JP2022105110A - 眼科装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アライメント可能範囲が広く高精度に角膜形状を測定する眼科装置を提供する。【解決手段】眼科装置は、被検眼の前眼部を異なる方向から実質的に同時に撮影する2以上の撮影部と、所定のパターンの拡散透過部と前記2以上の撮影部の光路が通過する2以上の透光部とが形成された光学部材を含み、光学部材の背面側に配置された光源からの光が拡散透過部を拡散透過することにより得られた測定パターン光を前眼部に投影する投影部と、投影部により測定パターン光が投影されている前眼部の画像に基づいて被検眼の角膜形状情報を求める角膜形状情報取得部と、2以上の撮影部により取得された2以上の撮影画像に基づいて投影部の移動量を決定する移動量決定部とを含む。各撮影部は、対応する透光部又はその近傍に前側主平面が配置されたレンズと、レンズより後側に配置された撮像素子とを含み、入射瞳は、対応する透光部又はその近傍に配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、被検眼に測定パターンを投影して被検眼に関する情報を取得する眼科装置に関する。
円錐角膜等の角膜疾患の診断、白内障等の眼疾患の手術、コンタクトレンズの処方等に、角膜形状測定機能を有する眼科装置による角膜の表面形状の測定結果が用いられる。このような眼科装置は、被検眼の角膜にリング状の測定パターンを投影し、測定パターンの角膜からの反射光を受光し、投影された測定パターンに対する反射光の形状の変化から角膜の形状情報を取得する(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。
被検眼の撮影や光コヒーレンストモグラフィ(Optical Coherence Tomography:OCT)を用いた計測と同様に、角膜形状の測定に際しても、測定の精度や確度の観点から、装置光学系と被検眼との間の位置合わせが極めて重要である。この位置合わせはアライメントと呼ばれる。アライメントには、被検眼の軸に対して装置光学系の光軸を一致させる動作(XYアライメント)と、被検眼と装置光学系との間の距離を合わせる動作(Zアライメント)とが含まれる。
アライメントには様々な手法がある。近年実現された手法として、被検眼の前眼部を異なる方向から撮影して得られた2以上の撮影画像を解析して被検眼の3次元位置を特定し、この3次元位置に基づいてXYアライメントとZアライメントの双方を行う手法がある(例えば、特許文献3を参照)。この手法によれば、視野角が広い画像を取得することによりアライメント可能範囲(ダイナミックレンジ)が広いアライメントが可能になる。従って、この手法を用いることで、被検眼からある程度離れた位置で撮影された画像を用いてアライメントすることができる。
特開昭62-034526号公報 特開2011-167359号公報 特開2013-248376号公報
角膜形状測定機能を有する眼科装置では、所定の測定パターンの拡散透過部が形成されているプレート(ケラト板、プラチド板)が眼前に配置される。プレートの背面側(被検眼と反対側)に配置された光源からの光が拡散透過部を拡散透過することにより、例えば、リング状の測定パターン光が被検眼の角膜に投影される。
このような眼科装置において上記の2以上の撮影画像を用いたアライメントを行う場合、次のような問題がある。
角膜に投影される測定パターン光のリング径は角膜に対する測定パターン光の入射角度によって決定されるため、被検眼に対するプレートの位置によって測定パターン光のリング径が決定される。一方、2以上の撮影部の位置についても、前眼部を見込む角度によってアライメントの感度やアライメント可能範囲が決定される。従って、所望の測定パターン光のリング径で、2以上の撮影部を任意の位置に配置することができず、撮影部の撮影光路外の位置にプレートを配置することは困難である。その結果、撮影部の撮影光路が通るように透光部(開口部)が形成されたプレートを当該撮影光路に配置する必要がある。
プレートに形成された透光部のサイズを大きくすると、十分に広い視野の撮影画像を取得することができる。しかしながら、拡散透過部の領域に透光部が形成されるため、測定パターンの欠損が生じ、特定の経線範囲で測定パターン光を角膜に投影することが不可能になる。この場合、当該経線範囲の角膜形状の測定結果が得られなくなる。例えば、測定パターン光の反射光に基づくパターン像を円形や楕円形に近似することで、当該経線範囲の情報を補完したり、開口部より内側や外側のパターン像の情報を補完したりすることが考えられるが、特に角膜不正乱視や円錐角膜眼では誤差が大きくなる。
これに対して、プレートに形成された透光部のサイズを小さくすると、拡散透過部の領域以外の領域に透光部を形成しやすくなる。しかしながら、画角のついた光線がケラレやすくなり、結果的にアライメント可能範囲が狭くなる。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、アライメント可能範囲が広く、高精度な角膜形状の測定が可能な眼科装置を提供することにある。
実施形態の第1態様は、被検眼の前眼部を異なる方向から実質的に同時に撮影する2以上の撮影部と、所定のパターンの拡散透過部と前記2以上の撮影部の光路が通過する2以上の透光部とが形成された光学部材を含み、前記光学部材の背面側に配置された光源からの光が前記拡散透過部を拡散透過することにより得られた測定パターン光を前記前眼部に投影する投影部と、前記投影部により前記測定パターン光が投影されている前記前眼部の画像に基づいて前記被検眼の角膜形状情報を求める角膜形状情報取得部と、前記2以上の撮影部により取得された2以上の撮影画像に基づいて前記投影部の移動量を決定する移動量決定部と、を含み、前記2以上の撮影部の少なくとも1つは、前記2以上の透光部のうち対応する透光部又はその近傍に前側主平面が配置されたレンズと、前記レンズより後側に配置された撮像素子とを含み、前記2以上の撮影部のそれぞれの入射瞳は、対応する透光部又はその近傍に配置され、前記対応する透光部のサイズは、前記入射瞳のサイズより大きい、眼科装置である。
また、実施形態の第2態様では、第1態様において、前記2以上の透光部は、開口部を含み、光軸が前記開口部を通過し、前記前眼部のデータを取得する光学系を含んでもよい。
また、実施形態の第3態様は、第2態様において、被検者の顔を支持する支持部と、前記光学系と前記支持部とを相対的に移動する駆動部と、前記移動量に基づき前記駆動部を制御することで、前記光学系と前記支持部とを相対移動させる制御部と、を含んでもよい。
また、実施形態の第4態様では、第1態様~第3態様のいずれかにおいて、前記所定のパターンは、リングパターン又は同心円パターンであってよい。
なお、上記した複数の態様に係る構成を任意に組み合わせることが可能である。
本発明によれば、アライメント可能範囲が広く、高精度な角膜形状の測定が可能な眼科装置を提供することができるようになる。
