JP6475127B2 - 電子写真用トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる電子写真用トナーの製造方法に関する。
印刷装置の高速化や省エネルギー化の観点から、低温定着性と保存安定性により優れた重縮合系樹脂成分とスチレン系樹脂成分を含む複合樹脂を用いたトナーの開発が行われている。
例えば、特許文献1には、同一反応容器中で各々独立している反応経路で重合反応が行われる二つの重合系の原料モノマー混合物を予めブレンドして、該二つの重合反応を並行して行わせて製造された樹脂を結着樹脂の主成分として用いた静電荷像現像剤組成物が開示されている。
また、特許文献2には、結着樹脂が、付加重合反応に適した温度条件下でポリエステル、ポリエステル−ポリアミド又はポリアミドの原料モノマーの混合物中に、ビニル系樹脂の原料モノマー混合物を滴下して付加重合反応と並行して縮重合反応を部分的に行う工程と、得られた混合物の温度を前記条件下で保持して付加重合反応のみを完結させる工程と、次いで反応温度を上昇させて縮重合反応の重合度を上昇させる工程とからなる方法により得られた電子写真用トナーが開示されている。
特開平6−102701号公報 特開平7−098518号公報
しかしながら、近年、印刷装置のさらなる高速化や省エネルギー化の観点から、低温定着性と保存安定性を維持しつつ、印字物の発色性とトナーの室温、高湿度下での長期保管後の流動性に優れる電子写真用トナーが望まれている。
従って、本発明は、低温定着性と保存安定性を維持しつつ、トナーの発色性とトナーの室温、高湿度下での長期保管後の流動性に優れる電子写真用トナーの製造方法に関する。
本発明は、
アルコール成分とカルボン酸成分とを含む原料モノマーを重縮合させて得られるポリエステル樹脂成分とスチレン系樹脂成分とを含む複合樹脂を含有する、電子写真用トナーの製造方法であって、
工程1:ポリエステル樹脂成分の原料モノマーと(メタ)アクリル酸系化合物とを、重縮合する工程、
工程2:工程1で得られた重縮合物に、スチレン系樹脂成分の原料モノマーを、重合開始剤の存在下、100℃以上180℃以下で付加重合して複合樹脂を得る工程、
工程3:工程2の付加重合反応の終了後、180℃を超え250℃以下の範囲内で複合樹脂を2時間以上保持する工程、並びに
工程4:工程3で得られた複合樹脂、スチレンアクリル樹脂の原料モノマー及び着色剤を含む重合性単量体組成物を水系媒体中で懸濁重合する工程
を含む電子写真用トナーの製造方法
に関する。
本発明の方法により、低温定着性と保存安定性を維持しつつ、印字物の発色性とトナーの室温、高湿度下での長期保管後の流動性に優れる電子写真用トナーが得られる。
本発明は、アルコール成分とカルボン酸成分とを含む原料モノマーを重縮合させて得られるポリエステル樹脂成分とスチレン系樹脂成分とを含む複合樹脂を含有する、電子写真用トナーを、
工程1:ポリエステル樹脂成分の原料モノマーと(メタ)アクリル酸系化合物とを、重縮合する工程、
工程2:工程1で得られた重縮合物に、スチレン系樹脂成分の原料モノマーを、重合開始剤の存在下、100℃以上180℃以下で付加重合して複合樹脂を得る工程、
工程3:工程2の付加重合反応の終了後、180℃を超え250℃以下の範囲内で複合樹脂を2時間以上保持する工程、並びに
工程4:工程3で得られた複合樹脂、スチレンアクリル樹脂の原料モノマー及び着色剤を含む重合性単量体組成物を水系媒体中で懸濁重合する工程
を含む方法により製造するものである。
(メタ)アクリル酸系化合物と、ポリエステル樹脂成分の原料モノマーとを、最初に重縮合反応する工程1を有することで、工程2で用いるスチレン系樹脂成分の原料モノマーとも反応し得る(メタ)アクリル酸系化合物が、即ち、不飽和結合基が、ポリエステル樹脂成分の末端に位置することになる。次いで、工程2において、例えば滴下重合でスチレン系樹脂成分の原料モノマーと反応することにより、スチレン系樹脂成分とポリエステル樹脂成分とが各々の分離した機能を有する複合樹脂を得ることができる。
次いで、工程2で得られた複合樹脂を高温で保持することにより、付加重合後期に系内で生成したスチレン系樹脂成分が含まれているにも関わらず透明な樹脂を得ることができる。これは、付加重合前期に系内で生成したスチレン系樹脂と結合したポリエステル樹脂が、高温保持下で分散剤として働くことにより、ポリエステル樹脂成分に結合していないスチレン系樹脂が生成しても、複合樹脂中にこのスチレン系樹脂が微分散しているためと考えられる。
また、工程1〜3を経て得られた複合樹脂を用いることにより、工程4の懸濁重合工程において、着色剤の凝集が抑制されて分散性を向上できるため、発色性の低下を抑制できるものと考えられる。
さらに、本発明では、工程1〜3を経て得られた複合樹脂を用い、懸濁重合によりスチレンアクリル樹脂の原料モノマーを懸濁重合することにより、室温、高湿度下での長期保管(以下、N/H長期保管ともいう)の後も良好な流動性を維持することができる。これは、従来のポリエステル樹脂成分とは異なり、本工程においては、N/H長期保管後の流動性の悪化原因の一つと考えられる付加重合反応物に由来する低分子量成分が生成しにくいためと推察される。因みに、この低分子量成分は親水性であるために、N/H長期保管においては、トナー表面に徐々に露出してくる、そして、この露出成分は非常にガラス転移温度が低いので、トナー粒子同士が合一しやすく、その結果、トナーのN/Hの長期保管後の流動性に悪影響を及ぼすものと推測される。
これらの工程1〜4を経ることで、低温定着性と保存安定性を維持しつつ、印字物の発色性とトナーのN/H長期保管後の流動性に優れる、トナーを製造することができる。
工程1は、ポリエステル樹脂成分の原料モノマーと(メタ)アクリル酸系化合物とを、重縮合する工程である。
ポリエステル樹脂成分の原料モノマーとしては、特に限定されるものではないが、例えば、2価以上のアルコールを含有するアルコール成分や、2価以上のカルボン酸系化合物を含有するカルボン酸成分が挙げられる。
2価以上のアルコールとしては、脂肪族ジオール、脂環式ジオール、芳香族ジオール等が挙げられ、低温定着性及び保存安定性の観点から、脂肪族ジオールを含むことが好ましい。
脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2,3-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、1,4-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2,3-ヘキサンジオール、3,4-ヘキサンジオール、2,4-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,4-ブテンジオール、ネオペンチルグリコール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,14-テトラデカンジオール等が挙げられ、α,ω−脂肪族ジオールが好ましい。これらの1種又は2種以上を用いることが好ましい。
脂肪族ジオールの炭素数は、保存安定性の観点から、好ましくは6以上、より好ましくは9以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは14以下、より好ましくは12以下である。
ポリエステル樹脂成分の原料モノマーに含まれるアルコール成分中の、炭素数6以上14以下の脂肪族ジオールの含有量は、低温定着性と耐熱保存性の両立に優れる観点から、好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上、さらに好ましくは100モル%である。
芳香族ジオールとしては、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物としては、式(I):
Figure 0006475127
で表される化合物が好ましい。
(式中、R1O及びOR1はオキシアルキレン基であり、R1はエチレン及び/又はプロピレン基であり、x及びyはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示し、それぞれ正の数であり、xとyの和の値は、1以上、好ましくは1.5以上であり、16以下、好ましくは8以下、より好ましくは4以下である)
ポリエステル樹脂成分の原料モノマーに含まれるアルコール成分中の、芳香族ジオールの含有量は、低温定着性と保存性の両立の観点から、好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上である。
一方、2価以上のカルボン酸系化合物としては、トナーの耐熱保存性に優れる観点から、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸系化合物;脂肪族ジカルボン酸系化合物;1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸等の3価以上のカルボン酸系化合物等が挙げられ、低温定着性及び保存安定性の観点から、脂肪族ジカルボン酸系化合物を含むことが好ましい。
