JP2019134975A - 眼科装置 - Google Patents
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Abstract
Description
眼科装置の構成例を図1に示す。眼科装置1は、被検眼Eのデータを取得する機能、つまり被検眼Eを撮影する機能及び/又は被検眼Eの特性を測定する機能を備える。
プロセッサ10は、各種の情報処理を実行する。本明細書において「プロセッサ」は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array))等の回路を意味する。
制御部11は、眼科装置1の各部の制御を実行する。特に、制御部11は、光学ユニット20、第1移動機構80A、及び第2移動機構80Bを制御する。制御部11により実行可能な制御については後述する。
記憶部12は、各種のデータを記憶する。記憶部12に記憶されるデータとしては、測定光学系30により取得されたデータ(測定データ、撮影データ等)や、被検者及び被検眼に関する情報などがある。記憶部12には、眼科装置1を動作させるための各種のコンピュータプログラムやデータが記憶されていてよい。記憶部12には、後述の処理において使用・参照される各種のデータが記憶される。記憶部12は、前述の記憶回路や記憶装置を含む。
データ処理部13は各種のデータ処理を実行する。特に、データ処理部13は、前眼部カメラ60により取得された画像を解析する。データ処理部13には、指標像検出部131と、位置特定部132とが設けられている。これらの動作については後述する。
光学ユニット20には、被検眼Eの測定や撮影を行うための構成と、その準備を行うための構成とが格納されている。前者は測定光学系30を含み、後者はアライメント光学系40を含む。光学ユニット20には、図1に示す構成に加え、被検眼Eを正面から撮影するための光学系(観察光学系、撮影光学系等)が設けられてもよい。更に、測定光学系30のフォーカシングを行うための構成などが設けられていてもよい。また、光学ユニット20は、被検眼Eの前眼部を照明するための光源(前眼部照明光源)を備えてもよい。
測定光学系30は、被検眼Eの特性を測定するための構成を備える。測定光学系30は、眼科装置1が提供する機能(測定機能、撮影機能等)に応じた構成を備える。例えば、測定光学系30には、光源、光学素子(光学部材、光学デバイス)、アクチュエータ、機構、回路、表示デバイス、受光素子、イメージセンサなどが設けられる。測定光学系30の構成は従来の眼科装置のそれと同様であってよい。測定光学系30の少なくとも一部は、アライメント光学系40との合成光路の外部に配置されてもよい。例えば、角膜曲率を測定するためのケラトメータ機能が設けられている場合、リング状光束又は同心円状光束を角膜に投影するための光源(ケラトリング光源)が被検眼Eの直前位置に配置される。
アライメント光学系40は、光束を被検眼Eに投影する。それにより、アライメントのための指標が前眼部に投影される。この指標は、例えばプルキンエ像として検出される。指標を用いたアライメントは、測定光学系30の光軸方向(Z方向)におけるZアライメントを少なくとも含み、更に、Z方向に直交するX方向(水平方向)及びY方向(鉛直方向)におけるXYアライメントを含んでもよい。
前眼部カメラ60は、前述したように、異なる位置に2台以上設けられている。各前眼部カメラ60は、例えば、所定のフレームレートで動画撮影を行うビデオカメラである。2以上の前眼部カメラ60は、前眼部を異なる方向から実質的に同時に撮影する。
顔支持部70は、被検者の顔を支持するための部材を含む。例えば、顔支持部70は、被検者の額が当接される額当てと、被検者の顎が載置される顎受けとを含む。なお、顔支持部70は、額当て及び顎受けのいずれか一方のみを備えてもよく、これら以外の部材を備えてもよい。
移動機構80Aは、制御部11による制御を受けて光学ユニット20を移動する。移動機構80Aは、光学ユニット20を3次元的に移動可能である。移動機構80Aは、例えば、従来と同様に、光学ユニット20をX方向に移動させるための機構と、Y方向に移動させるための機構と、Z方向に移動させるための機構とを含む。また、移動機構81Aは、光学ユニット20の光軸を含む平面(水平面、垂直面等)内にて光学ユニット20を回動させる回動機構を含んでもよい。
