JP6470077B2 - トンネル掘進機の切削ビット取付構造 - Google Patents
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Description
このカッタヘッドの切削ビットは、地山を切削することで摩耗する。そして、切削ビットの摩耗、損傷の進行に伴い切削効率は低下し、最終的に切削困難となって、切削ビットの交換が必要となる。
近年、トンネルの掘削工事の長距離化に伴い、この切削ビットの維持及びその交換方法が重要になっている。
従来のトンネル掘進機で切削ビットがカッタスポークの前面板に固定される形式のものにあっては、切削ビットの交換が必要な場合に、マシン本体の前面に立坑を構築して、この立坑内で切削ビットを交換したり、マシン本体内部からカッタチャンバに充満した高圧の泥水中に潜水夫が入り、この中で切削ビットを交換したりしている。前者の場合、立坑築造に多くのコストを必要とし、工期は長期化せざるを得ない。後者の場合は、高気圧潜水作業になるため、安全性や作業可能時間が厳しく制限され、切削ビットの交換作業は長時間にならざるを得ない。
これに対し、切削ビットがカッタスポークの前面板に着脱可能に取り付けられ、カッタスポーク内に形成された切削ビットの交換のための作業室内で切削ビットを取り外し新しいものに交換できるようにしたトンネル掘進機が提供されている。
特許文献1はトンネル掘進機における各種機器の支持装置に関するもので、この文献1のマシンでは、ビットを支持するためのシール付きの球殻と機器ホルダとを備え、球殻はこれを貫通しビットを摺動自在にシールして支持するビット挿通孔を有し、機器ホルダはトンネル掘進機本体に着脱可能な固設部と、ビット挿通孔に挿通されたビットの基端部を着脱自在に支持する着脱部を有して構成される。このようにしてカッタヘッドに取り付けられるビットの交換を容易とし、狭い作業空間を有効に利用することができるようにしている。
特許文献2はシールド掘進機におけるカッタビット交換装置に関するもので、この文献2のマシンでは、カッタディスクのカッタスポークの後ろ側にカッタビット交換用の作業通路を、カッタディスクと一体回転可能に設けるとともに、カッタスポーク上のカッタビットを作業通路内に取り出せるように構成し、カッタディスクの中心部に中空シャフトを一体回転可能に配設し、中空シャフトの後端に作業者出入り用の開口を設けてカッタスポーク側の作業通路と連通可能にしている。このようにして摩耗や破損等により使用不能になったカッタビットだけを交換することができるようにしている。
この問題について補足する。一般に、トンネル掘進機の地山での掘進では、カッタヘッドを一方向だけに回動すると、カッタ掘削トルクの反作用によってマシン本体がローリングするため、カッタヘッドを逆方向に回動してローリングを防止、修正している。このため、カッタヘッドには正逆両方向に切削ビットが対にして配置されている。図12に示すように、一対のカッタビットがカッタスポークの前面板に固定されていると、一方のカッタビットAが切り込み量tで切刃を切削しているときに、他方のカッタビットBの逃げ面は切刃を擦るようにして切削することになる。つまり、一方のビットで切刃を切削しながらも、他方のビットは切羽に押し付けられることになるので、ビットの逃げ面は摩耗してビットシャンク(ビットを取り付ける母材)が痩せてしまい、ビットのすくい面に取り付けられた超硬チップが脱落する原因となる。
トンネル掘進機のカッタヘッド内に切削ビットを交換するための作業空間を有し、カッタヘッド内でカッタヘッドの前面板に切削ビットを取り付けるためのトンネル掘進機の切削ビット取付構造であって、
先端側に断面略円弧形状の溝をなすガイド部、及び前記ガイド部の前記溝の底部を貫通し、切削ビットを挿通可能でかつ切削ビットを前記断面略円弧形状の溝の延びる方向に所定の角度だけ揺動可能に切削ビットの切削ビット挿通口を有し、後端側が開口されて、前記カッタヘッドの前面板に形成される取付開口に前記切削ビット挿通口をカッタヘッドの前方に向け、かつ前記ガイド部をカッタヘッドの接線方向に取り付けられる外部ケースと、
前記外部ケースの前記ガイド部に沿って摺動可能な断面略円弧形状の外周面、及び当該外周面に切削ビット突出口を開口され、反対側に切削ビット挿入口が開口され、切削ビットが挿通可能な切削ビット挿通部を有し、前記外部ケースの切削ビット挿通口に前記切削ビット突出口を合せて前記外部ケース内に回動可能に組み込み配置される内部ケースと、
切削ビットに連結され、切削ビットを前記内部ケースの切削ビット挿通部内に挿入、支持するためのロッド、及び前記内部ケースの外側に前記切削ビット挿入口に対向して着脱可能に取り付けられ、前記ロッドを固定するためのロッド固定部と、
