JP6310589B2 - 眼科装置 - Google Patents
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Description
請求項2に記載の発明は、被検眼を検査するための検査用光学系を含む光学系と、前記検査用光学系を移動する駆動部と、被検眼の前眼部を撮影する撮影部と、前記撮影部により取得された撮影画像を解析することにより、被検眼の3次元位置と、被検眼の瞳孔の状態を示す瞳孔情報とを取得する解析部と、前記3次元位置に基づき前記駆動部を制御して前記検査用光学系を移動させる位置合わせ処理と、前記瞳孔情報に基づいて前記光学系を制御する光学系制御処理とを実行する制御部とを有し、前記光学系は、フラッシュ光を出力する撮影光源を含み、前記検査用光学系と同軸に配置され、前記フラッシュ光を被検眼に照射する第2照明光学系と、前記検査用光学系と同軸に配置され、前記フラッシュ光の照射に同期して被検眼を撮影する第2撮影光学系とを含み、前記解析部は、前記瞳孔情報として瞳孔サイズを取得し、前記制御部は、前記光学系制御処理として、取得された瞳孔サイズに基づき前記撮影光源の発光強度を制御して前記フラッシュ光の強度を変更することを特徴とする眼科装置である。
[構成]
図1に示すように、眼科装置1は、眼底カメラユニット2、OCTユニット100および演算制御ユニット200を含んで構成される。眼底カメラユニット2は、従来の眼底カメラとほぼ同様の光学系を有する。OCTユニット100には、眼底のOCT画像を取得するための光学系が設けられている。演算制御ユニット200は、各種の演算処理や制御処理等を実行するコンピュータを具備している。
図1に示す眼底カメラユニット2には、被検眼Eの眼底Efの表面形態を表す2次元画像(眼底像)を取得するための光学系が設けられている。眼底像には、観察画像や撮影画像などが含まれる。観察画像は、たとえば、近赤外光を用いて所定のフレームレートで形成されるモノクロの動画像である。なお、被検眼Eの前眼部Eaに光学系のピントが合っている場合、眼底カメラユニット2は前眼部Eaの観察画像を取得することができる。撮影画像は、たとえば、可視光をフラッシュ発光して得られるカラー画像、または近赤外光若しくは可視光を照明光として用いたモノクロの静止画像であってもよい。眼底カメラユニット2は、これら以外の画像、たとえばフルオレセイン蛍光画像やインドシアニングリーン蛍光画像や自発蛍光画像などを取得可能に構成されていてもよい。
図2を参照しつつOCTユニット100の構成の一例を説明する。OCTユニット100には、眼底EfのOCT画像を取得するための光学系が設けられている。この光学系は、従来のスペクトラルドメインタイプのOCT装置と同様の構成を有する。すなわち、この光学系は、低コヒーレンス光を参照光と信号光に分割し、眼底Efを経由した信号光と参照光路を経由した参照光とを干渉させて干渉光を生成し、この干渉光のスペクトル成分を検出するように構成されている。この検出結果(検出信号)は演算制御ユニット200に送られる。
演算制御ユニット200の構成について説明する。演算制御ユニット200は、CCDイメージセンサ115から入力される検出信号を解析して眼底EfのOCT画像を形成する。そのための演算処理は、従来のスペクトラルドメインタイプのOCT装置と同様である。
眼科装置1の制御系の構成について図3を参照しつつ説明する。
眼科装置1の制御系は、制御部210を中心に構成される。制御部210は、たとえば、前述のマイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、通信インターフェイス等を含んで構成される。制御部210には、主制御部211と、記憶部212と、光学系位置取得部213と、移動情報特定部214とが設けられている。
