JP6470350B2 - 滓取り装置 - Google Patents

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Description

この発明は、揚げ物作業を行っているフライヤー(例えば、揚げ釜)内の揚げ油を、フライヤーに戻すように循環させて、揚げ油中に浮遊する揚げ滓を除去する滓取り装置に関するものである。
大量の揚げ菓子(例えば、揚げ煎餅)を連続的に作っていくと、フライヤー(揚げ釜)の揚げ油中には、多量の揚げ滓が発生する。このため、揚げ物作業を継続するには、揚げ滓を何らかの手段で除去する必要がある。一方、フライヤー内の揚げ油を熱交換器を通すように吸引ポンプで循環させ、揚げ菓子の製造中も、揚げ油を加熱する場合には、フライヤー内の揚げ滓が、熱交換器と吸引ポンプとに流入してしまうという問題がある。熱交換器側に揚げ滓が流入すると、熱交換器に詰まりが生じたり、熱効率の低下が生じてしまう。また、吸引ポンプもタイプによっては、揚げ滓の流入を防止しなければならないものもある。
このため、フライヤー内の揚げ油を熱交換器を通すように吸引ポンプで循環させる場合には、図15で示されるように、循環ラインCのフライヤーFの出口側にストレーナ100を設け、熱交換器Eと吸引ポンプPとに流入する前に、揚げ滓Kを、ストレーナ100で除去している。このストレーナ100は、上面が開放されて上下に長く、かつ、断面矩形状のストレーナ本体101と、ストレーナ本体101内に着脱容易に設置されるストレーナかご102とから構成される。ストレーナかご102は、上面が開放され、板状の補強部の周りに、例えば10メッシュの金網が取り付けられた上下に長いかごであり、側面に揚げ油Aを内部に流入させる開口102aが形成されている。
なお、ストレーナ本体101とストレーナかご102は、正確には、図6で示されるような形状をしており(ストレーナ本体101は、図中、油槽10として示されており、ストレーナかご102は、図中、ストレーナかご21として示されている)、これらの詳細は、実施形態(発明を実施するための最良の形態)の項において、説明する。
ところが、フライヤーF内の揚げ油Aを循環させると、フライヤーF内の揚げ滓Kが、ストレーナ100に移動してしまう。このため、フライヤーF側で多量の揚げ滓Kが発生すると、これがストレーナ100内に短時間のうちに溜まってしまい、例えば、1時間に数回程度、ストレーナ100の清掃が必要となる。ストレーナ100の清掃をするには、把手102bを使用して、揚げ滓Kと共にストレーナかご102をストレーナ本体101から引き出し、新たなストレーナかご102をストレーナ本体101内に設置する必要がある。また、ストレーナかご102内の揚げ滓Kを取り出した後、このストレーナかご102を、つぎに備えて、清掃する必要がある。
このため、このようなストレーナ100では、揚げ滓Kが熱交換器Eと吸引ポンプPとに流入するのは防止できるが、フライヤーF側で多量に発生した揚げ滓Kを除去のために、多くの人手を割かねばならぬという問題があった。
また、揚げ油Aの加熱等を行う必要がなく、フライヤーFに対して揚げ油Aの循環を行っていない場合でも、フライヤーFで発生した揚げ滓Kを、人手をかけずに除去したい場合も多い。
この発明は、以上の点に鑑み、フライヤー内の揚げ油を、フライヤーに戻すように循環させることにより、フライヤー中の揚げ滓を、人手をかけることなく除去ができる滓取り装置を提供することを目的とする。
この発明の請求項1記載の発明は、揚げ物作業を行っているフライヤー内の揚げ油を、吸引ポンプを用いて前記フライヤーに戻すように循環させることにより、前記フライヤーの前記揚げ油中に浮遊する揚げ滓を除去する滓取り装置であって、前記揚げ油の循環ラインの前記フライヤー出口側に、前記フライヤー内の揚げ油を取り込むように設けられ、上面が開放された滓取り用の油槽と、前記油槽の近傍に設置される滓受けトレイと、スプロケットとチェーンとを有し、前記スプロケットに取り付けられた前記チェーンの一端側が前記油槽側に向けられているとともに、他端側が前記滓受けトレイ側に向けられているチェーン機構と、前記チェーン機構の前記チェーンに取り付けられ、前記油槽内の前記揚げ油上面近くに浮遊する前記揚げ滓を取り込むとともに、取り込まれた揚げ滓を前記滓受けトレイ側に排出する滓取りかごと、前記チェーン機構の前記スプロケットを回転駆動して、前記滓取りかごを前記油槽内の揚げ滓取り込み位置と、滓受けトレイ上方の揚げ滓排出位置とに往復させる駆動モータとを有し、かつ、前記油槽内には、前記滓取りかごで除去されなかった前記揚げ滓が下流側に流出するのを防止するストレーナかごが設けられていることを特徴とする。
この発明では、吸引ポンプを作動させると、油槽内の揚げ油のレベルが、フライヤーのレベルより下がり、このレベル落差により、フライヤー内の揚げ油が油槽内に流入する。このため、フライヤー内の揚げ油は、滓取り装置の油槽と吸引ポンプを通って、フライヤーに戻り、循環される。この場合、フライヤー内で浮遊している揚げ滓も、油槽内に流入し、油槽の油面近傍に集められる。
