JP2021000029A - 回転伝達装置及びそれを用いた食品処理装置 - Google Patents

回転伝達装置及びそれを用いた食品処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】装置外に設置した稼働円盤からの磁力によって、水槽内に設置した受動円盤を回転させることで、回転させるべき回転体を回転させる装置において、回転体の取り外し時に稼働円盤からの磁力で動かせなくなる事態を回避し、メンテナンスしやすくする。【解決手段】永久磁石を備えた受動円盤125を有し、受動円盤125は、接触せずに相対した永久磁石を備えた稼働円盤67の回転に伴って、磁力により回転を伝達されるものであり、一方の端部で受動円盤125と接合し、同一の回転軸上で回転可能な取付シャフト126と、取付シャフト126の他方の端部に形成された第一接合部124と、第一接合部124に組み合わせて取付シャフト126の回転を伝達可能でありかつ、第一接合部124から分離可能である第二接合部88と、第二接合部88に繋がり回転されることが可能な回転体73とを有する回転伝達装置を用いる。【選択図】図6

Description

この発明は、装置の外から伝達された回転力により装置内部で回転を行う機構に関する。応用として、処理対象物の洗浄や加温処理、冷却処理、解凍処理等の処理、及び搬送を行う食品処理装置に関する。
外食産業や保存食品などで利用する様々な加工用食品を製造するにあたっては、食材を水中で洗浄したり、調味液や薬液に漬けたりする、液中での処理を行うことが多々ある。液中での処理を行うには、装置内部に水流を発生させてその水流により洗浄や処理を行うことが考えられる。水流を発生させる方法としては、ポンプやスクリューによる水の噴射や、撹拌翼の付いた水車を回転させるといった手法が挙げられる。ただし、噴射する形態は、噴射口などが詰まりやすい。
一方、水車を回転させるにはモーターが必要となる。しかし、食材に由来する様々な細かい物体が絡みついたり付着したりするため、液中にモーターを入れるとメンテナンスの手間が膨大になる。一方で、モーターを装置外に設けて、装置の外壁を貫通するシャフトを通して装置内部で水車を回転させようとすると、外壁を貫通する部分での水密性の維持が問題となる。
これに対して、特許文献1に記載のような食品処理装置が提案されている。この食品処理装置は、主に食品を投下して処理を行う水槽に、軸方向に沿って攪拌翼を取り付けた回転水車により水流が供給される。この回転水車の軸方向の一方の端部に、壁面に向かう面に永久磁石を取り付けた受動円盤を取り付ける。上記受動円盤と、装置外壁である外水槽の壁面との間にはわずかに隙間を設け、上記外水槽の壁面には孔を空けないものとする。また、その外水槽の外壁を挟んでその受動円盤と向き合うことになる上記外水槽の外側にモーターを取り付け、同様に壁面に向かう面に永久磁石を取り付けた稼働円盤を、このモーターによって回転するように取り付ける。この稼働円盤も外側から壁面との間に僅かに隙間を設け、かつ、外壁を挟んで上記受動円盤と向き合う位置に設置する。すなわち、上記稼働円盤と上記受動円盤とは引き合うものの、壁面の向こうにある相手方とそれ以上接近することがないようにして、その場で回転自在となるように取り付けてある。モーターにより上記稼働円盤を回転させると、永久磁石同士の磁力によって上記受動円盤が回転され、上記受動円盤が回転することで上記回転水車自体が回転して水流を発生させることができる。特に、機械的な機構が単純になるため清掃しやすく、かつ、壁面に穴を空けることがないため、水密性も保ちやすくなる。
WO2015/156388号公報
しかしながら、食品を処理した後でこの回転水車を取り出し洗浄しようとすると、回転水車を固定している滑り軸受から取り外すことになる。その際に、受動円盤が稼働円盤のある外壁に近づくと、稼働円盤からの磁力に引っ張られて受動円盤が壁面に接着してしまい、強力な磁石の力で取り外すことが困難になってしまうことがある。回転水車の向きを変えることで受動円盤が受ける磁力を弱めて取り外すことは不可能ではないが、主に全体がSUS製である受動円盤及び回転水車は大人でも持ち上げるのに苦労するほどの重量がある。このため、メンテナンスを力の弱い大人が一人で行おうとすることが難しく、メンテナンス性の向上が必要となっていた。
そこでこの発明は、装置外に設置した稼働円盤からの磁力によって、水槽内に設置した受動円盤を回転させることで、回転させるべき回転体を回転させる装置において、回転体の取り外し時に稼働円盤からの磁力で動かせなくなる事態を回避し、メンテナンスしやすくすることを目的とする。
この発明は、
永久磁石を備えた受動円盤を有し、
前記受動円盤は、接触せずに相対した永久磁石を備えた稼働円盤の回転に伴って、磁力により回転を伝達されるものであり、
一方の端部で前記受動円盤と接合し、同一の回転軸上で回転可能な取付シャフトと、
前記取付シャフトの他方の端部に形成された第一接合部と、
前記第一接合部に組み合わせて前記取付シャフトの回転を伝達可能であり、かつ前記第一接合部から分離可能である第二接合部と、
前記第二接合部に繋がり回転されることが可能な回転体とを有する回転伝達装置により上記の課題を解決した。
前記受動円盤と前記回転体との間は、第一接合部と第二接合部とが組み合わせて回転を伝達し、メンテナンスの際にはこの第一接合部と第二接合部との間で分離させる。分離させると、前記受動円盤側はそのままに、前記回転体のみを取り外すことができるようになる。前記回転体側だけであれば、水平位置が多少ずれたとしても前記稼働円盤に引っ張られることはなく、困難なく取り外すことができる。また、回転を伝達できる程度の永久磁石を持った前記受動円盤自体もある程度の質量があるため、前記受動円盤と分離した前記回転体は、前記受動円盤と一体型である従来の装置の回転体に比べて、軽量で持ち上げやすく、取り扱いも容易になり、清掃もしやすくなる。
具体的な実施形態としては、
前記稼働円盤は、装置の外壁の外側に、前記外壁を向いて接触しないように取り付けられ、
前記受動円盤、前記取付シャフト、前記第一接合部、前記第二接合部、及び前記回転体が、前記外壁の内側に配され、
