JP6471447B2 - ワイヤーグリッド偏光子の製造用部材の修正方法とワイヤーグリッド偏光子の製造方法および露光方法 - Google Patents

ワイヤーグリッド偏光子の製造用部材の修正方法とワイヤーグリッド偏光子の製造方法および露光方法 Download PDF

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本発明は、ワイヤーグリッド偏光子、例えば、液晶表示装置等に使用する配向膜を光配向により形成する際に使用するワイヤーグリッド偏光子を製造するための部材の修正方法と、ワイヤーグリッド偏光子の製造方法、ワイヤーグリッド偏光子を用いた露光方法に関する。
液晶表示装置では、液晶分子に所望の配向を付与するための配向膜が必要であり、このような配向膜は、布材等を樹脂層に擦りつけて溝を作るラビング方式により作製されていた。しかし、従来の配向膜の製造方法では、使用する布材等から生じる異物の付着が問題となっていた。
近年、配向膜の製造において、ワイヤーグリッド偏光子を用いた光配向処理が用いられている。この光配向処理は、微細な金属細線を平行に複数備えたワイヤーグリッド偏光子に紫外線を照射し、出射された直線偏光を硬化性樹脂組成物に照射することにより異方性を持たせるものである。例えば、波長が200〜400nm程度の紫外線を使用する場合、ワイヤーグリッド偏光子は、金属細線が波長の1/2以下程度のピッチで配列されて構成されるグリッドを備える必要があり、このようなワイヤーグリッド偏光子の製造においては微細な加工技術が必要である。そのため、半導体製造に使われるリソグラフィ技術やエッチング技術を利用して、ガラス基板上にグリッドを形成することによりワイヤーグリッド偏光子を製造している(特許文献1)。
このようなワイヤーグリッド偏光子において、金属細線の間隙部位等の透光部位に遮光性の異物等が位置するような欠陥(黒欠陥)や、金属細線が欠損している欠陥(白欠陥)が存在する場合、光配向処理に支障を来す原因となる。このため、ピンポイントで黒欠陥部位を除去したり、白欠陥部位に遮光材料を堆積することにより修正を行う必要がある。
また、ガラス基板上へのグリッドの形成工程が終了した後に、ネガ型感光性樹脂と遮光性材料とを含む組成物をワイヤーグリッド偏光子のグリッド側に塗布し、グリッドが形成されていない面側から露光する工程を有するワイヤーグリッド偏光子の製造方法が提案されている(特許文献2)。このワイヤーグリッド偏光子の製造方法は、欠陥箇所において無偏光光が漏れてしまうことを逆に利用し、欠陥箇所のみを露光することにより遮光膜を形成するものである。
特許第4506412号公報 特開2012−189937号公報
しかし、ワイヤーグリッド偏光子のグリッドに生じた欠陥箇所を個々に修正する場合、スループットが著しく低下し、ワイヤーグリッド偏光子の製造コストの低減に重大な支障を来すという問題があった。また、ワイヤーグリッド偏光子のグリッドのサイズが小さくなるにつれ、発生する欠陥のサイズも小さくなり、それを修正するには高額な装置と高度の技術が必要であった。
また、特許文献2に記載のように、欠陥箇所において無偏光光が漏れてしまうことを利用し、欠陥箇所のみを露光することにより遮光膜を形成する修正工程は、一度の工程で欠陥箇所を全て修正することが可能であり、欠陥修正の効率が高いものである。しかし、特定の欠陥箇所を見つけて修正するものではなく、当該ワイヤーグリッド偏光子に修正が必要か否かの判断を行うことなく、グリッドが形成された全てのワイヤーグリッド偏光子に対して修正工程が適用されるので、結果的にスループットが低下するという問題があり、また、この修正工程に由来した新たな欠陥が発生するという問題もあった。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、ワイヤーグリッド偏光子の製造に使用する部材の簡便かつ適切な修正方法と、白欠陥の発生を抑制したワイヤーグリッド偏光子の製造方法、ワイヤーグリッド偏光子を使用した露光方法を提供することを目的とする。
本発明者は、ワイヤーグリッド偏光子に存在する白欠陥は、ワイヤーグリッド偏光子がマスターモールドやフォトマスクを用いて製造される段階で生じることは希であり、ワイヤーグリッド偏光子の製造段階で使用するマスターモールドやフォトマスクに存在する欠陥が原因であること、および、修正が必要な欠陥箇所が数個程度ならば、欠陥検査で得られた情報と関連付けることによりピンポイントで個々に簡便な方法による修正を実施した方が高効率となることに着眼して、本発明に想到したものである。
上述のような目的を達成するために、本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造用部材の修正方法は、基板、並びに前記基板の一方の面に設けられた開口部及びワイヤー部を有するワイヤーグリッド偏光子を製造する工程において前記開口部及び前記ワイヤー部を前記基板の一方の面に形成するために用いられる、第1パターン及び第2パターンを含むパターンを有する製造用部材に存在するパターン欠陥を修正する方法であって、前記製造用部材に存在する前記パターン欠陥種類が、前記第1パターンの少なくとも一部が欠損している白欠陥であるか、隣接する前記第1パターン同士が繋がっている黒欠陥であるかを判別し、前記パターン欠陥の存在する箇所である欠陥箇所を特定する外観検査工程と、前記製造用部材に存在する前記パターン欠陥の種類が前記製造用部材を用いて製造された前記ワイヤーグリッド偏光子に前記ワイヤー部の少なくとも一部が欠損している白欠陥を生じさせる原因となるために前記製造用部材において修正の必要な欠陥である場合に、前記修正の必要な欠陥の欠陥箇所を含む所望の領域の前記パターンのみを消滅させる欠陥修正工程とを有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記製造用部材は、前記第1パターンとしての凸部及び前記第2パターンとしての凹部を含む凹凸構造を有するインプリント用モールドであり、前記欠陥修正工程では、前記インプリント用モールドが備える凹凸構造における隣接する前記凸部同士が繋がっている前記黒欠陥の欠陥箇所を含む所望の領域を、前記凹凸構造を構成する前記凹部と同等以上の深さを有する凹部とすることにより、当該所望の領域の前記パターンのみを消滅させるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記製造用部材は、前記第1パターンとしての遮光部及び前記第2パターンとしての開口部を有し、ネガ型感光性レジストを使用してレジストパターンを形成するためのフォトマスクであり、前記欠陥修正工程では、前記フォトマスクにおいて修正する必要のある、隣接する前記遮光部同士が繋がっている前記黒欠陥の欠陥箇所を含む所望の領域において、前記遮光部を除去することにより、当該所望の領域の前記パターンのみを消滅させるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記製造用部材は、前記第1パターンとしての遮光部及び前記第2パターンとしての開口部を有し、ポジ型感光性レジストを使用してレジストパターンを形成するためのフォトマスクであり、前記欠陥修正工程では、前記フォトマスクにおいて修正する必要のある、前記遮光部の少なくとも一部が欠損している前記白欠陥の欠陥箇所を含む所望の領域を遮光材料で被覆することにより、当該所望の領域の前記パターンのみを消滅させるような構成とした。