主制御部211は前述した各種の動作制御を行う。なお、合焦レンズ31の移動制御は、図示しない合焦駆動部を制御して合焦レンズ31を光軸方向に移動させるものである。それにより、撮影光学系30の合焦位置が変更される。また、主制御部211は、光学系駆動部2Aを制御して、眼底カメラユニット2に設けられた光学系を3次元的に移動させることができる。
記憶部212は、各種のデータを記憶する。記憶部212に記憶されるデータとしては、たとえば、OCT画像の画像データ、眼底像の画像データ、被検眼情報などがある。被検眼情報は、患者IDや氏名などの被検者に関する情報や、左眼/右眼の識別情報などの被検眼に関する情報を含む。また、記憶部212には、眼科装置1を動作させるための各種プログラムやデータが記憶されている。
各撮影画像から基準点に相当する画像領域を抽出する抽出工程;
各撮影画像における基準点に相当する画像領域の分布状態(座標)を算出する分布状態算出工程;
得られた分布状態に基づいて歪曲収差を表すパラメータを算出する歪曲収差算出工程;
得られたパラメータに基づいて歪曲収差を補正するための係数を算出する補正係数算出工程。
光学系位置取得部213は、眼科装置1に搭載された検査用光学系の現在位置を取得する。検査用光学系とは、被検眼Eを光学的に検査するために用いられる光学系である。この実施形態の眼科装置1(眼底カメラとOCT装置の複合機)における検査用光学系は、被検眼の画像を得るための光学系である。
詳細は後述するが、解析部231は、前眼部カメラ300により取得された撮影画像を解析することにより、眼球運動による被検眼Eの変位方向および変位量を示す変位情報を取得する。移動情報特定部214は、この変位情報に示す変位方向および変位量に対応する移動方向および移動量を対応情報212aに基づいて特定する。この処理は、変位情報に示す変位方向および変位量に対応付けられた移動方向および移動量を、対応情報212aに含まれる対応関係のうちから探索するものである。
画像形成部220は、CCDイメージセンサ115からの検出信号に基づいて、眼底Efの断層像の画像データを形成する。この処理には、従来のスペクトラルドメインタイプの光コヒーレンストモグラフィと同様に、ノイズ除去(ノイズ低減)、フィルタ処理、FFT(Fast Fourier Transform)などの処理が含まれている。他のタイプのOCT装置の場合、画像形成部220は、そのタイプに応じた公知の処理を実行する。
画像処理部230は、画像形成部220により形成された画像に対して各種の画像処理や解析処理を施す。たとえば、画像処理部230は、画像の輝度補正や分散補正等の各種補正処理を実行する。また、画像処理部230は、眼底カメラユニット2により得られた画像(眼底像、前眼部像等)に対して各種の画像処理や解析処理を施す。
画像処理部230には解析部231が設けられている。解析部231は、前眼部カメラ300Aおよび300Bにより実質的に同時に得られた2つの撮影画像を解析することで、被検眼Eの3次元位置を求める。この処理を実行するための構成の一例として、解析部231には、画像補正部2311と、特徴点特定部2312と、3次元位置算出部2313とが設けられている。
画像補正部2311は、前眼部カメラ300により得られた各撮影画像の歪みを、記憶部212に記憶されている収差情報に基づいて補正する。この処理は、たとえば、歪曲収差を補正するための補正係数に基づく公知の画像処理技術によって実行される。なお、前眼部カメラ300の光学系が撮影画像に与える歪曲収差が十分に小さい場合などには、上記収差情報および画像補正部2311を設けなくてもよい。
特徴点特定部2312は、(画像補正部2311により歪曲収差が補正された)各撮影画像を解析することで、前眼部Eaの所定の特徴点に相当する当該撮影画像中の位置(特徴点の位置と呼ぶ)を特定する。所定の特徴点としては、たとえば被検眼Eの瞳孔中心または角膜頂点が適用される。以下、瞳孔中心を特定する処理の具体例を説明する。
