路の、前記泡生成部よりも上流域における異物流入防止作用を呈する下側部分のみに形成された、
構成態様のものを用いる。
(2)上記(1)において、
前記操作ボタンは、
少なくともその前側部分および左右両側部分に連続形成されて、前記外気取入れ部と連通状態の外気供給空間域(例えば後述の外気供給空間域S1)を設定する垂下部(例えば後述の外筒状部1j)を備えた、
構成態様のものを用いる。
(3)上記(1)において、
前記操作ボタンは、
前記外気取入れ部と連通状態のバックサクション空間域(例えば後述のバックサクション空間域S2)を設定する筒状垂下部(例えば後述の外筒状部1k)を備え、
前記容器本体の上開口側に取り付けられる筒状のキャップ部材(例えば後述のネジキャップ8)に対して上下動可能な形で設定され、
前記キャップ部材は、
前記垂下筒状部との間でシール作用を呈して前記バックサクション空間域を設定する環状起立部(例えば後述の環状起立部8b)を備え、
前記操作ボタンの内容物放出操作にともない、
前記バックサクション空間域の容積が減少し、その中に流入済みの外気に対する加圧作用により前記外気が前記外気取入れ部から前記横方向通路に供給され、
前記内容物放出操作の解除にともない、
前記バックサクション空間域の容積が増加してその中が減圧状態に移行することにより前記泡生成部やその近くの残留内容物が前記外気取入れ部を介して前記バックサクション空間域に吸い込まれる、
構成態様のものを用いる。
(4)上記(3)において、
前記操作ボタンは、
前記垂下筒状部の内側に、内垂下筒状部(例えば後述の内筒状部1h)を、双方の間の天井部分に前記外気取入れ部が設定される態様で備え、
前記バックサクション空間域は、
前記垂下筒状部と前記内垂下筒状部との間の上空間域と、
前記環状起立部の内側で前記上空間域の下方の下空間域と、からなる、
構成態様のものを用いる。
(11)外気取入れ部が外からみて目立つことを阻止できる、
(12)異物やほこりなどの外気取入れ部への混入,流入を防止できる、
(13)外気取入れ部への外気供給を効率的におこなうとともに、外部空間域への内容物放出部からの液ダレを防止できる、
などの効果を奏している。
1は周知のステム付勢用のコイルスプリング(図示省略)に抗する形の押下げ操作により作動状態(図2,図4参照)へ移行し、押下げ操作の解除にともない前記コイルスプリングの弾性作用で上動して静止状態(図1,図3参照)に復帰する操作ボタン,
1aは操作ボタン1の上面からなる押下げ操作面,
1bは操作ボタン1の内容物流入側に形成された縦方向上通路,
1cは操作ボタン1の内容物流出側で、かつ縦方向上通路1bの下流側に形成された縦断面円形状の横方向通路,
1dは縦方向上通路1bと横方向通路1cとのいわば縦方向の境界壁部分の中央広域に形成された前向きの横円柱状部,
1eは前記境界壁部分であって、横円柱状部1dの外側環状域の上端側に形成されて縦方向上通路1bと横方向通路1cとを連通させる横孔部,
1fは横円柱状部1dの外周面前端側に形成された環状段部,
1gは横方向通路1cの、後述のミストブッシュ2とメッシュブッシュ3との間の下端部分に設定された、スリット形状からなる泡生成用の外気取入れ部,
1hは縦方向上通路1bの構成要素でもあって、後述のステム4の上端側部分を嵌合保持する横断面円形状の、内垂下筒状部としての内筒状部,
1j,1kは内筒状部1hを取り囲み、かつ、それとの間の天井部分に外気取入れ部1gを配置する態様で形成された横断面円形状の、垂下部,垂下筒状部としての外筒状部(1j:図1,図2、1k:図3〜図5),
1mは外筒状部1kの下端側に形成されて後述の環状起立部8cとの間のシール作用を呈するスカート状部(図3〜図5),
をそれぞれ示している。
2は横方向通路1cの後側内周面および横円柱状部1dの前端面,外周面などに嵌合状態で固定された後開口鞘状(円筒状)のミストブッシュ,
2aはミストブッシュ2の後開口側内周面に形成された横リブ状部により画定される横方向通路部,
2bはミストブッシュ2の凹状底面の周縁部分からその中心部分に向けて形成された内容物ミスト化用の螺旋状通路部,
2cは螺旋状通路部2bの流出側に形成された中心流出口,
をそれぞれ示している。
3は横方向通路1cの前端側内周面に嵌合状態で固定された円筒状のメッシュブッシュ,
3aはメッシュブッシュ3の前端開口部分に設けられた、泡生成部としての泡生成用メッシュ,