前記外部ケース及び前記内部ケース間に着脱可能に設けられ、前記外部ケースの切削ビット挿通口に対して前記切削ビット突出口を前記所定の角度だけ揺動可能に前記内部ケースの回動を規制する着脱自在な内部ケース回動規制部と、
を備え、
切削ビットに前記ロッドを連結して、切削ビットを前記外部ケース内の前記内部ケースの前記切削ビット挿通部に通し前記切削ビットの先端切刃を前記外部ケースの切削ビット挿通口を通じてカッタヘッドの前面板から突出させ、前記ロッドを前記ロッド固定部に回転自在に取り付け、
前記カッタヘッドの回動により切削ビットで切羽に切り込み、切削ビットが切羽からの反力を受けて前記所定の角度だけ傾斜して、切羽を掘削する、
ことを要旨とする。
また、この切削ビット取付構造では、各部に次のように構成を有することが好ましい。
(1)外部ケースの先端側は、カッタヘッド前面板の取付開口に嵌合可能に形成され、前記外部ケースの外周部に前記取付開口の周囲に当接可能な取付フランジが突設される。
(2)外部ケースのガイド部の断面略円弧形状は半円よりも大きい弧をなす。
(3)外部ケースのガイド部の断面略円弧形状は半円又は半円よりも小さい弧をなす。
(4)内部ケースは、略円柱形でかつ外周面の一部が平坦状に形成されて、外周面が断面略円弧形状の面と平坦状の面とからなり、切削ビット挿通部は前記内部ケースの直径方向と平行に形成され、切削ビットの突出口が前記断面略円弧形状の面の一端から他端までの間の中央に開口され、切削ビットの挿入口が前記平坦状の面の中央に開口される。
この場合、内部ケースの外周面の断面略円弧形状の面は外部ケースのガイド部の断面略円弧形状よりも大きい弧をなす。
(5)内部ケースは、略半円柱形で外周面が断面略円弧形状の面と平坦状の面からなり、切削ビット挿通部は前記内部ケースの直径方向と平行に形成され、切削ビット突出口が前記断面略円弧形状の面の一端から他端までの間の中央に開口され、切削ビット挿入口は前記平坦状の面の中央に開口される。
この場合、内部ケースの外周面の断面略円弧形状の面は外部ケースのガイド部の断面略円弧形状と略同じ又は少し小さい弧をなす。
(6)ロッドは、外周面に雄ネジを有するスクリューロッドからなり、切削ビットに台座を介して回転可能に連結され、ロッド固定部は内部ケースの切削ビット挿入口に連通し、前記ロッドの雄ネジに螺合可能な雌ネジ穴を有する蓋部材からなり、前記内部ケースの外周面で前記切削ビット挿入口に対向して取り付けられる。
(7)ロッドは、外周面に雄ネジを有するスクリューロッドからなり、切削ビットに台座を介して連結され、ロッド固定部は内部ケースの切削ビット挿入口に連通し、前記ロッドの雄ネジに螺合可能な雌ネジ穴を有する蓋部材からなり、内部ケースの外周面に前記切削ビット挿入口に対向して前記内部ケースに接合される支持部材を介して取り付けられる。
(8)内部ケース回動規制部は、内部ケースの切削ビット挿入口に外部に向けて凸状に又は前記切削ビット挿入口の両側に平坦状に形成される内部ケース側の衝接部と、外部ケースの後端側で前記内部ケース側の衝接部から所定角度離れた位置に前記内部ケース側の衝接部に係合可能に形成される外部ケース側の受け部とからなる。
図1に第1の実施の形態を示している。
図1に示すように、このトンネル掘進機の切削ビット取付構造は、トンネル掘進機M前面のカッタヘッド100のカッタスポーク101内に切削ビット105を交換するための作業室(作業空間)103を有し、このカッタスポーク101内でカッタスポークの前面板102に切削ビット105を取り付けるためのもので、外部ケース1と、内部ケース2(図3参照)と、ロッド3及びロッド固定部4と、内部ケース回動規制部5とを備えて構成される。
なお、このトンネル掘進機Mは一般に知られているマシンで、図1中、100はカッタヘッド、101はカッタスポーク、102はカッタスポークの前面板、103は作業室、104は通路、105は切削ビット(傾角掘削ビット)、106はセンタビット、107はティースビット、108はフード、109は隔壁、110は軸受、111はカッタヘッド回転軸、112はカッタチャンバ、113はカッタ駆動装置である。この場合、カッタスポークの前面板102には、切削ビット105のための複数の取付開口Pが、カッタスポーク101の幅方向中心を通るカッタヘッド100の半径方向の軸線上に、同軸線方向に向けて長い四角形状に形成される。
また、ここで使用される切削ビット105は、図4に示すように、全体が略四角柱状で、先端の各すくい面に先端の角部から軸方向所定の長さに超硬チップC、この場合、タングステンカーバイトのチップが取り付けられて切刃(切削刃)を形成される。
