JP6471051B2 - エアバッグ装置の取付構造 - Google Patents

エアバッグ装置の取付構造

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本発明は、エアバッグ装置を車体側に設けられた固定部に取り付けるエアバッグ装置の取付構造に関する。
従来、自動車等の車両には、車両が衝突した際の衝撃から乗員を保護するために、様々なエアバッグ装置が装備されている。車両に装備されるエアバッグ装置としては、例えばステアリングホイールに備えられる運転席用のエアバッグ装置や、インストルメントパネルに備えられる助手席用のエアバッグ装置が知られており、またその他に、側面衝突時の衝撃等から乗員を保護するものとして、座席の側方に膨張展開するサイドエアバッグ装置や、車両のルーフサイド部から下方にカーテン状に膨張展開するカーテンエアバッグ装置なども知られている。更に近年では、車両に衝突する歩行者の保護を図るために、エアバッグ装置が車両のボンネットとフロントガラスの間のカウル部分に搭載されることもある。
ステアリングホイールに装備される運転席用のエアバッグ装置は、一般に、エアバッグ本体(袋体)と、エアバッグ本体にガスを供給するインフレータと、エアバッグ本体及びインフレータが固定されるリテーナと、エアバッグ本体を被覆するカバー体とを有するとともに、これらを収容して保持(又は支持)するケース体となる保持プレート(バックプレート又はベースプレートとも言う)とを有する。またこの場合、保持プレートの裏面側に、ホーンプレートが組み付けられることや、保持プレートがホーンプレートを兼ねることもある。このような運転席用のエアバッグ装置は、例えば特開2015−37913号公報(特許文献1)等に記載されている。
また、例えば特表2005−511407号公報(特許文献2)には、ステアリングホイールの所定位置(ハブ部)に、運転席用のエアバッグ装置を取り付けて固定する取付構造について記載されている。
この特許文献2の取付構造について、図13及び図14を参照しながら簡単に説明すると、ステアリングホイール60は、環状のリム部61と、その中央部の奥側(前方側)に配されるボス部62とが、複数本のスポーク部63により連結されて形成されている。また、各スポーク部63には、位置決めユニット64が設けられているとともに、ボス部62から左右方向に延びる2本のスポーク部63には、取付ユニット70が脚部65を介してそれぞれ設けられている。
各取付ユニット70は、図13及び図14に示したように、脚部65に支持されるハウジング71と、ヘアピン状に形成された弾性係止部材72とを有する。ハウジング71は、断面が矩形状の筒状部71aと、筒状部71aからクランク状に屈曲して延設される延長部71bとを有し、延長部71bの屈曲部分には、弾性係止部材72を挿通させるスリット71cが設けられている。また、延長部71bには、スリット71cに挿通された弾性係止部材72の位置決めを行う位置決めピン71dが突設されている。
ハウジング71の筒状部71aには、弾性係止部材72を直交する方向に穿設された挿通孔71eが設けられている。この場合、ハウジング71の所定位置に弾性係止部材72を保持したときに、弾性係止部材72の2本の腕部72a,72bが、筒状部71aの挿通孔71e内を通るように筒状部71aの長さ方向に沿って配されるとともに、筒状部71aの幅方向に弾性変形することが可能となる。
また、特許文献2のエアバッグ装置80は、エアバッグ本体とインフレータとを内蔵するケース体81と、ケース体81の上に外側に張り出すように配される上カバー82とを有し、上カバー82の周縁には、ステアリングホイール60に設けた位置決めユニット64に対応する形状及び寸法を有する位置決め成形部83が設けられている。
また、エアバッグ装置80のケース体81の裏面には、互いに平行に配される2本の連結ピン84が突設されている。各連結ピン84は、円筒状のピン本体部84aと、ピン本体部84aの先端部に配され、円錐状のピン頭部84bとを有しており、ピン頭部84bにおける基端部(ピン本体部84a側の端部)の外周部には、環状の溝部84cが形成されている。
このような特許文献2のエアバッグ装置80を、ステアリングホイール60の所定位置に取り付ける場合、エアバッグ装置80の位置及び向きを合わせながらステアリングホイール60の所定位置に押し込む。このとき、エアバッグ装置80に設けられた2本の連結ピン84が、ステアリングホイール60の2本のスポーク部63にそれぞれ配されている取付ユニット70の挿通孔71e内に挿入されて押し込まれる。これにより、連結ピン84の円錐状のピン頭部84bが、取付ユニット70の挿通孔71e内に平行して配される弾性係止部材72の腕部72a,72bに当接し、更に、弾性係止部材72の腕部72a,72bを幅方向の外側に向けて弾性変形させる。
更に、エアバッグ装置80の連結ピン84が取付ユニット70の挿通孔71eに押し込まれて、当該連結ピン84に設けられた環状の溝部84cが、取付ユニット70の弾性係止部材72の位置に達すると、弾性係止部材72が弾性復帰して腕部72a,72bが連結ピン84の環状溝部84c内に嵌入して収容されるため、連結ピン84が取付ユニット70の所定の深さで保持される。
また、特許文献2のエアバッグ装置80では、連結ピン84が上述のように取付ユニット70の挿通孔71eに挿入されて保持されるとともに、エアバッグ装置80に設けた位置決め成形部83が、ステアリングホイール60の位置決めユニット64に係合する。これにより、エアバッグ装置80をステアリングホイール60の所定位置に、ワンタッチで安定して取り付けることが可能となる。
特開2015−37913号公報 特表2005−511407号公報
上述した特許文献2のような従来の取付構造を用いてエアバッグ装置をステアリングホイールに取り付ける場合、エアバッグ装置の位置及び向きを合わせながらステアリングホイールの所定位置に押し込むという取付作業が行われる。
しかし、このような従来の取付構造では、正しい押し込み量でエアバッグ装置が押し込まれることによって、はじめてステアリングホイールに係合するので、エアバッグ装置の取り付けを適切に行うことが可能な所謂スイートスポットが狭い。このため、ステアリングホイールに対するエアバッグ装置の組み付ける場合、注意を払って慎重に組み付け作業を行う必要があり、その結果、作業者に対する負担が大きくなることや、作業効率を低下させること等の問題があった。
