JP6477211B2 - イメージセンサ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、イメージセンサ及びその製造方法に関する。
赤外線イメージセンサには、2つの異なる波長域の光信号を電気信号(光電流信号)に変換するセンサ部と駆動回路によって構成されるイメージセンサ(以下、2波長赤外線イメージセンサと言う。)がある。一般的にセンサ部は、多数配列した画素によって構成され、各画素は光電変換素子を持つ。光電変換素子として、例えば量子井戸型赤外線検知器(QWIP:Quantum Well Infrared Photodetector)がある。QWIPは外部回路と接続されるコンタクト層と、光信号を電気信号に変換する多重量子井戸(MQW:Multi-Quantum Well)層とを備えて構成される。
2波長赤外線イメージセンサとして、例えば、検出波長域の異なる2つのQWIPにより各画素を構成したイメージセンサがある。
典型的な2波長赤外線イメージセンサの画素の概略構成を図7に示す。
各画素100は、GaAs基板101上に、下部MQW層102及び上部MQW層103と、下部コンタクト層104、中間コンタクト層105、及び上部コンタクト層106とを備えて構成されている。下部コンタクト層104、中間コンタクト層105、及び上部コンタクト層106には、配線108a,108b,108cを介して電極109a,109b,109cが電気的に接続され、駆動回路110に接続されている。配線108a,108bは、絶縁層107により必要な電気的絶縁が確保されている。配線108cは、絶縁層107に形成された開口107aを通じて上部コンタクト層106と接続されている。
この2波長赤外線イメージセンサでは、3つの電極109a,109b,109cを介して、下部MQW層102又は上部MQW層103による光電流信号を個別に読み出す。この場合、電極109b及び中間コンタクト層を介して、下部MQW層103及び上部MQW層103にバイアス電圧を印加する。第1スイッチ110aをオンにし、第2スイッチ110bをオフにして、電極109aを介して下部MQW層102からの光電流信号を読み出すようにされている。また、第1スイッチ110aをオフにし、第2スイッチ110bをオンにして、電極109cを介して上部MQW層103からの光電流信号を読み出すようにされている。
以上の2波長赤外線イメージセンサにおいて、画素数を多くして、より高精細な画像を取得できるようにしたいという需要がある。全体のサイズを一定程度に収めるために、各画素の占有面積を小さくすることが行われる。しかしながら、駆動回路に接続するための電極が各画素に3つあることから、各画素の微細化は困難である。
各画素の小型化を実現する工夫をした2波長赤外線イメージセンサの概略構成を図8に示す。
各画素200は、GaAs基板201上に、下部MQW層202及び上部MQW層203と、全画素200に共通の下部コンタクト層204、中間コンタクト層205、及び上部コンタクト層206とを備えて構成されている。
中間コンタクト層205には、配線208を介して出力電極211が電気的に接続され、駆動回路210に接続されている。全画素200に共通の下部コンタクト層204には、複数の画素200の一端に設けられた端部構造200aに形成された配線209aを介して第1共通電極212が電気的に接続され、駆動回路210に接続されている。第1共通電極212にはバイアス電圧VBが印加される。各上部コンタクト層206には、複数の画素200の他端に設けられた端部構造200bに形成された配線209bを介して第2共通電極213が電気的に接続され、駆動回路210に接続されている。第2共通電極213にはバイアス電圧VAが印加される。配線208,209a,209bは、絶縁層207により必要な電気的絶縁が確保されている。配線208は、絶縁層207に形成された開口207bを通じて中間コンタクト層205と接続されている。配線209bは、絶縁層207に形成された開口207aを通じて上部コンタクト層206と接続されている。
この場合、下部コンタクト層204及び上部コンタクト層206に接続される電極212,213は、多数配列された全画素200を接続する共通電極とされている。このような構成により、各画素200に対して出力電極211を1つ形成すれば良いことになり、各画素の微細化が実現する。
特開2011−211019号公報 特表2008−509559号公報 特開2000−188407号公報 特開2010−192815号公報
Proc. of SPIE vol.5783, 804
図8の2波長赤外線イメージセンサでは、第1及び第2共通電極212,213に適当なバイアス電圧を印加し、出力電極211から光電流信号を読み出す。例えば、第1共通電極212と出力電極211との間に電圧を印加し、第2共通電極213には出力電極211と同電位になるように電位を与える。すると、下部MQW層202はバイアスされて光電流信号を発生するが、上部MQW層203はバイアスされないために光電流信号を発生しない。このため、トランジスタ210aにより、下部MQW層202による光電流信号のみを出力電極211を介して読み出すことができる。
逆に、第2共通電極213と出力電極211との間に電圧を印加し、第1共通電極212には出力電極211と同電位になるように電位を与える。すると、上部MQW層203はバイアスされて光電流信号を発生するが、下部MQW層202はバイアスされないために光電流信号を発生しない。このため、トランジスタ210aにより、上部MQW層203による光電流信号のみを出力電極211を介して読み出すことができる。
以上のようにして、各MQW層からの光電流信号を個別に読み出すことができる。各MQW層が異なる波長帯の光に感度を持つように構成すれば、波長域の異なる2波長の光信号を個別に検出することができる。
ここで、一方のMQW層をバイアスして光電流信号を発生させ、他方のMQW層にはバイアスせず光電流信号を発生されないためには、出力電極と他方のMQW層を介した共通電極との電位が一致する必要がある。この電位が一致しない場合、生じた電位差による素子電流がノイズとして光電流信号に乗ることに加え、他方のMQW層が感度を持つ波長帯の光入射に対して応答してしまい、2波長の光信号を十分に分離することができない。