3次元位置算出部2313は、2以上の前眼部カメラ300の位置と、特徴点特定部2312により特定された2以上の撮影画像中の特徴点の位置とに基づいて、被検眼Eの特徴点の3次元位置を算出する。この処理について図5Aおよび図5Bを参照しつつ説明する。
z方向の分解能(奥行き分解能):Δz=H×H×Δp/(B×f)
(1)解析部231が、2以上の前眼部カメラ300による動画撮影において実質的に同時に得られた2以上のフレームを逐次に解析することで、被検眼Eの3次元位置を逐次に求める。
(2)制御部210が、解析部231により逐次に求められる被検眼Eの3次元位置に基づき光学系駆動部2Aを逐次に制御することにより、検査用光学系の位置を被検眼Eの動きに追従させる。
特徴領域特定部2314は、前眼部カメラ300により取得された撮影画像を解析することで、前眼部Eaの特徴部位に相当する当該撮影画像中の特徴領域を特定する。この処理は、特徴点特定部2312と同様にして実行可能である。前眼部Eaの特徴部位の例として瞳孔や虹彩がある。瞳孔に相当する特徴領域を瞳孔領域と称し、虹彩に相当する特徴領域を虹彩領域と称する。
眼底Efの周辺部を検査する場合のように眼球運動が作用している状態の被検眼Eを検査する場合、撮影画像における前眼部Eaの特徴領域(瞳孔等)の形状は、被検眼Eの変位方向や変位量に応じて変化する。形状情報取得部2315は、このような特徴領域の形状を取得するものである。
変位情報取得部2316は、形状情報取得部2315により取得された形状情報に基づいて、眼球運動による被検眼Eの変位方向および変位量を示す変位情報を取得する。この処理は、たとえば、あらかじめ作成された、形状情報に示す情報と変位方向および変位量とが対応付けられた情報を参照して実行される。この情報を形状/変位対応情報と呼ぶ。形状/変位対応情報は、たとえば、被検眼または模型眼の様々な向きに対応する長径および短径の方向と長さ比(楕円率)とを、シミュレーションや実計測で求めることにより作成される。
アライメントが適用される場合に解析部231が実行する処理の例を説明する。アライメントでは、照明光学系10および撮影光学系30により取得される前眼部Eaの正面画像(たとえば観察画像)が取得される。この正面画像は、アライメント指標が投影されている状態の前眼部Eaを撮影することで得られる。よって、この正面画像にはアライメント指標が描出されている。アライメント指標の描出態様の例を図6Aおよび図6Bに示す。図6Aおよび図6Bにおいて、被検眼Eの像は省略されている。
ユーザインターフェイス240には、表示部240Aと操作部240Bとが含まれる。表示部240Aは、前述した演算制御ユニット200の表示デバイスや表示装置3を含んで構成される。操作部240Bは、前述した演算制御ユニット200の操作デバイスを含んで構成される。操作部240Bには、眼科装置1の筐体や外部に設けられた各種のボタンやキーが含まれていてもよい。たとえば眼底カメラユニット2が従来の眼底カメラと同様の筺体を有する場合、操作部240Bは、この筺体に設けられたジョイスティックや操作パネル等を含んでいてもよい。また、表示部240Aは、眼底カメラユニット2の筺体に設けられたタッチパネルなどの各種表示デバイスを含んでいてもよい。
眼科装置1の動作について説明する。眼科装置1の動作例を図7および図8に示す。
図7を参照しつつ第1の動作例を説明する。第1の動作例では、被検眼Eの3次元位置に基づき検査用光学系を移動させる第1位置合わせ処理の後に、被検眼Eの変位情報に基づき検査用光学系を移動させる第2位置合わせ処理を実行する場合について説明する。第1位置合わせ処理では被検眼Eの空間的な位置に合わせて検査用光学系を移動させ、第2位置合わせ処理では被検眼Eの眼球運動の状態に合わせて検査用光学系を移動させる。