更に、エアバッグ装置の取り付けにおいて、例えば各部品及び部材に生じる寸法誤差が大きくなると、エアバッグ装置に設けられる連結ピンの位置や、ステアリングホイールに取着される弾性係止部材の位置がずれることがあり、その結果、エアバッグ装置をステアリングホイールに十分に押し込んでも、ステアリングホイール側の弾性係止部材が、エアバッグ装置の連結ピンに対し、半嵌合又は不嵌合の状態になることも考えられる。したがって、エアバッグ装置の取付構造を形成する部品や部材には、高い寸法精度と高度の品質管理が要求されるため、結果として、品質不良として廃棄されるものが多くなり、歩留まりの低下やコスト負担の増大を招く。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、部品の寸法管理を厳しく要求しなくても、エアバッグ装置をステアリングホイールなどの車体側固定部に対して、簡単な構造で容易に且つ安定して取り付けることができ、作業者に対する負担の低減や作業効率の向上を図ることが可能なエアバッグ装置の取付構造を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、エアバッグ装置を車体側固定部に取り付けるエアバッグ装置の取付構造であって、前記エアバッグ装置及び前記車体側固定部の一方は、基体部と、前記基体部から突出する係合突起部とを有し、前記エアバッグ装置及び前記車体側固定部の他方には、少なくとも一部が弾性変形する弾性係止部材が取着され、前記係合突起部は、前記弾性係止部材の一部を係脱可能な係脱部と、前記弾性係止部材を前記係脱部に向けて摺接させながら徐々に弾性変形させる傾斜面を備えた傾斜案内部とを有し、前記エアバッグ装置が前記車体側固定部に向けて押し込まれることにより、前記弾性係止部材が前記係合突起部の前記傾斜案内部に摺接して支点部分を中心に回動するように弾性変形しながら前記係脱部に向けて相対的に移動し、前記弾性係止部材が前記係脱部に達して弾性復帰することにより前記係脱部に係合する取付構造において、前記係合突起部の前記傾斜案内部における前記係脱部側の端縁は、前記エアバッグ装置を押し込む方向側から見たときに、前記弾性変形により回動した前記弾性係止部材の向きに対応して形成されてなることを最も主要な特徴とするものである。
このような本発明に係るエアバッグ装置の取付構造において、前記係合突起部は、前記傾斜案内部と前記係脱部との間に、前記係脱部に向けて前記傾斜案内部の前記傾斜面とは異なる角度で傾斜する誘導端面部を有し、前記誘導端面部は、前記係脱部に向けて前記弾性係止部材を徐々に弾性復帰させる方向に傾斜していることが好ましい。
また、前記弾性係止部材は、ねじりコイルバネ部と、前記ねじりコイルバネ部の一端部から延設され、前記係合突起部に係脱可能な第1係止部と、前記第1係止部から挟角部を介して延設され、前記係合突起部に係脱可能な第2係止部とを有し、前記傾斜案内部における前記端縁は、前記弾性係止部材の前記第1及び第2係止部の少なくとも一方に対応して設けられていることが好ましい。
本発明に係るエアバッグ装置の取付構造において、エアバッグ装置及び車体側固定部の一方は、基体部と、基体部から突出する係合突起部とを有しており、また、エアバッグ装置及び車体側固定部の他方には、少なくとも一部が弾性変形する弾性係止部材が取着されている。また、前記一方側に設けられる係合突起部は、弾性係止部材の一部を係脱可能な係脱部と、弾性係止部材を係脱部に向けて摺接させながら徐々に弾性変形させる傾斜面を備えた傾斜案内部とを有し、その傾斜案内部における係脱部側の端縁は、エアバッグ装置を押し込む方向側(係合突起部の頂端部側)から見たときに、弾性変形により回動した弾性係止部材の向きに対応する向きで形成されている。
このような本発明の取付構造において、エアバッグ装置を車体側固定部の所定位置に取り付ける場合、エアバッグ装置をステアリングホイールなどの車体側固定部の所定位置に向けて押し込むことによって、弾性係止部材が係合突起部の傾斜案内部に摺接して支点部分を中心に回動するように弾性変形し、その後、弾性係止部材が弾性復帰して係脱部に係合することによって、エアバッグ装置が車体側固定部にワンタッチで取り付けられる。
このとき、係合突起部における傾斜案内部の端縁が上述のように形成されていることにより、弾性係止部材を係合突起部の係脱部に係合させる際の弾性係止部材の弾性変形量を従来よりも小さくすることができる。また、弾性係止部材を係合突起部の係脱部に係合させたときに、弾性係止部材を係合突起部に従来と同等の保持力で保持することができるため、車体側固定部に対するエアバッグ装置の取付強度を従来と同等程度に安定して確保することができる。
従って、本発明の取付構造では、構造自体が簡単で、且つ、エアバッグ装置の取付強度を適切に確保できるものでありながら、エアバッグ装置を取り付ける際にエアバッグ装置を押し込む力を、従来よりも効果的に小さく(軽く)することができる。その結果、エアバッグ装置の取付作業を従来よりも確実に且つ安定して行うことが可能となるため、作業者に対する負担を低減するとともに、作業効率を向上させることができる。
特に、本発明の取付構造では、係合突起部における傾斜案内部と係脱部との間に、係脱部に向けて傾斜案内部の傾斜面とは異なる角度で傾斜する誘導端面部が設けられており、この誘導端面部は、係脱部に向けて弾性係止部材を徐々に弾性復帰させる方向に傾斜する傾斜面を有する。
これにより、エアバッグ装置をステアリングホイールなどの車体側固定部に取り付ける際に、係合突起部における傾斜案内部の端縁を乗り越えた弾性係止部材を、弾性係止部材の弾性力を利用して係合突起部の係脱部に円滑に誘導して、係合突起部の係脱部に係合させることができる。
すなわち、エアバッグ装置を車体側固定部に向けて押し込んで取り付けるときに、弾性係止部材が係合突起部における傾斜案内部の端縁を乗り越えれば、誘導端面部によって弾性係止部材の係脱部への挿入が補助されるため、弾性係止部材を係合突起部の係脱部に誘導して安定して係合させることができる。従って、エアバッグ装置の取り付けが適切に行われるスイートスポットの範囲を拡大でき、エアバッグ装置の取付作業をより確実に行うことができる。
またこの場合、エアバッグ装置を車体側固定部に向けて押し込んで、弾性係止部材が係合突起部における傾斜案内部の端縁を乗り越えることによって、弾性係止部材を、係合突起部に対して、半嵌合又は不嵌合の状態にさせることなく、適切に嵌合させることができる。これにより、例えば部品の寸法公差を従来よりも大きくしても、エアバッグ装置を安定して車体側固定部に取り付けることが可能となることから、歩留まりの向上が図れ、また、製造コストの削減にも繋がる。
更に本発明では、弾性係止部材が、ねじりコイルバネ部と、そのねじりコイルバネ部の一端部から延設され、係合突起部を係脱可能な第1係止部と、その第1係止部から挟角部を介して延設され、係合突起部を係脱可能な第2係止部とを有する。また、傾斜案内部における弾性係止部材の向きに対応して形成される端縁は、弾性係止部材の第1及び第2係止部の少なくとも一方に対応して設けられている。
これにより、ねじりコイルバネ部と第1及び第2係止部とを有する弾性係止部材を、係合突起部の係脱部に係合させてエアバッグ装置を車体側固定部に取り付ける場合において、エアバッグ装置を押し込む力やエアバッグ装置の押し込み量を小さくすることが可能となり、エアバッグ装置の取付作業をより確実に且つ安定して行うことができる。
この場合、傾斜案内部における前記端縁は、弾性係止部材の第2係止部よりも第1係止部に対応して設けられていることが好ましい。特に本発明では、エアバッグ装置の取付作業を確実に且つ安定して行うために、傾斜案内部における前記端縁は、弾性係止部材の第1係止部と第2係止部の両方に設けられていることが更に好ましい。
