JP2021154066A - 眼科装置および眼軸長演算プログラム - Google Patents

眼科装置および眼軸長演算プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 眼軸長を測定する手法および装置構成のうち何れかが新規な眼科装置を提供すること。【解決手段】 眼科装置10は、測定光学系100,断面撮影光学系300a,300b、および、制御部50そ有している。測定光学系100は、被検眼Eの眼底に対して測定光を投光し、被検眼の眼屈折力を測定光の眼底反射光に基づいて取得する。断面撮影光学系300a,300bは、前眼部の形状に関する情報である前眼部情報であって、面上に前記第1光学系の光軸が配置される切断面に関する前眼部情報を取得する。制御部50は、切断面上での眼屈折力である面上眼屈折力と、切断面に関する前眼部情報とに基づいて被検眼Eの眼軸長を取得する。【選択図】 図2

Description

本開示は、被検眼の眼軸長を取得するための眼科装置および眼軸長演算プログラムに関する。
眼内レンズの処方用途において、超音波式および光干渉式の眼軸長測定装置が利用されている。
超音波式の眼軸長測定装置は、接触式であり、プローブを角膜に接触させて測定が行われる。
光干渉式の眼軸長測定装置においては、TD方式(タイムドメイン方式)と、SS方式(スウェプトソース方式)と、の2つの方式が主流となっている。TD方式では、コヒーレント光源が利用され、SS方式では波長掃引光源が利用される(特許文献1,2参照)。
特開2012−224621号公報 特開2019−063044号公報
近年、若年層を中心とする近視有病率の増加が、国を問わず顕著になっている。眼軸長の伸長を伴って近視が進行することで、失明リスクが増大するので、大きな社会問題となっている。このような背景下において、眼軸長に基づく近視進行の評価が注目されている。若年層に対する検査が適切に行われるためには、白内障の治療施設に限らず、より多くの施設(病院施設、および、学校施設等)において眼軸長測定装置が普及することが望まれる。
しかしながら、超音波式の眼軸長測定装置は、接触式であるため検者が限定されるうえ、被検者への負担が大きい。また、光干渉式の眼軸長測定装置は、光源などの装置構成が高価である。よって、装置価格が施設への普及の妨げとなり得る。
これに対し、本願発明者は、眼軸長を測定する新規手法、および、新規手法を実現するための装置構成を検討した。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、眼軸長を測定する手法および装置構成のうち何れかが新規な眼科装置および眼軸長演算プログラムを提供することを技術課題とする。
本開示の第1態様に係る眼科装置は、被検眼の眼底に対して測定光を投光し、被検眼の眼屈折力を前記測定光の眼底反射光に基づいて取得する第1光学系と、前眼部の形状に関する情報である前眼部情報であって、面上に前記第1光学系の光軸が配置される切断面に関する前眼部情報を取得するための第2光学系と、前記切断面上での眼屈折力である面上眼屈折力と、前記切断面に関する前記前眼部情報とに基づいて被検眼の眼軸長を取得する眼軸長取得手段と、を備える。
本開示の第2態様に係る眼軸長演算プログラムは、眼科用コンピュータのプロセッサによって実行されることによって、被検眼の眼屈折力を取得する第1取得ステップと、前眼部の形状を示す前眼部情報であって、面上に前記光学系の光軸が配置される切断面に関する前眼部情報を取得する第2取得ステップと、前記切断面上での眼屈折力である面上眼屈折力と、前記前眼部情報とに基づいて被検眼の眼軸長を取得する眼軸長取得ステップと、を眼科装置に実行させる。
実施例に係る眼科装置の概略構成を示した外観図である。 眼科装置の光学系の概略構成図である。 断面撮影光学系によって撮影される前眼部断面画像を示した図である。 測定部を側面から見た図であり、指標投影器と断面撮影光学系の光軸との地位関係説明するための図である。 測定部の斜視図であり、指標投影器と断面撮影光学系の光軸との地位関係説明するための図である。 装置の動作を説明するためのフローチャートである。 光線追跡による眼軸長の導出手法を説明するための模式図である。 SPH=−5D、CYL=−2D、AXIS=30°である場合における各経線方向の屈折度数を示した図である。
「概要」
本開示の実施形態を説明する。以下の<>にて分類された項目は、独立または関連して利用されうる。例えば、ある実施形態において、複数の項目を適宜組み合わせることができる。また、例えば、ある実施形態に関して記載された項目を、他の実施形態に対して適用できる。
「第1実施形態」
まず、第1実施形態に係る眼科装置および眼軸長演算プログラムを説明する。第1実施形態において、眼科装置および眼軸長演算プログラムは、第1光学系を介して取得される被検眼の眼屈折力と、第2光学系を介して取得される前眼部情報と、に基づいて、被検眼の眼軸長を取得する。
<装置構成>
第1実施形態に係る眼科装置は、第1光学系と、第2光学系と、演算制御部と、を少なくとも有している。演算制御部は、実施形態における、眼軸長取得部、および、制御部である。眼科装置は、追加的に、固視標呈示光学系を有していてもよい。
演算制御部によって眼軸長演算プログラムが実行される。便宜上、特に断りが無い限り、以下の実施形態の説明では、眼軸長演算プログラムが眼科装置(眼科用コンピュータの一例)において実行されるものとする。
<第1光学系>
第1光学系は、被検眼の眼屈折力を取得するために利用される。第1光学系は、被検眼の眼底に対して測定光を投光する。測定光の眼底反射光に基づいて、眼屈折力が取得される。第1光学系は、例えば、オートレフ、および、波面センサ等の他覚式眼屈折力測定装置の測定光学系であってもよい。
本実施形態において、第1光学系からの測定光は、赤外光であるものとする。但し、必ずしもこれに限られるものではなく、可視光であってもよい。
<第2光学系>
第2光学系は、前眼部の形状に関する情報である前眼部情報を取得するために利用される。
第1実施形態では、切断面に関する前眼部情報が、第2光学系を介して取得されてもよい。このとき、切断面の面上には、第1光学系の光軸が配置される。