実施形態に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態の比較例に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態の比較例に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態の比較例に係る眼科装置の動作の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科装置の動作の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科装置の動作の一例を表すフローの概略図である。 実施形態の変形例に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。
この発明に係る眼科装置の実施形態の例について、図面を参照しながら詳細に説明する。実施形態に係る眼科装置は、被検眼の角膜形状を光学的に測定する角膜形状測定機能を備えている。このような眼科装置は、角膜形状測定機能の他に、光干渉断層計、眼底カメラ、走査型レーザ検眼鏡などの眼科撮影機能や、眼屈折検査装置、眼圧計、スペキュラーマイクロスコープ、ウェーブフロントアナライザなどの眼科測定機能を備えていてもよい。
以下の実施形態では、角膜にケラトリング(Kerato ring)を投影して得られるケラトリング像を用いて被検眼Eの角膜形状を表す情報を取得する場合について説明する。しかしながら、実施形態に係る眼科装置は、角膜にプラチドリング(Pracido ring)を投影して得られるプラチドリング像を用いて被検眼Eの角膜形状を表す情報を取得してもよい。
この明細書にて引用された文献に開示された技術を含む任意の公知技術を、実施形態に組み合わせることができる。
<構成>
図1~図5に、実施形態に係る眼科装置の構成例を示す。眼科装置1は、被検眼Eの角膜形状に関する情報を取得する機能を備えている。眼科装置1は、被検眼Eに対する装置光学系の位置合わせを行った後、角膜形状に関する情報を取得することが可能である。
眼科装置1は、制御部11と、データ処理部12と、光学ユニット20と、顔支持部70と、第1駆動部80Aと、第2駆動部80Bと、ユーザインターフェイス(UI)部90とを含む。なお、第1駆動部80A及び第2駆動部80Bのいずれか一方だけが設けられた構成であってもよい。典型的には、眼科装置1は、第1駆動部80Aだけを備えていてよい。
制御部11及びデータ処理部12のそれぞれは、プロセッサを含む。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array))等の回路を含む。制御部11及びデータ処理部12の双方の機能が1つのプロセッサにより実現されてもよい。
プロセッサは、例えば、記憶回路や記憶装置に格納されているプログラムを読み出し実行することで、実施形態に係る機能を実現する。記憶回路や記憶装置の少なくとも一部がプロセッサに含まれていてよい。また、記憶回路や記憶装置の少なくとも一部がプロセッサの外部に設けられていてよい。
記憶装置等は、各種のデータを記憶する。記憶装置等に記憶されるデータとしては、測定光学系30や前眼部カメラ60により取得されたデータ(測定データ、撮影データ等)や、被検者及び被検眼に関する情報などがある。記憶装置等には、眼科装置1を動作させるための各種のコンピュータプログラムやデータが記憶されていてよい。
(制御部11)
制御部11は、眼科装置1の各部の制御を実行する。特に、制御部11は、データ処理部12、光学ユニット20、第1駆動部80A、第2駆動部80B、及びユーザインターフェイス(User Interface:UI)部90を制御する。制御部11は、アライメント制御部111と、UI制御部112とを含む。
(アライメント制御部111)
アライメント制御部111は、アライメントに関する制御を実行する。眼科装置1は、被検眼Eの前眼部Eaを異なる方向から撮影して得られる2以上の撮影画像を解析することにより被検眼Eの3次元位置を特定し、特定された3次元位置を用いたアライメントを実行することが可能である。アライメントに用いられる2以上の撮影画像は、後述の前眼部カメラ60により取得される。測定光学系30が前眼部撮影系を含む場合、アライメントに用いられる2以上の撮影画像は前眼部カメラ60と測定光学系30とにより取得されてもよい。
更に、アライメント制御部111は、上記のアライメントと、検者が手動で行うアライメント(マニュアルアライメント)とを実行可能であってよい。アライメント制御部111は、アライメント動作に対応したアライメンモードを選択する処理と、選択されたアライメントモードにおける各部の制御とを実行することが可能である。
(UI制御部112)
UI制御部112は、ユーザインターフェイス部90に関する制御を行う。換言すると、UI制御部112は、眼科装置1とユーザとの間の情報のやりとりに関する制御を行う。典型的には、UI制御部112は、表示部91に情報を表示させるための制御と、操作部92を用いて行われた操作に応じた制御とを実行する。眼科装置1による情報の出力態様は表示出力に限定されず、音声出力、印刷出力、発光ダイオード等の点灯などが含まれていてもよい。
(データ処理部12)
データ処理部12は、各種のデータ処理を実行する。例えば、データ処理部12は、測定光学系30により取得された被検眼Eの前眼部の画像を解析する。前眼部の画像の解析結果は、角膜形状情報の取得に利用される。また、例えば、データ処理部12は、前眼部カメラ60により取得された画像を解析する。画像の解析結果は、アライメント等に利用される。
(光学ユニット20)
光学ユニット20には、被検眼Eの測定及び/又は撮影を行うための構成と、その準備を行うための構成とが格納されている。前者は測定光学系30を含み、後者は前眼部カメラ60を含む。前眼部カメラ60はアライメントにおいて使用される。
光学ユニット20には、測定光学系30、ケラト板40、及び前眼部カメラ60が設けられている。前眼部カメラ60は、光学ユニット20の筐体表面に設置されているか、或いは、その一部が筐体表面に露出している。
光学ユニット20には、図1に示す構成に加え、被検眼Eを正面から撮影するための光学系(照明光学系、観察光学系、撮影光学系等)が設けられてもよい。更に、測定光学系30のフォーカシングを行うための構成などが設けられていてもよい。
(測定光学系30)
測定光学系30は、被検眼Eのデータを取得するための構成、及び/又は、被検眼Eを撮影するための構成を備える。測定光学系30は、眼科装置1が提供する機能(測定機能、撮影機能等)に応じて構成される。この実施形態において、測定光学系30は、対物レンズと、被検眼Eの前眼部Eaを撮影する前眼部撮影系(結像レンズ、イメージセンサ)とを含む。前眼部撮影系は、後述のように測定パターン光が投影されている被検眼Eの角膜を撮影することにより、測定パターン光の反射光に基づく像(パターン像)が描出された画像を取得する。測定光学系30には、例えば、光源、光学素子(光学部材、光学デバイス)、アクチュエータ、機構、回路、表示デバイス、受光素子、イメージセンサなどが設けられる。