しかして外部ケース1は先端側が切削ビット挿通口11Pをカッタヘッド100の前方に向け、かつガイド部10をカッタスポーク101上のカッタヘッド100の半径方向の軸線に対して略直角に向けて、カッタスポークの前面板102の取付開口Pに嵌め込まれ、外部ケース1外周部の取付フランジ14が取付開口Pの周囲に当接されて、この取付フランジ14と前面板102がボルトにより固定されて取り付けられる。
なお、この外部ケース1の断面略円弧形状の溝10fで切削ビット挿通口11Pに近接する所定の位置にシール材6が取り付けられ、外部ケース1と後述する内部ケース2との間に介設される。
しかして内部ケース2は外部ケース1内に内部ケース2の切削ビット突出口22を外部ケース1の切削ビット挿通口11Pに対応させて嵌合配置され、内部ケース2の各回動軸26が外部ケース1の各軸受121に嵌挿されて、外部ケース1内に回動可能に組み込まれる。
しかして切削ビット105に台座33を介してロッド3が連結されて、切削ビット105がロッド3とともに内部ケース2の切削ビット挿通部24に挿通され、この状態から、ロッド固定部4が内部ケース2の切削ビット挿入口23に対向してロッド3の雄ネジ32Sとロッド固定部4の雌ネジ40とをネジ締結され、内部ケース2の外周面の平坦状の面25にボルトにより固定されて取り付けられ、切削ビット105がロッド3及びロッド固定部4により支持、固定される。これにより、切削ビット105は内部ケース2の切削ビット挿通部24にロッド3の回転操作により進退可能に組み付けられ、ロッド3の正回転方向の操作により切削ビット105の先端切刃Cが内部ケース2の切削ビット突出口22を通して外部ケース1の切削ビット挿通口11Pから突出可能に、ロッド3の逆回転方向の操作により切削ビット105の先端切刃Cが外部ケース1の切削ビット挿通口11Pから後退して内部ケース2の切削ビット挿通部24内に没入可能になっている。
しかして内部ケース回動規制部5は、内部ケース2に衝接部51が設けられ、外部ケース1に受け部52が着脱可能に設けられて構成され、内部ケース側の衝接部51と外部ケース側の受け部52との係合により、外部ケース1内で内部ケース2を所定の角度だけ揺動可能に回動を規制し、外部ケース1の切削ビット挿通口11Pに対して内部ケース2の切削ビット突出口22が所定の角度だけ揺動可能になっている。これにより、切削ビット105は内部ケース2の切削ビット挿通部24内に通されて、切削ビット105の先端切刃Cが外部ケース1の切削ビット挿通口11Pから突出された状態で所定の角度だけ揺動可能となり、また、切削ビット105の先端切刃Cが内部ケース2の切削ビット挿通部24内に没入され、併せて外部ケース1から外部ケース側の受け部52が取り外されることにより、内部ケース2が外部ケース1内で広角(少なくとも外部ケース1の切削ビット挿通口11Pに対して内部ケース2の切削ビット突出口22がオフセット可能な角度)に回動可能となり、内部ケース2の外周面(断面略円弧形状の面21)で外部ケース1の切削ビット挿通口11Pが遮蔽可能になる。
この切削ビット取付構造において、既述の所定の角度には、切削ビット105が切羽に切り込み、切羽の切削抵抗により傾き、切刃Cが切羽を切削するときに、切削ビット105に最適な切削角及び逃げ角が確保されるように、適宜の角度が設定される。
図5に示すように、カッタヘッド100が矢印の掘削方向に回動すると、切削ビット105(超硬チップC)はカッタヘッド100の回動方向に切羽に切り込み、切羽の切削抵抗を受けて、内部ケース回動規制部5の作用(内部ケース側の衝接部51の衝接面511と外部ケース側の受け部52の受け面521、この場合、一方の平板522の受け面521との係合)により所定の角度だけ傾き、その角度が保持されて、切羽を切削する。このとき、切削ビット105の切削角は切羽の切削に最適な角度−δ、逃げ角は切削ビット105の逃げ面の保護に必要な角度δをなす。このようにして切削ビット105に作用する推力(切削方向と直角方向への力)が小さくなるので、切羽への切り込みが容易となり、切り込み深さtが確実に保持されて切削される。また、切削ビット105の逃げ角が確保されることで、切削ビット105の逃げ面の摩耗が非常に小さくなり、切削ビット105の耐久性は著しく高くなる。また、これとは反対方向へ切削する場合も同様で、切削ビット105は切羽に切り込み、切羽の切削抵抗を受けて、内部ケース回動規制部5の作用により所定の角度だけ傾き、その角度が保持されて、切羽を切削する。このとき、切削ビット105の切削角は切羽の切削に最適な角度−δ、逃げ角は切削ビット105の逃げ面の保護に必要な角度δをなし、切削ビット105に作用する推力が小さくなるので、切羽への切り込みが容易となり、切り込み深さtを確実に保持して切削する。切削ビット105の逃げ角が確保されることで、切削ビット105の逃げ面の摩耗が非常に小さくなり、切削ビット105の耐久性は著しく高くなる。