つぎに、駆動モータを作動させると、スプロケットが一定方向に回転し、チェーンに取り付けられた滓取りかごを、例えば、油槽内の揚げ滓取り込み位置に向かって移動させる。この滓取りかごが、油槽の油面下方に沈み込む位置(揚げ滓取り込み位置)まで移動すると、駆動モータが停止する。そして、滓取りかご上方に揚げ滓が移動してくると、駆動モーターを逆回転させるように作動させ、スプロケットを逆方向に回転させる。このことにより、滓取りかごが上昇し、これに伴い、油槽内の揚げ滓は、一部が滓取りかごに収容されて、上昇する。つづいて、滓取りかごが、スプロケット上方を通過して、上下逆向き(揚げ滓排出位置)に位置決めされると、駆動モータを停止させる。この時点で、滓取りかご内の揚げ滓は、滓受けトレイ内に落下するとともに、直ちに、駆動モータが作動して、スプロケットを当初の向きに回転させる。このことにより、滓取りかごは、再び、揚げ滓取り込み位置に向かって移動する。
この発明の請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の場合において、前記滓取りかごは、側部と底部とを有しているが、側部は揚げ油の移動を阻止する板状部材から形成され、底部のみが揚げ油の移動容易な網状部材から形成されていることを特徴とする。
滓取りかごの側部が、揚げ油の流入を阻止する板状部材であるので、滓取りかごが油槽の揚げ油中を下降する場合には、滓取りかご内には、底部側からしか揚げ油が流入しない。このため、滓取りかごが、油槽内の揚げ油中を下降する場合、揚げ油の粘性等に起因して、油槽の油面と滓取りかご内の油面に段差が生じ、滓取りかごが、揚げ油中に沈みきった時点で、油槽内の揚げ油が急激に滓取りかご内に流入する。このことにより、油槽内の揚げ滓が、滓取りかごの上方に集まり、滓受けかごにより、多くの揚げ滓を収集できることとなる。
この発明の請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の場合において、前記滓取りかごの前記揚げ滓排出位置近傍には、前記滓取りかごが停止する直前に、前記滓取りかごに突き当たって、この滓取りかごを振動させるストッパーが設けられていることを特徴とする。
この発明の請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明の場合において、前記循環ライン中には、前記吸引ポンプの出口側に、前記揚げ油を加熱する熱交換器が設けられていることを特徴とする。
この発明の請求項1記載の発明では、揚げ物作業を行っているフライヤー内の揚げ油を、油槽を経由して、フライヤーに戻すように循環させているので、フライヤーで発生した揚げ滓を油槽内に集めることができる。この場合、滓取りかごを、油槽内の揚げ滓取り込み位置と、滓受けトレイ側の揚げ滓排出位置とに駆動モータを使用して往復動させているので、フライヤー側に、揚げ油の上面近くに浮遊する多量の揚げ滓が生じても、この揚げ滓を人手を要することなく排出できる。またこの発明では、ストレーナかごを油槽内に設けているので、別途ストレーナを設けなくても、滓取りかごで除去されなかった揚げ滓が油槽より下流側に流出するのを防止することができる。
この発明の請求項2記載の発明では、油槽内の揚げ滓取り込み位置に沈み込んだ滓取りかごの上方に、多くの揚げ滓を集めることができ、効率的に揚げ滓の除去を行うことができる。
この発明の請求項3記載の発明では、揚げ滓排出位置にある滓取りかごを振動させているので、滓取りかご内の揚げ滓を、滓取りかごに付着させることなく、充分に滓受けトレイ側に排出できる。
油槽が揚げ油の循環ライン中に置かれた、この発明の一実施の形態に係る滓取り装置の作用説明図である。 滓取り装置の正面図である。 滓取り装置の平面図である。 滓取り装置の左側面図である。 図3のA−A矢視断面図である。 油槽とストレーナかごの外観斜視図であり、(a)は油槽を示し、(b)はストレーナかごを示し、(c)は、油槽中にあるのストレーナかごの上部を示す。 滓受けトレイと滓取りかごの外観斜視図であり、(a)は滓受けトレイを示し、(b)は、滓取りかごを示す。 滓取りかごの作用説明図である。 ベースユニットを油槽に取り付けようとしている場合の、これらの外観斜視図である。 加圧フックを示す図であり、(a)は、加圧フックにより加圧している状態を示し、(b)は加圧フックの概要を示す外観斜視図である。 チェーン機構の構成を説明する図である。 ベースユニット上に取り付けられたスプロケットユニットと、チェーンガイドと、滓シューターの外観斜視図である。 チェーン機構駆動装置の外観斜視図である。 チェーン機構駆動装置の作用説明図である。 従来技術の説明図である。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、この発明の一実施の形態に係る滓取り装置を示している。この滓取り装置1では、その油槽10が揚げ油Aの循環ラインC中に設置される。なお、揚げ油Aの循環ラインCは、フライヤーFと、吸引ポンプPと、熱交換器Eと、これらをつなぐ配管Qとから構成されており、フライヤーF内の揚げ油Aを熱交換器Eで加熱しつつ、揚げ釜であるフライヤーFで揚げ物作業ができるようにするためのものである。
滓取り装置1は、フライヤーFで生じた揚げ滓Kを取り除くものであり、図1で示されるように、油槽10と、ストレーナかご21と、滓受けトレイ22と、滓取りかご23と、ベースユニット30と、チェーン機構40と、チェーン機構駆動装置50と、チェーンガイド60と、滓シューター70と、制御装置80とを有している。
