JP6481749B2 - シート製造装置およびシートの製造方法 - Google Patents

シート製造装置およびシートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6481749B2
JP6481749B2 JP2017244490A JP2017244490A JP6481749B2 JP 6481749 B2 JP6481749 B2 JP 6481749B2 JP 2017244490 A JP2017244490 A JP 2017244490A JP 2017244490 A JP2017244490 A JP 2017244490A JP 6481749 B2 JP6481749 B2 JP 6481749B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
sorting
opening
defibrated material
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017244490A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018052128A (ja
Inventor
中村 昌英
昌英 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2017244490A priority Critical patent/JP6481749B2/ja
Publication of JP2018052128A publication Critical patent/JP2018052128A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6481749B2 publication Critical patent/JP6481749B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、シート製造装置およびシートの製造方法に関する。
従来、シート製造装置においては、繊維を含む原料を水に投入し、主に機械的作用により離解して、抄き直す、いわゆる湿式方式が採用されている。このような湿式方式のシート製造装置は、大量の水が必要であり、装置が大きくなる。さらに、水処理施設の整備のメンテナンスに手間がかかる上、乾燥工程に係るエネルギーが大きくなる。
そこで、小型化、省エネルギーのために、水を極力利用しない乾式によるシート製造装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1には、乾式解繊機において紙片を繊維状に解繊し、サイクロンにおいて繊維の脱墨を行い、脱墨された繊維を、フォーミングドラム表面の小孔スクリーンを通過させて、メッシュベルト上に堆積させ、紙を成形することが記載されている。
特開2012−144819号公報
上記のような乾式解繊機において紙片を解繊すると、様々な繊維長を有する解繊物が生成される場合がある。例えば紙を製造する材料に、繊維長の短い解繊物が混入していると、他の繊維と結着しにくく、解繊物の結着強度が低下し、製造される紙の強度が低下する場合がある。
また、乾式解繊機において紙片を完全に解繊することができない場合がある。紙を製造する材料に、繊維状に解繊されていない未解繊片が混入していると、製造される紙の地合いが悪化することがある。さらに、このような未解繊片は、他の繊維と結着しにくいため、製造される紙の強度が低下することがある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
本発明に係るシート製造装置の一態様は、
繊維を含む原料を解繊する解繊部と、
前記解繊部よりも下流側に設けられ、前記解繊部で解繊して得られた解繊物を選別する選別部と、
前記選別部よりも下流側に設けられ、前記選別部で選別された前記解繊物を用いてシートを成形するシート成形部と、を含み、
前記選別部は、
複数の第1開口が設けられた第1選別部と、前記第1開口よりも大きい第2開口が複数設けられた第2選別部と、を有し、前記第1選別部および前記第2選別部によって、前記解繊物を選別し、
前記解繊物は、前記第1選別部または前記第2選別部の一方で選別された後に他方で選別され、
前記シート成形部は、前記第1開口を通過せず前記第2開口を通過した前記解繊物を用いて、シートを成形し、
前記第2選別部には、前記第2開口を通過しなかった前記解繊物を、前記解繊部に戻す戻し搬送部が接続されている。
このようなシート製造装置では、第1開口より大きい第2開口を通過した解繊物を用いることで、第2開口を通過しなかった長い繊維や未解繊片を使用しない。また、第2開口より小さい第1開口を通過しなかった解繊物を用いることで、第1開口を通過してしまうような短い繊維を使用しない。第1開口を通過せずに第2開口を通過した解繊物を用いることで、短い繊維も長い繊維も未解繊片も除去でき、所定の範囲内の長さの繊維を用いる。したがって、このようなシート製造装置は、強度の高いシートを製造することができる。
さらに、このようなシート製造装置では、未解繊片を除去することができるので、地合いが良好なシートを製造することができる。
本発明に係るシート製造装置において、
前記第1選別部は、移動可能であり、
前記第1選別部は、前記第2選別部よりも速く移動してもよい。
このようなシート製造装置では、第1選別部の第1開口は、第2開口より小さいため、第1開口を通過しない解繊物によって、第1開口は塞がれてしまう。そのため、第1開口を通過すべき短い繊維が、他の解繊物によって、通過を阻止されてしまいやすい。そこで、第1選別部を第2選別部より速く移動させることで、遠心力を大きくし、短い繊維が通過しやすくする。このようなシート製造装置は、短い繊維を確実に除去でき、シートとしての強度を高くすることができる。
本発明に係るシート製造装置において、
前記第1選別部は、移動可能であり、
前記第2選別部は、移動可能であり、
前記第1選別部は、前記第2選別部よりも速く移動してもよい。
このようなシート製造装置では、第1選別部の第1開口は、第2開口より小さいため、第1開口を通過しない解繊物によって、第1開口は塞がれてしまう。そのため、第1開口を通過すべき短い繊維が、他の解繊物によって、通過を阻止されてしまいやすい。そこで、第1選別部を第2選別部より速く移動させることで、遠心力を大きくし、短い繊維が通過しやすくする。このようなシート製造装置は、短い繊維を確実に除去でき、シートとしての強度を高くすることができる。