脂肪族ジカルボン酸系化合物としては、例えば、コハク酸(炭素数:4)、フマル酸(炭素数:4)、グルタル酸(炭素数:5)、アジピン酸(炭素数:6)、スベリン酸(炭素数:8)、アゼライン酸(炭素数:9)、セバシン酸(炭素数:10)、ドデカン2酸(炭素数:12)、テトラデカン2酸(炭素数:14)、側鎖にアルキル基又はアルケニル基を有するコハク酸、これらの酸の無水物、それらの炭素数1〜3のアルキルエステル等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることが好ましい。
脂肪族ジカルボン酸系化合物における鎖状炭化水素基は直鎖であっても分岐鎖であってもよく、脂肪族ジカルボン酸系化合物の炭素数は、流動性の観点から、好ましくは8以上、より好ましくは10以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは14以下、より好ましくは12以下である。なお、本発明において、カルボン酸系化合物には、遊離酸だけでなく、反応中に分解して酸を生成する無水物、及び炭素数1以上3以下のアルキルエステルも含まれる。ただし、アルキルエステル部のアルキル基の炭素数は、脂肪族ジカルボン酸系化合物の炭素数には含めない。
ポリエステル樹脂成分の原料モノマーに含まれるカルボン酸成分中の、炭素数6以上14以下の脂肪族ジカルボン酸系化合物の含有量は、トナーの耐熱保存性に優れる観点から、好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上、さらに好ましくは100モル%である。
アルコール成分には1価のアルコールが、カルボン酸成分には1価のカルボン酸系化合物が、分子量調整等の観点から、適宜含有されていてもよい。
工程1に供するポリエステル樹脂成分の原料モノマーにおいて、カルボン酸成分の量は、重縮合反応を高める観点から、複合樹脂の製造に用いるカルボン酸成分総量の、好ましくは20モル%以上、より好ましくは30モル%以上、さらに好ましくは40モル%以上、さらに好ましくは45モル%以上であり、そして、発色性の観点から、好ましくは90モル%以下、より好ましくは70モル%以下である。
また、工程1に供するポリエステル樹脂成分の原料モノマーにおいて、アルコール成分の量は、カルボン酸成分のモル数以上であることが好ましく、複合樹脂の製造に用いるアルコール成分総量の好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは85モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上、さらに好ましくは100モル%である。未反応のアルコール成分が工程2を行う際の溶媒となることから、複合樹脂の製造に用いるアルコール成分の全量であることが好ましい。
(メタ)アクリル酸系化合物は、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、及びメタクリル酸エステルからなる群より選ばれた1種又は2種以上であり、(メタ)アクリル酸及びアルキル基の炭素数が1以上18以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を意味する。
(メタ)アクリル酸系化合物は、N/H長期保管後の流動性及び発色性の観点から、(メタ)アクリル酸アルキルエステルであることが好ましい。アルキルエステルのアルキル基のアルコール成分がエステル交換反応により、重縮合物のカルボン酸末端と反応して、重縮合物同士の架橋反応を抑制することができると考えられる。
アルキルエステルのアルキル基の炭素数は、反応性が高く、系外に揮発され難いため電荷安定性と放置カブリ抑制の効果が高い観点から、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、さらに好ましくは4以上であり、そして、発色性の観点から、好ましくは18以下、より好ましくは16以下、さらに好ましくは12以下、さらに好ましくは10以下、さらに好ましくは6以下である。
工程1における(メタ)アクリル酸系化合物の使用量は、ポリエステル樹脂成分の原料モノマー100モルに対して、N/H長期保管後の流動性及び発色性の観点から、好ましくは1モル以上、より好ましくは2モル以上、さらに好ましくは3モル以上、さらに好ましくは5モル以上、さらに好ましくは7モル以上であり、そして、保存安定性の観点から、好ましくは25モル以下、より好ましくは20モル以下、さらに好ましくは15モル以下、さらに好ましくは13モル以下である。ポリエステル樹脂成分の原料モノマーに対する(メタ)アクリル酸系化合物の量を調整することにより、重縮合物同士の架橋反応を抑制するとともに、重縮合物の付加重合の反応性を高めることができると考えられる。
工程1における重縮合反応の温度は、反応性の観点から、好ましくは160℃以上、より好ましくは170℃以上、さらに好ましくは180℃以上であり、そして、好ましくは250℃以下、より好ましくは240℃以下、さらに好ましくは235℃以下である。
重縮合反応の圧力は、常圧であってもよいが、反応性の観点から、減圧が好ましい。減圧とは、常圧(101.3kPa)未満の圧力であり、好ましくは80kPa以下、より好ましくは50kPa以下、さらに好ましくは20kPa以下であり、そして、好ましくは1kPa以上、より好ましくは3kPa以上、さらに好ましくは5kPa以上である。
反応時間は、好ましくは3時間以上、より好ましくは5時間以上、さらに好ましくは7時間以上、さらに好ましくは9時間以上であり、そして、好ましくは30時間以下、より好ましくは25時間以下、さらに好ましくは20時間以下、さらに好ましくは15時間以下である。
工程1における重縮合反応は、必要に応じて、エステル化触媒、エステル化助触媒等の存在下で行ってもよい。
エステル化触媒としては、酸化ジブチル錫、2-エチルヘキサン酸錫(II)等の錫化合物、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート等のチタン化合物等が挙げられる。エステル化触媒の使用量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上であり、そして、好ましくは1.5質量部以下、より好ましくは1.0質量部以下である。
エステル化助触媒としては、没食子酸等が挙げられる。エステル化助触媒の使用量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上であり、そして、好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.1質量部以下である。
工程1終了時の重縮合物の数平均分子量は、工程2における重縮合物とスチレン系樹脂成分の原料モノマーとの反応性を高めることで、電荷安定性と放置カブリ抑制に優れる観点から、好ましくは500以上、より好ましくは1,000以上、さらに好ましくは1,500以上、さらに好ましくは2,000以上、さらに好ましくは2,500以上であり、そして、樹脂の製造性の観点から、好ましくは7,000以下である。
工程1終了時の重縮合物の数平均分子量は、工程1の反応時間や温度等により調整することができる。
工程2は、工程1で得られた重縮合物に、スチレン系樹脂成分の原料モノマーを、重合開始剤の存在下、100℃以上180℃以下で付加重合する工程である。
スチレン系樹脂成分の原料モノマーとしては、少なくとも、スチレン、又はα−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体(以下、スチレンとスチレン誘導体をまとめて「スチレン化合物」ともいう)が用いられる。
スチレン化合物の含有量は、スチレン系樹脂成分の原料モノマー中、電荷安定性及び放置カブリ抑制に優れる観点から、好ましくは65質量%以上、より好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは85質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは100質量%である。
スチレン化合物以外に用いられるスチレン系樹脂成分の原料モノマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル;エチレン、プロピレン等のエチレン性不飽和モノオレフィン類;ブタジエン等のジオレフィン類;塩化ビニル等のハロビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等のエチレン性モノカルボン酸エステル;ビニルメチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニリデンクロリド等のビニリデンハロゲン化物;N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物類等が挙げられる。