油槽10は、揚げ滓Kを取り出すための一時的な油溜めであり、揚げ油Aの循環ラインC中の、フライヤーFの出口側に設置される。油槽10は、図6の(a)で示されるように、上面が開放され、外周部の平面形状が矩形状をした細長い容器であり、高さBは約650mmである。油槽10は、後面壁11dにフライヤーFの出口配管Q1と接続される入口ノズル12が設けられ、底壁11eに吸引ポンプPの入口配管Q2と接続される出口ノズル13が設けられている。油槽10の、正面壁11a、左面壁11b、及び右面壁11cの上端側には、水平に延びるフランジ部14が形成されているとともに、フランジ部14の外端は、下方に延びる屈曲部15となっている。
油槽10の後面壁11dの内面側には、入口ノズル12を挟むように、ストレーナかご21取り付け用の一対のガイド16,16が上下方向に設けられている。一対のガイド16,16は、L型部材から形成され、後面壁11dに沿って上下に向かう上下中心線J1に対して、外向きに案内溝を形成するように、左右対象に配置されている。この一対のガイド16,16間の入口ノズル12を挟んだ上下には、揚げ油Aをストレーナかご21に導く漏れ止め部材17,17が設けられている。また、油槽10は、前後に向かう水平中心線J2(上下中心線J1と交差する)に対して平面形状が左右対象となるように形成されている。なお、屈曲部15には、その下方に、火傷防止用のパンチングメタル18が取り付けられているが、他の図面では、煩雑となるので、省略されている。また、油槽10は、不図示の架台に固定されている。
ところで、油槽10は、図1で示されるように、フライヤーFと連通した状態になるので、フライヤーFが上限油面L1となっても、揚げ油Aがあふれ出ないように上下方向に位置決めされている。また、吸引ポンプPを作動させると、油槽10の油面Laは、フライヤーFの油面Lから、段差ΔLだけ下降し、この段差ΔLによって、フライヤーF内の揚げ油Aは、油槽10内に流入することとなる。したがって、フライヤーFの下限油面L2に対応する油槽10の下限油面L2aは、フライヤーFの下限油面L2のレベルから段差ΔL2だけ低い位置にくることとなる。
ストレーナかご21は、フライヤーF内の揚げ滓Kが、吸引ポンプPと熱交換器Eとに流入するのを防止するためのものである。ストレーナかご21は、図6の(b)で示されるように、上面が開放され、外周部の平面形状が矩形状をした細長いかごである。また、ストレーナかご21は、油槽10に対して出し入れできるように、油槽10よりやや小さく形成され、上部に把手21c,21cが設けられている。このストレーナかご21は、帯状の板材で形成された骨組みに、10メッシュの金網を取り付けたものであり、油槽10の入口ノズル12に対応させて、開口21aが形成されている。開口21a側の骨組みには、油槽10のガイド16,16に沿って、ストレーナかご21を上下に移動可能に案内する一対のバネ状突起21b,21bが設けられている。このバネ状突起21b,21bは、ストレーナかご21を、油槽10の後面壁11d側に加圧して、開口21aと入口ノズル12とを位置合わせするように、ストレーナかご21を位置決めする機能をも有している。
滓受けトレイ22は、滓取りかご23から排出される揚げ滓Kを受け取る、上面が開放された凹状の容器であり、図5で示されるように、油槽10の近傍(前方側の横、側方)に配置される。この滓受けトレイ22は、図7の(a)で示されるように、前面壁22aに移動用把手22eが設けられ、左面壁22bと右面壁22cとに、吊り下げ用のL型部材22f,22fが取り付けられている。後面壁22dは、一段低く形成され、下端が前方に出た傾斜壁となっている。この滓受けトレイ22は、図2又は図5で示されるように、滓シューター70の下部に設けられた支持ガイド74,74にL型部材22f,22fを介して吊り下げられる。
滓取りかご23は、油槽10中のストレーナかご21内に浮遊する揚げ滓Kを取り込むとともに、取り込んだ揚げ滓Kを滓受けトレイ22側に排出するものである。滓取りかご23は、図7の(b)で示されるように、薄い板材で形成された矩形状の側壁23aと、側壁23aの下端側の、10メッシュの金網で形成される底部23bとからなる。側壁23aの上端側は開放されている。この滓取りかご23は、図3で示されるように、底部23bを下にしてストレーナかご21内を上下に移動できるように、平面形状がストレーナかご21の平面形状より充分小さく形成されている。この滓取りかご23は、チェーン機構40により上下方向等に搬送される。このため、滓取りかご23の側壁23aの一辺の両端には、これを、チェーン機構40の一対の搬送チェーン42A,42Bに取り付けるための金具23c,23cが設けられている(図11参照)。
ベースユニット30は、油槽10のフランジ部14上に載置され、チェーン機構40、チェーン機構駆動装置50、チェーンガイド60、及び滓シューター70を、油槽10上に取り付けるためのものである。ベースユニット30は、図9で示されるように、ベースプレート31と、4つの位置決め突起32A,32B,32C,32Dと、4つの加圧フック33...とから構成される。なお、加圧フック33には、取付位置の違いによって、4つの符号33A,33B,33C,33Dが与えられている。
ベースプレート31は、図9で示されるように、上方から見るとU字状をした水平部31aの左右の両端部が、下方に屈曲した外側垂下部31b,31cとなっており、かつ、水平部31aの後端側左右が、外側垂下部31b,31cより上下に短い垂直板31dにより連結されている。したがって、ベースプレート31の中央には、矩形状の開口31eが形成されている。水平部31aの開口31eがわ左右端にも、垂直板31dと同じ長さの内側垂下部31f,31gが設けられている。ベースプレート31は、この垂直板31dと内側垂下部31f,31gが、油槽10の後面壁11d、左面壁11b、及び右面壁11cの内面に沿うように挿入され、油槽10に位置決め支持される。水平部31aの左部R1と右部R2には、左右対称の位置に、それぞれ、位置決め用の突起32A,32B,32C,32Dが設けられている。