切削ビット105の交換はカッタスポーク101内の大気圧下の作業室103で次の手順により行う。
(1)内部ケース回動規制部の取り外し
まず、内部ケース回動規制部5の外部ケース側の受け部52を取り外す。この場合、一方の受け部52のみを取り外せばよい。一方の受け部52のボルトを緩め、外部ケース1の後端面から取り外す。
(2)ロッドの回転操作により切削ビットを後退
続いて、ロッド3を回転操作して切削ビット105を後退させる。この場合、ロッド3の後端部のナット34にスパナやラチェットなどの回転治具を取り付けて、ナット34を回転してロッド3を回転させ、ロッド3とロッド固定部4との間の送りねじ作用によりロッド3をロッド固定部4の方向に向けて後退し、切削ビット105をカッタスポークの前面板102から後退し、切削ビット105を外部ケース1の切削ビット挿通口11Pから内部ケース2の切削ビット挿通部24内(切削ビット突出口22の内側)に引き入れる。この時シール22aにより切削ビット105と切削ビット突出口22の間隙から切羽の地下水や掘削土砂の侵入が阻止される。
(3)内部ケースをビット交換時の回動位置まで回動
次いで、内部ケース2を回動軸26(図3参照)の回動操作によりビット交換時の回動位置まで回動する。この場合、内部ケース2の一方の回動軸26のナット27にスパナやラチェットなどの回転治具を取り付けて、ナット26を回動して内部ケース2を切削ビット105、ロッド3とともに外部ケース1の一方の短手方向プレート13方向に回動し、ビット交換時の回動位置として外部ケース1の切削ビット挿通口11Pに対して内部ケース2の切削ビット突出口22が完全に離れるオフセット位置まで回動する。このようにすることにより、外部ケース1の切削ビット挿通口11Pは内部ケース2の断面略円弧形状の面21により遮蔽される。また、この場合、この切削ビット挿通口11Pの近傍で外部ケース1と内部ケース2との間にはシール材6が配設されているので、外部ケース1と内部ケース2との間の隙間もまた遮蔽される。これにより、カッタスポークの前面板102の取付開口Pに臨む外部ケース1の切削ビット挿通口11Pから切羽側からの礫、土砂、泥水の浸入が防止される。
なお、ここでは内部ケース2の一方の回動軸26のナット27にスパナやラチェットなどの回転治具を取り付け、ナット27を回動して内部ケース2を切削ビット105、ロッド3とともに回動しているが、一方の回動軸26にモータあるいはジャッキ・リンク機構などを接続して、これらの駆動装置により内部ケース2を回動し、停止するようにしてもよい。
(4)切削ビットの引き抜き
次いで、内部ケース2から切削ビット105を引き抜く。この場合、ロッド固定部4のボルトを緩め、ロッド固定部4から引き抜き、ロッド固定部4を回転して、内部ケース2から切削ビット105をロッド3とともに引き抜く。そして、ロッド3上のロッド固定部4を回転し、ロッド3からロッド固定部4を取り外しておく。
(5)新規ビットの内部ケースへの挿入及びロッド、ロッド固定部による固定
次いで、新規切削ビット105を内部ケース2へ挿入し、ロッド3及びロッド固定部4により固定する。この場合、まず、新規切削ビット105に接合されたロッド3にナット34側からロッド固定部4を回転させながら(ネジ)係合させる。続いて、この状態から新規切削ビット105を内部ケース2の切削ビット挿入口23から挿入し、ロッド3とともに切削ビット挿通部24内に組み込む。そして、ロッド固定部4を内部ケース2の平坦状の面25にボルトにより固定する。
(6)内部ケースの正規の位置までの回動、及び新規切削ビットのカッタスポークの前面板から前方への押し出し
次いで、内部ケース2を正規の位置(新規切削ビット105がカッタスポークの前面板102に対して直角となる位置)まで回動し、切削ビット105をカッタスポークの前面板102から前方へ押し出す。この場合、まず、内部ケース2の一方の回動軸26のナット27を回転治具により回動して、内部ケース2を切削ビット105、ロッド3とともに外部ケース1の他方の短手方向プレート13方向に回動し、外部ケース1の切削ビット挿通口11Pに対して内部ケース2の切削ビット突出口22を合わせ、新規切削ビット105をカッタスポークの前面板102に対して直角に向ける。そして、ロッド3をその後端部のナット34を回転治具により回転して前進させ、切削ビット105を内部ケース2の切削ビット突出口22へ押し進め、外部ケース1の切削ビット挿通口11Pを通して、カッタスポークの前面板102から前方へ正規の位置まで突出させる。
(7)内部ケース回動規制部の取り付け
そして最後に、内部ケース回動規制部5を取り付ける。この場合、一方の受け部52のみを外部ケース1の後端面の一方の短手方向プレート13側にボルトにより取り付ける。