測定光学系30は、検査に付随する機能を提供するための構成を備えていてよい。例えば、被検眼Eを固視させるための視標(固視標)を被検眼Eの眼底に投影するための固視光学系が設けられていてよい。
(光学ユニット20の位置の検出)
眼科装置1は、光学ユニット20の位置を検出する機能を備える。例えば、制御部11は、第1駆動部80A及び/又は第2駆動部80Bに対する制御の内容を記録し、この記録(制御の履歴)から測定光学系30の位置を求めることができる。他の例において、眼科装置1は、光学ユニット20の位置を検知する位置センサを含む。
制御部11(アライメント制御部111等)は、データ処理部12により決定された光学ユニット20と被検眼Eにおける基準位置との相対位置とに基づいて、第1駆動部80A及び/又は第2駆動部80Bを制御することができる。それにより、光学ユニット20を被検眼Eにおける基準位置に対する既定の位置に移動させることができる。
この実施形態において、アライメントは、Zアライメント及びXYアライメントを含む。Zアライメントは、測定光学系30の光軸方向(Z方向)におけるアライメントである。XYアライメントは、Z方向に直交するX方向(水平方向)及びY方向(鉛直方向)におけるアライメントである
XYアライメント及びZアライメントのそれぞれは、2以上の前眼部カメラ60により実質的に同時に得られた2以上の撮影画像を解析することによって実行される。
また、2以上の前眼部カメラ60のいずれかにより取得された前眼部Eaの画像(換言すると、測定光学系30の光路から外れた位置に配置された前眼部カメラ60により取得された画像、つまり、斜め方向から前眼部Eaを撮影して取得された画像)を、正面から見込んだ画像に変換する画像処理を適用することができる。この処理は、例えば、前眼部カメラ60の見込角(前眼部カメラ60の位置)に基づく視点変換である。このような画像処理を介して形成された正面画像を用いてXYアライメントやZアライメントを行うことが可能である。
マニュアルアライメントの場合、UI制御部112が前眼部Eaの画像とアライメントマークとを表示部91に表示し、ユーザが所定のアライメント条件を満たすように操作部92を操作する。また、マニュアルアライメントにおいて、UI制御部112は、ユーザの操作を補助するための情報を表示部91に表示させることができる。例えば、アライメントのズレ方向及び/又はズレ量を表す情報を表示させることや、光学ユニット20を移動させるべき方向及び/又は量を表示させることができる。
オートアライメントの場合、アライメントマークに対する前眼部Eaにおける特徴位置(例えば、角膜頂点や瞳孔領域)の変位をデータ処理部12が算出し、この変位をキャンセルするようにアライメント制御部111が光学ユニット20をXY方向やZ方向に移動させる。
(ケラト板40)
ケラト板40は、光学ユニット20の前面(被検眼Eに対向する面)に配置されている。ケラト板40には、所定の測定パターンの拡散透過部と、前眼部カメラ60の撮影光路が通過する2以上の透光部とが形成されている。透光部は、開口された部分であってよい。また、透光部には、光を透過する光学素子が設けられていてもよい。
測定光学系30に設けられた前眼部撮影系が前眼部カメラ60の1つを兼用する場合、2以上の透光部は、測定光学系30の光軸が通過する開口部を含んでもよい。この場合、ケラト板40には、拡散透過部の他に、1つの開口部と1つの透光部だけを形成すればよいため、撮影光路が通過する透光部の配置の自由度を向上させ、測定パターンの欠損を回避しやすくなる。
以下、ケラト板40には、拡散透過部の他に、1つの開口部と、2つの透光部が形成される場合(すなわち、2つの前眼部カメラ60を用いる場合)について説明する。
測定パターンは、例えば、リングパターン又は同心円パターンである。また、測定パターンは、例えば、楕円パターン、任意の曲線パターン、任意の直線パターンなどであってもよい。更に、測定パターンは、閉曲線でなくてもよい。例えば、測定パターンは、円の一部、同心円の一部、楕円の一部などであってもよい。また、測定パターンは、2次元的広がりを有する面状パターンでもよい。
なお、測定パターンは、リングパターン又は同心円パターン等の連続パターンではなく、離散的パターンであってもよい。
離散的パターンは、任意の個数の点状パターンや、任意の個数の線状パターンや、任意の個数の面状パターンなどを含んでよい。
また、ケラト板40の背面側(被検眼Eと反対側)には、図示しない光源が配置されている。光源は、発光デバイスであってもよいし、発光デバイスと光学素子との組み合わせでもよい。発光デバイスの典型的な例として、不可視光である近赤外領域(例えば、中心波長が950nm)の光を発する発光ダイオード(LED)がある。発光デバイスは、測定パターン(拡散透過部)に応じた形状を備えていてよい。また、ケラト板40には、測定パターンに応じて配置された複数の発光デバイスが設けられていてもよい。
以上のように、ケラト板40の背面側に配置された光源からの光が拡散透過部を拡散透過することにより、所定の測定パターン光が被検眼Eの前眼部Eaに投影される。その投影像は、被検眼Eの角膜形状情報を取得するために利用される。
角膜形状情報は、例えば、公知の眼科装置を用いて測定可能な、角膜の形状を表す任意のパラメータ値を含む。典型的には、角膜形状情報は、曲率半径(曲率)、強主経線の向き、強主経線に沿う曲率半径(度数)、弱主経線の向き、弱主経線に沿う曲率半径(度数)、楕円率、離心率、扁平率、不正乱視も含むトポグラフ、ゼルニケ多項式を用いた収差情報などのいずれかを含んでよい。
(前眼部カメラ60)
前眼部カメラ60は、異なる位置に2台以上設けられている。各前眼部カメラ60は、例えば、所定のフレームレートで動画撮影を行うビデオカメラである。2以上の前眼部カメラ60は、前眼部を異なる方向から実質的に同時に撮影する。
図1に示す例では、測定光学系30等の光路から外れた位置に設けられているが、これには限定されない。例えば、測定光学系30に前眼部撮影系(例えば、イメージセンサ)が設けられている場合、2以上の前眼部カメラの1つがこの前眼部撮影系であってよい。
図3及び図4に、実施形態に係る眼科装置1における前眼部カメラ60を模式的に示す。図3は、眼科装置1の光学系を上方から見た図を模式的に表したものである。図4は、眼科装置1の光学系を側方から見た図を模式的に表したものである。図3及び図4において、図1と同様の部分には同一符号を付し、説明を省略する。
この実施形態では、例えば、図3に示すように2台の前眼部カメラ60A及び60Bが設けられている。なお、図3は上面図であり、+Y方向は鉛直上方を示し、+Z方向は測定光学系30の光軸方向であって測定光学系30から被検眼Eに向かう方向を示す。また、前眼部カメラ60A及び60Bはそれぞれ、測定光学系30の光路から外れた位置に設けられている。以下、2台の前眼部カメラ60A及び60Bをまとめて符号「60」で表すことがある。
前眼部カメラの個数は2以上の任意の個数であってよいが、異なる2方向から実質的に同時に前眼部を撮影可能な構成であればよい。また、1つの前眼部カメラが測定光学系30と同軸に配置されていてもよい。