本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造方法は、上述の本発明の修正方法により前記パターン欠陥が修正された前記製造用部材を用いて、一の面にグリッド材料層を備える透明基板の該グリッド材料層上にレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンをエッチングマスクとして前記グリッド材料層をエッチングすることにより開口部及びワイヤー部を有するワイヤーグリッドを形成する工程とを有るような構成とした。
本発明の露光方法は、上述の本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造方法により製造したワイヤーグリッド偏光子を介して光源からの照射光を被露光体に照射する露光方法において、記ワイヤーグリッド偏光子の前記ワイヤー部の長手方向に沿って前記被露光体と前記ワイヤーグリッド偏光子互いに相対的に移動させるような構成とした。
本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造用部材の修正方法は、ワイヤーグリッド偏光子の製造に使用する部材の欠陥箇所、特に製造したワイヤーグリッド偏光子に白欠陥を生じるような欠陥箇所を、高額な修正装置を用いることなく、欠陥検査で得られた情報と関連付けることにより個々に簡便に修正することができる。
また、本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造方法は、白欠陥のないワイヤーグリッド偏光子を、個々のワイヤーグリッド偏光子における欠陥修正を行うことなく、高いスループットで製造することが可能である。
また、本発明の露光方法は、白欠陥のないワイヤーグリッド偏光子を使用することにより、仮にワイヤーグリッド偏光子に黒欠陥が存在しても、黒欠陥の周辺部から出射される直線偏光によって補うことができ、被露光体に対して安定した露光を行うことが可能である。
図1は、ワイヤーグリッド偏光子の一例を示す平面図である。 図2は、図1に示されるワイヤーグリッド偏光子のI−I線における縦断面図である。 図3は、本発明の露光方法を説明するための図面である。 図4は、図1および図2に示されるワイヤーグリッド偏光子において、白欠陥が存在する場合を説明するための図である。 図5は、ワイヤーグリッド偏光子の製造用のインプリント用モールドが備える凹凸構造の例を示す部分平面図である。 図6は、図5に示されるインプリント用モールドのII−II線における縦断面図である。 図7は、欠陥を有するインプリント用モールドを使用したワイヤーグリッド偏光子の製造例を示す工程図である。 図8は、本発明による欠陥箇所の修正が行われたインプリント用モールドの部分平面図である。 図9は、図8に示されるインプリント用モールドのIII−III線における縦断面図である。 図10は、本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造方法の一実施形態を示す工程図である。 図11は、図10に示すように製造されたワイヤーグリッド偏光子の平面図である。 図12は、ワイヤーグリッド偏光子の製造用のフォトマスクが備える遮光部の例を示す部分平面図である。 図13は、図12に示されるフォトマスクのV−V線における縦断面図である。 図14は、欠陥を有するフォトマスクを使用したワイヤーグリッド偏光子の製造例を示す工程図である。 図15は、本発明による欠陥箇所の修正が行われたフォトマスクの部分平面図である。 図16は、図15に示されるフォトマスクのVI−VI線における縦断面図である。 図17は、本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造方法の他の実施形態を示す工程図である。 図18は、図17に示すように製造されたワイヤーグリッド偏光子の平面図である。 図19は、ワイヤーグリッド偏光子の製造用のフォトマスクが備える遮光部の例を示す部分平面図である。 図20は、図19に示されるフォトマスクのVIII−VIII線における縦断面図である。 図21は、欠陥を有するフォトマスクを使用したワイヤーグリッド偏光子の製造例を示す工程図である。 図22は、本発明による欠陥箇所の修正が行われたフォトマスクの部分平面図である。 図23は、図22に示されるフォトマスクのIX−IX線における縦断面図である。 図24は、本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造方法の他の実施形態を示す工程図である。 図25は、図24に示すように製造されたワイヤーグリッド偏光子の平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
尚、図面は模式的または概念的なものであり、各部材の寸法、部材間の大きさの比等は、必ずしも現実のものと同一とは限らず、また、同じ部材等を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比が異なって表される場合もある。
図1は、ワイヤーグリッド偏光子の一例を示す平面図であり、図2は、図1に示されるワイヤーグリッド偏光子のI−I線における縦断面図である。図1および図2において、ワイヤーグリッド偏光子11は、透明基板12の一方の面12aにグリッド領域13が設定されている。このグリッド領域13にはグリッド材料層14が位置しており、グリッド材料層14にはライン形状の開口部16が所望のピッチで複数配列されて形成されている。そして、開口部16間に位置するグリッド材料層14であるワイヤー部17と開口部16によりワイヤーグリッド15が構成されている。尚、図1では、グリッド領域13に斜鎖線を付して示しており、このグリッド領域13の全域には、矢印Aで示される方向に延設されたライン形状の開口部16が形成されている。また、図1では、このようなグリッド領域13の一部を拡大して平面図で示しており、この拡大平面図ではワイヤー部17に斜線を付している。
ライン形状の開口部16のライン幅W1は、ワイヤーグリッド偏光子に使用する光のピーク波長に応じて設定することができ、例えば、10〜100nmの範囲内で適宜設定することができ、開口部16間に位置するワイヤー部17の幅W2も、10〜100nmの範囲内で適宜設定することができる。
このようなワイヤーグリッド偏光子11を構成する透明基板12としては、例えば、石英ガラス、合成石英、フッ化マグネシウム等のリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。
尚、本発明において透明とは、波長200〜400nmにおける光線透過率が50%以上、好ましくは70%以上であることを意味する。光線透過率の測定は、日本分光(株)製 V−650を用いて行うことができる。
また、ワイヤーグリッド15を構成するワイヤー部17の材質(グリッド材料層14の材質)としては、例えば、アルミニウム、金、銀、銅、珪素化モリブデン、酸化チタン等の金属、金属化合物等の導電性材料、誘電性材料を挙げることができ、これらのいずれかを単独で、あるいは、組み合わせで使用することができる。このようなワイヤー部17の厚みは、10〜500nmの範囲で適宜設定することができる。
