JP6475580B2 - 活性汚泥処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、活性汚泥処理装置に関し、特に膜分離活性汚泥法(MBR)による処理に好適な活性汚泥処理装置に関する。
下水、畜産排水、し尿、工場排水などの有機物を含む有機性廃水を活性汚泥処理する技術として、膜分離活性汚泥法を利用した活性汚泥処理装置が近年注目されてきている。分離膜を利用した活性汚泥処理装置においては、処理効率化等の観点から、分離膜の汚染や分離膜の目詰まり等による透過水量の低下を抑制することが求められている。
例えば、特許文献1(特開平9−294996号公報)では、分離膜が浸漬された分離槽と反応室との間を仕切で分け、反応室から分離槽へと流出する処理水の溶解性BOD濃度を一定範囲に制御することによって、膜汚染を抑制し、膜の洗浄頻度を少なくすることが記載されている。
特許文献2(特開2006−35099号公報)では、原水と活性汚泥とが混合された被処理水をろ過するための膜ユニットを備えた好気槽が複数槽設けられ、上流側よりも下流側の汚泥濃度を高くするとともに、上流側の膜ユニットの膜を透過する透過水の膜透過流速を下流側の膜ユニットの膜を透過する透過水の膜透過流速より高く設定することが記載されている。
特許文献3(特開2005−144290号公報)では、処理槽内のMLSS濃度に基づいて処理水から汚泥の引き抜き量を制御することにより、処理槽内のMLSS濃度を所定の範囲に制御することが記載されている。
特開平9−294996号公報 特開2006−35099号公報 特開2005−144290号公報
しかしながら、特許文献1〜3の活性汚泥処理装置及び活性汚泥処理方法によっても、処理装置の態様によってはまだ、分離膜の汚染或いは分離膜の目詰まり等による透過水量の低下への抑制対策が十分とは言えない場合がある。
上記課題を鑑み、本発明は、分離膜の膜汚染や膜閉塞を抑制でき、長期間安定した処理を行うことが可能な活性汚泥処理装置を提供する。
本発明者は鋭意検討の結果、流入水が処理槽の水平方向に押し出し流れとなるような、水平方向に細長い直方体状の槽内に分離膜を多数配置した場合、上流側の分離膜に特に膜汚染や膜閉塞等が生じやすくなるという問題が顕著になり、また、この問題が流入水の処理量や負荷変動によって大きく影響を受けるという知見を得た。そこで、本発明者は、膜分離を行う分離槽へ供給する流入水を分離槽全体に均一に流入させるための流入手段を配置したところ、分離膜の膜汚染や膜閉塞が部分的に発生するという問題を抑制でき、且つ長期間安定した処理を行うことが可能であることを見いだした。
以上の知見を基礎として完成した本発明は一側面において、有機性廃水と活性汚泥とを含有する被処理水から膜分離を用いて処理水を得るための活性汚泥処理装置であって、被処理水を収容し、被処理水から処理水を分離する分離槽と、分離槽内の被処理水中に浸漬され、分離槽の槽長手方向に沿って互いに間隔をおいて配置された複数の分離膜と、複数の分離膜を介して処理水を抜き出すための処理水抜き出し手段と、分離槽の槽長手方向に延在し、槽長手方向に沿って複数の流入口を備え、複数の流入口から被処理水を分離槽内へ流入させるための流入手段とを備える活性汚泥処理装置が提供される。
本発明は別の一側面において、活性汚泥を用いた好気処理と膜分離処理とを組み合わせた活性汚泥処理装置であって、有機性廃水を活性汚泥で好気処理するための好気槽と、好気槽から流入する有機性廃水と活性汚泥とを含有する被処理水を収容し、被処理水から処理水を分離するための分離槽とを少なくとも備え、好気槽と分離槽とが仕切手段により仕切られた処理槽と、分離槽内の被処理水中に浸漬され、分離槽の槽長手方向に沿って互いに間隔をおいて配置された複数の分離膜と、複数の分離膜を介して処理水を抜き出すための処理水抜き出し手段と、分離槽の上部において槽長手方向に延在し、槽長手方向に沿って複数の流入口を備え、仕切手段の上部から越流する被処理水を受け入れて複数の流入口を介して分離槽内へ流すための流入手段とを備える活性汚泥処理装置が提供される。
本発明に係る活性汚泥処理装置は一実施態様において、流入手段が、前記被処理水の水量に基づいて、各流入口から流れる被処理水の溶解性BODによる分離槽内のMLSSに対する負荷がそれぞれ均一となるように、各流入口から分離槽へ流す被処理水の供給水量を調整可能である。
