JP6472992B2 - 管継手締付機 - Google Patents
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管体(11)を保持する支持装置(16)と、該支持装置(16)に保持された管体(11)の端部に管継手(12)をねじ込み装着するねじ込み装置(14)とを備えた管継手締付機において、
前記支持装置(16)およびねじ込み装置(14)は、対応する管体(11)または管継手(12)を把持するチャッキング装置(13,17)を備え、
前記チャッキング装置(13,17)は、
前記管体(11)または管継手(12)が挿通される支持ユニット(22)と、
前記支持ユニット(22)に挿通された管体(11)または管継手(12)の周囲に位置するように該支持ユニット(22)に周方向に一定間隔で配置されると共に径方向に移動自在に支持され、前記管体(11)または管継手(12)の外周面を向く径方向の内側に該管体(11)または管継手(12)の外周面に当接可能なチャック面(21a)が形成された複数の把持部材(21)と、
前記把持部材(21)の夫々に対応して設けられ、対応する把持部材(21)を径方向に移動させる移動手段(23)と、
前記把持部材(21)の移動量を検出する位置検出手段(28)と、
前記把持部材(21)のチャック面が前記管体(11)または管継手(12)に当接した際の当接圧を個別に検出する圧力検出手段(29)と、
前記位置検出手段(28)で検出される移動量に基づいて前記移動手段(23)を制御すると共に、前記圧力検出手段(29)で検出される当接圧に基づいて該圧力検出手段(29)に対応する前記移動手段(23)を独立して制御する制御装置(20)とを備え、
前記制御装置(20)は、前記位置検出手段(28)で検出される移動量に基づいて前記全ての把持部材(21)を径方向に所定の移動量だけ移動させた後に、前記圧力検出手段(29)で検出される当接圧が予め設定された規定当接圧となるまで該圧力検出手段(29)に対応する把持部材(21)を移動させて、規定当接圧となった把持部材(21)に対応する前記移動手段(23)を停止するよう構成されたことを要旨とする。
前記移動手段(23)は、前記各把持部材(21)と支持ユニット(22)との間に設けられた共通の油圧シリンダ(23)で構成され、各油圧シリンダ(23)を作動することで各把持部材(21)を径方向に移動するよう構成されたことを要旨とする。
この構成によれば、複数の把持部材の幅寄せおよび各把持部材による管体および管継手の把持の両方を共通の油圧シリンダで行うよう構成したので、構成が簡単となる。
管体(11)を保持する支持装置(16)と、該支持装置(16)に保持された管体(11)の端部に管継手(12)をねじ込み装着するねじ込み装置(14)とを備えた管継手締付機において、
前記支持装置(16)およびねじ込み装置(14)は、対応する管体(11)または管継手(12)を把持するチャッキング装置(40)を備え、
前記チャッキング装置(40)は、
前記管体(11)または管継手(12)が挿通される支持ユニット(22)と、
前記支持ユニット(22)に挿通された管体(11)または管継手(12)の周囲に位置するように該支持ユニット(22)に周方向に一定間隔で配置されると共に径方向に移動自在に支持され、前記管体(11)または管継手(12)の外周面を向く径方向の内側に該管体(11)または管継手(12)の外周面に当接可能なチャック面(21a)が形成された複数の把持部材(21)と、
前記複数の把持部材(21)を径方向に移動させる第1移動手段(41,43,44)と、
前記各把持部材(21)を独立して径方向に移動させる第2移動手段(48,49)と、
前記第1移動手段(41,43,44)で移動される把持部材(21)の移動量を検出する位置検出手段(28)と、
前記各把持部材(21)のチャック面(21a)が前記管体(11)または管継手(12)に当接した際の当接圧を個別に検出する圧力検出手段(29)と、
前記位置検出手段(28)で検出される移動量に基づいて前記第1移動手段(41,43,44)を制御すると共に、前記圧力検出手段(29)で検出される当接圧に基づいて該圧力検出手段(29)に対応する前記第2移動手段(48,49)を独立して制御する制御装置(20)とを備え、
前記制御装置(20)は、前記圧力検出手段(29)で検出される当接圧が予め設定された規定当接圧となった場合に、該圧力検出手段(29)に対応する前記第2移動手段(48,49)を停止制御するよう構成され、
前記第1移動手段(41,43,44)は、