一般的に、光電流信号を読み出すための出力電極には、直接には電位を与えられない。図9は、2波長赤外線イメージセンサについての概略的な回路図である。出力電極の電位Vsは、駆動回路のトランジスタのゲート電位VIGと、トランジスタを流れるドレイン電流とによって間接的に決定される。外部から任意に設定できる電位は、2つの共通電極の電位VA及びVB、並びにトランジスタのゲート電位VIGである。
2波長赤外線イメージセンサに含まれる多数の配列された画素について、各画素のMQW層の特性はそれぞれ全く同じではなく、画素毎にいくらかの違いがあるのが一般的である。この場合、各画素に対して同じ電位VA、VB、VIGを与えても、MQW層の特性の違いから流れる電流が異なり、出力電極の電位Vsが画素毎に異なることになる。また、仮に全画素の特性が全く同じであっても、2波長赤外線イメージセンサとして駆動する際には、画素毎に入射する光量が異なることが一般的であり、画素毎に発生する光電流信号が異なる。電位VSは電流量に依存するため、やはり画素毎に電位VSが異なることになる。
以上により、従来の2波長赤外線イメージセンサでは、下部及び上部MQW層のうちの一方のMQW層のみから光電流信号を発生させるための電位VA、VB、VIGの設定は、画素毎に異なる。そのため、全画素について同時に一方のMQW層のみを駆動させることができず、相異なる2波長の光信号を十分に分離することができないという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、比較的簡素な構成により、第1活性層及び第2活性層に整流性を持たせて相異なる2波長の光信号を容易且つ確実に分離すると共に、所望の方向の電流を流す際にポテンシャル障壁がエネルギー段差として光電流を遮ることがなく感度の低下を抑止する信頼性の高いイメージセンサ及びその製造方法を提供することを目的とする。
イメージセンサの一態様は、複数の画素を備えたイメージセンサであって、前記画素は、一の波長域に対して感度を有する第1活性層と、他の波長域に対して感度を有する第2活性層と、前記第1活性層及び前記第2活性層に電気的に接続された出力電極と、前記各画素の夫々に含まれる前記第1活性層に電気的に接続された第1共通電極と、前記各画素の夫々に含まれる前記第2活性層に電気的に接続された第2共通電極と、前記第1活性層を挟持する第1コンタクト層と、前記第2活性層を挟持する第2コンタクト層とを含み、前記第1活性層及び前記第2活性層の少なくとも一方は、キャリア生成不純物を含有する第1領域と、一方の主面側で前記第1領域よりもキャリア生成不純物の濃度が低い第2領域とを有する。
イメージセンサの製造方法の一態様は、複数の画素を備えたイメージセンサの製造方法であって、前記画素を形成する際に、一の波長域に対して感度を有する第1活性層を形成し、他の波長域に対して感度を有する第2活性層を形成し、前記第1活性層及び前記第2活性層に出力電極を接続形成し、前記各画素の夫々に含まれる前記第1活性層に電気的に接続される第1共通電極を形成し、前記各画素の夫々に含まれる前記第2活性層に電気的に接続される第2共通電極を形成し、前記第1活性層を挟持するように第1コンタクト層を形成し、前記第2活性層を挟持するように第2コンタクト層を形成し、前記第1活性層及び前記第2活性層の少なくとも一方は、キャリア生成不純物を含有する第1領域と、一方の主面側で前記第1領域よりもキャリア生成不純物の濃度が低い第2領域とを有する。
上記の諸態様によれば、比較的簡素な構成により、第1活性層及び第2活性層に整流性を持たせて相異なる2波長の光信号を容易且つ確実に分離すると共に、所望の方向の電流を流す際にポテンシャル障壁がエネルギー段差として光電流を遮ることがなく感度の低下を抑止する信頼性の高いイメージセンサが実現する。
第1の実施形態による2波長赤外線イメージセンサの構成を示す概略断面図である。 第1の実施形態の比較例による2波長赤外線イメージセンサにおける各MQW層の周辺についてのエネルギー状態を示す図である。 第1の実施形態による2波長赤外線イメージセンサにおける各MQW層の周辺についてのエネルギー状態を示す図である。 第1の実施形態及び比較例の2波長赤外線イメージセンサにおける感度の評価結果を示す特性図である。 第1の実施形態による2波長赤外線イメージセンサの製造方法について工程順に示す概略断面図である。 第2の実施形態による2波長赤外線イメージセンサの構成を示す概略断面図である。 従来の2波長赤外線イメージセンサの構成を示す概略断面図である。 従来の2波長赤外線イメージセンサの構成を示す概略断面図である。 図8の2波長赤外線イメージセンサの回路図である。
以下の諸実施形態では、イメージセンサとして2波長赤外線イメージセンサを例示し、その構成及び製造方法を開示する。
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態による2波長赤外線イメージセンサの構成を示す概略断面図である。図1では図示の便宜上、複数の画素のうち、2つの画素のみを例示する。
本実施形態による2波長赤外線イメージセンサは、複数の画素10が例えばマトリクス状に配置されており、複数の画素10の一端には端部構造10aが、他端には端部構造10bが設けられて構成されている。各画素10には出力電極14を介して、端部構造10a,10bには第1共通電極15及び第2共通電極16を介して、駆動回路20が接続されている。
各画素10は、GaAs基板1上に、活性層として下部MQW層2及び上部MQW層3を有する。各画素10は更に、全画素10に共通とされた下部MQW層2下の下部コンタクト層4、下部MQW層2の上方の中間コンタクト層5、及び上部MQW層3上の上部コンタクト層6とを備えて構成されている。
