JP6473481B1 - グラビア校正機を用いた積層シートの接着方法及び接着装置並びにグラビア校正機 - Google Patents
グラビア校正機を用いた積層シートの接着方法及び接着装置並びにグラビア校正機 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】グラビア校正機によって原シートに色サンプルを印刷した後、原シートをグラビア校正機から取り外すことなく、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを適切に接着できる方法および装置を提供する。
【解決手段】圧胴ローラー4に原シート7を巻き付け、版胴ローラー6を押し付け、版胴ローラー6にインク18を供給し、圧胴ローラー4を回転駆動して原シート7に色サンプルを印刷し、版胴ローラー6を圧着ローラー10に交換し、圧着ローラー10に接着剤19を供給し、圧胴ローラー4を回転駆動して原シート7の色サンプル印刷面に接着剤19を塗布し、圧胴ローラー4と平行に配置された積層シートロール22から繰り出した積層シート21を圧胴ローラー4に仮固定し、圧胴ローラー4を回転駆動して原シート7の色サンプル印刷面に積層シート21を接着する。
【選択図】図11
【解決手段】圧胴ローラー4に原シート7を巻き付け、版胴ローラー6を押し付け、版胴ローラー6にインク18を供給し、圧胴ローラー4を回転駆動して原シート7に色サンプルを印刷し、版胴ローラー6を圧着ローラー10に交換し、圧着ローラー10に接着剤19を供給し、圧胴ローラー4を回転駆動して原シート7の色サンプル印刷面に接着剤19を塗布し、圧胴ローラー4と平行に配置された積層シートロール22から繰り出した積層シート21を圧胴ローラー4に仮固定し、圧胴ローラー4を回転駆動して原シート7の色サンプル印刷面に積層シート21を接着する。
【選択図】図11
Description
本発明は、グラビア校正機を用いて原シートに色サンプルを印刷した後、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを適切に接着できるグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法及び接着装置並びにグラビア校正機に関する。
グラビア校正機は、本番用のグラビア印刷機を用いて実際に印刷(グラビア印刷)する前に、被印刷物としての原シートにテストとして色サンプルを印刷し、その発色の状態を確認(色校正)するための装置である(特許文献1、2参照)。グラビア校正機で印刷された色サンプルの発色が所望の状態であれば、そのインクを用いて本番用のグラビア印刷機で実際に印刷することになる。
ところで、食品包装用シートやラッピングシート等として、透明な原シートの一方の面にグラビア印刷を施した後、その印刷面に積層シート(アルミ蒸着シート等)を接着した多層シートが知られている。かかる多層シートは、透明な原シートの印刷面と反対側の面から、透明な原シートを通して印刷面が、アルミ蒸着シート等の積層シートを背景として視認されることになる。
この種の多層シートの場合、色校正のため、グラビア校正機を用いて透明な原シートに色サンプルを印刷した後、その原シートの色サンプル印刷面に積層シートを接着し、色サンプルの発色の状態を確認する必要がある。何故なら、原シートに色サンプルを印刷した状態の色と、その色サンプル印刷面に積層シートが接着された状態の色とは、接着剤の影響で発色が異なってしまい、適切な色校正が行えないからである。
そこで、従来、上述した多層シートの色校正を行う場合、グラビア校正機によって色サンプルが印刷された原シートの色サンプル印刷面に、作業員が手作業によって積層シートを接着していた。具体的には、作業員は、色サンプルが印刷された原シートをグラビア校正機から取り外し、印刷面が上向きとなるように平坦な基台に載せ、基台上の原シートの印刷面に接着剤をスプレーした後、接着剤がスプレーされた印刷面に積層シートを載せ、押し付けて接着していた。しかし、かかる接着作業を適切に行うためには作業員に一定の技量が必要であり、作業員の技量に因っては、原シートの色サンプル印刷面に接着される積層シートに皺や撚れが生じてしまい、適切な色判断が困難となっていた。
なお、本番用のグラビア印刷機およびラミネート装置を用いて多層シートのサンプルを製造すれば、最終製品と同じ発色のサンプルが得られるため、的確な色の判断が行える。しかし、このサンプルを得るためには、本番用のグラビア印刷機およびラミネート装置をサンプル用に使用しなければならず、その間、製品の製造ができないため、グラビア印刷機およびラミネート装置の稼働率の低下を招く。また、サンプルを得るためには、或る程度の長さの原シートを本番用のグラビア印刷機およびラミネート装置に流さなければならず、原材料ロスが生じ、不経済である。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、グラビア校正機によって原シートに色サンプルを印刷した後、原シートをグラビア校正機から取り外すことなく、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを適切に接着でき、多層シートの色校正を容易に適確に低コストで実施できるグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法及び接着装置並びにグラビア校正機を提供することにある。