「実質的に同時」とは、例えば、2以上の前眼部カメラによる撮影において、眼球運動を無視できる程度の撮影タイミングのズレを許容することを示す。それにより、被検眼Eが実質的に同じ位置(向き)にあるときの画像を2以上の前眼部カメラによって取得することができる。
また、2以上の前眼部カメラによる撮影は動画撮影でも静止画撮影でもよいが、この実施形態では動画撮影を行う場合について特に詳しく説明する。動画撮影の場合、撮影開始タイミングを合わせるよう制御したり、フレームレートや各フレームの撮影タイミングを制御したりすることにより、上記した実質的に同時の前眼部撮影を実現することができる。一方、静止画撮影の場合、撮影タイミングを合わせるよう制御することにより、これを実現することができる。
2以上の前眼部カメラ60の少なくとも1つは、対応する透光部又はその近傍に前側主平面が配置された撮像レンズ61と、撮像レンズ61より後側(射出側)に配置された撮像素子62とを含む。各前眼部カメラ60の入射瞳は、対応する透光部又はその近傍に配置される。それにより、入射瞳のサイズとほぼ同等まで透光部のサイズをできるだけ小さくすることができる。従って、ケラト板40において拡散透過部を避けて透光部を形成しやすくなり、欠損部分がない、または欠損部がある場合でも欠損領域の少ない測定パターン光を被検眼Eの角膜に投影することができるようになる。更に、前眼部カメラ60は口径食(vignetting)が少なく十分に広い視野の撮影画像を取得することができるため、2以上の撮影画像を用いることによるダイナミックレンジが広いアライメントを実現することが可能になる。
例えば、測定光学系30に設けられた図示しない対物レンズの左側には前眼部カメラ60Aが配置され、右側には前眼部カメラ60Bが配置されている。この実施形態では、図4に示すように、対物レンズのレンズ中心(測定光学系30の光軸O)よりも下方(-Y方向)に前眼部カメラ60A及び60Bが配置されている。従って、ケラト板40において、2以上の透光部は、開口部における測定光学系30の光軸に対して下方に形成されている。それにより、前眼部カメラ60A及び60Bにより取得される撮影画像に被検者の瞼や睫毛が映り込む可能性を低減することができる。また、眼の窪み(眼窩)が深い被検者であっても、好適に前眼部撮影を行うことができる。
(顔支持部70)
顔支持部70は、被検者の顔を支持するための部材を含む。例えば、顔支持部70は、被検者の額が当接される額当てと、被検者の顎が載置される顎受けとを含む。なお、顔支持部70は、額当て及び顎受けのいずれか一方のみを備えてもよく、これら以外の部材を備えてもよい。
(第1駆動部80A及び第2駆動部80B)
第1駆動部80Aは、制御部11(アライメント制御部111等)による制御を受けて光学ユニット20を移動する。第1駆動部80Aは、光学ユニット20を3次元的に移動可能である。第1駆動部80Aは、例えば、従来と同様に、光学ユニット20をX方向に移動させるための機構と、Y方向に移動させるための機構と、Z方向に移動させるための機構とを含む。また、第1駆動部80Aは、光学ユニット20の光軸を含む平面(水平面、垂直面等)内にて光学ユニット20を回動させる回動機構を含んでもよい。
第2駆動部80Bは、制御部11(アライメント制御部111等)による制御を受けて顔支持部70を移動する。第2駆動部80Bは、顔支持部70を3次元的に移動可能である。第2駆動部80Bは、例えば、顔支持部70をX方向に移動させるための機構と、Y方向に移動させるための機構と、Z方向に移動させるための機構とを含む。また、第2駆動部80Bは、顔支持部70(又はそれに含まれる部材)の向きを変更するための回動機構を含んでもよい。顔支持部70に複数の部材が設けられている場合、第2駆動部80Bは、これら部材を個別に移動するよう構成されてよい。例えば、第2駆動部80Bは、額当てと顎受けとを個別にあるいはいずれか一方のみを移動するよう構成されてよい。
(ユーザインターフェイス部90)
ユーザインターフェイス部90は、情報の表示、情報の入力、操作指示の入力など、眼科装置1とそのユーザとの間で情報をやりとりするための機能を提供する。ユーザインターフェイス部90は、出力機能と入力機能とを提供する。ユーザインターフェイス部90は、UI制御部112によって制御される。
出力機能を提供する構成の典型例として表示部91がある。表示部91は、フラットパネルディスプレイ等の表示デバイスを含む。出力機能に係る構成の他の例として、音声出力装置や発光ダイオードがある。
入力機能を提供する構成の典型例として操作部92がある。操作部92は、レバー、ボタン、キー、ポインティングデバイス等の操作デバイスを含む。また、入力機能に係る構成の他の例として、マイクロフォンやデータライタがある。
ユーザインターフェイス部90は、タッチパネルディスプレイのような出力機能と入力機能とが一体化されたデバイスを含んでよい。また、ユーザインターフェイス部90は、情報の入出力を行うためのグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)を含んでよい。
(データ処理部12の詳細)
データ処理部12の詳細を説明する。図2に示すように、データ処理部12には、画像補正部121と、特徴位置特定部122と、3次元位置算出部123と、移動量決定部124と、角膜形状情報取得部125とが設けられている。
(画像補正部121)
画像補正部121は、前眼部カメラ60により得られた撮影画像の歪みを、所定の収差情報に基づいて補正する。この処理は、例えば、歪曲収差を補正するための補正係数に基づく公知の画像処理技術によって実行される。なお、前眼部カメラ60の光学系が撮影画像に与える歪曲収差が十分に小さい場合などには画像補正部121を設ける必要はない。
収差情報は、例えば、眼科装置1に設けられた記憶装置等に予め格納される。或いは、外部装置に予め格納された収差情報を眼科装置1が参照できるように構成することもできる。収差情報には、各前眼部カメラ60について、それに搭載された光学系の影響により撮影画像に発生する歪曲収差に関する情報が記録されている。ここで、前眼部カメラ60に搭載された光学系には、例えばレンズ等の歪曲収差を発生させる光学素子が含まれている。収差情報は、これらの光学素子が撮影画像に与える歪みを定量化したパラメータと言える。
収差情報の生成方法の例を説明する。前眼部カメラ60の器差(歪曲収差の差異)を考慮して各前眼部カメラ60について次のような測定が行われる。作業者は、所定の基準点を準備する。基準点とは、歪曲収差の検出に用いられる撮影ターゲットである。作業者は、基準点と前眼部カメラ60との相対位置を変更しつつ複数回の撮影を行う。それにより、異なる方向から撮影された基準点の複数の撮影画像が得られる。作業者は、取得された複数の撮影画像をコンピュータで解析することにより、この前眼部カメラ60のための収差情報を生成する。
収差情報を生成するための解析処理には、例えば以下の工程が含まれる。
・各撮影画像から基準点に相当する画像領域を抽出する抽出工程