前記受動円盤と、前記取付シャフトと、前記取付シャフトを回転可能に保持する軸受とを備えた受動回転部が、前記装置の内部に取り付けられ、前記受動円盤は前記外壁に接触せず前記外壁を挟んで前記稼働円盤に向き合う位置に配され、
前記回転体は、前記装置の内底面に対して固定された、上方が開放された形状の滑り軸受に取り付けられ、
前記回転体を、前記受動回転部から分離して取り外し可能である形態が挙げられる。この磁力による回転の伝達機構は、前記装置の外壁に孔を開けることなく前記装置の外から回転する力を供給できるようにするというメリットがある。このため、前記稼働円盤は装置の外に、前記受動円盤や前記取付シャフト等は装置の中に設置する形態で、好適に利用できる。また、回転体は装置の内底面に固定した滑り軸受に取り付けられるが、この滑り軸受の上方が開放されているので、前記受動円盤と分離した前記回転体は、特に横向きの力を受けることなく上方に持ち上げるだけで装置から取り外すことができる。
この発明にかかる回転伝達装置は、
前記受動回転部は、前記軸受を下方から支える固定台と、前記固定台から前記外壁に沿った水平方向に延ばされた固定枝とを有し、
前記装置の内底面に対して固定された固定取付部に取り付けて固定可能であり、
前記固定取付部は、前記受動回転部を取り付け及び取り外しする際に、上下する前記固定枝が通過する切欠部を有し、
前記固定枝が前記切欠部を通過する際の前記受動回転部の位置は、前記稼働円盤の回転に伴って前記受動円盤を回転させる稼働状態における位置よりも、前記外壁から遠ざかっており、
前記受動回転部を前記固定取付部に取り付けた状態で、前記受動回転部を、前記稼働状態における位置となるように前記外壁側へスライド可能であり、かつ、前記外壁側へスライドさせた前記受動回転部を、前記稼働状態における位置に留めるスライド固定部を有し、
前記切欠部よりも前記外壁側に、前記稼働状態における位置の前記固定枝の上方に当接する押さえ板を有する実施形態が採用できる。
前記回転体を外してメンテナンスする一方で、前記受動円盤を含む前記受動回転部も、装置内部に固定されたままではメンテナンスが難しい。このため、前記受動回転部を固定し、また、取り外すことができるようにする。取り付ける際には、前記外壁に近づけすぎると前記受動円盤が前記外壁に引き寄せられてしまうため、前記外壁より遠い側から、前記外壁へ近づけて、前記受動円盤が前記外壁に当たらないように調整した前記の稼働状態における位置で固定できるようにしておくとよい。
このスライド固定部の実施形態としては、例えば、前記装置の内部に取り付けられ、前記外壁側から反対側へ向けて先端の位置を調整可能な終端位置調整ネジを設けて、この先端に前記受動回転部の一部の部品を当てることで前記稼働状態における位置に留める形態が挙げられる。また、前記受動回転部が有する軸方向に貫通した雌ねじ部に対して挿入されて噛み合う雄ねじ部を有する円盤位置調整ネジを取り付け、この円盤位置調整ネジの前記外壁側の先端に設けた押当部を前記外壁に当て、この円盤位置調整ネジの位置を調整することで、前記稼働状態における位置に留める形態も挙げられる。
さらに上記の実施形態に加えて、
前記押さえ板の上方に、前記外壁から遠ざかる方向に延び、前記切欠部の上方のうち少なくとも前記外壁側の一部を覆う庇部を有し、
前記庇部の下側は、上方ほど前記外壁から遠ざかる方向に傾斜した傾斜部を有する実施形態が採用できる。この実施形態にすると、前記受動回転部を取り外す際に、前記固定枝が前記傾斜部に沿って前記外壁から遠ざかるように動くため、取り外しの際に前記受動円盤が前記外壁に引き寄せられて動かなくなる事態に陥ることを防止できる。
この回転伝達装置は、搭載させる前記装置が、上面が開放された水槽内に、上面が開放された処理籠を収納し、前記処理籠を前記水槽内で支持すると共に、これを水槽外部まで持ち上げてこの処理籠の開放面が一方向に傾斜するように回動させる駆動装置を設けてなる食品処理装置において好適に利用できる。
すなわち、前記水槽と接する外水槽を有し、前記外壁は、前記外水槽の外壁であり、
前記水槽と前記外水槽とを仕切る仕切壁には、食品処理時における前記水槽の水位より下であって前記水槽の最深部の深度の半分より上である位置に、前記外水槽からの水流を通過可能な第一水流通過部が設けてあり、
前記処理籠には、前記第一水流通過部からの水流を導入可能な第二水流通過口が、前記水槽内に収納される際に前記第一水流通過部に向き合う位置に設けてあり、かつ、この処理籠の内外を水の出入りが自在であり、
前記外水槽内に、前記回転伝達装置を備え、
前記外水槽には、前記水流を発生させる前記回転体である回転水車がその回転軸が前記仕切壁に沿って水平方向に配されて、前記回転水車が発生させた上向きの水流を前記第一水流通過部へ整流させる整流部が前記回転水車に被せられた食品処理装置を実施形態として採用できる。
このような実施形態である食品処理装置について、前記第一接合部と前記第二接合部との間で前記回転水車と前記取付シャフトとを分離し、前記回転水車を取り外した後に、前記受動円盤及び前記取付シャフトを食品処理装置から取り外す、メンテナンス方法を採用することができる。
この発明により、大きな水槽で食品処理を行うために用いる回転水車のような回転体であっても、取り外してメンテナンスを行う際に、受動円盤と稼働円盤との磁力によって作業を妨げられることなく、また、回転水車と受動円盤とを合わせた重量を一度に持ち上げる必要がなくなり、容易に取り外してメンテナンスができるようになる。
この発明の実施形態にかかる回転伝達装置を備えた装置の例を示す側面断面図 図1の平面図 図1の回転水車取り付け方向からのIII−III正面断面図 (a)図1の回転水車部分の拡大図、(b)整流部の浮き上がりを抑える部位の拡大斜視図 この発明の実施形態にかかる回転伝達装置の例を示す斜視図 図3における受動回転部周辺の一部切欠拡大断面図 図6におけるA−A断面図 (a)図6におけるB−B断面図、(b)(a)におけるb−b断面図 (a)受動円盤と稼働円盤が離れた状態での受動回転部付近の拡大図、(b)(a)におけるb−b断面図 (a)受動回転部を取り外す際に傾斜部に沿って動かす状況の正面図、(b)(a)の部分拡大図、(c)(a)の部分拡大斜視図
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