前記支持ユニット(22)に軸方向に移動自在に支持され、前記把持部材(21)を向く内面に軸方向の一方から他方に向かうにつれて径方向に変位する傾斜面(42a)が形成された楔環部材(41)と、
前記支持ユニット(22)に配設され、前記楔環部材(41)を軸方向に往復移動させる駆動手段(43)と、
前記楔環部材(41)の傾斜面(42a)と各把持部材(21)との間で径方向に移動自在に前記支持ユニット(22)に支持され、前記駆動手段(43)によって軸方向に往復移動される前記楔環部材(41)の楔作用によって径方向に移動される楔部材(44)とを備え、
前記第2移動手段(45)は、
前記各把持部材(21)と対応する楔部材(44)とに連結された油圧シリンダ(45)を備え、
前記各油圧シリンダ(45)を独立して作動することで前記楔部材(44)に対して把持部材(21)を夫々径方向に近接・離間移動させるよう構成されたことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、複数の把持部材を位置検出手段で検出される移動量に基づいて移動させることで、全ての把持部材をチャッキング装置の軸心に対して均等に幅寄せし得る。また、各把持部材を独立して移動して、各把持部材の管体や管継手に対する当接圧が規定当接圧となった場合に各把持部材を停止することで、管体や管継手に対する全ての把持部材の当接圧を一定にして把持することができる。すなわち、複数の把持部材の当接圧を一定とすることで、管体や管継手に対する把持力が向上し、高い締め付けトルクで管体および管継手をねじ込み装着することができる。また、複数の把持部材の当接圧を一定とし得るので、管体や管継手に対する把持部材の当接圧のバラツキを回避するために当接圧を過度に高める必要はなく、管体や管継手の外周面に傷が付くのを抑制し得る。
また、全ての把持部材を単一の楔環部材で幅寄せするよう構成したので、第1移動手段の制御系を簡略化することができる。
管体(11)を保持する支持装置(16)と、該支持装置(16)に保持された管体(11)の端部に管継手(12)をねじ込み装着するねじ込み装置(14)とを備えた管継手締付機において、
前記支持装置(16)およびねじ込み装置(14)は、対応する管体(11)または管継手(12)を把持するチャッキング装置(46)を備え、
前記チャッキング装置(46)は、
前記管体(11)または管継手(12)が挿通される支持ユニット(22)と、
前記支持ユニット(22)に挿通された管体(11)または管継手(12)の周囲に位置するように該支持ユニット(22)に周方向に一定間隔で配置されると共に径方向に移動自在に支持され、前記管体(11)または管継手(12)の外周面を向く径方向の内側に該管体(11)または管継手(12)の外周面に当接可能なチャック面(21a)が形成された複数の把持部材(21)と、
前記複数の把持部材(21)を径方向に移動させる第1移動手段(41,43,48)と、
前記各把持部材(21)を独立して径方向に移動させる第2移動手段(48,49)と、
前記第1移動手段(41,43,48)で移動される把持部材(21)の移動量を検出する位置検出手段(28)と、
前記各把持部材(21)のチャック面(21a)が前記管体(11)または管継手(12)に当接した際の当接圧を個別に検出する圧力検出手段(29)と、
前記位置検出手段(28)で検出される移動量に基づいて前記第1移動手段(41,43,48)を制御すると共に、前記圧力検出手段(29)で検出される当接圧に基づいて該圧力検出手段(29)に対応する前記第2移動手段(48,49)を独立して制御する制御装置(20)とを備え、
前記制御装置(20)は、前記圧力検出手段(29)で検出される当接圧が予め設定された規定当接圧となった場合に、該圧力検出手段(29)に対応する前記第2移動手段(48,49)を停止制御するよう構成され、
前記第1移動手段(41,43,48)は、
前記支持ユニット(22)に軸方向に移動自在に支持され、前記把持部材(21)を向く内面に軸方向の一方から他方に向かうにつれて径方向に変位する傾斜面(42a)が形成された楔環部材(41)と、
前記支持ユニット(22)に配設され、前記楔環部材(41)を軸方向に往復移動させる第1駆動手段(43)と、
前記楔環部材(41)の傾斜面(42a)と各把持部材(21)との間で径方向に移動自在に前記支持ユニット(22)に支持され、前記第1駆動手段(43)によって軸方向に往復移動される前記楔環部材(41)の楔作用によって径方向に移動される楔部材(48)とを備え、
前記第2移動手段(48,49)は、
前記各把持部材(21)に配設され、対応する前記楔部材(48)を軸方向に往復移動する第2駆動手段(49)を備え、