下部MQW層2及び上部MQW層3は、それぞれ光信号を電気信号に変換する多重量子井戸(MQW)層である。下部MQW層2は、所定の一の波長域に対して感度を有する活性層である。上部MQW層3は、下部MQW層2の波長域と異なる他の波長域に対して感度を有する活性層である。下部MQW層2とこれを挟持する下部コンタクト層4及び中間コンタクト層5とを備えて、QWIPである第1光伝導体型素子が構成される。上部MQW層3とこれを挟持する中間コンタクト層5及び上部コンタクト層6とを備えて、QWIPである第2光伝導体型素子が構成される。
上部コンタクト層6上には、表面が凹凸状の回折格子が形成されている。この回折格子は、QWIPに必要な光結合構造9となる。
本実施形態において、第1光伝導体型素子では、下部MQW層2が、キャリア生成不純物を含有する第1領域2aと、当該下部MQW層2の一方の主面側、ここでは表面側で第1領域2aよりもキャリア生成不純物の濃度が低い第2領域2bとから構成されている。本実施形態では、第1領域2aと第2領域2bとは、ポテンシャルエネルギーが同じである材料、ここでは同一のMQW材料から形成されており、第2領域2bはキャリア生成不純物が非添加状態(ノンドープ状態)とされている。同様に、第2光伝導体型素子では、上部MQW層3が、キャリア生成不純物を含有する第1領域3aと、当該上部MQW層3の一方の主面側、ここでは裏面側で第1領域3aよりもキャリア生成不純物の濃度が低い第2領域3bとから構成されている。本実施形態では、第1領域3aと第2領域3bとは、ポテンシャルエネルギーが同じである材料、ここでは同一のMQW材料から形成されており、第2領域3bはキャリア生成不純物が非添加状態(ノンドープ状態)とされている。ここで、非添加状態とは、例えばSIMS分析における濃度検出の限界等を考慮して、キャリア生成不純物の濃度が10-15cm-3程度以下の場合であると規定する。
なお、下部MQW層2において、第2領域2bを当該下部MQW層2の裏面側に形成するようにしても良い。同様に、上部MQW層3において、第2領域3bを当該上部MQW層3の表面側に形成するようにしても良い。
本実施形態では、下部MQW層2及び上部MQW層3の双方が、第1領域及び第2領域で構成されている場合を例示するが、これに限定されるものではない。2波長赤外線イメージセンサの使用の目的等に応じて、下部MQW層2及び上部MQW層3のいずれか一方のみを第1領域及び第2領域で構成し、他方を第1領域のみで構成するようにしても良い。
中間コンタクト層5には、配線12を介して出力電極14が電気的に接続され、駆動回路20のトランジスタ20aに接続されている。全画素10に共通の下部コンタクト層4には、複数の画素10の一端に設けられた端部構造10aに形成された配線13aを介して第1共通電極15が電気的に接続され、駆動回路20に接続されている。第1共通電極15には、駆動回路20により、バイアス電圧VBが印加される。各上部コンタクト層6には、複数の画素10の他端に設けられた端部構造10bに形成された配線13bを介して第2共通電極16が電気的に接続され、駆動回路20に接続されている。第2共通電極16には、駆動回路20により、バイアス電圧VAが印加される。配線12,13a,13bは、絶縁層11により必要な電気的絶縁が確保されている。配線12は、絶縁層11に形成された開口11bを通じて中間コンタクト層5と接続されている。配線13bは、絶縁層11に形成された開口11aを通じて上部コンタクト層6と接続されている。
以下、本実施形態による2波長赤外線イメージセンサの奏する作用効果について、比較例との比較に基づいて説明する。
比較例の2波長赤外線イメージセンサでは、下部MQW層及び上部MQW層が一定濃度のキャリア生成不純物を含有する層(第1領域)のみからなる。そして、下部MQW層と中間コンタクト層との間にAlGaAs等からなる下部障壁層が、中間コンタクト層と上部MQW層との間にAlGaAs等からなる上部障壁層がそれぞれ形成される。
図2は、比較例の2波長赤外線イメージセンサにおける各MQW層の周辺についてのエネルギー状態を示す図である。(a)はバイアス電圧の印加がない場合、(b)は障壁層がエミッタ側にある場合、(c)は障壁層がコレクタ側にある場合をそれぞれ示す。図2では、中間コンタクト層5を「コンタクト層」とし、下部MQW層及び上部MQW層の一方を例に採って「MQW層」とし、下部障壁層及び上部障壁層の一方を例に採って「障壁層」として図示する。
MQW層に電圧が印加された状況について、MQW層よりも禁制帯幅の大きい材料による障壁層がエミッタ側にある場合には、障壁層によりキャリアの流入が遮られるため、電流は流れない(流れ難い)。障壁層がコレクタ側にある場合には、キャリアがMQW層に流入し、MQW層内で非弾性散乱によるエネルギー散逸を受けない一部のキャリアは障壁層を越えてコレクタ側のコンタクト層に到達する。このため、比較的電流は流れ易い。
例えば、上部MQW層のみを駆動して、対応する波長の光信号のみを検出することを考える。この場合、下部MQW層には電流が流れないことが必要である。例えば図7のような従来の2波長赤外線イメージセンサでは、第2共通電極と出力電極との間に電位差があり、出力電極と第1共通電極とが同電位になるように各電位を与える必要があった。これに対して本実施形態の2波長赤外線イメージセンサでは、下部MQW層が整流性を有するため、出力電極と第1共通電極とを同電位としなくとも、整流性によって電流が流れない電位関係であれば良い。このような電位関係は、電位の設定としてある程度範囲を持った領域として存在する。そのため、画素間で出力電極の電位が異なっていても、全画素について同時に、整流性によって電流が流れない電位関係を持たせ得る。この構成により、上部MQW層に対応する波長の光信号のみを検出することができる。
しかしながら比較例では、図2(a)のように、MQW層と障壁層との境界部位においてポテンシャルエネルギーが急峻で不連続的に変化してポテンシャル障壁が形成される。そのため、図2(c)のように、障壁層がコレクタ側にある場合でも、光入射により発生した光電流の一部が障壁層で遮られる。これにより、2波長赤外線イメージセンサの感度が低下するという問題がある。
