JP6478567B2 - モールド及びその製造方法、インプリント装置、並びに物品の製造方法 - Google Patents
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Description
図1を参照して、本実施形態に係るインプリント装置100について説明する。インプリント装置100は、原版であるモールドMを保持するモールド保持部MCK、基板Wを保持する基板保持部WCK、基板保持部WCKを搭載するステージ機構STGを有する。モールドMには、モールド側アライメントマーク部2(マーク部)が配置される。また、基板Wには、基板側アライメントマーク部9が配置される。インプリント装置100は、モールド側アライメントマーク部2と基板側アライメントマーク部9を検出することで、モールドMと基板Wとの位置合わせ(アライメント)を行う。アライメントは例えば、モールド側アライメントマーク部2と基板側アライメントマーク部9とを重ね合わせた際に得られる干渉縞等によりモールドMと基板Wとの相対的な位置ずれ量を可視化する原理に基づき行われる。インプリント装置100は、この可視化されたモールドMと基板Wとの相対的な位置ずれ量を定量的に検出する検出系ASと、インプリント材8を硬化させるための光を照射する照明系ILを有する。インプリント材8として、紫外線の照射により硬化する材料を用いた場合は、照射系ILは紫外線を照射する。モールドMは、石英ガラス等の光透過性の素材で形成される。モールドMは、インプリント材8を成形するためのパターンが形成されたパターン部PATを有する。インプリント装置100は、モールドMのパターン部PATをインプリント材8に接触させた後、モールドMを透過した照明系ILからの光を照射してインプリント材8を硬化させることで、基板W上にパターンを形成する。
インプリント装置100は、検出系ASで得られたモールドMと基板Wとの相対的な位置ずれ量に基づいて、この位置ずれ量を補正する位置合わせ機能を持つ。この補正に係る動作をアライメント動作と呼ぶ。アライメント動作は、ステージ機構STGを駆動することで行われる。あるいは、モールド保持部MCKを駆動することで位置合わせを行ったり、ステージ機構STGとモールド保持部MCKを同時又は順次駆動することで位置合わせを行ったりすることができる。また、モールドMを変形させることで補正を行うために、モールド保持部MCKがモールドMに力を加えることができる機構を備えていてもよい。
アライメント動作は、モールドMのパターン部PATがインプリント材8に接触した状態で行われる場合もある。アライメントマーク部の構造や素材によっては、モールドMとインプリント材8とが接触していると検出系ASでアライメントマーク部を検出することが困難となる場合がある。この課題に対応するために、アライメントマーク部に特殊な加工を施す方法などが提案されている。例えば、モールドを構成する基体と屈折率が異なる素材でアライメントマーク部を形成する。しかし、これらの方法は、特殊な加工を要することから、一般的にモールドの製造コストを増加させる一因となる。また、そのような素材を付加するかたちで形成されたモールド側のアライメントマーク部は、一般的にモールドの表面にその素材が露出した状態となる。そのため、モールドを洗浄する際に、アライメントマーク部を構成するモールドとは異なる素材が膜減り等により劣化してしまうことがある。このことは、モールド側のアライメントマーク部の短寿命化の要因となる。
次に、モールドMの構成について説明する。半導体デバイスの製造に用いられるインプリント用モールドは通常、モールド側アライメントマーク部2及びパターン部PATを有し、これらはモールドを主に構成する部分(ここでは「基体」と呼ぶ)と一体である。そのため、パターン部PATが損傷して修復が困難な場合は、基体及びモールド側アライメントマーク部2を含む、すべてを再び製造しなければならない。
本発明の実施形態にかかる物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、基板に塗布された樹脂に上記のインプリント装置を用いてパターンを形成する工程(インプリント処理を基板に行う工程)と、かかる工程でパターンを形成された基板(インプリント処理を行われた基板)を加工する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
Claims (7)
- インプリント用のモールドであって、
基体と、
前記基体に配置されたマーク部と、
物品製造用の基板の上に塗布されたインプリント材を成形するためのパターンが形成されたパターン部と、
を有し、
前記パターン部は、前記基体とは異なる素材で構成され、前記基体に接合され、
前記マーク部は、前記パターン部が接合される領域の内側に配置され、
前記マーク部は、前記パターン部に代えて新たなパターン部を接合する際の前記基体と前記新たなパターン部との位置合わせに使用されるとともに、前記モールドを用いて前記基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置に備えられた検出系により検出されることで前記基板と前記モールドとの位置合わせにも使用される
ことを特徴とするモールド。 - 前記基体は石英ガラスで構成され、前記パターン部は樹脂で構成されることを特徴とする請求項1に記載のモールド。
- モールドの製造方法であって、
基体と、インプリント材が塗布された物品製造用の基板と前記モールドとの位置合わせを行うために前記基体に配置されたマーク部と、前記基体と接合され、前記物品製造用の基板の上に塗布された前記インプリント材を成形するためのパターンが形成されたパターン部とを有するインプリント用のモールドの製造方法であって、
前記マーク部は、前記パターン部が接合される領域の内側に配置され、
前記モールドの製造方法は、
前記パターン部を前記基体から除去する工程と、
マスターパターンが形成された基準基板に新たなパターン部の材料を供給し、前記パターン部が除去された前記基体の面と前記材料とを接触させる工程と、
前記基体の面と前記材料とが接触した状態で、前記マーク部を用いて前記基準基板の位置合わせを行う工程と、
前記位置合わせの後、前記基体の面と前記材料との接触によって前記マスターパターンに沿う新たなパターンが形成された前記材料を前記基体に接合させる工程と、
前記材料を前記基準基板から引き離す工程と、
を有することを特徴とするモールドの製造方法。 - 前記基体は石英ガラスで構成され、前記パターン部は樹脂で構成されることを特徴とする請求項3に記載のモールドの製造方法。
- 前記パターン部を前記基体から除去する工程は、ウェット洗浄を行う工程を含むことを特徴とする請求項3又は4に記載のモールドの製造方法。
- 請求項1又は2に記載のモールドを用いて前記基板上にパターンを形成するインプリント装置。
- 請求項6に記載のインプリント装置を用いて前記基板上にパターンを形成する工程と、
前記パターンが形成された基板を加工する工程と、
を含むことを特徴とする物品の製造方法。
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