JP6480773B2 - シールド掘進機 - Google Patents

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Description

本発明は、地盤にトンネルを掘る場合に用いるシールド掘進機に関する。
従来、都市部等のように、地上に建物が存在している地盤にトンネルを掘る場合はシールド掘進機が用いられている。シールド掘進機は、筒状のシールド本体に設けたカッタヘッドと、シールド本体内に設けた隔壁と、隔壁により仕切られたチャンバ及び作業空間と、チャンバ内の土砂を作業空間へ排出するスクリューコンベアと、を備えている。そして、発進立坑から到達立坑へ向けてカッタヘッドにより地盤を掘削してトンネルを形成する。また、作業者は、作業空間で複数のセグメントを組み立て、トンネル内に覆工壁を設ける。さらに、チャンバ内の土砂は、スクリューコンベアにより作業空間へ排出され、作業空間の土砂は、トロッコ等の搬送機構を用いて発進立坑へ搬送される。
さらに、シールド本体の後端にテールブラシが設けられており、テールブラシが、覆工壁の外周面に接触する。テールブラシは、シールド本体と覆工壁との間をシールし、トンネル内の地下水等が、シールド本体内に侵入することを防止する。
テールブラシを備えたシールド掘進機は、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されたテールブラシは、シールド本体から覆工壁に向けて繰り出し可能であり、摩耗したテールブラシを再生可能であると記載されている。また、特許文献1には、テールブラシの摩耗を、テールブラシの中にセンサを設けて検知してもよい、と記載されている。
特開2005−127049号公報
しかし、特許文献1に記載されたシールド掘進機のテールブラシは、覆工壁に対してどのように接触しているかを検知する記載がなく、未だ、改善の余地があった。
本発明の目的は、覆工壁に対するテールブラシの接触状態を検知することの可能なシールド掘進機を提供することにある。
本発明は、地盤を掘削してトンネルを形成するシールド本体を備えたシールド掘進機であって、前記シールド本体に設けられ、かつ、前記トンネルの覆工壁と前記シールド本体との間をシールするテールブラシと、前記覆工壁に接触している前記テールブラシの曲げ量と、予め定められている目標曲げ量とを比較して、前記テールブラシのシール状態を判断する判断部と、を有し、前記判断部は、前記シールド本体がカーブ移動する時に内側となる箇所に位置する前記テールブラシの前記目標曲げ量を、前記シールド本体が直線状に移動する場合における前記目標曲げ量よりも大きく設定し、前記判断部は、前記シールド本体がカーブ移動する時に外側となる箇所に位置する前記テールブラシの前記目標曲げ量を、前記シールド本体が直線状に移動する場合における前記目標曲げ量よりも小さく設定する。
本発明は、前記テールブラシに取り付けられて前記テールブラシの曲げ量を検出する曲げセンサが設けられ、前記判断部は、前記曲げセンサが検出した前記テールブラシの曲げ量と、前記目標曲げ量とを比較して、前記テールブラシのシール状態を判断する。
本発明の前記テールブラシは、グリースを保持している。
本発明の前記シールド本体は、前記テールブラシが取り付けられた第1構成部と、前記シールド本体の移動方向で前記第1構成部よりも前方に配置され、かつ、前記第1構成部に対する角度を変更可能な第2構成部と、を有し、前記シールド本体は、前記第1構成部に対する前記第2構成部の角度を変更すると直線状に移動すること及びカーブ移動することが可能である。
本発明のシールド掘進機は、テールブラシの曲げ量に基づいて、テールブラシのシール状態を判断することができる。
本発明のシールド掘進機で地盤を掘削する工程の模式的な断面図である。 本発明のシールド掘進機の正面断面図である。 本発明のシールド掘進機の要部を示す拡大断面図である。 本発明のシールド掘進機の隔壁を示す側面断面図である。 本発明のシールド掘進機の制御系統を示すブロック図である。 本発明のシールド掘進機の要部を示す拡大断面図である。 本発明のシールド掘進機の要部を示す拡大断面図である。 本発明のシールド掘進機に用いるテールブラシの拡大図である。 本発明のシールド掘進機に設けた曲げセンサの出力波形を示す線図である。 (A),(B)は、本発明のシールド掘進機に設けたテールブラシ及び曲げセンサを示す模式図である。 (A),(B)は、本発明のシールド掘進機に設けたテールブラシ及び曲げセンサを示す模式図である。