本発明に係るシート製造装置において、
前記第1選別部は、円筒状をなし、外周部に前記第1開口が開口した第1網部であって、前記円筒状の中心軸を回転中心として回転する第1網部を備え、前記第1網部が回転することにより前記解繊物を選別し、
前記第2選別部は、円筒状をなし、外周部に前記第2開口が開口した第2網部であって、前記円筒状の中心軸を回転中心として回転する第2網部を備え、前記第2網部が回転することにより前記解繊物を選別してもよい。
本発明に係るシート製造装置において、
前記第1網部の回転数は、50rpm以上800rpm以下であり、
前記第2網部の回転数は、30rpm以上600rpm以下であってもよい。
本発明に係るシート製造装置において、
前記第1選別部は、前記第1網部の一端側に設けられ、前記解繊物を前記第1網部の内側に導入する第1導入口と、前記第1網部の他端側に設けられ、前記第1網部の内側に残留した前記解繊物の残留物を排出する排出口とを有し、
前記第2選別部は、前記第2網部の一端側に設けられ、前記解繊物を前記第2網部の内側に導入する第2導入口と、前記第2網部の他端側に設けられ、前記第2網部の内側に残留した前記解繊物の残留物を排出する排出口とを有してもよい。
本発明に係るシート製造装置において、
前記第1開口の大きさは、70μm以上2000μm以下であり、
前記第2開口の大きさは、550μm以上2000μm以下であってもよい。
本発明に係るシート製造装置において、
前記第2選別部は、前記第1選別部よりも下流側に設けられており、
前記第1開口を通過しなかった前記解繊物を、前記第2選別部に搬送する搬送部を含んでもよい。
このようなシート製造装置では、第1開口を通過しなかった解繊物を第2選別部に搬送するので、解繊物の搬送方向において、第2選別部の方が第1選別部より下流側となる。そのため、第2選別部を通過した解繊物をそのまま堆積させてシートを成形させることができる。
本発明に係るシート製造装置において、
前記第1選別部は、前記第2選別部よりも下流側に設けられており、
前記第2開口を通過した前記解繊物を、前記第1選別部に搬送する搬送部を含んでもよい。
このようなシート製造装置では、第2開口を通過した解繊物を第1選別部に搬送するので、解繊物の搬送方向において、第1選別部の方が第2選別部より下流側となる。このため、第1選別部では長い繊維や未解繊片が除去された状態となり、大きさの小さい第1開口を塞ぐ可能性が少なくなり、短い繊維が第1開口を通過しやすくなる。
本発明に係るシート製造装置において、
被解繊物を解繊処理する解繊部と、
前記第2開口を通過しなかった前記解繊物を、前記解繊部に戻す戻し搬送部と、
を含んでもよい。
このようなシート製造装置では、選別部において選別されなかった残留物(例えば、未解繊片と、互いに絡み合って大きくなった繊維と、長い繊維を含む残留物)を、解繊部において解繊処理することができる。すなわち、残留物を、破棄することなく、シート製造のために利用することができる。
本発明に係るシート製造装置において、
前記シート成形部は、前記選別部で選別された前記解繊物を受けて堆積させる堆積部を含み、
前記シート成形部は、前記堆積部が受けた前記解繊物で、シートを成形してもよい。
このようなシート製造装置では、堆積部が受けた解繊物は、所定の範囲内の長さの繊維で構成されるので、強度が高く、地合いが良好なシートを製造することができる。
本発明に係るシートの製造方法の一態様は、
繊維を含む原料を解繊する解繊工程と、
前記解繊工程よりも下流側で行なわれ、前記解繊工程で得られた解繊物を選別する選別工程と、
前記選別工程よりも下流側で行なわれ、前記選別工程で選別された前記解繊物を用いてシートを成形するシート成形工程と、を含み、
前記選別工程では、
複数の第1開口が設けられた第1選別部と、前記第1開口よりも大きい第2開口が複数設けられた第2選別部と、によって前記解繊物を選別し、
前記シート成形工程では、前記第1開口を通過せず前記第2開口を通過した前記解繊物を用いて、シートを成形し、
前記第2選別部には、前記第2開口を通過しなかった前記解繊物を、前記解繊工程に戻す戻し搬送部が接続されている。
このようなシートの製造方法では、強度が高く、地合いが良好なシートを製造することができる。
第1実施形態に係るシート製造装置を説明するための図。 第1実施形態に係るシート製造装置の解繊部および選択部を模式的に示す図。 第1実施形態に係るシート製造装置のシート成形部を模式的に示す図。 解繊物を模式的に示す図。 解繊物を模式的に示す図。 未解繊片を模式的に示す図。 第1実施形態に係るシート製造装置の第1選択部を模式的に示す斜視図。 第1実施形態に係るシート製造装置の第1選択部の網部を展開した平面図。 第1実施形態に係るシート製造装置の第2選択部を模式的に示す斜視図。 第2実施形態に係るシート製造装置の解繊部および選択部を模式的に示す図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 第1実施形態
まず、第1実施形態に係るシート製造装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るシート製造装置100を説明するための図である。図2は、第1実施形態に係るシート製造装置100の解繊部20および選別部30を模式的に示す図である。図3は、第1実施形態に係るシート製造装置100のシート成形部60を模式的に示す図である。
シート製造装置100は、図1〜図3に示すように、粗砕部10と、解繊部20と、第1選別部40および第2選別部50を有する選別部30と、シート成形部60と、を含む。
粗砕部10は、パルプシートや投入されたシート(例えばA4サイズの古紙)などの原料を、空気中で裁断して細片にする。細片の形状や大きさは、特に限定されないが、例えば、数cm角の細片である。粗砕部10は、粗砕刃(図示せず)を有し、該粗砕刃によって、投入された原料を裁断することができる。粗砕部10には、原料を連続的に投入するための自動投入部(図示せず)が設けられていてもよい。
粗砕部10によって分断された粗砕紙片は、図2に示すように、第1搬送部71を介して、解繊部20へ搬送される。第1搬送部71は、解繊部20の導入口21と連通している。第1搬送部71および後述する第2,3搬送部72,73の形状は、例えば管状である。
解繊部20は、細片(被解繊物)を解繊処理する。解繊部20は、細片を解繊処理することにより、繊維状に解きほぐされた繊維2を生成する。ここで、図4および図5は、解きほぐされた繊維2を模式的に示す図である。