上記目的を達成すべく創案された本発明によれば、圧胴ローラーと、圧胴ローラーに対して平行に配置された軸受部と、軸受部に着脱自在に装着された版胴ローラーとを備えたグラビア校正機を用い、原シートに色サンプルを印刷した後、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを接着する方法であって、圧胴ローラーに原シートを巻き付け、その圧胴ローラーと版胴ローラーとを押し付けた状態で、版胴ローラーにインクを供給し、圧胴ローラーまたは版胴ローラーを回転駆動して原シートに色サンプルを印刷する工程と、版胴ローラーを軸受部から取り外して代わりに圧着ローラーを装着し、圧着ローラーと圧胴ローラーとを押し付けた状態で、圧着ローラーに接着剤を供給し、圧胴ローラーまたは圧着ローラーを回転駆動して原シートの色サンプル印刷面に接着剤を塗布する工程と、圧胴ローラーと平行に配置された積層シートロールから繰り出した積層シートを、圧胴ローラーに巻き付けられた原シートの色サンプル印刷面と重なるように圧胴ローラーに仮固定し、圧胴ローラーと圧着ローラーとを押し付けた状態で、圧胴ローラーまたは圧着ローラーを回転駆動して、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを接着する工程と、を有することを特徴とするグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法が提供される。
また、本発明によれば、上述したグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法に用いる積層シートの接着装置であって、原シートの色サンプル印刷面に接着される積層シートが巻き付けられる積層シートロールと、積層シートロールを回転自在に支持する支持部と、支持部に設けられ、積層シートロールの回転にブレーキを加えると共にブレーキ力を調整可能なブレーキ機構と、支持部に設けられ、積層シートロールの中心軸がグラビア校正機の圧胴ローラーの中心軸と平行となるようにグラビア校正機に取り付けられる取付部と、を備えたことを特徴とするグラビア校正機を用いた積層シートの接着装置が提供される。
本発明に係るグラビア校正機を用いた積層シートの接着装置においては、グラビア校正機は、一方が他方に対して近接離間移動自在な一対の軸受部を有し、これら軸受部の間に、版胴ローラーまたは圧着ローラーが挟持されるものであってもよい。
本発明に係るグラビア校正機を用いた積層シートの接着装置においては、前記グラビア校正機が、前記版胴ローラーに対して接触離間自在であり、接触時に前記版胴ローラーに供給されたインクを前記版胴ローラーの表面に凹設されたセルを除いて掻き落とすドクターブレードを有し、該ドクターブレードが、前記版胴ローラーと交換された前記圧着ローラーに接触したとき、前記圧着ローラーに供給された接着剤を前記圧着ローラーの表面に凹設されたセルを除いて掻き落とす部材を兼用するものであってもよい。
また、本発明によれば、被印刷物としての原シートが巻き付けられる圧胴ローラーと、圧胴ローラーに対して平行に配置された軸受部と、軸受部に着脱自在に装着される版胴ローラーと、版胴ローラーを軸受部から取り外したとき、軸受部に着脱自在に装着される圧着ローラーと、原シートの色サンプル印刷面に接着される積層シートが巻き付けられる積層シートロールと、積層シートロールを回転自在に支持する支持部と、を備えたことを特徴とするグラビア校正機が提供される。
本発明によれば、次の如き効果を発揮できる。
(1)原シートが巻き付けられた圧胴ローラーに版胴ローラーを押し付けて、原シートに色サンプルを印刷した後、印刷用の版胴ローラーを接着用の圧着ローラーに代え、原シートを圧胴ローラーから取り外すことなく、色サンプル印刷面に接着剤を塗布して積層シートを接着している。
(2)ここで、原シートに色サンプルを印刷する際、圧胴ローラーに押し付けられる版胴ローラーは、圧胴ローラーに巻き付けられた原シートに色サンプルをブレなく適切に印刷するため、圧胴ローラーに対して一定の精度で平行となるように配置されている。すなわち、版胴ローラーが装着される軸受部は、圧胴ローラーに対して一定の精度で平行となるように設けられている。
(3)このため、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを接着する際、版胴ローラーを軸受部から取り外して圧着ローラーに付け替えることで、付け替えられた圧着ローラーが、圧胴ローラーに対して印刷時の版胴ローラーと同等の精度で平行に配置されることになる。従って、この圧着ローラーによって、積層シートロールから繰り出した積層シートを、版胴ローラーに巻き付けられた原シートに、ブレなく適切に押し付けて接着できる。
(4)上述のように、グラビア校正機によって原シートに色サンプルを印刷した後、版胴ローラーを圧着ローラーに代えることで、原シートをグラビア校正機から取り外すことなく、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを適切に接着でき、多層シートの色校正を、グラビア校正機を用いて、容易に適確に低コストで実施できる。
(1)原シートが巻き付けられた圧胴ローラーに版胴ローラーを押し付けて、原シートに色サンプルを印刷した後、印刷用の版胴ローラーを接着用の圧着ローラーに代え、原シートを圧胴ローラーから取り外すことなく、色サンプル印刷面に接着剤を塗布して積層シートを接着している。
(2)ここで、原シートに色サンプルを印刷する際、圧胴ローラーに押し付けられる版胴ローラーは、圧胴ローラーに巻き付けられた原シートに色サンプルをブレなく適切に印刷するため、圧胴ローラーに対して一定の精度で平行となるように配置されている。すなわち、版胴ローラーが装着される軸受部は、圧胴ローラーに対して一定の精度で平行となるように設けられている。
(3)このため、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを接着する際、版胴ローラーを軸受部から取り外して圧着ローラーに付け替えることで、付け替えられた圧着ローラーが、圧胴ローラーに対して印刷時の版胴ローラーと同等の精度で平行に配置されることになる。従って、この圧着ローラーによって、積層シートロールから繰り出した積層シートを、版胴ローラーに巻き付けられた原シートに、ブレなく適切に押し付けて接着できる。
(4)上述のように、グラビア校正機によって原シートに色サンプルを印刷した後、版胴ローラーを圧着ローラーに代えることで、原シートをグラビア校正機から取り外すことなく、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを適切に接着でき、多層シートの色校正を、グラビア校正機を用いて、容易に適確に低コストで実施できる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(グラビア校正機1の概要)
