JP6474293B2 - スライドドア車のドリップウエザーストリップ構造 - Google Patents

スライドドア車のドリップウエザーストリップ構造 Download PDF

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Description

本発明は、スライドドアを有する自動車のドリップウエザーストリップの構造に関するものである。
車体側面にスライドドアを有するスライドドア車では、スライドドアによって開閉されるドア開口部の上部にドリップウエザーストリップが装着されていて、このドリップウエザーストリップによりスライドドアとの間をシールするとともに、ルーフ側から流下する水を捕集してドア開口部よりも前方側または後方側から外部に排水するようになっている。
そして、この種のドリップウエザーストリップの代表的な構造として例えば特許文献1に記載されたものが提案されている。この特許文献1に記載されたドリップウエザーストリップの構造では、押出成形された押出直線部とこの押出直線部の前端に金型成形により一体に接続・成形された端末型成形部を有している一方、端末型成形部では車体シールリップとドアシールリップとの間に押出直線部側の押出水抜き溝部から連続する型水抜き溝部が形成されていて、この型水抜き溝部の前端を車体のセンターピラーまで延設して、押出水抜き溝部で捕集した雨水等の水を上記型水抜き溝部の前端から排水するようになっている。
特開2004−330801号公報
特許文献1に代表されるようなドリップウエザーストリップを有するスライドドア車では、ドリップウエザーストリップの下方にドア開口部を閉ループ状に囲繞するボディサイドウエルトウエザーストリップが装着されていることから、スライドドア開時に、上記ドリップウエザーストリップにおける型水抜き溝部の先端から流下した水の一部がボディサイドウエルトウエザーストリップの一部に滴下し、さらにそのボディサイドウエルトウエザーストリップから室内側に滴下するおそれがあった。
特に、端末型成形部に相当する部分において前方側ほど車体パネルが徐々に張り出していて、スライドドアとのなす隙間が徐々に小さくなるような構造では、それに応じてドリップルーフチャンネルによる支えもなくなることから、端末型成形部それ自体の剛性が不足気味となり易い。そのため、組付ばらつきにより端末型成形部の前端が車体パネルから浮いた状態で組み付けられることがあり、それによって一段と室内側に水が滴下し易くなる。このような傾向は他の外的要因によっても影響を受けやすく、例えばスライドドア開時に風の影響を受けた場合や車体が傾いている場合に一層顕著となる。
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、ドリップウエザーストリップで捕集した水が室内側へ滴下するのを抑制するようにした構造を提供するものである。
本発明は、スライドドアによって開閉される車体側面のドア開口部の上部に装着されて、上記スライドドアとの間をシールするとともにルーフ側からの水を捕集するドリップウエザーストリップの構造であって、押出成形により均一断面形状のものとして形成されて車体前後方向に延びる一般部と、当該一般部の少なくとも前端に型成形により一体に接続形成された端末部と、を備えている。
そして、上記一般部および端末部共に、車体パネル側のチャンネル部に嵌合して保持される保持部と、スライドドア閉時に当該スライドドアの内側面に当接するドアシールリップと、車体パネルに当接するとともに上記保持部との間で上方が開放された排水溝を形成する車体シールリップと、を有している。
さらに、上記端末部では、保持部とドアシールリップ、排水溝および車体シールリップのそれぞれを含んだ当該端末部そのものの高さ寸法および平面視での幅寸法が車体前方側に向かって漸次小さくなる先細り形状となっている一方、当該端末部の途中で保持部が消失しているとともにそれに代わって保持部に連続する縦壁部が形成されている。
その上で、上記端末部の先端寄りの位置にドアシールリップと縦壁部とにまたがって排水溝を堰き止める止水壁を形成するとともに、この止水壁の直近位置であって且つ排水溝の底部相当部に室内側に向かって開口する水抜き穴を形成し、さらにこの水抜き穴の下方に当該水抜き穴からの排水方向を車体パネルに向けて誘導するガイド部を形成してある。
