JP6478203B2 - 化粧料包装物 - Google Patents

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Description

本発明は、包装袋、特に4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩の安定保存に適した包装袋に4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩を配合した化粧料を充填してなる化粧料包装物に関し、又、包装袋を用いた4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩の安定保存方法に関する。
従来から、化粧品やシャンプー、リンス等のサンプルを、平たい小袋内に少量だけ充填したものを、店頭や街頭での無料配布やダイレクトメールでの顧客への送付等、商品の販売促進に役立てることが行われている。又、環境に配慮するために、軽量のパウチパックに化粧品等を充填した詰め替え用製品の販売も行われている。
アルミニウム層を有する多層フィルムは気密性及び内容物の安定性に優れることが知られており、上記のような小袋やパウチパックにおいて広く用いられている。例えば、シート状化粧料用の包装体として、アルミニウム層を有する積層フィルムをヒートシールすることで形成される包装体が存在する(特許文献1参照)。
特開2004−238319号公報
4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩を有効成分とする化粧料について、サンプル用の小袋に該化粧料を充填した化粧料包装物の開発が望まれる中、本発明者は、美白化粧料の有効成分として知られる4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩を配合した化粧料を、アルミニウム層を有する多層フィルムにて構成された包装袋に充填し、密封してなる化粧料包装物の作製を試みた。そして、前記包装袋内にて長期間保存することにより、該有効成分である4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩の分解が生じることを発見し、該分解は4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩とアルミニウムとが接触することで生じる可能性が高いことを見出した。
しかしながらアルミニウム層を含まない包装袋を用いた場合には、十分な遮光性、水分遮断性、及びガスバリア性等が得られにくい。そのため、アルミニウム層を有し、かつ4−n−ブチルレゾルシノールの分解が抑制された包装袋の開発が望まれる。本発明は、アルミニウム層を有する多層フィルムから構成される包装袋であって、4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩の分解を抑制した、新規な包装袋を提供することを課題とする。
本発明者等は上記課題を解決するために研究を進め、内容物とアルミニウム層との間に特定の樹脂層を配置した層構造とすることにより、4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩を安定に保存できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明としては、具体的に以下のものが例示される。
[1]
少なくともアルミニウム層を含む2枚のフィルムを重ね合わせ、周縁を溶着して袋状に成
形してなる包装袋であって、
内容物を収容する収容部と、
前記収容部を包囲するように設けられ、前記2枚のフィルムを溶着した溶着部と、
を有し、
内容物と接する側の最外層に、オレフィン層を備え、かつ前記アルミニウム層とオレフィン層との間に更に環状オレフィンコポリマー(COC)層を含み、
前記オレフィン層は、LLDPE、LDPE及びPPから選択される1種以上を含む、包装袋の収容部に、4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩を有効成分として含有する化粧料(医薬部外品を含む)を充填してなる、化粧料包装物。
[2]
前記アルミニウム層に接する両面に易引き裂き層を含む、前記 [1]に記載の化粧料包装物。
[3]
前記収容部におけるフィルムの厚さがそれぞれ10μm〜300μmである、前記[1]又は[2]に記載の化粧料包装物。
[4]
遮光、水分遮断、ガスバリア等を目的としたバリア層を備えた容器に、4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩を充填するステップを含む、4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩の保存方法であって、
前記容器は、少なくとも、
4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩と接する側の最外層に、オレフィン層を備え、かつ前記バリア層とオレフィン層との間に更に環状オレフィンコポリマー(COC)層を備え、
前記オレフィン層は、LLDPE、LDPE及びPPから選択される1種以上を含む、保存方法。