ユーザインターフェイス90は、情報の表示、情報の入力、操作指示の入力など、眼科装置1とそのユーザとの間で情報をやりとりするための機能を提供する。ユーザインターフェイス90は、出力機能と入力機能とを提供する。出力機能を提供する構成の例として、フラットパネルディスプレイ等の表示装置や、音声出力装置や、印刷出力装置や、記録媒体への書き込みを行うデータライタなどがある。入力機能を提供する構成の例として、操作レバー、ボタン、キー、ポインティングデバイス、マイクロフォン、データライタなどがある。ユーザインターフェイス90は、タッチパネルディスプレイのような出力機能と入力機能とが一体化されたデバイスを含んでよい。また、ユーザインターフェイス90は、情報の入出力を行うためのグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)を含んでよい。
データ処理部13の詳細を説明する。前述のように、データ処理部13には、指標像検出部131と、位置特定部132とが設けられている。
指標像検出部131は、前眼部カメラ60A及び60Bにより実質的に同時に得られた2以上の撮影画像を解析することにより、各撮影画像に描出された指標像を検出する。前眼部カメラ60A及び60Bが動画撮影を行う場合、指標像検出部131は、各フレームから指標像を検出する。指標像検出部131は、撮影画像の画素値を解析することによって指標像を検出する。撮影画像が輝度画像である場合、指標像検出部131は、撮影画像における輝度値の分布に基づいて、指標像に相当する画像領域(画素)を特定する。この処理は、例えば、既定閾値よりも高い輝度値を有する画素を選択する処理を含む。撮影画像がカラー画像である場合、指標像検出部131は、例えば、既定閾値よりも高い輝度値を有する画素を選択する処理、又は、所定の色を表す画素を選択する処理を含む。
位置特定部132は、前眼部カメラ60A及び60Bにより実質的に同時に取得された2つの撮影画像から検出された2つの指標像に基づいて、被検眼Eの位置を特定する。位置特定部132は、少なくとも、Z方向における被検眼Eと測定光学系30との間の距離を算出する。この算出結果に基づきZアライメントが実行される。更に、位置特定部132は、XY方向における被検眼Eと測定光学系30との間の変位を算出してもよい。この算出結果に基づきXYアライメントが実行される。
Z方向の分解能:ΔZ=H×H×Δp/(B×f)
前眼部カメラ60A及び60Bにより得られた2つの撮影画像に基づいて被検眼Eの位置を特定する処理の他の例を説明する。
眼科装置1は、特開2013−248376号公報に開示されているように、前眼部の特徴部位の位置に基づくアライメントを実行できるように構成されてもよい。この場合、データ処理部13は、前眼部カメラ60A及び60Bにより実質的に同時に得られた2つの撮影画像のそれぞれを解析することにより、前眼部の特徴部位に相当する特徴位置を特定する。前眼部の特徴部位は、例えば瞳孔中心である。更に、データ処理部13は、特定された特徴位置に基づいて被検眼Eの位置を特定する。本例では、瞳孔中心の位置が被検眼Eの位置を近似している。なお、被検眼Eにおける角膜頂点と瞳孔との間の距離、又は、標準的な眼(模型眼、平均値等)における角膜頂点と瞳孔との間の距離を利用することで、角膜頂点の位置を被検眼Eの位置として求めることができる。被検眼Eにおける当該距離は、例えば、OCTや超音波計測装置を用いて測定される。
眼科装置1の動作について説明する。眼科装置1により実行されるアライメントの一例を図5に示す。
アライメントを開始するための指示がユーザ又は制御部11によりなされたことに対応し、制御部11は、アライメント光学系40を制御することで、アライメントのための指標を被検眼Eの前眼部に投影させる。指標の投影は、例えば、アライメント終了の指示がなされるまで継続される。
制御部11は、前述した前眼部照明光源を点灯する。前眼部照明光源は、例えば、アライメント終了の指示がなされるまで点灯している。
前眼部カメラ60A及び60Bは、前眼部の動画像の取得を開始する。前眼部カメラ60A及び60Bは、所定のフレームレートで撮影画像(フレーム)を形成する。撮影画像は、データ処理部13に逐次に入力される。
指標像検出部131は、指標像を検出するために、前眼部カメラ60A及び60Bにより実質的に同時に得られた2つの撮影画像GA及びGBのそれぞれを解析する。2つの撮影画像GA及びGBの少なくとも一方から指標像が検出されなかった場合(S4:NO)、処理はステップS5に移行する。一方、2つの撮影画像GA及びGBの双方から指標像が検出された場合(S4:YES)、処理はステップS7に移行する。