本発明の実施例1に係るステアリングホイールと、エアバッグ装置のホーンプレートとを示す斜視図である。 エアバッグ装置における支持部材とホーンプレートとを示す側面図である。 エアバッグ装置のホーンプレートに設けられる係合突起部を拡大して示す要部拡大斜視図である。 ステアリングホイールのボス部裏面に取り付けた弾性係止部材を拡大して示す要部拡大図である。 エアバッグ装置をステアリングホイールに向けて押し込む途中における係合突起部と弾性係止部材との状態を示す要部斜視図である。 係合突起部に弾性係止部材が嵌合してエアバッグ装置がステアリングホイールに取り付けられた状態を示す要部斜視図である。 係合突起部に嵌合する弾性係止部材の相対的な動きを示す説明断面図である。 実施例1における弾性係止部材の動きと従来の弾性係止部材の動きとを示す説明図である。 本発明の実施例2に係るエアバッグ装置の要部を裏面側から見た要部斜視図である。 同実施例2に係るステアリングホイールのボス部に設けられる係合突起部を拡大して示す要部拡大斜視図である。 係合突起部に嵌合する弾性係止部材の相対的な動きを示す斜視図である。 係合突起部に嵌合する弾性係止部材の動きを示す説明図である。 従来のエアバッグ装置の取付構造を示す断面図である。 従来の取付構造における取付ユニットを示す底面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載した構成と実質的に同一な構成を有し、且つ、同様な作用効果を奏する範囲において多様な変更が可能である。
例えば以下の実施例1及び実施例2では、運転席用のエアバッグ装置をステアリングホイールに取り付ける取付構造について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、助手席用のエアバッグ装置をインストルメントパネル等のステアリングハンガービームに取り付ける取付構造、サイドエアバッグ装置を車両の座席に取り付ける取付構造、カーテンエアバッグを車両のルーフサイド部に取り付ける取付構造、及び歩行者保護用のエアバッグ装置を車両のカウル部分に取り付ける取付構造などにも同様に適用することが可能である。
図1は、本実施例1に係るステアリングホイールと、エアバッグ装置のホーンプレートとを示す斜視図であり、図2は、エアバッグ装置における支持部材とホーンプレートとを示す側面図である。また、図3は、エアバッグ装置のホーンプレートに設けられる係合突起部を拡大して示す要部拡大斜視図であり、図4は、ステアリングホイールのボス部裏面に取り付けた弾性係止部材を拡大して示す要部拡大図である。
なお、以下の説明において、上下方向及び左右方向とは、ステアリングシャフトの軸方向に直交する方向で、ステアリングホイールをニュートラル位置の状態にて運転者側から見たときの同ステアリングホイールにおける上下方向及び左右方向を言う。また、前方とは、ステアリングシャフトの軸方向に平行な方向で、運転者側から見たときのステアリングホイールの奥側(裏面側)の方向を言い、後方とは、ステアリングホイールの手前側(表面側)の方向を言う。
本実施例1のエアバッグ装置20は、自動車などの車両において、運転席の前方に配置されるステアリングホイール10に装着される運転席用のエアバッグ装置である。このエアバッグ装置20が装着されるステアリングホイール10は、ハンドルとなる円環状のリム部11(リング部とも言う)と、リム部11の略中心部分に配され、ステアリングシャフトの先端部に取り付けられるボス部12と、リム部11及びボス部12間を連結する複数本のスポーク部13とを有する。
また、ステアリングホイール10は、金属製の芯金と、その芯金の一部を被覆するように芯金と一体的に形成される図示しない軟質合成樹脂製の被覆部と、芯金の前面側(背面側)を覆う図示しないカバー部材とを有する。また、ステアリングホイール10の芯金は、リム部11、ボス部12、及びスポーク部13に対応して、リム芯金、ボス芯金、及びスポーク芯金とを備えている。ステアリングホイール10におけるボス部12は、エアバッグ装置20をその後面(表面)側に取着して支持する車体側固定部となる。
本実施例1のエアバッグ装置20は、所定の手順で折り畳まれた図示しない袋状のエアバッグ本体と、膨張ガスを発生させてエアバッグ本体内に供給する図示しないインフレータと、エアバッグ本体及びインフレータを取り付けて支持する支持部材21(ベースプレート又はリテーナと呼ばれることもある)と、エアバッグ本体を内部に収納するとともに支持部材21に固定される図示しないカバー体と、支持部材21の前面側に支持部材21から離間して配されるホーンプレート30と、支持部材21及びホーンプレート30間に配され、支持部材21をホーンプレート30から離れる方向に付勢する第1コイルスプリング23と、ステアリングホイール10の振動抑制手段を形成するダンパー部24とを有する。
なお、本実施例1のエアバッグ装置20において、上述したエアバッグ本体、インフレータ、支持部材21、カバー体、付勢部材、ダンパー部24は、従来のエアバッグ装置に一般的に用いられているものと実質的に同様に形成されており、これらの各部材及び各部品については、例えば前述した特許文献1等に記載されている。
この場合、エアバッグ及びインフレータを支持する支持部材21は、ベースプレートやバックプレート等とも呼ばれることがあり、金属板をプレス成形することにより、又は合成樹脂を射出成形することにより形成されている。なお、本発明において、支持部材21の形状や寸法は特に限定されず、任意に変更することができる。
また、本実施例1の支持部材21には、エアバッグ及びインフレータを支持する支持本体部21aと、支持本体部21aから外側に延出した舌片状の設置片部21bとが設けられており、各上側設置片部21bには、ホーンスイッチ機構の可動側となる第1接点21cが設置されている。
本実施例1のホーンプレート30は、ダンパー部24と、ダンパー部24を支持部材21に取り付ける取付部材24aとを介して、支持部材21から離間した状態で取り付けられる。この場合、支持部材21は、ホーンプレート30に対して接離方向に移動可能に配される。ダンパー部24は、支持部材21に固定されたエアバッグ、インフレータ及びカバー体をダンパーマスとして利用するダイナミックダンパー(振動抑制手段)を構成する部材であり、従来から一般的に知られているものが用いられる。
ホーンプレート30は、略四角形状の枠状に形成されて中央部分に開口31fを備えたプレート本体部31と、プレート本体部31の裏面(前面)に突設された2つの係合突起部35と、プレート本体部31に設けられた3つのダンパー取付部33とを有する。この場合、ダンパー取付部33の構造は特に限定されず、任意に変更することができる。
枠状のプレート本体部31は、導電性を有する金属板にプレス加工等を行うことによって形成されており、上枠部31a及び下枠部31bと、上下枠部31a,31bの左右端部間を連結するように配される左側枠部31c及び右側枠部31dとを有する。この場合、上述のダンパー部24は、プレート本体部31における上枠部31aの左右端部と、下枠部31bの中央部とに取り付けられる。