本発明により、アルミニウム層による遮光性、水分遮断性、ガスバリア性等を確保しつつ、美白化粧料の有効成分である4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩を安定に長期間保存できる包装袋の収容部に、4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩を配合した化粧料を充填してなる、化粧料包装物が提供でき、又、該包装袋に4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩を有効成分として含有する化粧料を充填してなる、化粧料包装物が提供でき、更に、該包装袋を用いた4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩の安定保存方法を提供できる。
本発明の実施態様に係る多層フィルムの一例の断面模式図である。 本発明の実施態様に係る包装袋の一例を示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明の化粧料包装物について説明するが、本発明の技術的範囲は、以下の具体的な実施形態にのみ限定されるものではない。
本実施態様に係る化粧料包装物は、包装袋の収容部に、4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩を配合した化粧料を収容したものである。
図1に、本実施態様に係る包装袋を構成する多層フィルムの一例の断面模式図を示す。本発明の実施態様に係る包装袋は、アルミニウム層(A層)、COC層(B層)、及びオレフィン層(C層)を含む多層フィルム2枚を重ね合わせ、周縁を溶着して袋状に成形したものであることを特徴とする。即ち、重ねあわせた2枚のフィルムの周縁のみを溶着することで、中央部に収容部が構成され、該収容部に内容物が充填されるものである。又、
前記多層フィルムにおいて、各層は内容物側から、C層/B層/A層の順に配置されており、C層は内容物と直接接する層である。C層とA層の間にB層を設けることにより、内容物に含まれる4−n−ブチルレゾルシノールとアルミニウムの接触を防ぐことが出来る。又、C層として特定のポリエチレン(LLDPE、LDPE)及び/又はPP(ポリプロピレン)を採用することにより、C層と4−n−ブチルレゾルシノールとの相互作用(分解、吸着等)を抑制することが出来る。即ち、内容物側から、C層/B層/A層の順に積層することにより、内容物中の4−n−ブチルレゾルシノールの安定保存が実現できる。
また、図1に示すように、アルミニウム層(A層)の両側には後述する易引き裂き層を設けることが出来る。易引き裂き層の一例としては、図1に示すようにポリエチレンテレフタレートが挙げられる。さらに、各層間には、適宜接着層を設けることができる。
前記アルミニウム層(A層)は包装袋におけるいわゆるバリア層として機能するものである。即ち、酸素ガスや水蒸気に対してバリア性を有し包装袋に充填する内容物を劣化から守るものであり、更には、匂いに対してバリア性を有し内容物の保香性を維持するものである。該アルミニウム層(A層)は、アルミニウム箔又はアルミ蒸着層から形成されており、好ましくはアルミニウム箔から構成されている。該アルミニウム層(A層)の厚みはバリア層として機能する限り特に制限されないが、5〜50μm、好ましくは6〜40μm、さらに好ましくは7〜30μmである。
本発明の実施態様に係るB層を構成する環状オレフィンコポリマー(COC:Cycloolefin Copolymer)とは、ノルボルネン系単量体とエチレン等のオレフィンを共重合したノルボルネン系共重合体である。
前記環状オレフィンコポリマーの原料となるノルボルネン系単量体は、ノルボルネン環を有する脂環族系単量体である。このようなノルボルネン系単量体としては、例えば、ノルボルネン、テトラシクロドデセン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、エチリデテトラシクロドデセン、ジシクロペンタジエン、ジメタノテトラヒドロフルオレン、フェニルノルボルネン、メトキシカルボニルノルボルネン、メトキシカルボニルテトラシクロドデセン等が挙げられる。これらのノルボルネン系単量体は、単独で用いても、2種以上を併用しても良い。
前記環状オレフィンコポリマーの原料となるオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン等の炭素原子数2〜20個を有するオレフィン;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン等のシクロオレフィン;1,4−ヘキサジエン等の非共役ジエンなどが挙げられる。これらのオレフィンは、それぞれ単独でも、2種類以上を併用することもできる。
また、前記環状オレフィンコポリマー中のノルボルネン系単量体の含有比率は、40〜90モル%が好ましく、より好ましくは50〜80モル%である。含有比率がこの範囲にあれば、フィルムの剛性、引き裂き性、加工安定性が向上する。
前記環状オレフィンコポリマーとしては、例えば、三井化学株式会社製「アペル」、チコナ(TICONA)社製「トパス(TOPAS)」等が挙げられる。
本発明の実施態様に係る環状オレフィンコポリマー層(B層)の厚さは、通常5μm以上、好ましくは6μm以上、より好ましくは7μm以上であり、通常80μm以下、好ましくは70μm以下、より好ましくは60μm以下である。
本発明の実施態様に係るオレフィン層(C層)は、シール性を有するいわゆるシーラント層である。C層に用いられる直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の密度は、0.