第2光学系は、シャインプルーフ光学系等の断面撮影光学系であってもよいし、その他の光学系であってもよい。シャインプルーフ光学系が第2光学系として利用される場合、第2光学系における照明光の投光光軸と、第1光学系における測定光の投光光軸とが、同軸に配置されることが必要とされる。
<前眼部情報の例>
前眼部情報には、前眼部における透光体の形状情報が含まれていてもよい。前眼部情報は、前眼部の画像であってもよい。前眼部情報からは、前眼部における透光体の形状が特定可能である。例えば、角膜厚、角膜前面曲率半径、角膜後面曲率半径、前房深度、水晶体厚、水晶体前面曲率半径、および、水晶体後面曲率半径のうち2つ以上が、前眼部情報に基づいて特定可能であることが望ましい。勿論、透光体の形状を特定するこれらの値そのものが、前眼部情報であってもよい。
第2光学系を介して取得される前眼部情報には、少なくとも水晶体の形状情報が含まれていてもよい。また、第1光学系による測定領域の形状が、第2光学系を介して取得される前眼部情報によって特定可能であってもよい。測定領域とは、第1光学系によって、眼屈折力の測定対象となった領域である。
<固視標呈示光学系>
眼科装置は、固視標呈示光学系を備えていてもよい。固視標呈示光学系は、被検眼に対して固視標を呈示する光学系であって、第1光学系と第2光学系とのそれぞれの動作の際に、利用されてもよい。
本実施形態における固視標呈示光学系は、固視標の呈示距離を変更可能であってもよい。このような固視標呈示光学系は、第1光学系によって屈折力を測定する際に、被検眼に雲霧を行うために利用されてもよい。また、眼内に調節付加を加えるために、第1光学系が利用されてもよい。
<眼軸長の導出手法(眼軸長演算プログラム)>
第1実施形態では、演算制御部が、被検眼の眼軸長を、眼屈折力と前眼部情報とに基づいて取得する。
眼屈折力と前眼部情報とは、測定または撮影に基づいて取得されていてもよい。また、別体の装置によって測定または撮影されたものが、メモリに記憶されることによって取得されてもよい。
このとき、切断面上での眼屈折力である面上眼屈折力と、切断面に関する前眼部情報と、に基づいて、眼軸長が取得されてもよい。眼屈折力と前眼部の形状を特定するための情報とが同一の切断面に関する情報であることによって、眼軸長が適正に導出されやすい。なお、このとき、切断面に関する前眼部情報としては、第1光学系による測定領域の形状を特定する情報が利用されることで、眼軸長をより適正に求めることができる。
ここで、例えば、演算制御部は、光線追跡演算によって、眼軸長を導出してもよい。光線追跡演算では、遠点の位置が、面上眼屈折力に基づいて特定されてもよい。
光線追跡演算では、遠点から前眼部の所定位置に入射する光線が透光体によって屈折された後に光軸上に交わるときの、交点と角膜頂点との間隔が、眼軸長として導出される。このとき、眼科分野において遠点を特定するときに一般的に用いられている等価球面度数ではなく、切断面での眼屈折力(面上屈折力)が利用されてもよい。これにより、切断面上を通過する光線における遠点の位置が、より適正に特定される。結果として、眼軸長を、より適正に求めることができる。このとき、複数の光線のそれぞれについて光線追跡演算を行い、各光線の光線追跡演算の結果として、眼軸長を求めてもよい。例えば、それぞれの光線追跡演算で得られた眼軸長の平均値(加重平均でも良い)が、被検眼の眼軸長として求められてもよい。
なお、光線追跡演算では、各透光体の境界面に対する光線の入射位置および境界面での角度変化は、前眼部情報から特定される切断面での透光体の形状を考慮して決定される。より詳細な光線追跡法の説明については、後述の実施例において説明する。
さらに、演算制御部は、同一切断面に関する眼屈折力および前眼部情報から眼軸長を導出する際に、前眼部の透光体の偏心が考慮されてもよい。偏心は、前眼部情報に基づいて特定される。切断面内の透光体の偏心が考慮される結果として、眼軸長をより適正に求めることができる。この場合において、例えば、第1の光線と第2の光線とを少なくとも含む複数の光線のそれぞれについて光線追跡演算を行い光線毎に眼軸長を求め、複数の眼軸長に基づいて、最終的な測定値を求めてもよい。第1の光線と第2の光線とは、切断面上において、眼軸を挟んで配置される光線である。
<第2光学系の具体例:断面撮影光学系>
第1実施形態において、第2光学系は、被検眼の前眼部に設定される切断面の断面画像を撮影する断面撮影光学系であってもよい。断面撮影光学系は、例えば、シャインプルーフ光学系であってもよいし、OCT光学系であってもよい。断面画像からは、それぞれの透光体における境界面(表面)の形状だけでなく、境界面間の距離も特定可能となる。結果、眼軸長をより精度良く求めることができる。第2光学系が断面撮影光学系である場合、断面撮影光学系の撮影範囲には、被検眼の角膜前面から、少なくとも水晶体前面まで、が含まれていることが好ましい。いうまでも無く、角膜前面から水晶体後面までが撮影範囲に含まれていれば、更に好ましい。角膜厚、角膜前面曲率半径、角膜後面曲率半径、前房深度、水晶体厚、水晶体前面曲率半径、および、水晶体後面曲率半径を、漏れなく取得できるので、眼軸長をより適正に取得できる。
なお、第2光学系がシャインプルーフ光学系である場合には、照明光の投光光軸が、第1光学系における測定光の投光光軸と、同軸に配置される必要がある。また、シャインプルーフ光学系の投光光学系は、照明光としてスリット光を照射してもよい。スリット光の照射領域が、切断面として設定される。また、シャインプルーフ光学系の受光光学系は、切断面とシャインプルーフの関係で配置されたレンズ系および撮像素子を有する。受光光学系には、切断面に対して傾斜した受光光軸が配置される。
スリット光として、可視光が照射されてもよいし、赤外光が照射されてもよい。可視光のほうが、赤外光よりも、透光体における散乱が得られやすい。一方、赤外光が照射される場合は、撮影時に被検者に与える負担を抑制できる。
また、第2光学系がOCT光学系である場合、前眼部OCTだけでなく、眼底OCTも撮影可能であってもよい。この場合において、前眼部OCTと眼底OCTとが一回的に撮影可能である必要は無く、OCT光学系の一部を切換えることによって、前眼部OCTと眼底OCTとが個別に撮影可能となってもよい。