本実施形態では、活性層であるMQW層が、キャリア生成不純物を含有する第1領域と、一方の主面側で第1領域よりもキャリア生成不純物の濃度が低い、ここではノンドープ状態の第2領域とを有する。この構成では、MQW層の表面側と裏面側とでキャリア生成不純物濃度が非対称となり、光伝導型素子に整流性を持たせる。但し、この整流性は、光伝導体素子を駆動する際に所望の電流が流れ易く、その逆向きの電流が流れないものとする。
図3は、第1の実施形態の2波長赤外線イメージセンサにおける各MQW層の周辺についてのエネルギー状態を示す図である。(a)はバイアス電圧の印加がない場合、(b)は障壁層がエミッタ側にある場合、(c)は障壁層がコレクタ側にある場合をそれぞれ示す。図3では、中間コンタクト層5を「コンタクト層」とし、下部MQW層及び上部MQW層の一方を例に採って「MQW層」として図示する。
MQW層の一方の主面側にキャリア生成不純物が添加されない領域(ノンドープ領域:第2領域)があると、キャリア生成不純物が添加された領域(ドープ領域:第1領域)からキャリアが拡散する。これにより、ポテンシャルが持ち上がってポテンシャル障壁が形成される。第1領域と第2領域とでは、ポテンシャルエネルギーが同等である材料、ここでは同一材料から形成されている。これに起因して、ポテンシャル障壁は、図3(a)のように、ドープ領域とノンドープ領域との境界部位においてポテンシャルエネルギーが滑らかで連続的に漸増変化するように形成される。図3(b)のように、MQW層に電圧が印可された状況について、ポテンシャル障壁がエミッタ側にある場合には、ポテンシャル障壁によりキャリアの流入が遮られるため、電流は流れない(流れ難い)。図3(c)のように、ポテンシャル障壁がコレクタ側にある場合には、キャリアは活性層に流入し、ポテンシャル障壁に遮られることなくコレクタ側のコンタクト層に到達する。そのため、電流は流れ易い。本実施形態では、比較例と異なり、所望の方向の電流を流す際にポテンシャル障壁がエネルギー段差として光電流を遮ることがなく、感度の低下が抑止される。
図4は、第1の実施形態及び比較例の2波長赤外線イメージセンサにおける感度の評価結果を示す特性図である。図示のように、本実施形態では、比較例に比べて20%程度の高い感度が得られている。
以下、本実施形態による2波長赤外線イメージセンサの製造方法について説明する。
図5は、第1の実施形態による2波長赤外線イメージセンサの製造方法について工程順に示す概略断面図である。図5では図示の便宜上、複数の画素のうち、1つの画素のみを例示する。
先ず、図5(a)に示すように、半絶縁性のGaAs基板1上に、各化合物半導体層4,2(2a,2b),5,3(3b,3a),6を順次積層形成し、最上部に光結合構造9を形成する。各化合物半導体層の結晶成長には、例えば有機金属気相成長(MOVPE:Metal Organic Vapor Phase Epitaxy)法を用いる。MOVPE法の代わりに、分子線エピタキシー(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法等を用いても良い。
詳細には、先ず、GaAs基板1上に、下部コンタクト層4となる化合物半導体層として、n−GaAsを例えば2000nm程度の厚みに成長する。n型ドーパントとしては、例えばSiを1×1018cm-3程度の濃度となるように添加する。
次に、下部MQW層2(第1領域2a及び第2領域2b)となる化合物半導体層を形成する。具体的には、(1)AlxGa1-xAs層を例えば30nm程度の厚みに成長する。Al組成xは例えば0.3とする。(2)InyGa1-yAs層を例えば2.5nm程度の厚みに成長する。In組成yは例えば0.3とする。(1)及び(2)の一連工程を10回繰り返した後、AlxGa1-xAs層を例えば30nm程度の厚みに成長する。ここで、1層目から7層目までのInyGa1-yAs層には、キャリア生成不純物としてSiを5×1018cm-3の濃度となるように添加する。8層目から10層目までのInyGa1-yAs層には、キャリア生成不純物を添加しない。以上により、キャリア生成不純物を含有する第1領域2aと、キャリア生成不純物が非添加状態とされた第2領域2bとが順次積層された下部MQW層2となる化合物半導体層が形成される。
次に、中間コンタクト層5となる化合物半導体層として、n−GaAs層を例えば1000nm程度の厚みに成長する。
次に、上部MQW層3(第2領域3b及び第1領域3a)となる化合物半導体層を形成する。具体的には、(1)AlnGa1-nAs層を例えば40nm程度の厚みに成長する。Al組成nは例えば0.25とする。(2)GaAs層を例えば5nm程度の厚みに成長する。(1)及び(2)の一連工程を10回繰り返した後、AlnGa1-nAs層を例えば50nm程度の厚みに成長する。ここで、1層目から3層目までのGaAs層には、キャリア生成不純物を添加しない。4層目から10層目までのGaAs層にはキャリア生成不純物としてSiを4×1017cm-3の濃度となるように添加する。以上により、キャリア生成不純物が非添加状態とされた第2領域3bと、キャリア生成不純物を含有する第1領域3aとが順次積層された上部MQW層3となる化合物半導体層が形成される。
次に、上部コンタクト層6となる化合物半導体層として、n−GaAs層を例えば1500nm程度の厚みに成長した後、光結合構造9を形成する。
次に、上部コンタクト層6の上層部分をリソグラフィー及びエッチングにより加工し、上部コンタクト層6の表面に回折格子構造となる凹凸を形成する。リソグラフィー及びエッチング、金属蒸着法により、上部コンタクト層6の表面に凹凸を埋め込む金属膜、例えばAuGe/Au膜を形成する。以上により、上部コンタクト層6上に光結合構造9が形成される。
続いて、図5(b)に示すように、リソグラフィー及びエッチングにより化合物半導体層4,2(2a,2b),5,3(3b,3a),6を加工する。これにより、化合物半導体層4,2(2a,2b),5,3(3b,3a),6が画素10及び端部構造10a,10bに分断される。画素10では、更に化合物半導体層3(3b,3a),6をリソグラフィー及びエッチングにより加工し、中間コンタクト層5の表面の一部を露出させる。
続いて、図5(c)に示すように、絶縁層11を形成する。