重合開始剤としては、アゾ系又はジアゾ系重合開始剤、過酸化物系重合開始剤等が挙げられる。アゾ系又はジアゾ系重合開始剤としては、2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル、1,1'-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、2,2'-アゾビス-4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル等が挙げられる。過酸化物系重合開始剤としては、ジブチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、イソプロピルパーオキシカーボネート、キュメンハイドロパーオキサイド、2,4-ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることが好ましい。
工程2に供する重合開始剤の量は、スチレン系樹脂成分の原料モノマー100質量部に対して、低温定着性の観点から、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上、さらに好ましくは4質量部以上であり、そして、電荷安定性及び放置カブリ抑制に優れる観点から、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、さらに好ましくは12質量部以下である。
工程2の付加重合反応は、有機溶媒存在下又は無溶媒下で行うことができるが、付加重合反応の際に有機溶媒を使用する場合、キシレン、トルエン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル等を用いることができる。
付加重合反応の温度は、反応性の観点から、100℃以上であり、好ましくは120℃以上、より好ましくは130℃以上、さらに好ましくは140℃以上、さらに好ましくは150℃以上であり、そして、180℃以下であり、好ましくは175℃以下、より好ましくは170℃以下である。
工程2の付加重合反応は、スチレン系樹脂成分の残存モノマー量を低減するために、減圧下で行うことが好ましい。減圧とは、常圧(101.3kPa)未満の圧力であり、好ましくは80kPa以下、より好ましくは50kPa以下、さらに好ましくは20kPa以下であり、そして、好ましくは1kPa以上、より好ましくは3kPa以上、さらに好ましくは5kPa以上である。
付加重合反応の反応時間は、反応性の観点から、好ましくは30分以上、より好ましくは1時間以上、さらに好ましくは1.5時間以上であり、そして、好ましくは10時間以下、より好ましくは7時間以下、さらに好ましくは5時間以下である。
なお、反応時間は、スチレン系樹脂成分の原料モノマーの添加時間、スチレン系樹脂成分の原料モノマー添加終了後の熟成時間、残存するスチレン系樹脂成分の原料モノマーを除去する時間を含む。
工程3は、工程2の付加重合反応の終了後、180℃を超え250℃以下の範囲内で複合樹脂を2時間以上保持する工程である。
工程3における保持温度は、反応性の観点から、180℃を超える温度であり、好ましくは185℃以上、より好ましくは190℃以上、さらに好ましくは195℃以上であり、そして、250℃以下、好ましくは240℃以下、より好ましくは230℃以下、さらに好ましくは220℃以下である。
また、工程2の付加重合反応と工程3の保持温度との差(工程3−工程2)は、反応性の観点から、好ましくは10℃以上、より好ましくは15℃以上、さらに好ましくは20℃以上であり、そして、好ましくは100℃以下、より好ましくは80℃以下、さらに好ましくは60℃以下である。
工程3における圧力は、常圧であってもよいが、反応性の観点から、減圧が好ましい。減圧とは、常圧(101.3kPa)未満の圧力であり、好ましくは80kPa以下、より好ましくは50kPa以下、さらに好ましくは20kPa以下であり、そして、好ましくは1kPa以上、より好ましくは3kPa以上、さらに好ましくは5kPa以上である。
工程3では、複合樹脂の軟化点が好ましい範囲に達するまで減圧下で保持することが好ましい。所定の温度での保持時間は、N/H長期保管後の流動性及び発色性の観点から、2時間以上、好ましくは3時間以上、より好ましくは5時間以上であり、そして、製造上の観点から、好ましくは15時間以下、より好ましくは10時間以下、さらに好ましくは8時間以下、さらに好ましくは6時間以下、さらに好ましくは4時間以下である。
なお、ポリエステル樹脂成分の原料モノマーであるカルボン酸成分の一部を、工程3において添加することが好ましい。これにより、反応系内の粘度が上昇し、工程2で生成したスチレン系樹脂成分の分散性が向上し、発色性がより一層向上する。工程1で使用するカルボン酸成分と工程3で使用するカルボン酸成分のモル比(工程1で使用するカルボン酸成分/工程3で使用するカルボン酸成分)は、ポリエステル樹脂の製造性の観点から、好ましくは30/70以上、より好ましくは40/60以上であり、そして、発色性の観点から、好ましくは70/30以下、より好ましくは60/40以下である。
工程3は、発色性の観点から、エステル化触媒の存在下で行うことが好ましい。
エステル化触媒としては、例えば、酸化ジブチル錫等の汎用されているエステル化触媒を用いることができるが、本発明では、帯電性の観点から、無機錫化合物及びチタン化合物が好ましく、これらはそれぞれ単独で又は両者を併用して用いることができる。
本発明において、無機錫化合物とは、Sn−C結合を有していない錫(II)化合物である。Sn−C結合を有していない錫(II)化合物としては、Sn−C結合を有しておらず、Sn−O結合を有する錫(II)化合物、Sn−X(Xはハロゲン原子を示す)結合を有する錫(II)化合物等が好ましく、Sn−O結合を有する錫(II)化合物がより好ましい。
Sn−O結合を有する錫(II)化合物としては、シュウ酸錫(II)、酢酸錫(II)、オクタン酸錫(II)、2-エチルヘキサン酸錫(II)、ラウリル酸錫(II)、ステアリン酸錫(II)、オレイン酸錫(II)等の炭素数2〜28のアルキル基部分を有するカルボン酸錫(II);オクチロキシ錫(II)、ラウロキシ錫(II)、ステアロキシ錫(II)、オレイロキシ錫(II)等の炭素数2〜28のアルコキシ基を有するアルコキシ錫(II);酸化錫(II);硫酸錫(II)等が、Sn−X(Xはハロゲン原子を示す)結合を有する錫(II)化合物としては、塩化錫(II)、臭化錫(II)等のハロゲン化錫(II)等が挙げられ、これらの中では、帯電立ち上がり効果及び触媒能の点から、(R2COO)2Sn(ここでR2は炭素数5〜19のアルキル基又はアルケニル基を示す)で表される脂肪酸錫(II)、(R3O)2Sn(ここでR3は炭素数6〜20のアルキル基又はアルケニル基を示す)で表されるアルコキシ錫(II)又はSnOで表される酸化錫(II)が好ましく、(R2COO)2Snで表される脂肪酸錫(II)又は酸化錫(II)がより好ましく、オクタン酸錫(II)、2-エチルヘキサン酸錫(II)、ステアリン酸錫(II)又は酸化錫(II)がさらに好ましく、2-エチルヘキサン酸錫(II)又は酸化錫(II)がさらに好ましい。
チタン化合物としては、Ti-O結合を有するチタン化合物が好ましく、総炭素数1〜28のアルコキシ基、アルケニルオキシ基又はアシルオキシ基を有する化合物がより好ましい。
Ti-O結合を有するチタン化合物としては、チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C6153N)2(C37O)2〕、チタンジイソプロピレートビスジエタノールアミネート〔Ti(C4102N)2(C37O)2〕、チタンジペンチレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C6153N)2(C511O)2〕、チタンジエチレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C6153N)2(C25O)2〕、チタンジヒドロキシオクチレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C6153N)2(OHC816O)2〕、チタンジステアレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C6153N)2(C1837O)2〕、チタントリイソプロピレートトリエタノールアミネート〔Ti(C6153N)(C37O)3〕、チタンモノプロピレートトリス(トリエタノールアミネート)〔Ti(C6153N)3(C37O)〕等が挙げられる。これらのなかでも、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネートが好ましい。
上記チタン化合物及び錫(II)化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