また、プレート本体部31の表面(後面)には、支持部材21の第1接点21cに対応する位置に、ホーンスイッチ機構の固定側となる第2接点34が設置されている。従って、エアバッグ装置20の支持部材21が、上述した第1コイルスプリング23の付勢力に抗してホーンプレート30に向けて押圧され、支持部材21に設けた第1接点21cと、プレート本体部31に設けた第2接点34とが接触して導通することにより、ホーンを鳴らすことができる。
また、本実施例1のホーンプレート30では、プレート本体部31を基体部として、当該プレート本体部31の裏面(前面)に、鏃状の係合突起部35が前方に向けて突設されている。この場合、プレート本体部31における左側枠部31c及び右側枠部31dの中央部分に、左右方向(幅方向)の寸法が部分的に大きな幅広部31eが設けられており、この左右の幅広部31eの裏面に、係合突起部35が1つずつ突設されている。
本実施例1の各係合突起部35は、図3に示したように、プレート本体部31(幅広部31e)に設けられる円柱状の土台部32aと、土台部32aから起立する起立部36と、起立部36上に形成される略円錐状の係合頭部37とを有する。この場合、係合頭部37は、後述する傾斜案内面37cを備えた傾斜案内部となる。また、係合頭部37の裾側端部には、係合頭部37の一部を切り落とすことによって形成されたような第1誘導端面部38a及び第2誘導端面部38bが設けられている。
本実施例1において、係合突起部35の土台部32aには、図7に示すように、当該土台部32aの周りを囲むように第2コイルスプリング32bが装着されている。この第2コイルスプリング32bは、ホーンプレート30を後述するようにステアリングホイール10のボス部12に取り付けたときに、ホーンプレート30をボス部12から離間する方向に付勢している。
係合突起部35の起立部36は、円柱状の起立本体部36aと、起立本体部36aの外周面から、係合突起部35の起立方向と直交する方向に向けて突出する補強部36bとを有しており、補強部36bは、後述する弾性係止部材15(ワンタッチワイヤ)と干渉しない位置に配されている。
また、係合突起部35の起立部36の周囲には、後述するように弾性復帰した弾性係止部材15を収容して保持し、且つ、保持した弾性係止部材15を抜脱させることが可能なワイヤ係脱部39が、係合突起部35の土台部32aと係合頭部37との間に、弾性係止部材15の線径に対応する大きさをもって形成されている。
係合突起部35の係合頭部37は、第1誘導端面部38a及び第2誘導端面部38bの部分を除いて、先端(頂端)に向けて徐々に細くなるように形成されているとともに、係合頭部37の先端部は、略球形状に形成されている。
また、この係合頭部37は円錐状に形成されているため、係合頭部37の先端から第1及び第2誘導端面部38a,38bの形成位置までの外面は、係合突起部35の突出方向に直交する断面(円形断面)の断面積が漸増するように傾斜して形成されている。この係合頭部37の傾斜した外面は、弾性係止部材15が係合頭部37の先端部からワイヤ係脱部39に向けて移動するときに、弾性係止部材15を摺接させて案内しながら弾性係止部材15の一部を徐々に弾性変形させる傾斜案内面37cとなる。
係合突起部35には、係合頭部37の円錐外面(傾斜案内面37c)と第1誘導端面部38aの後述する傾斜面とを区画するように両者の間に形成される第1稜線部37aと、係合頭部37の円錐外面(傾斜案内面37c)と第2誘導端面部38bの後述する傾斜面とを区画するように両者の間に形成される第2稜線部37bとが配されており、これらの第1及び第2稜線部37a,37bは、傾斜案内面37cの下端縁(傾斜案内面37cのワイヤ係脱部39側の端縁又は裾側端縁)をそれぞれ形成している。
本実施例1において、弾性係止部材15は、後述するように、係合頭部37の先端部からワイヤ係脱部39に向けて移動するときに係合頭部37に摺接して、当該弾性係止部材15のねじりコイルバネ部15aを中心に回動するように弾性変形する。この場合、係合突起部35の第1稜線部37aと第2稜線部37bとは、例えば図8に示すように、係合突起部35の先端側(エアバッグ装置20が押し込まれる方向側)から見たときに(以下、平面視と言う)、係合突起部35が挿入される前の弾性係止部材15の向きではなく、係合突起部35の挿入によって弾性変形して回動した弾性係止部材15の向きに対応して形成されている。
第1稜線部37aと第2稜線部37bの位置関係についてより具体的に説明すると、第1稜線部37aと第2稜線部37bとは、上述の平面視(図8)において、第1及び第2稜線部37a,37b間の間隔が、弾性係止部材15の弾性変形方向に向けて少しずつ小さくなるように傾斜した線対称な位置関係をもって形成されており、第1稜線部37aと第2稜線部37bの対象軸線は、平面視において、係合突起部35の中心を通るように配される。
この場合、弾性係止部材15のねじりコイルバネ部15aに近い側に配される第1稜線部37aは、平面視において、係合頭部37に摺接することよって弾性係止部材15が最も大きく弾性変形したとき(言い換えると、弾性係止部材15が係合突起部35の傾斜案内面37cから第1誘導端面部38aに移動するとき)に、その弾性変形により回動した弾性係止部材15の第1係止部15cの向きに沿って形成されている。
同様に、弾性係止部材15のねじりコイルバネ部15aから離れた側に配される第2稜線部37bは、平面視において、係合頭部37に摺接することによって弾性係止部材15が最も大きく弾性変形したときに、その弾性変形により回動した弾性係止部材15の第2係止部15eの向きに沿って形成されている。
更に、弾性係止部材15の第1係止部15cと第2係止部15eとは、後述するように線対称な位置関係で配されている。このため、係合突起部35の第1及び第2稜線部37a,37bは、当該第1及び第2稜線部37a,37bの対象軸線の位置が、上述の平面視(図8)において、弾性係止部材15が最も大きく弾性変形したときの弾性係止部材15における第1係止部15cと第2係止部15eの対象軸線の位置と重なるように配されている。
本実施例1の係合突起部35において、弾性係止部材15のねじりコイルバネ部15aに近い側に配される第1誘導端面部38aと、ねじりコイルバネ部15aから離れた側に配される第2誘導端面部38bとは、係合頭部37の傾斜案内面37c(円錐外面)とワイヤ係脱部39との間に設けられている。これらの第1及び第2誘導端面部38a,38bは、弾性係止部材15の弾性力を利用してワイヤ係脱部39への弾性係止部材15の挿入を促すように、係合突起部35の突出方向に対して、弾性係止部材15がワイヤ係脱部39に向けて移動するときに当該弾性係止部材15を徐々に弾性復帰させる方向に斜めに傾斜した傾斜面を有する。
すなわち、本実施例1の係合突起部35は、図7に断面図を示すように、係合突起部35の中心軸線から外面までの距離を係合突起部35の先端に向けて漸減させるように傾斜する傾斜案内面37cと、係合突起部35の中心軸線から外面までの距離を起立部36に向けて漸減させるように傾斜する第1及び第2誘導端面部38a,38bの傾斜面とを有しており、これらの傾斜案内面37cと第1及び第2誘導端面部38a,38bの傾斜面とは、第1及び第2稜線部37a,37bを境界(ピーク)にして、傾斜方向が互いに異なるように形成されている。