この発明の実施形態にかかる回転伝達装置を、食品処理装置11に実装した形態を例として説明する。食品処理装置11を、図1の側面断面図及び図2の平面図、図3の正面断面図に示す。上面が開放された処理籠12が、上面が開放された水槽13内に収納され、支持される。また、この処理籠12を水槽13の外部まで持ち上げてこの処理籠12の開放面が一方向に傾斜するように回動、すなわち、傾斜回動させる駆動装置20を有する。
処理籠12は、各種の食品や食品加工品等からなる処理対象物31を入れて洗浄、加温処理又は殺菌処理するための籠である。この処理籠12は、底面網部47のように、その底面が網目状によって形成されるか又は多数の穴を有する(図2参照)。これにより、処理時にはこの処理籠12の内外を水の出入りが自在となるだけでなく、処理後に水槽13から引き上げることで水を切ることができる。
上記の処理籠12には、その傾斜時に低位となる側の端縁40にシュート41が設けられる。このシュート41は、図2に示すように、その先端が絞られている。このシュート41により、隣接する次の食品処理装置11等の次工程に、処理籠12内の処理対象物31を移すのが容易となる。
上記処理籠12には、傾斜回動時の回転中心となる支点ピン43が、処理籠12の両側面の外側において重量バランスのとれる位置に設けられる。2本の支点ピン43を支持することにより、処理籠12は、その開放面を上方に向けた状態を維持することができる。また、処理籠12の両側面の支点ピン43より高い位置に、外向きに支持板44が突設される。この支持板44は、処理籠12を傾斜させる際に使用される。
この処理籠12を回動させる駆動装置20は、次のような形態が挙げられる。油圧シリンダなどのシリンダ25が、回転フック24に繋がっており、この回転フック24が押されることで、回動軸21を回動させる。回動軸21は、水槽13又は外水槽14に対して固定された軸受22に対して回動できるようになっている。この回動軸21の両端付近に回動アーム26が取り付けられる。回動アーム26は、水槽13及び外水槽14を挟んで両側面にそれぞれ1本ずつ設けられる配置となる。それぞれの回動アーム26はその根元が回動軸21に対して固定される。一方、回動アーム26の先端部近傍には凹状の支持部27が設けられ、その支持部27に支点ピン43が回動自在に支持される。また回動アーム26は、直線状ではなく、途中にアームが曲がったアーム屈曲部28をする。さらに、回動アーム26は支持部27を越えてさらに先まで延びるアーム先端部29を有する。
処理籠12のシュート41とは反対側の面(導入側端縁49の面)には、後述する回転水車73の非動作時における標準的な水面高さWに近い位置に、後述する回転水車73から生じた水流を導入するための第二水流通過口42が空けられている。
上記処理籠12を収容する水槽13は、処理籠12を格納できる形状である必要がある。図1〜3の実施形態では水槽13は半円柱状となっており、処理籠12はこの水槽13の内壁に沿った形状となっている。水槽13の底部には排水口52が設けてある。使用時にはバルブを閉鎖しているが、使用後や水の入れ替え時など、適宜、バルブを開放して排水が可能である。
また、水槽13の外周のうち、処理籠12のシュート41のある側を除く三方向を囲むように、水槽13に接する外水槽14が設けてある。この外水槽14は、処理籠12から溢れた水を回収して後述する回転水車73へ送り込むためのものである。また、この外水槽14内には、回転水車73に通じる回転伝達装置の受動回転部120も設けてある。
シュート41とは反対側に位置する、水槽13と外水槽14との間の仕切壁56には、処理籠12の第二水流通過口42に対応する位置に、上方からの切り欠きである第一水流通過部55が設けてある。ここに、後述する整流部74の吹出口95が乗せられ、さらにその上から後述する上部押抑部97が押し当てられて整流部74が固定される。
処理籠12のシュート41とは反対側である導入側端縁49には、処理籠12からあふれた水を外水槽14へと落とす正面樋45が設けてある。この正面樋45は、水槽13と外水槽14とを仕切る仕切壁56の上端である正面縁部53の上に乗っている。正面樋45から溢れた水は、正面樋網35を通して外水槽14の回転水車73周辺に落ちる。また、処理籠12の両側面の上端縁には、支持板44よりも正面樋45に近い側に、処理籠12からあふれた水を外水槽14の両側面側へと落とす側面樋46、46が設けてある。この側面樋46,46は水槽13と外水槽14の間の側面側の壁である側面仕切壁57の上端である側面縁部54,54の上に乗っている。処理籠12の側面では、側面樋46から側部バッファ62、68へと落ちる水に含まれる除外物を受け止めるための側面樋網36が、側壁61と側面縁部54との間に渡されている。
外水槽14は、水槽13の側面仕切壁57に沿って回り込んだ側部バッファ62、68と、水槽13との仕切壁56に沿った水車領域63との三方から水槽13を囲んでいる。このうち、仕切壁56と接する水車領域63に、水流を発生させる回転水車73と、その生じた水流を上記の第一水流通過部55及び第二水流通過口42へと向ける整流部74とが設けてある。図1のうち、この回転水車73及び整流部74付近について拡大した断面図を図4(a)に示す。
まず、底面から回転水車73の接地面を底上げするための固定台71、71が水車領域63の両端近傍に設けられている。この固定台71により回転水車73は水車領域63の底面との間に隙間を有して配置される。この隙間を通り、下方から水が回転水車73の軸方向全体に亘って流れ込む。それぞれの固定台71には、上方へ向かって突出した張出杭75、75が設けられている。
上記の固定台71,71の間に渡すように下方板72が設けてある。下方板72の両端近傍にはそれぞれ固定穴76が設けられており、この固定穴76に上記の固定台71の張出杭75を挿入することで、下方板72を固定する。下方板72の両端には上方へ向かって滑り軸受77が設けてある。これは上方へ向かって開放された半円筒状の受け部80と固定用の柱89,89からなり、柱89,89が回転水車73の回転軸83を挟んで受ける。
また、下方板72の仕切壁56側の下方には、回転水車73の軸方向長さとほぼ同じ長さに亘って、外水槽14の底面に向かって延びる下方整流板78が設けてある。さらに、下方板72は、仕切壁56から遠い側に、肉抜きされた下方板肉抜部79を形成されている。