<第2光学系の具体例:プルキンエ像取得光学系>
断面撮影光学系の代わりに、プルキンエ像取得光学系を、第2光学系として適用してもよい。プルキンエ像取得光学系は、一定のパターンによる測定指標(パターン指標という)を、被検眼と対向する正面から前眼部に投影する指標投影器と、パターン指標によるプルキンエ像を撮影する正面撮影光学系と、を含む。このとき、第1プルキンエ像(角膜前面による反射像)、第2プルキンエ像(角膜後面による反射像)、第3プルキンエ像(水晶体前面による反射像)、および、第4プルキンエ像(水晶体後面による反射像)が、それぞれ生じ得る。各プルキンエ像の位置情報に基づいて、各プルキンエ像と対応する境界面の形状を求めることが考えられる。但し、プルキンエ像の位置情報のみからは、角膜厚、前房深度、および、水晶体厚等を取得できない。つまり、透光体の境界面間の距離を取得できない。これに対し、断面撮影光学系の方が、境界面間の距離を取得するうえで、より有利である。また、第3プルキンエ像(水晶体前面による反射像)は、第1,第2,第4プルキンエ像に比べて、正面撮影光学系の光軸近傍に生じるため、水晶体前面の形状の違いが、第3プルキンエ像の現出位置の違いとして現れにくい。このため、撮影範囲に被検眼の角膜前面から少なくとも水晶体前面までが含まれる断面撮影光学系であれば、プルキンエ像取得光学系と比べて、水晶体前面の形状情報を精度よく取得するうえで、より有利である。
なお、指標投影器から投影されるパターン指標は、リング状のパターンであってもよいし、線、又は、複数の点によって形成された、他の2次元的なパターンであってもよい。例えば、円周上に配置される複数の点指標が、パターン指標として投影されてもよい。また、複数のパターンを組み合わせてもよい。
<測定制御>
上記手法によって、眼軸長を適正に求めるためには、より多くの種類の透光体の形状情報が、前眼部情報に含まれていることが望ましい。このとき、少なくとも水晶体の形状情報が、前眼部情報に含まれている場合が考えられる。この場合において、第1光学系で測定される眼屈折力と、前眼部情報に含まれる水晶体の形状情報と、は、それぞれ眼内の調節の影響が避けられない。従って、眼軸長の正確性および再現性を担保するためには、眼内の調節の状態を考慮して、眼屈折力および前眼部情報をそれぞれ取得することが要求される。
これに対し、本実施形態において、演算制御部は、眼屈折力と前眼部情報とのそれぞれが、眼内の調節が互いに同一な状態で取得されるように、第1光学系および第2光学系を制御してもよい。
眼屈折力と前眼部情報とのそれぞれが、眼内の調節が互いに同一な状態で取得されていれば、取得された情報のそれぞれが調節の影響を等しく受けているので、眼軸長を適正に求めることができる。
このとき、演算制御部は、眼屈折力の取得時と前眼部情報の取得時との間で、固視標によって被検眼に与えられる調節付加が同一となるように、眼屈折力と前眼部情報とのそれぞれの取得タイミングを制御してもよい。固視標の呈示距離の変更制御と連動して、取得タイミングが制御されてもよい。
例えば、眼屈折力の取得時と前眼部情報の取得時との間で、固視標の呈示位置が互いに同一となるように、それぞれの取得タイミングが制御されてもよい。
また、例えば、演算制御部は、眼屈折力と前眼部情報とのそれぞれの取得タイミングを同期させてもよい。ここでいう同期とは、それぞれの取得タイミングが完全に同時であることは、必ずしも要求されない。例えば、それぞれの取得タイミングの間に、調節状態に有意な差が生じない程度の時間差が存在してもよい。
また、演算制御部は、固視標呈示光学系を制御することによって被検眼に対して雲霧を付加し、被検眼が無調節状態であるときに眼屈折力と前眼部情報とのそれぞれを取得してもよい。無調節状態で取得された眼屈折力と前眼部情報とに基づいて眼軸長を求める方が、調節状態で測定された眼屈折力と前眼部情報とから眼軸長を求める場合と比べて、眼軸長の正確性および再現性が、より向上する。
ところで、前述したように、前眼部情報の取得に利用される第2光学系は、シャインプルーフ光学系であってもよく、この場合、可視光が照明光として前眼部に照射されて、前眼部の断面画像が撮影される場合が想定される。一方、眼屈折力の測定には、測定光として赤外光が利用される。
シャインプルーフ光学系で断面画像が撮影される場合、撮影光として、比較的強い可視光が照射される。このとき、強い可視光の照射によって、被検者を驚かせ、その結果、アライメント状態が変化してしまうおそれがある。
これに対し、演算制御部は、先に、眼屈折力の取得動作を実行し、その取得動作が完了するタイミングで、前眼部情報の取得動作を実行してもよい。これにより、眼屈折力の取得時と、前眼部情報である断面画像の取得時と、の間において、アライメントズレが抑制される。また、このとき、各動作の実行順序は、 雲霧 ⇒ 眼屈折力の取得 ⇒ 前眼部情報の取得 の順であってもよい。また、眼屈折力の取得動作の完了タイミングと、前眼部情報の取得動作の実行タイミングとは、前述の通り、略同時であることで、調節状態およびアライメント状態のそれぞれについて、眼屈折力の取得時と、前眼部情報である断面画像の取得時と、の間でのズレが生じ難い。結果、眼軸長の正確性および再現性が向上する。
以上の通り、第1実施形態の眼科装置では、従来の眼軸長測定装置とは異なる新規な手法および新規な装置構成によって、眼軸長が測定される。
ここで、第1光学系は、近視の評価において重要な被検眼の眼屈折力を取得できる。第1実施形態の眼科装置は、眼屈折力と眼軸長という、近視の評価において重要な情報を、1台で取得できる。
特に、第1実施形態において、シャインプルーフ光学系が第2光学系として利用される場合は、装置コストを、光干渉式の眼軸長測定装置に対して十分に抑制しつつも、近視進行を監視するうえで必要とされる眼軸長の測定精度を、満足しやすい。
<複数の切断面から眼軸長を取得>
上記説明では、1つの切断面に関する前眼部情報を用いて眼軸長を求めている。しかし、必ずしもこれに限られるものではなく、複数の切断面のそれぞれに関して複数の前眼部情報を取得してもよい。この場合、それぞれの切断面毎に、上記手法を用いて眼軸長を導出してもよい。例えば、それぞれの切断面毎に得られた眼軸長の平均値が求められてもよい。