また、第1誘導端面部38aの傾斜面及び第2誘導端面部38bの傾斜面は、係合頭部37によって弾性係止部材15が最も大きく弾性変形したときの当該弾性係止部材15の第1係止部15c及び第2係止部15eに対して、それぞれ平行となるように配されている。
一方、ステアリングホイール10のボス部12(ボス芯金)には、図4に示すように、ホーンプレート30の各係合突起部35を挿通させるための円形の挿通孔12aが、当該係合突起部35の位置に対応して穿設されている。また、ボス部12の裏面(前面)側には、弾性係止部材15の一端部を固定するワイヤ固定部12bと、弾性係止部材15のねじりコイルバネ部15aを収容するワイヤ収容部12cと、弾性係止部材15が係合突起部35の挿入方向に向けて移動することを規制する第1及び第2ワイヤ規制部12d,12eとが、係合突起部35を挿通させる挿通孔12aの近傍に設けられている。
ボス部12のボス芯金の裏面側に直接取着される弾性係止部材15は、所定の線径を有するワイヤ(金属線)に曲げ加工等を行うことによって形成されており、ワンタッチワイヤとも呼ばれる。弾性係止部材15は、ねじりコイルバネ部15aと、ねじりコイルバネ部15aの一端部から屈曲部を介して延設される突起係止部15bとを有しており、この弾性係止部材15は、突起係止部15bがねじりコイルバネ部15aを中心に回動するように弾性変形することが可能である(図8を参照)。
弾性係止部材15の突起係止部15bは、一端部がねじりコイルバネ部15aに連接される第1係止部15cと、第1係止部15cの他端部から延設する略U字状の挟角部15dと、挟角部15dから更に延設され、第1係止部15cと線対称な位置関係で配される第2係止部15eと、第2係止部15eから屈曲部を介して延びるワイヤ先端部15fとを有する。また、突起係止部15bの第1係止部15cと第2係止部15eとは、第1及び第2係止部15c,15e間の間隔が挟角部15dに向けて漸減するように、挟角部15dに対して傾斜する方向に配されている。
この場合、ねじりコイルバネ部15aの突起係止部15bが連結する側の端部(以下、連結側端部と言う)とは反対側の端部(以下、固定側端部と言う)は、ボス部12の裏面に設けたワイヤ固定部12bに挟持されて固定される。また、ねじりコイルバネ部15aの固定側端部とコイル部分とは、ボス部12の裏面に設けたワイヤ収容部12c内に収容されている。
更に、上述のように弾性係止部材15の固定側端部がワイヤ固定部12bに固定されるとともに、ねじりコイルバネ部15aがワイヤ収容部12c内に収容された状態において、突起係止部15bの第1係止部15cと第2係止部15eとは、ボス部12を裏面(前面)側から見た場合にボス部12の挿通孔12aに重なる位置に配されている(図4を参照)。それにより、例えばエアバッグ装置20の係合突起部35が、図5及び図6に示すようにボス部12の挿通孔12aにボス部12の表面側(後面側)から裏面側(前面側)に向けて挿入されたときに、突起係止部15bの第1係止部15cと第2係止部15eとを、当該係合突起部35の係合頭部37に安定して接触させることができる。
また本実施例1では、ねじりコイルバネ部15aの連結側端部の背面側(前面側)と、突起係止部15bの挟角部15dの背面側(前面側)とに、上述した第1ワイヤ規制部12dと第2ワイヤ規制部12eとがそれぞれ配されている。これにより、第1及び第2ワイヤ規制部12d,12eは、エアバッグ装置20の係合突起部35が上述のようにボス部12の挿通孔12aに挿入されたときに、弾性係止部材15が係合突起部35とともに係合突起部35の挿入方向(前方)に向けて移動することを規制している。
上述のような取付構造を有する本実施例1においては、ステアリングホイール10のボス部12に、ホーンプレート30を有するエアバッグ装置20を取り付ける場合、エアバッグ装置20のホーンプレート30をステアリングホイール10のボス部12に対向させ、更に、エアバッグ装置20の位置を合わせながら、同エアバッグ装置20をステアリングホイール10のボス部12に向けて押し込む。これにより、ホーンプレート30の裏面(前面)に突設された2つの鏃状係合突起部35が、ボス部12に設けた対応する挿通孔12aに、ボス部12の表面側(後面側)から裏面側(前面側)に向けてそれぞれ挿入される。
このように係合突起部35がボス部12の挿通孔12aに挿入されると、先ず図5に示すように、係合突起部35の係合頭部37が、ボス部12の裏面に取着されている弾性係止部材15の突起係止部15b(第1及び第2係止部15c,15e)に当接する。
このとき、ボス部12に対して、ホーンプレート30の回転方向における位置ずれは、係合突起部35の係合頭部37が弾性係止部材15の突起係止部15bに当接した状態でほぼ解消される。すなわち、ホーンプレート30に設けた左右の係合突起部35のそれぞれの位置にて、弾性係止部材15の第1及び第2係止部15c,15eの間に係合頭部37が入ることにより、ボス部12に対するホーンプレート30の位置が調整され、その後の係合のための正しい位置どりとなる。
更に、係合突起部35が挿通孔12aに深く挿入されることにより、弾性係止部材15の突起係止部15bが係合突起部35によって押圧される。これにより、弾性係止部材15の突起係止部15b自体はほとんど弾性変形することなく、突起係止部15bの形状を維持したまま、弾性係止部材15の突起係止部15bが、係合突起部35の傾斜案内面37cに摺接しながら、係合突起部35の起立部36に向けて相対的に移動する。
このとき、弾性係止部材15の第1係止部15cと第2係止部15eとが、上述のように両者間の間隔が挟角部15dに向けて漸減する傾斜をもって配されているとともに、係合頭部37が円錐状に形成されているため、弾性係止部材15は、係合突起部35が深く挿入されるに従って、突起係止部15bが、ねじりコイルバネ部15aのコイル部分を中心にして、係合突起部35の挿入方向に対して直交する方向で、且つ、第1及び第2係止部15c,15eの係合突起部35に当接する部分の間隔が広がる方向に回動するように弾性変形する。
更に、突起係止部15bの回動が徐々に大きくなるように弾性係止部材15が弾性変形していくと、弾性係止部材15の第1及び第2係止部15c,15eが、図7に示すように、係合突起部35の第1及び第2稜線部37a,37bを乗り越える。その後、弾性係止部材15は、第1及び第2係止部15c,15eが係合突起部35の第1及び第2誘導端面部38a,38bに摺接しながら弾性復帰し、更に、第1及び第2係止部15c,15eが、係合突起部35のワイヤ係脱部39まで相対的に移動することによってワイヤ収容部12cに収容される。これによって、第1及び第2係止部15c,15eが係合突起部35に係着する。
このとき、本実施例1の係合突起部35における傾斜案内面37cと第1及び第2誘導端面部38a,38bとを区画する第1及び第2稜線部37a,37b(傾斜案内面37cの下端縁)は、上述したように、係合突起部35の先端側から見たときに、弾性変形した弾性係止部材15の第1及び第2係止部15c,15eの向きに対応する向きに形成されている。