詳細には、CVD法等により、全面に絶縁膜、例えばSiON膜を堆積し、絶縁層11を形成する。絶縁層11をリソグラフィー及びエッチングにより加工する。これにより、絶縁層11には、光結合構造9の表面の一部を露出する開口11aと、中間コンタクト層5の表面の一部を露出する開口11bと、下部コンタクト層4の表面の一部を露出する開口11cとが形成される。
続いて、図5(d)に示すように、各配線12,13a,13bを形成する。
詳細には、スパッタ法等により、全面に金属膜、例えばAuGe/Au膜を形成する。AuGe/Au膜をリソグラフィー及びエッチングにより加工する。以上により、中間コンタクト層5と電気的に接続された配線12と、下部コンタクト層4と電気的に接続された配線13aと、光結合構造9を介して上部コンタクト層6と電気的に接続された配線13bとが形成される。
続いて、図5(e)に示すように、配線12,13a,13b上に、例えばInバンプである出力電極14、第1共通電極15、第2共通電極16をそれぞれ形成し、駆動回路20と接続する。
以上のようにして、本実施形態による2波長赤外線イメージセンサが作製される。
以上説明したように、本実施形態によれば、比較的簡素な構成により、下部MQW層2及び上部MQW層3に整流性を持たせて相異なる2波長の光信号を容易且つ確実に分離すると共に、所望の方向の電流を流す際にポテンシャル障壁がエネルギー段差として光電流を遮ることがなく感度の低下を抑止する信頼性の高い2波長イメージセンサが実現する。
本実施形態では、下部MQW層2及び上部MQW層3の第2領域2b,3bについて、キャリア生成不純物が非添加状態(ノンドープ状態)とされた場合を例示したが、これに限定されるものではない。第2領域2b,3bとしては、第1領域2a,3aよりも低い濃度となるようにキャリア生成不純物を添加して形成しても良い。第2領域2b,3bにもキャリア生成不純物を添加することにより、優れた光吸収を保持することができる。この場合でも、本実施形態と同様に、相異なる2波長の光信号を容易且つ確実に分離すると共に、所望の方向の電流を流す際にポテンシャル障壁がエネルギー段差として光電流を遮ることがなく感度の低下を抑止することができる。
また、本実施形態では、下部MQW層2及び上部MQW層3を、キャリア生成不純物の濃度差を持たせる(キャリア生成不純物の有無の領域を形成する)構成としたが、図3に例示したエネルギーポテンシャルを実現するには、当該構成に限定されるものではない。例えば、キャリア生成不純物の濃度差を持たせる代わりに、下部MQW層及び上部MQW層を、その材料が厚み方向で変化するように形成することが考えられる。例えば下部MQW層を例に採れば、その裏面から表面に向かうにつれて、繰り返し形成するAlxGa1-xAs層のAl組成xを徐々に大きくすれば良い。この場合でも、本実施形態と同様に、相異なる2波長の光信号を容易且つ確実に分離すると共に、所望の方向の電流を流す際にポテンシャル障壁がエネルギー段差として光電流を遮ることがなく感度の低下を抑止することができる。
(第2の実施形態)
続いて、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に2波長赤外線イメージセンサを開示するが、活性層の材料構成が異なる点で第1の実施形態と相違する。なお、第1の実施形態と同様の構成部材等ついては同符号を付し、詳しい説明を省略する。
図6は、第2の実施形態による2波長赤外線イメージセンサの構成を示す概略断面図である。図5では図示の便宜上、複数の画素のうち、2つの画素のみを例示する。
本実施形態による2波長赤外線イメージセンサは、第1の実施形態と同様に、複数の画素30が例えばマトリクス状に配置されており、複数の画素30の一端には端部構造30aが、他端には端部構造30bが設けられて構成されている。各画素30には出力電極14を介して、端部構造30a,30bには第1共通電極15及び第2共通電極16を介して、駆動回路20が接続されている。
各画素30は、GaAs基板1上に、下部量子ドット層31及び上部量子ドット層32と、全画素10に共通とされた下部量子ドット層31下の下部コンタクト層4、下部量子ドット層31の上方の中間コンタクト層5、及び上部量子ドット層32上の上部コンタクト層6とを備えて構成されている。
下部量子ドット層31及び上部量子ドット層32は、それぞれ光信号を電気信号に変換する多重量子ドット層である。下部量子ドット層31は、所定の一の波長域に対して感度を有する活性層である。上部量子ドット層32は、下部量子ドット層31の波長域と異なる他の波長域に対して感度を有する活性層である。下部量子ドット層31とこれを挟持する下部コンタクト層4及び中間コンタクト層5とを備えて、QDIPである第1光伝導体型素子が構成される。上部量子ドット層32とこれを挟持する中間コンタクト層5及び上部コンタクト層6とを備えて、QDIPである第2光伝導体型素子が構成される。
本実施形態では、第1光伝導体型素子は、下部量子ドット層31が、キャリア生成不純物を含有する第1領域31aと、当該下部量子ドット層31の一方の主面側、ここでは表面側で第1領域31aよりもキャリア生成不純物の濃度が低い第2領域31bとから構成されている。本実施形態では、第1領域31aと第2領域31bとは、ポテンシャルエネルギーが同じである材料、ここでは同一の量子ドット材料から形成されており、第2領域31bはキャリア生成不純物が非添加状態(ノンドープ状態)とされている。同様に、第2光伝導体型素子では、上部量子ドット層32が、キャリア生成不純物を含有する第1領域32aと、当該上部量子ドット層32の一方の主面側、ここでは裏面側で第1領域32aよりもキャリア生成不純物の濃度が低い第2領域32bとから構成されている。本実施形態では、第1領域32aと第2領域32bとは、ポテンシャルエネルギーが同じである材料、ここでは同一の量子ドット材料から形成されており、第2領域32bはキャリア生成不純物が非添加状態(ノンドープ状態)とされている。
なお、下部量子ドット層31において、第2領域31bを当該下部量子ドット層31の裏面側に形成するようにしても良い。同様に、上部量子ドット層32において、第2領域32bを当該上部量子ドット層32の表面側に形成するようにしても良い。