図1〜図3を用いて、本発明の一実施形態に係るグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法に用いられるグラビア校正機1について説明する。グラビア校正機1は、既述のように、本番用のグラビア印刷機を用いて実際に印刷(グラビア印刷)する前に、被印刷物としての原シートにテストとして色サンプルを印刷し、その発色の状態を確認(色校正)するための装置である。グラビア校正機1で印刷された色サンプルの発色が所望の状態であれば、そのインクを用いて本番用のグラビア印刷機で実際に印刷することになる。
図1〜図3を用いて、本発明の一実施形態に係るグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法に用いられるグラビア校正機1について説明する。グラビア校正機1は、既述のように、本番用のグラビア印刷機を用いて実際に印刷(グラビア印刷)する前に、被印刷物としての原シートにテストとして色サンプルを印刷し、その発色の状態を確認(色校正)するための装置である。グラビア校正機1で印刷された色サンプルの発色が所望の状態であれば、そのインクを用いて本番用のグラビア印刷機で実際に印刷することになる。
図1〜図3に示すように、このグラビア校正機1は、左右に間隔が隔てられた一対の側壁2と、側壁2にシャフト3を介して回転自在に支持された圧胴ローラー4と、圧胴ローラー4に対して平行に配置された軸受部5と、軸受部5に着脱自在に装着された版胴ローラー6とを備えている。
(圧胴ローラー4)
図1、図2に示すように、圧胴ローラー4の両端部にはシャフト3が設けられており、シャフト3は、側壁2に回動自在に支持されている。シャフト3は、側壁2の内部に設けられた駆動部(図示せず)によって、時計方向または反時計方向に回転(回動)され、且つ所望の回動角度で固定されるようになっている。これにより、圧胴ローラー4が、時計方向または反時計方向に回転(回動)され、且つ所望の回動角度で固定される。
図1、図2に示すように、圧胴ローラー4の両端部にはシャフト3が設けられており、シャフト3は、側壁2に回動自在に支持されている。シャフト3は、側壁2の内部に設けられた駆動部(図示せず)によって、時計方向または反時計方向に回転(回動)され、且つ所望の回動角度で固定されるようになっている。これにより、圧胴ローラー4が、時計方向または反時計方向に回転(回動)され、且つ所望の回動角度で固定される。
図4に示すように、圧胴ローラー4には、色サンプルが印刷される透明な原シート7が、巻き付けられる。詳しくは、圧胴ローラー4の外周面には、溝8が軸方向に形成されており、溝8には、原シート7の端部を固定するため、一対のアンカーシャフト9が収容されている。一方のアンカーシャフト9に原シート7の一端を固定し、原シート7を圧胴ローラー4に巻き付け、原シート7の他端を他方のアンカーシャフト9に固定し、アンカーシャフト9を適宜回転させて原シート7に適切なテンションを付与することで、原シート7が圧胴ローラー4に皺や撚れなく適切に巻き付けられる。なお、原シート7を透明ではないシートとし、原シート7に接着される後述の積層シート21を透明なシートとしてもよい。この場合、透明な積層シート21を通して原シート7の印刷面が視認されることになる。
(軸受部5)
図1に示すように、グラビア校正機1は、圧胴ローラー4に対して平行に配置された左右一対の軸受部5を備えている。軸受部5には、色サンプルの印刷時に版胴ローラー6が装着され、図7以降を用いて後述する積層シート21の接着時に圧着ローラー10が装着される。詳しくは、図1の左側の軸受部5がその支持ブロック11と一体的に左方に移動するようになっており、左側の軸受部5と右側の軸受部5との間隔が変更され、左右の軸受部5の間に、版胴ローラー6または圧着ローラー10が挟持解放されるようになっている。なお、右側の軸受部5が右方に移動するようになっていてもよい。
図1に示すように、グラビア校正機1は、圧胴ローラー4に対して平行に配置された左右一対の軸受部5を備えている。軸受部5には、色サンプルの印刷時に版胴ローラー6が装着され、図7以降を用いて後述する積層シート21の接着時に圧着ローラー10が装着される。詳しくは、図1の左側の軸受部5がその支持ブロック11と一体的に左方に移動するようになっており、左側の軸受部5と右側の軸受部5との間隔が変更され、左右の軸受部5の間に、版胴ローラー6または圧着ローラー10が挟持解放されるようになっている。なお、右側の軸受部5が右方に移動するようになっていてもよい。
図1、図2に示すように、軸受部5は、先端がカットされたコーン状(切頭円錐状)に形成されており、シャフト12の先端に回転自在に取り付けられている。シャフト12の基端は、アーム13の上部に取り付けられており、アーム13は、回動シャフト14を介して、支持ブロック11の支持部材15に回動自在に支持されている。アーム13は、図示しないエアーシリンダー等のアクチュエータによって、回動シャフト14廻りに回動されるようになっており、アーム13の回動に伴って、軸受部5に装着された版胴ローラー6が、図2に仮想線で示すように、圧胴ローラー4に対して接触離間移動する。
(版胴ローラー6)
図1、図2に示すように、左側の軸受部5と右側の軸受部5との間には、色サンプルの印刷時に、筒体からなる版胴ローラー6が挟持される。すなわち、筒状の版胴ローラー6の両端部の開口に、左右の軸受部5が差し入れられる。なお、版胴ローラー6を円柱としてその両端部に円孔状の開口を形成してもよい。
図1、図2に示すように、左側の軸受部5と右側の軸受部5との間には、色サンプルの印刷時に、筒体からなる版胴ローラー6が挟持される。すなわち、筒状の版胴ローラー6の両端部の開口に、左右の軸受部5が差し入れられる。なお、版胴ローラー6を円柱としてその両端部に円孔状の開口を形成してもよい。
