JP6480748B2 - 眼科装置 - Google Patents
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Description
(眼科装置の外観構成)
実施形態に係る眼科装置の外観構成を図1に示す。眼科装置1は、ベース2と、架台3と、ヘッド部4と、顔受け部5と、ジョイスティック8と、表示部10とを有する。なお、眼科装置1は、単体の装置でもよいし、2以上の装置の組み合わせでもよい。後者の場合、以下において説明される複数の構成要素が2以上の装置に分散配置される。たとえば、眼科装置1は、検査を行うための光学系や駆動機構や制御基板等を含む装置と、当該装置に対する制御や情報入力、当該装置からの出力情報の処理を行うための装置とを含んで構成される。
眼科装置1は被検眼の検査を行うための光学系を有する。この光学系の構成例について図2を参照して説明する。光学系はヘッド部4内に設けられている。光学系は、観察系12と、固視標投影系13と、他覚式測定系14と、自覚式測定系15と、アライメント系16および17とを含む。符号9は、各種の処理を実行する処理部を示す。
観察系12は、対物レンズ12aと、ダイクロイックフィルタ12bと、ハーフミラー12cと、リレーレンズ12dと、ダイクロイックフィルタ12eと、結像レンズ12fと、撮像素子(CCD)12gとを含む。撮像素子12gの出力は、処理部9に入力される。処理部9は、撮像素子12gから入力された信号に基づいて、表示部10に前眼部像E’を表示させる。
ケラト板12hの後方にはアライメント系16が設けられている。前述したように、アライメント系16は、前後方向のアライメントに用いられる。アライメント系16は、アライメント光源16aと、投影レンズ16bとを有する。投影レンズ16bは、アライメント光源16aから出力された光束を平行光束に変換して角膜Cに投影する。ユーザまたは処理部9は、アライメント系16により角膜Cに投影された像(輝点像)を参照してヘッド部4を前後方向に移動させることによりアライメントを行う。
固視標投影系13(自覚式測定系15)は、白色光を発生するLED光源13aと、色補正フィルタ13bと、コリメータレンズ13b’と、チャート板13cと、ハーフミラー13dと、リレーレンズ13eと、反射ミラー13fと、合焦レンズ13gと、リレーレンズ13hと、フィールドレンズ13iと、バリアブルクロスシリンダレンズ(VCC)13jと、反射ミラー13kと、ダイクロイックフィルタ13mおよび12bと、対物レンズ12aとを含む。また、自覚式測定系15は、被検眼Eにグレア光を照射するグレア光源13nを有する。
他覚式測定系14は、リング状光束投影系14Aと、リング状光束受光系14Bとを含む。リング状光束投影系14Aは、リング状の測定パターンを眼底Efに投影する。リング状光束受光系14Bは、この測定パターンの眼底Efからの反射光を検出する。
眼科装置1は、顔受け部5に固定された被検者の被検眼に対しヘッド部4を移動することにより、被検眼Eに対して被検眼の各種情報を取得するための上記の光学系の位置合わせ(アライメント)を行うことが可能である。
角膜形状測定モードが選択されると、処理部9はケラトリング光源12h’を点灯させる。ケラトリング光源12h’から出力された光束は、角膜形状測定用リング状光束として角膜Cに投影される。ダイクロイックフィルタ12bは、角膜Cに投影された角膜形状測定用リング状光束を透過させる。これにより、撮像素子12gが角膜形状測定用リング状光束の像(図示を略す)を検出する。
他覚測定モードが選択されると、処理部9は光源14hを点灯させる。また、レフ測定ユニット部14aが光軸方向に移動され、かつ、これに対応して合焦レンズ13gが光軸方向に移動される。
自覚測定モードが選択されると、処理部9は光源13aを点灯させる。光源13aから出力された光束は、色補正フィルタ13bを介してチャート板13cを照明する。チャート板13cには、各種の視標(チャート)が設けられている。また、処理部9は、他覚測定の結果に応じた位置に合焦レンズ13gを移動させる。同様に、処理部9は、他覚測定で得られた被検眼Eの乱視状態(乱視度、乱視軸)に基づいて、この乱視状態が矯正されるようにバリアブルクロスシリンダレンズ13jを制御する。