前記各第2駆動手段(49)を独立して駆動することによって軸方向に往復移動される楔部材(48)の楔作用によって、該楔部材(48)と共に対応する把持部材(21)を径方向に移動させるよう構成されたことを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、複数の把持部材を位置検出手段で検出される移動量に基づいて移動させることで、全ての把持部材をチャッキング装置の軸心に対して均等に幅寄せし得る。また、各把持部材を独立して移動して、各把持部材の管体や管継手に対する当接圧が規定当接圧となった場合に各把持部材を停止することで、管体や管継手に対する全ての把持部材の当接圧を一定にして把持することができる。すなわち、複数の把持部材の当接圧を一定とすることで、管体や管継手に対する把持力が向上し、高い締め付けトルクで管体および管継手をねじ込み装着することができる。また、複数の把持部材の当接圧を一定とし得るので、管体や管継手に対する把持部材の当接圧のバラツキを回避するために当接圧を過度に高める必要はなく、管体や管継手の外周面に傷が付くのを抑制し得る。
また、全ての把持部材を単一の楔環部材で幅寄せするよう構成したので、第1移動手段の制御系を簡略化することができる。また、把持部材を楔環部材および楔部材による楔作用によって径方向に移動するよう構成したので、把持部材による管体や管継手の把持状態を安定的に維持することができる。
管体(11)を保持する支持装置(16)と、該支持装置(16)に保持された管体(11)の端部に管継手(12)をねじ込み装着するねじ込み装置(14)とを備えた管継手締付機において、
前記支持装置(16)およびねじ込み装置(14)は、対応する管体(11)または管継手(12)を把持するチャッキング装置(50)を備え、
前記チャッキング装置(50)は、
前記管体(11)または管継手(12)が挿通される支持ユニット(22)と、
前記支持ユニット(22)に挿通された管体(11)または管継手(12)の周囲に位置するように該支持ユニット(22)に周方向に一定間隔で配置されると共に径方向に移動自在に支持され、前記管体(11)または管継手(12)の外周面を向く径方向の内側に該管体(11)または管継手(12)の外周面に当接可能なチャック面(21a)が形成された複数の把持部材(21)と、
前記複数の把持部材(21)を径方向に移動させる第1移動手段(51,52,53,54)と、
前記各把持部材(21)を独立して径方向に移動させる第2移動手段(56,57)と、
前記第1移動手段(51,52,53,54)で移動される把持部材(21)の移動量を検出する位置検出手段(28)と、
前記各把持部材(21)のチャック面(21a)が前記管体(11)または管継手(12)に当接した際の当接圧を個別に検出する圧力検出手段(29)と、
前記位置検出手段(28)で検出される移動量に基づいて前記第1移動手段(51,52,53,54)を制御すると共に、前記圧力検出手段(29)で検出される当接圧に基づいて該圧力検出手段(29)に対応する前記第2移動手段(56,57)を独立して制御する制御装置(20)とを備え、
前記制御装置(20)は、前記圧力検出手段(29)で検出される当接圧が予め設定された規定当接圧となった場合に、該圧力検出手段(29)に対応する前記第2移動手段(56,57)を停止制御するよう構成され、
前記第1移動手段(51,52,53,54)は、
前記支持ユニット(22)に軸方向に移動自在に支持されたスライド環(51)と、
前記スライド環(51)と各把持部材(21)との間に位置し、前記支持ユニット(22)に軸方向への移動が規制された状態で径方向に移動自在に支持され、前記スライド環(51)にリンク機構(53)を介して連繋された可動体(52)と、
前記支持ユニット(22)に配設され、前記スライド環(51)を軸方向に往復移動させる第1駆動手段(54)とを備え、
前記第1駆動手段(54)によってスライド環(51)を軸方向に往復移動することで、前記可動体(52)をリンク機構(53)によって径方向に移動させるよう構成され、
前記第2移動手段(56,57)は、
前記支持ユニット(22)における各可動体(52)および対応する把持部材(21)の間に軸方向に移動自在に支持された楔部材(56)と、
前記各移動体(52)に配設され、前記楔部材(56)を軸方向に往復移動させる第2駆動手段(57)とを備え、