エステル化触媒の使用量は、複合樹脂の製造に用いるアルコール成分とカルボン酸成分との総量100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは0.2質量部以上であり、そして、好ましくは2.0質量部以下、より好ましくは1.5質量部以下、さらに好ましくは1.0質量部以下である。錫(II)化合物とチタン化合物は併用してもよく、併用する場合は、前記使用量は、両者の総量とする。
また、エステル化触媒とともに、助触媒として、互いに隣接する3個の炭素原子に結合した水素原子が水酸基で置換されたベンゼン環を有するピロガロール化合物を用いてもよい。
ピロガロール化合物としては、ピロガロール、没食子酸、没食子酸エステル、2,3,4-トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2',3,4-テトラヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート等のカテキン誘導体等が挙げられる。
助触媒の使用量は、複合樹脂の製造に用いるアルコール成分とカルボン酸成分との総量100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.005質量部以上、さらに好ましくは0.01質量部以上であり、そして、好ましくは1.0質量部以下、より好ましくは0.4質量部以下、さらに好ましくは0.2質量部以下である。
助触媒とエステル化触媒の質量比(助触媒/エステル化触媒)は、樹脂の耐久性の観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.03以上、さらに好ましくは0.05以上であり、そして、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.3以下、さらに好ましくは0.2以下である。
工程1〜工程3は、電荷安定性及び放置カブリ抑制に優れる観点から、同一反応容器中で行うことが好ましい。
工程3により得られる複合樹脂におけるスチレン系樹脂成分とポリエステル樹脂成分の質量比(スチレン系樹脂成分/ポリエステル樹脂成分)は、発色性に優れる観点から、好ましくは3/97以上、より好ましくは7/93以上、さらに好ましくは10/90以上、さらに好ましくは15/85以上であり、そして、好ましくは45/55以下、より好ましくは40/60以下、さらに好ましくは35/65以下、さらに好ましくは30/70以下である。なお、上記の計算において、ポリエステル樹脂成分の質量は、ポリエステル樹脂成分の質量は、用いられるポリエステル樹脂成分の原料モノマーの合計量であり、(メタ)アクリル酸系化合物の量は、ポリエステル樹脂成分の原料モノマー量に含める。また、スチレン系樹脂成分の量は、スチレン系樹脂成分の原料モノマー量であるが、重合開始剤の量はスチレン系樹脂成分の原料モノマー量に含める。従って、スチレン系樹脂成分には、重縮合系樹脂成分に結合していないスチレン系樹脂も含める。
複合樹脂の軟化点は、低温定着性及び耐熱保存性に優れる観点から、好ましくは40℃以上、より好ましくは60℃以上、さらに好ましくは80℃以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは150℃以下、より好ましくは120℃以下、さらに好ましくは100℃以下である。
複合樹脂の酸価は、懸濁粒子の製造上の観点から、好ましくは10mgKOH/g以下、より好ましくは5mgKOH/g以下、さらに好ましくは3mgKOH/g以下であり、そして、ポリエステル樹脂の製造上の観点から、好ましくは0.01mgKOH/g以上、より好ましくは0.05mgKOH/g以上、である。
複合樹脂の数平均分子量は、耐熱保存性の観点から、好ましくは3,000以上、より好ましくは4,000以上、さらに好ましくは5,000以上であり、そして、ポリエステル樹脂の製造上の観点から、好ましくは15,000以下、より好ましくは12,000以下、さらに好ましくは10,000以下である。
複合樹脂の重量平均分子量は、耐熱保存性の観点から、好ましくは8,000以上、より好ましくは10,000以上、さらに好ましくは15,000以上であり、そして、懸濁粒子の製造上の観点から好ましくは100,000以下、より好ましくは50,000以下、さらに好ましくは30,000以下である。
工程4は、工程3で得られた複合樹脂、スチレンアクリル樹脂の原料モノマー及び着色剤を含む重合性単量体組成物を水系媒体中で懸濁重合する工程である。得られるトナー粒子は、結着樹脂として、複合樹脂とスチレンアクリル樹脂を含有するものであるが、懸濁重合法によりトナー粒子を製造することで、複合樹脂とスチレンアクリル樹脂とが相溶せず境界を有する構造に制御することができる。
スチレンアクリル樹脂の原料モノマーとしては、少なくとも、スチレン化合物と(メタ)アクリル酸アルキルエステルが用いられる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」とは、アクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを意味する。
スチレン化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体等が挙げられ、スチレンが好ましい。
スチレン化合物、好ましくはスチレンの含有量は、スチレンアクリル樹脂の原料モノマー中、低温定着性及び発色性の観点から、好ましくは55質量%以上、より好ましくは65質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは75質量%以上であり、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは85質量%以下である。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることが好ましい。ここで、「(イソ又はターシャリー)」、「(イソ)」は、これらの基が存在している場合とそうでない場合の双方を含むことを意味し、これらの基が存在していない場合には、ノルマルであることを示す。また、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートの双方の場合を含むことを示す。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルにおけるアルキル基の炭素数は、ポリエステル樹脂製造中の蒸発を抑制する観点から、好ましくは1以上、より好ましくは3以上であり、そして、耐熱保存性の観点から、好ましくは22以下、より好ましくは15以下である。なお、該アルキルエステルの炭素数は、エステルを構成するアルコール成分由来の炭素数をいう。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、スチレンアクリル樹脂の原料モノマー中、低温定着性及び発色性の観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上であり、そして、好ましくは45質量%以下、より好ましくは35質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは25質量%以下である。
スチレンアクリル樹脂の原料モノマーには、スチレン化合物及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外の原料モノマー、例えば、ジビニルベンゼン等のジビニルベンゼン化合物;エチレン、プロピレン等のエチレン性不飽和モノオレフィン類;ブタジエン等のジオレフィン類;塩化ビニル等のハロビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等のエチレン性モノカルボン酸エステル;ビニルメチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニリデンクロリド等のビニリデンハロゲン化物;N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物類等が含まれていてもよい。
重合性単量体組成物において、複合樹脂の含有量は、スチレンアクリル樹脂の原料モノマー100質量部に対して、低温定着性の観点から、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、さらに好ましくは5質量部以上であり、そして、N/H長期保管後の流動性及び発色性の観点から、好ましくは30質量部以下、より好ましくは25質量部以下、さらに好ましくは20質量部以下である。
重合性単量体組成物には、工程3で得られた複合樹脂とスチレンアクリル樹脂以外の公知の結着樹脂が含まれていてもよい。即ち、本発明の方法により得られるトナーには、結着樹脂として、本発明の効果を損なわない範囲で、工程3で得られた複合樹脂とスチレンアクリル樹脂以外の公知のトナー用結着樹脂、例えば、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等の樹脂が併用されていてもよいが、工程3で得られた複合樹脂とスチレンアクリル樹脂の総含有量は、結着樹脂中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは100質量%である。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が用いることができ、本発明のトナーは、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい。