加圧フック33は、ベースプレート31の外側垂下部31b,31cに取り付けられ、チェーン機構40の支持板46(図11参照)と、チェーン機構駆動装置50の引っ掛け部57(図13参照)とをベースプレート31側に加圧・固定するものである。加圧フック33は、図10の(b)で示されるように、ベースプレート31の外側垂下部31b,31cに固定される基部34と、支軸35を介して基部34に回転容易に支持される操作部36と、操作部36の中程に支軸37を介して回動容易に支持されるフック部38とから構成される。操作部36を支軸35を中心に上向きに回動すると、フック部38が上昇して加圧を中止し、操作部36を支軸35を中心に下向きに回動すると、図10の(a)で示されるように、フック部38が加圧したいもの(図では、チェーン機構40の支持板46)をベースプレート31側に加圧する。なお、図中符号Gは、フックによる加圧を容易にするための、支持板46に取り付けられたナベネジの頭部である。図9で示されるように、ベースプレート31の左側の外側垂下部31bに、3つの加圧フック33B,33C,33Dが取り付けられ、右側の外側垂下部31cに1つの加圧フック33Aが取り付けられている。
ベースプレート31の水平部31aの中央部R3上に、突起32A,32Bにより位置決めされて、チェーン機構40が支持板46を介して設置される。また、ベースプレート31の水平部31aの左部R1上に、突起32Cにより位置決めされて、チェーン機構駆動装置50が引っ掛け部57を介して設置される。この場合、チェーン機構40の支持板46は、加圧フック33A,33Bにより、ベースプレート31側に加圧・固定され、チェーン機構駆動装置50の引っ掛け部57は、加圧フック33C,33Dにより、ベースプレート31側に加圧・固定される。なお、チェーンガイド60と滓シューター70とは、チェーン機構40の支持板46を介して、ベースユニット30側に位置決め支持される。また、ベースユニット30の突起32Dは、チェーン機構駆動装置50をベースプレート31の水平部31aの右部R2に、取り付ける場合に使用される。
チェーン機構40は、滓取りかご23を上下方向等に搬送するためのものである。チェーン機構40は、図11で示されるように、同一軸に支持され、同一サイズの一対の搬送スプロケット41A,41Bと、この搬送スプロケット41A,41Bにそれぞれ取り付けられる、長さが等しく同一仕様の一対の搬送チェーン42A,42Bと、搬送チェーン42A,42Bの互いの両端同士を一体化させるように取り付けられる、同一形状の2つの重り43A,43Bと、一対の搬送スプロケット41A,41Bが取り付けられる、左右方向に長い回転軸44と、回転軸44を回動自在に支持する、上下に長い一対の軸受け部45A,45Bと、軸受け部45A,45Bが取り付けられる水平な支持板46と、支持板46の後側端に下向きに取り付けられるチェーンガイド支持板47とから構成される。
なお、回転軸44の左端には、チェーン機構駆動装置50の従動スプロケット54が取り付けられるが、図11中において、搬送スプロケット41A,41Bと、回転軸44と、軸受け部45A,45Bと、支持板46と、チェーンガイド支持板47と、従動スプロケット54とが一体になったものを、説明の都合上、スプロケットユニット24と呼ぶものとする。
一対の搬送スプロケット41A,41Bは、ほぼ滓取りかご23の左右長さ分だけ離した状態で、回転軸44に取り付けられており、一対の軸受け部45A,45Bも、対応する搬送スプロケット41A,41Bから同じ距離だけ離れた位置に位置決めされている。搬送スプロケット41A,41Bは、図3で示されるように、これらの間の中間点が、油槽10の水平中心線J2の真上に来るように位置決めされており、かつ、軸受け部45A,45Bは、これらの間の距離が、ベースプレート31の開口31eの左右幅Wと略等しくなるように位置決めされている。また、支持板46は、図12で示されるように、ベースプレート31の水平部31aの中央部R3上に位置決めされるが、左右端は、ベースプレート31よりやや左方及び右方に突出し、この突出部N1,N1が、加圧フック33A,33Bによって、ベースプレート31側に加圧される。この場合、ベースユニット30の突起32A,32Bが、支持板46の位置決め孔46a,46aに嵌め込まれて、スプロケットユニット24は、ベースユニット30上に位置決めされる。
2つの搬送チェーン42A,42Bは、前側の端部同士が、チェーン間の隙間を埋めるように形成された重り43Aの左端側と右端側とに連結され、後ろ側の端部同士が、チェーン間の隙間を埋めるように形成された重り43Bの左端側と右端側とに連結されている。この場合、2つの搬送チェーン42A,42Bは、互いに対応する部分(例えば、前端からの距離が同じ部分)が搬送スプロケット41A,41Bに取り付けられる。このため、2つの搬送チェーン42A,42Bの各両端側は、搬送スプロケット41A,41Bからほぼ鉛直に垂れ下がった状態となる。