本発明の露光方法では、ワイヤーグリッドを構成するワイヤー部が欠損した欠陥が存在しないワイヤーグリッド偏光子を使用し、ワイヤーグリッド偏光子のワイヤー部の長手方向に沿って被露光体とワイヤーグリッド偏光子を相対的に移動させながら、光源からの照射光をワイヤーグリッド偏光子を介して被露光体に照射する。図1、図2に示されるワイヤーグリッド偏光子11は、ワイヤーグリッド15を構成するワイヤー部17が欠損した欠陥(白欠陥)が存在しないものであり、本発明の露光方法に使用することができる。図3は、このようなワイヤーグリッド偏光子11を使用した本発明の露光方法を示す図面であり、光源1の下方にワイヤーグリッド偏光子11を配設する。このワイヤーグリッド偏光子11は、ワイヤー部17の長手方向が図示の矢印Aで示される方向である。そして、光源1から光をワイヤーグリッド偏光子11に照射した状態で、被露光体10を載置したステージを矢印a方向に移動させることにより、ワイヤーグリッド偏光子11を透過した直線偏光を被露光体10に照射する。光源1は、所望の中心波長を有する光をワイヤーグリッド偏光子11のグリッド領域13を照射可能なものであれば特に制限はなく、図示例のような面光源であってもよく、また、ライン状の光源と反射鏡を組み合わせた光源等であってもよい。
尚、本発明の露光方法では、複数のワイヤーグリッド偏光子を、ワイヤー部17の長手方向が同一となるように、例えば、ワイヤー部17の長手方向の相違が5°以下となるように配置して使用することができる。但し、後述する本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造用部材の修正方法より欠陥を修正し、この製造用部材を使用して製造したワイヤーグリッド偏光子を複数使用する場合、被露光体とワイヤーグリッド偏光子との相対的な移動方向において、欠陥修正箇所が同一線上に位置しないように複数のワイヤーグリッド偏光子を配置する。
ここで、図4に示されるように、ワイヤーグリッド15を構成するワイヤー部17が欠損した欠陥(白欠陥)、および、ワイヤー部17の間隙部位(開口部16)に遮光性の異物等が位置するような欠陥(黒欠陥)が存在するワイヤーグリッド偏光子を本発明の露光方法に使用した場合の不具合を説明する。
図4(A)に示されるワイヤーグリッド偏光子11Dには、ワイヤーグリッド15を構成するワイヤー部17の一部に欠損箇所である白欠陥18Wと、ワイヤー部17の間隙部位(開口部16)に遮光性の異物等が位置する黒欠陥18Bが存在している。このような白欠陥18W、黒欠陥18Bが存在するワイヤーグリッド偏光子11を介して被露光体を露光、例えば、ワイヤーグリッド偏光子11Dを介して紫外線を配向膜形成用の光硬化性樹脂組成物に照射する場合、本発明の露光方法では、ワイヤーグリッド偏光子11Dのワイヤー部17の長手方向に沿って被露光体を移動させながら露光するので、黒欠陥18Bによる影響が、黒欠陥18Bの周辺部から出射される直線偏光によって補われ、所望の異方性を光硬化性樹脂組成物にもたせることができる。しかし、ワイヤー部17の長手方向に沿ってワイヤーグリッド偏光子11Dと光硬化性樹脂組成物とを相対的に移動させても、白欠陥18Wが存在する箇所から無偏光光が光硬化性樹脂組成物に照射されてしまう。これにより、図4(B)に示されるように、形成された配向膜10には、無偏光光が照射され正常な配向がなされていない欠陥箇所10′(図示例では鎖線で示している)が生じる。このため、本発明の露光方法では、ワイヤーグリッド偏光子11Dにおける白欠陥18Wの存在を排除することが重要となる。しかし、ワイヤーグリッド偏光子11Dに存在する白欠陥18Wは、ワイヤーグリッド偏光子11Dが製造された後に生じることは希であり、ワイヤーグリッド偏光子11Dの製造用部材に存在する欠陥が白欠陥の主原因となる。
以下に、ワイヤーグリッド偏光子の製造用部材に存在する欠陥と、本発明による製造用部材の修正方法を説明する。
<製造用部材がインプリント用モールドの場合>
図5〜図7は、ワイヤーグリッド偏光子の製造用部材がインプリント用モールドであり、このインプリント用モールドに存在する欠陥を説明するための図である。
図5は、ワイヤーグリッド偏光子の製造用のインプリント用モールドが備える凹凸構造の例を示す部分平面図であり、図6は、図5に示されるインプリント用モールドのII−II線における縦断面図である。インプリント用モールド21は、基材22と、この基材22の一方の面の所望の領域に形成された凹凸構造23を有している。凹凸構造23は、矢印A方向に沿ったライン形状の凹部23aと、このような凹部23aを画定する凸部23bを有している。図5では、凹凸構造23を構成する凸部23bに斜線を付して示している。インプリント用モールド21を構成する基材22の材質は、特に制限はなく、例えば、ワイヤーグリッド偏光子の製造に使用する硬化性レジストが光硬化性である場合には、これを硬化させるための照射光が透過可能な材料を用いることができ、例えば、石英ガラス、珪酸系ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、アクリルガラス等のガラス類の他、サファイアや窒化ガリウム、更にはポリカーボネート、ポリスチレン、アクリル、ポリプロピレン等の樹脂、あるいは、これらの任意の積層材、可撓性を有するものを用いることができる。また、使用する硬化性レジストが光硬化性ではない場合や、ワイヤーグリッド偏光子を構成する透明基板側から硬化性レジストを硬化させるための光を照射可能である場合には、基材22は光透過性を具備しなくてもよく、上記の材料以外に、例えば、シリコンやニッケル、チタン、アルミニウム等の金属およびこれらの合金、酸化物、窒化物、あるいは、これらの任意の積層材を用いることができる。
この例では、インプリント用モールド21は、モールド製造時のパターン欠陥や異物付着等の理由により、隣接する凸部23bが繋がっている黒欠陥24Bと、凹凸構造23を構成する凸部23bの一部が欠損している白欠陥24Wが存在する状態を示している。
図7は、このような欠陥を有するインプリント用モールド21を、インプリントリソグラフィ方法において使用することにより、ワイヤーグリッド偏光子を製造する例を示す工程図である。この図7には、図6に示すインプリント用モールド21の断面が示されている。まず、透明基板12の面12a上にグリッド材料層14を形成し、このグリッド材料層14上に硬化性レジスト101を供給する。次いで、インプリント用モールド21と透明基板12とを近接させて、インプリント用モールド21と硬化性レジスト101とを接触させることにより、インプリント用モールド21の凹凸構造23の凹部23a内に硬化性レジストを展開する(図7(A))。
次に、硬化性レジスト101を硬化した後、インプリント用モールド21を離型する。これにより、グリッド材料層14上にエッチングレジスト層102が形成された状態となる(図7(B))。このように形成されたエッチングレジスト層102には、インプリント用モールド21の凹凸構造23の凹部23aが転写された凸部パターン103が存在するとともに、インプリント用モールド21に存在する黒欠陥24Bに起因した凸部パターンの欠損部位103′、白欠陥24Wに起因した凸部パターンの繋がり部位104が生じている。尚、図7(B)は、インプリント用モールド21の凸部23bと透明基板12との間に生じる残膜を除去した状態を示している。