本実施形態では、下部量子ドット層31及び上部量子ドット層32の双方が、第1領域及び第2領域で構成されている場合を例示するが、これに限定されるものではない。2波長赤外線イメージセンサの使用の目的等に応じて、下部量子ドット層31及び上部量子ドット層32のいずれか一方のみを第1領域及び第2領域で構成し、他方を第1領域のみで構成するようにしても良い。
中間コンタクト層5には、配線12を介して出力電極14が電気的に接続され、駆動回路20のトランジスタ20aに接続されている。全画素30に共通の下部コンタクト層4には、複数の画素30の一端に設けられた端部構造30aに形成された配線13aを介して第1共通電極15が電気的に接続され、駆動回路20に接続されている。第1共通電極15には、駆動回路20により、バイアス電圧VBが印加される。各上部コンタクト層6には、複数の画素30の他端に設けられた端部構造30bに形成された配線13bを介して第2共通電極16が電気的に接続され、駆動回路20に接続されている。第2共通電極16には、駆動回路20により、バイアス電圧VAが印加される。配線12,13a,13bは、絶縁層11により必要な電気的絶縁が確保されている。配線12は、絶縁層11に形成された開口11bを通じて中間コンタクト層5と接続されている。配線13bは、絶縁層11に形成された開口11aを通じて上部コンタクト層6と接続されている。
本実施形態では、活性層である量子ドット層が、キャリア生成不純物を含有する第1領域と、一方の主面側で第1領域よりもキャリア生成不純物の濃度が低い、ここではノンドープ状態の第2領域とを有する。この構成では、量子ドット層の表面側と裏面側とでキャリア生成不純物濃度が非対称となり、光伝導型素子に整流性を持たせる。但し、この整流性は、光伝導体素子を駆動する際に所望の電流が流れ易く、その逆向きの電流が流れないものとする。
量子ドット層の一方の主面側にキャリア生成不純物が添加されない領域(ノンドープ領域:第2領域)があると、キャリア生成不純物が添加された領域(ドープ領域:第1領域)からキャリアが拡散する。これにより、ポテンシャルが持ち上がってポテンシャル障壁が形成される。第1領域と第2領域とでは、ポテンシャルエネルギーが同等である材料、ここでは同一材料から形成されている。これに起因して、エネルギー障壁は、ドープ領域とノンドープ領域との境界部位においてポテンシャルエネルギーが滑らかで連続的に変化するように形成される。量子ドット層に電圧が印可された状況について、ポテンシャル障壁がエミッタ側にある場合には、ポテンシャル障壁によりキャリアの流入が遮られるため、電流は流れない(流れ難い)。ポテンシャル障壁がコレクタ側にある場合には、キャリアは活性層に流入し、ポテンシャル障壁に遮られることなくコレクタ側のコンタクト層に到達する。そのため、電流は流れ易い。本実施形態では、比較例と異なり、所望の方向の電流を流す際にポテンシャル障壁がエネルギー段差として光電流を遮ることがなく、感度の低下が抑止される。
以下、本実施形態による2波長赤外線イメージセンサの製造方法について説明する。
先ず、半絶縁性のGaAs基板1上に、各化合物半導体層4,31(31a,31b),5,32(32b,32a),6を順次積層形成し、最上部に光結合構造9を形成する。各化合物半導体層の結晶成長には、MOVPE法を用いる。MOVPE法の代わりに、MBE法等を用いても良い。
詳細には、先ず、GaAs基板1上に、下部コンタクト層4となる化合物半導体層として、n−GaAsを例えば基板温度600℃程度で2000nm程度の厚みに成長する。n型ドーパントとしては、例えばSiを1×1018cm-3程度の濃度となるように添加する。
次に、下部量子ドット層31(第1領域31a及び第2領域31b)となる化合物半導体層を形成する。具体的には、(1)AlxGa1-xAs層を例えば50nm程度の厚みに成長する。Al組成xは例えば0.15とする。(2)基板温度を500℃程度まで低下させ、InAs層を例えば2.3分子層成長する。一定程度以上の量のInAsを供給することによりInAsに加わる圧縮歪が増し、InAsが3次元成長をして量子ドットが形成される。(3)基板温度を600℃程度まで上昇させる。(1)〜(3)の一連工程を10回繰り返した後、AlxGa1-xAs層を例えば50nm程度の厚みに成長する。ここで、下部コンタクト層4から7層目のInAs層までの間にあるAlxGa1-xAs層には、キャリア生成不純物としてSiを1×1016cm-3の濃度となるように添加する。7層目のInAs層以降のAlxGa1-xAs層には、キャリア生成不純物を添加しない。以上により、キャリア生成不純物を含有する第1領域31aと、キャリア生成不純物が非添加状態とされた第2領域31bとが順次積層された下部量子ドット層31となる化合物半導体層が形成される。
次に、中間コンタクト層5となる化合物半導体層として、n−GaAs層を例えば1000nm程度の厚みに成長する。
次に、上部量子ドット層32(第2領域32b及び第1領域32a)となる化合物半導体層を形成する。具体的には、(1)AlxGa1-xAs層を例えば50nm程度の厚みに成長する。Al組成nは例えば0.2とする。(2)基板温度を470℃程度まで低下させ、InAs層を例えば2.0分子層成長する。一定程度以上の量のInAsを供給することによりInAsに加わる圧縮歪が増し、InAsが3次元成長をして量子ドットが形成される。(3)基板温度を600℃程度まで上昇させる。(1)〜(3)の一連工程を10回繰り返した後、AlxGa1-xAs層を例えば50nm程度の厚みに成長する。ここで、中間コンタクト層5から2層目のInAs層までの間にあるAlyGa1-yAs層には、キャリア生成不純物を添加しない。3層目のInAs層以降のAlxGa1-xAs層には、キャリア生成不純物としてSiを2×1016cm-3の濃度となるように添加する。以上により、キャリア生成不純物が非添加状態とされた第2領域32bと、キャリア生成不純物を含有する第1領域32aとが順次積層された上部量子ドット層32となる化合物半導体層が形成される。