したがって、2つの搬送チェーン42A,42Bは、搬送スプロケット41A,41Bの回転により、前側の端部同士と、後ろ側の端部同士とが、それぞれ同じ上下位置になるように(揃った状態で)、上下に移動する。この場合、図5で示されるように、2つの搬送チェーン42A,42Bの、後端側(重り43B側)は、油槽10中のストレーナかご21側に向けられ、このストレーナかご21内に入り込むように移動し、前端側(重り43A側)は、滓受けトレイ22側に向けられ、この滓受けトレイ22内に入り込むように移動する。重り43A,43Bは、同サイズで板状に形成されている。この重り43A,43Bは、搬送チェーン42A,42Bに引っ張り力を与えて、搬送チェーン42A,42Bのたるみを防止する機能も有している。
2つの搬送チェーン42A,42Bの互いに対応する位置に、滓取りかご23が底部を下向きにした状態で取り付けられる。滓取りかご23は、図5で示される、揚げ滓取り込み位置イと揚げ滓排出位置ロとに往復動するように、搬送チェーン42A,42Bにより移動される。揚げ滓取り込み位置イは、滓取りかご23が、底部を下向きにして、油槽10の下限油面L2aよりやや下まで沈み込む位置である。また、揚げ滓排出位置ロは、滓取りかご23が搬送スプロケット41A,41Bを前方側に越えて、その真横に来た位置であり、この位置ロで、滓取りかご23は、上下を逆向きにして、底部23bを上向きにした状態となる。
チェーン機構駆動装置50は、チェーン機構40の搬送スプロケット41A,41Bを正逆両方向に回転させる。このチェーン機構駆動装置50は、図13で示されるように、駆動モータ51と、駆動スプロケット52と、駆動チェーン53と、従動スプロケット54と、モータベース55と、支持部56と、引っ掛け部57と、リミットスイッチ取付台58と、連結具59等とから構成される。
駆動モータ51は、減速機付きのギアードモータであり、モータベース55の右部に取り付けられている。駆動モータ51の出力軸51aに取り付けられた駆動スプロケット52と、チェーン機構40の回転軸44の左端部に取り付けられた従動スプロケット54とが駆動チェーン53で連結されている。したがって、、駆動モータ51の回転力は、駆動スプロケット52、駆動チェーン53、従動スプロケット54を経由して、チェーン機構40に伝えられる。
駆動チェーン53には、所定位置に、制御装置80の第1リミットスイッチ82により検知される第1突起部53aと、第2リミットスイッチ83により検知される第2突起部53bとが設けられている。取り外した駆動チェーン53を再び取り付ける場合でも、第1突起部53aと第1リミットスイッチ82との位置関係と、第2突起部53bと第2リミットスイッチ83との位置関係とを、図13で示される位置に維持できるようにするため、従動スプロケット54の最上端にあるチェーン部品Vに矢印片V1が取り付けられている。この場合、チェーン機構40に取り付けられた滓取りかご23は、図5で示されるように、搬送スプロケット41A,41Bの最上端位置、すなわち、初期位置ハに位置決めされる。
支持部56は、モータベース55の左部側に取り付けらる、上下に長い部材であり、モータベース55をベースユニット30の平板部31aに吊すために用いる。支持部56は、左右対称な左右板部56aの中間部に前後板部56bが取り付けられており、左右板部56aの上部は、ベースユニット30の加圧フック33との干渉を防ぐため、前後幅が小さくなっている。引っ掛け部57は、支持部56の上端に取り付けられたL型部材であり、ベースユニット30(ベースプレート31)の平板部31aの左部R1に、支持部56を引っ掛けるために用いられる。すなわち、引っ掛け部57の垂下部57aと支持部56の左右板部56aで平板部31aの左部R1を挟み付けるようにして、モータベース55はベースユニット30側に支持される。この場合、モータベース55の左右への移動を防止するため、引っ掛け部57の孔57c中に、ベースユニット30の突起32Cが差し込まれる。
また、引っ掛け部57には、ナベネジ頭部G,Gが取り付けられている。このため、引っ掛け部57の水平部57bは、ベースユニット30の加圧フック33C,33Dにより、ナベネジ頭部G,Gを介して、ベースユニット30側にしっかりと、加圧・固定される。この場合、引っ掛け部57の突出部N2,N2が、加圧フック33C,33Dにより下向きに加圧される。
リミットスイッチ取付台58は、制御装置80の第1リミットスイッチ82と第2リミットスイッチ83を取り付ける台である。第1リミットスイッチ82の検知部82aは駆動チェーン53側に延び、駆動チェーン53の第1突起部53aを検知する。また、第2リミットスイッチ83の検知部83aも、駆動チェーン53側に延び、駆動チェーン53の第2突起部53bを検知する。
モータベース55は、板材から形成されているが、駆動モータ51が取り付けられる右部55Aと、支持部56とリミットスイッチ取付台58が取り付けられる左部55Bとが、2つのヒンジS1,S2により連結されている。このため、図14で示されるように、右部55Aを、ヒンジS1,S2を中心にして持ち上げるように回動させることにより、駆動チェーン53が緩み、駆動チェーン53を、駆動スプロケット52と従動スプロケット54とから容易に取り外すことができる。モータベース55の右部55Aと左部55Bのぶれを防止するため、モータベース55の裏面には、右部55Aと左部55Bと分かれて、2片の固定板55a,55bが設けられ、これらの固定板55a,55bを連結具59により切り離し容易に連結している。