次いで、エッチングレジスト層102をエッチングマスクとしてグリッド材料層14をエッチングし、これにより開口部16を形成することにより、開口部16とワイヤー部17を有するワイヤーグリッド15が形成され、ワイヤーグリッド偏光子11Dが得られる(図7(C))。このワイヤーグリッド偏光子11Dには、インプリント用モールド21に存在する黒欠陥24Bに起因したワイヤー部17の欠損部位である白欠陥18Wと、白欠陥24Wに起因したワイヤー部17の繋がり部位である黒欠陥18Bが存在している。したがって、このようなワイヤーグリッド偏光子11Dは、本発明の露光方法に使用することはできない。
上記のような欠陥を有するインプリント用モールド21を例として、本発明の修正方法の一実施形態を説明する。
本発明では、外観検査工程において、インプリント用モールド21の欠陥の種類を判別し、欠陥箇所を特定する。インプリント用モールド21の欠陥の種類には、上記のように、隣接する凸部23bが繋がっている黒欠陥24Bと、凹凸構造23を構成する凸部23bの一部が欠損している白欠陥24Wとが存在するので、インプリント用モールド21の凹凸構造23に欠陥が存在する場合、黒欠陥であるか白欠陥であるかを判別する。また、凹凸構造23に存在する欠陥箇所の特定では、例えば、欠陥の位置座標を特定することができ、また、欠陥が存在する領域を特定してもよい。このような外観検査は、例えば、XYステージ上にインプリント用モールド21を載置し走査型電子顕微鏡を用いて行うことができる。また、XYステージ上にインプリント用モールド21を載置し、透過率測定器により計測スポット内の透過率変化を測定することにより外観検査を行ってもよい。この場合、計測スポット内に白欠陥が存在すると、透過率が正常部における透過率よりも上昇し、計測スポット内に黒欠陥が存在すると、透過率が正常部における透過率よりも下降するので、透過率変化を測定することにより白欠陥、黒欠陥の存在を検出することができる。計測スポットの寸法は、適宜設定することができ、例えば、直径数μm程度として、欠陥が存在する領域を特定することができる。
次に、欠陥修正工程において、まず修正が必要な欠陥箇所を決定する。上記のような外観検査工程において検出された黒欠陥24B、白欠陥24Wの中で、黒欠陥24Bは、インプリント用モールド21を使用することにより製造されるワイヤーグリッド偏光子11Dに白欠陥18Wを生じさせる原因となる欠陥である。そして、上述のように、ワイヤーグリッド偏光子11Dに白欠陥18Wが存在することにより、ワイヤーグリッド偏光子11Dを介した紫外線照射において、無偏光光が照射されることとなり、形成された配向膜に、正常な配向がなされていない欠陥箇所が生じることとなる。このため、ワイヤーグリッド偏光子11Dにおける白欠陥18Wの原因となるインプリント用モールド21の黒欠陥24Bは、修正が必要な欠陥箇所となる。
尚、黒欠陥であっても、隣接する凸部23bが繋がっている箇所の寸法が極微小であり、インプリント用モールド21を使用することにより製造するワイヤーグリッド偏光子に白欠陥18Wを生じさせる原因とはならない場合には、修正が必要な欠陥箇所から除外することができる。但し、このような極微小な黒欠陥が他の異物等の付着の起点となって、修正が必要な欠陥箇所に成長する可能性もあるため、極微小な黒欠陥を修正が必要な欠陥箇所に含めることに何ら制限はない。
また、インプリント用モールド21の白欠陥24Wは、そのまま残存させても、後述のように、ワイヤーグリッド偏光子の製造において特に支障を来すことはないが、例えば、レーザアシストCVD、集束イオンビームアシストCVD、電子線アシストCVD等により、白欠陥24Wのみにピンポイントで遮光材料を堆積することにより修正を行うことを排除するものではない。
次に、修正が必要な欠陥箇所を含む所望の領域のパターンを消滅させる。図8は、本発明による欠陥箇所の修正が行われたインプリント用モールドの部分平面図であり、図9は、図8に示されるインプリント用モールドのIII−III線における縦断面図である。図8および図9に示される欠陥修正後のインプリント用モールド21Rは、凹凸構造23の修正が必要な欠陥箇所24Bを含む所望の領域25(図8において二点鎖線で囲まれる領域)を、凹凸構造23の凹部23aと同等以上の深さを有する凹部23a′とすることによりパターンを消滅させたものである。図9(A)に示される例では、凹部23a′の深さが凹凸構造23の凹部23aと同じものであり、図9(B)に示される例では、凹部23a′の深さが凹凸構造23の凹部23aよりも大きいものである。
上記の欠陥箇所24Bを含む所望の領域25は、黒欠陥である欠陥箇所24Bの原因である隣接する凸部23bを繋げている部位を含むように適宜設定することができ、このようなパターンを消滅させる領域25の幅は、数百nm〜数μmであってよい。例えば、欠陥箇所の座標を特定している場合には、特定された欠陥箇所の座標を基に、領域25の座標を決定することができる。例えば、修正最小寸法が1μmオーダーの修正装置を用いて、凹凸構造23を構成する凸部23bを除去することにより、あるいは、凹凸構造23を構成する凸部23bを除去した後に更に基材22を所定の深さまで除去することにより、凹部23a′を形成し、これによりパターンを消滅させることができる。使用する修正装置としては、例えば、集束イオンビーム、電子線で所望部位を除去する装置、原子間力顕微鏡のプローブを用いて物理的に削る装置等を挙げることができる。
尚、図示例のインプリント用モールド21Rは、白欠陥24Wがそのまま残存する例となっている。
このような本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造用部材の修正方法は、ワイヤーグリッド偏光子の製造に使用する部材の欠陥箇所、特に製造したワイヤーグリッド偏光子に白欠陥を生じるような欠陥箇所を、高額な修正装置を用いることなく、欠陥検査で得られた情報と関連付けることにより個々に簡便に修正することができる。
図10は、本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造方法の一実施形態を示す工程図である。このワイヤーグリッド偏光子の製造例は、本発明により欠陥箇所の修正が行われたインプリント用モールド21R(図9(A)参照)を、インプリントリソグラフィ方法において使用することによりワイヤーグリッド偏光子を製造する例である。まず、一方の面12a上にグリッド材料層14を形成した透明基板12のグリッド材料層14上に、硬化性レジスト101を供給し、インプリント用モールド21Rと透明基板12とを近接させて、インプリント用モールド21Rと硬化性レジスト101とを接触させることにより、インプリント用モールド21Rの凹凸構造23の凹部23a、凹部23a′内に硬化性レジストを展開する(図10(A))。
硬化性レジスト101は、後述のエッチングレジスト層102が、グリッド材料層14のエッチングにおいてエッチング耐性を発現するものであり、従来の硬化性のエッチングレジスト材料から、グリッド材料層14の材質等に応じて適宜選択することができる。硬化性レジスト101の供給は、例えば、インクジェット法、ディスペンス法等の公知の手段を用いて行うことができる。また、グリッド材料層14上に金属薄膜を形成し、この金属薄膜を後述のエッチングレジスト層102を介してエッチングすることによりハードマスクを形成し、このハードマスクを介してグリッド材料層14をエッチングするようにしてもよい。