また、この切削ビット取付構造の場合、内部ケース2が円柱形(円筒体)であるので、カッタスポーク101の半径方向への幅を小さくすることが可能で、カッタスポーク101に多くの傾角掘削ビット105を配置することができる。なお、既述の先行技術では、回転体が球体あるいは半球体であるため、カッタスポークの半径方向への幅を小さくすることが難しく、切削ビットを多く配置することができない。
図7、図8に示すように、このトンネル掘進機の切削ビット取付構造は、トンネル掘進機前面のカッタヘッド100のカッタスポーク101内に切削ビット105を交換するための作業室(作業空間)103を有し、このカッタスポーク101内でカッタスポークの前面板102に切削ビット105を取り付けるためのもので、外部ケース1と、内部ケース2と、ロッド3及びロッド固定部4と、内部ケース回動規制部5とを備えて構成される。
この切削ビット取付構造では、各部の基本的な構成は第1の実施の形態と概ね共通し、外部ケース1のガイド部10の断面略円弧形状が半円をなす点、内部ケース2が略半円柱形で外周面が断面略円弧形状の面21と平坦状の面25とからなり、切削ビット挿通部24が内部ケース2の直径方向と平行に形成され、切削ビット突出口22が断面略円弧形状の面の一端から他端までの間の中央に開口され、切削ビット挿入口23が平坦状の面25の中央に開口される点、内部ケース2の外周面の断面略円弧形状の面21が外部ケース1のガイド部10の断面略円弧形状と略同じ弧をなす点、ロッド3が、外周面に雄ネジ32Sを有するスクリューロッドからなり、切削ビット105に台座33を介して連結され、ロッド固定部4が内部ケース2の切削ビット挿入口23に連通し、ロッド3の雄ネジ32Sに螺合可能な雌ネジ穴40を有する蓋部材からなり、内部ケース2の外周面に切削ビット挿入口23に対向して内部ケース2に接合される支持部材41を介して取り付けられる点、内部ケース回動規制部5が、内部ケース2の切削ビット挿入口23の両側に平坦状に形成される内部ケース側の衝接部51と、外部ケース1の後端側で内部ケース側の衝接部51から所定角度離れた位置に内部ケース側の衝接部51に係合可能に形成される外部ケース側の受け部52とからなる点で、第1の実施の形態と異なる。
また、この場合、外部ケース1の先端側は、既述のとおり、カッタヘッドの前面板102の取付開口Pに嵌合可能に形成されており、また、外部ケース1の外周部(各長手方向プレート12及び各短手方向プレート13の外面)には取付開口Pの周囲に当接可能な取付フランジ14が突設される。
しかして外部ケース1は先端側が切削ビット挿通口11Pをカッタヘッド100の前方に向け、かつガイド部10をカッタスポーク101上のカッタヘッド100の半径方向の軸線に対して略直角に向けて、カッタスポークの前面板102の取付開口Pに嵌め込まれ、外部ケース1外周部の取付フランジ14が取付開口Pの周囲に当接されて、この取付フランジ14と前面板102がボルトにより固定されて取り付けられる。
しかして内部ケース2は外部ケース1内に内部ケース2の切削ビット突出口22を外部ケース1の切削ビット挿通口11Pに対応させて嵌合配置され、内部ケース2の各回動軸26が外部ケース1の各軸受121に嵌挿されて、外部ケース1内に回動可能に組み込まれる。
しかして切削ビット105に台座33を介してロッド3が連結されて、切削ビット105がロッド3とともに内部ケース2の切削ビット挿通部24に挿通され、ロッド固定部4は内部ケース2の切削ビット挿入口23に対向してロッド3の雄ネジ32Sとロッド固定部4の雌ネジ40とをネジ締結し、内部ケース2に連結された角筒形のケース410の後端のフランジ411にボルトにより固定されて取り付けられ、切削ビット105がロッド3及びロッド固定部4により支持、固定される。これにより、切削ビット105は内部ケース2の切削ビット挿通部24にロッド3の回転操作により進退可能に組み付けられ、ロッド3の正回転方向の操作により切削ビット105の先端切刃Cが内部ケース2の切削ビット突出口22を通して外部ケース1の切削ビット挿通口11Pから突出可能に、ロッド3の逆回転方向の操作により切削ビット105の先端切刃Cが外部ケース1の切削ビット挿通口11Pから後退して内部ケース2の切削ビット挿通部24内に没入可能になっている。