前記各第2駆動手段(57)を独立して駆動することによって軸方向に往復移動される楔部材(56)の楔作用によって、前記可動体(52)に対して把持部材(21)を径方向に近接・離間移動させるよう構成されたことを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、複数の把持部材を位置検出手段で検出される移動量に基づいて移動させることで、全ての把持部材をチャッキング装置の軸心に対して均等に幅寄せし得る。また、各把持部材を独立して移動して、各把持部材の管体や管継手に対する当接圧が規定当接圧となった場合に各把持部材を停止することで、管体や管継手に対する全ての把持部材の当接圧を一定にして把持することができる。すなわち、複数の把持部材の当接圧を一定とすることで、管体や管継手に対する把持力が向上し、高い締め付けトルクで管体および管継手をねじ込み装着することができる。また、複数の把持部材の当接圧を一定とし得るので、管体や管継手に対する把持部材の当接圧のバラツキを回避するために当接圧を過度に高める必要はなく、管体や管継手の外周面に傷が付くのを抑制し得る。
また、リンク機構(トグル機構)によって把持部材を径方向に移動するよう構成したので、小さなストロークで高い当接圧を得ることができる。
請求項5に係る発明によれば、管体や管継手に対するチャック面の当接面積を広くすることで、管体や管継手を安定して把持することができる。
前記支持装置(16)が備える前記チャッキング装置(17)は、該支持装置(16)に対して回転が規制されると共に、前記管継手(12)が前記ねじ込み装置(14)のチャッキング装置(13,40,46,50)で把持される際には支持装置(16)に対して径方向へ変位し得るよう支持されたことを要旨とする。
請求項6に係る発明によれば、ねじ込み装置のチャッキング装置により管継手を把持した際に、該管継手や管体の曲がり等に起因して生ずる管体の径方向の変位は、該管体を把持しているチャッキング装置が支持装置に対して変位することで許容され、管体や管継手に対する当接圧にバラツキが発生するのを防止し得る。
前記ねじ込み装置14に配設される管継手用のチャッキング装置13と、前記支持装置16に配設される管体用のチャッキング装置17の構成は同じであるので、管継手用のチャッキング装置13の構成を説明し、管体用のチャッキング装置17については、管継手用のチャッキング装置13と同一部材に同じ符号を付して詳細説明は省略する。また、以後、管継手用のチャッキング装置13について、単にチャッキング装置13という場合もある。
前記把持部材21の内端部(管継手12の外周面を向く径方向の内側)に、図2に示す如く、前記管継手12の外周面に倣う円弧状のチャック面21aが形成されており、該チャック面21aが管継手12に対して周方向に所定長さで隙間なく当接可能に構成されている。また、6個の把持部材21のチャック面21aの夫々を管継手12の外周面に当接した状態で、該6個の把持部材21のチャック面21aで合成される円の周長は、管継手12の外周面の周長より僅かに大きく設定されており、6個の把持部材21のチャック面21aで管継手12を略全周に亘って把持し得るようになっている。言い替えれば、各把持部材21のチャック面21aの周長は、全ての把持部材21のチャック面21aを管継手12の外周面に当接するように径方向に移動する際に、周方向に隣り合う把持部材21,21が干渉することなく管継手12の略全周に亘ってチャック面21aが当接可能な寸法に設定されている。
前記支持ユニット22には、図2に示す如く、各把持部材21の配設位置に対応して位置検出器(位置検出手段)28が設けられている。この位置検出器28は、把持部材21に配設された前記シリンダ本体23aとピストンロッド23bとの相対的な移動量を検出するリニアゲージであって、位置検出器28で検出された移動量(検出信号)が前記制御装置20に入力されるよう構成される。すなわち、制御装置20は、各位置検出器28で検出された移動量から、対応する各把持部材21におけるチャック面21aの現在位置を把握し得るよう構成されている。なお、実施例1では、1つの把持部材21に対して2つの位置検出器28を備えるよう構成しているが、位置検出器28は1つであってもよい。1つの把持部材21に対して複数の位置検出器28を備える実施例1では、制御装置20は複数の位置検出器28で検出された検出値の平均値を移動量として、対応する油圧シリンダ23を制御するよう構成される。また、位置検出器28は、シリンダ本体23aとピストンロッド23bとの相対的な移動量を検出可能な位置であれば、その配設位置は任意に設定できる。なお、図5では、各把持部材21が備える2つの位置検出器28の一方のみを図示している。