次に、硬化性レジスト101を硬化した後、インプリント用モールド21Rを離型する。これにより、グリッド材料層14上にエッチングレジスト層102が形成された状態となる(図10(B))。このように形成されたエッチングレジスト層102には、インプリント用モールド21Rの凹凸構造23の凹部23aが転写された凸部パターン103が存在するとともに、インプリント用モールド21Rに存在する白欠陥24Wに起因した凸部パターンの繋がり部位104と、修正箇所の凹部23a′に起因した凸部パターンの繋がり部位105が存在している。
次いで、エッチングレジスト層102をエッチングマスクとしてグリッド材料層14をエッチングすることにより開口部16を形成する。これにより、開口部16とワイヤー部17を有するワイヤーグリッド15が形成され、ワイヤーグリッド偏光子11Rが得られる(図10(C))。図11は、このように製造されたワイヤーグリッド偏光子11Rの平面図であり、上述の図1に相当するものである。したがって、ワイヤーグリッド偏光子11Rは、透明基板12の一方の面12aにグリッド領域13が設定されており、グリッド領域13にはグリッド材料層14が位置している。このグリッド材料層14にはライン形状の開口部16が所望のピッチで複数配列されて形成されており、開口部16間に位置するグリッド材料層14であるワイヤー部17と開口部16によりワイヤーグリッド15が構成されている。尚、図11では、グリッド領域13に斜鎖線を付しており、このグリッド領域13の一部を拡大して平面図で示しており、図10(C)は、この拡大平面図のIV−IV線における縦断面図である。
図10(C)および図11に示されるように、ワイヤーグリッド偏光子11Rには、インプリント用モールド21Rに存在する白欠陥24Wに起因したワイヤー部17の繋がり部位である黒欠陥18Bと、インプリント用モールド21Rの修正箇所の凹部23a′に起因した黒欠陥18B′が存在している。このように、インプリント用モールド21Rの凹部23a′は、ワイヤーグリッド偏光子11Rでは、黒欠陥となり、白欠陥の発生原因とはならず、白欠陥のないワイヤーグリッド偏光子の製造が可能となる。
このような本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造方法は、個々のワイヤーグリッド偏光子における欠陥修正を行うことなく、白欠陥のないワイヤーグリッド偏光子を高いスループットで製造することが可能である。
<製造用部材がネガ型感光性レジストを使用するフォトマスクの場合>
図12〜図14は、ワイヤーグリッド偏光子の製造用部材がネガ型感光性レジストを使用するフォトマスクであり、このフォトマスクに存在する欠陥を説明するための図である。
図12は、ワイヤーグリッド偏光子の製造用のフォトマスクが備える遮光部の例を示す部分平面図であり、図13は、図12に示されるフォトマスクのV−V線における縦断面図である。フォトマスク41は、基材42と、この基材42の一方の面の所望の領域に形成された遮光部43を有している。図12では、遮光部43に斜線を付して示している。フォトマスク41を構成する基材42の材質は、特に制限はなく、ネガ型感光性レジストを露光するための照射光が透過可能な材料を用いることができる。
この例では、フォトマスク41は、遮光部形成時に異物付着等の理由により、隣接する遮光部43が繋がっている黒欠陥44Bと、遮光部43の一部が欠損している白欠陥44Wが存在する状態を示している。
図14は、このような欠陥を有するフォトマスク41を、フォトリソグラフィ方法において使用することにより、ワイヤーグリッド偏光子を製造する例を示す工程図である。この図14には、図13に示すフォトマスク41の断面が示されている。まず、透明基板12の面12a上にグリッド材料層14を形成し、このグリッド材料層14上にネガ型感光性レジストを塗布することによりレジスト層201を形成する。次いで、フォトマスク41を介してレジスト層201を露光する(図14(A))。
次に、露光後のレジスト層201を現像することにより未露光部位を除去する。これにより、グリッド材料層14上にエッチングレジスト層202が形成された状態となる(図14(B))。このように形成されたエッチングレジスト層202には、フォトマスク41の遮光部43間を透過した光で硬化することにより形成されたレジストパターン203が存在し、また、フォトマスク41に存在する黒欠陥44Bに起因したレジストパターンの欠損部位203′、白欠陥44Wに起因したレジストパターンの繋がり部位204が存在している。
次いで、エッチングレジスト層202をエッチングマスクとしてグリッド材料層14をエッチングすることにより開口部16を形成する。これにより、開口部16とワイヤー部17を有するワイヤーグリッド15が形成され、ワイヤーグリッド偏光子11Dが得られる(図14(C))。このワイヤーグリッド偏光子11Dには、フォトマスク41に存在する黒欠陥44Bに起因したワイヤー部17の欠損部位である白欠陥18Wと、白欠陥44Wに起因したワイヤー部17の繋がり部位である黒欠陥18Bとが存在している。したがって、このようなワイヤーグリッド偏光子11Dは、本発明の露光方法に使用することはできない。
上記のような欠陥を有するフォトマスク41を例として、本発明の修正方法の一実施形態を説明する。
本発明では、外観検査工程において、フォトマスク41の欠陥の種類を判別し、欠陥箇所を特定する。フォトマスク41の欠陥の種類には、上記のように、隣接する遮光部43が繋がっている黒欠陥44Bと、遮光部43の一部が欠損している白欠陥44Wとが存在するので、フォトマスク41に欠陥が存在する場合、黒欠陥であるか白欠陥であるかを判別する。また、フォトマスク41に存在する欠陥箇所の特定では、例えば、欠陥の位置座標を特定することができ、また、欠陥が存在する領域を特定してもよい。このような外観検査は、例えば、XYステージ上にフォトマスク41を載置し走査型電子顕微鏡を用いて行うことができる。また、XYステージ上にフォトマスク41を載置し、透過率測定器により計測スポット内の透過率変化を測定することにより外観検査を行ってもよい。この場合、計測スポット内に白欠陥が存在すると、透過率が正常部における透過率よりも上昇し、計測スポット内に黒欠陥が存在すると、透過率が正常部における透過率よりも下降するので、透過率変化を測定することにより白欠陥、黒欠陥の存在を検出することができる。計測スポットの寸法は、適宜設定することができ、例えば、直径数μm程度として、欠陥が存在する領域を特定することができる。
次に、欠陥修正工程において、まず修正が必要な欠陥箇所を決定する。上記のような外観検査工程において検出された黒欠陥44B、白欠陥44Wの中で、黒欠陥44Bは、図14に示すように、フォトマスク41を使用することにより製造されるワイヤーグリッド偏光子11Dに白欠陥18Wを生じさせる原因となる欠陥である。そして、上述のように、ワイヤーグリッド偏光子11Dに白欠陥18Wが存在することにより、ワイヤーグリッド偏光子11Dを介した紫外線照射において、無偏光光が照射されることとなり、形成された配向膜に、正常な配向がなされていない欠陥箇所が生じることとなる。このため、ワイヤーグリッド偏光子11Dにおける白欠陥18Wの原因となるフォトマスク41の黒欠陥44Bは、修正が必要な欠陥箇所となる。