しかして内部ケース回動規制部5は、内部ケース2に衝接部51が設けられ、外部ケース1に受け部52が着脱可能に設けられて構成され、内部ケース側の衝接部51と外部ケース側の受け部52との係合により、外部ケース1内で内部ケース2を所定の角度だけ揺動可能に回動を規制し、外部ケース1の切削ビット挿通口11Pに対して内部ケース2の切削ビット突出口22が所定の角度だけ揺動可能になっている。これにより、切削ビット105は内部ケース2の切削ビット挿通部24内に通されて、切削ビット105の先端切刃Cが外部ケース1の切削ビット挿通口11Pから突出された状態で所定の角度だけ揺動可能となり、また、切削ビット105の先端切刃Cが内部ケース2の切削ビット挿通部24内に没入され、併せて外部ケース1から外部ケース側の受け部52が取り外されることにより、内部ケース2が外部ケース1内で広角(少なくとも外部ケース1の切削ビット挿通口11Pに対して内部ケース2の切削ビット突出口22がオフセット可能な角度)に回動可能となり、内部ケース2の外周面(断面略円弧形状の面21)で外部ケース1の切削ビット挿通口11Pが遮蔽可能になる。
この切削ビット取付構造において、既述の所定の角度には、切削ビット105が切羽に切り込み、切羽の切削抵抗により傾き、切刃Cが切羽を切削するときに、切削ビット105に最適な切削角及び逃げ角が確保されるように、適宜の角度が設定される。
図10に示すように、カッタヘッド100が矢印の掘削方向に回動すると、切削ビット105(超硬チップC)はカッタヘッド100の回動方向に切羽に切り込み、切羽の切削抵抗を受けて、内部ケース回動規制部5の作用(内部ケース側の衝接部51と外部ケース側の受け部52との係合)により所定の角度だけ傾き、その角度が保持されて、切羽を切削する。このとき、切削ビット105の切削角は切羽の切削に最適な角度−δ、逃げ角は切削ビット105の逃げ面の保護に必要な角度δをなす。このようにして切削ビット105に作用する推力(切削方向と直角方向への力)が小さくなるので、切羽への切り込みが容易となり、切り込み深さtを確実に保持されて切削される。また、切削ビット105の逃げ角が確保されることで、切削ビット105の逃げ面の摩耗が非常に小さくなり、切削ビット105の耐久性は著しく高くなる。また、これとは反対方向へ切削する場合も同様で、切削ビット105は切羽に切り込み、切羽の切削抵抗を受けて、内部ケース回動規制部5の作用により所定の角度だけ傾き、その角度が保持されて、切羽を切削する。このとき、切削ビット105の切削角は切羽の切削に最適な角度−δ、逃げ角は切削ビット105の逃げ面の保護に必要な角度δをなし、切削ビット105に作用する推力が小さくなるので、切羽への切り込みが容易となり、切り込み深さtを確実に保持されて切削され、切削ビット105の逃げ角が確保されることで、切削ビット105の逃げ面の摩耗が非常に小さくなり、切削ビットの耐久性は著しく高くなる。
切削ビット105の交換はカッタスポーク101内の大気圧下の作業室103で次の手順により行う。
(1)ロッドの回転操作により切削ビットを後退
まず、ロッド3を回転操作して切削ビット105を後退させる。この場合、ロッド3の後端部のナット34にスパナやラチェットなどの回転治具を取り付けて、ナット34を回転してロッド3を回転させ、ロッド3とロッド固定部4との間の送りねじ作用によりロッド3をロッド固定部4の方向に向けて後退し、切削ビット105をカッタスポークの前面板102から後退し、切削ビット105を外部ケース1の切削ビット挿通口11Pから内部ケース2の切削ビット挿通部内24(切削ビット突出口22の内側)に引き入れる。このようにロッド3とロッド固定部4との間の送りねじ作用によりロッド3をロッド固定部4の方向に向けて後退させることで、切羽の土圧や水圧などの外力に十分に対抗しながら切削ビット105を引き込むことができる。また、この場合、ジャッキなどの大きな引込装置や大きな治具を用いることがないので、狭隘なカッタスポーク101内部では操作が容易で適している。
(2)内部ケース回動規制部の取り外し
続いて、内部ケース回動規制部5の外部ケース側の受け部52を取り外す。この場合、各受け部52のボルトを緩め、各受け部52を外部ケース1の後端面から取り外す。
(3)内部ケースをビット交換時の回動位置まで回動
次いで、内部ケース2を回動軸26の回動操作によりビット交換時の回動位置まで回動する。この場合、内部ケース2の一方の回動軸26のナット27にスパナやラチェットなどの回転治具を取り付けて、ナット27を回動して内部ケース2を切削ビット105、ロッド3とともに外部ケース1の一方の短手方向プレート13方向に回動し、ビット交換時の回動位置として外部ケース1の切削ビット挿通口11Pに対して内部ケース2の切削ビット突出口22が完全に離れるオフセット位置まで回動する。このようにすることにより、外部ケース1の切削ビット挿通口11Pは内部ケース2の断面略円弧状の面21により遮蔽される。また、この場合、この切削ビット挿通口11Pの近傍で外部ケース1と内部ケース2との間にシール材6が配設されているので、外部ケース1と内部ケース2との間の隙間もまた遮蔽される。これにより、カッタスポークの前面板102の取付開口Pに臨む外部ケース1の切削ビット挿通口11Pから切羽側からの礫、土砂、泥水の浸入が防止される。
