JP6478794B2 - 角度付き切削ブレードの製造方法 - Google Patents

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本発明は、円環状の切削ブレードの外周面を所定の角度で傾斜させた角度付き切削ブレードの製造方法に関する。
IC、LSI等の電子回路が形成された半導体ウェーハや、LEDとなる発光層を備えたサファイアウェーハ、セラミックコンデンサ(セラミックキャパシタ)となるセラミックシート等は、例えば、分割予定ライン(ストリート)に沿って切削ブレードで切削加工されて、複数のチップへと分割される。
このような板状の被加工物を切削加工する際に、断面の形状がV字状の溝を分割予定ラインに沿って形成することがある(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。この場合、円環状の切削ブレードの外周面をV字状に傾斜させた角度付き切削ブレードが使用される。
角度付き切削ブレードは、代表的には、切削装置内に設けた放電成形ユニットで製造できる(例えば、特許文献3参照)。放電成形ユニットは、所定の角度で傾斜した斜面を持つ電極を備えている。この斜面に金属等でなる切削ブレードを擦るように接触させて、電極と切削ブレードとの間で放電させれば、切削ブレードの外周面を溶融して斜面に対応する形状へと加工できる。
特開2004−39906号公報 特開2009−105211号公報 特開2001−54866号公報
角度付き切削ブレードの外周面は、切削ブレードの厚み方向の中央の位置にV字状の頂点を一致させた形状(対称な形状)に加工されることが望ましい。ところが、上述のような製造方法では、必ずしも外周面を対称なV字状に加工できない。そこで、外周面を加工する加工工程と、外周面の形状を顕微鏡で確認する確認工程と、を繰り返して外周面を対称なV字状に近づけている。
しかしながら、このような製造方法では、外周面を加工する度にその形状を顕微鏡で確認しなくてはならないので、作業が煩雑で生産性を高めることができない。本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高い生産性を実現可能な角度付き切削ブレードの製造方法を提供することである。
本発明によれば、第1側面及び第2側面を持つ円環状の切削ブレードの外周面の該第1側面側及び該第2側面側を、それぞれ該第1側面及び該第2側面に対して所定の角度で傾斜させた角度付き切削ブレードの製造方法であって、該切削ブレードの形状を確認するための確認用ボードに該切削ブレードを切り込ませて該第1側面と該第2側面との間隔に対応する幅の第1切削溝を形成し、該第1切削溝を撮像して該第1切削溝の幅方向の中央の位置を測定する第1測定工程と、該切削ブレードの該外周面の該第1側面側及び該第2側面側を、それぞれ該第1側面及び該第2側面に対して所定の角度で傾斜したV字状に加工する加工工程と、該加工工程の後に、該切削ブレードの形状を確認するための該確認用ボードに該切削ブレードの該外周面に対応する部分の一部を切り込ませて該第1切削溝よりも幅の狭い第2切削溝を形成し、該第2切削溝を撮像して該第2切削溝の幅方向の中央の位置を測定する第2測定工程と、該第1切削溝の幅方向の中央の位置と、該第2切削溝の幅方向の中央の位置と、のずれ量を算出するずれ量算出工程と、を備え、該ずれ量が所定の閾値よりも大きい場合には、該ずれ量を減少させるように該切削ブレードの該外周面を追加で加工する追加加工工程を実施することを特徴とする角度付き切削ブレードの製造方法が提供される。
本発明において、該確認用ボードは、ドレッサーボードであり、該加工工程は、該第1測定工程の前に実施され、該第1測定工程では、該ドレッサーボードに該切削ブレードを切り込ませて該第1切削溝を形成することで、該加工工程で該切削ブレードに形成されたバリを除去しても良い。
本発明に係る角度付き切削ブレードの製造方法では、確認用ボードに切削ブレードを切り込ませて切削ブレードの第1側面と第2側面との間隔(すなわち、切削ブレードの厚み)に対応する幅の第1切削溝を形成し、この第1切削溝の幅方向の中央の位置を測定する第1測定工程と、確認用ボードに切削ブレードの外周面に対応する部分の一部を切り込ませて第2切削溝を形成し、この第2切削溝の幅方向の中央の位置を測定する第2測定工程と、を実施するので、第1切削溝の幅方向の中央の位置と、第2切削溝の幅方向の中央の位置と、のずれ量をずれ量算出工程で算出すれば、外周面の対称性を確認できる。