本発明に係る活性汚泥処理装置は別の一実施態様において、流入手段が、分離膜の上部で延在する樋状又は管状部材を備え、樋状又は管状部材に形成された凹状の複数の流出口を介して、樋状又は管状部材内を流れる被処理水を越流させて流出させることを含む。
本発明に係る活性汚泥処理装置は更に別の一実施態様において、仕切手段の下部に設けられ、好気槽と分離槽とを任意に連通又は仕切ることができる開口部を備える。
本発明に係る活性汚泥処理装置は更に別の一実施態様において、処理槽が、好気槽の上流側に有機性廃水を脱窒処理するための無酸素槽を更に備え、好気槽と無酸素槽とが仕切手段によって仕切られており、分離槽内の活性汚泥混合液(硝化液)を引抜き、無酸素槽へ返送する手段を更に備える。
本発明に係る活性汚泥処理装置は更に別の一実施態様において、分離槽の槽長手方向下流側の端部から分離槽内の余剰汚泥を抜き出す余剰汚泥抜き出し手段を備える。
本発明によれば、分離膜の膜汚染や膜閉塞を抑制でき、長期間安定した処理を行うことが可能な活性汚泥処理装置が提供できる。
本発明の第1の実施の形態に係る活性汚泥処理装置を表す概略図である。 本発明の第2の実施の形態に係る活性汚泥処理装置を表す概略図である。 本発明の第2の実施の形態の変形例に係る活性汚泥処理装置を表す概略図である。 従来法の活性汚泥処理装置を示す概略図である。 本実施例に係る活性汚泥処理装置を示す概略図である 本実施例と従来法における分離槽内の各膜エリア内におけるMLSS濃度分布を表すグラフである。 本実施例と従来法における分離槽内の各膜エリア内における溶解性BOD濃度分布を表すグラフである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。以下に示す実施の形態はこの発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであってこの発明の技術的思想は構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものではない。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る活性汚泥処理装置は、図1に示すように、有機性廃水と活性汚泥とを含有する被処理水から膜分離を用いて処理水を得るための活性汚泥処理装置である。活性汚泥処理装置は、被処理水を収容する分離槽10と、分離槽10内の被処理水中に浸漬され、分離槽10の槽長手方向に沿って互いに間隔をおいて配置された複数の分離膜11と、複数の分離膜11を介して処理水を抜き出すための処理水抜き出し手段12と、被処理水を分離槽10内へ流入させるための流入手段13とを備える。
分離槽10は、有機性廃水と活性汚泥とを含有する被処理水から処理水を抜き出すための処理槽であり、図1に示すように、槽長方向に槽長手方向(図1矢印方向)を有する。分離槽10の槽長手方向の具体的寸法は特に制限されないが、複数の分離膜エレメントをユニット化した分離膜11を分離槽10の槽長手方向に沿って4台以上配置すると槽内上流側(図1の左側)に配置される分離膜11に、膜汚染や目詰まりの問題が生じやすくなることから、分離膜11を4台以上並列配置する分離槽10に特に好適である。分離槽10内に配置される分離膜11の平面寸法や分離膜11の配置間隔にもよるが、現状の処理設備を考慮すると、より典型的には、分離槽10の槽長が12m以上で縦横比が4以上の反応容器により効果が見られる。
処理対象とする有機性廃水(原水)としては、有機物を含有する廃水が用いられる。より具体的には、下水、有機性工場排水、浸出水、畜産廃液、し尿、浄化槽汚泥の混合液等を有機性廃水として用いることができる。
図1の分離槽10内の好適な活性汚泥濃度(MLSS)は、典型的には5000〜20000mg/Lであり、より典型的には6000〜12000mg/Lである。分離槽10に供給される被処理水の溶解性BODは、典型的には50〜700mg/Lであり、より典型的には100〜300mg/Lである。