なお、ここでは内部ケース2の一方の回動軸26のナット27にスパナやラチェットなどの回転治具を取り付け、ナット27を回動して内部ケース2を切削ビット105、ロッド3とともに回動しているが、一方の回動軸26にモータあるいはジャッキ・リンク機構などを接続して、これらの駆動装置により内部ケース2を回動し、停止するようにしてもよい。
(4)切削ビットの引き抜き
次いで、内部ケース2から切削ビット105を引き抜く。この場合、ロッド固定部4のボルトを緩め、ロッド固定部4から引き抜き、ロッド3上のロッド固定部4を回転し、ロッド3からロッド固定部4を取り外す。そして、内部ケース2から切削ビット105をロッド3とともに引き抜く。
(5)新規切削ビットの内部ケースへの挿入及びロッド、ロッド固定部による固定
次いで、新規切削ビット105を内部ケース2へ挿入し、ロッド3及びロッド固定部4により固定する。この場合、まず、新規切削ビット105に接合されたロッド3にナット34側からロッド固定部4を回転しながら(ネジ)係合させる。続いて、この状態から新規切削ビット105を角筒形のケース410を通して内部ケース2の切削ビット挿入口23から挿入し、ロッド3とともに切削ビット挿通部24内に組み込む。そして、ロッド固定部4を内部ケース2の角筒形のケース410のフランジ411にボルトにより固定する。
(6)内部ケースの正規の位置までの回動、及び切削ビットのカッタスポークの前面板から前方への押し出し
次いで、内部ケース2を正規の位置(切削ビット105がカッタスポークの前面板102に対して直角になる位置)まで回動し、切削ビット105をカッタスポークの前面板102から前方へ押し出す。この場合、まず、内部ケース2の一方の回動軸26のナット27を回転治具により回転して、内部ケース2を切削ビット105、ロッド3とともに外部ケース1の他方の短手方向プレート13方向に回動し、外部ケース1の切削ビット挿通口11Pに対して内部ケース2の切削ビット突出口22を合わせ、切削ビット105をカッタスポークの前面板102に対して直角に向ける。そして、ロッド3をその後端部のナット34を回転治具により回転して前進させ、切削ビット105を内部ケース2の切削ビット突出口22へ押し進め、外部ケース1の切削ビット挿通口11Pを通して、カッタスポーク100の前面板から前方へ正規の位置まで突出させる。
(7)内部ケース回動規制部の取り付け
そして最後に、内部ケース回動規制部5を取り付ける。この場合、各受け部52を外部ケース1の後端面の各短手方向プレート13側にボルトにより取り付ける。
また、この切削ビット取付構造の場合、内部ケース2が半円柱形(半円筒体)であるので、カッタスポーク101の半径方向への幅を小さくすることが可能で、カッタスポーク101に多くの傾角掘削ビット105を配置することができる。なお、既述の先行技術では、回転体が球体あるいは半球体であるため、カッタスポークの半径方向への幅を小さくすることが難しく、切削ビットを多く配置することができない。
1 外部ケース
10 ガイド部
10f 断面略円弧形状の溝
11 先端プレート
11P 切削ビット挿通口
12 長手方向プレート
121 軸受
13 短手方向プレート
14 取付フランジ
2 内部ケース
21 断面略円弧形状の外周面(断面略円弧形状の面)
22 切削ビット突出口
22a シール
23 切削ビット挿入口
24 切削ビット挿通部
25 平坦状の面
26 回動軸
27 ナット
28 フランジ
3 ロッド
31 頭部
32 軸部
32S 雄ネジ
33 台座
330 凹部
331 穴
332 固定プレート
34 ナット
4 ロッド固定部
40 雌ネジ穴
41 支持部材
410 角筒形のケース
411 フランジ
5 内部ケース回動規制部
51 内部ケース側の衝接部
511 斜めの衝接面
52 外部レース側の受け部
521 斜めの受け面
522 平板
523 水平部
524 垂直部
525 ブロック
6 シール材
100 カッタヘッド
101 カッタスポーク
102 カッタスポークの前面板
P 取付開口
103 作業室
104 通路
105 切削ビット(傾角掘削ビット)
C 超硬チップ(切刃(切削刃))
106 センタビット
107 ティースビット
108 フード
109 隔壁
110 軸受
111 カッタヘッド回転軸
112 カッタチャンバ
113 カッタ駆動装置
Claims (11)
- トンネル掘進機のカッタヘッド内に切削ビットを交換するための作業空間を有し、カッタヘッド内でカッタヘッドの前面板に切削ビットを取り付けるためのトンネル掘進機の切削ビット取付構造であって、