つまり、本発明に係る角度付き切削ブレードの製造方法では、切削ブレードの外周面の形状を顕微鏡で確認するという煩雑な作業が不要なので、高い生産性を実現できる。
切削装置の構成例を模式的に示す図である。 チャックテーブルの近傍の構造を模式的に示す斜視図である。 図3(A)は、加工工程を模式的に示す側面図であり、図3(B)は、加工工程で加工された切削ブレードを模式的に示す断面図である。 図4(A)は、第1測定工程を模式的に示す斜視図であり、図4(B)は、第1測定工程で形成される第1切削溝を模式的に示す平面図であり、図4(C)は、第1測定工程で形成される第1切削溝を模式的に示す断面図である。 図5(A)は、第2測定工程を模式的に示す斜視図であり、図5(B)は、第2測定工程で形成される第2切削溝を模式的に示す平面図であり、図5(C)は、第2測定工程で形成される第2切削溝を模式的に示す断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本実施形態に係る角度付き切削ブレードの製造方法は、加工工程(図3(A)及び図3(B)参照)、第1測定工程(図4(A)、図4(B)及び図4(C)参照)、第2測定工程(図5(A)、図5(B)及び図5(C)参照)、ずれ量算出工程(図5(B)及び図5(C)参照)及び追加加工工程を含む。
加工工程では、切削ブレードの外周面を、第1側面又は第2側面に対して所定の角度で傾斜したV字状に加工する。第1測定工程では、確認用ボードに切削ブレードを切り込ませて第1側面と第2側面との間隔に対応する幅の第1切削溝を形成し、この第1切削溝の幅方向の中央の位置を測定する。
第2測定工程では、確認用ボードに切削ブレードの外周面に対応する部分の一部を切り込ませて第1切削溝よりも幅の狭い第2切削溝を形成し、この第2切削溝の幅方向の中央の位置を測定する。ずれ量算出工程では、第1切削溝の幅方向の中央の位置と、第2切削溝の幅方向の中央の位置と、のずれ量を算出する。追加加工工程では、ずれ量が所定の閾値よりも大きい場合に、ずれ量を減少させるように切削ブレードの外周面を追加で加工する。以下、本実施形態に係る角度付き切削ブレードの製造方法について詳述する。
はじめに、本実施形態に係る角度付き切削ブレードの製造方法に用いられる切削装置の構成例を説明する。図1は、切削装置の構成例を模式的に示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る切削装置2は、各構成要素を支持する基台4を備えている。この基台4の上方には、基台4の上部を覆う筐体6が設けられている。
筐体6の内部には、空間が形成されており、板状の被加工物(不図示)を切削する切削ユニット8が収容されている。筐体6の前方下部には、筐体6の内部と外部とを繋ぐ開口が形成されると共に、この開口を開閉する扉6a,6bが取り付けられている。被加工物は、開口を通じて筐体6の内部に収容される。
この切削装置2で切削加工される被加工物は、円盤状の半導体ウェーハ、サファイアウェーハ、セラミックシート等であり、例えば、裏面側に貼り付けられたダイシングテープを介して環状のフレームに支持される。被加工物の表面は、格子状に配列された分割予定ライン(ストリート)で複数の領域に区画されている。
切削ユニット8は、円環状の切削ブレード10を備えている。切削ブレード10は、水平に支持されたスピンドル(不図示)の一端側に装着されており、スピンドルの他端側に連結されたモータ(不図示)の回転力で回転する。この切削ユニット8は、割り出し送り機構(不図示)によって割り出し送り方向(Y軸方向)に移動し、昇降機構(不図示)によって鉛直方向(Z軸方向)に移動する。
また、切削ユニット8と近接する位置には、チャックテーブル12が配置されている。チャックテーブル12は、モータ等の回転機構(不図示)と連結されており、鉛直方向に概ね平行な回転軸の周りに回転する。また、このチャックテーブル12は、加工送り機構(不図示)によって加工送り方向(X軸方向)に移動する。