・各撮影画像における基準点に相当する画像領域の分布状態(座標)を算出する分布状態算出工程
・得られた分布状態に基づいて歪曲収差を表すパラメータを算出する歪曲収差算出工程
・得られたパラメータに基づいて歪曲収差を補正するための係数を算出する補正係数算出工程
なお、光学系が画像に与える歪曲収差に関連するパラメータとしては、主点距離、主点位置(縦方向、横方向)、レンズのディストーション(放射方向、接線方向)などがある。収差情報は、各前眼部カメラ60の識別情報と、これに対応する補正係数とを関連付けた情報(例えばテーブル情報)として構成される。画像補正部121は、このようにして生成された収差情報を参照することで、前眼部カメラ60A又は60Bにより取得された撮影画像の収差補正を行う。このような収差補正はキャリブレーション(Calibration)などと呼ばれる。
(特徴位置特定部122)
特徴位置特定部122は、前眼部カメラ60により取得された各撮影画像、又は画像補正部121により歪曲収差が補正された各撮影画像を解析することで、前眼部Eaの所定の特徴部位に相当する当該撮影画像中の位置(特徴位置と呼ぶ)を特定する。所定の特徴部位としては、たとえば被検眼Eの瞳孔中心または角膜頂点が用いられる。以下、角膜頂点を特定する処理の具体例を説明する。
測定光学系30には、図示しないアライメント指標投影系が設けられている。アライメント指標投影系は、後述の制御部11からの制御を受け、被検眼Eの角膜に向けてアライメント指標光を投影する。アライメント指標投影系により投影されたアライメント指標光束は、角膜表面で反射し輝点状の虚像(プルキンエ像)を結像する。特徴位置特定部122は、撮影画像の画素値(輝度値など)の分布に基づいて、被検眼Eの前眼部画像中の輝点像(輝点領域)を特定する。一般に輝点像は他の部位よりも輝度が高く描画されるので、高輝度の画像領域を探索することによって輝点像を特定することができる。このとき、輝点領域の形状を考慮して輝点像を特定するようにしてもよい。つまり、略円形かつ特定の面積を有する高輝度の画像領域を探索することによって輝点像を特定するように構成することができる。
特徴位置特定部122は、特定された輝点像(輝点領域)の重心を求め、この重心位置を角膜頂点としてもよい。
なお、瞳孔等、他の特徴部位に対応する特徴位置を特定する場合であっても、上記と同様に撮影画像の画素値の分布に基づいて当該特徴位置を特定することが可能である。
(3次元位置算出部123)
3次元位置算出部123は、2以上の前眼部カメラ60の位置と、特徴位置特定部122により特定された2以上の撮影画像中の特徴位置(角膜頂点位置)とに基づいて、被検眼Eの特徴部位の3次元位置を算出する。この処理について図5を参照しつつ説明する。
図5は、被検眼Eと前眼部カメラ60A及び60Bとの間の位置関係を示す上面図である。2つの前眼部カメラ60A及び60Bの間の距離(基線長)を「B」で表す。2つの前眼部カメラ60A及び60Bの基線と、被検眼Eの特徴部位Pとの間の距離(撮影距離)を「H」で表す。各前眼部カメラ60A及び60Bと、その画面平面との間の距離(画面距離)を「f」で表す。
このような配置状態において、前眼部カメラ60A及び60Bによる撮影画像の分解能は次式で表される。ここで、Δpは画素分解能を表す。
xy方向の分解能(平面分解能):Δxy=H×Δp/f
z方向の分解能(奥行き分解能):Δz=H×H×Δp/(B×f)
3次元位置算出部123は、2つの前眼部カメラ60A及び60Bの位置(既知である)と、2つの撮影画像において特徴部位Pに相当する特徴位置とに対して、図5に示す配置関係を考慮した公知の三角法を適用することにより、特徴部位Pの3次元位置、つまり被検眼Eの3次元位置を算出する。以上のように、3次元位置算出部123は、被検眼Eの角膜頂点の3次元位置を算出することができる。
(移動量決定部124)
移動量決定部124は、光学ユニット20と3次元位置算出部123により求められた角膜頂点(特徴部位P)との3次元相対位置に基づいて、光学ユニット20の移動量(移動方向を含む)を決定する。具体的には、移動量決定部124は、3次元位置算出部123により求められた角膜頂点位置に対する光学ユニット20の位置が所定の位置関係になるように移動量を決定する。所定の位置関係は、角膜頂点位置に対してX方向及びY方向の位置がそれぞれ一致し、且つZ方向の距離が所定の作動距離になるようなものである。移動量決定部124により決定された移動量は、制御部11に送られる。制御部11は、測定光学系30の現在位置を起点に、求められた移動量だけ測定光学系30の位置を変更する制御を行う。それにより、測定光学系30の光軸が被検眼Eの軸に一致し、且つ被検眼Eに対する測定光学系30の距離が所定の作動距離になるように第1駆動部80A及び第2駆動部80Bの少なくとも一方が制御される。プルキンエ像の位置は角膜曲率によって異なるため、角膜頂点位置に対して誤差を持つが、角膜曲率を平均的な曲率半径を8mmとして求めることで、角膜形状測定結果としての誤差は許容範囲内に抑えることができる。
(角膜形状情報取得部125)
角膜形状情報取得部125は、測定光学系30に設けられた前眼部撮影系により取得された撮影画像に基づいて、被検眼Eの角膜形状情報を求める。角膜形状情報は、前述したパラメータ値のいずれかを含む。
角膜形状情報取得部125は、前眼部撮影系により取得されたパターン像を解析することにより角膜前面の強主経線や弱主経線の角膜曲率半径を算出し、角膜曲率半径に基づいて角膜の形状を表すパラメータを算出する。例えば、角膜形状情報取得部125は、取得されたパターン像に対して演算処理を施すことにより角膜曲率半径を算出し、算出された角膜曲率半径から角膜屈折力、角膜乱視度及び角膜乱視軸角度を算出する。
また、角膜形状情報取得部125は、前眼部カメラ60A及び60Bにより取得された2つの撮影画像の少なくとも1つに基づいて、被検眼Eの角膜形状情報を求めてもよい。
前眼部カメラ60(60A、60B)又は測定光学系30に設けられた前眼部撮影系は、実施形態に係る「撮影部」の一例である。ケラト板40は、実施形態に係る「光学部材」の一例である。ケラト板40及びケラト板の背面側に配置された光源は、実施形態に係る「投影部」の一例である。撮像レンズ61A、61B、63Aは、実施形態に係る「レンズ」の一例である。測定光学系30は、実施形態に係る「光学系」の一例である。顔支持部70は、実施形態に係る「支持部」の一例である。第1駆動部80A及び第2駆動部80Bの少なくとも一方は、実施形態に係る「駆動部」の一例である。
<比較例との対比>
まず、実施形態の比較例に係る眼科装置について説明する。
図6に、実施形態の比較例に係る眼科装置の光学系の構成を模式的に示す。図6は、比較例に係るケラト板40aと実施形態に係る前眼部カメラ60Aに対応する前眼部カメラ60aとを表す。図6では、前眼部カメラ60Bに対応する比較例に係る前眼部カメラの図示が省略されている。