ここで、「解繊処理」とは、複数の繊維が結着されてなる細片を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。解繊部20を通過したものを「解繊物」という。「解繊物」には、解きほぐされた繊維2の他に、繊維を解きほぐす際に繊維から分離した樹脂(複数の繊維同士を結着させるための樹脂)粒や、インク、トナー、にじみ防止材等のインク粒を含んでいる場合もある。この後の記載において、「解繊物」は解繊部20を通過したものの少なくとも一部であり、解繊部20を通過した後に添加されたものが混ざっていてもよい。解繊部20により解繊処理されたもののうち、後述する選別部30に供給されるものを「解繊処理して得られた解繊物」という。解きほぐされた繊維2の形状は、ひも(string)状や平ひも(ribbon)状である。しかし、解きほぐされた繊維2は、図4に示すように、他の解きほぐされた繊維と絡み合っていない状態(独立した状態)で存在するが、図5に示すように、他の解きほぐされた繊維2と絡み合って塊状となった状態(いわゆる「ダマ」を形成している状態)で存在する場合もある。解きほぐされた繊維2の長さ(解きほぐされた繊維2の長手方向の長さ、以下、「繊維長」ともいう)は、例えば、50μm以上10mm以下である。なお、「繊維長」とは、独立した1本の繊維の両端を必要に応じて破断しないように引張り、その状態でほぼ直線状の状態に置いたときの両端間の距離である。解きほぐされた繊維2の断面形状は、特に限定されず、多角形であってもよいし、円形や楕円形であってもよい。以下では、「繊維」の記載は、解きほぐされた繊維のことを主に指すこととする。
また、「解繊物」には「未解繊片」を含む場合がある。「未解繊片」とは、図6に模式的に示すように、繊維状に解繊されておらずに、解繊部20に導入された細片が千切れた破片である。すなわち、未解繊片4は、解繊部20における解繊処理をされたけれど解繊されていない細片のことである。未解繊片4の形状は、特に限定されず、未解繊片4の大きさは、例えば、ふるい分け法によって測定した試験用ふるいの目開きで表すと、1mm以上10mm以下である。なお、「解繊処理」とは、駆動している解繊部20に、被解繊物(細片)を導入して排出することを意味し、上記のように、解繊されていない未解繊片4を生成する場合も含む。
解繊部20は、回転刃によって、導入口21から導入された細片を、解繊処理する。解繊部20は、空気中において乾式で解繊を行う。
解繊部20として、回転数は、3000rpm以上10000rpm以下であり、好ましくは、4000rpmである。回転数が3000rpmより小さい場合は、未解繊片4の割合が大きくなる場合がある。回転数が10000rpmより大きい場合は、比較的短い繊維の割合が大きくなる場合があり、製造されるシートの強度を低下させる原因となり得る。
解繊部20は、気流を発生させる機構を有していることが好ましい。この場合、解繊部20は、自ら発生する気流によって、導入口21から、細片を気流と共に吸引し、解繊処理して、排出口22へと搬送することができる。排出口22から排出された解繊物は、第2搬送部72を介して、選別部30に導入される。なお、気流発生機構を有していない解繊部20を用いる場合には、細片を導入口21に導く気流を発生する機構を、外付けで設けてもよい。
選別部30は、図2に示すように、第1選別部40と第2選別部50とを有し、第1選別部40および第2選別部50によって、解繊処理して得られた繊維2を選別する。具体的には、選別部30は、選別部30に導入された解繊物から、第1選別部40に設けられた第1開口42を通過せず、第2選別部50に設けられた第2開口52を通過した繊維2を選別する。
なお、「第1開口42を通過せず第2開口52を通過した繊維2」とは、まず、第1開口42に至って第1開口42を通過せず、次に、第2開口52に至って第2開口52を通過した繊維2(第1実施形態に係るシート製造装置100の形態)であってもよく、まず、第2開口52に至って第2開口52を通過し、次に、第1開口42に至って第1開口42を通過しなかった繊維2(後述する第2実施形態に係るシート製造装置200の形態)であってもよい。シート製造装置100では、まず、第1開口42に至って第1開口42を通過せず、次に、第2開口52に至って第2開口52を通過した繊維2を用いて、シートを製造する場合について、説明する。
ここで、第1選別部40に導入された解繊物のうち、第1開口42を通過するものを「第1通過物α1」ともいい、第1開口42を通過しないものを「第1残留物β1」ともいう。また、第2選別部50に導入された解繊物のうち、第2開口52を通過するものを「第2通過物α2」ともいい、第2開口52を通過しないものを「第2残留物β2」ともいう。
選別部30では、図2に示すように、解繊部20から排出された解繊物は、まず第1選別部40に導入される。第1選別部40は、導入された解繊物を、第1通過物α1と第1残留物β1とに分離する。分離された第1残留物β1は、第3搬送部73を介して、第2選別部50に搬送される。第2選別部50は、導入された第1残留物β1を、第2通過物α2と第2残留物β2とに分離する。そして、分離された第2通過物α2を用いて、シート成形部60は、シートを成形する。このように、選別部30では、第1選別部40において解繊物から第1残留物β1を選別し、第2選別部50において第1残留物β1から第2通過物α2を選別する。以下、選別部30について、より具体的に説明する。
第1選別部40としては、篩(ふるい)を用いる。ここで、図7は、第1選別部40を模式的に示す斜視図である。図8は、第1選別部40の網部41を展開した平面図(展開図)である。
第1選別部40は、図7に示すように、網部41と、円板部44,45と、導入口46と、排出口47と、を有している。第1選別部40は、モーター(図示せず)によって回転軸Qを中心に網部41が回転する回転式の篩である。網部41が回転することで、網部41内の解繊物のうち第1開口42を通過可能な大きさのものは通過し、第1開口42を通過できない大きさのものは通過しない。
第1選別部40の網部41には、複数の第1開口42が設けられている。網部41は、平織り金網や溶接金網などの金網から構成されている。網部41は、金網を円筒状にしたものであり、円筒の内部は空洞である。なお、円筒状は真円を作るのが難しいため、正確な円でなく楕円も含むし、多角形も含むものとする。