なお、シャインプルーフ光学系において、複数の切断面を撮影する手法としては、受光光学系を、投光光軸の周りに回転させて撮影する手法が知られており、これを用いてもよい。
「第2実施形態」
次に、第2実施形態を説明する。
第2実施形態に係る眼科装置は、第1実施形態の装置構成に加えて、第3光学系を、更に備える。すなわち、第2実施形態にかかる眼科装置は、第1光学系、第2光学系、第3光学系、および、演算制御部、を備える。
第1実施形態との共通する構成については、第1実施形態の説明を適宜援用し、詳細は省略する。但し、第2実施形態において、第2光学系は、前眼部断面撮影光学系であって、特に断りが無い限り、シャインプルーフ光学系であるものとして説明する。
第2実施形態において、第3光学系は、角膜形状を測定するためのパターン指標を、被検眼と対向する正面から前眼部へ投影する指標投影器を有する。追加的に、第3光学系は、パターン指標による角膜プルキンエ像を撮影する正面撮像光学系を有してもよい。角膜プルキンエ像は、前眼部正面画像として撮影されてもよい。
第2実施形態において、演算制御部は、切断面に関する眼屈折力および前眼部情報と、角膜プルキンエ像に基づく角膜形状情報と、に基づいて眼軸長を取得してもよい。
ここで、少なくとも角膜前面の曲率半径を含む角膜形状情報については、シャインプルーフ光学系によって撮影される前眼部断面画像から求めるよりも、角膜プルキンエ像から導出したほうが、より高い精度が享受できる。このため、例えば、眼軸長演算において、前眼部情報の角膜に関する一部の情報を、角膜プルキンエ像から導出した角膜形状情報によって代替してもよい。また、前眼部情報の一部または全体を、角膜形状情報に基づいて補正してもよい。補正の具体例として、角膜プルキンエ像に基づく角膜形状に、前眼部断面画像の角膜形状が合致するように、前眼部断面画像全体を変形させたうえで、変形後の画像に基づく各透光体の形状が、眼軸長演算に利用されてもよい。
このように、眼軸長演算において、角膜プルキンエ像から導出した角膜形状情報が考慮されることによって、眼軸長を、より適正に求めることができる。
シャインプルーフ光学系である第2光学系において、切断面(物面)に対する光軸の傾斜が小さいほど、撮影範囲を深さ方向に関して拡大させやすくなる。つまり、切断面(物面)に対して第2光学系の受光光軸(撮影光軸)の傾斜が小さいほど、角膜前面から水晶体後面までを、第2光学系によって撮影するうえで有利となる。但し、角膜前面から水晶体後面までが撮影できる程度に受光光軸を傾斜させると、第2光学系の光学系の受光光学系と、第3光学系の指標投影器とが、空間的に干渉してしまうおそれがある。
より詳細に説明する。通常、角膜形状を測定する手法の1つであるケラト測定では、角膜のφ2mm〜φ4mmの範囲内にある1以上の円周領域が、測定領域として用いられることが多い。このとき、パターン指標を形成する光束は、眼軸に対して14°(φ2mmに相当)〜29°(φ4mmに相当)の範囲の角度で投影される。
一方、第2光学系であるシャインプルーフ光学系で角膜前面から水晶体後面までを撮影しようとしたとき、第2光学系の受光光軸と切断面との角度は、より小さくすることが望ましい。従来の眼科用のシャインプルーフカメラは、主に前眼部の解析装置において利用されており、歪みの少なさや、解像度の高さが優先されたため、上記角度は、45°程度かそれよりも大きかった。これに対し、本実施形態のシャインプルーフ光学系における上記角度は、より深くまで撮影できることを優先して略40°程度か、それ未満とすることが望ましい。このため、指標投影器におけるそれぞれの光束出射位置と、第2光学系の受光光軸とが、視軸に対して略同一の円周上に配置され得る。そのうえで各部の光学素子のサイズを考慮すると、上記の干渉の問題が生じ得る。
これに対し、第2実施形態では、第3光学系の指標投影器は、第2光学系における受光光軸を避けるようにして配置される。より詳細には、第2光学系によって形成される前眼部の切断面の法線方向(少なくとも、第2光学系の受光光学系が置かれる方向)を避けるようにして、第3光学系の指標投影器が配置されていてもよい。例えば、法線方向が上下方向である場合、第3光学系の光軸に対して±90°方向(水平方向を0°とする)となる位置を避けるようにして、第3光学系の指標投影器が配置されてもよい。
指標投影器から投影されるパターン指標は、第3光学系の光軸に対して±90°方向(水平方向を0°とする)となる位置を避けて形成される。パターン指標は、第3光学系の光軸に関して対称形のパターン形状を有してもよい。例えば、線、又は、複数の点によって形成された、2次元的なパターンであってもよい。例えば、円周上に配置される複数の点指標が、パターン指標として投影されてもよい。また、複数のパターンを組み合わせてもよい。
「実施例」
次に、第1および第2実施形態に対応する1つの実施例を、図1〜図7を参照して説明する。
<実施例の全体構成>
まず、図1を参照して、実施例に係る眼科装置10の概略構成を示す。
本実施例において、眼科装置10は、他覚式眼屈折力測定装置(特に、本実施例では、オートレフラクトメータ)と、シャインプルーフカメラと、の複合機である。本実施例において、眼科装置10は、据え置き型の検査装置であるが、必ずしもこれに限られるものでは無く、手持ち型であってもよい。
図1に示すように、眼科装置10は、測定ユニット11、基台12、アライメント駆動部13、顔支持ユニット15、モニタ16、および、制御部50、を少なくとも有している。
測定ユニット11は、被検眼を検査に利用される測定系および撮影系等を備える。本実施例では、図2に示す光学系が配置されている。
アライメント駆動部13は、測定ユニット11を基台12に対して3次元的に移動可能であってもよい。
顔支持ユニット102は、測定ユニット11の正面において被検者の顔を固定するために利用される。顔支持ユニット102は、基台12に対して固定されており、被検者の顔を支持する。
演算制御部(プロセッサともいう。以下、単に、制御部と称する)50は、眼科装置10全体の制御を司る。また、測定ユニット11を介して取得された各種の検査結果を処理する。
<光学系>
次に、図2を参照して、眼科装置10における光学系を説明する。