版胴ローラー6の外周面には、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7(図4参照)に色サンプルとして印刷すべき文字、図形、記号、模様等が、細かな凹状のセル(グラビア印刷用セル)として形成されている。版胴ローラー6には、本番用のグラビア印刷機(本機)に装着される版胴ローラーがそのまま用いられる。これにより、本機を用いた立会印刷と同様のサンプルを、校正機で刷ることができる。
(ドクターブレード16)
図1、図2に示すように、グラビア校正機1は、ドクターブレード16を備えている。ドクターブレード16は、圧胴ローラー4と接触する位置に移動された版胴ローラー6に対し、接触離間移動自在となっている。ドクターブレード16は、下端がクサビ状に尖った水平方向に長い板体を備えており、その上端が支持梁17に装着されている。支持梁17の両端部は、図示しないエアーシリンダー等のアクチュエータにより昇降するようになっており、支持梁17の昇降に伴って、ドクターブレード16が、図2に仮想線で示すように、版胴ローラー6に対して接触離間移動(接触位置、退避位置)する。
図1、図2に示すように、グラビア校正機1は、ドクターブレード16を備えている。ドクターブレード16は、圧胴ローラー4と接触する位置に移動された版胴ローラー6に対し、接触離間移動自在となっている。ドクターブレード16は、下端がクサビ状に尖った水平方向に長い板体を備えており、その上端が支持梁17に装着されている。支持梁17の両端部は、図示しないエアーシリンダー等のアクチュエータにより昇降するようになっており、支持梁17の昇降に伴って、ドクターブレード16が、図2に仮想線で示すように、版胴ローラー6に対して接触離間移動(接触位置、退避位置)する。
ドクターブレード16は、図5、図6に示すように、版胴ローラー6に接触したとき、版胴ローラー6に供給されたインク18を、版胴ローラー6の表面に凹設されたセルを除いて掻き落とす部材である。かかるドクターブレード16は、図8、図9に示すように、版胴ローラー6と交換された圧着ローラー10に接触したとき、圧着ローラー10に供給された接着剤19を圧着ローラー10の表面に凹設されたセルを除いて掻き落とす部材を兼用する。ドクターブレード16は、図6、図7に示すように、版胴ローラー6を圧胴ローラー4から離間させて版胴ローラー6を圧着ローラー10に交換するとき等、必要に応じて退避位置に移動される。
(グラビア校正機1を用いた積層シート21の接着装置20)
上述したように、主として図1〜図3を用いて説明したグラビア校正機1には、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7の色サンプル印刷面に積層シート21を接着するために、本発明の一実施形態に係るグラビア校正機1を用いた積層シート21の接着装置20が装着されている。かかる積層シート21の接着装置20は、グラビア校正機1とは別に販売されてグラビア校正機1に後付けされてもよいし、最初からグラビア校正機1に取り付けられた状態で一体的に販売されてもよい。
上述したように、主として図1〜図3を用いて説明したグラビア校正機1には、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7の色サンプル印刷面に積層シート21を接着するために、本発明の一実施形態に係るグラビア校正機1を用いた積層シート21の接着装置20が装着されている。かかる積層シート21の接着装置20は、グラビア校正機1とは別に販売されてグラビア校正機1に後付けされてもよいし、最初からグラビア校正機1に取り付けられた状態で一体的に販売されてもよい。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係るグラビア校正機1を用いた積層シートの接着装置20は、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7(図4参照)の色サンプル印刷面に接着される積層シート(アルミ蒸着シート等)21が巻き付けられる積層シートロール22と、積層シートロール22を回転自在に支持する支持部23と、支持部23に設けられ、積層シートロール22の回転にブレーキを加えると共にブレーキ力を調整可能なブレーキ機構24と、支持部23に設けられ、積層シートロール2の中心軸がグラビア校正機1の圧胴ローラー4の中心軸と平行となるようにグラビア校正機1に取り付けられる取付部25と、を備えている。
(積層シートロール22)
図1、図2に示す積層シートロール22は、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7(図4参照)の色サンプル印刷面に接着される積層シート(アルミ蒸着シート等)21が巻き付けられた筒体からなり、筒体の両端にはシャフト26が取り付けられている。シャフト26は積層シートロール22と一体的に回転する。シャフト26には、作業員が積層シートロール22を回転させるためのハンドル26aが取り付けられている。なお、既述したように、積層シート21を透明シートとし、原シート7(図4参照)を透明ではないシート(アルミ蒸着フィルム等)としてもよい。この場合、透明な積層シート21を通して原シート4の印刷面が視認されることになる。
図1、図2に示す積層シートロール22は、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7(図4参照)の色サンプル印刷面に接着される積層シート(アルミ蒸着シート等)21が巻き付けられた筒体からなり、筒体の両端にはシャフト26が取り付けられている。シャフト26は積層シートロール22と一体的に回転する。シャフト26には、作業員が積層シートロール22を回転させるためのハンドル26aが取り付けられている。なお、既述したように、積層シート21を透明シートとし、原シート7(図4参照)を透明ではないシート(アルミ蒸着フィルム等)としてもよい。この場合、透明な積層シート21を通して原シート4の印刷面が視認されることになる。
(支持部23)