91以上、かつ0.925未満であることが好ましい。C層に用いられる低密度ポリエチレン(LDPE)の密度は、0.91以上、かつ0.93未満であることが好ましい。又、C層に用いられるポリプロピレン(PP)の密度は、0.85以上、かつ0.92未満であることが好ましい。本発明の実施態様に係るLLDPE及びLDPEのメルトフローレート(MFR、230℃)は、通常2g/10分以上であり、又、通常6g/10分以下である。又、本発明の実施態様に係るPPのメルトフローレート(MFR、230℃)は、通常3g/10分以上であり、又、通常8g/10分以下である。
本発明の実施態様に係るオレフィン層(C層)の厚さは、通常5μm以上、好ましくは6μm以上、より好ましくは7μm以上であり、通常80μm以下、好ましくは70μm以下、より好ましくは60μm以下である。
また、C層に用いられる、LLDPE、LDPE、PPは、それぞれ1種でもよいし、2種以上であってもよい。
C層には、LLDPE、LDPE及びPPから選択される1種以上が、C層全体の90質量%以上含まれていることが好ましく、95質量%以上含まれていることがより好ましく、98質量%以上含まれていることが更に好ましい。
前記A層、B層及びC層の厚さの比は、A層がアルミ箔である場合、A層:B層:C層=1:0.5〜5:0.5〜2が好ましく、より好ましくは、1:2〜4:0.5〜1.5であり、さらに好ましくは1:2〜3:1である。
なお、本実施態様に係る多層フィルムは市販されているものを用いてよく、適宜組み合わせて用いてもよい。例えばB層及びC層を積層してなる、DIFAREN(登録商標)MPフィルム(M3400MP;DIC株式会社)をA層と組み合わせて用いることが好ましい。
各層同士を接着させるために、各層間に接着層を適宜設けてもよい。前記接着層の種類は特に制限はなく、目的によって適宜選択することができる。例えば、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、ポリエーテルウレタン系、ポリエステルウレタン系、イソシアネート系、ポリオレフィン系、ポリエチレンイミン系、シアノアクリレート系、有機チタン化合物系、エポキシ系、イミド系、シリコーン系の樹脂及びこれらの変性物、又は、これらの混合物からなる公知のドライラミネーション用接着剤として用いられている樹脂などが挙げられる。
前記易引き裂き層は、A層の両面に設けられ、フィルム全体の引き裂き性を高めること、更にはフィルム全体の強度を高めることに貢献する。引き裂き性を向上させるためには、少なくとも一方の面を覆うことが好ましく、両面を覆うことがより好ましい。該易引き裂き層としては、適度な強度を有しており、かつ耐熱性を有する樹脂のフィルムないしシートが好ましく、具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシート、その他等を使用することができる。そして、上記の樹脂のフィルムないしシートとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。そのフィルムの厚さとしては、アルミニウム層に対し、通常1.0倍以上、好ましくは1.3倍以上であり、通常2.5倍以下、好ましくは2倍以下である。
なお、本発明においては、上記のような易引き裂き層を最外層とする場合には、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法で表刷り印刷あるいは裏刷り印刷等が施されていてもよい。
本発明の実施態様に係る包装袋を構成する多層フィルムは、厚さが10μm以上であればよく、好ましくは20μm以上、より好ましくは30μm以上である。又、300μm
以下であればよく、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下である。このような厚さとすることにより、手で容易に引き裂くことができると同時に、耐ピンホール性、ヒートシール強度が確保できる。なお、包装袋の状態では溶着されていない収容部におけるフィルムの厚みが、それぞれ上記範囲内であることが好ましい。
前記の各樹脂層、即ちB層、C層及び易引き裂き層には、必要に応じて、防曇剤、帯電防止剤、熱安定剤、造核剤、酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、離型剤、紫外線吸収剤、着色剤等の成分を本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。
本発明の実施態様に係る多層フィルムの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、B層、C層に用いる各樹脂又は樹脂混合物を、それぞれ別々の押出機で加熱溶融させ、共押出多層ダイス法やフィードブロック法等の方法により溶融状態で、(B)/(C)を積層した後、アルミ箔をラミネートする方法が挙げられる。アルミ箔にはあらかじめ易引き裂き層を蒸着していてもよい。共押出法は、各層の厚さの比率を比較的自由に調整することが可能で、衛生性に優れ、コストパフォーマンスにも優れた多層フィルムが得られるので好ましい。
本実施態様に係る包装袋は、上記のようにして得られた多層フィルムを、C層を対向して重ね合わせ、その端部をヒートシールすることにより製造することができる。