眼科装置1の情報処理系について説明する。眼科装置1の情報処理系の機能的構成の例を図5に示す。情報処理系は、制御部100と、検査部110と、表示部130と、操作部140と、通信部150とを含む。制御部100は、検査部110、表示部130および通信部150を制御する。
検査部110は、複数の異なる種別の検査を行うことが可能である。図2に示す構成を有する眼科装置1においては、他覚屈折測定、自覚屈折測定(遠用検査、近用検査、コントラスト検査、グレア検査など)、角膜形状測定を含む、複数の検査を実行することができる。
表示部130は、制御部100による制御を受けて情報を表示する。表示部130は、図1に示す表示部10を含む。
通信部150は、図1に示す外部装置11と通信するための機能を有する。通信部150は、たとえば処理部9に設けられている。通信部150は、外部装置11との通信の形態に応じた構成を有する。
情報処理系は、制御部100を中心に構成される。制御部100は、演算処理や制御処理など、各種の情報処理を実行する。制御部100は、図2に示す処理部9の少なくとも一部を含む。制御部100は、位置指定部101と、位置合わせ部102と、判定部103と、記憶部104と、表示制御部105とを含む。記憶部104は、パターン記憶部104Aと、位置記憶部104Bとを含む。
位置指定部101は、被検眼Eに対してアライメントの標的位置を指定する。位置指定部101は、操作部140を用いてユーザにより指定された位置に対応した標的位置を指定することが可能である。たとえば、ユーザは、表示部130に表示された被検眼の前眼部像上で標的位置を指定することが可能である。位置指定部101は、所定の第1座標系(表示部130の表示座標系)においてユーザにより指定された位置を光学系111の位置が定義される第2座標系(位置合わせ部102による制御座標系)における位置に変換し、変換後の位置をアライメントの標的位置として記憶部104等に保存する。
位置合わせ部102は、位置指定部101により指定された標的位置に光学系111の位置を合わせるように移動機構112を制御する。たとえば、操作部140を用いてユーザにより標的位置が指定された場合、位置合わせ部102は、操作部140を用いてユーザにより指定された標的位置に光学系111の位置を合わせるように移動機構112を制御する。その具体例として、位置合わせ部102は、位置指定部101により変換された第2座標系における標的位置と光学系111の現在位置とのずれ量がキャンセルされるように移動機構112を制御して光学系111を移動させる。
判定部103は、所定の標的位置(第1標的位置)への位置合わせが行われた光学系111により取得される被検眼に関する情報である被検眼情報(測定値、検査値、または測定値(検査値)により求められる値)がエラーであるか否かを判定する。所定の標的位置(第1標的位置)には、デフォルトの標的位置(たとえば、瞳孔重心位置や角膜頂点位置)や、操作部140を用いてユーザにより指定された標的位置や、あらかじめ指定された2以上の標的位置の1つ等がある。
記憶部104は、各種のコンピュータプログラムやデータを記憶する。コンピュータプログラムには、各種の検査を眼科装置1に実行させるための演算プログラムや制御プログラムが含まれる。データには、各種の検査において使用されるデータが含まれる。このようなデータの例として、標的位置パターン情報と、取得位置情報とがある。
標的位置パターン情報は、2以上の標的位置の配列(標的位置パターン)を示す情報である。標的位置パターン情報は、2以上の標的位置の指定順序をさらに含んでもよい。標的位置パターン情報は、事前に生成され、制御部100によってパターン記憶部104Aに記憶される。制御部100は、パターン記憶部104Aに記憶された標的位置パターン情報に基づいて標的位置を順次に指定することが可能である。なお、標的位置パターン情報が上記の指定順序を含まない場合、ユーザまたは制御部100が指定順序を設定することができる。
取得位置情報は、当該被検眼について過去に被検眼情報が取得されたときの光学系111の位置を示す情報である。なお、取得位置情報は、当該被検眼にかかわらず、眼疾患の種別や被検者(被検眼)の属性などに応じて一般的に高精度な被検眼情報を取得する可能性が高いと考えられる光学系111の位置(既定位置)を示す情報であってもよい。取得位置情報は、事前に生成され、制御部100によって位置記憶部104Bに記憶される。制御部100は、位置記憶部104Bに記憶された取得位置情報に基づいて標的位置を指定することが可能である。また、制御部100は、標的位置パターン情報と取得位置情報とに基づいて標的位置(およびその順序)を指定することが可能である。たとえば、標的位置パターン情報に示す標的位置の少なくともいずれかと取得位置情報に基づく標的位置とを含む複数の標的位置を指定することが可能である。