一例として、眼科装置10は、測定光学系100、固視標呈示光学系150、正面撮影光学系200、断面撮影光学系300a,300b、および、指標投影光学系400を備える。また、各光学系の光路を分岐および結合する、ビープスプリッタ501,502,503を有する。
<測定光学系>
測定光学系100は、被検眼Eの眼屈折力を他覚的に測定する。例えば、SPH:球面度数、CYL:柱面度数、AXIS:乱視軸角度、の各値が、眼屈折力の測定結果として取得されてもよい。
測定光学100は、投影光学系100a、および、受光光学系100bを有する。
投影光学系100aは、少なくとも測定光源111を有し、被検眼Eにおける瞳孔Pの中心部または角膜頂点を介して、被検眼Eの眼底にスポット状の測定光を投影する。本実施例では、測定光として赤外光が利用される。但し、必ずしもこれに限られるものではなく、測定光は可視光であってもよい。測定光源111は、SLD光源であってもよいし、LED光源であってもよいし、その他の光源であってもよい。
本実施例では、投影光学系100aおよび受光光学系100bの共通経路上にプリズム115が配置される。プリズム115が光軸L1周りに回転されることによって、瞳上での投影光束が高速に偏心回転される。一例として、本実施例では、瞳上のφ2mm〜φ4mmの領域で、投影光束が偏心回転される。この領域が、本実施例における眼屈折力の測定領域となる。
受光光学系100bは、少なくともリングレンズ124と、撮像素子125と、を有する。図2に示すように、測定光学系100は、その他にもレンズや絞り等の光学素子を有していてもよい。受光光学系100bは、眼底から反射された測定光束の反射光束を、瞳孔の周辺部を介してリング状に取り出す。リングレンズ124は、瞳孔共役位置に配置されており、撮像素子125は、眼底共役位置に配置されている。リングレンズ124を介して撮像素子125上に形成されるリング像が解析されることによって、眼屈折力が導出される。
前述の通り、本実施例では、瞳上で測定光が高速に偏心回転されているので、回転周期に対して十分長い時間の露光に基づく撮像素子125からの出力画像、或いは、撮像素子125から逐次出力される画像データの加算画像、に対して解析処理が行われ、眼屈折力が導出される。本実施例では、SPH:球面度数、CYL:柱面度数、AXIS:乱視軸角度の値が、解析処理の結果として少なくとも取得される。
<固視標呈示光学系>
固視標呈示光学系300は、被検眼Eに対して固視標を呈示する。固視標は、測定光学系100の光軸上に呈示される。固視標呈示光学系300は、被検眼を固視させるために利用される。また、雲霧および調節負荷を、被検眼に与えるために利用される。例えば、固視標呈示光学系300は、光源151、および、固視標板155を少なくとも備える。固視標板155は、駆動部155aによって、光軸に沿って移動可能である。これにより、被検眼Eに対する固視標の呈示距離(呈示位置)を変更できる。
<正面撮影光学系>
正面撮影光学系200は、被検眼Eの前眼部の正面画像を撮像する。例えば、正面撮影光学系200は、撮像素子205等を備える。正面画像として、前眼部の観察画像が取得されてもよい。観察画像は、アライメント等に利用される。また、指標投影光学系400から被検眼の角膜に投影されるパターン指標による指標像(パターン指標像)が、正面撮影光学系200によって撮影される。
<断面撮影光学系>
断面撮影光学系300a,300bは、前眼部の断面画像を撮影するために利用される。断面撮影光学系300a,300bは、照射光学系300aと受光光学系300bと、を備える。照射光学系300aは、測定光学系100の測定光の投光光軸(光軸L1)と同軸で、スリット光を前眼部に対して照射する。照射光学系300aは、光源311およびスリット312等を有する。本実施例において、照明光であるスリット光は、可視光である。例えば、光源311には、青色光を発する可視光源が使用されてもよい。
本実施例では、前眼部におけるスリット光の通過断面を「切断面」と称する。切断面は、断面撮影光学系300a,300bの物面となる。図2において、スリット312の開口は、水平方向(図2の紙面奥行き方向)を長手方向とする。よって、本実施例では、光軸L1を含む水平面(XZ断面)が切断面として設定される。本実施例では、少なくとも、角膜前面から水晶体後面までの間に切断面が形成される。
受光光学系300bは、レンズ系322および撮像素子321等を有する。受光光学系300において、レンズ系322および撮像素子321は、前眼部に設定される切断面とシャインプルーフの関係に配置される。すなわち、切断面とレンズ系322の主平面と撮像素子321の撮像面との各延長面が、1本の交線(一軸)で交わるような光学配置となっている。撮像素子321からの信号に基づいて前眼部の断面画像(図3参照)が取得される。
<指標投影光学系>
本実施例において、指標投影光学系400は、複数の点光源401を有する。本実施例において、各点光源401は、赤外光を発する。但し、可視光であってもよい。図4A、図4Bに示すように、本実施例において、指標投影光学系400は、指標投影器410として、測定ユニット11の前面に配置されている。指標投影光学系400は、角膜形状を測定するためのパターン指標を、被検眼と対向する正面から前眼部へ投影する。本実施例では、光軸L1に対して対称な4点の点像によるパターン指標が、角膜に対して投影される。パターン指標が投影される円周領域が、指標投影光学系400および正面撮影光学系200による角膜形状の測定領域である。一例として、本実施例では、所定の曲率半径を持つ角膜模型眼が所定作動距離の位置に置かれたときに、角膜模型眼のφ3mmの円周領域が、パターン指標を構成するそれぞれの点像が投影される。なお、本実施例では、パターン指標は4点の点像によって構成されるものとしたが、指標の数は、必ずしもこれに限られるものでは無い。パターン指標は、3点以上の複数の点像によって構成されていてもよいし、線状の指標像等が含まれていてもよい。
ところで、本実施例では、断面撮影光学系300における受光光軸L2は、光軸L1の直下(−90°方向)に配置されている。角膜前面から水晶体後面までの撮影範囲を実現するために、切断面に対して第2光学系の受光光軸(撮影光軸)の傾斜が十分に小さい結果として、装置を側面から見たときに、指標投影光学系400から投影されるパターン指標の光線と、受光光軸L2とが、接近した位置関係に置かれる(図4A参照)。