着色剤の含有量は、トナーの画像濃度及び低温定着性を向上させる観点から、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、そして、好ましくは40質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。
また、重合性単量体組成物には、離型剤、荷電制御剤、磁性粉、流動性向上剤、導電性調整剤、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が含有されていてもよく、離型剤及び荷電制御剤が含有されていることが好ましい。
離型剤としては、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンポリエチレン共重合体ワックス;マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、サゾールワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス又はそれらの酸化物;カルナウバワックス、モンタンワックス又はそれらの脱酸ワックス、脂肪酸エステルワックス等のエステル系ワックス;脂肪酸アミド類、脂肪酸類、高級アルコール類、脂肪酸金属塩等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
離型剤の融点は、トナーの転写性の観点から、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは160℃以下、より好ましくは140℃以下、さらに好ましくは120℃以下、さらに好ましくは110℃以下である。
離型剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、トナーの低温定着性と耐オフセット性の観点及び結着樹脂中への分散性の観点から、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上、さらに好ましくは10質量部以上であり、そして、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、さらに好ましくは15質量部以下である。
荷電制御剤は、特に限定されず、正帯電性荷電制御剤及び負帯電性荷電制御剤のいずれを含有していてもよい。
正帯電性荷電制御剤としては、ニグロシン染料、例えば「ニグロシンベースEX」、「オイルブラックBS」、「オイルブラックSO」、「ボントロンN-01」、「ボントロンN-04」、「ボントロンN-07」、「ボントロンN-09」、「ボントロンN-11」(以上、オリエント化学工業株式会社製)等;3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、例えば「ボントロンP-51」(オリエント化学工業株式会社製)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、「COPY CHARGE PX VP435」(クラリアント社製)等;ポリアミン樹脂、例えば「AFP-B」(オリエント化学工業株式会社製)等;イミダゾール誘導体、例えば「PLZ-2001」、「PLZ-8001」(以上、四国化成工業株式会社製)等;スチレン−アクリル系樹脂、例えば「FCA-701PT」(藤倉化成株式会社製)等が挙げられる。
また、負帯電性荷電制御剤としては、含金属アゾ染料、例えば「バリファーストブラック3804」、「ボントロンS-31」、「ボントロンS-32」、「ボントロンS-34」、「ボントロンS-36」(以上、オリエント化学工業株式会社製)、「アイゼンスピロンブラックTRH」、「T-77」(保土谷化学工業株式会社製)等;ベンジル酸化合物の金属化合物、例えば、「LR-147」、「LR-297」(以上、日本カーリット株式会社製)等;サリチル酸化合物の金属化合物、例えば、「ボントロンE-81」、「ボントロンE-84」、「ボントロンE-88」、「ボントロンE-304」(以上、オリエント化学工業株式会社製)、「TN-105」(保土谷化学工業株式会社製)等;銅フタロシアニン染料;4級アンモニウム塩、例えば「COPY CHARGE NX VP434」(クラリアント社製)、ニトロイミダゾール誘導体等;有機金属化合物等が挙げられる。
荷電制御剤の含有量は、トナーの帯電安定性の観点から、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上であり、そして、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、さらに好ましくは3質量部以下、さらに好ましくは2質量部以下である。
重合性単量体組成物は、スチレンアクリル樹脂の原料モノマーに、複合樹脂及び着色剤と、必要に応じて、離型剤、荷電制御剤等の添加剤を混合し、加熱等により、複合樹脂に溶解させて調製することが好ましい。連鎖移動剤や可塑剤や油剤を添加してもよい。
水系媒体は、水を好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは99質量%以上含有するものである。水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。水と混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ(登録商標)類(メチルセルソルブ等)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)等が挙げられる。
水系媒体量は、トナー粒子の粒径制御の観点から、スチレンアクリル樹脂の原料モノマーの好ましくは3質量倍以上、より好ましくは5質量倍以上であり、そして、生産性の観点から、好ましくは10質量倍以下、より好ましくは8質量倍以下である。
重合性単量体組成物を、水系媒体と混合し、撹拌して懸濁液とした後、スチレンアクリル樹脂の原料モノマーを懸濁重合することが好ましい。
重合性単量体組成物と水系媒体の撹拌には、ホモミキサー、高速攪拌機、超音波分散機等の高速分散機を用いることができ、これにより、重合性単量体を水系媒体中に均一に分散させ、容易に懸濁液を調製することができる。
重合性単量体組成物と水系媒体の撹拌は、窒素雰囲気下、50〜90℃程度の加熱条件下で行うことが好ましい。
スチレンアクリル樹脂の原料モノマーの懸濁重合は、懸濁液中の重合性単量体組成物の粒子が粒子状態を維持し、かつ粒子の浮遊や沈降が生じることがないよう、撹拌しながら行うことが好ましい。
懸濁重合は、分散安定剤の存在下で行うことが好ましく、分散安定剤は、予め水系媒体に添加しておくことが好ましい。分散安定剤としては、トナー粒子の製造性の観点から、リン酸塩又は界面活性剤が好ましく、これらはそれぞれ単独で又は両者を併用して用いることができる。従って、懸濁重合は、リン酸塩及び界面活性剤の存在下で行うことが好ましい。
リン酸塩としては、リン酸三カルシウム(第三リン酸カルシウム)、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛等が挙げられ、これらの中ではリン酸三カルシウムが好ましい。これらの1種又は2種以上を用いることが好ましい。ここで、リン酸三カルシウムの分子式の例としては、Ca3(PO4)2、3[Ca3(PO4)2]・Ca(OH)2、3Ca3(PO4)2・Ca(OH)2、Ca10(PO4)6(OH)2等が挙げられる。
リン酸塩の使用量は、スチレンアクリル樹脂の原料モノマー100質量部に対して、製造安定性の観点から、好ましくは3質量部以上、より好ましくは20質量部以上であり、そして、製造時のコストの観点から、好ましくは200質量部以下、より好ましくは100質量部以下である。
界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウム、β-ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩等が挙げられる。
水系媒体中の界面活性剤濃度は、トナー粒子製造性の観点から、好ましくは10-3M以下、より好ましくは10-2M以下、さらに好ましくは10-3M以下であり、そして、好ましくは0M以上である。
懸濁重合の温度は、重合速度の観点から、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上、さらに好ましくは60℃以上であり、そして、重合速度及び水蒸散防止の観点から、好ましくは95℃以下、より好ましくは90℃以下、さらに好ましくは85℃以下である。