チャックテーブル12の上面は、被加工物を吸引、保持する保持面12a(図2参照)となっている。この保持面12aは、チャックテーブル12の内部に形成された流路(不図示)等を通じて吸引源(不図示)に接続されている。
筐体6の前面6cには、ユーザーインターフェースとなるタッチパネル14が設けられている。このタッチパネル14は、筐体6に設けられた制御ユニット16に接続されている。制御ユニット16は、切削ユニット8、チャックテーブル12、回転機構、加工送り機構、割り出し送り機構等に接続されており、タッチパネル14を介して設定される加工条件等に基づいて、上述した各部の動作を制御する。
この切削装置2で被加工物を切削加工する際には、まず、被加工物をチャックテーブル12に吸引、保持させる。次に、例えば、切削ユニット8とチャックテーブル12とを相対的に移動、回転させて、切削ブレード10を加工対象の分割予定ラインの延長線上に合わせる。その後、高速に回転させた切削ブレード10を被加工物に接触する高さまで下降させて、チャックテーブル12を加工対象の分割予定ラインと平行な加工送り方向に移動させる。これにより、被加工物を分割予定ラインに沿って切削加工できる。
図2は、チャックテーブル12の近傍の構造を模式的に示す斜視図である。図2に示すように、チャックテーブル12は、加工送り方向に移動する移動テーブル18の上面に配置されている。チャックテーブル12と近接する位置には、放電によって切削ブレード10を加工する放電成形ユニット20が設けられている。
放電成形ユニット20は、螺子等で移動テーブル18に固定された支持構造22を備えている。支持構造22の上部には、切削ブレード10の外周面10c(図3(A)等参照)を平坦化する際に用いる平坦化用電極24と、切削ブレード10の外周面10cをV字状に加工するためのV字加工用電極26とが設けられている。
平坦化用電極24及びV字加工用電極26は、銅合金等で形成されており、それぞれ、電源(不図示)の第1端子と電気的に接続される。一方、切削ブレード10は、例えば、ダイヤモンド等の砥粒を導電性のある金属等の結合材に分散させてなり、スピンドル等を介して電源の第2端子と電気的に接続される。
よって、切削ブレード10を回転させつつ、切削ブレード10の外周面10cを平坦化用電極24又はV字加工用電極26に接触させることで、平坦化用電極24又はV字加工用電極26と外周面10cとの間で放電させて、切削ブレード10を溶融、加工できる。
次に、本実施形態に係る角度付き切削ブレードの製造方法について説明する。本実施形態に係る角度付き切削ブレードの製造方法では、まず、切削ブレード10の外周面10cを、所定の角度で傾斜したV字状に加工する加工工程を実施する。図3(A)は、加工工程を模式的に示す側面図である。
この加工工程を実施する際には、あらかじめ、V字加工用電極26と電源の第1端子とを電気的に接続し、切削ブレード10と電源の第2端子とを電気的に接続しておく。これにより、V字加工用電極26と切削ブレード10との間に所定の電位差を発生させることができる。
具体的には、例えば、V字加工用電極26と切削ブレード10との間の放電によって1A〜10Aの電流が流れるように、V字加工用電極26と切削ブレード10との間に150V程度の電圧を加えれば良い。ただし、電圧及び電流の値は、切削ブレード10の材質等に応じて任意に設定、変更できる。
この状態で、切削ユニット8と移動テーブル18とを相対的に移動させて、切削ブレード10をV字加工用電極26に近づける。そして、切削ブレード10を回転させつつ、切削ユニット8を割り出し送り方向及び鉛直方向に移動させて、切削ブレード10の外周面10cをV字加工用電極26に接触させる。切削ブレード10の回転数(回転速度)は、例えば、3000rpm〜6000rpmとする。ただし、切削ブレード10の回転数は、任意に設定、変更できる。
図3(A)に示すように、V字加工用電極26は、所定の角度で傾斜した第1斜面26aと、第1斜面26aとは反対の方向に傾斜した第2斜面26bとを備えている。本実施形態の加工工程では、切削ユニット8を移動させて、切削ブレード10の外周面10cを第1斜面26a又は第2斜面26bに擦るように接触させる。これにより、V字加工用電極26と切削ブレード10との間で放電させて、切削ブレード10を溶融、加工できる。