をそれぞれ示している。
4は結合した上下各部分からなりその上部分が操作ボタン1の内筒状部1hに嵌合固定され、前記コイルスプリングにより上方向へ付勢された状態で、周知の弁作用部(図示省略)として作用するステム、
4aはステム上部分の内部空間域からなり操作ボタン1の縦方向上通路1bに連続する縦方向下通路,
4bはステム4の外周面に形成されて、後述の下向き環状テーパ面6aとの当接係止作用により、ステム上部分が上方へ抜けるのを阻止する上向き環状テーパ面,
をそれぞれ示している。
5はステム4の下部分,周知の上下動弁部材(図示省略)およびステム付勢用の前記コイルスプリングなどが配設され、次回の内容物放出操作時の放出対象内容物が収容されているハウジング,
5aはハウジング5の上端開口部から外向きに形成された環鍔状部,
をそれぞれ示している。
6はハウジング5の上端側内周面に嵌合状態で固定されて、前記コイルスプリングの弾性力に基づくステム最上動位置(図1,図3の静止状態)を画定する環状鍔付きで円筒状の位置規制ブッシュ,
6aは上向き環状テーパ面4bと当接してステム上部分が上方へ抜けるのを阻止する下向き環状テーパ面,
7はハウジング5の外周面上端部分および環鍔状部5aの下面部分に係合保持された環状シール部材,
をそれぞれ示している。
8は自内周面にハウジング5の環鍔状部5aを嵌合保持し、これにより操作ボタン1,ミストブッシュ2,メッシュブッシュ3,ステム4,ハウジング5,位置規制ブッシュ6および環状シール部材7などとのユニット構造を生成する、キャップ部材としての円筒状のネジキャップ,
8aはネジキャップ8の水平板状部であって、その中央開口部分に、ステム4が上下動しえる状態で、また、その回りに位置規制ブッシュ6の上端環状部分が固定状態でそれぞれ配設された環天井部,
8bは外筒状部1jを取り囲む態様で環天井部8aの外縁部分から上向きに形成された横断面円形状の環状起立部(図1,図2),
8cは外筒状部1kを取り囲む態様で環天井部8aの外縁部分から上向きに形成されて、かつ、スカート状部1mとの間でシール作用を呈する横断面円形状の環状起立部(図3〜図5),
8dは環状起立部8cの内周面上端側に形成され、図3の静止状態において、スカート状部1mとの間のシール作用が生じないようにする、すなわち外気を環状起立部8cの内部空間域に流入させるための計六個の縦方向溝状部,
8eは環天井部8aの外縁部分から下向きに形成されて、後述の容器本体9の小径上筒状部9aとの間で螺合作用を呈する横断面円形状の環状垂下部,
8fは環状垂下部8eの内周面上端部分に形成されて、ハウジング5の環鍔状部5aを嵌合保持する環凹状部,
8gは環凹状部8fの下方内周面に形成されたキャップ側ネジ作用部,
をそれぞれ示している。
9はメッシュブッシュ3から外部空間域に放出される内容物を収容した容器本体,
9aは容器本体9の上端側に形成された横断面円形状の小径上筒状部,
9bは小径上筒状部9aの外周面に形成されてキャップ側ネジ作用部8gと螺合する容器本体側ネジ作用部,
をそれぞれ示している。
f1は外気取入れ部1gから横方向通路1cに流入して泡生成用メッシュ3aの方に供給されるときの泡生成用外気の流れ(図2,図4),
f2は内容物放出操作(操作ボタン1の押下げ操作)を解除して操作ボタン1が周知のコイルスプリングの弾性作用で図3の初期状態に復帰する際の、バックサクション作用にともなう残留内容物の流れ(図5),
S1は少なくとも内筒状部1hの外周面と外筒状部1jの内周面との間に設定されて、外気取入れ部1gと連通する外気供給空間域(図1,図2),
S2は環状起立部8cの内周面およびこれとシール状態の外筒状部1k、さらには内筒状部1h,ステム4,位置規制ブッシュ6および環天井部8aなどで構成され、外気取入れ部1gと連通する略閉状態のバックサクション空間域(図4,図5),
をそれぞれ示している。
(21)泡生成用の外気取入れ部1gを、操作ボタン1の横方向通路1cの、泡生成用メッシュ3aより上流域の下側部分にのみ形成することにより、外気取入れ部1gが目立たないようにし(図1〜図5)、
(22)また、外気供給空間域S1を、内筒状部1hおよび外筒状部1jで設定することにより、外気取入れ部1gが外から見えないようにし(図1,図2)、
(23)また、バックサクション空間域S2の設定により、外気取入れ部1gが見えないようにするとともに、内容物放出操作時には空間域S2の加圧作用で外気供給を確実に実行し、操作解除時には空間域S2の負圧化作用で残留内容物をこの空間域側へ吸引する(図3〜図5)、