回転水車73は、少なくとも第一水流通過部55の水平方向長さよりも長い回転軸83を有し、この回転軸83に沿って水流を生じさせるランナ(攪拌羽根)を有する。この実施形態では、回転軸83の両端近傍に径方向に広がった環状部81を有している。この環状部81は、回転軸83との間が複数本の腕部84で繋がっており、腕部84が設けられていない部分は、回転軸83と環状部81との間に隙間が生じるように形成されている。環状部81の軸方向面には、もう一つの環状部81まで渡される、軸に垂直な断面が弧状の弧状羽根82が、周方向に複数本設けられている。これがランナとなる。この弧状羽根82も、回転軸83とは直接に接しておらず、回転軸83との間に隙間を生じるように形成されている。また、弧状羽根82の断面弧状となる凹んだ面は、回転水車73の回転方向を向いており、水を効率的に受けて送り出すことができるように配されている。すなわち、弧状羽根82が上側に回ったとき、凹んだ側の面が処理籠12を向く様に配する。
回転水車73を貫く回転軸83は、両端近傍に、滑り軸受77を軸方向に挟むことができる幅を確保して設けられた鍔部85、85で挟まれた滑り面86を有する。この滑り面86が上記の滑り軸受77と接触する。また、回転軸83の一方の先端には、後述する受動回転部120の第一接合部124に接続する第二接合部88が設けてある。
回転水車73の上方から、回転水車73によって生じさせる水流の向きを制御する整流部74が被せられる。整流部74は、水槽13側を覆う正面板92と、回転水車73の外周側を覆う背面板91とを有する。背面板91の上方は軸方向断面が円弧状である断面弧状部93となって正面板92側へと曲げられている。一方、正面板92にはその下方半分以上が前方取水口(図示せず)として穴が空けられている。また、正面板92の上方は、背面板91側へと曲げられ、その上方でさらに、仕切壁56側へと折り返されることで、背面板91との間に絞り部94が形成されている。この絞り部94が回転水車73の上方全域のうち仕切壁56側の半分を覆う。絞り部94の曲面は回転水車73にぶつからない形状であり、かつ、回転水車73の外周にできるだけ近いことが水流の効率上望ましい。絞り部94の先は断面弧状部93の先と同じ向きに揃えられて、これらの間に横スリット状の吹出口95が形成されている。この吹出口95は上記の水槽13の第一水流通過部55に挿入される。回転水車73により生じる水流は、この第一水流通過部55を吹出口95を経由して通過し、そこから処理籠12の第二水流通過口42へ水流が放出される。
整流部74の吹出口95付近を処理籠12とは反対側から見た斜視図を図4(b)に示す。整流部74の吹出口95の先端近傍の上方には、上方から押し当てられて整流部74を固定するための上部押抑部97が設けてある。上部押抑部97は水槽13の仕切壁56の延長線上に位置し、処理籠12の一部である正面樋45の下方に取り付けられている。処理籠12を水槽13に格納すると、上部押抑部97が整流部74を上から固定する。
なお、整流部74を固定する構造は上記の構造に限られるものではない。例えば、上部押抑部97に当たる部品を整流部74の上方に一体に取り付けておき、上部押抑部97を正面樋45で押さえつける構造でもよい。また、正面樋45の代わりに、正面樋45の位置に導入側端縁49から整流部74の上方の一部を覆う部品を延ばして、整流部74又は整流部74に付属する上部押抑部97の部品を上から押さえつける構造でもよい。
また、整流部74の軸方向両端には回転軸83を通すための穴が開けられているが、ここからも水を回転水車73へと十分に供給するための大きさの側面導入口96が設けられている。
さらに、背面板91の両端近傍の下側には、下方板72に引っ掛けることで整流部74が正面方向にずれることを防ぐための下部引掛部98が設けてある。さらにまた、背面板91には、正面側から回転水車73に水を取り込むための後方取水部101が、下方側から肉抜きする形式で設けられている。後方取水部101は、軸方向中央部分に設けられた中央取水部102と、軸方向全域に亘って設けられた下後方取水部103とからなる。これらの後方取水部101と、側面導入口96とから、回転水車73へ水を供給することで、水車を十分に高速で回転させても水の供給を確保できる。この他に、整流部74の後方取水部101の反対側に孔を開けて取水部としてもよいし、その他の開け方で水の供給を確保してもよい。
このような構成にすることで、使用後には、処理籠12を上げると、上部押抑部97により押さえつけられていた整流部74を、上方に持ち上げることで容易に取り外しできる。整流部74を取り外すと、回転水車73へのアクセスが可能となる。この回転水車73は滑り軸受77の上に乗っている。ただし、回転水車73を回転させる力を受ける第二接合部88が、受動回転部120の回転軸上にある第一接合部124と組み合わされている。このため、第一接合部124と第二接合部88とが、分離できるようにする必要がある。
この受動回転部120と回転水車73とを合わせた回転伝達装置111の構造について説明する。図5に回転伝達装置111周辺の斜視図を、図6に正面図を、図7に平面図を示す。回転伝達装置111は、永久磁石を備えた受動円盤125を有する。永久磁石を備えるとは、具体的には、受動円盤125の盤面から磁力線が出るように永久磁石を内蔵している。この磁力線と互いに引き合う永久磁石を備えた稼働円盤67を、受動円盤125と接触せずに相対させて利用する。稼働円盤67を回転させることで、磁力によって引っ張られた受動円盤125は、それに伴って接触することなく回転させることができる。
このように回転を外部から伝えるため、外水槽14の外壁65の外側には、受動円盤125と相対する位置に、この受動円盤125と磁力によって引き合う永久磁石を内蔵する稼働円盤67と、これを回転させるモーター66が取り付けてある。これによる回転水車73の回転方向は、背面板91側が上向きに、正面板92側が下向きである。