まず、ユーザは、ユーザインターフェイス240を用いて被検者の患者情報を入力する。患者情報としては、患者ID、患者氏名などがある。
次に、ユーザは、ユーザインターフェイス240を用いて、被検者に対して実施される検査の種別を選択入力する。検査種別の項目としては、検査部位(眼底中心部、眼底周辺部、視神経乳頭、黄斑など)、被検眼(左眼、右眼、両眼)、画像撮影パターン(眼底像のみ、OCT画像のみ、双方)、OCTスキャンパターン(ラインスキャン、十字スキャン、ラジアルスキャン、円スキャン、3次元スキャン等)などがある。
検査種別の選択が完了したら第1位置合わせ処理の開始指示がなされる。この開始指示は、ステップ2に示す検査種別の選択を受けて制御部210が自動で行うものであってもよいし、操作部240Bを用いてユーザが手動で行うものであってもよい。
第1位置合わせ処理の開始指示がなされると、制御部210は前眼部カメラ300Aおよび300Bによる前眼部Eaの撮影をそれぞれ開始させる。この撮影は、前眼部Eaを撮影対象とする動画撮影である。各前眼部カメラ300Aおよび300Bは所定のフレームレートで動画撮影を行う。ここで、前眼部カメラ300Aおよび300Bによる撮影タイミングが制御部210によって同期されていてもよい。各前眼部カメラ300Aおよび300Bは、取得されたフレームをリアルタイムで順次に制御部210に送る。制御部210は、双方の前眼部カメラ300Aおよび300Bにより得られたフレームを、撮影タイミングに応じて対応付ける。つまり、制御部210は、双方の前眼部カメラ300Aおよび300Bにより実質的に同時に取得されたフレーム同士を対応付ける。この対応付けは、たとえば、上記の同期制御に基づいて、または、前眼部カメラ300Aおよび300Bからのフレームの入力タイミングに基づいて実行される。制御部210は、対応付けられた一対のフレームを解析部231に送る。
画像補正部2311は、制御部210から送られた各フレームの歪みを、記憶部212に記憶されている収差情報に基づいて補正する。この補正処理は前述の要領で実行される。歪みが補正された一対のフレームは、特徴点特定部2312に送られる。
3次元位置算出部2313は、前眼部カメラ300Aおよび300Bの位置と、特徴点特定部2312により一対のフレームについて特定された特徴点の位置とに基づいて、被検眼Eの特徴点(瞳孔中心)の3次元位置を算出する。この処理は前述の要領で実行される。
制御部210は、ステップ6で算出された瞳孔中心の3次元位置に基づいて、検査用光学系の光軸を被検眼Eの軸に合わせるように、かつ、被検眼Eに対する検査用光学系の距離が所定の作動距離になるように光学系駆動部2Aを制御する。
ステップ7による検査用光学系の移動がなされると、制御部210は、検査用光学系の位置が収束したか判定を行う。この判定処理は、たとえばアライメント指標を利用して行われる。アライメント指標は、アライメントの状態に応じてその観察状態が変化する。具体的には、アライメントが好適な状態においてはアライメント指標の2つの像がほぼ同じ位置に観察され、アライメント状態が悪化するほど2つの像の位置が離れて観察される。制御部210は、CCDイメージセンサ35により撮影された2つの像の間の距離を求め、この距離が所定閾値以下であるか判断する。この距離が所定閾値以下であると判断された場合(S8:YES)、検査用光学系の位置は収束したものと判定して第1位置合わせ処理は終了となり、ステップ9に示す第2位置合わせ処理に移行する。
ステップ8において検査用光学系の位置が収束したと判定された場合(S8:YES)、制御部210は、第1位置合わせ処理を終了させるとともに第2位置合わせ処理を開始させる。
特徴領域特定部2314は、画像補正部2311から送られた各フレームを解析することで、前眼部Eaの特徴部位(瞳孔)に相当するフレーム中の特徴領域(瞳孔領域)を特定する。