より具体的には、請求項2に記載のように、上記ガイド部は、ガイド部縦壁部と、前部側壁部と、後部側壁部と、車体パネル側に向かって傾斜した傾斜壁部と、で略チャンネル状のものとして形成されているものとする。
また、車体パネル側のチャンネル部を伝い落ちる可能性のある水の対策をも考慮する場合には、請求項3に記載のように、上記端末部では、チャンネル部の下方に位置するとともに上方が開放された水受け部がガイド部に隣接して設けられていて、この水受け部がガイド部に連続していることが望ましい。
より具体的には、請求項4に記載のように、上記水受け部ではチャンネル部を伝い落ちる水を捕集して前方側に向けて流下させるようになっているとともに、この水受け部を流下する水はガイド部に導かれて当該ガイド部から車体パネルに向けて排水されるようになっているものとする。
したがって、少なくとも請求項1に記載の発明では、ドリップウエザーストリップで捕集した水を従来のように端末部の前端から単に流下させるようにして排水するのではなく、その排水方向を変えるべく水を端末部から車体パネル側に向けて積極的に流下させることで、水は車体パネルを伝い落ちるかたちで排水されることになる。こうすることにより、ドリップウエザーストリップから流れ落ちた水がボディサイドウエルトウエザーストリップを乗り越えることがほとんどなくなりなくなり、ひいてはそのボディサイドウエルトウエザーストリップから室内側に水が滴下することもほとんどなくなる。
請求項1に記載の発明によれば、ドリップウエザーストリップのうちその前端よりも手前位置に止水壁を形成するとともに、この止水壁の直近位置であって且つ排水溝の底部相当部に室内側に向かって開口する水抜き穴を形成し、この水抜き穴の下方に当該水抜き穴からの排水方向を車体パネルに向けて誘導するガイド部を形成したので、排水溝を流れる水の排水性を阻害することなく、その水を積極的に車体パネル側に向けて排水することができる。そのため、水抜き穴から流れ出た水は車体パネルを伝い落ちるかたちで排水されることになり、その水がボディサイドウエルトウエザーストリップを乗り越えることがないので、そのボディサイドウエルトウエザーストリップから室内側に水が滴下するのを大幅に抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、ガイド部がガイド部縦壁部と、前部側壁部、後部側壁部、および車体パネル側に向かって傾斜した傾斜壁部と、で略チャンネル状のものとして形成されているので、車体パネル側に向けて確実に水を誘導することができる。
請求項3,4に記載の発明によれば、車体パネル側のチャンネル部を伝い落ちる水の捕集を目的とした水受け部がガイド部に連続して形成されているので、水受けに溜まった水についても車体パネル側に向けて確実に誘導することができ、水受けに溜まった水の室内側への滴下も併せて抑制することができる。
本発明に係るドリップウエザーストリップ構造が適用されるスライドドア車のドア開状態での側面説明図。 スライドドア閉状態での図1のA−A線に沿った拡大断面図。 図1のB部拡大図。 図2のさらなる要部拡大図。 図3に示すドリップウエザーストリップの端末部の拡大図。 図5の平面図。 図5,6に示す端末部を裏面から見た斜視図。 図7に示した端末部を俯仰した斜視図。 図5のC1−C1に沿った拡大断面図。 図5のC2−C2に沿った拡大断面図。 図5のC3−C3に沿った拡大断面図。 図5のC4−C4に沿った拡大断面図。 図3のC22−C22線に沿った断面での機能説明図。 図13と同等の従来技術の機能説明図。
図1〜12は本発明に係るドリップウエザーストリップ構造を実施するためのより具体的な形態を示す図であり、特に図1はスライドドア車のドア開状態での要部側面説明図を、図2はスライドドア閉状態での図1のA−A線に沿った拡大断面図をそれぞれ示している。また、図3は図1のB部拡大図を、図4は図2のさらなる要部拡大図をそれぞれ示している。
図1に示すスライドドア車では、フロントドア4に隣接するリアドアがスライドドア3とされていて、車体1の側面のリア側のドア開口部2がスライドドア3によって開閉される。スライドドア開口部2の上方側には当該ドア開口部2の前後方向のほぼ全長にわたってドリップウエザーストリップ5が配設されている。このドリップウエザーストリップ5は後述するようにスライドドア3の閉時に当該スライドドア3との間をシールするとともに、ルーフ側から長れ落ちる水(雨水あるいは洗車水等)を捕集して当該ドリップウエザーストリップ5の前端または後端から流下させる機能を有している。