尚、黒欠陥であっても、隣接する遮光部43が繋がっている箇所の寸法が極微小であり、フォトマスク41を使用することにより製造するワイヤーグリッド偏光子に白欠陥18Wを生じさせる原因とはならない場合には、修正が必要な欠陥箇所から除外することができる。但し、このような極微小な黒欠陥が他の異物等の付着の起点となって、修正が必要な欠陥箇所に成長する可能性もあるため、極微小な黒欠陥を修正が必要な欠陥箇所に含めることに何ら制限はない。
また、フォトマスク41に白欠陥44Wが存在する場合、この白欠陥44Wは、そのまま残存させても、ワイヤーグリッド偏光子の製造において白欠陥を生じる原因とはならないが、例えば、レーザアシストCVD、集束イオンビームアシストCVD、電子線アシストCVD等により、白欠陥44Wのみにピンポイントで遮光材料を堆積して修正を行うことを排除するものではない。
次に、修正が必要な欠陥箇所を含む所望の領域のパターンを消滅させる。図15は、本発明による欠陥箇所の修正が行われたフォトマスクの部分平面図であり、図16は、図15に示されるフォトマスクのVI−VI線における縦断面図である。図15および図16に示される欠陥修正後のフォトマスク41Rは、修正が必要な欠陥箇所44Bを含む所望の領域45(図15において二点鎖線で囲まれる領域)において、遮光部43を除去することによりパターンを消滅させたものである。
上記の領域45は、隣接する遮光部43を繋げている黒欠陥44Bを含むように適宜設定することができ、このようなパターンを消滅させる領域45の幅は、数百nm〜数μmであってよい。例えば、欠陥箇所の座標を特定している場合には、特定された欠陥箇所の座標を基に、領域45の座標を決定することができる。例えば、修正最小寸法が1μmオーダーの修正装置を用いて遮光部43を除去することにより、パターンを消滅させることができる。使用する修正装置としては、例えば、集束イオンビーム、電子線で所望部位を除去する装置、原子間力顕微鏡のプローブを用いて物理的に削る装置等を使用することができる。尚、図示例のフォトマスク41Rは、白欠陥44Wがそのまま残存する例となっている。
このような本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造用部材の修正方法は、ワイヤーグリッド偏光子の製造に使用する部材の欠陥箇所、特に製造したワイヤーグリッド偏光子に白欠陥を生じるような欠陥箇所を、高額な修正装置を用いることなく、欠陥検査で得られた情報と関連付けて個々に簡便に修正することができる。
図17は、本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造方法の他の実施形態を示す工程図である。このワイヤーグリッド偏光子の製造例は、本発明により欠陥箇所の修正が行われたフォトマスク41Rを、フォトリソグラフィ方法において使用することにより、ワイヤーグリッド偏光子を製造する例であり、この図17には、図16に示すフォトマスク41Rの断面が示されている。まず、一方の面12a上にグリッド材料層14を形成した透明基板12のグリッド材料層14上に、ネガ型感光性レジストを塗布することによりレジスト層201を形成する。次いで、フォトマスク41Rを介してレジスト層201を露光する(図17(A))。
ネガ型感光性レジストは、後述のエッチングレジスト層202が、グリッド材料層14のエッチングにおいてエッチング耐性を発現するものであり、従来のネガ型感光性のエッチングレジスト材料から、グリッド材料層14の材質等に応じて適宜選択することができる。レジスト層201の形成は、スピンコート法、ディスペンスコート法、ディップコート法、スプレーコート法、インクジェット法等の公知の塗布手段を用いて行うことができる。また、グリッド材料層14上に金属薄膜を形成し、この金属薄膜を後述のエッチングレジスト層202を介してエッチングすることによりハードマスクを形成し、このハードマスクを介してグリッド材料層14をエッチングするようにしてもよい。
次に、露光後のレジスト層201を現像することにより未露光部位を除去する。これにより、グリッド材料層14上にエッチングレジスト層202が形成された状態となる(図17(B))。このように形成されたエッチングレジスト層202には、フォトマスク41Rの遮光部43間を透過した光で露光され形成されたレジストパターン203が存在するとともに、フォトマスク41Rに存在する白欠陥44Wに起因したレジストパターン203の繋がり部位204と、フォトマスク41Rの修正箇所(遮光部43を除去した領域45)に起因したレジストパターンの繋がり部位205が存在している。
次いで、エッチングレジスト層202をエッチングマスクとしてグリッド材料層14をエッチングすることにより開口部16を形成する。これにより、開口部16とワイヤー部17を有するワイヤーグリッド15が形成され、ワイヤーグリッド偏光子11Rが得られる(図17(C))。図18は、このように製造されたワイヤーグリッド偏光子11Rの平面図であり、上述の図1に相当するものである。したがって、ワイヤーグリッド偏光子11Rは、透明基板12の一方の面12aにグリッド領域13が設定されており、グリッド領域13にはグリッド材料層14が位置している。このグリッド材料層14にはライン形状の開口部16が所望のピッチで複数配列されて形成されており、開口部16間に位置するグリッド材料層14であるワイヤー部17と開口部16によりワイヤーグリッド15が構成されている。尚、図18では、グリッド領域13に斜鎖線を付しており、このグリッド領域13の一部を拡大して平面図で示しており、図17(C)は、この拡大平面図のVII−VII線における縦断面図である。
図17(C)および図18に示されるように、ワイヤーグリッド偏光子11Rには、フォトマスク41Rに存在する白欠陥44Wに起因したワイヤー部17の繋がり部位である黒欠陥18Bと、フォトマスク41Rの修正箇所に起因した黒欠陥18B′が存在している。このように、フォトマスク41Rの修正箇所(遮光部43を除去した領域45)は、ワイヤーグリッド偏光子11Rでは、黒欠陥となり、白欠陥の発生原因とはならず、白欠陥のないワイヤーグリッド偏光子の製造が可能となる。
このような本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造方法は、個々のワイヤーグリッド偏光子における欠陥修正を行うことなく、白欠陥のないワイヤーグリッド偏光子を高いスループットで製造することが可能である。
<製造用部材がポジ型感光性レジストを使用するフォトマスクの場合>
図19〜図21は、ワイヤーグリッド偏光子の製造用部材がポジ型感光性レジストを使用するフォトマスクであり、このフォトマスクに存在する欠陥を説明するための図である。
図19は、ワイヤーグリッド偏光子の製造用のフォトマスクが備える遮光部の例を示す部分平面図であり、図20は、図19に示されるフォトマスクのVIII−VIII線における縦断面図である。フォトマスク61は、基材62と、この基材62の一方の面の所望の領域に形成された遮光部63を有している。図19では、遮光部63に斜線を付して示している。フォトマスク61を構成する基材62の材質は、特に制限はなく、ポジ型感光性レジストを露光するための照射光が透過可能な材料を用いることができる。