次に、上部コンタクト層6となる化合物半導体層として、n−GaAs層を例えば500nm程度の厚みに成長する。
しかる後、第1の実施形態における図5(b)〜図5(e)と同様の諸工程を経て、本実施形態による2波長赤外線イメージセンサが作製される。
以上説明したように、本実施形態によれば、比較的簡素な構成により、下部量子ドット層31及び上部量子ドット層32に整流性を持たせて相異なる2波長の光信号を容易且つ確実に分離すると共に、所望の方向の電流を流す際にポテンシャル障壁がエネルギー段差として光電流を遮ることがなく感度の低下を抑止する信頼性の高い2波長イメージセンサが実現する。
本実施形態では、下部量子ドット層31及び上部量子ドット層32の第2領域31b,32bについて、キャリア生成不純物が非添加状態(ノンドープ状態)とされた場合を例示したが、これに限定されるものではない。第2領域31b,32bとしては、第1領域31a,31aよりも低い濃度となるようにキャリア生成不純物を添加して形成しても良い。第2領域31b,32bにもキャリア生成不純物を添加することにより、優れた光吸収を保持することができる。この場合でも、本実施形態と同様に、相異なる2波長の光信号を容易且つ確実に分離すると共に、所望の方向の電流を流す際にポテンシャル障壁がエネルギー段差として光電流を遮ることがなく感度の低下を抑止することができる。
また、本実施形態では、下部量子ドット層31及び上部量子ドット層32を、キャリア生成不純物の濃度差を持たせる(キャリア生成不純物の有無の領域を形成する)構成としたが、第1の実施形態における図3に例示したエネルギーポテンシャルを実現するには、当該構成に限定されるものではない。例えば、キャリア生成不純物の濃度差を持たせる代わりに、下部量子ドット層及び上部量子ドット層を、その材料が厚み方向で変化するように形成することが考えられる。例えば下部量子ドット層を例に採れば、その裏面から表面に向かうにつれて、繰り返し形成するAlxGa1-xAs層のAl組成xを徐々に大きくすれば良い。この場合でも、本実施形態と同様に、相異なる2波長の光信号を容易且つ確実に分離すると共に、所望の方向の電流を流す際にポテンシャル障壁がエネルギー段差として光電流を遮ることがなく感度の低下を抑止することができる。
以下、イメージセンサ及びその製造方法の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)複数の画素を備えたイメージセンサであって、
前記画素は、
一の波長域に対して感度を有する第1活性層と、
他の波長域に対して感度を有する第2活性層と、
前記第1活性層及び前記第2活性層に電気的に接続された出力電極と、
前記各画素の夫々に含まれる前記第1活性層に電気的に接続された第1共通電極と、
前記各画素の夫々に含まれる前記第2活性層に電気的に接続された第2共通電極と、
前記第1活性層を挟持する第1コンタクト層と、
前記第2活性層を挟持する第2コンタクト層と
を含み、
前記第1活性層及び前記第2活性層の少なくとも一方は、キャリア生成不純物を含有する第1領域と、一方の主面側で前記第1領域よりもキャリア生成不純物の濃度が低い第2領域とを有することを特徴とするイメージセンサ。
(付記2)前記第2領域は、キャリア生成不純物が非添加状態とされていることを特徴とする付記1に記載のイメージセンサ。
(付記3)前記第1コンタクト層の一方は、前記各画素の夫々に含まれる前記第1活性層に電気的に接続された共通コンタクト層であり、
前記第1共通電極は、前記共通コンタクト層を介して、前記各画素の夫々に含まれる前記第1活性層に電気的に接続されていることを特徴とする付記1又は2に記載のイメージセンサ。
(付記4)前記第1共通電極及び前記第2共通電極に対して、夫々独立に可変の電圧を印加自在とされた駆動回路を更に含むことを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載のイメージセンサ。
(付記5)前記第1活性層及び前記第2活性層は、量子井戸層により構成されていることを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載のイメージセンサ。
(付記6)前記第2コンタクト層上に形成された回折格子を更に含むことを特徴とする付記5に記載のイメージセンサ。
(付記7)前記第1活性層及び前記第2活性層は、量子ドット層により構成されていることを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載のイメージセンサ。
(付記8)複数の画素を備えたイメージセンサの製造方法であって、
前記画素を形成する際に、
一の波長域に対して感度を有する第1活性層を形成し、
他の波長域に対して感度を有する第2活性層を形成し、
前記第1活性層及び前記第2活性層に出力電極を接続形成し、
前記各画素の夫々に含まれる前記第1活性層に電気的に接続される第1共通電極を形成し、
前記各画素の夫々に含まれる前記第2活性層に電気的に接続される第2共通電極を形成し、
前記第1活性層を挟持するように第1コンタクト層を形成し、
前記第2活性層を挟持するように第2コンタクト層を形成し、
前記第1活性層及び前記第2活性層の少なくとも一方は、キャリア生成不純物を含有する第1領域と、一方の主面側で前記第1領域よりもキャリア生成不純物の濃度が低い第2領域とを有することを特徴とするイメージセンサの製造方法。
(付記9)前記第2領域は、キャリア生成不純物が非添加状態とされることを特徴とする付記8に記載のイメージセンサの製造方法。
(付記10)前記第1コンタクト層の一方は、前記各画素の夫々に含まれる前記第1活性層に電気的に接続された共通コンタクト層であり、
前記第1共通電極は、前記共通コンタクト層を介して、前記各画素の夫々に含まれる前記第1活性層に電気的に接続されることを特徴とする付記8又は9に記載のイメージセンサの製造方法。
(付記11)前記第1共通電極及び前記第2共通電極に対して、夫々独立に可変の電圧を印加自在とされた駆動回路を形成することを特徴とする付記8〜10のいずれか1項に記載のイメージセンサの製造方法。