これにより、例えば係合突起部に本実施例1のような第1及び第2誘導端面部38a,38bが設けられておらず、案内傾斜面の下端縁の向きが弾性変形した弾性係止部材15の向きに対応しないような従来の一般的な係合突起部に比べて、本実施例1では、弾性係止部材15が係合突起部35の係合頭部37を越えてワイヤ収容部12cに移動する際における最大の弾性変形量を小さく抑えることができる。
より具体的に説明すると、図8に示したように、例えば弾性係止部材15が、上述した従来の一般的な係合突起部に設けられた案内傾斜面を越えてワイヤ収容部に移動するためには、第1及び第2係止部15c,15eの係合突起部に当接する部分の間隔が、当該従来の係合突起部において最も大きな断面直径と同じ大きさになる位置(図8の第2仮想線の位置P2)の角度まで、弾性係止部材15が回動するように弾性変形する必要がある。
これに対して、本実施例1では、係合突起部35の第1及び第2稜線部37a,37bが、弾性変形した弾性係止部材15の向きに対応して形成されている。このため、弾性係止部材15は、第1及び第2係止部15c,15eが係合突起部35の第1及び第2稜線部37a,37bに沿うような位置(図8の第1仮想線の位置P1)の角度まで回動するように弾性変形することにより、弾性係止部材15が係合突起部35の傾斜案内面37cから第1及び第2稜線部37a,37bを円滑に乗り越えてワイヤ収容部12cに移動することが可能となる。すなわち、本実施例1では、弾性係止部材15が、図8の第2仮想線の位置P2の角度まで弾性変形する必要がなくなる。
従って、本実施例1の取付構造によれば、弾性係止部材15が係合突起部35に係合するために弾性変形する最大の弾性変形量(回転角度)を、上述した従来の一般的な係合突起部を備えた取付構造に比べて小さく抑えることができる。このため、エアバッグ装置20の取り付け作業時に、エアバッグ装置20をステアリングホイール10のボス部12に向けて押し込む力を、従来よりも効果的に小さくできるとともに、係合突起部35のワイヤ係脱部39に弾性係止部材15を挿入し易くできる。従って、エアバッグ装置20の取付作業を、従来よりも軽い力で容易に且つ確実に行うことが可能となるし、或いは、従来と同等の力で組付作業を行うものとするときは、弾性係止部材15のバネ強さを高めた設定が可能となるので、係合力が高まるのは勿論のこと、組付完了時がスナップ音でより明確になるとともに引き込み係合における動きが判り易くなり、作業の確実性を向上できる。
更に本実施例1において、係合突起部35の第1及び第2誘導端面部38a,38bには、上述したように、弾性係止部材15がワイヤ係脱部39に移動するときに弾性係止部材15の弾性復帰を促すような傾斜面が設けられている。これにより、弾性係止部材15の第1及び第2係止部15c,15eが係合突起部35の第1及び第2稜線部37a,37bを乗り越えたときに、弾性係止部材15の弾性力によって、当該第1及び第2係止部15c,15eを、第1及び第2誘導端面部38a,38bの傾斜面に沿って係合突起部35のワイヤ係脱部39へ向けて円滑に誘導でき、ワイヤ係脱部39に安定して係合(嵌合)させることができる。
従って、エアバッグ装置20をステアリングホイール10に押し込むことにより、弾性係止部材15の第1及び第2係止部15c,15eが、係合突起部35の第1及び第2稜線部37a,37bを容易に乗り越えてワイヤ収容部12cに移動できる上に、係合突起部35の第1及び第2誘導端面部38a,38bによって弾性係止部材15をワイヤ収容部12cに誘導することができる。このため、エアバッグ装置20やステアリングホイール10について厳しい寸法管理を必要とせずに、ボス部12に対する係合突起部35の挿入性を大幅に向上させることができ、それにより、弾性係止部材15を係合突起部35に確実に嵌合させて、弾性係止部材15が、係合突起部35に半嵌合の状態や不嵌合の状態になることを効果的に防止できる。
そして、弾性係止部材15の第1及び第2係止部15c,15eが、係合突起部35のワイヤ係脱部39内に収容されて、当該ワイヤ係脱部39から外れないように安定して保持されることによって、エアバッグ装置20のホーンプレート30が弾性係止部材15によって係止されて、エアバッグ装置20をステアリングホイール10のボス部12にワンタッチで固定することができる。
以上のように、本実施例1の取付構造によれば、エアバッグ装置20をステアリングホイール10のボス部12に取り付ける取付作業を、従来よりも容易に、且つ確実に行うことができるため、作業者に対する負担を低減できるとともに、取付作業の効率化を図ることも可能となる。
なお本実施例1では、上述したように、エアバッグ装置20の支持部材21にホーンプレート30が離間して取り付けられているとともに、そのホーンプレート30の裏面に係合突起部35が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、エアバッグ装置の支持部材がホーンプレートを兼ねるように形成され、且つ、その支持部材の裏面に上述した係合突起部35が直接設けられることによって、エアバッグ装置の取付構造が構成されていても良い。
更に、弾性係止部材15と係合突起部35の関係を上述した実施例1とは反対にして、弾性係止部材15をエアバッグ装置側に取着するとともに、係合突起部35をステアリングホイールのボス部側に設けることによって、エアバッグ装置の取付構造を形成することも可能である。
図9は、本実施例2に係るエアバッグ装置の要部を裏面側から見た要部斜視図であり、図10は、本実施例2に係るステアリングホイールのボス部に設けられる係合突起部を拡大して示す要部拡大斜視図である。
本実施例2のエアバッグ装置は、前述した実施例1と同様に、ステアリングホイールに装着される運転席用のエアバッグ装置である。このエアバッグ装置は、所定の手順で折り畳まれた図示しない袋状のエアバッグ本体と、膨張ガスを発生させてエアバッグ本体内に供給する図示しないインフレータと、エアバッグ本体及びインフレータを取り付けて支持する支持部材41と、エアバッグ本体を内部に収納するとともに支持部材41に固定される図示しないカバー体とを有する。
エアバッグ装置の支持部材41は、図9に示したように、エアバッグ及びインフレータを支持する支持本体部42と、支持本体部42の裏面側に支持本体部42と一体的に形成されたバネ保持部43と、バネ保持部43内に保持される略U字状又略V字状の弾性係止部材45と、バネ保持部43の裏面に突設されるきのこ状の位置決めピン44と、支持本体部42から外側に延出した舌片状の設置片部46とを有する。また、設置片部46には、ホーンスイッチ機構の可動側接点46aが設置されている。
この支持部材41は、プレス成形等が施された金属製のプレート本体部に、合成樹脂を射出成形してバネ保持部43等を形成し、その後、バネ保持部43に弾性係止部材45を取り付けることによって作製される。支持部材41の支持本体部42は、中央部分にインフレータが挿入される円形開口42eを備えた略四角形状の枠状に形成されており、上枠部42a及び下枠部42bと、上下枠部42a,42bの左右端部間を連結するように配される左側枠部(不図示)及び右側枠部42dとを有する。