前記各油圧シリンダ23には、該油圧シリンダ23に作動油を供給する油圧ポンプと、作動油の供給路に配設されて開閉制御される制御弁とを備える油圧回路(図示せず)が接続されており、前記制御装置20により油圧ポンプおよび制御弁を制御することで、油圧シリンダ23におけるピストンロッド23bの伸縮動作が制御されるようになっている。油圧回路には、油圧シリンダ23に作用する圧力、具体的には管継手12にチャック面21aが当接した際を把持部材21に作用する当接圧を検出する圧力検出器(圧力検出手段)29が設けられ(図5参照)、該圧力検出器29で検出された当接圧(検出信号)は前記制御装置20に入力されるよう構成される。前記油圧回路は、各油圧シリンダ23毎に独立して設けられており、各油圧シリンダ23は夫々独立してピストンロッド23bを伸縮動作することで、各把持部材21を独立して径方向に移動し得るよう構成される。すなわち、各把持部材21の位置および当接圧を対応する位置検出器28および圧力検出器29で確認することで、複数の把持部材21を相互の位置を調節しつつ径方向に移動し得るよう構成される。実施例1では、把持部材21を径方向に移動させる油圧シリンダ23が、第1移動手段および第2移動手段を兼用するよう構成される。
前記支持装置16には、前記管体11を把持する前記管体用のチャッキング装置17を構成する支持ユニット22が、フローティング構造によって該支持ユニット22(チャッキング装置17)の中心(軸心)を通る軸線回りの回転が規制された状態で、該軸線と交差する方向への変位が可能に支持されている。
前記制御装置20は、前記管継手12をチャッキング装置13で把持する把持工程に際し、先ず前記位置検出器28から入力される移動量に基づき、各油圧シリンダ23を作動制御(具体的には油圧ポンプおよび制御弁を制御)して、支持ユニット22の軸心に対する把持部材21の移動量が監視され、該移動量が、予め設定された停止移動量となった場合に、各油圧シリンダ23の作動を停止するよう制御することで、全ての把持部材21を軸心に対して均等に幅寄せし得るよう構成される。なお、制御装置20では、油圧シリンダ23のピストンロッド23bを最も縮めた状態(把持部材21が支持ユニット22の軸心から最も離間した待機位置の状態)を原点として、該原点からの移動量によって、支持ユニット22の軸心からのチャック面21aの位置を把握し得るようになっている。また、制御装置20は、管継手12に対する各把持部材21の当接圧を対応する圧力検出器29から入力される当接圧によって監視し、該当接圧が予め設定された規定当接圧となった場合に、対応する油圧シリンダ23を個別に停止制御するよう構成される。また、制御装置20は、管継手12を把持したチャッキング装置13を駆動モータ18の駆動によって回転して管体11に対して管継手12をねじ込む作業では、前記トルク検出器37で検出される締付けトルクが、予め設定された停止締付けトルクとなった場合に駆動モータ18を停止制御するよう構成されている。
次に、前述のように構成された実施例1の管継手締付機10の作用について説明する。なお、前記把持部材21は、図2に示す如く、前記前円盤26の通孔26aに対する管継手12の挿通を許容する待機位置に位置している。
本願は、前述した実施例1〜4の構成に限定されるものでなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
(1) 実施例1〜4では、支持ユニットに6つの把持部材を配設したが、該把持部材の数は6つに限られるものでなく、円筒状の管継手または管体を安定して把持し得る数であれば、少なくとも3つ以上であればよい。
(2) 実施例2〜4では、楔環部材またはスライド環を6つ(複数)の油圧シリンダで軸方向に移動するよう構成したが、該楔環部材またはスライド環を移動させる油圧シリンダは1つであっても、6個以外の複数であってもよい。
(3) 実施例2〜4では、楔環部材またはスライド環を油圧シリンダで軸方向に移動するよう構成したが、該楔環部材またはスライド環を移動する手段は、モータ等のロータリーアクチュエータとリンク機構とを組み合わせた機構、ロータリーアクチュエータとボールネジとを組み合わせた機構等、その他各種公知の機構を採用し得る。
(4) 実施例3〜4では、第2の楔部材または第3の楔部材を油圧シリンダで軸方向に移動するよう構成したが、各楔部材を移動する手段は、モータ等のロータリーアクチュエータとリンク機構とを組み合わせた機構、ロータリーアクチュエータとボールネジとを組み合わせた機構等、その他各種公知の機構を採用し得る。
(5) 実施例1では、各把持部材と支持ユニットとの間に設けた油圧シリンダについて、シリンダ本体を把持部材に配設して、ピストンロッドを支持ユニット(スペーサ)に連結するよう構成したが、シリンダ本体を支持ユニット(スペーサ)に配設して、ピストンロッドを把持部材に連結する構成を採用し得る。