分離膜11としては、分離孔径が1μm以下(例えば0.1〜0.4μm)の有機高分子素材からなる平膜及び中空糸膜、平膜及び管状のセラミック膜などの、精密ろ過膜(MF膜)又は限外ろ過膜(UF膜)等の複数の膜エレメントをユニット化したものが用いられる。分離膜11は、分離槽10の鉛直方向に所定の間隔をそれぞれ空けて槽長手方向に沿って並べられている。
図1に示すような槽長手方向に細長い直方形の分離槽10を使用した場合で、槽上流部から被処理水を流入させる場合は、例えば膜面積1000m2の分離膜11を4台以上、より典型的には8台以上、更に典型的には12台以上並べて配置して運転を行うと、槽上流側より処理対象水が流入すること、および、槽上流部では槽下流部に比べてMLSS濃度が薄くなることにより、分離槽10内でのMLSSに対するBOD負荷が相対的に槽上流部で高くなる。これにより槽上流側の分離膜11に部分的な膜汚染又は目詰まりがより顕著に発生する。その結果、槽上流側の分離膜11の圧力が上昇する問題や、定期洗浄の頻度が高くなり処理効率が低下する問題が生じる。そこで、流入手段13を設けることにより、図1に示すような槽長手方向に細長い直方形の分離槽10を使用した場合においても、処理対象水が分離槽10内に均等に流入すること、および、分離槽10内のMLSS濃度差が少なくなることから、分離槽10内でのMLSSに対するBOD負荷を均等にすることができる。その結果、分離槽10内の一部の分離膜11において、膜汚染や目詰まり、圧力が上昇するといった問題の発生を防ぐことができる。
分離槽10内の分離膜11の下部には、図示を省略した散気手段が配置されており、散気手段から供給される気泡の流れを分離膜11の膜面に与えることにより、膜面に付着する活性汚泥等が剥離され、膜面洗浄が行われるようになっている。分離膜11にはそれぞれ処理水抜き出し手段12が接続されており、図示しないポンプ手段又は水位差によって所定の圧力で処理水が抜き取られる。分離膜11の透過流速又は処理水抜き取り時のポンプ圧は分離膜11の配置位置(例えば上流側と下流側)によって調整してもよい。
流入手段13は、分離槽10の槽長手方向(図1矢印方向)に延在し、槽長手方向に沿って複数の流入口14を備える。流入手段13は、例えば、分離膜11の上部に延在する樋状又は管状部材で構成することができ、樋状又管状部材に形成された凹状(又はV状)の切り欠き(ノッチ)からなる複数の流入口14を介して、樋状又は管状部材を流れる被処理水を越流により流出させることができる。このような流入手段13を用いることにより、被処理水を均等に供給するための特別な動力源が不要となり、処理費用を上げることなく、処理効率を向上できる。
流入手段13は、分離槽10内の各流入口付近のMLSS量に対する被処理水の溶解性BOD負荷がそれぞれ均一となるように、各流入口14から分離槽10へ流す被処理水の供給水量が調整可能である。
流入口14からの供給水量の調整方法としては、例えば、複数の流入口14にそれぞれ流入口14の開口面積を調整可能な可動堰部材15が設けられており、被処理水のMLSS濃度又は被処理水の溶解性BODに基づいて、後述する制御手段20或いは操作者による手動作業により、可動堰部材15の高さを変更することができる。
或いは、分離槽10の槽長手方向上流側から下流側へ向けて複数の流入口14の間隔を変更する(例えば被処理水のMLSS濃度が高くなる領域の流入口14の間隔が短くなるように流入口14を形成すること、或いは均等配置した流入口14の一部を閉じて分離槽10への被処理水の流入間隔を変更すること)などにより、被処理水の供給水量を調整してもよい。
分離槽10の槽長手方向下流側(図1の紙面右側)には、分離槽10の槽長手方向下流側の端部から分離槽10内の余剰汚泥を抜き出す余剰汚泥抜き出し手段16が設けられている。なお、図1に示すような槽長手方向に細長い直方形の分離槽10を使用して分離膜11を多数に配置した場合、分離槽10の槽長手方向下流側の被処理水のMLSS濃度が高くなりやすい。余剰汚泥抜き出し手段16を配置することにより、分離槽10の槽長手方向下流側の余剰汚泥を引き抜くことができる。