バネ保持部43は、支持本体部42の左側枠部と右側枠部42dとにそれぞれ設けられている。各バネ保持部43は、弾性係止部材45の後述する第1及び第2直線部45a,45bを外側から覆うように形成されているとともに、バネ保持部43の長さ方向の両端部には、弾性係止部材45を挿通させるための開口が形成されている。
また、バネ保持部43の長さ方向の中央部分には、弾性係止部材45の第2直線部45bを露出させるように開口する切欠き部43aが設けられており、この切欠き部43aは、ステアリングホイールのボス部17に形成される後述の係合突起部19の係合頭部19bを挿入できるように形成されている。
バネ保持部43に取り付けられる弾性係止部材45は、支持本体部42の円形開口42e側に配される第1直線部45aと、支持本体部42の外側縁側に配される第2直線部45bと、第1及び第2直線部45a,45bの一端部間を円弧状に連結する弾性変形可能な湾曲部45cと、第1及び第2直線部45a,45bの他端部にそれぞれ配され、第1及び第2直線部45a,45bに対して直交する方向に屈曲する第1及び第2屈曲部45d,45eとを有する。
このようなU字状の弾性係止部材45をバネ保持部43に取り付ける場合、弾性係止部材45を、バネ保持部43の両端部に設けた開口のうちの一方から挿入し、バネ保持部43の他方の開口から弾性係止部材45の湾曲部45cを突出させるとともに、バネ保持部43の一方の開口側の端縁に、弾性係止部材45の第1及び第2屈曲部45d,45eを引っ掛けて係止する。
これにより、弾性係止部材45が、バネ保持部43内に、第1直線部45aと第2直線部45bとが弾性係止部材45の幅方向に並ぶとともに、弾性係止部材45の長さ方向に沿って互いに平行となるようなU字状の形態で保持される。また、バネ保持部43内にて、弾性係止部材45の外側縁側の第2直線部45bが、湾曲部45cを中心にして、円形開口42e側の第1直線部45aに近付く方向へ回動するように、弾性係止部材45を弾性変形させることが可能となる(図12を参照)。
上述のようなエアバッグ装置が取り付けられる本実施例2のステアリングホイールは、円環状のリム部と、リム部の略中心部分に配されるボス部17と、リム部及びボス部17間を連結する複数本のスポーク部とを有しており、ボス部17がエアバッグ装置を取着して支持する車体側固定部となる。
ステアリングホイールのボス部17は、基体部としてエアバッグ装置を支持するボス本体部18と、ボス本体部18の表面(後面)に突設される2つの係合突起部19と、支持部材41の位置決めピン44の設置位置に対応して設けられる図示しないピン受け部と、支持部材41の可動側接点46aの設置位置に対応して設けられる図示しない固定側接点とを有する。
本実施例2の各係合突起部19は、図10に示したように、ボス本体部18から起立する起立部19aと、起立部19aの頂端部に一体的に形成される鉤状の係合頭部19bとを有する。この場合、係合頭部19bは、後述する傾斜案内面19dを備えた傾斜案内部となる。また、係合頭部19bの先端部には、係合頭部19bの一部を切り落とすことによって形成されたような誘導端面部19cが設けられている。
係合突起部19の起立部19aは、ボス本体部18から後方に向けて四角柱状に立設されている。係合突起部19の係合頭部19bは、起立部19aの頂端部から係合突起部19の突出方向(起立部19aの起立方向)と直交する方向に突出している。この場合、起立部19aに対する係合頭部19bの突出方向は、エアバッグ装置側に取着された弾性係止部材45の幅方向における第2直線部45bから第1直線部45aに向いた方向に設定されている。
係合頭部19bの突出端面19dは、係合突起部19の頂端面19eから係合頭部19bの突出端部に向けて下り傾斜するように、起立部19aの起立方向に対して斜めに形成されている。また、係合頭部19bのボス本体部18に対向する底面部19fは、後述するように、係合頭部19bを越えて弾性復帰した弾性係止部材45を保持し、且つ、保持した弾性係止部材45を抜脱させることが可能なワイヤ係脱部19fとなる。
この場合、係合頭部19bにおける傾斜した突出端面19dは、弾性係止部材45を、係合頭部19bの底面部(ワイヤ係脱部)19fに向けて相対的に移動させるときに、その弾性係止部材45を摺接させて案内しながら弾性係止部材45の一部(湾曲部45c)を徐々に弾性変形させる傾斜案内面19dとなる。
本実施例2の係合頭部19bには、突出端面19dと誘導端面部19cの後述する傾斜面とを区画するように稜線部19gが形成されており、この稜線部19gは、傾斜案内面19dの下端縁(傾斜案内面19dのワイヤ係脱部19f側の端縁)を形成している。
本実施例2において、弾性係止部材45は、上述のように、第2直線部45bが湾曲部45cを中心にして第1直線部45aに近付く方向へ回動するように弾性変形する。この場合、係合突起部19の稜線部19gは、例えば図12に示すように、係合突起部19の頂端面19e側(エアバッグ装置が押し込まれる方向側)から見たときに、係合頭部19bの傾斜案内面19dによって弾性係止部材45が最も大きく弾性変形したとき(言い換えると、弾性係止部材45の第2直線部45bが傾斜案内面19dから誘導端面部19cに移動するとき)の当該弾性係止部材45の第2直線部45bに沿った向きに形成されている。
係合突起部19の誘導端面部19cは、係合頭部19bの案内傾斜面(突出端面)19dとワイヤ係脱部19fとの間に設けられている。また、誘導端面部19cは、起立部19aの起立方向に対して、弾性係止部材45がワイヤ係脱部19fに向けて移動するときに弾性係止部材45を徐々に弾性復帰させる方向に斜めに傾斜した傾斜面を有する。
すなわち、本実施例2の係合突起部19の係合頭部19bには、稜線部19gを境界(ピーク)にして、傾斜方向が互いに異なる案内傾斜面(突出端面)19dと、誘導端面部19cの傾斜面とが隣接して形成されている。
上述のような取付構造を有する本実施例2において、ステアリングホイールのボス部17にエアバッグ装置を取り付ける場合、エアバッグ装置の支持部材41をステアリングホイールのボス部17に対向させ、更に、エアバッグ装置の位置を合わせながら、同エアバッグ装置をステアリングホイールのボス部17に向けて押し込む。
これにより、エアバッグ装置の支持部材41に設けた位置決めピン44が、ステアリングホイールのボス部17に設けた図示しないピン受け部に挿入されて収容されるとともに、ステアリングホイールのボス部17に設けた各係合突起部19が、支持部材41に設けたバネ保持部43の切欠き部43a内に挿入される。
このとき、係合突起部19が、バネ保持部43の切欠き部43aに、弾性係止部材45の長さ方向及び幅方向に直交する方向から挿入されると、先ず図11(a)に示したように、係合突起部19の突出端面(案内傾斜面)19dが、弾性係止部材45の第2直線部45bに当接する。
更に、係合突起部19がバネ保持部43の切欠き部43a内に深く挿入されることにより、図11(b)に示したように、弾性係止部材45の第2直線部45bが、係合突起部19の傾斜案内面19dに摺接して、同弾性係止部材45の第1直線部45aに接近する方向に回動するように弾性変形しながら、係合頭部19bの底面部19fに向けて相対的に移動する。