(7) 実施例4において、スライド環51が作動位置に至る前に該スライド環51を検出する位置センサ58(図10参照)を支持ユニット22に配設し、複数の把持部材21を支持ユニット22の軸心に幅寄せする工程において、位置センサ58からの検出信号によって制御装置20で第4油圧シリンダ54を停止制御する構成を採用し得る。そして、第5油圧シリンダ57で各把持部材21を個々に均一な当接圧となるまで該把持部材21を移動した後に、再び第4油圧シリンダ54を作動してスライド環51を作動位置まで移動するようにしてもよい。
(8) 実施例4において採用した第3の楔部材と第5油圧シリンダとによる把持部材の第2移動手段に代えて、実施例2において採用した第2油圧シリンダによる把持部材の第2移動手段を用いることができる。すなわち、可動体と把持部材との間に油圧シリンダを配設し、該油圧シリンダの作動によって可動体に対して把持部材を近接・離間移動させる構成とすることができる。この場合に、油圧シリンダのシリンダ本体は、把持部材および可動体の何れの側に配設する構成であってもよい。
(9) 実施例4において採用したトグル機構による把持部材の第1移動手段に代えて、油圧シリンダを用いることができる。すなわち、支持ユニット(スペーサ)と可動体との間に油圧シリンダを配設し、該油圧シリンダの作動によって支持ユニット(スペーサ)に対して可動体を近接・離間移動させる構成とすることができる。この場合に、油圧シリンダのシリンダ本体は、支持ユニット(スペーサ)および可動体の何れの側に配設する構成であってもよい。
(10) 実施例1のように各把持部材の夫々を油圧シリンダで独立して幅寄せし得るよう構成されたチャッキング装置に、管継手や管体の外径を計測する計測手段を設け、該計測手段で計測された管継手や管体の外径に応じた位置まで各把持部材を油圧シリンダで幅寄せした後、圧力検出器で検出される当接圧に基づいて各把持部材を油圧シリンダで独立して移動することで、把持対象となる管継手や管体を適切な当接圧で把持する構成を採用し得る。なお、管継手や管体の外径は、把持対象となる管継手や管体の外径を予め制御装置に入力するようにしてもよい。
(11) 実施例1のように各把持部材の夫々を油圧シリンダで独立して幅寄せし得るよう構成されたチャッキング装置において、管継手や管体の外径に応じて該管継手や管体を把持する把持部材の数を異ならせるようにしてもよい。すなわち、前記計測手段で計測された管継手や管体の外径情報や予め制御装置に入力されている管継手や管体の外径情報を基に、該外径に見合った数の把持部材を選択して幅寄せおよび把持する構成を採用し得る。
(12) 実施例1のように各把持部材の夫々を独立して幅寄せし得るよう構成されたチャッキング装置において、位置検出器については全ての把持部材に設けることなく、一部の把持部材のみに対応して設け、位置検出器が設けられた把持部材を用いて管継手や管体をセンタリングし、その後に全ての把持部材を用いて管継手や管体を把持する構成を採用し得る。このように、一部の把持部材を用いて管継手や管体をセンタリングする構成によれば、位置検出器による位置制御を全ての把持部材について行う必要がないので、制御系を簡略化してコストを低減し得る。
12 管継手
13 管継手用のチャッキング装置
14 ねじ込み装置
16 支持装置
17 管体用のチャッキング装置
20 制御装置
21 把持部材
21a チャック面
22 支持ユニット
23 油圧シリンダ(第1移動手段,第2移動手段)
28 位置検出器(位置検出手段)
29 圧力検出器(圧力検出手段)
40 第2チャッキング装置(チャッキング装置)
41 楔環部材(第1移動手段)
42a 傾斜面
43 第1油圧シリンダ(駆動手段,第1駆動手段,第1移動手段)
44 第1の楔部材(楔部材,第1移動手段)
45 第2油圧シリンダ(油圧シリンダ,第2移動手段)
46 第3チャッキング装置(チャッキング装置)
48 第2の楔部材(楔部材,第1移動手段,第2移動手段)
49 第3油圧シリンダ(第2駆動手段,第2移動手段)
50 第4チャッキング装置(チャッキング装置)
51 スライド環(第1移動手段)
52 可動体(第1移動手段)
53 リンク機構(第1移動手段)
54 第4油圧シリンダ(第1駆動手段,第1移動手段)
56 第3の楔部材(楔部材,第2移動手段)
57 第5油圧シリンダ(第2駆動手段,第2移動手段)
Claims (6)
- 管体を保持する支持装置と、該支持装置に保持された管体の端部に管継手をねじ込み装着するねじ込み装置とを備えた管継手締付機において、
前記支持装置およびねじ込み装置は、対応する管体または管継手を把持するチャッキング装置を備え、