シール型としては、例えば側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、ガゼット型、スタンディングパウチを形成するためのシール型等の公知の型を用いることができるが、四方シール型を用いることが好ましい。
またヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。一般的には130〜220℃にてヒートシールを行う。
図2に、本実施態様に係る包装袋の一例の模式図を示す。本実施態様にかかる包装袋の形状は特に限定されないが、例えば図2のような矩形であってもよい。また、収容部の形状も特に限定されないが、例えば図2のような矩形であってもよい。又、包装袋と収容部の中心が重なるように配置されていることが好ましい。
包装袋のサイズは特に限定されないが、例えば、0.1〜2mL程度の少量の化粧品サンプルを充填する場合においては、図2において長さiiで示す長手方向が30〜100mm、長さiで示す短手方向が15〜60mm程度である。
包装袋100の表面積(i×ii)に対する収容部102の表面積(iii×iv)の割合は好ましくは80%以下、より好ましくは70%以下である。このような表面積割合とすることで、溶着部の破損による内容物の漏れを防ぐことが出来る。
本実施態様に係る化粧料としては、4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩を有効成分として配合された化粧料(医薬部外品を含む)であればよい。例えば、具体的にはローション、エッセンス、乳液、ジェル、クリーム等が挙げられる。
4−n−ブチルレゾルシノールはメラニンを抑制し美白効果を促す、美白成分として知られている。4−n−ブチルレゾルシノールは、常法に従って製造することができ、例えば、Lille, J.; Bitter, L. A.; Peiner, V. Trudy-Nauchono-Issledovatel' skii Institut Slantsev (1969), No.18, 127-34に記載された方法に従って製造することができる。すなわち、4−n−ブチルレゾルシノールの製造方法としては、レゾルシンとブタン酸を塩化亜鉛の存在下縮合し、亜鉛アマルガム/塩酸で還元する方法や、レゾルシンとn−ブチルアルコールとを200〜400℃で縮合させる方法が例示できる。
また、4−n−ブチルレゾルシノールの塩は、皮膚外用剤に使用されるものであれば、特段の限定無く使用できる。例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン塩、リジン、アルギニン等の塩基性アミノ酸塩等が好ましく例示される。これらの塩の内、特に好ましいものは、アルカリ金属であり、中でもナトリウム塩が特に好ましい。
さらに、前記内容物である化粧料は、4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩の一種を単独で含有するものであってもよいし、二種以上を組み合わせて含有するものであってもよい。該化粧料中における、4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩の含有量は、好ましくは0.01〜5質量%であり、さらに好ましくは0.1〜1質量%である。
該化粧料の剤型は、特段限定されないが、ローション等の粘度の低い液状化粧料は、クリーム剤型等と比較し、充填された容器内で振動等により攪拌され易く、容器による影響(例えば化粧料成分の変性や容器への吸着等)を受け易い。従って、本実施態様に係る包装袋は、ローションやエッセンス等の液状剤型に対して適用することで、その効果を最も発揮することができる。
本実施態様に係る化粧料は、通常化粧料に配合し得る任意成分を配合することができる。例えば、界面活性剤、油分、アルコール類、増粘剤、防腐・殺菌・抗菌剤、酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤、香料色素、ビタミン類、アミノ酸類、水等を目的に併せて適宜配合することができる。なお、任意成分は、これらに限定されるものではない。
また、化粧料の製造方法は通常採用される方法により製造されればよく、その方法は特段限定されない。
検証1:4−n−ブチルレゾルシノールと、樹脂の相互作用の有無及び残存率(60℃、2週間)
4−n−ブチルレゾルシノール溶液(4−n−ブチルレゾルシノール0.3%,エタノール3%,BG12% pH6.0 by Britton-Robinson緩衝液、残余は純水)5mLと樹脂片(1cmx4cm)30枚をガラススクリュー瓶に入れ、60℃にて2週間保管した。又、樹脂を加えずに同様の保管を行ったものをコントロールとした。保管後の4−n−ブチルレゾルシノールの残存量を、コントロールと比較し、対ガラス残存率として表1に示す。
この結果より、4−n−ブチルレゾルシノールの長期保管における残存率は、アルミニウム層による分解だけでなく、樹脂との相互作用によっても減少することが判る。
なお、表1においてLLDPEは、直鎖状低密度ポリエチレンを表す。LLDPE静防とは、直鎖状低密度ポリエチレンに静電気防止のための添加剤を混ぜたものを表す。CPPとは、未延伸ポリプロピレンを表す。CPホモとは、CPP(未延伸ポリプロピレン)のホモポリマーを表す。CPコロナは、CPP(未延伸ポリプロピレン)の表面に行うコロナ放電照射を通常より長時間行ったものを表す。PETは、ポリエチレンテレフタレートを表す。SiZMPETは、シリカ蒸着ポリエチレンテレフタレートを表す。EVOHは、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂を表す。