先端側に断面略円弧形状の溝をなすガイド部、及び前記ガイド部の前記溝の底部を貫通し、切削ビットを挿通可能でかつ切削ビットを前記断面略円弧形状の溝の延びる方向に所定の角度だけ揺動可能に切削ビットの切削ビット挿通口を有し、後端側が開口されて、前記カッタヘッドの前面板に形成される取付開口に前記切削ビット挿通口をカッタヘッドの前方に向け、かつ前記ガイド部をカッタヘッドの接線方向に取り付けられる外部ケースと、
前記外部ケースの前記ガイド部に沿って摺動可能な断面略円弧形状の外周面、及び当該外周面に切削ビット突出口を開口され、反対側に切削ビット挿入口が開口され、切削ビットが挿通可能な切削ビット挿通部を有し、前記外部ケースの切削ビット挿通口に前記切削ビット突出口を合せて前記外部ケース内に回動可能に組み込み配置される内部ケースと、
切削ビットに連結され、切削ビットを前記内部ケースの切削ビット挿通部内に挿入、支持するためのロッド、及び前記内部ケースの外側に前記切削ビット挿入口に対向して着脱可能に取り付けられ、前記ロッドを固定するためのロッド固定部と、
前記外部ケース及び前記内部ケース間に着脱可能に設けられ、前記外部ケースの切削ビット挿通口に対して前記切削ビット突出口を前記所定の角度だけ揺動可能に前記内部ケースの回動を規制する着脱自在な内部ケース回動規制部と、
を備え、
切削ビットに前記ロッドを連結して、切削ビットを前記外部ケース内の前記内部ケースの前記切削ビット挿通部に通し前記切削ビットの先端切刃を前記外部ケースの切削ビット挿通口を通じてカッタヘッドの前面板から突出させ、前記ロッドを前記ロッド固定部に回転自在に取り付け、
前記カッタヘッドの回動により切削ビットで切羽に切り込み、切削ビットが切羽からの反力を受けて前記所定の角度だけ傾斜して、切羽を掘削する、
ことを特徴とするトンネル掘進機の切削ビット取付構造。 - 外部ケースの先端側は、カッタヘッド前面板の取付開口に嵌合可能に形成され、前記外部ケースの外周部に前記取付開口の周囲に当接可能な取付フランジが突設される請求項1に記載のトンネル掘進機の切削ビット取付構造。
- 外部ケースのガイド部の断面略円弧形状は半円よりも大きい弧をなす請求項1又は2に記載のトンネル掘進機の切削ビット取付構造。
- 外部ケースのガイド部の断面略円弧形状は半円又は半円よりも小さい弧をなす請求項1又は2に記載のトンネル掘進機の切削ビット取付構造。
- 内部ケースは、略円柱形でかつ外周面の一部が平坦状に形成されて、外周面が断面略円弧形状の面と平坦状の面とからなり、切削ビット挿通部は前記内部ケースの直径方向と平行に形成され、切削ビット突出口が前記断面略円弧形状の面の一端から他端までの間の中央に開口され、切削ビット挿入口が前記平坦状の面の中央に開口される請求項1乃至4のいずれかに記載のトンネル掘進機の切削ビット取付構造。
- 内部ケースの外周面の断面略円弧形状の面は外部ケースのガイド部の断面略円弧形状よりも大きい弧をなす請求項5に記載のトンネル掘進機の切削ビット取付構造。
- 内部ケースは、略半円柱形で外周面が断面略円弧形状の面と平坦状の面からなり、切削ビット挿通部は前記内部ケースの直径方向と平行に形成され、切削ビット突出口が前記断面略円弧形状の面の一端から他端までの間の中央に開口され、切削ビット挿入口は前記平坦状の面の中央に開口される請求項1乃至6のいずれかに記載のトンネル掘進機の切削ビット取付構造。
- 内部ケースの外周面の断面略円弧形状の面は外部ケースのガイド部の断面略円弧形状と略同じ又は少し小さい弧をなす請求項7に記載のトンネル掘進機の切削ビット取付構造。
- ロッドは、外周面に雄ネジを有するスクリューロッドからなり、切削ビットに台座を介して回転可能に連結され、ロッド固定部は内部ケースの切削ビット挿入口に連通し、前記ロッドの雄ネジに螺合可能な雌ネジ穴を有する蓋部材からなり、前記内部ケースの外周面で前記切削ビット挿入口に対向して取り付けられる請求項1乃至8のいずれかに記載のトンネル掘進機の切削ビット取付構造。
- ロッドは、外周面に雄ネジを有するスクリューロッドからなり、切削ビットに台座を介して連結され、ロッド固定部は内部ケースの切削ビット挿入口に連通し、前記ロッドの雄ネジに螺合可能な雌ネジ穴を有する蓋部材からなり、内部ケースの外周面に前記切削ビット挿入口に対向して前記内部ケースに接合される支持部材を介して取り付けられる請求項1乃至8のいずれかに記載のトンネル掘進機の切削ビット取付構造。
- 内部ケース回動規制部は、内部ケースの切削ビット挿入口に外部に向けて凸状に又は前記切削ビット挿入口の両側に平坦状に形成される内部ケース側の衝接部と、外部ケースの後端側で前記内部ケース側の衝接部から所定角度離れた位置に前記内部ケース側の衝接部に係合可能に形成される外部ケース側の受け部とからなる請求項1乃至10のいずれかに記載のトンネル掘進機の切削ビット取付構造。
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