受動円盤125には、取付シャフト126の一方の端部が接合されている。取付シャフト126は、受動円盤125の回転に伴って、同一の回転軸上で回転する。取付シャフト126は、固定台121の上に取り付けられた2つの軸受127、127で回転を受ける。また、軸方向に前後して軸受127から抜けないように、固定台121に取り付けられた固定板128に対して抜け止めとなるストッパー151が取付シャフト126に設けられている。ストッパー151と固定板128の間には、少なくとも一枚の樹脂製であるワッシャー152が取り付けられ、回転する際の抵抗を軽減させている。
さらに、取付シャフト126の他方の端部には、第一接合部124が形成されている。この第一接合部124は、回転水車73の端部に形成された第二接合部88と組み合わせることができ、かつ、組み合わされた状態で、取付シャフト126の回転が回転水車73の回転軸83に伝達されて、回転水車73を回転可能とするものである。図の実施形態では、第二接合部88が矩形状となっている。これに対して第一接合部124は、第二接合部88の矩形状の部分が軸に対して垂直な方向から挿入可能である切り欠き状となっている。この第一接合部124と第二接合部88との形状の組み合わせは逆であってもよい。
このように、第一接合部124と第二接合部88とが、軸方向の移動で組み合わせることができるだけでなく、軸に対して垂直な方向にスライドさせて組み合わせることができることが望ましい。また、ネジ留めなどの他の固定手段や追加パーツを必要とせず、第一接合部124と第二接合部88との形状の組み合わせで噛み合うことが望ましい。軸に対して垂直な方向にスライドさせることで組み合わせ、また分離できるようにすることで、第二接合部88よりも回転水車73側の部分だけを滑り軸受77から持ち上げるだけで取り外すことができるため、メンテナンス性が良好になる。なお、そのように取り外す際には、第一接合部124は図5に示すように切り欠きが上下方向に向いているように角度を調整する。この向きにして回転水車73を持ち上げると、第二接合部88が第一接合部124とかみ合った位置から上方向にスライドして、そのまま抜き取ることができる。
この回転水車73を取り外すとき、受動円盤125と分離して持ち上げることができるため、回転水車73が稼働円盤67の磁力に引き寄せられて動かなくなる事態にはならない。また、回転水車73を取り外す段階では、受動円盤125を含む受動回転部120は固定されたままなので、受動円盤125の位置が外壁65側へずれて稼働円盤67の強力な磁力に捉えられて取り外しにくくなるという事態が起こることもない。さらに、重量のある受動円盤125と分けて持ち上げることができるため、回転水車73を持ち上げる際の重量負担も軽減され、メンテナンスに必要な人数を削減できる。
一方、受動円盤125から第一接合部124までの受動回転部120も、取り付けた装置から別途取り外しできる。この実施形態では、取り付けた装置とは食品処理装置11であり、取り付ける箇所は外水槽14の一方の側部バッファ68の内底面である。この取り付けるべき箇所に、受動回転部120を乗せて固定するための固定取付部130を取り付けてある。
受動回転部120の固定台121には、内部に取付シャフト126と平行な方向に、雌ねじ部129が設けてあり、この雌ねじ部129に円盤位置調整ネジ123が挿入される。円盤位置調整ネジ123には、雌ねじ部129と噛み合う雄ねじ部141が外周の一部に設けてある。円盤位置調整ネジ123の外壁65側の先端には樹脂製の押当部144が取り付けられている。また、円盤位置調整ネジ123の他方の先端には、ネジ全体を回す際に手で握ることができるハンドル143が設けてある。ハンドル143を回転させると、ネジ軸145が回転されて、押当部144を外壁65へ向けて延ばしたり、又は逆に外壁65から遠ざけたりすることができる。押当部144を雌ねじ部129の位置を基準として外壁65へ向けて延ばすと、受動回転部120は外壁65から遠ざかる。逆に、押当部144を雌ねじ部129の位置を基準として外壁65から遠ざけようとすると、受動回転部120が稼働円盤67の磁力によって引き寄せられるのを留めていた円盤位置調整ネジ123の外壁65側の長さが短くなるため、受動回転部120は外壁65に近づく。
受動回転部120の固定台121の下には、外壁に沿った左右方向に延ばされた固定枝122が軸方向に複数設けてある。なお、受動円盤125から回転水車73を向いた左右の方向を左右方向と呼ぶ。以下の記載でも同様である。図5では回転水車73側から順に固定枝122a,122b,122cの三つが設けられている実施形態を示している。受動回転部120は、この固定枝122を介して固定取付部130に取り付けられる。
固定取付部130は、取り付ける装置の内底面に載せる基板133を有する。基板133の左右両端には、軸方向に沿って乗せ板138が乗せられている。この乗せ板138は、上記の固定枝122を格納するための取付隙間139を確保するためのものである。このため、乗せ板138の高さは、固定枝122の厚さよりも高いことが必要となる。取付隙間139を確保して、乗せ板138の上から左右中心方向へ延びた押さえ板131(131a,131b,131c)が取り付けてある。基板133、乗せ板138、押さえ板131は、基板133における四隅に設けた孔に挿入した固定ネジ136で装置の内底面に固定されている。
この図の実施形態では、上記の固定枝122a,122b,122cのそれぞれを上から押さえることができるように、3つの押さえ板131a,131b,131cが形成されている。また、それぞれの押さえ板131a,131b,131cの、回転水車73側には、受動回転部120の取り付け時及び取り外し時に、上記の固定枝122を通過させることができるように切り欠いた切欠部132a、132b、132cが形成されている。また、最も外水槽14の外壁側にある押さえ板131cの上面には、最も外壁側にある切欠部132cを通過する固定枝122cが、稼働円盤67側へ引き寄せられるのを防ぐ庇部134が設けられている。庇部134は外水槽14の外壁側から遠ざかる方向、すなわち回転水車73側へ延ばされており、切欠部132cの上部に重なる部分は、上側ほど上記外壁側から遠ざかるような傾斜部135が設けられている。