なお、第1選別部40では、金網で構成された網部41の代わりに、切れ目が入った金属板を引き延ばしたエキスパンドメタルを用いてもよいし、金属板にプレス機等で穴を形成したパンチングメタルを用いてもよい。エキスパンドメタルを用いる場合、第1開口42とは、金属板に入れた切れ目を引き延ばして形成される穴のことである。パンチングメタルを用いる場合、第1開口42とは、金属板にプレス機等で形成された穴のことである。また、第1開口42を有する部材を金属以外の材質で作ってもよい。
第1選別部40の網部41に設けられた第1開口42は、網部41の目である。網部41は、図8に示すように、金属からなる線状の複数の線部43を有し、第1開口42は、線部43に囲まれた部分である。第1開口42の形状は、第1選別部40が篩として機能すれば特に限定されず、多角形、円形、楕円形などであってもよいが、図8に示す例では、正方形である。複数の第1開口42の形状や大きさは、同じであることが好ましい。複数の第1開口42は、均一性よく配置されていることが好ましい。
なお、「第1開口の形状」とは、網部41が円筒状である場合は、円筒状の網部41を展開した場合の、第1開口42の平面形状のことである。以上の第1開口に関する記載は、後述する「第2開口」についても同様である。
第1選別部40の網部41の目開きは、70μm以上2000μm以下であることが好ましい。これにより、70μmより小さい解繊物(繊維)は第1開口42を通過して選別される。70μmより小さい繊維は短すぎるために、繊維同士が結着する際に、結着すべき繊維が近くに存在せずに結着できない場合がある。そのような場合は、シートとしての強度が劣化する。目開きが70μmより小さいと、目詰まりが発生する可能性が高くなる。目開きが2000μmより大きいと、解繊されていない未解繊片4が第1開口42を通過する可能性が高くなる。
なお、「目開き」とは、図8に示すように、網部41を展開させた場合に、隣り合う線部43の間の大きさAである。第1開口42の形状が正方形である場合は、目開きは、正方形の1辺の長さである。
第1選別部40の円板部44,45は、網部41を円筒状にしたことによって端部に形成される2つの開口に配置している。円板部44には解繊処理された繊維を導入する導入口46が設けられ、円板部45には残留物を排出する排出口47が設けられている。選別部40が回転する際に、網部41が回転し、円板部44,45と導入口46と排出口47は回転しない。円板部44,45は、網部41が回転可能に、網部41の端部に接している。円板部44、45と網部41は隙間なく接することで、網部41内の解繊物が外へ漏れることを防止している。導入口46および排出口47の位置は、図7に示す例では、第1選別部40の回転軸Qからずれた位置に設けられている。具体的には、図7に示す例では、導入口46は、回転軸Qよりも鉛直方向上方で、網部41の鉛直方向最上部よりも下方に設けられている。排出口47は、回転軸Qよりも鉛直方向下方で、網部41の鉛直方向最下部よりも上方に設けられている。網部41の内部には、第1開口42を通過しない解繊物が溜まっている。導入口46を回転軸Qより鉛直方向上方に位置にすることで、解繊物が溜まっていない空間に解繊物を供給できるので、導入口46のところで解繊物が滞ってしまうことがない。また、第1開口42を通過できない解繊物は鉛直方向下部に溜まるので、排出口47を回転軸Qより鉛直方向下方に設けることで排出しやすい。なお、導入口46および排出口47の直径は、網部41の円筒の半径より小さい。これにより導入口46から供給される解繊物が多すぎて網部41の内部が解繊物で充満することがない。また、十分に選別されずに排出口47から解繊物が排出されることも抑制する。
第1選別部40の網部41は、移動可能である。網部41は、図7において、回転軸Qを中心として回転することができる。網部41の回転にともなって、第1開口42も回転する。網部41の回転数は、例えば50rpm以上800rpm以下であり、好ましくは130rpm以上200rpm以下である。第1選別部40の網部41の移動速度は、第2選別部50の網部51の移動速度よりも大きいことが好ましい。すなわち、第1選別部40の網部41は、第2選別部50の網部51より速く移動する。ここで、「移動速度」とは、網部41,51が回転する場合は、網部41,51の回転数(回転速度)と言い換えることができる。すなわち、第1選別部40の網部41の回転数(回転速度)は、第2選別部50の網部51の回転数(回転速度)よりも大きい。なお、網部41は、回転だけではなく、水平方向や垂直方向に移動してもよい。そのため、「移動」とは、回転や直線移動、振り子状の往復移動などを含み、「移動速度」はそれぞれの方向への移動速度や周波数、振動数を含むものとする。「移動」に関する記載は、後述する「第2開口」についても同様である。
第1選別部40が回転軸Qを中心として回転している状態で、解繊処理された解繊物は、導入口46から第1選別部40に導入される。そして、網部41が回転することで、図2に示すように、解繊物のうちの一部は、第1通過物α1として、第1開口42を通過して第1選別部40の外部に排出される。解繊物の他の一部は、第1残留物β1として、第1開口42を通過せずに、気流にのって排出口47から排出される。このように、第1選別部40は、第1開口42が設けられた網部41によって、解繊物を、第1通過物α1と第1残留物β1とに分離する。
ここで、第1通過物α1は、主に短い繊維(短い解きほぐされた繊維)2から構成され、第1残留物β1は、主に第1通過物α1よりも長い繊維(長い解きほぐされた繊維)2および未解繊片4から構成されている。第1通過物α1に含まれている繊維2の平均繊維長は、第1残留物β1に含まれている繊維2の平均繊維長よりも短い。したがって、第1通過物α1に含まれている繊維2を「短繊維」と呼ぶこともできる。
第2選別部50には、第3搬送部73を介して、第1選別部40において選別された第1残留物β1が導入される。すなわち、第3搬送部73は、第1開口42を通過しなかった解繊物2を、第2選別部50に搬送する。
第2選別部50としては、篩を用いる。ここで、図9は、第2選別部50を模式的に示す斜視図である。第2選別部50は、図9に示すように、網部51と、円板部54,55と、導入口56と、排出口57と、を有している。第2選別部50は、モーター(図示せず)によって回転軸Qを中心に網部51が回転する回転式の篩である。網部51が回転することで、網部51内の解繊物のうち第2開口52を通過可能な大きさのものは通過し、第2開口52を通過できない大きさのものは通過しない。