連結具59は、加圧フック33と同様な構造をしており、図13の下部に示されるように、固定板55a側に取り付けられるフック部59aと、固定板55b側に取り付けられる、リング部59b、操作部59c等からなる。リング部59bは、一端側がフック部59aに引っ掛けられており、他端側は、操作部59cに回動自在に支持されている。このため、操作部59cの右端側を、支持ピン59dを中心に左方に回転させると、リング部59bは、フック部59aから外れ、固定板55aと固定板55bが分離される。この連結具59は、キャッチクリップの名称で、市販されている。
チェーンガイド60は、図5で示されるように、その大部分が、油槽10中のストレーナかご21内に配置され、搬送チェーン42A,42Bの前後の振れ等を防止する。このチェーンガイド60は、図12で示されるように、支持板61と、支持板61の後面側に、対向するように取り付けられた一対のガイド部材62A,62Bとから構成される。支持板61は、90度ずつ、前方と上方に曲げられてできた上向き屈曲部61aが、チェーン機構40のチェーンガイド支持板47にボルトで固定される。ガイド部材62A,62Bは、搬送チェーン42A,42Bの前後の振れを防止できるように溝型部材から形成され、凹部を向き合わせるように、支持板61の左右両端部に取り付けられている。また、ガイド部材62A,62Bは、上部が、支持板61の水平屈曲部61bより上向きに突き出すように設けられている。
滓シューター70は、図5で示されるように、揚げ滓排出位置ロにある滓取りかご23から排出された揚げ滓Kを、下方の滓受けトレイ22まで案内するダクトである。この滓シューター70は、図12で示されるように、コの字型に曲げられた本体プレート71と、本体プレート71の前面を覆うカバープレート72と、本体プレート71の後壁71bに取り付けられる一対の取付部材73,73と、本体プレート71の左側壁71aと右側壁71cとに取付られる、滓受けトレイ22の支持ガイド74,74と、カバープレート72の内面に取り付けられるストッパー75と、カバープレート72の表面に取り付けられた一対の把手76,76とから構成されている。
本体プレート71の後壁71bは、左右幅がスプロケットユニット24の軸受け部45A,45B間の長さよりやや小さく形成されており、かつ、上端がチェーン機構40との干渉を避けるため、左側壁71a及び右側壁71cより1段低く形成されている。また、後壁71bは、下部が、滓受けトレイ22の後面壁22dに沿って、前方に向かうように軽く曲げられており、下端側は、滓受けトレイ22内に差し込まれている。本体プレート71の左側壁71aと右側壁71cは、同じ形状に形成されているが、前端側に、左右に突出するフランジ部H,Hを有しており、下端側は、滓受けトレイ22内に差し込まれている。カバープレート72は、本体プレート71の左側壁71aと右側壁71cのフランジ部H,Hにボルトを介して取り付けられる。また、カバープレート72の左右端には、後方に曲げられた屈曲部72a,72aが形成されている。
取付部材73,73は、チェーン機構40(スプロケットユニット24)の支持板46を介して、滓シューター70をベースユニット30側に支持させるものである。取付部材73,73は、本体プレート71の後壁71b上端側角部に取り付けられ、後壁71bとの間で、下向き凹部を形成するように、L型に形成されている。この取付部材73,73は、ベースユニット30に取り付けられた、チェーン機構40(スプロケットユニット24)の軸受け部45A,45B間の支持板46上に、これを差し込むように取り付けられる。この場合、取付部材73,73は、チェーンガイド支持板47と干渉しない位置に設けられている。
支持ガイド74,74は、滓受けトレイ22を正面側から滓シューター70の下端側に差し込めるように、カバープレート72から一定の長さだけ左右に突出している。ストッパー75は、2つのL型の丸棒の上端を水平な丸棒材で連結した形状をしており、揚げ滓排出位置ロに位置決めされる直前の滓取りかご23の底部23bに、水平部75aを当てて、滓取りかご23を振動させ、滓取りかご23に付着する揚げ滓Kを下方に落下させる機能を有する。また、ストッパー75は、滓取りかご23が揚げ滓排出位置ロを越えて、下方に落下してしまうのを防止する機能も有する。把手76,76は、滓シューター70の移動用、又はカバープレート72の取り外し等のために使用される。
制御装置80は、チェーン機構駆動装置50の駆動モータ51をコントロールする。制御装置80は、図1で示されるように、制御盤81と、第1リミットスイッチ82と、第2リミットスイッチ83等とから構成される。制御盤81は、運転ボタン81aと停止ボタン81bとを有している。制御盤81は、プログラムを実行する制御回路及びタイマー等を有している。この制御盤81に基づく滓取り装置1の基本的動作は、運転ボタン81aを押すと、揚げ滓取り込み位置イと揚げ滓排出位置ロ間にある滓取りかご23が、揚げ滓取り込み位置イに向かって移動するという点と、停止ボタン81bを押すと、滓取りかご23が直ちに停止するという点である。
つぎに滓取り装置1の作用効果を説明する。
事前に吸引ポンプPが運転され、フライヤーF内の揚げ油Aは、滓取り装置1の油槽10と、吸引ポンプPと、熱交換器Eを通って、フライヤーF内に循環されている。したがって、油槽10内のストレーナかご21内に送られた、フライヤーF内の揚げ滓Kは、10メッシュを越えるサイズのものは、ストレーナかご21内に集められ、ストレーナかご21の油面近くに浮遊している。