より具体的には、例えば、図3(A)に示すように、切削ブレード10の外周面10cを第1斜面26aに接触させて、切削ブレード10の外周面10cの一部を第1斜面26aに対応した形状に加工する。また、切削ブレード10の外周面10cを第2斜面26bに接触させて、切削ブレード10の外周面10cの一部を第2斜面26bに対応した形状に加工する。
切削ユニット8の移動方向及び移動速度は、V字加工用電極26の第1斜面26a又は第2斜面26bの傾斜やサイズ等に応じて設定される。例えば、第1斜面26a又は第2斜面26bが、水平面に対して45°傾斜している場合には、割り出し送り方向の移動速度と鉛直方向の移動速度とを1:1に設定し、水平面に対して45°傾斜した方向に切削ユニット8を移動させると良い。
割り出し送り方向の移動の速さと、鉛直方向の移動の速さとは、例えば、0.1mm/s〜2mm/sの範囲で設定すると良い。ただし、切削ユニット8の移動方向や移動速度、速さ等は、任意に設定、変更できる。
図3(B)は、加工工程で加工された切削ブレード10を模式的に示す断面図である。上述の加工工程によって、図3(B)に示すように、切削ブレード10の外周面10cを切削ブレード10の第1側面10a又は第2側面10bに対して傾斜したV字状に加工できる。なお、第1側面10aと第2側面10bとは概ね平行に形成されており、切削ブレード10の厚みTは第1側面10aと第2側面10bとの間隔に等しくなっている。
ところで、この加工工程は、主に作業者の経験等に基づいて実施されており、外周面10cを常に対称なV字状に加工できるわけではない。そこで、本実施形態では、第1測定工程、第2測定工程及びずれ量算出工程を実施して、外周面10cの形状(対称性)を確認する。
まず、確認用ボードに切削ブレード10を切り込ませて第1側面10aと第2側面10bとの間隔に対応する幅の第1切削溝を形成し、この第1切削溝の幅方向の中央の位置を測定する第1測定工程を実施する。図4(A)は、第1測定工程を模式的に示す斜視図である。
図4(A)に示すように、確認用ボード11は、例えば、矩形のドレッサーボードであり、ビトリファイド、レジノイド等の結合材にホワイトアランダム(WA)、グリーンカーボン(GC)等の砥粒を混合した混合材料を用いて形成される。ただし、ドレッサーボードを構成する結合材及び砥粒は、切削ブレード10の仕様等に応じて変更される。なお、この確認用ボード11は、裏面11b側に貼り付けられた粘着テープ13を介して環状のフレーム15に支持される。
第1測定工程では、まず、確認用ボード11の裏面11b側(粘着テープ13側)をチャックテーブル12に吸引、保持させる。次に、例えば、切削ユニット8とチャックテーブル12とを相対的に移動、回転させて、切削ブレード10を所望の切り込み位置に合わせる。
その後、高速に回転させた切削ブレード10を確認用ボード11に接触する高さまで下降させて、チャックテーブル12を加工送り方向に移動させる。これにより、切削ブレード10を確認用ボード11の表面11a側に切り込ませて、第1切削溝17を形成できる。図4(B)は、第1測定工程で形成される第1切削溝17を模式的に示す平面図であり、図4(C)は、第1測定工程で形成される第1切削溝17を模式的に示す断面図である。
図4(B)及び図4(C)に示すように、切削ブレード10の切り込み深さは、第1側面10aと第2側面10bとの間隔(切削ブレード10の厚みT)に対応する幅W1の第1切削溝17を形成できる程度とする。すなわち、切削ブレード10の外周面10cに対応する部分全体を確認用ボード11の表面11aよりも深い位置まで切り込ませる。
第1切削溝17を形成した後には、切削ユニット8の近傍に設けられた撮像ユニット(撮像手段)(不図示)でこの第1切削溝17を撮像する。そして、形成された画像から、第1切削溝17の幅W1方向の中央の位置Aを算出(測定)する。具体的には、第1切削溝17の縁の位置を基準に、中央の位置Aを算出する。算出された中央の位置Aは、制御ユニット16が備える記憶部(不図示)に記憶される。