また、基板133の左右方向中央の稼働円盤67側には、固定枝122cの左右方向中央に当たって、軸方向位置を調整するための終端位置調整ネジ137が、先端が回転水車73側へ向いて取り付けてある。この終端位置調整ネジ137は、外壁65側へスライドさせた受動回転部120を、稼働状態における位置に留めるスライド固定部の一つとして作用させることができる。
食品処理装置11を稼働させる、すなわち稼働円盤67からの回転を受動円盤125が受けて回転水車73を回転させる際の、回転伝達装置111付近の正面図を図6に、A−Aの高さにおける平面断面図を図7に示す。固定取付部130の上に受動回転部120を取り付けた上で、受動回転部120の第一接合部124と、回転水車73に通じる第二接合部88とが、回転軸が一致するように組み合わされている。回転水車73の回転軸83の高さは、滑り面86を柱89,89で受ける滑り軸受77の受け部80の高さによって決まる。また、受動円盤125の回転軸にあたる取付シャフト126の高さは、固定取付部130とその上に取り付けた受動回転部120の固定台121及び軸受127の高さによって決まる。
また、第一接合部124と第二接合部88とは、軸方向に完全に密着していなくても回転可能であり、軸方向に受動回転部120が移動しても、わずかであれば許容できる。受動回転部120の軸方向位置は、受動円盤125が稼働円盤67の磁力によって回転可能な位置であり、なおかつ、外壁65と接触していない位置である。受動円盤125が稼働円盤67に近いほど磁力が強くなって回転を伝達する効率が上がるが、外壁65に接触してしまうと摩擦を受けてほとんど回転しなくなってしまう。したがって、できるだけ受動円盤125が外壁65に近く、かつ接触しないような位置に調整する。この軸方向の位置調整は、固定台121に取り付けられた円盤位置調整ネジ123によって行う。
固定台121付近の、円盤位置調整ネジ123の高さにおけるB−B平面断面図を図8(a)に示す。また、図8(a)におけるC−C断面図を図8(b)に示す。円盤位置調整ネジ123の先端に設けた樹脂製の押当部144は、外壁65に設けられたネジ当て69に押し当てられる。円盤位置調整ネジ123は、回転水車73側の先端にハンドル143が取り付けてあり、このハンドル143を手作業で回転させることで、ネジ軸145に取り付けられた雄ねじ部141が、固定台121内部に軸方向を向いて孔が形成されている雌ねじ部129にかみ合うことで、軸方向に前後させることができる。
押当部144が突き出るようにハンドル143を回転させると、受動回転部120が稼働円盤67から遠ざかる。稼働円盤67と受動円盤125との間の磁力は、これらの距離が接触するほど近いと力づくではがすことが難しいほど強力である。そこで、ハンドル143を回転させる力を雌ねじ部129と雄ねじ部141とによって軸方向に前後する力に変えることで、一人の力でも容易に受動円盤125を稼働円盤67から遠ざけることができる。ハンドル143を回転させて受動円盤125を稼働円盤67から遠ざけた状態での正面図を図9(a)に示す。また、この状態でのb−b断面図を図9(b)に示す。終端位置調整ネジ137の先端と、固定枝122cの上記外壁65側端部との間が十分に空いており、受動円盤125も上記外壁65から十分に離れている。磁力は距離が開くと急激に減衰するため、受動円盤125と稼働円盤67との距離が20mm以上開くまでハンドル143で離すことができれば、それ以上に受動円盤125を稼働円盤67から遠ざける際にはハンドル143を使わなくても手作業で十分に可能となる。図では固定枝122cが切欠部132cに対応する位置まで移動させているが、ここからさらに固定枝122cが切欠部132bに対応する位置まで動かすことは容易に可能である。さらに固定枝122a、122b、122cのすべてが軸方向にスライドして取付隙間139から取り出されるようにして受動回転部120を固定取付部130から取り外してもよい。
また、固定枝122cが切欠部132cに対応する位置で、受動回転部120を上へ持ち上げて取り外すこともできる。ただしこのときは、まだ受動円盤125が十分に稼働円盤67から離れていないため、単に真上に持ち上げただけだと、受動円盤125が稼働円盤67に引き寄せられる力を止めることができず、受動円盤125が外壁65に押し付けられるおそれがある。庇部134の下方面に設けられた傾斜部135はこのような動きを防ぐ。傾斜部135があることによってガイドされる受動回転部120を取り外す際の動きを図10(a)に示す。また、傾斜部135と固定枝122cとの動きを拡大した図を図10(b)に、斜視図を図10(c)に示す。受動回転部120を持ち上げると、固定枝122cが庇部134の傾斜部135の傾きに沿って、稼働円盤67から遠ざかる方へスライドしていく。これにより、受動円盤125が稼働円盤67に引き寄せられるおそれがほとんど無くなる程度の距離まで離すことができ、安全に受動回転部120を取り外すことができる。
なお、図示しないが、固定枝122cが切欠部132cではなく切欠部132bや、さらに回転水車73側の切欠部132aの位置に至るまで受動回転部120をスライドさせた上で持ち上げてもよい。この場合は傾斜部135が特段利用されることなく安全に持ち上げることができる。スライド幅を最小限にして持ち上げる際には傾斜部135が稼働円盤67に引き寄せられることを防いで安全に持ち上げることができ、十分にスライド幅を確保した場合には傾斜部135を使わなくても安全に持ち上げることができる。これはメンテナンスを行う者がどちらを選択してもよい。すなわち、傾斜部135はスライドさせる作業を簡略化した場合に安全性を確保する効果を発揮する。
また、傾斜部135は受動回転部120を固定取付部130に取り付ける際にも、ガイドとして作用する。受動回転部120を取り付ける際にも、固定枝122cが切欠部132cの真上となる位置から取り付けようとすると、受動円盤125が稼働円盤67に近すぎて引き寄せられてしまうおそれがある。庇部134があるため、これを回避して取り付けようとするように作業者に示唆させる作用が働く。受動回転部120が上記外壁65から遠い位置から近づけ、傾斜部135に固定枝122cが引っ掛かるようにして、上記外壁65へ近づけつつ下ろしていくことで、稼働円盤67に引き寄せられつつも上記外壁65に接触するまで固定されてしまう事態を防ぐことができる。