第2選別部50は、第1開口42が設けられた網部41の代わりに、第2開口52が設けられた網部51を有していること以外は、基本的に第1選別部40と同じ形状を有している。以下、第2選別部50の説明において、第1選別部40と同じ形状を有する部分については、その説明を省略する。
第2選別部50に設けられた網部51には、複数の第2開口52が設けられている。第2開口52の形状は、第1選別部40の第1開口42の形状と同じであってもよい。第2開口52の大きさは、第1開口42の大きさよりも大きい。
なお、「開口の大きさ」とは、図7,9に示すように網部41,51が円筒状の場合は、網部41,51を展開した状態における、開口の面積である。具体的には、網部41,51が金網で構成されている場合(より具体的には開口42,52の形状が正方形である場合)は、「開口の大きさ」とは、網部41,51の目開きであってもよい。また、開口42,52の形状が円形である場合は、「開口の大きさ」とは、開口42,52の直径であってもよい。正方形や円以外の場合は最も寸法の大きくなる部分の寸法としてもよい。
第2選別部50の網部51は、移動可能である。具体的には、網部51は、図9に示すように、回転軸Qを中心として回転することができる。網部51の回転にともなって、第2開口52も回転する。網部51の回転数は、例えば30rpm以上600rpm以下であり、好ましくは100rpm以上180rpm以下である。
第2選別部50が回転軸Qを中心として回転している状態で、第1開口42を通過しなかった第1残留物β1は、導入口56から第2選別部50に導入される。そして、網部51が回転することで、図2に示すように、第1残留物β1のうちの一部は、第2通過物α2として、第2開口52を通過して第2選別部50の外部に排出される。第1残留物β1のうちの他の一部は、第2残留物β2として、第2開口52を通過せずに、気流にのって排出口57から排出される。このように、第2選別部50は、第2開口52が設けられた網部51によって、第1残留物β1を、第2通過物α2と第2残留物β2とに分離する。
第2選別部50の網部51の目開きは、550μm以上2000μm以下であることが好ましい。目開きが550μmより小さいと、第1選別部40の網部41の目開きの大きさとの差が小さくなり、第2通過物α2よりも、第1通過物α1および第2残留物β2の方が多くなり、シートの製造に使われる解繊物が少なくなってしまう。目開きが2000μmより大きいと、解繊されていない未解繊片4が第2開口52を通過する可能性が高くなる。ただし、上記のとおり、網部51の目開きは、網部41の目開きよりも大きく、例えば、網部41の目開きが234μm、線径(図8に示す線部43の幅W)が33μmの場合、網部51の目開きは1100μm、線径は300μmである。
第2選別部50において分離された第2残留物β2は、第2選別部50の排出口57から排出されて、第4搬送部74を介して、粗砕部10に搬送され、再び解繊部20に導入される。このように、第4搬送部74は、第2開口52を通過しなかった第2残留物(例えば、未解繊片4と、絡み合った繊維2と、長い繊維を含む残留物)β2を、解繊部20に戻すことができる戻し搬送部である。第4搬送部74の形状は、第2残留物β2を粗砕部10に戻すことができれば特に限定されないが、図2に示す例では、管状の管部74aとホッパー74bとを含んで構成されている。図1の矢印Rは、第4搬送部74によって搬送される第2残留物β2の経路を示している。
シート成形部60は、図3に示すように、選別部30で選別された第2通過物α2(解繊物)を受けて堆積させる堆積部62と、張架ローラー64と、ヒーターローラー66と、テンションローラー67と、巻き取りローラー68と、を有している。シート成形部60は、堆積部62が受けた解繊物(第1開口42を通過せず第2開口52を通過した解繊物)で、シートを成形する。以下、シート成形部60について、具体的に説明する。
シート成形部60の堆積部62は、第2開口52を通過した第2通過物α2(解繊物)を、受けて堆積させる。堆積部62は、第2選別部50の下方に位置している。堆積部62は、第2開口52を通過した解繊物を受けるもので、例えば、メッシュベルトである。メッシュベルトには、張架ローラー64によって張架されるメッシュが形成されている。堆積部62は、張架ローラー64が自転することによって移動する。堆積部62が連続的に移動しながら、第2選別部50から解繊物が連続的に降り積もることにより、堆積部62上に厚さの均一なウエブが形成される。
なお、図示はしないが、第2選別部50の下方に堆積部62を介して位置し、下方に向く気流(第2選別部50から堆積部62に向く気流)を発生させるサクション装置が設けられていてもよい。サクション装置によって、空気中に分散させた解繊物を吸引することができ、第2選別部50からの排出速度を大きくすることができる。その結果、シート製造装置100の生産性を高くすることができる。また、サクション装置によって、解繊物の落下経路にダウンフローを形成することができ、落下中に解繊物が絡み合うことを防ぐことができる。
シート成形部60の堆積部62として用いられるメッシュベルトの材質は、金属、樹脂、不織布などである。メッシュベルトの穴径(直径)は、例えば、60μm以上250μm以下である。メッシュベルトの穴径が60μmより小さいと、上記のサクション装置によって安定した気流を形成することが困難な場合がある。メッシュベルトの穴径が250μmより大きいと、メッシュの間に繊維が入り込んで、製造されたシートの表面の凹凸が大きくなる場合がある。
シート成形部60の堆積部62上に堆積された解繊物は、堆積部62の移動にともない、ヒーターローラー66を通過することによって加熱および加圧される。これにより、複数の解繊物は、互いに結着し、さらに図示しないカレンダーローラーを通過させて表面を平準化し、シートPが成形される。図示の例では、シートPは、巻き取りローラー68において巻き取られる。
以上により、シートPを製造することができる。
シート製造装置100は、例えば、以下の特徴を有する。
シート製造装置100では、解繊処理して得られた解繊物を選別する選別部30と、選別部30で選別された解繊物でシートを成形するシート成形部60と、を含み、選別部30は、複数の第1開口42が設けられた第1選別部40と、第1開口42よりも大きい第2開口52が複数設けられた第2選別部50と、を有し、第1選別部40および第2選別部50によって、解繊物を選別し、シート成形部60は、第1開口42を通過せず第2開口52を通過した解繊物で、シートを成形する。シート製造装置100では、開口の大きさの異なる2つの選別部を有しており、比較的小さい開口(第1開口42)を通過せず比較的大きい開口(第2開口52)を通過した解繊物を用いてシートを成形している。ここで、第1開口42と第2開口52は、解繊物の搬送方向において、一方が上流側で他方が下流側であれば、どちらが上流側であってもよい。このようなシート製造装置100では、第1開口42を通過してしまうような短繊維や、第2開口52を通過しない長繊維や未解繊片を用いずにシートを成形する。これにより、シートにしたときの密度を均一にでき、強度不足の部分を無くすことができ、強度の高いシートを製造することができる。