この例では、フォトマスク61は、遮光部63の一部が欠損している白欠陥64Wと、遮光部形成時に異物付着等の理由により、隣接する遮光部63が繋がっている黒欠陥64Bが存在する状態を示している。
図21は、このような欠陥を有するフォトマスク61を、フォトリソグラフィ方法において使用することにより、ワイヤーグリッド偏光子11を製造する例を示す工程図であり、この図21には、図20に示すフォトマスク61の断面が示されている。まず、透明基板12の面12a上にグリッド材料層14を形成し、次に、このグリッド材料層14上にポジ型感光性レジストを塗布することによりレジスト層301を形成する。次いで、フォトマスク61を介してレジスト層301を露光する(図21(A))。
次に、露光後のレジスト層301を現像することにより露光部位を除去する。これにより、グリッド材料層14上にエッチングレジスト層302が形成された状態となる(図21(B))。このように形成されたエッチングレジスト層302には、フォトマスク61の遮光部63に対応する未露光部位に形成されたレジストパターン303が存在するとともに、フォトマスク61に存在する白欠陥64Wに起因したレジストパターンの欠損部位303′と、黒欠陥64Bに起因したレジストパターンの繋がり部位304が存在している。
次いで、エッチングレジスト層302をエッチングマスクとしてグリッド材料層14をエッチングすることにより開口部16を形成する。これにより、開口部16とワイヤー部17を有するワイヤーグリッド15が形成され、ワイヤーグリッド偏光子11Dが得られる(図21(C))。このワイヤーグリッド偏光子11Dには、フォトマスク61に存在する白欠陥64Wに起因したワイヤー部17の欠損部位である白欠陥18Wと、黒欠陥64Bに起因したワイヤー部17の繋がり部位である黒欠陥18Bとが存在している。したがって、このようなワイヤーグリッド偏光子11Dは、本発明の露光方法に使用することはできない。
上記のような欠陥を有するフォトマスク61を例として、本発明の修正方法の一実施形態を説明する。
本発明では、外観検査工程において、フォトマスク61の欠陥の種類を判別し、欠陥箇所を特定する。フォトマスク61の欠陥の種類には、上記のように、遮光部63の一部が欠損している白欠陥64Wと、隣接する遮光部63が繋がっている黒欠陥64Bとが存在するので、フォトマスク61に欠陥が存在する場合、白欠陥であるか黒欠陥であるかを判別する。また、フォトマスク61に存在する欠陥箇所の特定では、例えば、欠陥の位置座標を特定することができる。また、欠陥が存在する領域を特定してもよい。このような外観検査は、例えば、XYステージ上にフォトマスク61を載置し走査型電子顕微鏡を用いて行うことができる。また、上述と同様に、XYステージ上にフォトマスク61を載置し、透過率測定器により計測スポット内の透過率変化を測定することにより外観検査を行ってもよい。
次に、欠陥修正工程において、修正が必要な欠陥箇所を決定する。上記のような外観検査工程において検出された白欠陥64W、黒欠陥64Bの中で、白欠陥64Wは、図21に示すように、フォトマスク61を使用することにより製造されるワイヤーグリッド偏光子11Dに白欠陥18Wを生じさせる原因となる欠陥である。そして、上述のように、ワイヤーグリッド偏光子11Dに白欠陥18Wが存在することにより、ワイヤーグリッド偏光子11Dを介した紫外線照射において、無偏光光が照射されることとなり、形成された配向膜に、正常な配向がなされていない欠陥箇所が生じることとなる。このため、ワイヤーグリッド偏光子11Dにおける白欠陥18Wの原因となるフォトマスク61の白欠陥64Wは、修正が必要な欠陥箇所となる。
尚、白欠陥であっても、欠損箇所の寸法が極微小であり、フォトマスク61を使用することにより製造するワイヤーグリッド偏光子11に白欠陥18Wを生じさせる原因とはならない場合には、修正が必要な欠陥箇所から除外することができる。但し、このような極微小な白欠陥を修正が必要な欠陥箇所に含めることに何ら制限はない。
また、フォトマスク61に黒欠陥64Bが存在する場合、この黒欠陥64Bは、そのまま残存させても、ワイヤーグリッド偏光子の製造において白欠陥を生じる原因とはならないが、例えば、集束イオンビーム、電子線で黒欠陥64Bを除去したり、原子間力顕微鏡のプローブを用いて物理的に黒欠陥64Bを削ることを排除するものではない。
次に、修正が必要な欠陥箇所を含む所望の領域のパターンを消滅させる。図22は、本発明による欠陥箇所の修正が行われたフォトマスクの部分平面図であり、図23は、図22に示されるフォトマスクのIX−IX線における縦断面図である。図22および図23に示される欠陥修正後のフォトマスク61Rは、遮光部63の修正が必要な欠陥箇所64Wを含む所望の領域65(二点鎖線で囲まれる領域)を遮光材料66で被覆することによりパターンを消滅させたものである。
上記の欠陥箇所64Wを含む所望の領域65は、白欠陥である遮光部63の欠損部位を含むように適宜設定することができ、このようなパターンを消滅させる領域65の幅は、数百nm〜数μmであってよい。例えば、欠陥箇所の座標を特定している場合には、特定された欠陥箇所の座標を基に、領域65の座標を決定することができる。例えば、修正最小寸法が1μmオーダーの修正装置を用いて遮光部43を除去することにより、パターンを消滅させることができる。使用する修正装置としては、例えば、レーザアシストCVD、集束イオンビームアシストCVD、電子線アシストCVD等のような遮光材料の堆積が化工な装置を使用することができる。尚、図示例のフォトマスク61Rは、黒欠陥64Bがそのまま残存する例となっている。
このような本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造用部材の修正方法は、ワイヤーグリッド偏光子の製造に使用する部材の欠陥箇所、特に製造したワイヤーグリッド偏光子に白欠陥を生じるような欠陥箇所を、高額な修正装置を用いることなく、欠陥検査で得られた情報と関連付けて個々に簡便に修正することができる。
図24は、本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造方法の他の実施形態を示す工程図である。このワイヤーグリッド偏光子の製造例は、フォトリソグラフィ方法で、本発明により欠陥箇所の修正が行われたフォトマスク61Rを使用することによりワイヤーグリッド偏光子11を製造する例であり、この図24には、図23に示すフォトマスク61Rの断面が示されている。まず、一方の面12a上にグリッド材料層14を形成した透明基板12のグリッド材料層14上に、ポジ型感光性レジストを塗布することによりレジスト層301を形成する。次いで、フォトマスク61Rを介してレジスト層301を露光する(図24(A))。
ポジ型感光性レジストは、後述のエッチングレジスト層302が、グリッド材料層14のエッチングにおいてエッチング耐性を発現するものであり、従来のポジ型感光性のエッチングレジスト材料から、グリッド材料層14の材質等に応じて適宜選択することができる。レジスト層301の形成は、スピンコート法、ディスペンスコート法、ディップコート法、スプレーコート法、インクジェット法等の公知の塗布手段を用いて行うことができる。また、グリッド材料層14上に金属薄膜を形成し、この金属薄膜を後述のエッチングレジスト層302を介してエッチングすることによりハードマスクを形成し、このハードマスクを介してグリッド材料層14をエッチングするようにしてもよい。