また、図1のほか図2,3に示すように、ドア開口部2の周囲(前辺部、上辺部、後辺部および下辺部)には閉ループ状にボディサイドウエルトウエザーストリップ6が装着される。そして、図2に示すドア閉状態では、スライドドア3のドアインナパネル3bにドリップウエザーストリップ5とともにボディサイドウエルトウエザーストリップ6が圧接することで車室内外がシールされることになる。なお、図2,3から明らかなように、ボディサイドウエルトウエザーストリップ6は、基部としてのウエルト部6aと中間シールリップ6bおよび先端シールリップ6cの三者から形成される。また、図2の7はドアグラスラン8を介してスライドドア3に案内支持されているドアガラスである。
さらに、図2,3から明らかなように、ドリップウエザーストリップ5の下側では車体1の一部を形成している車体パネルとしてのボディサイドアウタパネル9の一部が切除されてレール開口部10が形成されているとともに、そのレール開口部10が形成されたボディサイドアウタパネル9とそれよりも室内側の閉断面構造のルーフサイドレールまたはレインフォース等の強度部材11との間には空間部12が形成されている。そして、この空間部12には図示しないアッパレールが配置され、このアッパレール沿ってスライドドア3側のアッパローラが転動することになる。
図5は図3に示したドリップウエザーストリップ5の要部拡大正面図を、図6は図5の平面図をそれぞれ示している。
図5,6に示すドリップウエザーストリップ5は、図4に示す断面形状をもって均一断面形状のものとして押出成形された一般部(押出成形部)13と、その一般部13の前端に金型成形により一体に接続形成された前側の端末部(金型成形部または型成形部)14と、を有している。なお、一般部13の後端にも同様に金型成形により一体に接続形成された後側の端末部が付帯しているが、本実施の形態では図示省略している。
ドリップウエザーストリップ5の一般部13では、図4に示すように、断面略U字状をなす保持部15と、この保持部15から室外側上方に向けて一体に突出形成されたドアシールリップ16と、同じく保持部15から室内側に向けて一体に突出形成された車体シールリップ17と、を有している。保持部15は後述するドリップチャンネル29に嵌合される嵌合溝15aを有している。そして、ボディサイドアウタパネル9にはドリップチャンネル29が溶接固定されていて、このドリップチャンネル29に保持部15の嵌合溝15aが嵌合して保持されることで、ドリップウエザーストリップ5全体が所定位置に固定配置され、同時に車体シールリップ17がボディサイドアウタパネル9に圧接することになる。
なお、スライドドア3は、ドアサッシュ(ドアフレーム)に相当する部分がドア本体側のドアアウタパネル3aおよびドアインナパネル3bと共通のパネルで形成されたいわゆるフルプレスドアタイプのもので、周知のようにドアアウタパネル3aとドアインナパネル3bとをヘミング結合することで双方のパネル3a,3b同士が一体化されている。
また、ドリップウエザーストリップ5における一般部13のドアシールリップ16は保持部15との間に両者によって隔離形成するかたちで断面略U字状の排水溝18を形成しているとともに、スライドドア3の閉時にはそのドアインナパネル3bと圧接することになる。これにより、車体シールリップ17とドアシールリップ16の存在により、ボディサイドアウタパネル9とスライドドア3の上部との間がシールされることになる。
その一方、図5,6に示すように、ドアウエザーストリップ5の一般部13に連続する前方側の端末部14では、図4に示した一般部13側の嵌合溝15aを含む保持部15とドアシールリップ16、排水溝18および車体シールリップ17のそれぞれがそのまま連続して形成されてはいるものの、図5に示す端末部14そのものの高さ寸法、および図6の平面視での幅寸法が車体前方側に向かって漸次小さくなる先細り形状となっているとともに、端末部14の先端が室外側に向かって徐々に突出するように円弧状に湾曲している。なお、押出成形にて形成された一般部13と金型成形により接合一体化された端末部14との接合線を符号19で示している。
そして、図6の平面図から明らかなように、端末部14そのものが先細り形状となっているのに合わせるかたちで、端末部14の途中で排水溝18の溝幅が狭められているとともに、排水溝18の前端よりもわずかに手前の位置にその排水溝18を堰き止めるかたちで止水壁20が形成されている。さらにその止水壁20に隣接するかたちで排水溝18の底壁部に相当する位置に水抜き穴21が開口形成されている。