さらに、地合いが良好なシートを製造することができる。
以上のように、シート製造装置100は、強度が高く、地合いが良好なシートを製造することができる。なお、「シートの強度」とは、シートの引張強度のことであり、具体的には、引張強度試験機を用いて評価される強度のことである。また、「地合い」とは、シートの地質のことであり、具体的には、シートの背面から光を当てた際に見られる濃淡差の度合い(程度)のことをいう。すなわち、「地合いが良好なシート」とは、該濃淡差が小さいシートのことをいう。
シート製造装置100では、第1選別部40および第2選別部50は、移動可能であり、第1選別部40の移動速度は、第2選別部50の移動速度よりも大きい。ここで、第1選別部40に設けられた第1開口42は、第2選別部50に設けられた第2開口52よりも小さい。第1開口42を通過する第1通過物α1はシートにしたときに強度不足となるような短い繊維であり、第1開口42を通過しない残留物β1より少ない。一方、第2開口52を通過しない残留物β2は長い繊維や未解繊片であり、第2開口52を通過する通過物α2より少ない。第1選別部40と第2選別部50を同じ移動速度にすると、残留物の少ない第2選別部50よりも残留物の多い第1選別部40は開口を通過しづらくなる。そのため、第1選別部40の揺動速度を、第2選別部50の揺動速度よりも大きくすることにより、第1開口42を通過しやすくする。
シート製造装置100では、被解繊物を解繊処理する解繊部20と、第2開口52を通過しなかった第2残留物(例えば、未解繊片4と、互いに絡み合って大きくなった繊維と、を含む第2残留物)β2を解繊部20に戻す戻し搬送部74と、を含む。これにより、選別部40において選別されなかった未解繊片4を、解繊部20において解繊処理することができる。すなわち、未解繊片4を、破棄することなく、シート製造のために利用することができる。
2. 第2実施形態
次に、第2実施形態に係るシート製造装置について、図面を参照しながら説明する。図10は、第2実施形態に係るシート製造装置200の解繊部20および選別部30を模式的に示す図であって、図2に対応している。以下、第2実施形態に係るシート製造装置200において、第1実施形態に係るシート製造装置100の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
シート製造装置100では、図2に示すように、第3搬送部73は、第1開口42を通過しなかった解繊物を、第2選別部50に搬送する。すなわち、シート製造装置100では、解繊部20において生成された解繊物は、まず、第1選別部40に導入され、その後、第2選別部50に導入される。換言すれば、第1選別部40で選別後、第2選別部50で選別される。
これに対して、シート製造装置200では、図10に示すように、第3搬送部73は、第2開口52を通過した解繊物を、第1選別部40に搬送する。すなわち、シート製造装置200では、解繊部20において生成された解繊物は、まず、第2選別部50に導入され、その後、第1選別部40に導入される。換言すれば、第2選別部50で選別後、第1選別部40で選別される。
具体的には、シート製造装置200の選別部30では、解繊部20から排出された解繊物は、第2搬送部72を介して、第2選別部50に導入される。第2選別部50は、導入された複合物を、第2通過物α2と第2残留物β2とに分離する。分離された第2通過物α2は、第3搬送部73を介して、第1選別部40に搬送される。第1選別部40は、導入された第2通過物α2を、第1通過物α1と第1残留物β1とに分離する。そして、分離された第1残留物β1は、第5搬送部75を介して、堆積部62上に堆積され、シート成形部60は、第1残留物β1を用いて、シートを成形する。このように、選別部30では、第2選別部50において複合物から第2通過物α2を選別し、第1選別部40において第2通過物α2から第1残留物β1を選別する。
シート製造装置200では、第2通過物α2は、主に短い繊維(短い解きほぐされた繊維)2から構成され、第2残留物β2は、主に未解繊片4から構成されている。
シート製造装置200では、第1通過物α1は、主に短い繊維(短い解きほぐされた繊維)2から構成され、第1残留物β1は、主に第1通過物α1よりも長い繊維(長い解きほぐされた繊維)2から構成されている。第1通過物α1に含まれている繊維2の平均繊維長は、第1残留物β1に含まれている繊維2の平均繊維長よりも短い。したがって、第1通過物α1に含まれている繊維2を「短繊維」と呼ぶこともできる。
シート製造装置200では、シート製造装置100と同様に、強度が高く、地合いが良好なシートを製造することができる。
なお、シート製造装置100,200によって製造されるシートは、シート状にしたものを主に指す。しかしシート状ものに限定されず、ボード状、ウェブ状であってもよい。本明細書におけるシートは、紙と不織布に分けられる。紙は、パルプや古紙を原料とし薄いシート状に成形した態様などを含み、筆記や印刷を目的とした記録紙や、壁紙、包装紙、色紙、画用紙、ケント紙などを含む。不織布は紙より厚いものや低強度のもので、一般的な不織布、繊維ボード、ティッシュペーパー、キッチンペーパー、クリーナー、フィルター、液体吸収材、吸音体、緩衝材、マットなどを含む。なお、原料としてはセルロースなどの植物繊維やPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリエステルなどの化学繊維や羊毛、絹などの動物繊維であってもよい。
第1選別部40の網部41や第2選別部50の網部51を円筒状としたが、平面状であってもよい。平板に複数の開口を開けたり、平面状のメッシュでもよい。
また、図示はしないが、解繊部20と選別部30との間に(排出口22から排出された解繊物が解繊部20から選別部30に向かう経路の間に)、分級部が設けられていてもよい。これにより、選別部30に微粉が導入される可能性を小さくすることができる。具体的には、分級部としては、サイクロン、エルボージェット、エディクラシファイヤーなどを用いる。