ここで、図4Bには、測定部13に仮想的に配置される(実際には配置されていない)指標投影器450を、破線で示している。指標投影器450は、指標投影器400と同一の円周領域に、マイヤリングを投影する。パターン指標の光線と、受光光軸L2とが、接近した位置関係である場合において、マイヤリング等のリング上のパターン指標を投影しようとすると、指標投影器450に、受光光軸L2が干渉してしまうことが見て取れる。
これに対し、指標投影器410は、光軸L1の下方を避けるようにして配置されている。例えば、図4Bでは、光軸L1の右上、右下、左上、左下の4か所それぞれに、光源401と、角度調整用のミラー402(図2では図示を省略)と、が配置された装置構成が例示されている。本実施例では、光軸L1に対して対称な4点の点像によるパターン指標が角膜に対して投影される。本実施例では、このような指標投影器410の配置の結果、断面撮影光学系300による広範囲の撮影と、プルキンエ像による角膜形状の取得と、が両立される。
<アライメント指標投影光学系>
更に、眼科装置10は、アライメント用光源600を備える。アライメント用光源600は、左右に1つずつ設けられていてもよい。例えば、光軸L1を含む水平面に沿って、光束が投影される。本実施例では、指標投影光学系400と、光源600と、によって、アライメント指標投影光学系が形成される。指標投影光学系400と、光源600とのうち、一方からは拡散光が投影され、他方からは平行光が投影される。平行光による角膜プルキンエ像と拡散光によるプルキンエ像とが所定の比率で撮影されるように、前後方向に移動させることで、作動距離調整が行われてもよい。
<制御動作>
次に、眼科装置10の制御動作を、図5のフローチャートを参照しつつ説明する。
本実施例では、眼科装置10によって、角膜曲率測定、前眼部断面画像の撮影、および、眼屈折力測定、が順番に実行され、測定および撮影の結果に基づいて眼軸長が取得されるものとして、説明する。
まず、被検眼Eに対する測定部11の位置合わせ(アライメント)が行われる(S1)。検者は、被検者に、顔を顔支持ユニット15へ載せるように指示する。また、固視標の呈示および前眼部観察画像の取得が開始される。
その後、例えば、正面撮影光学系200を介して取得される前眼部の観察画像に少なくとも基づいて、被検眼と装置とが、所定の位置関係へと調整される。より詳細には、光軸L1が被検眼Eの角膜頂点と一致するようにXY方向に関するアライメントが行われる。また、被検眼と装置との間隔が、所定の作動距離となるように、Z方向に関するアライメントが行われる。このとき、図示なきアライメント指標を角膜に投影し、観察画像において検出されるアライメント指標に基づいてアライメントが調整されてもよい。
次に、角膜形状が測定される(S2)。指標投影器410(指標投影光学系400)からパターン指標を投影し、パターン指標の角膜プルキンエ像を、正面撮影光学系200によって撮影する。角膜プルキンエ像に基づいて角膜形状情報を取得する。角膜プルキンエ像の像高に基づいて、角膜形状情報が導出される。本実施例では、角膜形状情報として、角膜曲率、乱視度数、および、乱視軸角度の各値が少なくとも取得される。
次に、本実施例では、眼屈折力が測定される(S3)。例えば、先に予備測定が実施され、次に、本測定が実施されてもよい。
予備測定では、固視標が所定の呈示距離に配置された状態で、被検眼Eの眼屈折力が測定される。測定時において、被検眼Eに対して光学的に十分な遠方の距離であり、0D眼の遠点に相当する初期位置に、固視標板155が配置されてもよい。この状態で照射された測定光に基づいて撮像素子125によって撮像されるリング像が、演算制御部50によって画像解析される。解析結果として、各経線方向の屈折力の値が求められる。各経線方向の屈折力に所定の処理を施すことによって、少なくとも、予備測定における球面度数を取得する。
続いて、制御部50は、被検眼Eの予備測定の球面度数に応じて、被検眼Eの焦点が合う雲霧開始位置に、固視標板155を移動させる。これによって、被検眼Eには固視標がはっきりと観察されるようになる。その後、制御部50は、雲霧開始位置から固視標を移動させることによって、制御部50は、被検眼Eに対して雲霧を付加する。これによって、被検眼Eの調節を解除させる。
被検眼Eに雲霧を付加した状態で、本測定が行われる。雲霧が付加された被検眼Eについて撮像されたリング像に対し、所定の解析処理が行われることで、被検眼のSPH:球面度数、CYL:柱面度数、AXIS:乱視軸角度の他覚値が取得される。
次に、前眼部の断面画像が撮影される(S4)。このとき、撮影動作は、眼屈折力の本測定の完了後、直ちに実行される。例えば、眼屈折力の本測定の完了をトリガとして、断面画像の撮影動作が実行されてもよい。つまり、本測定の完了後、直ちに、照射光学系300aから可視光による照明光を照射すると共に、撮像素子321に結像される前眼部の断面画像を取得する。前眼部の断面画像が、眼屈折力の本測定の完了後、直ちに実行されるので、眼屈折力の測定時と断面画像の撮影時との間でアライメントズレが軽減される。
更に、本実施例では、断面画像の撮影の前には、可視光が照射されないので、断面画像の撮影時に縮瞳していることが抑制される。その結果、前眼部のより深くまでが撮影された断面画像が、良好に撮影されやすくなる。
次に、演算制御部50は、S2〜S4の各ステップで取得された情報または画像に基づいて、被検眼の眼軸長を演算する。
本実施例では、切断面上での光線追跡演算に基づいて眼軸長が導出される。
図6に示すように、遠点FPから被検眼に入射する光線(例えば、図6の光線Lx)を追跡し、光線が被検眼の各透光体によって屈折されて光軸と交わるときの交点の位置を求める。求められた交点と角膜頂点との距離が、眼軸長として導出される。なお、本実施例では、説明の便宜上、それぞれの透光体(角膜、房水、および、水晶体)における屈折率は、それぞれ一定であり、それぞれの内部での屈折変化が無いものとする。但し、必ずしもこれに限られるものではなく、透光体内部での屈折率の変化(例えば、水晶体の内側−外側間の屈折率の変化)を考慮して、眼軸長が導出されてもよい。