表示制御部105は、表示部130に対して各種情報を表示させる。この実施形態では、表示制御部105は、タッチパネル式の表示画面10aを有する表示部130(表示部10)に、表示画面10aにおける標的位置に対応した位置に標的位置画像を表示させる。表示制御部105は、さらに、アライメントマークALを表示部130に表示させてもよい。また、表示制御部105は、さらに、被検眼の画像を表示部130に表示させてもよい。表示制御部105は、当該被検眼の画像上に標的位置画像を表示させてもよい。被検眼の画像として、被検眼のリアルタイム画像、過去に取得された当該被検眼の画像、あらかじめ登録された被検眼の画像、被検眼を模式的に表す画像(模式図)等がある。被検眼のリアルタイム画像は、撮像素子12gの検出結果により得られる前眼部像であってよい。
眼科装置1の動作について説明する。
まず、ユーザが眼科装置1の電源をオンにし、顔受け部5に被検者の顔を載せ、操作部140を用いて測定開始を指示すると、眼科装置1は、固視標投影系13(自覚式測定系15)のLED光源13aを点灯させる。LED光源13aの点灯により被検眼Eの前眼部が照明される。前眼部を照明することにより、観察系12の撮像素子12gの撮像面上に前眼部像が結像され、処理部9の図示しないフレームメモリに前眼部像が記憶される。眼科装置1は、表示部10の表示画面10aに前眼部像E’を表示させる。
続いて、眼科装置1は、デフォルトの標的位置に対してオートアライメントを行う。すなわち、眼科装置1は、まず、XY方向のアライメントを行うために、アライメント系17のアライメント光源17aを点灯し、投影レンズ17bにより変換された平行光束を被検眼Eに投影する。被検眼Eに投影された平行光束は、被検眼Eの角膜Cにおいて反射され、観察系12における撮像素子12g上に指標像Brが投影される。この指標像Brが前眼部像E’とともに図4に示すように表示される。
次に、眼科装置1は、Z方向のアライメントを行うために、アライメント系16のアライメント光源16aを点灯し、投影レンズ16bにより変換された平行光束を被検眼Eに投影する。被検眼Eに投影された平行光束は、被検眼Eの角膜Cにおいて反射され、観察系12における撮像素子12g上に2つの指標像Lr1、Lr2が投影される。この指標像Lr1、Lr2が前眼部像E’とともに図4に示すように表示される。
S3におけるZ方向のアライメントが完了すると、眼科装置1は、被検眼Eの屈折力測定を実行し、被検眼情報として被検眼Eの屈折力を取得する。S4では、たとえば、上記の他覚測定機能により他覚値としての屈折力を取得した後、取得された屈折力(他覚値)に基づき上記の自覚測定機能により自覚値としての屈折力を測定する。なお、他覚測定の前または自覚測定の後に上記の角膜形状測定機能により角膜形状を取得するようにしてもよい。なお、屈折力等の各種の被検眼情報の測定原理は公知であるため、詳細な説明は省略する。
続いて、制御部100は、判定部103により、S4において取得された屈折力がエラーであるか否かを判定する。判定部103は、上記のように屈折力がエラーか否かを判断することが可能である。判定部103によりS4において取得された屈折力がエラーであると判定されたとき(S5:Y)、眼科装置1の処理はS6に移行する。判定部103によりS4において取得された屈折力がエラーではないと判定されたとき(S5:N)、眼科装置1の処理は終了する(エンド)。
判定部103によりS4において取得された屈折力がエラーであると判定されたとき(S5:Y)、眼科装置1は、上記のように操作部140を用いたユーザによる標的位置の指定を受け付ける。すなわち、操作部140を用いてユーザにより標的位置が指定されると、制御部100は、位置指定部101において上記のように位置指定部101により被検眼Eに対して標的位置を指定する。また、制御部100は、位置指定部101において、位置記憶部104Bに記憶された過去に被検眼情報が取得されたときの光学系111の位置を表す取得位置情報に基づいて、被検眼Eに対して標的位置を指定してよい。