本発明のシールド掘進機は、土圧式シールド工法に用いることができる。土圧式シールド工法は、地盤もしくは地山を切り崩して得た土砂をチャンバ内で撹拌して流動性をもたせ、その土砂を利用して掘削面に圧力を加えて掘削面の安定を図る工法である。以下、本発明の実施の形態であるシールド掘進機を、図面を参照して説明する。
地盤10に対して鉛直方向に発進立坑11が掘削されており、発進立坑11から到着立坑12に向けてシールド掘進機13が地盤10を掘削して進み、トンネル14を形成する。シールド掘進機13は、図2のように、地盤10の崩落を防ぐシールド本体15を備えており、シールド本体15は、フード部16及びテール部17及び接続部18を有する。フード部16及びテール部17及び接続部18は、鋼鉄製であり、かつ、筒形状である。接続部18は、フード部16とテール部17とを接続する。テール部17と接続部18とは、軸線A1を中心として同心状に配置され、かつ、互いに固定されている。フード部16は、シールド本体15の移動方向で、テール部17よりも前方に配置されている。
また、フード部16は、接続部18に対して首振りまたは揺動可能である。軸線A1に沿った方向で、フード部16において接続部18とは反対側にカッタヘッド19が設けられている。また、フード部16内に隔壁20が設けられており、隔壁20とカッタヘッド19との間にチャンバB1を形成している。カッタヘッド19により掘削された土砂は、チャンバB1へ溜まる。
接続部18内にフレーム21が設けられている。フード部16内から接続部18内に亘って第1空間C1が形成されている。テール部17内に第2空間C2が形成されている。フレーム21は、軸線A1に沿った方向で第1空間C1と第2空間C2との間に配置されている。このように、第1空間C1は、軸線A1に沿った方向で、チャンバB1と第2空間C2との間に配置されている。隔壁20は、チャンバB1と第1空間C1とを隔てる。
第1空間C1に第1電動モータ22が設けられている。隔壁20に支持台23が固定されており、第1電動モータ22は支持台23に取り付けられている。第1電動モータ22の出力軸24にドライブギヤ25が設けられている。第1電動モータ22の出力軸24は、軸線A1と平行な軸線を中心として回転可能である。隔壁20により回転軸26が回転可能に支持されている。回転軸26は軸線A1を中心として回転可能である。回転軸26は、第1空間C1からチャンバB1に亘って配置されている。回転軸26のうち第1空間C1に配置された箇所にドリブンギヤ27が設けられ、ドリブンギヤ27はドライブギヤ25に噛み合っている。ドライブギヤ25及びドリブンギヤ27は減速機構である。つまり、出力軸24の回転速度に対して、回転軸26の回転速度の方が低速となり、トルクが増幅される。
また、カッタヘッド19は、回転軸26におけるチャンバB1側の端部に取り付けられている。カッタヘッド19は、図3のように、回転軸26に固定された複数のカッタスポーク28と、複数のカッタスポーク28にそれぞれ固定したカッタビット29と、回転軸26の先端に固定された尖突部30と、を備えている。複数のカッタビット29は、回転軸26を中心として放射状に配置されている。さらに、複数のカッタスポーク28に、ジャッキ31と、ジャッキ31により動作する移動部材32と、移動部材32の先端に取り付けたコピーカッタ33とが、それぞれ設けられている。ジャッキ31は、油圧シリンダである。
移動部材32は、回転軸26の径方向でジャッキ31よりも外側に設けられている。回転軸26の径方向で、ジャッキ31の内端はブラケット34を介してカッタスポーク28に連結されている。このため、移動部材32は、ジャッキ31の動力で回転軸26の径方向に移動される。カッタスポーク28は、回転軸26の外周面に固定されており、カッタスポーク28におけるチャンバB1側の箇所に、可動撹拌翼35がそれぞれ取り付けられている。可動撹拌翼35は、回転軸26の径方向に沿ってカッタスポーク28に複数個取り付けられている。また、隔壁20におけるチャンバB1側の箇所に、固定撹拌翼36が取り付けられている。固定撹拌翼36は、回転軸26の回転方向に複数配置されている。回転軸26の径方向で、固定撹拌翼36の配置位置と、可動撹拌翼35の配置位置とが異なる。また、軸線A1に沿った方向で、可動撹拌翼35の配置範囲と、固定撹拌翼36の配置範囲とが重なっている。