この状態で、制御盤81の運転ボタン81aを押すと、駆動モータ51は正転(図1中、搬送スプロケット41A,41Bを右回りに回転させる)し、搬送チェーン42A,42Bを介して、停止位置にある滓取りかご23を揚げ滓取り込み位置イに向かって、すなわち、油槽10中のストレーナかご21内方に向かって移動させる。滓取りかご23が底部23bを下にして、揚げ滓取り込み位置イまで揚げ油A中に沈み込むと、駆動チェーン53の第1突起部53aを第1リミットスイッチ82が検知し、駆動モータ51を停止させるとともに、タイマーを作動させる。数十秒の経過し、滓取りかご23の上方に揚げ滓Kが充分に集まると、タイマーが停止し、駆動モータ51を逆転させる。このことにより、搬送スプロケット41A,41Bは逆転(図1中、搬送スプロケット41A,41Bを左回りに回転させる)し、滓取りかご23を揚げ滓排出位置ロに向かって移動させる。このことにより、滓取りかご23は上昇し、ストレーナかご21内の油面近くに浮遊する揚げ滓Kをすくい上げる。
滓取りかご23は、底部23bの金網で、揚げ油Aを切りつつ上昇する。そして、滓取りかご23が搬送スプロケット41A,41Bを越えて、揚げ滓排出位置ロに達すると、滓取りかご23の上下が完全に逆転し、滓取りかご23内の揚げ滓Kは、滓シューター70を通って、滓受けトレイ22内に排出される。この場合、滓取りかご23の底部23bは、揚げ滓排出位置ロに達する直前に、ストッパー75と接触するため、このときの振動で、滓取りかご23に付着する揚げ滓Kは、残らず、下方に排出される。そして、滓取りかご23が揚げ滓排出位置ロに達すると、駆動チェーン53の第2突起部53bを第2リミットスイッチ83が検知し、駆動モータ51を逆転、すなわち、正転させる。この結果、搬送スプロケット41A,41Bは正転し、滓取りかご23を搬送スプロケット41A,41Bを越えて、揚げ滓取り込み位置イに向かって移動させる。
滓取りかご23は、揚げ滓取り込み位置イと揚げ滓排出位置ロ間の移動を繰り返し、フライヤーFからストレーナかご21に移動してきた揚げ滓Kを、次々と滓受けトレイ22内に排出する。そして、フライヤーFによる揚げ物作業が終了し、揚げ滓Kの除去が不要になると、停止ボタン81bを押すことにより、滓取り装置1の運転は終了する。この場合、滓取りかご23は、停止ボタン81bが押された位置で停止する。
このように、この滓取り装置1では、フライヤーFからストレーナかご21に移動してきた揚げ滓Kを、滓取りかご23により、繰り返し、滓受けトレイ22内に排出しているので、揚げ滓Kがストレーナかご21内に溜まることはない。したがって、フライヤーF内で大量の揚げ滓Kが発生しても、油槽10からストレーナかご21を頻繁に引き上げて、油槽10内から揚げ滓Kを除去する必要はない。すなわち、作業者によるストレーナかご21の頻繁な引き上げと、このストレーナかご21の頻繁な清掃と、このストレーナかご21の油槽10内への頻繁な挿入作業は不要となる。
とくに、この滓取り装置1では、滓取りかご23の側壁23aを板材で形成し、側壁23a側からの揚げ油Aの流入を防止しているので、ストレーナかご21内の揚げ滓Kを、滓取りかご23により効率よくすくい上げることができる。以下このことを図8を参照しつつ説明する。
図8の(a)で示されるように、滓取りかご23の底部23bがある程度、ストレーナかご21内の揚げ油A中に移動した場合、揚げ油Aは、底部23b側からのみ滓取りかご23内に流入するため、揚げ油Aの粘性と滓取りかご23の下降速度との関係で、滓取りかご23内の油面M1とストレーナかご21内の油面M2に段差が生じる。このため、図8の(b)で示されるように、滓取りかご23がほぼ油面M2より下方に沈み込もうとする場合、ストレーナかご21内の揚げ油Aが、揚げ滓Kと共に、滓取りかご23内に一気に流入する。このため、図8の(c)で示されるように、滓取りかご23が揚げ油A中に完全に沈み込んだ場合、滓取りかご23の上方に多くの揚げ滓Kが移動し、図8の(d)で示されるように、滓取りかご23により効率よく揚げ滓Kをすくい上げることができる。
ここで、滓取りかご23の側壁23aにも金網を用いた場合、滓取りかご23の油面M1とストレーナかご21の油面M2は一致して、図8で説明したような作用は生じない。しかし、この場合でも、滓取りかご23が揚げ油A中に沈み込んだ後、一定時間経過して、滓取りかご23を上昇させているので、この間に、滓取りかご23の上方にも、揚げ滓Kが移動し、滓取りかご23により、ある程度の揚げ滓Kをすくい上げることはできる。
また、この滓取り装置1では、滓取りかご23が揚げ滓排出位置ロに達する直前に、ストッパー75を滓取りかご23の底部23bに突き当てている。このため、ストッパー75によって、滓取りかご23が振動し、滓取りかご23内に付着する揚げ滓Kもすべて、滓受けトレイ22側に排出できる。
さらに、この滓取り装置1では、油槽10内に、ストレーナかご21を有しているので、フライヤーFから油槽10内に移動した揚げ滓Kは、ストレーナかご21で捕獲され、これらが、吸引ポンプPと熱交換器Eとに移動することはない。油槽10内の揚げ滓Kは、大部分が、滓取りかご23により除去されるが、浮遊せずに揚げ油A中に沈んだものは、ストレーナかご21により除去する必要がある。このため、ストレーナかご21の清掃も、例えば、何日か置きに必要となる。以下ストレーナかご21の清掃作業について、説明する。
