JP6468863B2 - 建具 - Google Patents
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Description
ところで、左右縦枠と上下枠で構成する開口枠は、各開口枠の種別ごとに一定の寸法に形成されるが、躯体の開口部の寸法は施工条件などにより変わることがある。そのため、開口枠は躯体開口部に対して適度の隙間をもって設置できる寸法に設定される。
そのため、縦枠を躯体にねじ止めするに当たり、他方側の縦枠を躯体に取り付けるために、縦枠を躯体間の広い隙間に合わせてとくに長くしたねじ(テクスねじ)が用いられている。
そこで、従来から、縦枠にねじ用のガイド部材を取り付けて、縦枠のねじ穴から通したねじの先端部をガイド部材により案内して、躯体の所定の螺合位置に位置決めしている。
縦枠10は、ここでは、図示のように一対の側壁10a、10bと底壁10cから成る断面溝形に形成されている。また、縦枠10の開口側の側壁10aにはねじ挿入用の穴10dが、例えば上下に二つ設けられている。ガイド部材20は、材料は任意であるが、例えばプラスチックなどで構成された円環状の部材であり、縦枠10の躯体側の側壁10bに開放端側から切り欠いた切欠き10eから縦枠10内に収容される。その状態で、側壁10a側から挿入したねじ(テクスねじ)50Aが挿通される。ガイド部材20はこれにより穴10dと切欠き10eで保持される。
このように、従来の縦枠10の躯体30への取り付け手法では、ガイド部材20を用いることで、ねじ50Aの長さに関係なく、縦枠10を躯体30に容易に取付固定することができる。
ただ、この取付手法では、必ずガイド部材20を別途用意しなければならず、また、別途用意したガイド部材20を縦枠10に装着する作業も必要となる。そのためコスト上及び作業負担上の問題がある。
そこで、ガイド部材20を省略してコストを低減することが望まれている。
アタッチメントは、通常アルミ合金などの金属又は合成樹脂で板状に成型されるが、従来は、アタッチメントの製造において、異なる幅のアタッチメントを成型するため、それぞれ異なる成形型が使用されている。そのため、アタッチメントの加工のためのコスト及び作業負担が大きく、その抑制が望まれている。
第2の発明の目的は、前記アタッチメントをその見付け方向における任意の幅で分割可能にすることで、従来別々に成型していたアタッチメントを共通化してその成型コストを低減することである。
第2の発明によれば、前記アタッチメントをその見付け方向における任意の幅で分割可能にすることで、従来別々に成型していたアタッチメントを共通化してその成型コストを低減することができる。
図1は、本発明の建具の1実施形態である浴室用の折り戸全体を示す正面図、図2は、図1に示す浴室用の折り戸1の平断面図、図3は、図2に示す右側縦枠、アタッチメント及び固着手段、ここではねじ(テクスねじ)50Aをそれぞれ拡大して示した分解拡大図である。
なお、図2中、下側は浴室側(内側という)、上側は脱衣室側(外側という)を示し、図1は脱衣室側から見た折り戸を示す。
折り戸1を収容する開口枠は、左右一対の縦枠10及び上下枠(図示せず)を組み合わせて構成される開口枠に収容されており、開口枠は、躯体30に固着具、ここではねじ50A、50Bで取り付けられる。
図3に示すように、左右の縦枠10の開口側(図中左側)からそのねじ穴10(4)にねじ50A、50Bが挿通され、そのねじ50A、50Bの先端側は左右の躯体30に螺合される。なお、ねじ50Aは、既に述べたテクスねじであり、図2に示すように通常のねじ50Bよりも遥かに長い。
即ち、図4Aに示す案内片42aは、縦枠10内側方向に延在する部分が平板状を成し、その内側方向先端部と基端部間の中間位置に貫通する案内穴(長穴)44aが設けられている。この案内穴44aは、縦枠10を躯体30に取り付ける際に、その取付用のねじ50Aを案内及び支持する。