次に、眼科装置1は、S6において指定された標的位置に対して、S2と同様にXY方向のアライメントを行う。すなわち、位置合わせ部102は、S6において指定された標的位置のX方向の座標位置およびY方向の座標位置に光学系111の位置を合わせるように移動機構112を制御して、光学系111をXY方向に移動させることにより、標的位置に対してXY方向のアライメントを行う。
続いて、眼科装置1は、S6において指定された標的位置に対して、S2と同様にZ方向のアライメントを行う。すなわち、位置合わせ部102は、S7において指定された標的位置に基づいて移動機構112を制御して、光学系111をZ方向に移動させることにより、標的位置に対してZ方向のアライメントを行う。
S8におけるZ方向のアライメントが完了すると、眼科装置1は、S4と同様に、被検眼Eの屈折力測定を実行する。以上で、眼科装置1の動作は終了する(エンド)。
実施形態に係る眼科装置の作用および効果について説明する。
以上に示された実施形態は、この発明を実施するための一例に過ぎない。この発明を実施しようとする者は、この発明の要旨の範囲内において任意の変形、省略、追加等を施すことが可能である。
100 制御部
101 位置指定部
102 位置合わせ部
103 判定部
104 記憶部
104A パターン記憶部
104B 位置記憶部
105 表示制御部
110 検査部
111 光学系
112 移動機構
130 表示部
140 操作部
150 通信部
Claims (5)
- 被検眼に光を照射し、前記被検眼からの戻り光に基づいて被検眼情報を取得する光学系と、
前記被検眼に対して前記光学系を相対移動する移動機構と、
前記被検眼における2以上の標的位置の配列を示す標的位置パターン情報をあらかじめ記憶するパターン記憶部と、
前記標的位置パターン情報に基づいて前記被検眼に対して前記2以上の標的位置を順次に指定する位置指定部と、
前記位置指定部により指定された前記標的位置に前記光学系の位置を合わせるように前記移動機構を制御する制御部と、
前記光学系により取得された前記被検眼情報がエラーであるか否かを判定する判定部と、
を含み、
前記判定部によりエラーであると判定されたとき、前記制御部は、前記位置指定部により指定された新たな標的位置に前記光学系の位置を合わせるように前記移動機構を制御し、前記光学系は、前記新たな標的位置に位置合わせが行われた状態で前記被検眼の新たな情報を取得し、
前記判定部によりエラーではないと判定されるまで前記位置指定部による新たな標的位置の指定と前記制御部による前記移動機構の制御とを繰り返す、眼科装置。 - 過去に前記被検眼情報が取得されたときの前記光学系の位置をあらかじめ記憶する位置記憶部を含み、
前記制御部は、前記位置記憶部に記憶された位置に前記光学系の位置を合わせるように前記移動機構を制御し、
前記光学系は、前記位置記憶部に記憶された位置に位置合わせが行われた状態で前記被検眼情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。 - 標的位置画像を表示手段に表示させる表示制御部と、
前記標的位置画像を移動させるための操作部と
を含み、
前記位置指定部は、前記操作部を用いて指定された前記標的位置画像の位置に対応する位置を前記標的位置として指定する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の眼科装置。 - 前記被検眼の画像を表示手段に表示させ、且つ、前記被検眼の画像上に標的位置画像を表示させる表示制御部と、
前記標的位置画像を移動させるための操作部と
を含み、
前記位置指定部は、前記操作部を用いて指定された前記標的位置画像の位置に対応する位置を前記標的位置として指定する
ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の眼科装置。 - 前記制御部は、前記光学系の光軸に直交する第1方向および第2方向、並びに前記光軸に平行な第3方向のうち少なくとも前記第1方向および前記第2方向に前記移動機構を移動する
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の眼科装置。
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