次に、露光後のレジスト層301を現像することにより露光部位を除去する。これにより、グリッド材料層14上にエッチングレジスト層302が形成された状態となる(図24(B))。このように形成されたエッチングレジスト層302には、フォトマスク61Rの遮光部63に対応する未露光部位に形成されたレジストパターン303が存在するとともに、フォトマスク61Rに存在する黒欠陥64Bに起因したレジストパターンの繋がり部位304と、フォトマスク61Rの修正箇所(遮光部材66で被覆した領域65)に起因したレジストパターンの繋がり部位305が存在している。
次いで、エッチングレジスト層302をエッチングマスクとしてグリッド材料層14をエッチングすることにより開口部16を形成する。これにより、開口部16とワイヤー部17を有するワイヤーグリッド15が形成され、ワイヤーグリッド偏光子11Rが得られる(図24(C))。図25は、このように製造されたワイヤーグリッド偏光子11Rの平面図であり、上述の図1に相当するものである。したがって、ワイヤーグリッド偏光子11Rは、透明基板12の一方の面12aにグリッド領域13が設定されており、このグリッド領域13にはグリッド材料層14が位置しており、このグリッド材料層14にはライン形状の開口部16が所望のピッチで複数配列されて形成されており、開口部16間に位置するグリッド材料層14であるワイヤー部17と開口部16によりワイヤーグリッド15が構成されている。尚、図25では、グリッド領域13に斜鎖線を付しており、このグリッド領域13の一部を拡大して平面図で示しており、図24(C)は、この拡大平面図のX−X線における縦断面図である。
図24(C)および図25に示されるように、ワイヤーグリッド偏光子11Rには、フォトマスク61Rに存在する黒欠陥64Bに起因したワイヤー部17の繋がり部位である黒欠陥18Bと、フォトマスク61Rの修正箇所に起因した黒欠陥18B′が存在している。このように、フォトマスク61Rの修正箇所(遮光部材66で被覆した領域65)は、ワイヤーグリッド偏光子11Rでは、黒欠陥となり、白欠陥の発生原因とはならず、白欠陥のないワイヤーグリッド偏光子の製造が可能となる。
このような本発明のワイヤーグリッド偏光子の製造方法は、個々のワイヤーグリッド偏光子における欠陥修正を行うことなく、白欠陥のないワイヤーグリッド偏光子を高いスループットで製造することが可能である。
上述のワイヤーグリッド偏光子の製造用部材の修正方法、ワイヤーグリッド偏光子の製造方法、ワイヤーグリッド偏光子を使用した露光方法の実施形態は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
種々の用途のワイヤーグリッド偏光子の製造、ワイヤーグリッド偏光子を使用した加工に適用可能である。
11,11D,11R…ワイヤーグリッド偏光子
12…透明基板
13…グリッド領域
14…グリッド材料層
15…ワイヤーグリッド
16…開口部
17…ワイヤー部
18W…白欠陥
18B,18B′…黒欠陥
21,21R…インプリント用モールド
22…基材
23…凹凸構造
23a′…修正箇所である凹部
24W…白欠陥
24B…黒欠陥
41,41R…フォトマスク
43…遮光部
44W…白欠陥
44B…黒欠陥
61,61R…フォトマスク
63…遮光部
64W…白欠陥
64B…黒欠陥
66…遮光部材

Claims (6)

  1. 基板、並びに前記基板の一方の面に設けられた開口部及びワイヤー部を有するワイヤーグリッド偏光子を製造する工程において前記開口部及び前記ワイヤー部を前記基板の一方の面に形成するために用いられる、第1パターン及び第2パターンを含むパターンを有する製造用部材に存在するパターン欠陥を修正する方法であって、
    前記製造用部材に存在する前記パターン欠陥種類が、前記第1パターンの少なくとも一部が欠損している白欠陥であるか、隣接する前記第1パターン同士が繋がっている黒欠陥であるかを判別し、前記パターン欠陥の存在する箇所である欠陥箇所を特定する外観検査工程と、
    前記製造用部材に存在する前記パターン欠陥の種類が前記製造用部材を用いて製造された前記ワイヤーグリッド偏光子に前記ワイヤー部の少なくとも一部が欠損している白欠陥を生じさせる原因となるために前記製造用部材において修正の必要な欠陥である場合に、前記修正の必要な欠陥の欠陥箇所を含む所望の領域の前記パターンのみを消滅させる欠陥修正工程と
    を有することを特徴とするワイヤーグリッド偏光子の製造用部材の修正方法。
  2. 前記製造用部材は、前記第1パターンとしての凸部及び前記第2パターンとしての凹部を含む凹凸構造を有するインプリント用モールドであり、
    前記欠陥修正工程では、前記インプリント用モールドが備える凹凸構造における隣接する前記凸部同士が繋がっている前記黒欠陥の欠陥箇所を含む所望の領域を、前記凹凸構造を構成する前記凹部と同等以上の深さを有する凹部とすることにより、当該所望の領域の前記パターンのみを消滅させることを特徴とする請求項1に記載のワイヤーグリッド偏光子の製造用部材の修正方法。
  3. 前記製造用部材は、前記第1パターンとしての遮光部及び前記第2パターンとしての開口部を有し、ネガ型感光性レジストを使用してレジストパターンを形成するためのフォトマスクであり、
    前記欠陥修正工程では、前記フォトマスクにおいて修正する必要のある、隣接する前記遮光部同士が繋がっている前記黒欠陥の欠陥箇所を含む所望の領域において、前記遮光部を除去することにより、当該所望の領域の前記パターンのみを消滅させることを特徴とする請求項1に記載のワイヤーグリッド偏光子の製造用部材の修正方法。
  4. 前記製造用部材は、前記第1パターンとしての遮光部及び前記第2パターンとしての開口部を有し、ポジ型感光性レジストを使用してレジストパターンを形成するためのフォトマスクであり、
    前記欠陥修正工程では、前記フォトマスクにおいて修正する必要のある、前記遮光部の少なくとも一部が欠損している前記白欠陥の欠陥箇所を含む所望の領域を遮光材料で被覆することにより、当該所望の領域の前記パターンのみを消滅させることを特徴とする請求項1に記載のワイヤーグリッド偏光子の製造用部材の修正方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の修正方法により前記パターン欠陥が修正された前記製造用部材を用いて、一の面にグリッド材料層を備える透明基板の該グリッド材料層上にレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをエッチングマスクとして前記グリッド材料層をエッチングすることにより開口部及びワイヤー部を有するワイヤーグリッドを形成する工程と
    を有ることを特徴とするワイヤーグリッド偏光子の製造方法。
  6. 請求項5に記載のワイヤーグリッド偏光子の製造方法により製造したワイヤーグリッド偏光子を介して光源からの照射光を被露光体に照射する露光方法において、
    記ワイヤーグリッド偏光子の前記ワイヤー部の長手方向に沿って前記被露光体と前記ワイヤーグリッド偏光子互いに相対的に移動させることを特徴とする露光方法。
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