また、前眼部情報である断面画像とは別に、透光体の屈折率に関する屈折率情報を取得し、屈折率情報を、眼軸長を導出するうえで利用してもよい。つまり、眼軸長を取得するうえで屈折率情報に基づく透光体の屈折率が更に考慮されてもよい。屈折率情報は、例えば、水晶体の屈折率は、加齢による変化があることが知られている。そこで、水晶体の屈折率が年齢ごとに対応付けられた計算式やルックアップテーブルを、装置が有していてもよい。この場合、年齢が入力されることで、年齢に応じた屈折率が取得される。この屈折率を用いて光線追跡演算が行われてもよい。
この手法においては、遠点FPの位置の他に、以下のパラメータが利用される。以下のパラメータは、シャインプルーフ画像および角膜形状情報に基づいて取得される。
Ra :角膜前面の曲率半径
Rp :角膜後面の曲率半径
CT :角膜厚
ACD:前房深度
ra :水晶体前面の曲率半径
rp :水晶体後面の曲率半径
LT :水晶体厚
また、眼屈折力の測定結果に基づいて、角膜頂点に対する被検眼の遠点FPの位置が求められる。例えば、被検眼Eに乱視が無く、SPH=−5Dであり、VD=12mmであれば、12+1000/5=212mmが、角膜頂点から遠点FPまでの距離となる。ここからの光線が、被検眼の眼底に結像すると考えられる。なお、12mmのVDは、眼鏡レンズの装用を前提とした角膜頂点間距離を示す一定値である。VDは、装置によって異なり得る。
ところで、広く利用されているSPH、CYL、AXISによる眼屈折力の表現形式では、SPHは、強主経線(又は弱主経線)に関する屈折力を示しているので、切断面での光線追跡において、必ずしも適切な値とはならない。例えば、SPH=−5D、CYL=−2D、AXIS=30°であった場合を考える。この場合、上記光学系の例で水平断面を取得したとすると、この断面での屈折力は−5Dでも無いし、CYLを付加した−7Dでも無い。
これに対し、本実施例では、切断面上での眼屈折力である面上眼屈折力を求めて、面上屈折力に基づいて、遠点FPの位置が設定される。ここで、任意の面での屈折度数は、次の式によって表現される。
P(θ)=S+C×[sin(θ−A)]
但し、θは、水平面に対する角度であって、水平方向を0°とする。本実施例の切断面は、水平面(θ=0°)である。このため、SPH=−5D、CYL=−2D、AXIS=30°である場合は、P(0°)=−5.5Dが算出される(図7参照)。この場合、12+1000/5.5=194mmが、切断面における角膜頂点から遠点FPまでの距離となる。
ここで、このようにして設定された遠点FPからの光線が追跡される。例えば、遠点FPから一定位置(一例として、被検眼の瞳(角膜の奥3mm程度)の位置でφ6mmの位置)に向かう光線(例えば、図6の光線Lx)を導く。なお、一定位置を被検眼の瞳の位置でφ6mmとすることは、一例に過ぎず、適宜変更可能である。
この光線は、まず、角膜前面で最初の屈折が生じる。光線と角膜前面の交点が、角膜前面の曲率半径Raと、遠点FPの位置および遠点FPでの光線角度に基づいて、算出される。また、更に、該交点での光線の入射角が算出される。角膜前面に到達した光線は、スネルの法則に基づいて、入射角に対して決まった屈折角で、向きを変化させる。このようにして、それぞれの透光体境界面での光線が、逐次追跡される。その際、シャインプルーフ画像および角膜形状情報に基づいて取得される各種パラメータ(Ra,Rp,CT,ACD,ra,rp,LT)が、各境界面と光線との交点とを与えるために適宜利用される。本実施例では、最終的に、水晶体後面を出た後に、眼の軸(ここでは視軸)と交わる点を求める。交点から角膜頂点(ここでは原点)までの距離が、眼軸長ALとして利用される。
なお、光線追跡演算において上記の各種パラメータ(Ra,Rp,CT,ACD,ra,rp,LT)を利用する場合、本実施例では、少なくとも角膜前面の曲率半径Raについては、パターン指標の角膜プルキンエ像に基づく値が利用され、残りの値については、シャインプルーフ画像に基づく値が利用される。一般に、角膜前面形状については、シャインプルーフ画像に基づく測定精度よりも、角膜プルキンエ像に基づく測定精度のほうが、高いからである。なお、前述の通り、本実施例では、角膜形状情報として、角膜曲率、乱視度数、および、乱視軸角度の各値が少なくとも取得される。切断面に関して屈折度数を求めた手法と同様の手法を用いて、これらの値から、切断面における角膜曲率(角膜前面の曲率)を求めることができる。求めた値の逆数が、Raとして利用される。
以上のようにして、一定位置に向かう光線の追跡によって眼軸長を求めることができる。但し、光線追跡の手法は、上記手法に限定されない。例えば、近軸計算によって遠点から結像する点が求められても良い。また、被検眼に入射する位置が互いに異なる複数の光線を考慮して、遠点から結像する点が求められてもよい。例えば、近軸光線と近軸とは異なる一定位置に向かう光線とのそれぞれの光線に対する光線追跡を組み合わせてもよい。複数本の光線の光線追跡が行われる場合、眼軸長の最終的な測定値(演算値)は、それぞれの光線追跡による眼軸長の平均値であってもよい(加重平均値であってもよい)。
また、測定光学系100による測定領域(瞳上のφ2mm〜φ4mm)に向かう光線を追跡することで、眼軸長を求めてもよい。例えば、瞳上のφ2mm〜φ4mmの領域に向かう複数本の光線のそれぞれで、光線追跡を実施し、各々の光線追跡によって求められる眼軸長の平均値を、演算結果として取得してもよい。より適切な条件で光線追跡が行われるので、眼軸長がより精度よく取得されやすくなる。
なお、本実施例において得られる眼軸長値には、所定のオフセット値が加えられていてもよい。オフセット値により、演算値と実測値との誤差が補正される。
また、遠点から出射し、角膜形状測定用のパターン指標が投影される円周領域を通過する光線を追跡することで、光線追跡が行われてもよい。これにより、光線追跡の条件が一層適正になるため、眼軸長がより精度よく取得されやすくなる。