図7は図5,6に示したドリップウエザーストリップ5の端末部14を裏面側(ボディサイドアウタパネル9側)から見た斜視図を、図8は図7の端末部14を俯仰した斜視図をそれぞれ示していて、さらに、図9〜12は図5のC1−C1線、C2−C2線、C3ーC3線およびC4−C4線に沿ったそれぞれの断面図を示している。
図7,8に示すように、端末部14では一般部13側の保持部15とドアシールリップ16、排水溝18および車体シールリップ17のそれぞれがそのまま連続して形成されてはいるものの、端末部14の途中で嵌合溝15aとともに保持部15が途切れるかたちで消失している一方、その保持部15が消失した部分では代わって保持部15に連続する縦壁部22が補強壁部23とともに形成されている。したがって、図6に示した止水壁20は排水溝18をはさんでその両側のドアシールリップ16と縦壁部22とにまたがるかたちで形成されていることになり、同時にその止水壁20に隣接する水抜き穴21は縦壁部22の下部に開口している。なお、当然のことながら、嵌合溝15aが途切れるかたちで消失している位置では、相手側となるボディサイドアウタパネル9側のドリップチャンネル29(図4参照)も消失している。
また、図7,8に示すように、端末部14のうち一般部13との接合線19に近い部分から端末部14の前端部側にわたって、保持部15の下側から室内側にオフセットするかたちで断面略チャンネル状(樋状)の水受け部24が形成されている。この水受け部24は長手方向の中間部で断面形状(高さおよび幅寸法)が縮小化された上で図6,8に示した水抜き穴21よりも前方側まで及んでいる。この水受け部24は図4に示したドリップチャンネル29が嵌合する嵌合溝15の端部と長手方向で所定量だけオーバーラップするかたちで形成されている。
ここで、図4に示すドリップチャンネル29と嵌合溝15aとの嵌合部に入り込んだ水がドリップチャンネル29を伝って前方側に流下し、図7,8に示すように嵌合溝15aとともにドリップチャンネル29が消失する位置で外部に伝い落ちることがある。上記水受け部24はこれらの嵌合溝15aやドリップチャンネル29が消失する位置にて伝い落ちる水を捕集して端末部14の前端側まで誘導することを目的として設けられている。
また、上記水受け部24の前端部側では、水受け部24からの水の流れ方向を変更するべく当該水受け部24の長手方向に交差するかたちでガイド部25が形成されていて、このガイド部25は縦壁部22に形成された水抜き穴21と少なくとも一部が前後方向でオーバーラップするようにその位置が設定さている、そして、このガイド部25は、縦壁部22の下側に延びるガイド部縦壁部31と、前部側壁部26と、後部側壁部27と、車体パネルであるボディサイドアウタパネル9側に向かって下り勾配で傾斜した傾斜壁部28と、で断面略チャンネル状(樋状)のものとして形成されていて、実質的に先に述べた水受け部24がガイド部25にて消失しつつ合流するかたちで両者が連続している。
ここで、水受け部24は必ずしも必須ではなく省略することも可能である。この場合には、後部側壁部27が水抜き穴21の直近位置後方側に位置するように上方側に延長形成して、前部側壁部26と後部側壁部27とで水抜き穴21を前後から挟むような配置とすれば良い。
図9〜12は図5のC1−C1線、C2−C2線、C3−C3線およびC4−C4線に沿ったそれぞれの拡大断面図であることは先に述べたとおりである。
図9では車体シールリップ17がボディサイドアウタパネル9に圧接しているとともに、車体シールリップ17よりも下方位置にて水受け部24の側壁が同じくボディサイドアウタパネル9に当接している。そして、保持部15に連続する縦壁部22とドアシールリップ16とで隔離形成された排水溝18の底部に水抜き穴21が水受け部24に向かって開口形成されている。
図10では図9の水受け部24に代わってガイド部25のガイド部縦壁部31と傾斜壁部28が排水溝18や水抜き穴21とともに図示されており、そのガイド部25を形成している下り勾配の傾斜壁部28の先端がボディサイドアウタパネル9に当接している。
図11ではガイド部25のガイド部縦壁壁部31および傾斜壁部28に加えて、排水溝18を堰き止めている止水壁20およびガイド部25の前部側壁部26が図示されている。