懸濁重合の時間は、重合反応を終了させる観点から、好ましくは4時間以上、より好ましくは6時間以上であり、そして、微粒子凝集抑制の観点から、好ましくは20時間以下、より好ましくは15時間以下である。
懸濁重合は、必要に応じて、重合開始剤の存在下で行うことが好ましい。
重合開始剤としては、例えば、2,2’-アゾビス-(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、2,2’-アゾビス-4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4-ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド等の過酸化物系重合開始剤等が挙げられ、スチレンアクリル樹脂の原料モノマーに溶解するものが好ましい。
重合開始剤の使用量は、スチレンアクリル樹脂の原料モノマー100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、そして、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。
重合開始剤は、重合性単量体組成物を調製する際に他の添加剤とともに混合してもよく、水系媒体中に懸濁させる直前に重合性単量体組成物中に混合してもよい。また、造粒中や造粒完了後、すなわち重合反応を開始する直前に、必要に応じて重合性単量体や他の溶媒に溶解した状態で加えることもできる。重合反応の終了は、スチレンアクリル樹脂の原料モノマーが、好ましくは95モル%以上、より好ましくは98モル%以上反応した時点とすることが好ましい。また、反応終了時の残存モノマー量は、生成したスチレンアクリル樹脂に対して、5000ppm(wt/wt)以下であることが好ましい。
重合後、常法により、残存モノマーを除去し、撹拌を続けながら室温まで冷却し、洗浄、乾燥することで、トナー粒子が得られる。
トナー粒子には、転写性を向上させるために、外添剤と混合する外添処理を行うことが好ましい。外添剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化亜鉛等の無機微粒子や、メラミン系樹脂微粒子、ポリテトラフルオロエチレン樹脂微粒子等の樹脂粒子等の有機微粒子が挙げられ、2種以上が併用されていてもよい。これらの中では、シリカが好ましく、トナーの転写性の観点から、疎水化処理された疎水性シリカであることがより好ましい。
シリカ粒子の表面を疎水化するための疎水化処理剤としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、ジメチルジクロロシラン(DMDS)、シリコーンオイル、オクチルトリエトキシシラン(OTES)、メチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
外添剤の平均粒子径は、トナーの帯電性や流動性、転写性の観点から、好ましくは10nm以上、より好ましくは15nm以上であり、そして、好ましくは250nm以下、より好ましくは200nm以下、さらに好ましくは90nm以下である。
外添剤の使用量は、トナーの帯電性や流動性、転写性の観点から、外添剤で処理する前のトナー100質量部に対して、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは0.3質量部以上であり、そして、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下である。
本発明の方法により得られるトナーの体積中位粒径(D50)は、好ましくは3μm以上、より好ましくは4μm以上であり、そして、好ましくは15μm以下、より好ましくは10μm以下である。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。また、トナーを外添剤で処理している場合には、外添剤で処理する前のトナー粒子の体積中位粒径をトナーの体積中位粒径とする。
トナーのガラス転移温度は、耐熱保存性の観点から、好ましくは35℃以上、より好ましくは40℃以上、さらに好ましくは45℃以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、さらに好ましくは70℃以下である。
また、本発明の方法により得られるトナーは、トナー飛散を低減する観点から、粒度分布がシャープであり、円形度の高いことが好ましい。かかる観点から、トナーの粒度分布のCV値は、好ましくは40%以下、より好ましくは33%以下であり、また、トナーの円形度は、好ましくは0.980%以上、より好ましくは0.985%以上である。
本発明のトナーは、一成分現像用トナーとして、又はキャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。樹脂等の物性は、以下の方法により測定した。
〔樹脂の軟化点〕
フローテスター「CFT-500D」(株式会社島津製作所製)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出す。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
〔樹脂の吸熱の最高ピーク温度〕
示差走査熱量計「Q-100」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、室温から降温速度10℃/minで0℃まで冷却しそのまま1分間静止させる。その後、昇温速度50℃/minで測定する。観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの頂点の温度を吸熱の最高ピーク温度とする。
〔樹脂の酸価〕
JIS K0070の方法に基づき測定する。ただし、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更する。
〔樹脂の数平均分子量及び重量平均分子量〕
以下の方法により、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により数平均分子量及び重量平均分子量を求める。
(1) 試料溶液の調製
濃度が0.5g/100mLになるように、試料をテトラヒドロフランに、40℃で溶解させる。次いで、この溶液を孔径0.20μmのPTFEタイプメンブレンフィルター「DISMIC-25JP」(東洋濾紙株式会社製)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とする。
(2) 分子量測定
下記の測定装置と分析カラムを用い、溶離液としてテトラヒドロフランを、毎分1mLの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させる。そこに試料溶液100μLを注入して測定を行う。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出する。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレン(東ソー株式会社製のA-500(5.0×102)、A-1000(1.01×103)、A-2500(2.63×103)、A-5000(5.97×103)、F-1(1.02×104)、F-2(1.81×104)、F-4(3.97×104)、F-10(9.64×104)、F-20(1.90×105)、F-40(4.27×105)、F-80(7.06×105)、F-128(1.09×106))を標準試料として作成したものを用いる。括弧内は分子量を示す。
測定装置:HLC-8220GPC(東ソー株式会社製)
分析カラム:TSKgel GMHXL+TSKgel G3000HXL(東ソー株式会社製)
〔離型剤の融点〕
示差走査熱量計「DSC Q20」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、昇温速度10℃/minで200℃まで昇温し、その温度から降温速度5℃/minで-10℃まで冷却する。次に試料を昇温速度10℃/minで180℃まで昇温し測定する。そこで得られた融解吸熱カーブから観察される吸熱の最高ピーク温度を離型剤の融点とする。
〔外添剤の平均粒子径〕
平均粒子径は、個数平均粒子径を指し、走査型電子顕微鏡(SEM)写真から500個の粒子の粒径(長径と短径の平均値)を測定し、それらの数平均値とする。
〔トナーの体積中位粒径及びCV値〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター株式会社製)
アパチャー径:50μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター株式会社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター株式会社製)
分散液:電解液にエマルゲン109P(花王株式会社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB(グリフィン):13.6)を溶解して5質量%に調整したもの