前眼部カメラ60aは、撮像レンズ61aと、撮像素子62aとを含む。角膜形状測定機能を有する眼科装置において2以上の撮影画像を用いてアライメントを実行する場合、ケラト板40aが撮影光路に配置される。この場合、ケラト板40aには、前眼部カメラ60aの撮影光路が通過する透光部が形成される。単純にケラト板40aの背面側に前眼部カメラ60aを配置した場合、できるだけ広いダイナミックレンジを確保するように一定以上の画角を確保するため、ケラト板40aと前眼部カメラ60a(撮像レンズ61a)との位置関係から透光部のサイズRが決定される。
図7に、図6のケラト板40aを模式的に示す。図7は、被検眼Eの側から見たケラト板40aの正面図を模式的に表す。
ケラト板40aには、比較例に係る測定光学系の光軸が通過する開口部41aと、リング状の拡散透過部42aとが形成されている。更に、ケラト板40aには、前眼部カメラ60aの撮影光路が通過する透光部43aと、前眼部カメラ60bの撮影光路が通過する透光部44aとが形成されている。比較例では、上記のように透光部43a、44aのサイズRが必要になるため、拡散透過部42aの一部が透光部43a、44aと重複する。従って、被検眼Eの角膜に投影される測定パターンの一部が欠損する。
図8に、比較例において被検眼Eの角膜に投影される測定パターンの説明図を示す。図8は、比較例における被検眼Eの前眼部Eaの画像を表す。
図8に示す前眼部の画像IMGにおいては、測定パターン光の反射光に基づくパターン像PTが描出される。このパターン像PTには欠損部分LS1、LS2が存在する。欠損部分LS1は、ケラト板40aにおける拡散透過部42aと透光部44aとの重複領域に対応している。欠損部分LS2は、ケラト板40aにおける拡散透過部42aと透光部43aとの重複領域に対応している。この場合、欠損部分LS1、LS2に対応する経線範囲の角膜形状の測定結果が得られなくなり、求められる角膜形状情報の誤差が大きくなる。
次に、実施形態に係る眼科装置1について説明する。
図9に、実施形態に係る眼科装置1の光学系の構成を模式的に示す。図9は、ケラト板40と前眼部カメラ60Aとを表す。図9において、図3と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。なお、図9では、前眼部カメラ60Bの図示が省略されている。
実施形態では、上記のように前眼部カメラ60の入射瞳がケラト板40に形成された透光部又はその近傍に配置される。例えば、撮像レンズ61Aとして、入射瞳がレンズ面の前側(入射側)にあるレンズ系(例えば、ハイアイポイントレンズ)を用いることができる。撮像レンズ61Aの光軸は、前眼部カメラ60Aの撮影光路の向きに一致している。それにより、ケラト板40の透光部又はその近傍に前眼部カメラ60Aの入射瞳を配置することが可能になる。従って、ケラト板40の背面側に前眼部カメラ60Aを配置した場合でも、十分に広い視野を確保しつつ、透光部のサイズr1(r<R)を小さくすることができる。
図10に、実施形態に係るケラト板40を模式的に示す。図10は、被検眼Eの側から見たケラト板40の正面図を模式的に示す。
ケラト板40には、測定光学系30の光軸が通過する開口部41と、リング状の拡散透過部42とが形成されている。更に、ケラト板40には、前眼部カメラ60Aの撮影光路が通過する透光部43と、前眼部カメラ60Bの撮影光路が通過する透光部44とが形成されている。実施形態では、上記のように透光部43、44のサイズr1が必要になるため、拡散透過部42に重複することなく透光部43、44の位置を自由に決定することができる。または、重複する場合であっても、欠損部を最小限に抑えることができる。
例えば、透光部43、44を測定光学系30の光軸に対して下方に形成することにより、前眼部カメラ60A及び60Bにより取得される撮影画像に被検者の瞼や睫毛が映り込む可能性を低減することができる。また、眼の窪み(眼窩)が深い被検者であっても、好適に前眼部撮影を行うことができる。
また、ケラト板40において、透光部43、44(すなわち、2以上の透光部)によりリング状の拡散透光部42を透過して形成された測定パターンの一部に欠損が生じる場合、透光部43、44は開口部41における測定光学系30の光軸に相当する位置に対して非点対称の位置に形成されていることが望ましい。透光部43、44が光軸に相当する位置に対して点対称の位置に形成されている場合、取得されたパターン像の歪み方向によっては当該パターン像を楕円近似したときの長径又は短径を特定することができなくなり、所望の角膜形状情報を求めることができなくなる。これに対して、透光部43、44が光軸に相当する位置に対して非点対称の位置に形成されている場合、取得されたパターン像を楕円近似することにより長径及び短径の少なくとも一方を特定することができ、より精度の高い角膜形状情報を求めることができるようになる。
図11に、実施形態において被検眼Eの角膜に投影される測定パターンの説明図を示す。図11は、実施形態における被検眼Eの前眼部Eaの画像を表す。
図11に示す前眼部の画像IMG1においても、図8に示す画像IMGと同様に、測定パターン光の反射光に基づくパターン像PT1が描出される。このパターン像PT1には欠損部分がなく、角膜形状情報を正確に求めることができる。
<動作例>
次に、眼科装置1の動作について説明する。
図12に、実施形態に係る眼科装置1の動作例のフロー図を示す。図12において、被検者の患者情報(患者ID、患者氏名等)の入力や、検査種別(検査モード)の選択などは事前に行われているものとする。以下、主として、アライメント動作後に角膜形状情報を求める場合について説明する。
(S1:測定パターン光、アライメント指標光の投射を開始)
制御部11は、ケラト板40の背面側に配置された光源を制御して、当該光源から光を出力させる。光源から出力された光は、図10に示す拡散透過部42を拡散透過し、リング状の測定パターン光として被検眼Eの前眼部Eaに投射される。同時に、制御部11は、図示しないアライメント指標投影系を制御することにより、アライメント指標光束を被検眼Eの角膜に投射させる。
(S2:前眼部の撮影を開始)
次に、制御部11(アライメント制御部111)は、前眼部カメラ60A及び60Bを制御して前眼部Eaの撮影を開始させる。
前眼部カメラ60A及び60Bのそれぞれは、所定の時間間隔で画像取得を繰り返し、取得された撮影画像を逐次にアライメント制御部111に送る。アライメント制御部111は、前眼部カメラ60A及び60Bにより実質的に同時に取得された一対の撮影画像を、データ処理部12に逐次に送る。
データ処理部12は、逐次に入力される一対の撮影画像に対し、以下のような処理を逐次に適用する。任意的ではあるが、画像補正部121は、撮影画像の歪みを収差情報に基づいて補正することができる。
(S3:輝点像を特定)
アライメント制御部111は、ステップS2において取得された一対の撮影画像を解析することにより前眼部Eaにおける輝点像を特徴位置特定部122に特定させる。例えば、特徴位置特定部122は、上記のように、撮影画像の画素値に基づいて被検眼Eの角膜反射輝点像に相当する画像領域を輝点像として特定し、特定された輝点像の重心位置を特定する。
(S4:特定成功?)