図2、図3に示すように、積層シートロール22の両端のシャフト26は、支持部23によって夫々回転自在に支持されている。支持部23は、板状のブラケット23aと、ブラケット23aの上辺に形成されたU溝23bと有する。U溝23bの幅は、シャフト26の直径に合わせて形成されており、U溝23bには、シャフト26が回転自在に装着されている。
図2、図3に示すように、積層シートロール22の両端のシャフト26は、支持部23によって夫々回転自在に支持されている。支持部23は、板状のブラケット23aと、ブラケット23aの上辺に形成されたU溝23bと有する。U溝23bの幅は、シャフト26の直径に合わせて形成されており、U溝23bには、シャフト26が回転自在に装着されている。
(ブレーキ機構24)
図1に示すように、右側の支持部23には、積層シートロール22の回転にブレーキを加えるブレーキ機構24が設けられている。ブレーキ機構24は、支持部23を構成する板状ブラケット23aを挟むように左右に配置されたブレーキパッド24aと、左側のブレーキパッド24aを右方に押圧するためシャフト26に挿通されたバネ24bと、バネ24bにプリロードを加えるためシャフト26に装着された固定部材24cとを備えている。
図1に示すように、右側の支持部23には、積層シートロール22の回転にブレーキを加えるブレーキ機構24が設けられている。ブレーキ機構24は、支持部23を構成する板状ブラケット23aを挟むように左右に配置されたブレーキパッド24aと、左側のブレーキパッド24aを右方に押圧するためシャフト26に挿通されたバネ24bと、バネ24bにプリロードを加えるためシャフト26に装着された固定部材24cとを備えている。
図1に示す板状ブラケット23aの右側のブレーキパッド24aは、シャフト26に固定されてシャフト26と一体的に回転し、左側のブレーキパッド24aは、シャフト26にスプライン等を介して装着されてシャフト26に対して軸方向に移動自在かつ周方向に一体的に回転するようになっている。これにより、バネ24bの力によって、左右のブレーキパッド24aの間に板状ブラケット23aが挟持され、積層シートロール22の回転にブレーキ力が加わる。
図1に示すように、バネ24bは、左側ブレーキパッド24aと固定部材24cとの間に、圧縮された状態で介設されている。固定部材24cは、シャフト26にネジ等を介して取り付けられており、シャフト26の軸方向に移動自在で任意の位置で固定されるようになっている。固定部材24cの位置を調節することで、バネ24bのプリロードが変更され、ブレーキ力を調整することができる。
(取付部25)
図1〜図3に示すように、支持部23を構成する板状ブラケット23aには、U溝23bに支持された積層シートロール22のシャフト26(中心軸)がグラビア校正機1の圧胴ローラー4のシャフト3(中心軸)と平行となるように、グラビア校正機1に取り付けられる取付部25が設けられている。取付部25は、左右の板状ブラケット23bに装着されたボルトナット25からなり、これらボルトナット25がグラビア校正機1に備えられた左右の支持板27に取り付けられることで、積層シートロール22が圧胴ローラー4に対して平行に配置されるようになっている。
図1〜図3に示すように、支持部23を構成する板状ブラケット23aには、U溝23bに支持された積層シートロール22のシャフト26(中心軸)がグラビア校正機1の圧胴ローラー4のシャフト3(中心軸)と平行となるように、グラビア校正機1に取り付けられる取付部25が設けられている。取付部25は、左右の板状ブラケット23bに装着されたボルトナット25からなり、これらボルトナット25がグラビア校正機1に備えられた左右の支持板27に取り付けられることで、積層シートロール22が圧胴ローラー4に対して平行に配置されるようになっている。
(グラビア校正機1を用いた積層シート21の接着方法)
次に、上述したグラビア校正機1およびそれに装着された積層シート21の接着装置20を用いた積層シート21の接着方法について、すなわち、本発明の一実施形態に係るグラビア校正機1を用いた積層シート21の接着方法について、図4以降を用いて説明する。以下、本方法について、色サンプルの印刷、接着剤19の塗布、積層シート21の接着の順番で説明する。
次に、上述したグラビア校正機1およびそれに装着された積層シート21の接着装置20を用いた積層シート21の接着方法について、すなわち、本発明の一実施形態に係るグラビア校正機1を用いた積層シート21の接着方法について、図4以降を用いて説明する。以下、本方法について、色サンプルの印刷、接着剤19の塗布、積層シート21の接着の順番で説明する。
(色サンプルの印刷)
先ず、図4に示すように、版胴ローラー6を圧胴ローラー54から離間した位置とし、圧胴ローラー4に透明な原シート7を巻き付ける。すなわち、原シート7の一端を一方のアンカーシャフト9に固定し、原シート7を圧胴ローラー4に巻き付け、原シート7の他端を他方のアンカーシャフト9に固定し、アンカーシャフト9を適宜回転させて原シート7に適切なテンションを付与する。これにより、原シート7が圧胴ローラー4に皺や撚れなく適切に巻き付けられる。
先ず、図4に示すように、版胴ローラー6を圧胴ローラー54から離間した位置とし、圧胴ローラー4に透明な原シート7を巻き付ける。すなわち、原シート7の一端を一方のアンカーシャフト9に固定し、原シート7を圧胴ローラー4に巻き付け、原シート7の他端を他方のアンカーシャフト9に固定し、アンカーシャフト9を適宜回転させて原シート7に適切なテンションを付与する。これにより、原シート7が圧胴ローラー4に皺や撚れなく適切に巻き付けられる。
図5に示すように、版胴ローラー6を圧胴ローラー4に接触させて所定の力で押し付ける。これにより、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7に、版胴ローラー6が所定の力(印圧)で押し付けられる。その版胴ローラー6にドクターブレード16を接触させ、ドクターブレード16と版胴ローラー6とで形成されるV溝部に、色サンプル印刷用のインク18を供給する。