分離槽10の槽長手方向下流側には、被処理水の性状(例えばMLSS濃度など)を検出するための検出手段17が設けられていてもよい。制御手段20は、流入手段13、検出手段17、余剰汚泥抜き取り手段16に接続されている。制御手段20は、分離槽10へ供給される被処理水の性状(MLSS濃度など)に基づいて、流入手段13の流入口14の可動堰の開度調整、検出手段17が検出した分離槽10内の被処理水の性状に基づく余剰汚泥抜き取り手段16による抜き取り量の調整、抜き出し手段12が抜き出す処理水のポンプ圧などを、制御手段20が備える制御アルゴリズム或いは外部入力に基づいて制御することが可能である。
例えば、検出手段17が検出した分離槽10のMLSS濃度が設定値(例えば12000mg/L)以上となる場合に、制御手段20が、抜き出し手段12による余剰汚泥の抜き出し頻度あるいは流量を増加させることによって、分離槽内のMLSS濃度がより一定に保たれるように制御することができる。
図1に示すような槽長手方向に細長い直方形の分離槽10を使用して従来のように1箇所のみの流入口から被処理水を流入させ、分離槽10において処理を行う場合、分離槽10の槽長手方向上流側には溶解性BOD濃度の高い被処理水が供給されるため、槽長手方向上流側に位置する分離膜11のみの汚染が大きくなる場合がある。または、押し出し流れに沿って槽長手方向下流側の端部にMLSS濃度の濃い領域が発生し、槽長手方向下流側に位置する分離膜11のみ高濃度となった活性汚泥による膜閉塞が発生する場合がある。
本発明の実施の形態に係る活性汚泥処理装置によれば、流入手段13及び制御手段20が配置されることにより、分離槽10内の被処理水の活性汚泥濃度がより均一となるように調整されるため、従来のように、単一の流入口から被処理水を分離槽10内に流入させる場合に比べて、分離膜の膜汚染や膜閉塞が部分的に発生するという問題を抑制でき、且つ長期間安定した処理を行うことが可能になる。
(第2の実施の形態)
活性汚泥を用いた無酸素−好気処理と膜分離処理とを組み合わせた活性汚泥処理装置を図2に示す。第2の実施の形態に係る活性汚泥処理装置は、無酸素槽30、好気槽40及び分離槽10を備えた処理槽1を備える。これらの槽は、同じ躯体に仕切りを設けることによって構築されてもよいし、別躯体として、水路又は配管でそれぞれの槽を接続してもよい。また、好気槽40と分離槽10とは1対1の関係に必ずしもする必要は無く、図3に示すように、好気槽40に対して複数の分離槽10が接続されていてもよい。
図2に示すように、無酸素槽30は、好気槽40の上流側に配置され、有機性排水を無酸素処理するための反応容器である。無酸素槽30内には攪拌手段31が配置され、脱窒菌などを用いて有機性廃水が脱窒処理される。無酸素槽30と好気槽40との間は仕切手段50によって仕切られている。仕切手段50には開口部(図示せず)が設けられており、無酸素槽30から流出する被処理水が開口部から好気槽40へ流入する。
好気槽40は、分離槽10の上流側に配置され、無酸素槽30から流出した被処理水を、活性汚泥を用いて好気処理する。好気槽40内には、図示しない散気手段が設けられ、槽内へのDO供給と撹拌が行われる。好気槽40と分離槽10は、仕切手段60によって仕切られている。仕切手段60の上部には開口部(図示せず)が設けられており、被処理水が開口部から越流により流入手段13へと流入する。
仕切手段60は、処理槽1の下側に位置する部分に開閉自在な、好気槽40と分離槽10とを任意に連通又は仕切ることができる開口部61を備える。開口部61は、好気槽40内の被処理水を分離槽10内へ供給することができるが、通常は、膜分離槽への流入手段13を使用して供給する。即ち、開口部61は、運転立上げ時に液を処理槽1および分離槽10内に満たす段階や、逆に、処理槽1内および分離槽10内の液を排水する場合などに使用することができる。
分離槽10には、有機性排水を処理過程にある活性汚泥混合液が被処理水として供給される。分離槽10内の好適な活性汚泥濃度(MLSS)は、典型的には5000〜20000mg/Lであり、より典型的には6000〜12000mg/Lである。分離槽10に供給される被処理水の溶解性BODは、典型的には3〜200mg/Lであり、より典型的には10〜100mg/Lである。