求められた眼軸長は、モニタ16において表示される。本実施例では、眼屈折力(SPH、CYL、AXIS)および角膜形状情報のうち、少なくとも一方と共に、眼軸長が表示される。被検眼に対する過去の測定結果が存在する場合、過去の眼軸長測定結果と共に、今回の測定結果が表示されてもよい。例えば、横軸を年齢(測定日)縦軸を眼軸長とするトレンドグラフによって、測定結果が表示されてもよい。勿論、測定結果の表示態様はこれらに限定されるものでは無い。
<変容例>
以上、実施形態および実施例に基づいて説明を行ったが、本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施例において、光線追跡に利用される各種パラメータ(Ra,Rp,CT,ACD,ra,rp,LT)には、いずれも、実測値が利用された。但し、必ずしもこれに限られるものではなく、各種パラメータは、部分的に、標準値(仮定値)が用いられてもよい。標準値は、平均値であってもよいし、所定の眼光学モデル(例えば、グルストランド模型眼モデル等)において採用される値であってもよい。標準値は、年齢、性別、地域のうち少なくともいずれか毎に、複数用意されていてもよく、どの標準値を用いて眼軸長を求めるかについてを、検者が選択可能であってもよい。
また、例えば、上記実施例では、被検眼の眼軸長が、被検眼の眼屈折力と前眼部情報とに基づく演算処理の結果として、取得された。但し、必ずしもこれに限られるものではなく、機械学習アルゴリズムによって訓練された数学モデルを用いて、眼軸長を取得してもよい。数学モデルは、例えば、入力データと出力データとの関係を予測するためのデータ構造を指す。数学モデルは、訓練データセットを用いて訓練されることで構築される。訓練データセットは、入力用訓練データと出力用訓練データのセットである。入力用訓練データは、数学モデルに入力されるサンプルデータである。例えば、入力訓練データには、過去に取得された複数の被検眼の眼屈折力と、前眼部情報と、が用いられる。出力用訓練データは、数学モデルによって予測する値のサンプルデータである。例えば、出力用訓練データには、過去に取得された複数の被検眼の眼軸長値が用いられる。眼軸長値は、光干渉式または超音波式の眼軸長測定装置で取得された測定値であってもよい。数学モデルは、ある入力訓練データが入力されたときに、それに対応する出力用訓練データが出力されるように訓練される。本実施例では、演算制御部が、数学モデルに対して眼屈折力と前眼部情報とを入力することで、被検眼の眼軸長値を、予測値として取得してもよい。
また、例えば、上記実施形態および実施例において、雲霧を付加するために固視標を移動する間、逐次、水晶体の形状情報を含む前眼部情報を取得してもよい。これにより、前眼部情報から水晶体の形状変化を検出し、形状変化に基づいて雲霧が適正に行われているか否かが確認されてもよい。
10 眼科装置
50 制御部
100 測定光学系
300a,300b 断面撮影光学系




Claims (10)

  1. 被検眼の眼底に対して測定光を投光し、被検眼の眼屈折力を前記測定光の眼底反射光に基づいて取得する第1光学系と、
    前眼部の形状に関する情報である前眼部情報であって、面上に前記第1光学系の光軸が配置される切断面に関する前眼部情報を取得するための第2光学系と、
    前記切断面上での眼屈折力である面上眼屈折力と、前記切断面に関する前記前眼部情報とに基づいて被検眼の眼軸長を取得する眼軸長取得手段と、を備える眼科装置。
  2. 前記第2光学系は、前記被検眼の前眼部に設定される前記切断面の断面画像を撮影する断面撮影光学系を含み、
    前記眼軸長取得手段は、前記面上眼屈折力と、前記断面画像に基づく前記前眼部情報と、に基づいて被検眼の眼軸長を取得する、請求項1記載の眼科装置。
  3. 前記断面撮影光学系による前記断面画像の撮影範囲が、被検眼の角膜前面から少なくとも水晶体前面までを含んでいる、請求項2記載の眼科装置。
  4. 角膜形状を測定するためのパターン指標を、被検眼と対向する正面から前眼部へ投影する指標投影器を有し、前記パターン指標の角膜プルキンエ像を撮影する第3光学系を、更に含み、
    前記眼軸長取得手段は、前記面上眼屈折力、前記前眼部情報、および、前記角膜プルキンエ像に基づく角膜形状情報、に基づいて前記眼軸長を取得する請求項2または3に記載の眼科装置。
  5. 前記前眼部情報は、角膜厚、角膜前面曲率半径、角膜後面曲率半径、前房深度、水晶体厚、水晶体前面曲率半径、および、水晶体後面曲率半径、の少なくとも2つ以上を特定可能な情報である、請求項1から4のいずれかに記載の眼科装置。
  6. 被検眼における透光体の屈折率に関する屈折率情報を取得する屈折率情報取得手段を更に有し、
    前記眼軸長取得手段は、前記屈折率情報に基づく透光体の屈折率を更に考慮して、被検眼の眼軸長を取得する請求項1から5のいずれかに記載の眼科装置。
  7. 前記前眼部情報は、前記第1光学系による前記眼屈折力の測定対象となった前記前眼部の領域である測定領域における前眼部の形状を特定可能な情報を含み、
    前記眼軸長取得手段は、前記面上屈折力と、前記測定領域における前眼部情報とに基づいて前記眼軸長を取得する請求項1から6のいずれかに記載の眼科装置。
  8. 前記眼軸長取得手段は、前記前眼部情報によって特定可能な前眼部の透光体の偏心を考慮して、前記眼軸長を取得する請求項1から7のいずれかに記載の眼科装置。
  9. 眼科用コンピュータのプロセッサによって実行されることによって、
    被検眼の眼屈折力を取得する第1取得ステップと、
    前眼部の形状を示す前眼部情報であって、面上に前記光学系の光軸が配置される切断面に関する前眼部情報を取得する第2取得ステップと、
    前記切断面上での眼屈折力である面上眼屈折力と、前記前眼部情報とに基づいて被検眼の眼軸長を取得する眼軸長取得ステップと、を眼科装置に実行させる、眼軸長演算プログラム。
  10. 前記第1取得ステップでは、被検眼のSPH:球面度数、CYL:柱面度数、AXIS:乱視軸角度の値を取得し、
    前記眼軸長取得ステップでは、SPH、CYL、AXISの値から変換された前記面上眼屈折力と、前記前眼部情報とに基づいて被検眼の眼軸長を取得する請求項9記載の眼軸長演算プログラム。
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