図6に示すように、圧胴ローラー4を回転(一回転弱程度)させて、版胴ローラー6を従動回転させる。これにより、原シート7に色サンプルが印刷される。すなわち、版胴ローラー6の回転に伴って、ドクターブレード16が版胴ローラー6に供給されたインクを版胴ローラー6の表面に凹設されたセルを除いて掻き落とし、版胴ローラー6のセルの部分のインクが原シート7に転写され、原シート7に色サンプルが印刷(グラビア印刷)される。
(接着剤19の塗布)
次に、図6に示すドクターブレード16を版胴ローラー6から離間させ、版胴ローラー6を圧胴ローラー4から離間させた状態で、版胴ローラー6を軸受部5(図1参照)から取り外し、その軸受部5に図7に示すように圧着ローラー10(ドットで表示)を装着する。なお、ドクターブレード16を図7に示す退避位置に移動させる前に、ドクターブレード16に付着したインク18をウエスや薬剤等で洗浄し、印刷に用いた版胴ローラー6を軸受部5から取り外す前に、版胴ローラー6に付着したインク18を同様に洗浄しておく。
次に、図6に示すドクターブレード16を版胴ローラー6から離間させ、版胴ローラー6を圧胴ローラー4から離間させた状態で、版胴ローラー6を軸受部5(図1参照)から取り外し、その軸受部5に図7に示すように圧着ローラー10(ドットで表示)を装着する。なお、ドクターブレード16を図7に示す退避位置に移動させる前に、ドクターブレード16に付着したインク18をウエスや薬剤等で洗浄し、印刷に用いた版胴ローラー6を軸受部5から取り外す前に、版胴ローラー6に付着したインク18を同様に洗浄しておく。
図7に示すように、版胴ローラー6と交換された圧着ローラー10は、外周面に複数の細かなセル(数十μm程度)が一様に凹設されたローラーであり、後述するように、各セルに保持された接着剤19を圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7の色サンプル印刷面に転写して塗布する機能と、接着剤19が塗布された原シート7に積層シート21を押し付けて貼り合わせる機能とを発揮する。圧着ローラー10は、版胴ローラー6と同径となっている。
図8に示すように、圧着ローラー10を圧胴ローラー4に接触させ、所定の力で押し付ける。これにより、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7の色サンプル印刷面に、圧着ローラー10が所定の力で押し付けられる。その後、ドクターブレード16を圧着ローラー10に接する位置に移動させ、ドクターブレード16と圧着ローラー10とで形成されるV溝部に、接着剤19を供給する。
図9に示すように、圧胴ローラー4を回転(一回転弱程度)させて、圧着ローラー10を従動回転させ、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7の色サンプル印刷面に接着剤19を塗布する。すなわち、圧着ローラー10の回転に伴って、ドクターブレード16が圧着ローラー10に供給された接着剤19を圧着ローラー10の表面に一様に凹設されたセルを除いて掻き落とし、圧着ローラー10のセルの部分に保持された接着剤19が原シート7の色サンプル印刷面に一様に転写され、原シート7の色サンプル印刷面に接着剤19が均等に塗布される。
(積層シート31の接着)
次に、図10に示すように、ドクターブレード16を圧着ローラー10から離間させ、圧着ローラー10を圧胴ローラー4から離間させる。なお、ドクターブレード16を離間させる(退避位置に移動させる)前に、ドクターブレード16に付着した接着剤19をウエスや薬剤等で洗浄し、圧着ローラー10に付着した接着剤19を同様に洗浄しておく。図11に示すように、積層シートロール22から繰り出した積層シート21(アルミ蒸着シート等)を、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7の色サンプル印刷面(接着剤塗布面)と重なるように、圧胴ローラー4にテープ28で仮固定する。なお、テープ28には両面テープを用いてもよい。その後、圧着ローラー10を圧胴ロール4に接触させ、所定の力で押し付ける。
次に、図10に示すように、ドクターブレード16を圧着ローラー10から離間させ、圧着ローラー10を圧胴ローラー4から離間させる。なお、ドクターブレード16を離間させる(退避位置に移動させる)前に、ドクターブレード16に付着した接着剤19をウエスや薬剤等で洗浄し、圧着ローラー10に付着した接着剤19を同様に洗浄しておく。図11に示すように、積層シートロール22から繰り出した積層シート21(アルミ蒸着シート等)を、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7の色サンプル印刷面(接着剤塗布面)と重なるように、圧胴ローラー4にテープ28で仮固定する。なお、テープ28には両面テープを用いてもよい。その後、圧着ローラー10を圧胴ロール4に接触させ、所定の力で押し付ける。
図12に示すように、圧胴ローラー4を回転させて、圧着ローラー10を従動回転させる。これにより、接着剤19が塗布された原シート7の色サンプル印刷面に積層シート21が所定の力で押し付けられ、原シート7の色サンプル印刷面に積層シート21が接着される。詳しくは、圧胴ローラー4が少なくとも一回転したならば、圧胴ローラー4の回転駆動力を切り、図13に示すように、圧胴ローラー4から圧着ローラー10を離間させる。すると、以降、圧胴ローラー4が惰性で回転し、積層シート21が圧胴ローラー4の原シート7の上に複数周(3周程度)巻き付けられた状態で、圧胴ローラー4の回転が停止する。これにより、巻き締まりが生じ、最下層(一周目の層)の積層シート21がバランスよく均等に原シート7に押し付けられ、接着が良好となる。
(切断)
その後、図14に示すように、積層シート21を、カッター等の刃具29で切断する。そして、圧胴ローラー4に巻き付けられた積層シート21を、アンカーシャフト9の溝8の部分でカッター等の刃具30によって切断し、原シート7に積層シート21が接着された多層シートを、アンカーシャフト9から取り外し、丸めながら圧胴ローラー4から取り外す。こうして、原シート7の色サンプル印刷面に積層シート21が接着された多層シートのサンプル(色校正見本)が得られる。