分散条件:前記分散液5mLに測定試料10mgを添加し、超音波分散機(機械名:(株)エスエヌディー製US-1、出力:80W)にて1分間分散させ、その後、前記電解液25mLを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製する。
測定条件:前記電解液100mLに、3万個の粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記試料分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
また、CV値(%)は下記式に従って算出する。
CV値(%)=(粒径分布の標準偏差/体積中位粒径(D50))×100
〔トナーのガラス転移温度〕
示差走査熱量計「DSC Q20」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/minで0℃まで冷却する。次に試料を昇温速度10℃/minで昇温し測定する。吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移温度とする。
〔トナーの円形度〕
トナーの円形度は、以下の条件で測定する。
・測定機:湿式フロー式粒子径・形状分析装置「FPIA-3000」(Malvern Instruments Ltd社製)
・分散液:電解液にポリオキシエチレンラウリルエーテル「エマルゲン109P」(花王株式会社製)、HLB(グリフィン):13.6)を溶解して5質量%に調整したもの。
・分散条件:前記分散液5mLに測定試料50mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、蒸留水20mLを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させた。
実施例1〜20及び比較例1〜3
(1)複合樹脂の製造
<複合樹脂A〜G、J、N〜Q>
〔工程1〕
表1〜3に示すポリエステル樹脂成分の原料モノマーのアルコール成分の全量とカルボン酸成分の半分量(50モル%)、及び(メタ)アクリル酸系化合物の全量を、温度計、ステンレス製撹拌棒、冷却管を装備した脱水管、流下式コンデンサー、及び窒素導入管を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、140℃から200℃まで6時間かけて昇温した後、200℃にて1時間保持した。その後、8kPaにて1時間保持した。
〔工程2〕
次に、系内の温度を160℃に下げた後、表1〜3に示すスチレン系樹脂成分の原料モノマー及び重合開始剤を1時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間熟成して付加重合反応を行った。その後、8kPaにて1時間減圧し、残存したスチレン系樹脂成分の原料モノマー等を除去した。
〔工程3〕
系内の温度を140℃に下げた後、カルボン酸成分の残りの半分量(50モル%)を添加して、1時間で100℃の昇温速度で190℃まで昇温した後、30分で100℃の昇温速度で200℃まで昇温し、140℃から200℃まで合計6時間かけて昇温した。その後、表1〜3に示す2-エチルヘキサン酸錫(II)及び没食子酸を添加し、1時間保持した。その後、8kPaにて2時間保持して、複合樹脂A〜G、J、N〜Qを得た。
<複合樹脂H、I>
工程2において、スチレン系樹脂成分の原料モノマーの滴下時間を複合樹脂Hは30分、複合樹脂Iは20分に変更した以外は、複合樹脂Aと同様にして、複合樹脂H、Iを得た。
<複合樹脂K>
〔工程1〕
表2に示すポリエステル樹脂成分の原料モノマーのアルコール成分の全量とカルボン酸成分の半分量(50モル%)、(メタ)アクリル酸系化合物の全量、2-エチルヘキサン酸錫(II)の半分量(25g)、及び没食子酸の半分量(2.5)gを添加し、温度計、ステンレス製撹拌棒、冷却管を装備した脱水管、流下式コンデンサー、及び窒素導入管を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、180℃から235℃まで4時間かけて昇温した後、235℃で5時間保持した。その後、8kPaにて1時間保持した。
〔工程2〕
複合樹脂Aの工程2と同じ。
〔工程3〕
系内の温度を160℃に下げた後、カルボン酸成分の残りの半分量(50モル%)及び重合開始剤を添加して、235℃まで昇温し、4時間反応させた。その後、表2に示す2-エチルヘキサン酸錫(II)の半分量(25g)、及び没食子酸の半分量(2.5g)を添加し、5時間保持した。その後、8kPaにて2時間保持して、複合樹脂Kを得た。
<複合樹脂L>
〔工程1〕
表2に示すポリエステル樹脂成分の原料モノマーのアルコール成分、カルボン酸成分、及び(メタ)アクリル酸系化合物の全量を、温度計、ステンレス製撹拌棒、冷却管を装備した脱水管、流下式コンデンサー、及び窒素導入管を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、180℃から200℃まで6時間かけて昇温した後、200℃にて1時間保持した。その後、8kPaにて1時間保持した。
〔工程2〕
複合樹脂Aの工程2と同じ。
〔工程3〕
系内の温度を200℃に昇温し、表2に示す2-エチルヘキサン酸錫(II)及び没食子酸を添加し、7時間保持させた。その後、8kPaにて2時間保持して、複合樹脂Lを得た。
<複合樹脂M>
〔工程1〕
表2に示すポリエステル樹脂成分の原料モノマーのアルコール成分の全量、カルボン酸成分の半分量(50モル%)、(メタ)アクリル酸系化合物の全量、2-エチルヘキサン酸錫(II)、及び没食子酸を添加し、温度計、ステンレス製撹拌棒、冷却管を装備した脱水管、流下式コンデンサー、及び窒素導入管を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、140℃から200℃まで6時間かけて昇温した後、200℃にて1時間保持した。その後、8kPaにて1時間保持した。
〔工程2〕
複合樹脂Aの工程2と同じ。
〔工程3〕
系内の温度を140℃に下げた後、カルボン酸成分の残りの半分量(50モル%)を添加して、1時間で100℃の昇温速度で190℃まで昇温した後、30分で100℃の昇温速度で200℃まで昇温し、140℃から200℃まで合計6時間かけて昇温した後、1時間保持した。その後、8kPaにて2時間保持して、複合樹脂Mを得た。
<複合樹脂R>
〔工程1〕
表3に示すポリエステル樹脂成分の原料モノマーのアルコール成分、カルボン酸成分、及び(メタ)アクリル酸系化合物の全量を、温度計、ステンレス製撹拌棒、冷却管を装備した脱水管、流下式コンデンサー、及び窒素導入管を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、180℃から200℃まで6時間かけて昇温した後、200℃にて1時間保持した。その後、8kPaにて1時間保持した。
〔工程2〕
複合樹脂Aの工程2と同じ。
〔工程3〕
系内の温度を200℃に昇温し、表3に示す2-エチルヘキサン酸錫(II)及び没食子酸を添加し、その後、8kPaにて、1時間保持して、複合樹脂Rを得た。
<複合樹脂S>
〔工程1〕
表3に示すポリエステル樹脂成分の原料モノマーのアルコール成分及びカルボン酸成分の全てを、温度計、ステンレス製撹拌棒、冷却管を装備した脱水管、流下式コンデンサー、及び窒素導入管を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、180℃から200℃まで6時間かけて昇温した後、200℃にて1時間保持した。その後、8kPaにて1時間保持した。
〔工程2〕
次に、系内の温度を160℃に下げた後、表3に示すスチレン系樹脂成分の原料モノマー、(メタ)アクリル酸系化合物及び重合開始剤を1時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間熟成して付加重合反応を行った。その後、8kPaにて1時間減圧し、残存したスチレン系樹脂成分の原料モノマー等を除去した。
〔工程3〕
複合樹脂Aの工程3と同じ。
<複合樹脂T>
〔工程1〕
表3に示すポリエステル樹脂成分の原料モノマーのアルコール成分及びカルボン酸成分の全てを、温度計、ステンレス製撹拌棒、冷却管を装備した脱水管、流下式コンデンサー、及び窒素導入管を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、180℃から200℃まで6時間かけて昇温した後、200℃にて1時間保持した。その後、8kPaにて1時間保持した。
〔工程2〕
複合樹脂Aの工程2と同じ。
〔工程3〕
複合樹脂Lの工程3と同じ。
Figure 0006475127
Figure 0006475127
Figure 0006475127
(2)トナーの製造
〔工程4〕