前記チャッキング装置は、
前記管体または管継手が挿通される支持ユニットと、
前記支持ユニットに挿通された管体または管継手の周囲に位置するように該支持ユニットに周方向に一定間隔で配置されると共に径方向に移動自在に支持され、前記管体または管継手の外周面を向く径方向の内側に該管体または管継手の外周面に当接可能なチャック面が形成された複数の把持部材と、
前記把持部材の夫々に対応して設けられ、対応する把持部材を径方向に移動させる移動手段と、
前記把持部材の移動量を検出する位置検出手段と、
前記把持部材のチャック面が前記管体または管継手に当接した際の当接圧を個別に検出する圧力検出手段と、
前記位置検出手段で検出される移動量に基づいて前記移動手段を制御すると共に、前記圧力検出手段で検出される当接圧に基づいて該圧力検出手段に対応する前記移動手段を独立して制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記位置検出手段で検出される移動量に基づいて前記全ての把持部材を径方向に所定の移動量だけ移動させた後に、前記圧力検出手段で検出される当接圧が予め設定された規定当接圧となるまで該圧力検出手段に対応する把持部材を移動させて、規定当接圧となった把持部材に対応する前記移動手段を停止するよう構成された
ことを特徴とする管継手締付機。 - 管体を保持する支持装置と、該支持装置に保持された管体の端部に管継手をねじ込み装着するねじ込み装置とを備えた管継手締付機において、
前記支持装置およびねじ込み装置は、対応する管体または管継手を把持するチャッキング装置を備え、
前記チャッキング装置は、
前記管体または管継手が挿通される支持ユニットと、
前記支持ユニットに挿通された管体または管継手の周囲に位置するように該支持ユニットに周方向に一定間隔で配置されると共に径方向に移動自在に支持され、前記管体または管継手の外周面を向く径方向の内側に該管体または管継手の外周面に当接可能なチャック面が形成された複数の把持部材と、
前記複数の把持部材を径方向に移動させる第1移動手段と、
前記各把持部材を独立して径方向に移動させる第2移動手段と、
前記第1移動手段で移動される把持部材の移動量を検出する位置検出手段と、
前記各把持部材のチャック面が前記管体または管継手に当接した際の当接圧を個別に検出する圧力検出手段と、
前記位置検出手段で検出される移動量に基づいて前記第1移動手段を制御すると共に、前記圧力検出手段で検出される当接圧に基づいて該圧力検出手段に対応する前記第2移動手段を独立して制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記圧力検出手段で検出される当接圧が予め設定された規定当接圧となった場合に、該圧力検出手段に対応する前記第2移動手段を停止制御するよう構成され、
前記第1移動手段は、
前記支持ユニットに軸方向に移動自在に支持され、前記把持部材を向く内面に軸方向の一方から他方に向かうにつれて径方向に変位する傾斜面が形成された楔環部材と、
前記支持ユニットに配設され、前記楔環部材を軸方向に往復移動させる駆動手段と、
前記楔環部材の傾斜面と各把持部材との間で径方向に移動自在に前記支持ユニットに支持され、前記駆動手段によって軸方向に往復移動される前記楔環部材の楔作用によって径方向に移動される楔部材とを備え、
前記第2移動手段は、
前記各把持部材と対応する楔部材とに連結された油圧シリンダを備え、
前記各油圧シリンダを独立して作動することで前記楔部材に対して把持部材を夫々径方向に近接・離間移動させるよう構成された
ことを特徴とする管継手締付機。 - 管体を保持する支持装置と、該支持装置に保持された管体の端部に管継手をねじ込み装着するねじ込み装置とを備えた管継手締付機において、
前記支持装置およびねじ込み装置は、対応する管体または管継手を把持するチャッキング装置を備え、
前記チャッキング装置は、
前記管体または管継手が挿通される支持ユニットと、
前記支持ユニットに挿通された管体または管継手の周囲に位置するように該支持ユニットに周方向に一定間隔で配置されると共に径方向に移動自在に支持され、前記管体または管継手の外周面を向く径方向の内側に該管体または管継手の外周面に当接可能なチャック面が形成された複数の把持部材と、
前記複数の把持部材を径方向に移動させる第1移動手段と、
前記各把持部材を独立して径方向に移動させる第2移動手段と、
前記第1移動手段で移動される把持部材の移動量を検出する位置検出手段と、
前記各把持部材のチャック面が前記管体または管継手に当接した際の当接圧を個別に検出する圧力検出手段と、