(付記12)前記第1活性層及び前記第2活性層は、量子井戸層により構成されることを特徴とする付記8〜11のいずれか1項に記載のイメージセンサの製造方法。
(付記13)前記第2コンタクト層上に回折格子を形成することを特徴とする付記12に記載のイメージセンサの製造方法。
(付記14)前記第1活性層及び前記第2活性層は、量子ドット層により構成されることを特徴とする付記8〜11のいずれか1項に記載のイメージセンサの製造方法。
(付記15)複数の画素を備えたイメージセンサであって、
前記画素は、
一の波長域に対して感度を有する第1活性層と、
他の波長域に対して感度を有する第2活性層と、
前記第1活性層及び前記第2活性層に電気的に接続された出力電極と、
前記各画素の夫々に含まれる前記第1活性層に電気的に接続された第1共通電極と、
前記各画素の夫々に含まれる前記第2活性層に電気的に接続された第2共通電極と、
前記第1活性層を挟持する第1コンタクト層と、
前記第2活性層を挟持する第2コンタクト層と
を含み、
前記第1活性層及び前記第2活性層の少なくとも一方は、ポテンシャルエネルギーが連続的に漸増変化してなるポテンシャル障壁を有することを特徴とするイメージセンサ。
(付記16)前記第1活性層及び前記第2活性層の少なくとも一方は、キャリア生成不純物を含有する第1領域と、一方の主面側で前記第1領域よりもキャリア生成不純物の濃度が低い第2領域とを有することを特徴とする付記15に記載のイメージセンサ。
(付記17)前記第1活性層及び前記第2活性層の少なくとも一方は、裏面から表面に向かうにつれて材料構成が厚み方向に変化していることを特徴とする付記15に記載のイメージセンサ。
1,101,201 GaAs基板
2,102,202 下部MQW層
2a,3a,31a,32a 第1領域
2b,3b,31b,32b 第2領域
3,103,203 上部MQW層
4,104,204 下部コンタクト層
5,105,205 中間コンタクト層
6,106,206 上部コンタクト層
9 光結合構造
10,30,100,200 画素
10a,10b,30a,30b,200a,200b 端部構造
11,107,207 絶縁層
11a,11b,107a,207a,207b 開口
12,13a,13b,108a,108b,108c,208,209a,209b 配線
14,211 出力電極
15,212 第1共通電極
16,213 第2共通電極
20,110,210 駆動回路
20a,210a トランジスタ
31 下部量子ドット層
32 上部量子ドット層
109a,109b,109c 電極
110a 第1スイッチ
110b 第2スイッチ

Claims (9)

  1. 複数の画素を備えたイメージセンサであって、
    前記画素は、
    一の波長域に対して感度を有する第1活性層と、
    他の波長域に対して感度を有する第2活性層と、
    前記第1活性層及び前記第2活性層に電気的に接続された出力電極と、
    前記各画素の夫々に含まれる前記第1活性層に電気的に接続された第1共通電極と、
    前記各画素の夫々に含まれる前記第2活性層に電気的に接続された第2共通電極と、
    前記第1活性層を挟持する第1コンタクト層と、
    前記第2活性層を挟持する第2コンタクト層と
    を含み、
    前記第1活性層及び前記第2活性層の少なくとも一方は、キャリア生成不純物を含有する第1領域と、一方の主面側で前記第1領域よりもキャリア生成不純物の濃度が低い第2領域とを有することを特徴とするイメージセンサ。
  2. 前記第2領域は、キャリア生成不純物が非添加状態とされていることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
  3. 前記第1コンタクト層の一方は、前記各画素の夫々に含まれる前記第1活性層に電気的に接続された共通コンタクト層であり、
    前記第1共通電極は、前記共通コンタクト層を介して、前記各画素の夫々に含まれる前記第1活性層に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のイメージセンサ。
  4. 前記第1共通電極及び前記第2共通電極に対して、夫々独立に可変の電圧を印加自在とされた駆動回路を更に含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のイメージセンサ。
  5. 前記第1活性層及び前記第2活性層は、量子井戸層により構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のイメージセンサ。
  6. 前記第2コンタクト層上に形成された回折格子を更に含むことを特徴とする請求項5に記載のイメージセンサ。
  7. 前記第1活性層及び前記第2活性層は、量子ドット層により構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のイメージセンサ。
  8. 複数の画素を備えたイメージセンサの製造方法であって、
    前記画素を形成する際に、
    一の波長域に対して感度を有する第1活性層を形成し、
    他の波長域に対して感度を有する第2活性層を形成し、
    前記第1活性層及び前記第2活性層に出力電極を接続形成し、
    前記各画素の夫々に含まれる前記第1活性層に電気的に接続される第1共通電極を形成し、
    前記各画素の夫々に含まれる前記第2活性層に電気的に接続される第2共通電極を形成し、
    前記第1活性層を挟持するように第1コンタクト層を形成し、
    前記第2活性層を挟持するように第2コンタクト層を形成し、
    前記第1活性層及び前記第2活性層の少なくとも一方は、キャリア生成不純物を含有する第1領域と、一方の主面側で前記第1領域よりもキャリア生成不純物の濃度が低い第2領域とを有することを特徴とするイメージセンサの製造方法。
  9. 前記第2領域は、キャリア生成不純物が非添加状態とされることを特徴とする請求項8に記載のイメージセンサの製造方法。
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