分離槽10は図1に示す分離槽10の構成と実質的に同様の構成を採用することができる。なお、図2の分離槽10では、槽長手方向下流側の被処理水を抜き出して無酸素槽30へ循環させるための循環路18が配置されており、分離槽10中の被処理水の一部が無酸素槽30へ供給されるようになっている。これにより、分離槽10内で好気処理により硝化された硝酸性窒素(活性汚泥混合液)が無酸素槽30へ供給され、無酸素槽30で脱窒反応させることで窒素として除去する効果が得られる。
好気槽40には、好気槽40内の被処理水の性状(MLSS濃度等)を検出するための検出手段19が設けられている。制御手段20は、検出手段19が検出した好気槽40内のMLSS濃度の検出値と、検出手段17が検出した分離槽末端のMLSS濃度の検出値に基づいて、流入手段13の流入口14から流入させる被処理水の供給水量の分注比や余剰汚泥の抜き取り量、或いは循環路18を介して循環させる被処理水の流量比等を制御することができる。
第2の実施形態に係る活性汚泥処理装置によれば、無酸素槽30、好気槽40及び分離槽10を有する直方体状の処理槽1の分離槽10上に流入手段13を設けることにより、分離膜11それぞれに均等に負荷を与えて平準化することができるため、上流側の分離膜11のみに過大に負荷がかかるという状況を抑制することができる。なお、本発明者の試算の結果、処理量5000m3/日、流入BOD200mg/L、無酸素槽30、好気槽40、分離槽10の容量をそれぞれ、250m3、125m3、500m3とし、膜面積1000m2の分離膜11を8台配置した分離槽10の場合、流入口を1カ所のみとする従来型の装置に比べて、上流側の膜に対する溶解性BOD負荷を約20%に縮減することが可能であった。
また、分離槽10内へ流入する被処理水のMLSS濃度と分離槽10の下流側の被処理水のMLSS濃度の検出結果に基づいて、制御手段20が流入手段13の流入口14からの被処理水の供給水量を制御することにより、有機性廃水の有機物濃度に変動が生じた場合においても、膜汚染等の問題を抑制しつつ、より長期間安定的に活性汚泥処理装置を運転することができる。
なお、図2に示す活性汚泥処理装置では、上流側から順に無酸素槽30、好気槽40、分離槽10を配置して廃水処理を実施したが、これら槽の配置順序は適宜変更可能である。即ち、処理槽の上流側から順に好気槽40、無酸素槽30、分離槽10と配置し、各槽から得られる流出水を管路で繋げて供給することも勿論可能である。
以下に本発明の実施例を比較例と共に示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
既設2600m3/日の標準活性汚泥処理を行う施設を、処理量5000m3/日の処理を行うMBR施設に改造する場合を設定し、モデル試算を行った。図2に示す活性汚泥処理装置において、表1に示す性状の原水を本発明に係る有機性廃水として、処理量5000m3/日の廃水処理を行うこととした。処理槽のサイズは、表2に示す無酸素槽250m3、好気槽125m3、分離槽500m3に分けて処理を行うこととした。分離槽内に1台当たり1000m2の膜面積を持つ分離膜を配置した。分離膜は8台で、分離槽内に均等に配置した。図4及び図5に従来方式と本発明の方式(均等流入方式)の平面概略図を示す。好気槽寄りの被処理水と活性汚泥の混合液は、従来方式では先頭の分離膜付近に集中したのに対し、本発明での好気槽より分離槽へ流入する被処理水と活性汚泥の混合液は、流入手段により分離槽内へ均等に流入させることができた。なお、本モデル試算では、分離槽内を膜エリア1〜4の4つのエリアに分割し、押し出し流れとして試算を行った。
原水水質
処理槽のサイズ
分離槽から無酸素槽への循環流量を被処理水量の2.5倍、各分離膜のろ過水量を均等ととして、好気槽MLSS濃度を7500mg/L、分離槽末端でのMLSS濃度を10500mg/Lで運転した場合の槽内のMLSS濃度分布試算結果を図6に示す。なお、活性汚泥の増加量に相当する余剰汚泥の引抜を行うものとした。図6より従来法では、膜エリア1から膜エリア4にかけて処理水がろ過水として排出されることでMLSS濃度が漸増した。一方、均等流入方式ではMLSS濃度を一定にすることができた。