4−n−ブチルレゾルシノールを含有する化粧料の製造
以下の処方に従って、4−n−ブチルレゾルシノールを有効成分とする美白用ローション(化粧料1)を作製した。即ち、表2の成分を80℃に加熱し、攪拌して可溶化し、攪拌冷却して美白用ローションを得た。
実施例1、及び比較例1〜3
常法により、易引き裂き層として厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート層(PET12)、アルミニウム層(A層)として厚さ9μmのアルミニウム箔(AL9)、接着層としてエステル系接着剤を用いて、包装袋とした時の外側から順に、PET12//AL9//PET12のように積層したフィルムIを作製した(//はポリエステル系接着剤による接着層を示す。)。さらに、包装袋の内容物側の層として、環状オレフィンコポリマー(COC)層、LLDPE層を積層したフィルム(DIFAREN(登録商標)MPフィルム(M3400MP;DIC株式会社)を、前記フィルムIに積層した。即ち、以下の表3に示す層構造からなる多層フィルムを製造した。なお、前記DIFAREN(登録商標)MPフィルムにおける、COC層の厚さ及びLLDPE層の厚さは、それぞれ、含有率から算出したところ、21μm、9μmであると推察された。表3の右側が内容物側、表3の左側が外側の層となるよう、表3の最も右に記載された層を対向させて重ね合わせ、周縁を縦163℃、横135℃でヒートシールして50×60mm2の包装袋を作成し、その収容部に上記の通り製造された化粧料1を収容し上記と同様のヒートシール条件で開口部を密封した(実施例1)。同様の方法で表3に示す構成の多層フィルムよりなる包装袋に、前記化粧料1を収容して密封した比較例1〜3を作製した。
なお、表3において、数字は層の厚さ(μm)を表す。
検証2:4−n−ブチルレゾルシノールの、包装袋内での残存率
実施例1及び比較例1〜3の化粧料包装物について、加速条件(40℃、湿度75%)にて、3か月間保存し、化粧料中の4−n−ブチルレゾルシノールの残存率を測定した。測定は高速液体クロマトグラフィー(Waters ACQUITY UPLC)を用いて行った。なお、測定は3回実施し、その平均値を測定結果として以下の表4に示す。
表4の結果から、本発明の化粧料包装物は、4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩の長期間安定保存性に優れていることが判る。
本発明により、アルミニウム層による遮光性、水分遮断性、ガスバリア性等を確保しつつ、美白化粧料の有効成分である4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩を安定保存できる化粧料包装物を提供することができる。更に、バリア層を備えた容器内での4
−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩の安定保存方法を提供することができる。
100 包装袋
101 溶着部
102 収容部

Claims (4)

  1. 少なくともアルミニウム層を含む2枚のフィルムを重ね合わせ、周縁を溶着して袋状に成形してなる包装袋であって、
    内容物を収容する収容部と、
    前記収容部を包囲するように設けられ、前記2枚のフィルムを溶着した溶着部と、
    を有し、
    内容物と接する側の最外層に、オレフィン層を備え、かつ前記アルミニウム層とオレフィン層との間に更に環状オレフィンコポリマー(COC)層を含み、
    前記オレフィン層は、LLDPE、LDPE及びPPから選択される1種以上を含む、包装袋の収容部に、4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩を有効成分として含有する化粧料(医薬部外品を含む)を充填してなる、化粧料包装物。
  2. 前記アルミニウム層に接する両面に易引き裂き層を含む、請求項1に記載の化粧料包装物。
  3. 前記収容部におけるフィルムの厚さがそれぞれ10μm〜300μmである、請求項1又は2に記載の化粧料包装物。
  4. 遮光、水分遮断、ガスバリア等を目的としたバリア層を備えた容器に、4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩を充填するステップを含む、4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩の保存方法であって、
    前記容器は、少なくとも、
    4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩と接する側の最外層に、オレフィン層を備え、かつ前記バリア層とオレフィン層との間に更に環状オレフィンコポリマー(COC)層を備え、
    前記オレフィン層は、LLDPE、LDPE及びPPから選択される1種以上を含む、保存方法。
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