300mL容のガラスビーカーに、表4、5に示すスチレンアクリル樹脂の原料モノマー及び複合樹脂、着色剤「ピグメントブルー15:3」(大日精化工業株式会社製)5g、荷電制御剤「ボントロンE-88」(オリエント化学工業株式会社製、サリチル酸アルミニウム)1g、及び離型剤「HNP-9」(日本精蝋株式会社製、パラフィンワックス、融点:75.5℃)15gを添加し、撹拌混合し、60℃に昇温して均一に溶解する。その後、重合開始剤「V-65」(和光純薬工業株式会社製、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル))4gを添加し、樹脂溶液を調製した。1リットル容のガラスビーカーに、イオン交換水150g、第三リン酸カルシウム(3[Ca3(PO4)2]・Ca(OH)2)10質量%スラリー「TCP-10・U」(太平化学産業株式会社製)500g及びアニオン性界面活性剤「ネオペレックスG-15」(花王株式会社製、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)0.004gを添加し、撹拌して水系媒体(界面活性剤濃度:1.1×10-5M)を調製した。水系媒体を60℃に加温し、60℃を保ちながら、樹脂溶液を一気に加え、ホモミクサーMARKII 2.5型(プライミクス株式会社製)で、12,000r/minにて4分間撹拌し、懸濁液を得た。
懸濁液をセパラブルフラスコに移し、70℃、200r/minで撹拌しながら8時間重合した。その後、80℃に昇温し、減圧下で残存モノマーを留去した。撹拌を続けながら20℃まで冷却し、系内のpHが1以下になるまで塩酸を入れた。洗浄、乾燥を経て体積中位粒径(D50)8.0μmの粒子を得た。
<外添工程>
前記粒子100質量部に、外添剤として疎水性シリカ「アエロジル R-972」(日本アエロジル社製、疎水化処理剤:DMDS、平均粒子径:16nm)1.0質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで3600r/min、5分間混合することにより、外添剤処理を行い、トナーを得た。
試験例1〔低温定着性〕
複写機「AR-505」(シャープ(株)製)の定着機を装置外での定着が可能なように改良した。この装置にトナーを実装し、シャープ(株)製の紙[CopyBond SF-70NA(75g/m2)]上に、トナー付着量が0.5mg/cm2となるように未定着の状態で印刷物を得た。総定着圧が40kgfになるように調整した定着機(定着速度200mm/sec)を用い、定着ローラーの温度を90℃から240℃へと5℃ずつ順次上昇させながら、各温度で前記未定着状態の印刷物の定着試験を行った。
500gの荷重をかけた底面が15mm×7.5mmの砂消しゴムで、定着機を通して定着された画像を5往復こすり、こする前後の光学反射密度を反射濃度計「RD-915」(マクベス社製)を用いて測定し、両者の比率(こすり後/こすり前)が最初に70%を超える定着ローラの温度を最低定着温度とした。結果を表4、5に示す。最低定着温度が低いほど、低温定着性に優れ、最低定着温度は、160℃以下が好ましく、150℃以下がより好ましく、145℃以下がさらに好ましい。
試験例2〔保存安定性〕
トナー10gを半径12mmの円筒型容器に入れ、上から100gの重りをのせ、50℃及び相対湿度60%の環境で72時間保持した。
パウダーテスター(ホソカワミクロン(株)製)に、上から順に、篩いA(目開き250μm)、篩いB(目開き150μm)、篩いC(目開き50μm)の3つの篩を重ね合わせて設置し、篩いA上にトナー10gを乗せて60秒間振動を与えた。
篩いA上に残存したトナー質量WA(g)を、篩いB上に残存したトナー質量WB(g)を、篩いC上に残存したトナー質量WC(g)を、それぞれ測定し、式:
α=100−(WA+WB×0.6+WC×0.2)/10×100
に従って算出される値(α)をもとに、保存安定性を評価した。結果を表4、5に示す。値(α)が100に近いほど、保存安定性に優れ、値(α)は、65以上が好ましく、80以上がより好ましく、90以上がさらに好ましい。
試験例3〔保管後の流動性〕
25℃及び相対湿度80%の環境下で、トナーを3か月保管した。
パウダーテスター(ホソカワミクロン(株)製)に、上から順に、篩いA(目開き250μm)、篩いB(目開き150μm)、篩いC(目開き75μm)の3つの篩を重ね合わせて設置し、篩いA上に保管後のトナー10gを乗せて60秒間振動を与えた。
篩いA上に残存したトナー質量WA(g)を、篩いB上に残存したトナー質量WB(g)を、篩いC上に残存したトナー質量WC(g)を、それぞれ測定し、式:
α=100−(WA+WB×0.6+WC×0.2)/10×100
に従って算出される値(α)をもとに、流動性を評価した。結果を表4、5に示す。値(α)が100に近いほど、流動性に優れ、値(α)は、40以上が好ましく、70以上がより好ましく、80以上がさらに好ましい。
試験例4〔発色性〕
粉末測定容器(直径2.5cm、高さ5cm)にトナー3.0gを入れ、容器にキャップし、平らな机上に約5mmの高さから10回落下させ、表面を平滑にした後、測定容器を試料台にセットし、色差計(SZ-Σ80、日本電色(株)相当品)でL値を測定した。結果を表4、5に示す。L値が低い方が、色が濃く、発色性に優れ、L値は、42以下が好ましく、39以下がより好ましく、37以下がさらに好ましい。
Figure 0006475127
Figure 0006475127
以上の結果より、実施例1〜20のトナーは、低温定着性と保存安定性を維持しつつ、トナーの発色性とトナーのN/H長期保管後の流動性に優れることが分かる。
これに対し、比較例1のトナーは、複合樹脂の製造過程で工程3での保持時間が短いため、実施例15のトナーと対比して、発色性に欠けていることが分かる。
比較例2のトナーは、工程1で(メタ)アクリル酸系化合物を使用せず、スチレン系樹脂成分の原料モノマーとして使用しているため、流動性に欠けていることが分かる。
比較例3のトナーも、工程1で(メタ)アクリル酸系化合物を使用していないため、流動性に欠けていることが分かる。
本発明の方法により得られる電子写真用トナーは、静電荷像現像法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に用いられる。

Claims (11)

  1. アルコール成分とカルボン酸成分とを含む原料モノマーを重縮合させて得られるポリエステル樹脂成分とスチレン系樹脂成分とを含む複合樹脂を含有する、電子写真用トナーの製造方法であって、
    工程1:ポリエステル樹脂成分の原料モノマーと(メタ)アクリル酸系化合物とを、重縮合する工程、
    工程2:工程1で得られた重縮合物に、スチレン系樹脂成分の原料モノマーを、重合開始剤の存在下、100℃以上180℃以下で付加重合して複合樹脂を得る工程、
    工程3:工程2の付加重合反応の終了後、180℃を超え250℃以下の範囲内で複合樹脂を2時間以上保持する工程、並びに
    工程4:工程3で得られた複合樹脂、スチレンアクリル樹脂の原料モノマー及び着色剤を含む重合性単量体組成物を水系媒体中で懸濁重合する工程
    を含む電子写真用トナーの製造方法。
  2. 工程1において、(メタ)アクリル酸系化合物の使用量が、ポリエステル樹脂成分の原料モノマー100モルに対して、2モル以上20モル以下である、請求項1記載の電子写真用トナーの製造方法。
  3. (メタ)アクリル酸系化合物が、(メタ)アクリル酸及びアルキル基の炭素数が1以上18以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルから選ばれる1種又は2種以上である、請求項1又は2記載の電子写真用トナーの製造方法。
  4. ポリエステル樹脂成分の原料モノマーであるアルコール成分が、炭素数6以上14以下の脂肪族ジオールを70モル%以上含有する、請求項1〜3いずれか記載の電子写真用トナーの製造方法。
  5. ポリエステル樹脂成分の原料モノマーであるカルボン酸成分が、炭素数6以上14以下の脂肪族ジカルボン酸系化合物を70モル%以上含有する、請求項1〜4いずれか記載の電子写真用トナーの製造方法。
  6. スチレンアクリル樹脂の原料モノマーが、スチレンを65質量%以上含有する、請求項1〜5いずれか記載の電子写真用トナーの製造方法。
  7. ポリエステル樹脂成分の原料モノマーであるカルボン酸成分の一部を工程3においても添加する、請求項1〜6いずれか記載の電子写真用トナーの製造方法。
  8. 工程3において、無機錫化合物又はチタン化合物の存在下、保持する、請求項1〜7いずれか記載の電子写真用トナーの製造方法。
  9. 工程4において、リン酸塩及び界面活性剤の存在下、懸濁重合する、請求項1〜8いずれか記載の電子写真用トナーの製造方法。
  10. 工程4において、水系媒体中の界面活性剤濃度が10-3M以下である、請求項9記載の電子写真用トナーの製造方法。
  11. 工程4の重合性単量体組成物における複合樹脂の含有量が、スチレンアクリル樹脂の原料モノマー100質量部に対して、3〜25質量部である、請求項1〜10いずれか記載の電子写真用トナーの製造方法。
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