図7に好気槽および膜エリア1〜4で処理された溶解性BODを示す。従来法および均等流入方式ともに、流入したBODは無酸素槽および好気槽で処理され、好気槽より分離槽へ流入する溶解性BODは20.7mg/Lとなった。従来法では先頭の膜エリア1にBOD負荷が集中するため、膜エリア1での膜ろ過水には比較的高い溶解性BODが残留する傾向にあった。本試算結果では、BOD8.5mg/Lとなった。また、下流側の膜エリアになるほど、膜ろ過水のBODは低くなる傾向を示した。一方、均等流入方式では分離槽内へ均等にBODが供給されるため各膜エリアでの膜ろ過水は同程度となり、本試算ではBOD1.4mg/Lとなった。即ち、従来法では分離槽上流側の分離膜が分離膜を透過するBODの影響により膜の目詰まりが進行し易い傾向にあるが、均等流入方式では流入BOD負荷を分散させるため、これを防ぐことができることが分かる。
1…処理槽
10…分離槽
11…分離膜
12…処理水抜き出し手段
13…流入手段
14…流入口
15…可動堰部材
16…余剰汚泥抜き出し手段
17…検出手段
18…循環路
19…検出手段
20…制御手段
30…無酸素槽
40…好気槽
41…攪拌手段
50…仕切手段
60…仕切手段
61…開口部
100…液流循環手段

Claims (6)

  1. 活性汚泥を用いた好気処理と膜分離処理とを組み合わせた活性汚泥処理装置であって、
    有機性廃水を活性汚泥で好気処理して溶解性BODを低減する好気槽と、前記好気槽から流入する有機性廃水と活性汚泥とを含有する被処理水を収容し、前記被処理水から処理水を分離するための分離槽とを少なくとも備え、前記好気槽と前記分離槽とが仕切手段により仕切られた処理槽と、
    前記分離槽内の前記被処理水中に浸漬され、前記分離槽の槽長手方向に沿って互いに間隔をおいて配置された複数の分離膜と、
    前記複数の分離膜を介して処理水を抜き出すための処理水抜き出し手段と、
    前記分離槽の上部において前記槽長手方向に延在し、前記槽長手方向に沿って複数の流入口を備え、前記仕切手段の上部から越流する前記被処理水を受け入れて前記複数の流入口を介して前記分離槽内へ流すための流入手段と
    を備え、前記分離槽の槽巾方向の長さに対する槽長方向の長さが4以上である活性汚泥処理装置。
  2. 前記流入手段が、前記被処理水の水量に基づいて、各流入口から流れる前記被処理水の溶解性BODによる前記分離槽内のMLSSに対する負荷がそれぞれ均一となるように、各流入口から前記分離槽へ流す前記被処理水の供給水量を調整可能である請求項1に記載の活性汚泥処理装置。
  3. 前記流入手段が、前記分離膜の上部で延在する樋状又は管状部材を備え、前記樋状又は前記管状部材に形成された凹状の複数の流出口を介して、前記樋状又は前記管状部材内を流れる前記被処理水を越流させて流出させることを含む請求項1又は2に記載の活性汚泥処理装置。
  4. 前記処理槽が、前記好気槽の上流側に有機性廃水を脱窒処理するための無酸素槽を更に備え、前記好気槽と前記無酸素槽とが仕切手段によって仕切られており、前記分離槽内の活性汚泥混合液を引抜き、前記無酸素槽へ返送する手段を更に備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の活性汚泥処理装置。
  5. 前記仕切手段が、前記処理槽の下方に前記好気槽と前記分離槽とを任意に連通するか仕切るための開口部を備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性汚泥処理装置。
  6. 前記分離槽の槽長手方向下流部に設けられ、前記分離槽内の被処理水のMLSS濃度を検出する第1の検出手段と、
    前記好気槽内の被処理水のMLSS濃度を検出する第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段と前記第2の検出手段の検出値に基づいて、前記流入手段の前記流入口から流入させる被処理水の供給水量の分注比、前記分離槽内の余剰汚泥の抜き取り量、或いは前記分離槽に接続された循環路を介して前記分離槽内の被処理水を前記分離槽外へと循環させる被処理水の循環流量の少なくともいずれかを制御する制御手段と
    を備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の活性汚泥処理装置。
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