さらに、図12は端末部14の最前端に近い部分の断面図であることから端末部14そのものの断面形状が大幅に小さいものとなっており、同図に示す排水溝18は止水壁20よりも端末部14の前端寄りに位置しているので、積極的な排水機能は発揮しないことになる。
したがって、以上のように構成されたドリップウエザーストリップ5によれば、図2,4に示すように、車体1のルーフ側から車体側面に向かって流下する水はドリップウエザーストリップ5の一般部13の排水溝18で捕集されて、その排水溝18を車体の前方側、すなわち前端側の端末部14に向かって流れることになる。
排水溝18を流れる水が端末部14に至ると、図6に示した止水壁20にて堰き止められた上で、図7および図10,11に示すように、水抜き穴21からガイド部25の傾斜壁部28を経てボディサイドアウタパネル9に向かって流れ落ちるかたちとなる。そして、ボディサイドアウタパネル9に向かって流れ落ちた水はそのボディサイドアウタパネル9を伝い落ちるかたちで下方に流れ、さらには図3に示すボディサイドウエルトウエザーストリップ6のうち前辺部相当部の根元部(基部)を伝い落ちるかたちで下方に流下することになる。なお、図7に示した水受け部24で捕集された水もガイド部25にて合流するかたちとなって、以降は上記と同様の排水経路で排水される。
図13は図3のC22−C22線に沿った断面での水の流れに着目すた説明図であって、同時に図13は図10に示した断面図にも対応している。先に述べたように、端末部14の水抜き穴21からガイド部25の傾斜壁部28を経てボディサイドアウタパネル9に向かって流れ落ちる水は、そのままボディサイドアウタパネル9の表面を伝い落ちるかたちで下方に移動することになる。
ここで、図3のほか図13に示すように、ドリップウエザーストリップ5とその下方のボディサイドウエルトウエザーストリップ6との間の中間部では、車体造形上の観点からボディサイドアウタパネル9の一部が他の部位よりも窪んだ凹陥部30となっている。そのため、凹陥部30よりも上方側のボディサイドアウタパネル9を伝い落ちる水が凹陥部30に至ると、それまでのボディサイドアウタパネル9の表面を伝っての流下が困難となり、代わって凹陥部30に相当する部分ではその上方のボディサイドアウタパネル9の表面から離脱した水が空中を自重で落下し、その下方のボディサイドウエルトウエザーストリップ6の中間シールリップ6b付近に滴下する。そして、最終的にはそのボディサイドウエルトウエザーストリップ6の基部6aを伝い落ちるかたちでさらに下方に流下することになる。
そのため、凹陥部30に相当する部分でその上方のボディサイドアウタパネル9の表面から離脱した水がボディサイドウエルトウエザーストリップ9の先端シールリップ6cよりも室内側には滴下しにくいものとなる。それによって、室内側への滴下による水の浸入を大幅に抑制することができる。
すなわち、本実施の形態では、ドリップウエザーストリップ5とその下方のボディサイドウエルトウエザーストリップ6との間の上半部分においては、ドリップウエザーストリップ5から排水された水がボディサイドアウタパネル9の表面を伝い落ち、その下方の凹陥部30に相当する距離Q1の部分でのみ水が空中を落下するだけであり、その空中落下距離Q1が相対的に小さいものとなっている。そのため、仮に風の影響や車体1そのものの傾斜姿勢等の影響があったとしても、上記のように空中落下距離Q1が小さい故に、ボディサイドアウタパネル9の表面を伝い落ちる水がボディサイドウエルトウエザーストリップ6の先端シールリップ6cを乗り越えて室内側に滴下することはほとんどなるなる。なお、図3では破線の矢印Q1の長さそのものが空中落下距離Q1を示している。
ここで、参考までに、先に説明した特許文献1の場合と同様に、仮に端末部14の最先端部分(前端)から水が排水される場合を想定すると、図14のようになる。同図では、水がボディサイドアウタパネル9の表面を伝い落ちることは全く考慮されていないので、端末部14の前端からボディサイドウエルトウエザーストリップ6の中間シールリップ6bあたりまでの距離が空中落下距離Q2となる。このように空中落下距離Q2が相対的に大きく且つその空中落下距離Q2の始端部が位置的に高い位置にあると、風の影響や車体1そのものの傾斜姿勢等の影響を無視することができなくなる。そして、例えば空中落下中の水が風で煽られたり、あるいは車体1がわずかでも傾斜していると、空中落下中の水がボディサイドウエルトウエザーストリップ6の先端シールリップ6cを乗り越えて車室内に滴下することになる。なお、図3では破線の矢印Q2の長さそのものが空中落下距離Q2を示している。