さらに、図4のように、隔壁20に注入口37が設けられている。注入口37は、添加材をチャンバB1内に供給する通路である。添加材は、チャンバB1内における土砂の流動状態を改善するためのものであり、添加材としては、粘土・ベンナイト系・高分子系・気泡系等を用いることが可能である。注入口37は、パイプを介して添加材のタンクに接続される。パイプには、図5のように添加材の注入量を調整するコンプレッサ38が設けられている。コンプレッサ38はモータより駆動されて、タンクに貯留された添加材を吐出して注入口37へ供給する。添加材の供給量は、モータの回転数を制御して調整可能である。
第1空間C1に中折れ装置39が設けられている。中折れ装置39は、シールド本体15の移動方向を制御する機構である。このため、中折れ装置39は、フード部16を接続部18に対して首振りまたは揺動させる。中折れ装置39は、シールド本体15の円周方向に沿って複数設けられている。フード部16を接続部18に対して首振りまたは揺動させると、フード部16の軸線A2と、接続部18の軸線A1との間に形成される角度が変化する。図2は、軸線A1軸線A2との間に形成される角度が、180度である状態を示す。つまり、軸線A1と軸線A2とが直線状になっている。
中折れ装置39は、油圧シリンダ40と、油圧シリンダ40により動作するプランジャ41と、を備えている。油圧シリンダ40は、ブラケット42を介してフード部16に連結され、プランジャ41の先端は、ブラケット43を介して接続部18に連結されている。油圧シリンダ40の動作によりプランジャ41が伸縮することで、フード部16は、接続部18に対して首振りまたは揺動する。
第1空間C1から第2空間C2に亘ってスクリューコンベア44が設けられている。スクリューコンベア44は、カッタヘッド19により掘削した土砂を、チャンバB1内から第2空間C2へ搬送する機構である。スクリューコンベア44は、第1空間C1から第2空間C2に亘って配置された排出管45と、排出管45内に回転可能に配置したスクリュー46と、スクリュー46を排出管45内で回転させる第2電動モータ47と、を備えている。フレームに21は、第1空間C1と第2空間C2とをつなぐ開口部48が設けられ、排出管45は開口部48に配置されている。排出管45の中心線F1は、軸線A1に対して傾斜している。排出管45のうち、第1空間C1に近い端部は、第2空間C2に近い端部よりも下方にある。
隔壁20には開口部49が設けられている。開口部49は、垂直方向で回転軸26よりも下方、より具体的には、最も下方に配置されている。排出管45のうち、第1空間C1側の端部は、開口部49に挿入されており、排出管45は隔壁20により支持されている。また、排出管45は、隔壁20に支持された箇所を支点として、軸線A1に対する傾斜角度を変更可能である。
第2電動モータ47は、排出管45のうち第2空間C2側の端部に設けられている。また、排出管45にスクリューゲート50が設けられており、スクリューゲート50を開閉する開閉機構51が設けられている。開閉機構51は、油圧シリンダ52と、油圧シリンダ52により動作してスクリューゲート50を開閉するシャッタ53と、を備えている。
さらに、第2空間C2内に、組み立て機76が設けられている。組み立て機76は、地盤10に形成したトンネル14の内面に沿ってセグメント54を組み立てて、トンネル14の内面を覆工する機構である。セグメント54は、円弧形状であり、セグメント54は、軸線A1を中心とする円周方向に複数個並べられてリング形状となる。また、セグメント54は、軸線A1方向に複数個並べられる。フレーム21に、第3電動モータ55が取り付けられており、第2空間C2内に環状の保持部材56が設けられている。テール部17の内面にローラ57が回転可能に取り付けられている。ローラ57は、テール部17の円周方向に沿って複数配置されており、保持部材56は、複数のローラ57によって軸線A1を中心として回転可能に支持されている。組み立て機76は、保持部材56に取り付けられており、第3電動モータ55の動力で保持部材56が回転すると、組み立て機76は第2空間C2で軸線A1を中心として移動する。