また、図示はしないが、第1選別部40は、導入口46に対して排出口47が下方に位置するように、水平方向から傾いていてもよい。同様に、第2選別部50は、導入口56に対して排出口57が下方に位置するように、水平方向から傾いていてもよい。これにより、重力を利用して、排出口47,57から残留物β1,β2を排出しやすくすることができる。
また、図示はしないが、第1選別部40は、導入口46から排出口47に向かうにつれて、円筒状の網部41の径が大きくなるような形状であってもよい。同様に、第2選別部50は、導入口56から排出口57に向かうにつれて、円筒状の網部51の径が大きくなるような形状であってもよい。これにより、排出口47,57から残留物β1,β2を排出しやすくすることができる。
また、図示はしないが、第1開口42を通過せず第2開口52を通過した解繊物に対して、樹脂(解繊物を結着するための樹脂)を供給する樹脂供給部が設けられていてよい。樹脂供給部から供給される樹脂は、例えば、熱可塑性樹脂であり、ヒーターローラー66を通過することによって軟化し、結着剤として機能して解繊物2を結着させることができる。具体的に樹脂供給部から供給される樹脂としては、AS樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、などが挙げられる。これらの樹脂は、単独または適宜混合して用いてもよい。
また、図示はしないが、シート製造装置100の場合では第2選別部50と堆積部62との間に、絡み合った解繊物をほぐすほぐし部が設けられていてもよい。ほぐし部の形態は、特に限定されないが、例えば揺動可能な網部を有し、該網部を揺動させることによって、粗み合った解繊物をほぐしてもよい。これにより、堆積部62上に、均一性よく解繊物を分散させることができる。
また、図示はしないが、堆積部62に堆積された堆積物に、水分を噴霧添加するための水分噴霧器が設けられていてもよい。これにより、シートPを成形した際の水素結合の強度を高くすることができる。水分の噴霧添加は、ヒーターローラー66を通過する前の堆積物に対して行われる。水分噴霧器で噴霧する水分には、澱粉やPVA(ポリビニルアルコール)等が添加されていてもよい。これにより、さらにシートPの強度を高くすることができる。
また、上記の例では、シートPが巻き取りローラー68において巻き取られる形態について説明したが、シートPは、図示せぬ裁断機によって所望のサイズにカットされ、スタッカーなどに積載されてもよい。
また、上記の例では、第2選別部50は移動しなくても選別できれば、移動しなくてもよい。例えば、気流を用いて第2開口51を通過させてもよい。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
2…繊維、4…未解繊片、10…粗砕部、20…解繊部、21…導入口、22…排出口、30…選別部、40…第1選別部、41…網部、42…第1開口、43…線部、44,45…円板部、46…導入口、47…排出口、50…第2選別部、51…網部、52…第2開口、53…線部、54,55…円板部、56…導入口、57…排出口、60…シート成形部、62…堆積部、63…線部、64…張架ローラー、66…ヒーターローラー、67…テンションローラー、68…巻き取りローラー、71…第1搬送部、72…第2搬送部、73…第3搬送部、74…第4搬送部、74a…管部、74b…ホッパー、75…第5搬送部、100…シート製造装置、200…シート製造装置

Claims (11)

  1. 繊維を含む原料を解繊する解繊部と、
    前記解繊部よりも下流側に設けられ、前記解繊部で解繊して得られた解繊物を選別する選別部と、
    前記選別部よりも下流側に設けられ、前記選別部で選別された前記解繊物を用いてシートを成形するシート成形部と、を含み、
    前記選別部は、
    複数の第1開口が設けられた第1選別部と、前記第1開口よりも大きい第2開口が複数設けられた第2選別部と、を有し、前記第1選別部および前記第2選別部によって、前記解繊物を選別し、
    前記解繊物は、前記第1選別部または前記第2選別部の一方で選別された後に他方で選別され、
    前記シート成形部は、前記第1開口を通過せず前記第2開口を通過した前記解繊物を用いて、シートを成形し、
    前記第2選別部には、前記第2開口を通過しなかった前記解繊物を、前記解繊部に戻す戻し搬送部が接続されている、シート製造装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1選別部は、移動可能であり、
    前記第1選別部は、前記第2選別部よりも速く移動する、シート製造装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記第1選別部は、移動可能であり、
    前記第2選別部は、移動可能であり、
    前記第1選別部は、前記第2選別部よりも速く移動する、シート製造装置。
  4. 請求項3において、
    前記第1選別部は、円筒状をなし、外周部に前記第1開口が開口した第1網部であって、前記円筒状の中心軸を回転中心として回転する第1網部を備え、前記第1網部が回転することにより前記解繊物を選別し、
    前記第2選別部は、円筒状をなし、外周部に前記第2開口が開口した第2網部であって、前記円筒状の中心軸を回転中心として回転する第2網部を備え、前記第2網部が回転することにより前記解繊物を選別する、シート製造装置。
  5. 請求項4において、
    前記第1網部の回転数は、50rpm以上800rpm以下であり、
    前記第2網部の回転数は、30rpm以上600rpm以下である、シート製造装置。
  6. 請求項4または5において、
    前記第1選別部は、前記第1網部の一端側に設けられ、前記解繊物を前記第1網部の内側に導入する第1導入口と、前記第1網部の他端側に設けられ、前記第1網部の内側に残留した前記解繊物の残留物を排出する排出口とを有し、
    前記第2選別部は、前記第2網部の一端側に設けられ、前記解繊物を前記第2網部の内側に導入する第2導入口と、前記第2網部の他端側に設けられ、前記第2網部の内側に残留した前記解繊物の残留物を排出する排出口とを有する、シート製造装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、
    前記第1開口の大きさは、70μm以上2000μm以下であり、