その後、図14に示すように、積層シート21を、カッター等の刃具29で切断する。そして、圧胴ローラー4に巻き付けられた積層シート21を、アンカーシャフト9の溝8の部分でカッター等の刃具30によって切断し、原シート7に積層シート21が接着された多層シートを、アンカーシャフト9から取り外し、丸めながら圧胴ローラー4から取り外す。こうして、原シート7の色サンプル印刷面に積層シート21が接着された多層シートのサンプル(色校正見本)が得られる。
(作用・効果)
本実施形態に係るグラビア校正機1を用いた積層シート21の接着方法によれば、次の如き作用、効果を発揮できる。
本実施形態に係るグラビア校正機1を用いた積層シート21の接着方法によれば、次の如き作用、効果を発揮できる。
図5、図6に示すように、原シート7が巻き付けられた圧胴ローラー4に版胴ローラー6を押し付けて、原シート7に色サンプルを印刷した後、図7に示すように、印刷用の版胴ローラー6を接着用の圧着ローラー10に代え、図8、図9に示すように、原シート7を圧胴ローラー4から取り外すことなく色サンプル印刷面に接着剤19を塗布し、図10〜図14に示すように、積層シート21を接着している。
ここで、図5、図6に示すように、原シート7に色サンプルを印刷する際、圧胴ローラー4に押し付けられる版胴ローラー6は、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7に色サンプルをブレなく適切に印刷するため、圧胴ローラー4に対して一定の精度で平行となるように配置されている。すなわち、版胴ローラー6が装着される軸受部5(図1参照)は、グラビア校正機1の機能上、圧胴ローラー4に対して一定の精度で平行となるように設けられている。
従って、原シート7の色サンプル印刷面に積層シート21を接着するに先立って、図6、図7に示すように、版胴ローラー6を軸受部5(図1参照)から取り外して圧着ローラー10に付け替えることで、付け替えられた圧着ローラー10が、圧胴ローラー4に対して印刷時の版胴ローラー6と同等の精度で平行に配置されることになる。
よって、この圧着ローラー10によって、図8、図9に示すように、圧着ローラー10とドクターブレード16とで形成されるV溝部に供給された接着剤19を、版胴ローラー4に巻き付けられた原シート7に、バランスよく均等に塗布でき、図11、図12に示すように、積層シートロール22から繰り出した積層シート21を、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7に、ブレなく適切に押し付けて接着できる。
すなわち、図6、図7に示すように、版胴ローラー6を圧着ローラー10に付け替えることで、付け替えられた圧着ローラー10は、圧胴ローラー4に対して印刷時の版胴ローラー6と同等の精度で平行に配置されることになるため、図8、図9に示すように、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7の色サンプル印刷面に、圧着ローラー10に供給された接着剤19を塗布する際、圧着ローラー10が原シート7に均一に押し付けられ、原シート7に接着剤19を均一にむら無く塗布することができる。
また、図11、図12に示すように、圧着ローラー10と圧胴ローラー4との間に、積層シートロール22から繰り出した積層シート21を挟み、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7の色サンプル印刷面(接着剤塗布面)に積層シート21を接着する際、圧着ローラー10は、圧胴ローラー4に対して印刷時の版胴ローラー6と同等の精度で平行に配置された状態となるため、積層シートロール22から繰り出した積層シート21を、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7に、ブレなく適切に押し付けて接着できる。
以上説明したように、グラビア校正機1によって原シート7に色サンプルを印刷した後、版胴ローラー6を圧着ローラー10に代えることで、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7の色サンプル印刷面に積層シート21を適切に接着でき、多層シートの色校正を、グラビア校正機1を用いて、容易に適確に低コストで実施できる。
また、図11、図12に示すように、積層シートロール22から積層シート21が繰り出される際、積層シートロール22の回転が図1に示すブレーキ機構24によって適度に制動されるため、積層シート21に適切なテンション(張力)が加わる。よって、積層シート21は、積層シートロール22において緩んでバックラッシュ等を起こすことなく、皺や撚れが生じることなく適切に原シート7に接着される。ここで、図1に示すブレーキ機構24の固定部材24cの位置をシャフト26の軸方向に調節して、バネ24bのプリロードを変更し、ブレーキ機構24の制動力を調整することで、積層シートロール22から引き出される積層シート21に最適なテンションを付与できる。
また、図1〜図3に示すように、積層シートロール22の中心軸(シャフト26)は、グラビア校正機1の圧胴ローラー4の中心軸(シャフト3)と平行となるように配置されている。従って、図11、図12に示すように、この積層シートロール22から引き出された積層シート21が、圧胴ローラー4に巻き付けられた原シート7の色サンプル印刷面(接着剤塗布面)に接着される際、積層シート21に皺や撚れが生じる事態を抑制できる。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例又は修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
例えば、図2に示す圧胴ローラー4を回転駆動するのではなく、版胴ローラー6を回転駆動するようにしてもよい。また、版胴ローラー6を圧胴ローラー4に対して移動させて圧胴ローラー4に接触離間自在とするのではなく、圧胴ローラー4を版胴ローラー6に対して移動させて版胴ローラー6に接触離間自在としてもよい。