アライメント制御部111は、ステップS3において輝点領域が特定されたか否かを判別する。アライメント制御部111は、ステップS2において取得された前眼部の画像の輝度分布や、ステップS3において特定された前眼部の画像中の閾値を超える画素の面積や形状などに基づいて、瞳孔領域が特定されたか否かを判別することができる。
輝点像が特定されたと判別されたとき(S4:Y)、眼科装置1の動作はステップS5に移行する。輝点像が特定されなかったと判別されたとき(S4:N)、眼科装置1の動作はステップS6に移行する。
(S5:角膜頂点アライメント)
ステップS4において輝点像が特定されたと判別されたとき(S4:Y)、アライメント制御部111は、アライメントモードを角膜頂点アライメントモードに切り替える。すなわち、アライメント制御部111は、前眼部Eaの画像から輝点像の位置を特徴位置特定部122に特定させる。輝点像の位置は、ステップS3において求められた輝点像の重心位置であってよい。続いて、アライメント制御部111は、一対の撮影画像において特定された輝点像の位置を用いて瞳孔領域の3次元位置を3次元位置算出部123に算出させる。3次元位置算出部123は、一対の撮影画像において特定された一対の瞳孔領域の画像(一対の瞳孔中心)に基づいて、被検眼Eの瞳孔中心の3次元位置(X座標値、Y座標値、Z座標値)を求める。
アライメント制御部111は、求められた輝点像のX座標値及びY座標値に対応する位置に、測定光学系30(対物レンズ)の光軸を配置するように、第1駆動部80Aを制御する。更に、アライメント制御部111は、瞳孔中心のZ座標値と既定の作動距離(WD)とに応じた位置に、測定光学系30(対物レンズ)を配置するように、第1駆動部80Aを制御する。具体的には、アライメント制御部111は、光学ユニット20の現在位置と被検眼Eの角膜頂点との3次元相対位置とに基づいて測定光学系30の移動量を移動量決定部124に決定させる。アライメント制御部111は、移動量決定部124により決定された移動量に基づき光学ユニット20を移動するように第1駆動部80Aを制御する。
瞳孔アライメントが完了すると、眼科装置1の動作はステップS7に移行する。
(S6:マニュアルアライメント)
ステップS4において輝点像が特定されなかったと判別されたとき(S4:N)、アライメント制御部111は、アライメントモードをマニュアルアライメントモードに切り替える。
マニュアルアライメントモードでは、アライメント制御部111は、前眼部カメラ60A及び/又は60Bにより取得される前眼部の画像(又は、測定光学系30等により取得される前眼部Eaの観察画像)が、表示部91にリアルタイムで動画として表示される。
ユーザは、測定光学系30を移動するために、操作部92を操作する。このとき、アライメント制御部111は、操作部92から入力される操作信号に応じて第1駆動部80Aを制御する。手動アライメントが完了すると、眼科装置1の動作はステップS7に移行する。
(S7:アライメント完了?)
ステップS5又はステップS6のアライメントが完了するまで(S7:N)、ステップS3~ステップS6が繰り返し実行される。この一連の動作は、例えば、光学ユニット20と被検眼Eの角膜頂点の相対位置が既定の許容範囲内に入るまで繰り返される。
ステップS5又はステップS6のアライメントが完了するすると(S7:Y)、眼科装置1の動作はステップS8に移行する。
(S8:パターン像を取得)
アライメントが完了すると(S7:Y)、制御部11は、アライメントの完了後に測定光学系30により取得された前眼部Eaの画像を解析することで、角膜に投影された測定パターン光の反射光に基づくパターン像を取得する。
なお、ステップS8より前にステップS1の測定パターンの投影が実行されていればよいため、測定パターンの投射開始はステップS7とステップS8との間で実行されてもよい。
(S9:角膜形状情報を求める)
制御部11は、ステップS8において取得されたパターン像を解析して被検眼Eの角膜形状情報を角膜形状情報取得部125に算出させる。角膜形状情報取得部125は、例えば、取得されたパターン像に対して演算処理を施すことにより角膜曲率半径を算出し、算出された角膜曲率半径から角膜屈折力、角膜乱視度及び角膜乱視軸角度を算出することができる。制御部11は、算出された角膜形状情報を表示部91に表示させたり、記憶装置に記憶させたりすることができる。以上で、眼科装置1の動作は終了となる(エンド)。
以上説明したように、実施形態によれば、前眼部カメラ60の入射瞳の位置をケラト板40に形成された透光部43、44又はその近傍に配置するようにしたので、透光部43、44のサイズ(穴径)を小さくし、測定パターンの欠損がなく(又は少なく)且つダイナミックレンジが広いアライメントが可能な眼科装置を提供することができるようになる。
<変形例>
なお、実施形態に係る眼科装置の構成は、図9に示した構成に限定されるものではない。実施形態に係る眼科装置において、前眼部カメラの撮像レンズとしてマイクロレンズが用いられてもよい。
以下、実施形態の変形例に係る眼科装置について、実施形態に係る眼科装置との相違点を中心に説明する。実施形態の変形例に係る眼科装置の構成が実施形態に係る眼科装置1の構成と異なる点は、前眼部カメラの撮像レンズである。変形例に係る撮像レンズとしてマイクロレンズが用いられている。すなわち、2以上の前眼部カメラ60の少なくとも1つは、対応する透光部又はその近傍に配置されたマイクロレンズと、マイクロレンズより後側に配置された撮像素子とを含む。
図13に、実施形態の変形例に係る眼科装置の光学系の構成を模式的に示す。図13において、図9と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。図13は、ケラト板40と前眼部カメラ60Aとを表す。なお、図13では、前眼部カメラ60Bの図示が省略されている。
本変形例においても、実施形態と同様に前眼部カメラ60の入射瞳がケラト板40に形成された透光部又はその近傍に配置される。本変形例では、撮像レンズ61Aに代えて設けられた撮像レンズ63Aとしてマイクロレンズが用いられている。撮像レンズ63Aの光軸は、前眼部カメラ60Aの撮影光路の向きに一致している。それにより、ケラト板40の透光部又はその近傍に前眼部カメラ60Aの入射瞳を配置することが可能になる。従って、ケラト板40の背面側に前眼部カメラ60Aを配置した場合でも、十分に広い視野を確保しつつ、透光部のサイズr2(r<R)を小さくすることができる。
本変形例によれば、実施形態と同様に、前眼部カメラ60の入射瞳の位置をケラト板40に形成された透光部43、44又はその近傍に配置するようにしたので、透光部43、44のサイズ(穴径)を小さくし、且つダイナミックレンジが広いアライメントが可能な眼科装置を提供することができるようになる。
なお、ケラト板40に形成された透光部又はその近傍にマイクロレンズを配置する代わりに、当該透光部又はその近傍にレンズ(例えば、フレネルレンズ)が一体で成型されたケラト板を用いてもよい。
<効果>
実施形態に係る眼科装置の効果について説明する。
実施形態に係る眼科装置(1)は、2以上の撮影部(前眼部カメラ60、60A、60B、測定光学系に設けられた撮影光学系)と、投影部(ケラト板40とケラト板40の背面側に配置された光源)と、角膜形状情報取得部(125)と、移動量決定部(124)とを含む。2以上の撮影部は、被検眼(E)の前眼部(Ea)を異なる方向から実質的に同時に撮影する。投影部は、所定のパターン(リング状パターン)の拡散透過部(42)と2以上の撮影部の光路が通過する2以上の透光部(43、44)とが形成された光学部材(ケラト板40)を含み、光学部材の背面側に配置された光源からの光が拡散透過部を拡散透過することにより得られた測定パターン光を前眼部に投影する。角膜形状情報取得部は、投影部により測定パターン光が投影されている前眼部の画像に基づいて被検眼の角膜形状情報を求める。移動量決定部は、2以上の撮影部により取得された2以上の撮影画像に基づいて投影部の移動量を決定する。2以上の撮影部のそれぞれの入射瞳は、対応する透光部又はその近傍に配置されている。