    前記第2開口の大きさは、550μm以上2000μm以下である、シート製造装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、
    前記第2選別部は、前記第1選別部よりも下流側に設けられており、
    前記第1開口を通過しなかった前記解繊物を、前記第2選別部に搬送する搬送部を含む、シート製造装置。
  9. 請求項1ないし7のいずれか1項において、
    前記第1選別部は、前記第2選別部よりも下流側に設けられており、
    前記第2開口を通過した前記解繊物を、前記第1選別部に搬送する搬送部を含む、シート製造装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項において、
    前記シート成形部は、前記選別部で選別された前記解繊物を受けて堆積させる堆積部を含み、
    前記シート成形部は、前記堆積部が受けた前記解繊物で、シートを成形する、シート製造装置。
  11. 繊維を含む原料を解繊する解繊工程と、
    前記解繊工程よりも下流側で行なわれ、前記解繊工程で得られた解繊物を選別する選別工程と、
    前記選別工程よりも下流側で行なわれ、前記選別工程で選別された前記解繊物を用いてシートを成形するシート成形工程と、を含み、
    前記選別工程では、
    複数の第1開口が設けられた第1選別部と、前記第1開口よりも大きい第2開口が複数設けられた第2選別部と、によって前記解繊物を選別し、
    前記シート成形工程では、前記第1開口を通過せず前記第2開口を通過した前記解繊物を用いて、シートを成形し、
    前記第2選別部には、前記第2開口を通過しなかった前記解繊物を、前記解繊工程に戻す戻し搬送部が接続されている、シートの製造方法。
JP2017244490A 2017-12-20 2017-12-20 シート製造装置およびシートの製造方法 Active JP6481749B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017244490A JP6481749B2 (ja) 2017-12-20 2017-12-20 シート製造装置およびシートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017244490A JP6481749B2 (ja) 2017-12-20 2017-12-20 シート製造装置およびシートの製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013206156A Division JP6263931B2 (ja) 2013-10-01 2013-10-01 シート製造装置およびシートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018052128A JP2018052128A (ja) 2018-04-05
JP6481749B2 true JP6481749B2 (ja) 2019-03-13

Family

ID=61834951

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017244490A Active JP6481749B2 (ja) 2017-12-20 2017-12-20 シート製造装置およびシートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6481749B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE435941B (sv) * 1983-03-14 1984-10-29 Mo Och Domsjoe Ab Forfarande for framstellning av forbettrad slipmassa
ES2240396T3 (es) * 2000-01-28 2005-10-16 Scan-Web I/S Aparato de distribucion seca de materias fibrosas.
JP5720255B2 (ja) * 2011-01-12 2015-05-20 セイコーエプソン株式会社 紙再生装置及び紙再生方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018052128A (ja) 2018-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6263931B2 (ja) シート製造装置およびシートの製造方法
JP6127882B2 (ja) シート製造装置およびシートの製造方法
JP6287365B2 (ja) シート製造装置
JP6248691B2 (ja) シート製造装置、解繊機
JP6269181B2 (ja) シート製造装置
JP6511839B2 (ja) シート製造装置およびシート製造方法
JP2015155180A (ja) シート製造装置およびシートの製造方法
JP6798486B2 (ja) シート製造装置およびシート製造方法
JP6544077B2 (ja) シート製造装置
JP6569719B2 (ja) シート製造装置
JP2015178206A (ja) シート製造装置及びシート製造方法
JP6481749B2 (ja) シート製造装置およびシートの製造方法
JP6252234B2 (ja) シート製造装置
JP6508452B2 (ja) シート製造装置
JP6361772B2 (ja) シート製造装置およびシートの製造方法
JP6414153B2 (ja) シート製造装置およびシートの製造方法
JP2017008426A (ja) シート製造装置
JP6804837B2 (ja) シート製造装置
JP2016065339A (ja) シート製造装置、シート製造方法
JP2015178686A (ja) シート製造装置及びシート製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180118

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190128

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6481749

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150