ここで、図13,14に基づいて本発明者が実験を行った結果では、空中落下距離がQ1の上記実施の形態の場合、空中落下し始めた水がボディサイドウエルトウエザーストリップ6の先端シールリップ6cを乗り越えるまでに必要な角度θ1が図13のようにθ1=24.8°であるのに対して、図14の特許文献1に記載された技術の場合は、空中落下し始めた水がボディサイドウエルトウエザーストリップ6の先端シールリップ6cを乗り越えるまでに必要な角度θ2が図14のようにθ2=8.2°となり、θ1≫θ2の関係となった。このことからも、上記実施の形態の方が空中落下中の水がボディサイドウエルトウエザーストリップ6の先端シールリップ6cを乗り越えて車室内に滴下することを防止する上で著しく有利であることが理解できる。
ここで、先にも説明したが、図7,8に示した水受け部24は必ずしも必須ではなく、省略することも可能である。この場合には、後部側壁部27が水抜き穴21の直近位置後方側に位置するように上方側に延長形成して、前部側壁部26と後部側壁部27とで水抜き穴21を前後から挟むような配置とすれば、ガイド部25としての必要十分な機能を発揮させることができる。
1…車体
2…ドア開口部
3…スライドドア
5…ドリップウエザーストリップ
9…ボディサイドアウタパネル(車体パネル)
13…一般部
14…端末部
15…保持部
16…ドアシールリップ
17…車体シールリップ
18…排水溝
20…止水壁
21…水抜き穴
22…縦壁部
24…水受け部
25…ガイド部
26…前部側壁部
27…後部側壁部
28…傾斜壁部
29…ドリップチャンネル
31…ガイド部縦壁部

Claims (4)

  1. スライドドアによって開閉される車体側面のドア開口部の上部に装着されて、上記スライドドアとの間をシールするとともにルーフ側からの水を捕集するドリップウエザーストリップの構造であって、
    押出成形により均一断面形状のものとして形成されて車体前後方向に延びる一般部と、当該一般部の少なくとも前端に型成形により一体に接続形成された端末部と、を備え、
    上記一般部および端末部共に、車体パネル側のチャンネル部に嵌合して保持される保持部と、スライドドア閉時に当該スライドドアの内側面に当接するドアシールリップと、車体パネルに当接するとともに上記保持部との間で上方が開放された排水溝を形成する車体シールリップと、を有していて、
    上記端末部では、保持部とドアシールリップ、排水溝および車体シールリップのそれぞれを含んだ当該端末部そのものの高さ寸法および平面視での幅寸法が車体前方側に向かって漸次小さくなる先細り形状となっている一方、当該端末部の途中で保持部が消失しているとともにそれに代わって保持部に連続する縦壁部が形成されていて、
    上記端末部の先端寄りの位置にドアシールリップと縦壁部とにまたがって排水溝を堰き止める止水壁を形成するとともに、この止水壁の直近位置であって且つ排水溝の底部相当部に室内側に向かって開口する水抜き穴を形成し、さらにこの水抜き穴の下方に当該水抜き穴からの排水方向を車体パネルに向けて誘導するガイド部を形成したことを特徴とするスライドドア車のドリップウエザーストリップ構造。
  2. 上記ガイド部は、ガイド部縦壁部と、前部側壁部と、後部側壁部と、車体パネル側に向かって傾斜した傾斜壁部と、で略チャンネル状のものとして形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスライドドア車のドリップウエザーストリップ構造。
  3. 上記端末部では、チャンネル部の下方に位置するとともに上方が開放された水受け部がガイド部に隣接して設けられていて、この水受け部がガイド部に連続していることを特徴とする請求項2に記載のスライドドア車のドリップウエザーストリップ構造。
  4. 上記水受け部ではチャンネル部を伝い落ちる水を捕集して前方側に向けて流下させるようになっているとともに、この水受け部を流下する水はガイド部に導かれて当該ガイド部から車体パネルに向けて排水されるようになっていることを特徴とする請求項3に記載のスライドドア車のドリップウエザーストリップ構造。
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