ストレーナかご21は、油槽10中にあり、油槽10からの引き上げは容易である。しかし、図5で示されるように、ストレーナかご21の上方には、搬送スプロケット41A,41Bがあるとともに、ストレーナかご21内には、搬送チェーン42A,42B等とチェーンガイド60とが存在する。このため、ストレーナかご21の清掃に当たって、これらの機器を除く必要がある。まず、搬送チェーン42A,42Bを搬送スプロケット41A,41Bから外し、搬送チェーン42A,42Bと重り43A,43Bを油槽10の外方に取り出す。つづいて、滓シューター70から滓受けトレイ22を取り外した後、滓シューター70をチェーン機構40(スプロケットユニット24)の支持板46から取り外す。
つぎに、加圧フック33A,33Bによる締め付けを解除して、スプロケットユニット24と、これに取り付けられたチェーンガイド60とをベースユニット30から取り外す。この場合、従動スプロケット54から駆動チェーン53を外す必要が有るため、図14で示されるように、モータベース55の右部55AをヒンジS1,S2を中心に回動させ、駆動チェーン53を緩めた後、これを従動スプロケット54と駆動スプロケット52から取り外す。この状態で、ストレーナかご21は油槽10から容易に取り出すことができる。なお、チェーン機構駆動装置50も、加圧フック33C,33Dによる締め付けを解除すれば、ベースユニット30から容易に取り外すことができる。また、ベースユニット30も上方に持ち上げれば、油槽10から取り外すことができる。
ストレーナかご21を清掃して、これを油槽10内に組み込んだ後は、逆の手順で、機器をベースユニット30上に組み込んで行けばよい。この場合、第1及び第2リミットスイッチ82,83との関係で、駆動チェーン53の位置関係と滓取りかご23の位置関係が問題となる。そこで、搬送チェーン42A,42Bに取り付けられた、滓取りかご23を搬送スプロケット41A,41Bの上端側の初期位置ハに位置決めする。つづいて、滓取りかご23の、初期位置ハから揚げ滓取り込み位置イまでの移動距離と、駆動チェーン53の第1突起部53aから第1リミットスイッチ82までのチェーン長さが等しくなるように、駆動チェーン53を従動スプロケット54に取り付ければよい。この条件は、駆動チェーン53の矢印片W1を従動スプロケット54の上端に位置決めすれば満たされる。
なお、以上の実施の形態では、熱交換器Eが設けられた既存の循環ラインCを用いて、フライヤーF側の揚げ滓Kを除去する場合について説明したが、当初から循環ラインCは設けられていなくてもよい。すなわち、吸引ポンプPを用いて新たな循環ラインCを形成し、この吸引ポンプPの入口側(フライヤーFの出口側)に、油槽10を設置することにより、この滓取り装置1により、フライヤーF側の揚げ滓Kを、人手をかけずに除去できる。
また、ストレーナかご21と滓取りかご23に用いられる金網は同じメッシュのものが使用されるが、10メッシュに限らず、例えば、10から40メッシュ程度のものであればよい。
さらに、この滓取り装置1にストレーナかご21を設けず、循環ラインCの油槽10の出口側に、ストレーナかご21の機能を果たすストレーナを設けてもよい。
1 滓取り装置
10 油槽
21 ストレーナかご
22 滓受けトレイ
23 滓取りかご
23a 滓取りかごの側部
23b 滓取りかごの底部
40 チェーン機構
41A,41B 搬送スプロケット
42A,42B 搬送チェーン
51 駆動モータ
75 ストッパー
イ 揚げ滓取り込み位置
ロ 揚げ滓排出位置
A 揚げ油
C 循環ライン
E 熱交換器
F フライヤー
K 揚げ滓
P 吸引ポンプ

Claims (4)

  1. 揚げ物作業を行っているフライヤー内の揚げ油を、吸引ポンプを用いて前記フライヤーに戻すように循環させることにより、前記フライヤーの前記揚げ油中に浮遊する揚げ滓を除去する滓取り装置であって、
    前記揚げ油の循環ラインの前記フライヤー出口側に、前記フライヤー内の揚げ油を取り込むように設けられ、上面が開放された滓取り用の油槽と、
    前記油槽の近傍に設置される滓受けトレイと、
    スプロケットとチェーンとを有し、前記スプロケットに取り付けられた前記チェーンの一端側が前記油槽側に向けられているとともに、他端側が前記滓受けトレイ側に向けられているチェーン機構と、
    前記チェーン機構の前記チェーンに取り付けられ、前記油槽内の前記揚げ油上面近くに浮遊する前記揚げ滓を取り込むとともに、取り込まれた揚げ滓を前記滓受けトレイ側に排出する滓取りかごと、
    前記チェーン機構の前記スプロケットを回転駆動して、前記滓取りかごを前記油槽内の揚げ滓取り込み位置と、滓受けトレイ上方の揚げ滓排出位置とに往復させる駆動モータとを有し、
    かつ、前記油槽内には、前記滓取りかごで除去されなかった前記揚げ滓が下流側に流出するのを防止するストレーナかごが設けられていることを特徴とする滓取り装置。
  2. 前記滓取りかごは、側部と底部とを有しているが、側部は揚げ油の移動を阻止する板状部材から形成され、底部のみが揚げ油の移動容易な網状部材から形成されていることを特徴とする請求項1記載の滓取り装置。
  3. 前記滓取りかごの前記揚げ滓排出位置近傍には、前記滓取りかごが停止する直前に、前記滓取りかごに突き当たって、この滓取りかごを振動させるストッパーが設けられていることを特徴とする請求項1記載の滓取り装置。
  4. 前記循環ライン中には、前記吸引ポンプの出口側に、前記揚げ油を加熱する熱交換器が設けられていることを特徴とする請求項1記載の滓取り装置。
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