さらに、シールド本体15を前進させる推進機構58が設けられている。推進機構58は、第1空間C1から第2空間C2に亘って設けられている。推進機構58は、シールド本体15の円周方向に沿って複数設けられている。推進機構58は、接続部18に固定された油圧シリンダ59と、油圧シリンダ59により動作するプランジャ60と、プランジャ60に固定されて第2空間C2に配置されたプレート61と、を備えている。油圧シリンダ59のプランジャ60が動作すると、プレート61がセグメント54に押し付けられ、その反力でシールド本体15が、軸線A1に沿った方向に移動、つまり前進する。
さらに、隔壁20に土圧計67が設けられている。土圧計67は、軸線A1を中心とする円周方向に複数設けられている。土圧計67は、チャンバB1内の土砂の圧力を測定し、測定結果に応じた信号を出力する。土圧計67が測定する圧力は、カッタヘッド19の回転方向における圧力である。
また、図6のように、接続部18の一部は、フード部16内へ配置されており、接続部18の外周面と、フード部16の内周面との間をシールするシール部材73が設けられている。さらに、テール部17において接続部18とは反対側の端部は、図7のように、セグメント54の組み立てにより形成される覆工壁75の外側に配置されている。
テール部17において接続部18とは反対側の端部に、テールブラシ74が取り付けられている。テールブラシ74は、テール部17の内周面に取り付けられている。テールブラシ74は、テール部17の開口端に全周に亘って環状に取り付けられている。テールブラシ74は、図8のように、多数の合成樹脂製の繊維を金具78で束ねて第1層79及び第2層80が形成されている。第1層79は第2層80よりも内側に配置されている。第1層79と第2層80との間、第1層79の内側、第2層80の外側に、それぞれパッド81が設けられている。パッド81は、合成ゴム製であり、かつ、繊維の整列及び形態保持の役割を果たす。第1層79及び第2層80、パッド81は可撓性を有する。第1層79及び第2層80にグリースが注入されている。
テールブラシ74は、覆工壁75に接触していない無負荷状態では、実線の形態である。テールブラシ74の無負荷状態における内径は、覆工壁75の外径よりも小さい。テールブラシ74が覆工壁75の外周面に押し付けられている負荷状態では、二点鎖線で示す形態となる。つまり、テールブラシ74は、無負荷状態から径方向で外側に向けて撓み、テールブラシ74の内周端が覆工壁75に押し付けられる。テールブラシ74は、環状の覆工壁75の外周面と、テール部17の内周面との間をシールする。
さらに、第2層80に曲げセンサ63が設けられている。曲げセンサ63は、テール部17の円周方向に間隔をおいて複数個設けられている。曲げセンサ63は、2枚の曲げ量センサを重ねたものである。曲げセンサ63は、テールブラシ74の固定端から自由端に向けて配置されたプレート形状である。曲げセンサ63の厚さ方向は、テール部17の径方向である。曲げ量センサ63は、曲げ量の絶対値を検出して信号を出力する圧電センサである。曲げセンサ63は、テール部17の径方向の荷重を受けてテールブラシ74と共に弾性変形する。曲げセンサ63は、テールブラシ74が覆工壁75に接触した際の曲げ量を検出する。
曲げセンサ63は、図5に示すロガー66に接続されている。ロガー66は、曲げセンサ63の出力信号を処理して、曲げセンサ63の曲げ量の波形、曲げセンサ63の出力電圧等を表示・記録することの可能な電圧計であり、ロガー66は、トンネル14内の作業台等に置かれる。なお、トンネル14内には、土砂を発進立坑11へ搬送する搬送機構、例えば、コンベア、ポンプ、トロッコ等が配置される。
さらに、図5の制御盤68は、複数個のセグメント54を組み立てて覆工されたトンネル14内に設けられる。制御盤68は、信号やデータを処理する演算処理装置69、データを記憶する記憶部70、データや波形を表示する表示部71、作業者が操作する操作部72等を備えている。制御盤68から出力される信号により、第1電動モータ22、第2電動モータ47、第3電動モータ55、油圧シリンダ40,52,59、コンプレッサ38等が制御される。制御盤68は、ロガー66から出力される信号を処理する。制御盤68は、単位時間当たりの第1電動モータ22の回転数、油圧シリンダ40,52,59の動作、コンプレッサ38による添加材の注入量等を制御する。