前記位置検出手段で検出される移動量に基づいて前記第1移動手段を制御すると共に、前記圧力検出手段で検出される当接圧に基づいて該圧力検出手段に対応する前記第2移動手段を独立して制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記圧力検出手段で検出される当接圧が予め設定された規定当接圧となった場合に、該圧力検出手段に対応する前記第2移動手段を停止制御するよう構成され、
前記第1移動手段は、
前記支持ユニットに軸方向に移動自在に支持され、前記把持部材を向く内面に軸方向の一方から他方に向かうにつれて径方向に変位する傾斜面が形成された楔環部材と、
前記支持ユニットに配設され、前記楔環部材を軸方向に往復移動させる第1駆動手段と、
前記楔環部材の傾斜面と各把持部材との間で径方向に移動自在に前記支持ユニットに支持され、前記第1駆動手段によって軸方向に往復移動される前記楔環部材の楔作用によって径方向に移動される楔部材とを備え、
前記第2移動手段は、
前記各把持部材に配設され、対応する前記楔部材を軸方向に往復移動する第2駆動手段を備え、
前記各第2駆動手段を独立して駆動することによって軸方向に往復移動される楔部材の楔作用によって、該楔部材と共に対応する把持部材を径方向に移動させるよう構成された
ことを特徴とする管継手締付機。 - 管体を保持する支持装置と、該支持装置に保持された管体の端部に管継手をねじ込み装着するねじ込み装置とを備えた管継手締付機において、
前記支持装置およびねじ込み装置は、対応する管体または管継手を把持するチャッキング装置を備え、
前記チャッキング装置は、
前記管体または管継手が挿通される支持ユニットと、
前記支持ユニットに挿通された管体または管継手の周囲に位置するように該支持ユニットに周方向に一定間隔で配置されると共に径方向に移動自在に支持され、前記管体または管継手の外周面を向く径方向の内側に該管体または管継手の外周面に当接可能なチャック面が形成された複数の把持部材と、
前記複数の把持部材を径方向に移動させる第1移動手段と、
前記各把持部材を独立して径方向に移動させる第2移動手段と、
前記第1移動手段で移動される把持部材の移動量を検出する位置検出手段と、
前記各把持部材のチャック面が前記管体または管継手に当接した際の当接圧を個別に検出する圧力検出手段と、
前記位置検出手段で検出される移動量に基づいて前記第1移動手段を制御すると共に、前記圧力検出手段で検出される当接圧に基づいて該圧力検出手段に対応する前記第2移動手段を独立して制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記圧力検出手段で検出される当接圧が予め設定された規定当接圧となった場合に、該圧力検出手段に対応する前記第2移動手段を停止制御するよう構成され、
前記第1移動手段は、
前記支持ユニットに軸方向に移動自在に支持されたスライド環と、
前記スライド環と各把持部材との間に位置し、前記支持ユニットに軸方向への移動が規制された状態で径方向に移動自在に支持され、前記スライド環にリンク機構を介して連繋された可動体と、
前記支持ユニットに配設され、前記スライド環を軸方向に往復移動させる第1駆動手段とを備え、
前記第1駆動手段によってスライド環を軸方向に往復移動することで、前記可動体をリンク機構によって径方向に移動させるよう構成され、
前記第2移動手段は、
前記支持ユニットにおける各可動体および対応する把持部材の間に軸方向に移動自在に支持された楔部材と、
前記各可動体に配設され、前記楔部材を軸方向に往復移動させる第2駆動手段とを備え、
前記各第2駆動手段を独立して駆動することによって軸方向に往復移動される楔部材の楔作用によって、前記可動体に対して把持部材を径方向に近接・離間移動させるよう構成された
ことを特徴とする管継手締付機。 - 前記把持部材におけるチャック面は、前記管体または管継手の外周面に倣う弧状に形成されると共に、該チャック面の周長は、全ての把持部材のチャック面を管体または管継手の外周面に当接した状態で、該管体または管継手の外周面の略全長に亘って当接するよう設定される請求項1〜4の何れか一項に記載の管継手締付機。
- 前記ねじ込み装置が備える前記チャッキング装置は、該ねじ込み装置に対して回転が可能で径方向への変位が規制された状態で支持され、
前記支持装置が備える前記チャッキング装置は、該支持装置に対して回転が規制されると共に、前記管継手が前記ねじ込み装置のチャッキング装置で把持される際には支持装置に対して径方向へ変位し得るよう支持された請求項1〜5の何れか一項に記載の管継手締付機。
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