形状情報取得部2315は、ステップ10で特定された特徴領域を解析することで、この特徴領域(瞳孔領域)の形状情報を取得する。この処理は、たとえば、瞳孔領域の近似楕円の長径および短径を求めることにより実行される。
変位情報取得部2316は、ステップ11で取得された形状情報に基づいて、眼球運動による被検眼Eの変位方向および変位量を示す変位情報を取得する。
移動情報特定部214は、対応情報212aを参照することで、ステップ12で取得された変位情報に示す変位方向および変位量に対応する移動方向および移動量を特定する。そして、制御部210は、光学系駆動部2Aを制御することで、検査用光学系を当該移動方向に当該移動方向だけ移動させる。この検査用光学系の移動はxy面内において実施される。以上で、第2位置合わせ処理は終了となる。
ステップ13における第2位置合わせ処理の終了を受けて、制御部210は、ステップ2で指定された検査を開始させる。
被検眼Eの検査の終了を受けて、この動作例は終了となる。
図8を参照しつつ第2の動作例を説明する。第2の動作例は、第1位置合わせ処理の成否判定を行い、これに失敗したと判定された場合にアライメント指標を用いたアライメントを実行し、その後に第2位置合わせ処理を実行させるものである。
ステップ21〜ステップ27は、第1の動作例のステップ1〜ステップ7と同様に実行される。
ステップ27による検査用光学系の移動がなされると、制御部210は、ステップ8と同様の収束判定処理を行う。収束していると判定された場合、つまり第1位置合わせ処理に成功したと判定された場合(S28:YES)、ステップ31に示す第2位置合わせ処理に移行する。
ステップ28において第1位置合わせ処理に失敗したと判定されると、制御部210は、前述のアライメントを実行させる。このアライメントは、オートアライメントでも手動アライメントでもよい。また、まずオートアライメントを実行させ、その失敗を受けて手動アライメントに移行するようにしてもよい。
アライメントの終了を受けて、制御部210は、ステップ31に示す第2位置合わせ処理を開始させる。
ステップ31〜ステップ37は、第1の動作例のステップ9〜ステップ15と同様にして実行される。以上で、この動作例は終了となる。
眼科装置1の作用および効果について説明する。
上記した第1の実施形態では、被検眼の3次元位置に基づき検査用光学系を移動させる第1位置合わせ処理と、眼球運動による被検眼の変位に基づき検査用光学系を移動させる第2位置合わせ処理とを実行している。この第2位置合わせ処理は、2以上の撮影部により取得された撮影画像を解析して行われる。これに対し、第2の実施形態では、固視標の投影位置に基づき第2位置合わせ処理が実行される。以下、第1の実施形態と同様の構成要素については同じ符号を用いることとする。
この実施形態の眼科装置1は、たとえば第1の実施形態と同様のハードウェア構成を有する(図1および図2を参照)。この実施形態の眼科装置1の制御系の構成例を図9に示す。図3に示す第1の実施形態の制御系との主たる相違点は、特徴領域特定部2314、形状情報取得部2315および変位情報取得部2316が設けられていないことである。つまり、この実施形態の解析部231は、第2位置合わせ処理に用いられる変位情報の取得は行わない。以下、第1の実施形態と異なる部分を重点的に説明する。
この実施形態の眼科装置1の動作について説明する。眼科装置1の動作例を図10および図11に示す。
図10を参照しつつ第1の動作例を説明する。第1の動作例では、被検眼Eの3次元位置に基づき検査用光学系を移動させる第1位置合わせ処理の後に、固視標の投影位置に基づき検査用光学系を移動させる第2位置合わせ処理を実行する場合について説明する。第1位置合わせ処理では被検眼Eの空間的な位置に合わせて検査用光学系を移動させ、第2位置合わせ処理では被検眼Eの眼球運動を誘発するための固視位置に合わせて検査用光学系を移動させる。