本発明は、グラビア校正機を用いて原シートに色サンプルを印刷した後、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを接着するグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法及び接着装置並びにグラビア校正機に利用できる。
1 グラビア校正機
4 圧胴ローラー
5 軸受部
6 版胴ローラー
7 原シート
10 圧着ローラー
16 ドクターブレード
18 インク
19 接着剤
20 グラビア校正機を用いた積層シートの接着装置
21 積層シート
22 積層シートロール
23支持部
24 ブレーキ機構
25 取付部
28 テープ
4 圧胴ローラー
5 軸受部
6 版胴ローラー
7 原シート
10 圧着ローラー
16 ドクターブレード
18 インク
19 接着剤
20 グラビア校正機を用いた積層シートの接着装置
21 積層シート
22 積層シートロール
23支持部
24 ブレーキ機構
25 取付部
28 テープ
Claims (5)
- 圧胴ローラーと、該圧胴ローラーに対して平行に配置された軸受部と、該軸受部に着脱自在に装着された版胴ローラーとを備えたグラビア校正機を用い、原シートに色サンプルを印刷した後、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを接着する方法であって、
前記圧胴ローラーに原シートを巻き付け、その圧胴ローラーと前記版胴ローラーとを押し付けた状態で、前記版胴ローラーにインクを供給し、前記圧胴ローラーまたは前記版胴ローラーを回転駆動して前記原シートに色サンプルを印刷する工程と、
前記版胴ローラーを前記軸受部から取り外して代わりに圧着ローラーを装着し、該圧着ローラーと前記圧胴ローラーとを押し付けた状態で、前記圧着ローラーに接着剤を供給し、前記圧胴ローラーまたは前記圧着ローラーを回転駆動して前記原シートの色サンプル印刷面に接着剤を塗布する工程と、
前記圧胴ローラーと平行に配置された積層シートロールから繰り出した積層シートを、前記圧胴ローラーに巻き付けられた前記原シートの色サンプル印刷面と重なるように前記圧胴ローラーに仮固定し、前記圧胴ローラーと前記圧着ローラーとを押し付けた状態で、前記圧胴ローラーまたは前記圧着ローラーを回転駆動して、前記原シートの色サンプル印刷面に前記積層シートを接着する工程と、を有することを特徴とするグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法。 - 請求項1に記載されたグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法に使用する積層シートの接着装置であって、
原シートの色サンプル印刷面に接着される積層シートが巻き付けられる積層シートロールと、
該積層シートロールを回転自在に支持する支持部と、
該支持部に設けられ、前記積層シートロールの回転にブレーキを加えると共にブレーキ力を調整可能なブレーキ機構と、
前記支持部に設けられ、前記積層シートロールの中心軸が前記グラビア校正機の圧胴ローラーの中心軸と平行となるように前記グラビア校正機に取り付けられる取付部と、を備えたことを特徴とするグラビア校正機を用いた積層シートの接着装置。 - 前記グラビア校正機は、一方が他方に対して近接離間移動自在な一対の軸受部を有し、
これら軸受部の間に、前記版胴ローラーまたは前記圧着ローラーが挟持される、ことを特徴とする請求項2に記載のグラビア校正機を用いた積層シートの接着装置。 - 前記グラビア校正機が、前記版胴ローラーに対して接触離間自在であり、接触時に前記版胴ローラーに供給されたインクを前記版胴ローラーの表面に凹設されたセルを除いて掻き落とすドクターブレードを有し、
該ドクターブレードが、前記版胴ローラーと交換された前記圧着ローラーに接触したとき、前記圧着ローラーに供給された接着剤を前記圧着ローラーの表面に凹設されたセルを除いて掻き落とす部材を兼用する、ことを特徴とする請求項2または3に記載のグラビア校正機を用いた積層シートの接着装置。 - 被印刷物としての原シートが巻き付けられる圧胴ローラーと、
該圧胴ローラーに対して平行に配置された軸受部と、
該軸受部に着脱自在に装着される版胴ローラーと、
該版胴ローラーを前記軸受部から取り外したとき、前記軸受部に着脱自在に装着される圧着ローラーと、
前記原シートの色サンプル印刷面に接着される積層シートが巻き付けられる積層シートロールと、
該積層シートロールを回転自在に支持する支持部と、を備えたことを特徴とするグラビア校正機。
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JP2017152118A JP6473481B1 (ja) | 2017-08-07 | 2017-08-07 | グラビア校正機を用いた積層シートの接着方法及び接着装置並びにグラビア校正機 |
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CN114261198A (zh) * | 2021-12-02 | 2022-04-01 | 杭州新耀激光科技有限公司 | 一种微纳米光学印刷机及印刷方法 |
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-
2017
- 2017-08-07 JP JP2017152118A patent/JP6473481B1/ja active Active
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CN114261198B (zh) * | 2021-12-02 | 2024-04-16 | 杭州新耀激光科技有限公司 | 一种微纳米光学印刷机及印刷方法 |
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