この回転伝達装置111を使用するには、次のような手順で取付を行う。まず、固定取付部130に受動回転部120を取り付ける。このとき、固定枝122cを傾斜部135に引っ掛けて下ろすか、固定枝122cが切欠部132aよりも上記外壁から遠い位置で取付隙間139へ挿入するか、いずれかの手順が採用できる。受動回転部120を固定取付部130に取り付けたら、ハンドル143を回転させて円盤位置調整ネジ123の押当部144の位置を調整して、受動円盤125を外水槽14の外壁65にできるだけ近づけ、接触する前で止める。この円盤位置調整ネジ123は、上記の終端位置調整ネジ137とともに、外壁65側へスライドさせた受動回転部120を、稼働状態における位置に留めるスライド固定部の一つとして作用する。円盤位置調整ネジ123と終端位置調整ネジ137とのいずれかによって留まる位置が、稼働状態における位置となる。次に、受動回転部120の取付シャフト126を回転させて、第一接合部124の切欠が上下方向へ向くように角度を調整する。その上で、回転水車73を、第二接合部88の矩形状部分が上下方向に向くように角度を調整して、第一接合部124の切欠に合わせるように下ろしていく。このとき、軸方向位置は滑り面86が滑り軸受77の受け部80に乗るようにする。以上で、稼働円盤67の回転が受動円盤125に伝わり、受動円盤125の回転が第一接合部124から第二接合部88に伝わって、回転させるべき回転体である回転水車73を回転させる。回転水車73が回転することで、食品処理装置11には十分な水流を起こさせることができる。
使用後に取り外す際には、第一接合部124の切欠と第二接合部88の矩形状部分とが、上下方向にスライドできるように、回転水車73と受動円盤125の角度を調整する。その上で、回転水車73を上方へ持ち上げて、第一接合部124から第二接合部88を抜き取り、回転水車73を受動回転部120と分離して取り外す。次に、ハンドル143を回転させて円盤位置調整ネジ123の押当部144を外水槽14の外壁65へ向けて押し出し、受動回転部120全体を前記外壁65から遠ざける。固定枝122cが切欠部132cの真下に位置するまでスライドさせたら、受動回転部120を持ち上げる。固定枝122cを傾斜部135に当てて稼働円盤67から遠ざけつつ持ち上げて、取り外す。又は、固定枝122cが切欠部132b又は切欠部132aの真下に位置するまでスライドさせてから持ち上げてもよいし、固定枝122cが取付隙間139から完全に抜き取られるまでスライドさせてから持ち上げてもよい。
なお、回転伝達装置111を採用し、回転水車73を取り付けた食品処理装置11自体を使用する際の基本的な手順は次の通りとなる。洗浄又は加温等の処理の対象となる処理対象物31を水槽13に収納した処理籠12内に入れる。回転水車73を回転させると、外水槽14内の水が回転水車73へ吸われて、吹出口95から第一水流通過部55を通って第二水流通過口42へ導入され、処理籠12の内部を循環する水流となる。この水流により、処理対象物31は洗浄などの処理がされる。一定時間に亘って処理対象物31を処理し終わったら、駆動装置20を駆動させて、回動アーム26を上向きに回動させると、最初は回動アーム26の先端の傾斜部30が支持板44と接触するまで、処理籠12はその開放面が一方向に傾斜するような回動運動をせず、バランスを保ったまま上下移動する。このとき、底面網部47から水が水槽13へ落下していくので、処理対象物31に付着する水を落とすことができる。また、回動アーム26を振動させることで、さらに水を振り落とすこともできる。その後は、回動アーム26と回転自在に連結された支点ピン43を有する処理籠12が回動され、図1ならば図中左側へとシュート41に乗って処理対象物31が落下していく。落下させ終わったら回動アーム26を戻して、処理籠12を元通り水槽13へ格納する。その後、同様に処理対象物31を導入して処理を続けることができる。
この発明にかかる回転伝達装置111が適用できる装置は上記の食品処理装置に限定されない。ただし、油脂分やその他の食品くずなどが蓄積しやすい食品を処理するために高い頻度でメンテナンスしなければならない環境において、この発明にかかる回転伝達装置111を採用するとその効果を十分に発揮できる。上記の取り付け及び取り外しが安全に、かつ小さな労力で行うことができる。また、食品処理装置以外の利用現場としては、油脂分の多い液体中で回転させる回転体や、繊維状のごみが多い液体中で回転させる回転体を回転させる状況で、この回転伝達装置111が好適に利用できる。
この発明にかかる回転伝達装置111を設置する他の食品処理装置としては、例えば上記の食品処理装置11から処理籠12を外して水槽13のみで食品を処理するようにしたものが挙げられる。また、回転伝達装置111によって回転される回転水車73が一本でなくてもよい。複数本の回転水車73を有する食品処理装置において、それぞれの回転水車に対してこの発明にかかる回転伝達装置111が設けられていると、それぞれの回転水車を取り外してメンテナンスすることが容易にできる。ただし、この回転伝達装置は固定台121を含む受動回転部120が軸方向にある程度の長さを必要とするため、複数本の回転水車73を直列に並べるときには、受動回転部120が占める位置からは水流が発生されないことに留意する必要がある。例えば、モーター66と稼働円盤67を、装置の中程に設置して装置の内部側へ外壁が凹んだ格納部に格納して動かそうとすると、受動回転部120によって水流が発生しない部分が装置の中央部分に生じてしまう。このため、モーター66と稼働円盤67とを装置の両端に取り付けて、直列に並べた2つの回転水車に対して、左右両方から回転力を伝達するようにすると、水流が発生しない受動回転部120は装置の両端部分に配されることになる。2つの回転水車の受動円盤の無い端部をできるだけ近づけておけば、水流が発生しない部分をできるだけ小さくすることができる。またこうすると、一本の長い回転水車を設置するに等しい効果を発揮できるとともに、個々の回転水車を個別に取り外すことができるので、メンテナンス性が高い。
11 食品処理装置
12 処理籠
13 水槽
14 外水槽
<本体>
20 駆動装置
21 回動軸
22 軸受
24 回転フック
25 シリンダ
26 回動アーム
27 支持部
28 アーム屈曲部