ステップ41〜ステップ49は、第1の動作例のステップ1〜ステップ9と同様に実行される。つまり、第1位置合わせ処理や、第1位置合わせ処理から第2位置合わせ処理への移行処理は、第1の実施形態と同様である。なお、この実施形態では、ステップ42の検査種別の選択において、検査位置(すなわち固視位置)の選択が行われる。また、制御部210は、LCD39を制御し、選択された固視位置に対応する表示位置に固視標を表示させる。
第2位置合わせ処理において、移動情報特定部214は、対応情報212aを参照し、ステップ42で選択された固視光学系による固視標の投影位置に対応する移動方向および移動量を特定する。
制御部210は、ステップ50で特定された移動方向および移動量に基づき光学系駆動部2Aを制御することで、検査用光学系を移動させる。
ステップ52およびステップ53は、第1の動作例のステップ14およびステップ15と同様にして実行される。以上で、この動作例は終了となる。
図11を参照しつつ第2の動作例を説明する。第2の動作例は、第1位置合わせ処理の成否判定を行い、これに失敗したと判定された場合にアライメント指標を用いたアライメントを実行し、その後に第2位置合わせ処理を実行させるものである。
ステップ61〜ステップ67は、第1の動作例のステップ41〜ステップ47と同様に実行される。
ステップ67による検査用光学系の移動がなされると、制御部210は、第1位置合わせ処理のステップ8と同様の収束判定処理を行う。収束していると判定された場合、つまり第1位置合わせ処理に成功したと判定された場合(S68:YES)、ステップ71に示す第2位置合わせ処理に移行する。
ステップ68において第1位置合わせ処理に失敗したと判定されると、制御部210は、第1の実施形態と同様のアライメントを実行させる。アライメントの終了を受けて、制御部210は、ステップ71に示す第2位置合わせ処理に移行する。
ステップ71〜ステップ75は、第1の動作例のステップ49〜ステップ53と同様にして実行される。以上で、この動作例は終了となる。
第2の実施形態の眼科装置1の作用および効果について説明する。
第3の実施形態では、被検眼の縮瞳状態に応じた各種制御について説明する。以下、第1の実施形態と同様の構成要素については同じ符号を用いることとする。
この実施形態の眼科装置1は、たとえば第1の実施形態と同様のハードウェア構成を有する(図1および図2を参照)。この実施形態の眼科装置1の制御系の構成例を図12に示す。本例では、一般的な瞳孔径の通常瞳孔眼に対する動作モードと、小瞳孔眼に対する動作モードとを切り替え可能な構成について説明する。
この実施形態の眼科装置1の動作について説明する。眼科装置1の動作例を図14に示す。
ステップ81〜ステップ88は、第1の動作例のステップ1〜ステップ8と同様に実行される。つまり、位置合わせ処理(第1の実施形態の第1位置合わせ処理)や後段の処理への移行は、第1の実施形態と同様である。
位置合わせ処理から光学系制御処理への移行を受けて、解析部231は、たとえば上記処理を実行して被検眼Eの瞳孔情報を取得する。瞳孔情報は、瞳孔サイズと瞳孔形状を含む。
制御部210は、ステップ90で取得された瞳孔情報に基づいて、通常モードまたは小瞳孔モードを選択する。この処理は、たとえば、ステップ90で取得された瞳孔サイズをあらかじめ設定された閾値と比較し、瞳孔サイズが閾値を超える場合には通常モードを選択し、瞳孔サイズが閾値以下である場合には小瞳孔モードを選択することにより行われる。
制御部210は、ステップ91で選択された動作モードに対応する制御内容を、動作モード情報212bから取得する。そして、固視光強度、観察光強度、撮影光強度、絞り、および光学系位置のそれぞれについて、取得された制御内容に基づいて制御を行う。