表示部71は、ロガー66から送られる波形、データ、及びこれらの波形及びデータを処理または加工した情報、操作部72の操作内容等を表示する。さらに、制御盤68は、ロガー66から送られる波形、データを処理してテールブラシ74の状態を判断する機能を備えている。
次に、シールド掘進機13が、地盤10を掘削してトンネル14を形成する工程を説明する。まず、第1電動モータ22の出力軸24が回転され、出力軸24のトルクで回転軸26が所定方向に回転する。カッタヘッド19は回転軸26と共に回転し、カッタビット29が地盤10を掘削する。カッタヘッド19の単位時間当たりの回転数は、例えば、2rpm となるように、第1電動モータ22の回転数が制御される。岩盤や玉石は、カッタヘッド19により細かく砕かれて土砂となり、その土砂は、カッタスポーク28同士の間を通りチャンバB1内へ進入する。チャンバB1内に進入した土砂は、可動撹拌翼35及び固定撹拌翼36により撹拌されるとともに、注入口37から添加材がチャンバB1へ注入され、土砂の流動性が改善される。
また、第2電動モータ47のトルクによりスクリュー46が回転すると、チャンバB1内の土砂は排出管45内へ排出される。排出管45内の土砂は、スクリューゲート50から排出され、排出された土砂は、搬送機構により発進立坑11へ搬送される。チャンバB1から排出する土砂の量を調整することで、掘削面の圧力を一定に保持する。
さらに、シールド掘進機13が地盤10を掘削することによりトンネル14を形成する工程と併行して、トンネル14の内周面に覆工壁75を形成する。すなわち、作業者は第2空間C2でセグメント54を組み立て機76により所定の位置へ移動し、かつ、セグメント54をトンネル14の内周面に沿って配置し、かつ、セグメント54同士をボルト等の締結要素で固定して、覆工壁75を施工する。
さらに、推進機構58の油圧シリンダ59を動作させてプレート61を、軸線A1方向でフード部16に最も近い箇所に位置するセグメント54へ押し付ける。すると、プレート61をセグメント54に押し付けた反力で、シールド本体15は覆工壁75から離れる向きで軸線A1方向に移動、つまり、前進する。シールド本体15が前進する速度は、例えば、1分間に数cmとなるように、推進機構58が制御される。また、スクリューコンベア44がチャンバB1から排出する土砂の量は、シールド本体15が前進する速度に応じて調整される。チャンバB1から排出する土砂の量は、第2電動モータ47の回転数を制御することができる。以後、複数のセグメント54を固定して覆工壁75を形成する工程と、推進機構58によりシールド本体15を前進する工程とを、交互に繰り返し、トンネル14の全長を長くする。
さらに、中折れ装置39によってフード部16の軸線A2を軸線A1に対して交差させると、シールド本体15の移動経路をカーブさせることができる。中折れ装置39は、シールド本体15の円周方向に複数設けられており、各中折れ装置39の油圧シリンダ40の動作をそれぞれ制御して、各油圧シリンダ40プランジャ41の突出量を制御する。その結果、軸線A1と軸線A2との交差角度が調整されて、シールド本体15の移動経路がカーブする。
ところで、覆工壁75と地盤10との間に隙間G1が形成される。そこで、地盤10の沈下を防止するために、隙間G1に裏込材を充填する。裏込材としては、二液性の可塑状裏込材が主流である。二液性の裏込材は、セメント系結合材、粘性土、安定化剤等の薬剤および水から構成される主剤と、硅酸ソーダ(水ガラス)を主成分とする硬化剤と、を混合して使用する。なお、裏込材は、テール部17に設けた注入口、または、覆工壁75に設けた注入口から、隙間G1へ注入される。
また、テールブラシ74は、覆工壁75の外周面に接触することで、覆工壁75の外周面とテール部17の内周面との間をシールする。このため、シールド掘進機13によりトンネル14を形成する過程で、地盤10と覆工壁75との隙間G1へ漏れ出した地下水や、隙間G1へ注入した裏込材が、覆工壁75の外周面とテール部17の内周面との間を通って第2空間C2へ侵入することを抑制できる。特に、テールブラシ74にグリースが注入されているため、シール性を一層向上できる。