このようにして得られる第1切削溝17の幅W1方向の中央の位置Aは、後の工程で外周面10cの形状(対称性)を判定する際の基礎として用いられる。なお、この第1測定工程では、確認用ボード11としてドレッサーボードを用い、切削ブレード10の外周面10cに対応する部分全体を確認用ボード11の表面11aよりも深い位置まで切り込ませるので、加工工程において切削ブレード10に形成されたバリを除去できる。これにより、切削ブレード10の品質を高めることができる。
第1測定工程の後には、確認用ボード11に切削ブレード10の外周面10cに対応する部分の一部を切り込ませて第1切削溝17よりも幅の狭い第2切削溝を形成し、この第2切削溝の幅方向の中央の位置を測定する第2測定工程を実施する。図5(A)は、第2測定工程を模式的に示す斜視図である。
第2測定工程は、第1測定工程と同様の手順で実施される。ただし、切削ブレード10の切り込み深さは、第1切削溝17よりも幅の狭い第2切削溝19を形成できる程度とする。すなわち、切削ブレード10の外周面10cに対応する部分の一部を確認用ボード11の表面11aよりも深い位置まで切り込ませる。
図5(B)は、第2測定工程で形成される第2切削溝19を模式的に示す平面図であり、図5(C)は、第2測定工程で形成される第2切削溝19を模式的に示す断面図である。図5(B)及び図5(C)に示すように、切削ブレード10の外周面10cに対応する部分の一部のみを確認用ボード11に切り込ませることで、第1切削溝17よりも狭い幅W2の第2切削溝19を形成できる。
第2切削溝19を形成した後には、切削ユニット8の近傍に設けられた撮像ユニットでこの第2切削溝19を撮像する。そして、撮像によって形成される画像から、第2切削溝19の幅W2方向の中央の位置Bを算出(測定)する。具体的には、図5(B)及び図5(C)に示すように、ヘアラインL1,L2の位置を基準に、中央の位置Bを算出する。算出された中央の位置Bは、制御ユニット16が備える記憶部に記憶される。なお、ヘアラインL1,L2の位置は、切削ブレード10を十分に深く切り込ませて形成される第1切削溝17の縁の位置に相当し、例えば、第2測定工程を実施する前に設定される。
第2測定工程の後には、第1切削溝17の幅方向の中央の位置Aと、第2切削溝19の幅方向の中央の位置Bと、のずれ量を算出するずれ量算出工程を実施する。上述のように、中央の位置Aは、第1切削溝17の縁の位置を基準に算出され、中央の位置Bは、第1切削溝17の縁の位置に相当するヘアラインL1,L2の位置を基準に算出されている。そのため、図5(B)及び図5(C)に示すように、例えば、中央の位置AのY軸方向の座標値と中央の位置BのY軸方向の座標値とからずれ量Cを算出できる。
このようにして算出されるずれ量Cは、切削ブレード10の厚みT方向の中央の位置と、V字状の外周面10cの頂点の位置と、のずれを表す。具体的には、外周面10cが対称なV字状に近い場合、ずれ量Cは小さくなり、外周面10cが対称なV字状でない場合、ずれ量Cは大きくなる。よって、ずれ量Cに基づいて外周面10cの形状(対称性)を確認できる。
ずれ量算出工程の後には、ずれ量Cを減少させるように切削ブレード10の外周面10cを追加で加工する追加加工工程を実施する。追加加工工程は、加工工程と同様の手順で実施される。なお、この追加加工工程は、例えば、所定の閾値よりもずれ量Cが大きい場合に実施され、ずれ量Cが十分に小さい場合に省略される。ずれ量Cの閾値は、例えば、切削ブレード10の仕様等に応じて設定できる。
この追加加工工程を実施した場合には、さらに、切削ブレード10の外周面10cに対応する部分全体を確認用ボード11(ドレッサーボード)の表面11aよりも深い位置まで切り込ませ、追加加工工程において切削ブレード10に形成されたバリを除去することが好ましい。これにより、切削ブレード10の品質を高めることができる。
以上のように、本実施形態に係る角度付き切削ブレードの製造方法では、確認用ボード11に切削ブレード10を切り込ませて切削ブレード10の第1側面10aと第2側面10bとの間隔(すなわち、切削ブレード10の厚みT)に対応する幅W1の第1切削溝17を形成し、この第1切削溝17の幅方向の中央の位置Aを測定する第1測定工程と、確認用ボード11に切削ブレード10の外周面10cに対応する部分の一部を切り込ませて第2切削溝19を形成し、この第2切削溝19の幅方向の中央の位置Bを測定する第2測定工程と、を実施するので、第1切削溝17の幅方向の中央の位置Aと、第2切削溝19の幅方向の中央の位置Bと、のずれ量Cをずれ量算出工程で算出すれば、外周面10cの対称性を確認できる。