2つの撮影画像GA及びGBの少なくとも一方から指標像が検出されなかった場合(S4:NO)、データ処理部13は、前眼部カメラ60A及び60Bにより実質的に同時に得られた2以上の撮影画像のそれぞれを解析することにより、被検眼Eの前眼部の瞳孔中心に相当する特徴位置を特定する。ここで解析される2つの撮影画像は、ステップS4において解析された2つの撮影画像でもよいし、新たに取得された2つの撮影画像でもよい。
データ処理部13は、ステップS5で特定された特徴位置に基づいて被検眼Eの位置を特定する。そして、制御部11は、特定された位置に基づき第1駆動機構80A(及び/又は第2駆動機構80B)を制御する。ステップS5及びS6の処理は、特開2013−248376号公報に開示された要領で実行される。光学ユニット20(及び/又は顔支持部70)が移動されると、処理はステップS4に戻る。
ステップS4において2つの撮影画像GA及びGBの双方から指標像が検出された場合(S4:YES)、位置特定部132は、検出された2つの指標像PA及びPBに基づいて被検眼Eの位置を特定する。
制御部11は、ステップS7で特定された被検眼Eの位置に基づいて第1駆動機構80A(及び/又は第2駆動機構80B)を制御する。この制御では、例えば、特定された被検眼Eの位置と、アライメントのズレの許容範囲を表す既定範囲の中心位置との間の変位がキャンセルされるように、光学ユニット20(及び/又は顔支持部70)が移動される。
ステップS8による光学ユニット20の移動後に検出された指標像が上記既定範囲に含まれない場合(S9:NO)、処理はステップS4に戻る。ステップS9において指標像が既定範囲内に位置すると判定されるまで、ステップS4〜S9が繰り返し実行される。なお、繰り返し回数が所定回数に達したこと、又は、繰り返し処理が所定時間続いたことに対応して、警告を出力することや、マニュアルアライメントへ移行することが可能である。
実施形態に係る眼科装置の作用及び効果について説明する。
以上に説明した実施形態は本発明の典型的な例示に過ぎない。よって、本発明の要旨の範囲内における任意の変形(省略、置換、付加等)を適宜に施すことが可能である。
11 制御部
13 データ処理部
30 測定光学系
40 アライメント光学系
60 前眼部カメラ
70 顔支持部
80A 第1移動機構
80B 第2移動機構
Claims (7)
- 被検眼のデータを取得するための光学系と、
被検者の顔を支持する支持部と、
前記光学系と前記支持部とを相対的に移動する駆動部と、
前記被検眼に対する前記光学系のアライメントを行うための指標を前記被検眼の前眼部に正面から投影するアライメント光学系と、
前記指標が正面から投影された状態の前記前眼部を異なる方向から実質的に同時に撮影する2以上の撮影部と、
前記2以上の撮影部により実質的に同時に得られた2以上の撮影画像を解析することによって前記被検眼の位置を特定する解析部と、
前記解析部により特定された前記位置に基づいて前記駆動部を制御する制御部と
を有する眼科装置。 - 前記2以上の撮影部のそれぞれは、前記指標が正面から投影された状態の前記前眼部を斜方から撮影する
ことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。 - 前記解析部は、
前記2以上の撮影画像のそれぞれを解析することにより前記指標の像を検出する指標像検出部と、
前記2以上の撮影画像から検出された2以上の像に基づいて前記被検眼の位置を特定する位置特定部と
を含む
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の眼科装置。 - 前記位置特定部は、前記2以上の像の相対位置に基づいて、前記光学系の光軸方向における前記被検眼と前記光学系との間の距離を算出する
ことを特徴とする請求項3に記載の眼科装置。 - 前記制御部は、前記位置特定部により算出された前記距離に基づいて、前記光軸方向における前記被検眼と前記光学系との間の距離を所定の作動距離に一致させるように前記駆動部を制御する
ことを特徴とする請求項4に記載の眼科装置。 - 前記位置特定部は、前記2以上の撮影画像における前記2以上の像の位置に基づいて、前記光軸方向に直交する方向における前記被検眼と前記光学系との間の変位を算出する
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の眼科装置。 - 前記制御部は、前記位置特定部により算出された前記変位に基づいて、前記光学系の光軸と前記被検眼の軸とを一致させるように前記駆動部を制御する
ことを特徴とする請求項6に記載の眼科装置。
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