ことなどである。
(31)図2の作動状態の場合、
ミストブッシュ2の中心流出口2cからメッシュブッシュ3の方へ放出対象内容物が流れることにより、外気取入れ部1gの上側部分(横方向通路1c)がその下側部分(外気供給空間域S1)よりも負圧化するためであり、
(32)図4の作動状態の場合、
上記(31)と同様の負圧化に加え、外筒状部1kのスカート状部1mと環状起立部8cの内周面とのシール作用により設定される略閉状態のバックサクション空間域S2の容積が減少して、そこでの収容外気圧力が大きくなるからである。
(41)スパウト式の操作ボタンに適用する、
(42)泡生成用メッシュ3aに代えて、メッシュブッシュ3のト内周面に形成された凹凸部やリブ状部などを用いる、
(43)ネジキャップ8の環状起立部8b,8cの外側に操作ボタン1の外筒状部1j,1kを設定する、
ようにしてもよい。
1a:押下げ操作面
1b:縦方向上通路
1c:横方向通路
1d:横円柱状部
1e:横孔部
1f:環状段部
1g:外気取入れ部
1h:内筒状部
1j:外筒状部(図1,図2)
1k:外筒状部(図3〜図5)
1m:スカート状部(図3〜図5)
2a:横方向通路部
2b:螺旋状通路部
2c:中心流出口
3:メッシュブッシュ
3a:泡生成用メッシュ
4:ステム
4a:縦方向下通路
4b:上向き環状テーパ面
5:ハウジング
5a:環鍔状部
6:位置規制ブッシュ
6a:下向き環状テーパ面
7:環状シール部材
8a:環天井部
8b:環状起立部(図1,図2)
8c:環状起立部(図3〜図5)
8d:縦方向溝状部(図3〜図5)
8e:環状垂下部
8f:環凹状部
8g:キャップ側ネジ作用部
9:容器本体
9a:小径上筒状部
9b:容器本体側ネジ作用部
f2:バックサクション作用にともなう残留内容物の流れ(図5)
S1:外気供給空間域(図1,図2)
S2:バックサクション空間域(図3〜図5)
Claims (5)
- 容器本体からの内容物に対する横方向通路およびその外部空間域流出側の泡生成部を備えた操作ボタンの内容物放出操作により、前記横方向通路を流れる霧状態の前記内容物がその流れによる負圧化で外気取入れ部より流入する外気とマージされながら前記泡生成部を通過してから外部空間域に放出される内容物放出機構において、
前記外気取入れ部が、
前記横方向通路の、前記泡生成部よりも上流域における異物流入防止作用を呈する下側部分のみに形成された、
ことを特徴とする内容物放出機構。 - 前記操作ボタンは、
少なくともその前側部分および左右両側部分に連続形成されて、前記外気取入れ部と連通状態の外気供給空間域を設定する垂下部を備えた、
ことを特徴とする請求項1記載の内容物放出機構。 - 前記操作ボタンは、
前記外気取入れ部と連通状態のバックサクション空間域を設定する筒状垂下部を備え、
前記容器本体の上開口側に取り付けられる筒状のキャップ部材に対して上下動可能な形で設定され、
前記キャップ部材は、
前記垂下筒状部との間でシール作用を呈して前記バックサクション空間域を設定する環状起立部を備え、
前記操作ボタンの内容物放出操作にともない、
前記バックサクション空間域の容積が減少し、その中に流入済みの外気に対する加圧作用により前記外気が前記外気取入れ部から前記横方向通路に供給され、
前記内容物放出操作の解除にともない、
前記バックサクション空間域の容積が増加してその中が減圧状態に移行することにより前記泡生成部やその近くの残留内容物が前記外気取入れ部を介して前記バックサクション空間域に吸い込まれる、
ことを特徴とする請求項1記載の内容物放出機構。 - 前記操作ボタンは、
前記垂下筒状部の内側に、内垂下筒状部を、双方の間の天井部分に前記外気取入れ部が設定される態様で備え、
前記バックサクション空間域は、
前記垂下筒状部と前記内垂下筒状部との間の上空間域と、
前記環状起立部の内側で前記上空間域の下方の下空間域と、からなる、
ことを特徴とする請求項3記載の内容物放出機構。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の内容物放出機構を備え、かつ、前記容器本体に液状内容物を収容した、
ことを特徴とするポンプ式製品。
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