また、縦枠10の開口側から挿入され、案内穴44bを貫通したねじ50Aの軸部分が案内穴44bの縁部分に当接し、その縁部分がねじ50Aの支持及び案内を行う。したがって、ねじ50Aを押し込んだとき、ねじ50Aは安定した状態で先端部が直進して躯体30の所定位置(取付位置)に当接する。その状態で、ねじ50Aを躯体30にねじ込むことで縦枠10は躯体30に固定される。
案内穴44bにねじ50Aを挿通した後は、ねじ50Aは縦枠10のねじ穴10(4)と案内穴44bの2点で支えられるため、単に押し込むだけで、その先端部は安定した状態で躯体30の所定位置に当接する。その状態で、ねじ50Aを躯体30にねじ込むことで縦枠10は躯体30に固定される。
図示のように、アタッチメント40(1)は、図4Bに示す案内片42bを有しており、また、案内穴44bが上下2箇所設けられている。
そこで、第2の発明の実施形態のアタッチメント40(1)、40(2)は、同じ成形型で成型したアタッチメントを納まりに応じてその幅を調整できるように構成した。
分割の手法としては、例えば必要な幅に合わせて切断して分割することで行う。分割の仕方は任意であるが、例えば、分割し易いように、アタッチメント40(1)の見付け方向において所定の間隔で、その長手方向に延在する肉薄部(弱化部)を形成して、必要時にその部分で切断できるようにしてもよい。或いは、予め見付け方向の所定幅(つまり、実施形態では、図1の右側のアタッチメントの幅)のところで分割したアタッチメントを組み合わせておき、必要に応じてその組み合わせを解除して分割する構成でもよい。さらに単にカッターで切断してもよい。
このように、アタッチメント40(1)を予め分割可能に形成しておくことで、見付け方向幅が異なるアタッチメントに対しても、同じ成形型を用いて製造することができ、設備コストを低減することができる。
また、左右縦枠形状が異なる納まりである場合においても、アタッチメントは共通とし、単に分割することでその見付け方向幅を調整できるようにした。つまり、共通のアタッチメントを分割することで、案内片を持たないアタッチメントも容易に形成することができようにした。そのため、アタッチメントの加工のための投資や、作業負荷を抑制することができる。
なお、以上の説明では、建具は、左右縦枠の一方側に案内片を備えたアタッチメントを、他方側に案内片を備えていないアタッチメントを装着するものとしたが、当然のことながら、躯体と左右縦枠との位置関係如何によっては、左右縦枠のいずれの側にも案内片を持つアタッチメントを用いる場合もあり得る。
Claims (3)
- 躯体開口部に設置される建具の開口枠と、
前記開口枠を構成する縦枠を躯体に固着する固着手段と、
前記縦枠の外側に装着され、前記開口枠を前記躯体開口部に配置したとき、前記縦枠と前記躯体間の隙間を覆うアタッチメントと、を有し、
前記アタッチメントの内側に、縦枠の挿通穴から挿入された固着手段を挿通及び支持する案内穴を有する案内片が前記アタッチメントに一体に設けられ、
前記アタッチメントは、前記縦枠に設けられた2条の突条に係合する2条の突条と、前記躯体との当接面となる側壁面と、を有し、
前記案内片は、前記アタッチメントの2条の突条と前記側壁面との間に突設され、
前記アタッチメントが、前記縦枠と前記躯体間の隙間の幅に応じて、前記アタッチメントの2条の突条が設けられた部分と前記案内片が突設された部分の間で、その幅方向において分割可能であることを特徴とする建具。 - 請求項1に記載された建具において、
前記案内片は、前記案内穴の周りに、前記縦枠から挿入された固着手段の先端部を前記案内穴に案内するテーパー部を有することを特徴とする建具。 - 請求項1又は2に記載された建具において、
前記案内穴は長穴であることを特徴とする建具。
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