つまり、本実施形態に係る角度付き切削ブレードの製造方法では、切削ブレード10の外周面10cの形状を顕微鏡で確認するという煩雑な作業が不要なので、高い生産性を実現できる。
また、本実施形態に係る角度付き切削ブレードの製造方法では、確認用ボード11としてドレッサーボードを用い、加工工程の後に実施される第1測定工程において、切削ブレード10の外周面10cに対応する部分全体を確認用ボード11に切り込ませるので、加工工程において切削ブレード10に形成されたバリを除去できる。これにより、切削ブレード10の品質を高めることができる。
なお、本発明は上記実施形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、上記実施形態では、確認用ボード11としてドレッサーボードを用いているが、半導体ウェーハ、サファイアウェーハ、セラミックシート等の板状の被加工物を確認用ボード11として用いても良い。
また、上記実施形態では、加工工程、第1測定工程、第2測定工程をこの順序で実施しているが、少なくとも、加工工程の後に第2測定工程を実施すれば良い。例えば、第1測定工程、加工工程、第2測定工程の順で実施しても良いし、加工工程、第2測定工程、第1測定工程の順で実施することもできる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
11 確認用ボード
11a 表面
11b 裏面
13 粘着テープ
15 フレーム
17 第1切削溝
19 第2切削溝
A,B 中央の位置
C ずれ量
L1,L2 ヘアライン
T 厚み
W1,W2 幅
2 切削装置
4 基台
6 筐体
6a,6b 扉
6c 前面
8 切削ユニット
10 切削ブレード
10a 第1側面
10b 第2側面
10c 外周面
12 チャックテーブル
12a 保持面
14 タッチパネル
16 制御ユニット
18 移動テーブル
20 放電成形ユニット
22 支持構造
24 平坦化用電極
26 V字加工用電極
26a 第1斜面
26b 第2斜面

Claims (2)

  1. 第1側面及び第2側面を持つ円環状の切削ブレードの外周面の該第1側面側及び該第2側面側を、それぞれ該第1側面及び該第2側面に対して所定の角度で傾斜させた角度付き切削ブレードの製造方法であって、
    該切削ブレードの形状を確認するための確認用ボードに該切削ブレードを切り込ませて該第1側面と該第2側面との間隔に対応する幅の第1切削溝を形成し、該第1切削溝を撮像して該第1切削溝の幅方向の中央の位置を測定する第1測定工程と、
    該切削ブレードの該外周面の該第1側面側及び該第2側面側を、それぞれ該第1側面及び該第2側面に対して所定の角度で傾斜したV字状に加工する加工工程と、
    該加工工程の後に、該切削ブレードの形状を確認するための該確認用ボードに該切削ブレードの該外周面に対応する部分の一部を切り込ませて該第1切削溝よりも幅の狭い第2切削溝を形成し、該第2切削溝を撮像して該第2切削溝の幅方向の中央の位置を測定する第2測定工程と、
    該第1切削溝の幅方向の中央の位置と、該第2切削溝の幅方向の中央の位置と、のずれ量を算出するずれ量算出工程と、を備え、
    該ずれ量が所定の閾値よりも大きい場合には、該ずれ量を減少させるように該切削ブレードの該外周面を追加で加工する追加加工工程を実施することを特徴とする角度付き切削ブレードの製造方法。
  2. 該確認用ボードは、ドレッサーボードであり、
    該加工工程は、該第1測定工程の前に実施され、
    該第1測定工程では、該ドレッサーボードに該切削ブレードを切り込ませて該第1切削溝を形成することで、該加工工程で該切削ブレードに形成されたバリを除去することを特徴とする請求項1記載の角度付き切削ブレードの製造方法。
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