このような構成によれば、2以上の撮影部の入射瞳の位置を光学部材に形成された透光部又はその近傍に配置するようにしたので、透光部のサイズ(穴径)を小さくし、パターンの欠損がなく、又は少なく、且つダイナミックレンジが広いアライメントが可能になる。それにより、高精度な角膜形状の測定が可能な眼科装置を提供することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置では、2以上の撮影部の少なくとも1つは、2以上の透光部のうち対応する透光部又はその近傍に前側主平面が配置されたレンズ(撮像レンズ61A)と、レンズより後側に配置された撮像素子(62A)と、を含んでもよい。
このような構成によれば、透光部又はその近傍に前側主平面が配置されたレンズ(例えば、ハイアイポイントレンズ)を用いて、アライメント可能範囲が広く、高精度な角膜形状の測定が可能な眼科装置を提供することができる。
また、実施形態に係る眼科装置では、2以上の撮影部の少なくとも1つは、2以上の透光部のうち対応する透光部又はその近傍に配置されたマイクロレンズ(63A)と、マイクロレンズより後側に配置された撮像素子(62A)と、を含んでもよい。
このような構成によれば、マイクロレンズを用いることできるので、低コストで、アライメント可能範囲が広く、高精度な角膜形状の測定が可能な眼科装置を提供することができる。
また、実施形態に係る眼科装置では、2以上の透光部は、開口部(41)を含み、光軸が開口部を通過し、前眼部のデータを取得する光学系(測定光学系30)を含んでもよい。
このような構成によれば、光学部材に形成される透光部の数をより少なくすることができるようになる。それにより、アライメント可能範囲が広く、高精度な角膜形状の測定が可能な眼科装置を容易に提供することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置では、光学部材には開口部(41)が形成され、光軸が開口部を通過するように配置され前眼部のデータを取得する光学系(測定光学系30)を含み、2以上の透光部は、開口部における前記光軸に相当する位置に対して非点対称の位置に形成されていてもよい。
このような構成によれば、透光部によるパターンの欠損がある場合であっても、取得されたパターン像を楕円近似することにより長径及び短径の少なくとも一方を特定することができるため、高精度な角膜形状情報の取得が可能になる。
また、実施形態に係る眼科装置では、2以上の透光部は、光軸に対して下方に形成されていてもよい。
このような構成によれば、被検者の瞼や睫毛が映り込む可能性を低減したり、眼の窪み(眼窩)が深い被検者であっても好適に前眼部の画像を取得したりすることが可能になる。
また、実施形態に係る眼科装置は、被検者の顔を支持する支持部(顔支持部70)と、光学系と支持部とを相対的に移動する駆動部(第1駆動部80A、第2駆動部80B)と、移動量に基づき駆動部を制御することで、光学系と支持部とを相対移動させる制御部(11)と、を含んでもよい。
このような構成によれば、アライメント可能範囲が広いオートアライメントが可能で、且つ高精度な角膜形状の測定が可能な眼科装置を提供することができる。
また、実施形態に係る眼科装置では、2以上の透光部は、拡散透過部に重複しない位置に形成されていてもよい。
このような構成によれば、測定パターンの欠損が生じることなく、アライメント可能範囲が広く、高精度な角膜形状の測定が可能な眼科装置を提供することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置では、所定のパターンは、リングパターン又は同心円パターンであってよい。
このような構成によれば、アライメント可能範囲が広く、ケラト測定又はプラチド測定により高精度な角膜形状の測定が可能な眼科装置を提供することができるようになる。
実施形態に係る処理を実現するためのコンピュータプログラムを、コンピュータによって読み取り可能な任意の記録媒体に記憶させることができる。この記録媒体としては、例えば、半導体メモリ、光ディスク、光磁気ディスク(CD-ROM/DVD-RAM/DVD-ROM/MO等)、磁気記憶媒体(ハードディスク/フロッピー(登録商標)ディスク/ZIP等)などを用いることが可能である。
また、インターネットやLAN等のネットワークを通じてコンピュータプログラムを送受信することも可能である。
以上に説明した態様は、この発明を実施するための例に過ぎない。この発明を実施しようとする者は、この発明の要旨の範囲内における任意の変形(省略、置換、付加等)を施すことが可能である。
1 眼科装置
11 制御部
111 アライメント制御部
12 データ処理部
20 光学ユニット
30 測定光学系
40、40a ケラト板
41、41a 開口部
42、42a 拡散透過部
43、43a、44、44a 透光部
60、60A、60B 前眼部カメラ
61、61A、63A 撮像レンズ
62、62a 撮像素子
80A 第1駆動部
80B 第2駆動部
91 表示部
92 操作部
121 画像補正部
122 特徴位置特定部
123 3次元位置算出部
124 移動量決定部
125 角膜形状情報取得部
E 被検眼
Ea 前眼部

Claims (4)

  1. 被検眼の前眼部を異なる方向から実質的に同時に撮影する2以上の撮影部と、
    所定のパターンの拡散透過部と前記2以上の撮影部の光路が通過する2以上の透光部とが形成された光学部材を含み、前記光学部材の背面側に配置された光源からの光が前記拡散透過部を拡散透過することにより得られた測定パターン光を前記前眼部に投影する投影部と、
    前記投影部により前記測定パターン光が投影されている前記前眼部の画像に基づいて前記被検眼の角膜形状情報を求める角膜形状情報取得部と、
    前記2以上の撮影部により取得された2以上の撮影画像に基づいて前記投影部の移動量を決定する移動量決定部と、
    を含み、
    前記2以上の撮影部のそれぞれは、
    前記2以上の透光部のうち対応する透光部又はその近傍に前側主平面が配置されたレンズと、
    前記レンズより後側に配置された撮像素子と、
    を含み、
    前記2以上の撮影部のそれぞれ入射瞳は、対応する透光部又はその近傍に配置され、
    前記対応する透光部のサイズは、前記入射瞳のサイズより大きい、眼科装置。
  2. 前記2以上の透光部は、開口部を含み、
    光軸が前記開口部を通過し、前記前眼部のデータを取得する光学系を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
  3. 被検者の顔を支持する支持部と、
    前記光学系と前記支持部とを相対的に移動する駆動部と、
    前記移動量に基づき前記駆動部を制御することで、前記光学系と前記支持部とを相対移動させる制御部と、
    を含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の眼科装置。
  4. 前記所定のパターンは、リングパターン又は同心円パターンである
    ことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の眼科装置。
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