そして、弾性係止部材45の第2直線部45bが、係合頭部19bの突出端面19dと誘導端面部19cとの間に配される稜線部19gを乗り越えると、弾性係止部材45の第2直線部45bが係合頭部19bの誘導端面部19cに摺接しながら弾性係止部材45が弾性復帰する。その後、係合頭部19bの誘導端面部19cを越えて弾性係止部材45がU字状の形態に弾性復帰することによって、図11(c)に示したように、弾性係止部材45の第2直線部45bが、係合突起部19のワイヤ係脱部(底面部)19fに保持される(弾性係止部材45が係合突起部19に係着する)。
このとき、本実施例2の係合突起部19における突出端面19dと誘導端面部19cとの間に配される稜線部19gは、上述したように、係合突起部19の頂端面19e側から見たときに、弾性変形した弾性係止部材45の第2直線部45bの向きに沿って形成されている。
これにより、図12に示したように、弾性係止部材45が、弾性係止部材45の第2直線部45bが係合頭部19bの稜線部19gに沿う位置(図12の仮想線の位置)まで回動するように弾性変形することにより、弾性係止部材45が係合頭部19b部の傾斜案内面19dを容易に越えて、ワイヤ係脱部19fに移動することが可能となる。
従って、本実施例2では、例えば係合突起部に本実施例2のような誘導端面部19cが設けられておらず、案内傾斜面の下端縁の向きが弾性変形時の弾性係止部材45の向きに対応していない従来の一般的な係合突起部に比べると、係合突起部19に係合するときにおける弾性係止部材45の最大弾性変形量を、前述の実施例1の場合と同様に、小さく抑えることができる。
更に本実施例2では、係合頭部19bの誘導端面部19cに、上述したように、弾性係止部材45をワイヤ係脱部19fに移動させるときに弾性係止部材45の弾性復帰を促すような傾斜面が設けられている。これにより、弾性係止部材45の第2直線部45bが係合頭部19bの稜線部19gを乗り越えたときに、弾性係止部材45の弾性力によって、当該第2直線部45bを係合頭部19bの誘導端面部19cの傾斜面に沿ってワイヤ係脱部19fへ向けて円滑に誘導でき、弾性係止部材45の第2直線部45bを係合突起部19に安定して係合させることができる。
そして、上述のように弾性係止部材45の第2直線部45bが係合突起部19に係合することによって、エアバッグ装置の支持部材41がステアリングホイールのボス部17に係止されて、エアバッグ装置をステアリングホイールのボス部17にワンタッチで固定することができる。
以上のように、本実施例2の取付構造は、簡単な構造で形成されているとともに、係合突起部19の突出端面19dと誘導端面部19cとの間に配される稜線部19gが、弾性変形した弾性係止部材45の向きに対応して形成されているため、弾性係止部材45が弾性変形する弾性変形量を小さくして、係合突起部19を弾性係止部材45に挿入し易くできる。更に、係合突起部19の係合頭部19bに誘導端面部19cが設けられていることによって、弾性係止部材45を係合突起部19に安定して係合させて、エアバッグ装置をステアリングホイールのボス部17に確実に取り付けることができる。
これにより、エアバッグ装置をステアリングホイールのボス部17に取り付ける取付作業を、従来よりも軽い力で容易に且つ確実に行うことができるため、作業者に対する負担を低減できるとともに、取付作業の効率化を図ることも可能となる。
10 ステアリングホイール
11 リム部
12 ボス部
12a 挿通孔
12b ワイヤ固定部
12c ワイヤ収容部
12d 第1ワイヤ規制部
12e 第2ワイヤ規制部
13 スポーク部
15 弾性係止部材
15a ねじりコイルバネ部
15b 突起係止部
15c 第1係止部
15d 挟角部
15e 第2係止部
15f ワイヤ先端部
17 ボス部
18 ボス本体部
19 係合突起部
19a 起立部
19b 係合頭部
19c 誘導端面部
19d 突出端面(傾斜案内面)
19e 頂端面
19f 底面部(ワイヤ係脱部)
19g 稜線部
20 エアバッグ装置
21 支持部材
21a 支持本体部
21b 設置片部
21c 第1接点
23 第1コイルスプリング
24 ダンパー部
24a 取付部材
30 ホーンプレート
31 プレート本体部(基体部)
31a 上枠部
31b 下枠部
31c 左側枠部
31d 右側枠部
31e 幅広部
31f 開口
32a 土台部
32b 第2コイルスプリング
33 ダンパー取付部
34 第2接点
35 係合突起部
36 起立部
36a 起立本体部
36b 補強部
37 係合頭部
37a 第1稜線部
37b 第2稜線部
37c 傾斜案内面
38a 第1誘導端面
38b 第2誘導端面
39 ワイヤ係脱部
41 支持部材
42 支持本体部
42a 上枠部
42b 下枠部
42d 右側枠部
42e 円形開口
43 バネ保持部
43a 切欠き部
44 位置決めピン
45 弾性係止部材
45a 第1直線部
45b 第2直線部
45c 湾曲部
45d 第1屈曲部
45e 第2屈曲部
46 設置片部
46a 可動側接点
P1 第1仮想線の位置
P2 第2仮想線の位置

Claims (3)

  1. エアバッグ装置を車体側固定部に取り付けるエアバッグ装置の取付構造であって、前記エアバッグ装置及び前記車体側固定部の一方は、基体部と、前記基体部から突出する係合突起部とを有し、前記エアバッグ装置及び前記車体側固定部の他方には、少なくとも一部が弾性変形する弾性係止部材が取着され、前記係合突起部は、前記弾性係止部材の一部を係脱可能な係脱部と、前記弾性係止部材を前記係脱部に向けて摺接させながら徐々に弾性変形させる傾斜面を備えた傾斜案内部とを有し、前記エアバッグ装置が前記車体側固定部に向けて押し込まれることにより、前記弾性係止部材が前記係合突起部の前記傾斜案内部に摺接して支点部分を中心に回動するように弾性変形しながら前記係脱部に向けて相対的に移動し、前記弾性係止部材が前記係脱部に達して弾性復帰することにより前記係脱部に係合する取付構造において、
    前記係合突起部の前記傾斜案内部における前記係脱部側の端縁は、前記エアバッグ装置を押し込む方向側から見たときに、前記弾性変形により回動した前記弾性係止部材の向きに対応して形成されてなる、
    ことを特徴とするエアバッグ装置の取付構造。
  2. 前記係合突起部は、前記傾斜案内部と前記係脱部との間に、前記係脱部に向けて前記傾斜案内部の前記傾斜面とは異なる角度で傾斜する誘導端面部を有し、
    前記誘導端面部は、前記係脱部に向けて前記弾性係止部材を徐々に弾性復帰させる方向に傾斜してなる、
    請求項1記載のエアバッグ装置の取付構造。
  3. 前記弾性係止部材は、ねじりコイルバネ部と、前記ねじりコイルバネ部の一端部から延設され、前記係合突起部に係脱可能な第1係止部と、前記第1係止部から挟角部を介して延設され、前記係合突起部に係脱可能な第2係止部とを有し、
    前記傾斜案内部における前記端縁は、前記弾性係止部材の前記第1及び第2係止部の少なくとも一方に対応して設けられてなる、
    請求項1又は2記載のエアバッグ装置の取付構造。
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