29 アーム先端部
30 傾斜部
31 処理対象物
35 正面樋網
36 側面樋網
<処理籠>
40 端縁
41 シュート
42 第二水流通過口
43 支点ピン
44 支持板
45 正面樋
46 側面樋
47 底面網部
49 導入側端縁
<水槽>
52 排水口
53 正面縁部
54 側面縁部
55 第一水流通過部
56 仕切壁
57 側面仕切壁
<外水槽>
61 側壁
62 側部バッファ
63 水車領域
65 外壁
66 モーター
67 稼働円盤
68 側部バッファ
69 ネジ当て
<水車周辺>
71 固定台
72 下方板
73 回転水車(回転体)
74 整流部
75 張出杭
76 固定穴
77 滑り軸受
78 下方整流板
79 下方板肉抜部
80 受け部
89 柱
<回転水車>
81 環状部
82 弧状羽根
83 回転軸
84 腕部
85 鍔部
86 滑り面
88 第二接合部
<整流部>
91 背面板
92 正面板
93 断面弧状部
94 絞り部
95 吹出口
96 側面導入口
97 上部押抑部
98 下部引掛部
101 後方取水部
102 中央取水部
103 下後方取水部
<回転伝達装置>
111 回転伝達装置
120 受動回転部
121 固定台
122,122a,122b,122c 固定枝
123 円盤位置調整ネジ
124 第一接合部
125 受動円盤
126 取付シャフト
127 軸受
128 固定板
129 雌ねじ部
141 雄ねじ部
143 ハンドル
144 押当部
145 ネジ軸
151 ストッパー
152 ワッシャー
<固定取付部>
130 固定取付部
131a,131b,131c 押さえ板
132a,132b,132c 切欠部
133 基板
134 庇部
135 傾斜部
136 固定ネジ
137 終端位置調整ネジ
138 乗せ板
139 取付隙間
W 標準水位

Claims (6)

  1. 永久磁石を備えた受動円盤を有し、
    前記受動円盤は、接触せずに相対した永久磁石を備えた稼働円盤の回転に伴って、磁力により回転を伝達されるものであり、
    一方の端部で前記受動円盤と接合し、同一の回転軸上で回転可能な取付シャフトと、
    前記取付シャフトの他方の端部に形成された第一接合部と、
    前記第一接合部に組み合わせて前記取付シャフトの回転を伝達可能であり、かつ前記第一接合部から分離可能である第二接合部と、
    前記第二接合部に繋がり回転されることが可能な回転体とを有する回転伝達装置。
  2. 前記稼働円盤は、装置の外壁の外側に、前記外壁を向いて接触しないように取り付けられ、
    前記受動円盤、前記取付シャフト、前記第一接合部、前記第二接合部、及び前記回転体が、前記外壁の内側に配され、
    前記受動円盤と、前記取付シャフトと、前記取付シャフトを回転可能に保持する軸受とを備えた受動回転部が、前記装置の内部に取り付けられ、前記受動円盤は前記外壁に接触せず前記外壁を挟んで前記稼働円盤に向き合う位置に配され、
    前記回転体は、前記装置の内底面に対して固定された、上方が開放された形状の滑り軸受に取り付けられ、
    前記回転体を、前記受動回転部から分離して取り外し可能である請求項1に記載の回転伝達装置。
  3. 前記受動回転部は、前記軸受を下方から支える固定台と、前記固定台から前記外壁に沿った水平方向に延ばされた固定枝とを有し、
    前記装置の前記内底面に対して固定された固定取付部に取り付けて固定可能であり、
    前記固定取付部は、前記受動回転部を取り付け及び取り外しする際に、上下する前記固定枝が通過可能な切欠部を有し、
    前記固定枝が前記切欠部を通過する際の前記受動回転部の位置は、前記稼働円盤の回転に伴って前記受動円盤を回転させる稼働状態における位置よりも、前記外壁から遠ざかっており、
    前記受動回転部を前記固定取付部に取り付けた状態で、前記受動回転部を、前記稼働状態における位置となるように前記外壁側へスライド可能であり、かつ、前記外壁側へスライドさせた前記受動回転部を、前記稼働状態における位置に留めるスライド固定部を有し、
    前記切欠部よりも前記外壁側に、前記稼働状態における位置の前記固定枝の上方に当接する押さえ板を有する
    請求項2に記載の回転伝達装置。
  4. 前記押さえ板の上方に、前記外壁から遠ざかる方向に延び、前記切欠部の上方のうち少なくとも前記外壁側の一部を覆う庇部を有し、
    前記庇部の下側は、上方ほど前記外壁から遠ざかる方向に傾斜した傾斜部を有する、
    請求項3に記載の回転伝達装置。
  5. 前記装置が、上面が開放された水槽内に、上面が開放された処理籠を収納し、前記処理籠を前記水槽内で支持すると共に、これを水槽外部まで持ち上げてこの処理籠の開放面が一方向に傾斜するように回動させる駆動装置を設けてなる食品処理装置であり、
    前記水槽と接する外水槽を有し、前記外壁は、前記外水槽の外壁であり、
    前記水槽と前記外水槽とを仕切る仕切壁には、食品処理時における前記水槽の水位より下であって前記水槽の最深部の深度の半分より上である位置に、前記外水槽からの水流を通過可能な第一水流通過部が設けてあり、
    前記処理籠には、前記第一水流通過部からの水流を導入可能な第二水流通過口が、前記水槽内に収納される際に前記第一水流通過部に向き合う位置に設けてあり、かつ、この処理籠の内外を水の出入りが自在であり、
    前記外水槽内に、請求項1乃至4のいずれかに記載の回転伝達装置を備え、
    前記外水槽には、前記水流を発生させる前記回転体である回転水車がその回転軸が前記仕切壁に沿って水平方向に配されて、前記回転水車が発生させた上向きの水流を前記第一水流通過部へ整流させる整流部が前記回転水車に被せられた食品処理装置。
  6. 請求項5に記載した食品処理装置を分解するメンテナンス方法であって、
    前記整流部を取り外した後に、
    前記第一接合部と前記第二接合部との間で前記回転水車と前記取付シャフトとを分離し、
    前記回転水車を前記食品処理装置から取り外した後に、前記受動円盤及び前記取付シャフトを前記食品処理装置から取り外す、メンテナンス方法。
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