さらに、制御盤68はテールブラシ74の状態を判断する。制御盤68は、ロガー66から入力される信号を処理して、波形データを採取する。曲げセンサ63が荷重を受けて弾性変形しており、そのセンサ63の曲げ量の経時変化を表す波形データを採取する。
制御盤68は、曲げセンサ63の曲げ量を表す波形データを解析し、ピーク間変位差、波形幅を抽出する。図9は、曲げセンサ63の曲げ量M1の波形を示す線図である。曲げ量M1のピーク間変位差h1は、曲げ量M1の最大値と、曲げ量M1の最小値との差である。曲げ量M1の波形幅L1は、曲げ量M1が所定値から増加し、その後に、所定値まで低下するまでの時間である。
記憶部70には、テールブラシ74のシール性能を適切に維持するための目標曲げ量が記憶されている。目標曲げ量は、実験、シミュレーションによって求めた値である。制御盤68は、目標曲げ量と、曲げセンサ63の信号から求められるテールブラシ74の実際の曲げ量とを比較して、テールブラシ74の状態、つまり、シール性、摩耗状態、覆工壁75に対する追従性等を判断する。例えば、テールブラシ74の先端と、覆工壁75の外周面との間に異物が挟まった場合、テールブラシ74の実際の曲げ量は、目標曲げ量よりも大きくなる。また、テールブラシ74の摩耗量が増加した場合や、グリースが不足した場合は、テールブラシ74の実際の曲げ量は、目標曲げ量よりも小さくなる。
制御盤68は、これらの判断結果を表示部71に表示する。作業者は、表示部71を目視してテールブラシ74の実際の曲げ量に基づいて、テールブラシ74のシール状態、例えば、テールブラシ74と覆工壁75との間に介在する異物の有無、テールブラシ74のグリース保持量、テールブラシ74の摩耗状態及び耐久性を判断できる。そして、テールブラシ74の交換時期、グリースの補給量及び補給時期等のメンテナンスを行う。
さらに、制御盤68は、中折れ装置39の機能によりシールド本体15がカーブ移動する場合に、カーブ移動に応じた目標曲げ量を設定することが可能であり、その例を、図10及び図11を参照して説明する。図10(A)及び図11(A)は、シールド本体15が直線状に移動する場合を示す。図10(B)は、シールド本体15がカーブして移動する場合に、カーブの中心に最も近い箇所に相当するテールブラシ74A及び曲げセンサ63Aの形状を示す。図11(B)は、シールド本体15がカーブして移動する場合に、カーブの中心から最も遠い箇所に相当するテールブラシ74B及び曲げセンサ63Bの形状を示す。
図10及び図11では、無負荷状態におけるテールブラシ74A,74B及び曲げセンサ63A,63Bの形状が実線で示され、負荷状態におけるテールブラシ74A,74B及び曲げセンサ63A,63Bの形状が二点鎖線で示されている。また、図10(B)に相当するシールド本体15のカーブ半径と、図11(B)に相当するシールド本体15のカーブ半径とは同じであり、かつ、シールド本体15がカーブする向きは同じである。
テール部17の軸線A1と、覆工壁75の軸線とが同心状である場合は、図10(A)のように、無負荷状態の曲げセンサ63Aに対して、負荷状態の曲げセンサ63Aの曲げ量を長さK1で表すことができる。
これに対して、シールド本体15がカーブ移動して、テール部17の軸線A1と、覆工壁75の軸線とが交差する場合は、図10(B)のように、無負荷状態の曲げセンサ63Aに対する負荷状態の曲げセンサ63Aの曲げ量を、長さK2で表すことができる。ここで、長さK2は長さK1よりも大きい。
テール部17の軸線A1と、覆工壁75の軸線とが同心状である場合は、図11(B)のように、無負荷状態の曲げセンサ63Aに対する負荷状態の曲げセンサ63Aの曲げ量は、長さK3で表すことができる。長さK3は長さK1と同じである。これに対して、シールド本体15がカーブ移動して、テール部17の軸線A1と、覆工壁75の軸線とが交差する場合は、図11(B)のように、無負荷状態の曲げセンサ63Aに対する負荷状態の曲げセンサ63Aの曲げ量は、長さK4で表すことができる。ここで、長さK4は長さK3よりも小さい。
長さK1,K3は、テール部17の軸線A1と、覆工壁75の軸線とが同心状である場合における目標曲げ量である。長さK2,K4は、テール部17の軸線A1と、覆工壁75の軸線とが交差する場合における目標曲げ量である。