ステップ93およびステップ94は、第1の動作例のステップ14およびステップ15と同様にして実行される。以上で、この動作例は終了となる。
第3の実施形態の眼科装置1の作用および効果について説明する。
第4の実施形態では、被検眼の瞬きの状態に応じた処理について説明する。以下、第1の実施形態と同様の構成要素については同じ符号を用いることとする。
以上に説明した構成は、この発明を好適に実施するための一例に過ぎない。よって、この発明の要旨の範囲内における任意の変形(省略、置換、付加等)を適宜に施すことが可能である。
2 眼底カメラユニット
2A 光学系駆動部
10 照明光学系
30 撮影光学系
31 合焦レンズ
41 光路長変更部
42 ガルバノスキャナ
50 アライメント光学系
60 フォーカス光学系
100 OCTユニット
101 光源ユニット
105 光減衰器
106 偏波調整器
115 CCDイメージセンサ
200 演算制御ユニット
210 制御部
211 主制御部
212 記憶部
212a 対応情報
213 光学系位置取得部
214 移動情報特定部
220 画像形成部
230 画像処理部
231 解析部
2311 画像補正部
2312 特徴点特定部
2313 3次元位置算出部
2314 特徴領域特定部
2315 形状情報取得部
2316 変位情報取得部
2317 瞳孔領域特定部
2318 瞳孔情報取得部
2319 瞬き判定部
240A 表示部
240B 操作部
300、300A、300B 前眼部カメラ
410 ベース
420 筐体
430 レンズ収容部
440 支持部
E 被検眼
Ea 前眼部
Ef 眼底
LS 信号光
LR 参照光
LC 干渉光
Claims (2)
- 被検眼を検査するための検査用光学系を含む光学系と、
前記検査用光学系を移動する駆動部と、
被検眼の前眼部を撮影する撮影部と、
前記撮影部により取得された撮影画像を解析することにより、被検眼の3次元位置と、被検眼の瞳孔の状態を示す瞳孔情報とを取得する解析部と、
前記3次元位置に基づき前記駆動部を制御して前記検査用光学系を移動させる位置合わせ処理と、前記瞳孔情報に基づいて前記光学系を制御する光学系制御処理とを実行する制御部と
を有し、
前記光学系は、
連続光を出力する観察光源を含み、前記検査用光学系と同軸に配置され、前記連続光を被検眼に照射する第1照明光学系と、
前記検査用光学系と同軸に配置され、前記連続光が照射されている被検眼を動画撮影する第1撮影光学系と
を含み、
前記解析部は、前記瞳孔情報として瞳孔サイズを取得し、
前記制御部は、前記光学系制御処理として、取得された瞳孔サイズに基づき前記観察光源の発光強度を制御して前記連続光の強度を変更する
ことを特徴とする眼科装置。 - 被検眼を検査するための検査用光学系を含む光学系と、
前記検査用光学系を移動する駆動部と、
被検眼の前眼部を撮影する撮影部と、
前記撮影部により取得された撮影画像を解析することにより、被検眼の3次元位置と、被検眼の瞳孔の状態を示す瞳孔情報とを取得する解析部と、
前記3次元位置に基づき前記駆動部を制御して前記検査用光学系を移動させる位置合わせ処理と、前記瞳孔情報に基づいて前記光学系を制御する光学系制御処理とを実行する制御部と
を有し、
前記光学系は、
フラッシュ光を出力する撮影光源を含み、前記検査用光学系と同軸に配置され、前記フラッシュ光を被検眼に照射する第2照明光学系と、
前記検査用光学系と同軸に配置され、前記フラッシュ光の照射に同期して被検眼を撮影する第2撮影光学系と
を含み、
前記解析部は、前記瞳孔情報として瞳孔サイズを取得し、
前記制御部は、前記光学系制御処理として、取得された瞳孔サイズに基づき前記撮影光源の発光強度を制御して前記フラッシュ光の強度を変更する
ことを特徴とする眼科装置。
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