このように、シールド本体15がカーブ移動して、テール部17の軸線と、覆工壁75の軸線とが交差する場合は、テールブラシ74の曲げ量が不可避的に変化する。このため、シールド本体15がカーブ移動する時に内側となる箇所に位置するテールブラシ74Aの目標曲げ量は、シールド本体15が直線状に移動する場合における目標曲げ量よりも大きく設定する。また、シールド本体15がカーブ移動する時に外側となる箇所に位置するテールブラシ74Bの目標曲げ量は、シールド本体15が直線状に移動する場合における目標曲げ量よりも小さく設定する。そして、長さK2,K4は、シールド本体15がカーブ移動する時期、カーブする向き、カーブ時の半径等の各条件に基づいて、予め実験、シミュレーションを行ったデータとして、記憶部70に記憶されている。
本実施の形態の構成と本発明の構成との対応関係を説明すると、シールド本体15は、本発明のシールド本体であり、シールド掘進機13は、本発明のシールド掘進機であり、テールブラシ74は、本発明のテールブラシであり、テール部17は、本発明の第1構成部であり、フード部16は、本発明の第2構成部であり、曲げセンサ63は、本発明の曲げセンサであり、制御盤68は、本発明の判断部である。本発明における曲げセンサの曲げ量は、無負荷状態にある曲げセンサから、負荷状態にある曲げセンサまでの長さ、距離、角度のうち、少なくとも1つの物理量で把握することが可能である。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、アクチュエータとして油圧シリンダを例示しているが、空気圧シリンダを用いることも可能である。さらに、ロガー66と制御盤68とを別々に設けることなく、ロガー66の機能を備えた一体型の制御盤68を設けてもよい。
本発明のシールド掘進機は、土圧式シールド工法の他、泥水式シールド工法にも適用可能である。泥水式シールド工法は、チャンバ内に、地下水圧に対抗する加圧した泥水を充填することで、カッタヘッドの安定を図りながら地盤を掘削する工法である。
10 地盤
13 シールド掘進機
14 トンネル
15 シールド本体
16 フード部
17 テール部
63,63A,63B 曲げセンサ
68 制御盤
74,74A,74B テールブラシ
75 覆工壁

Claims (4)

  1. 地盤を掘削してトンネルを形成するシールド本体を備えたシールド掘進機であって、
    前記シールド本体に設けられ、かつ、前記トンネルの覆工壁と前記シールド本体との間をシールするテールブラシと、
    前記覆工壁に接触している前記テールブラシの曲げ量と、予め定められている目標曲げ量とを比較して、前記テールブラシのシール状態を判断する判断部と、
    を有し、
    前記判断部は、前記シールド本体がカーブ移動する時に内側となる箇所に位置する前記テールブラシの前記目標曲げ量を、前記シールド本体が直線状に移動する場合における前記目標曲げ量よりも大きく設定し、
    前記判断部は、前記シールド本体がカーブ移動する時に外側となる箇所に位置する前記テールブラシの前記目標曲げ量を、前記シールド本体が直線状に移動する場合における前記目標曲げ量よりも小さく設定する、シールド掘進機。
  2. 請求項1に記載のシールド掘進機において、
    前記テールブラシに取り付けられて前記テールブラシの曲げ量を検出する曲げセンサが設けられ、
    前記判断部は、前記曲げセンサが検出した前記テールブラシの曲げ量と、前記目標曲げ量とを比較して、前記テールブラシのシール状態を判断する、シールド掘進機。
  3. 請求項1または2に記載のシールド掘進機において、
    前記テールブラシは、グリースを保持している、シールド掘進機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のシールド掘進機において、
    前記シールド本体は、前記テールブラシが取り付けられた第1構成部と、前記シールド本体の移動方向で前記第1構成部よりも前方に配置され、かつ、前記第1構成部に対する角度を変更可能な第2構成部と、を有し、
    前記シールド本体は、前記第1構成部に対する前記第2構成部の角度を変更すると直線状に移動すること及びカーブ移動することが可能である、シールド掘進機。
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