JP6467663B1 - 自転車用クランク - Google Patents

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Abstract

【課題】ペダルの姿勢を自転車を走行させることが可能な状態と輪行時等に邪魔にならない収納された状態とに簡単な操作で切り替えることができ、しかも、自転車を快適に走行させることができる低コストな自転車用クランクを提供する。
【解決手段】スライド体5が中空部30の奥側にスライドするよう付勢する第1コイルバネ6を備える。スライド軸部5aには、第2凸部51が設けられる。クランク本体2には、スライド体5を元位置P1から第1コイルバネ6の付勢力に抗して中空部30の開口側にスライドさせるとともに中心軸C3周りに回転させた状態において、第2凸部51に接触して第1コイルバネ6の付勢力によるスライド体5の元位置P1までのスライド動作を規制する第1凸部41が設けられる。
【選択図】図5

Description

本発明は、自転車用のクランクに関する。
従来より、自転車で輪行等を行う際、コンパクトな形状に折り畳むことが可能な自転車が好まれる。例えば、特許文献1に開示されている自転車では、自転車を折り畳む際、車幅方向の寸法が出来るだけ小さくなるように、ペダルを車幅方向外側に飛び出さない位置に収納できる構造になっている。
具体的には、特許文献1の自転車用クランクは、一端にペダルが取り付けられる一方、他端中央に開口する第1嵌合凹部を有する丸棒状の第1フレームと、一端が自転車本体に回動可能に軸支される一方、他端中央に開口する第2嵌合凹部を有する丸棒状の第2フレームと、一端側が第1嵌合凹部に摺動可能に嵌合する一方、他端側が第2嵌合凹部に摺動可能に嵌合する軸部材とを備え、軸部材を介して当該軸部材の軸心周りに第2フレームに対して第1フレームが回転可能になっている。第1フレームの第1嵌合凹部周りには、第1フレームの他端に開口する第1係合穴及び第2係合穴が所定の間隔をあけて形成される一方、第2フレームの第2嵌合凹部周りには、他端に開口する収容穴が形成されている。該収容穴には、軸部材の軸心に沿う方向にスライド可能にスライドピンが収容されるとともに、該スライドピンを第1フレーム側に付勢するバネ部材も収容されている。そして、第1係合穴にスライドピンの先端側を係合させた際、ペダルが車幅方向外側に飛び出す姿勢になるとともに、第2フレームに対して第1フレームが回転不能になって自転車が走行可能になるよう構成されている。一方、第1係合穴に係合するスライドピンをバネ部材の付勢力に抗してスライドさせて第1係合穴からスライドピンの先端側を抜き出すとともに、第2フレームに対して第1フレームを回転させ、且つ、スライドピンをバネ部材の付勢力によってスライドさせて第2係合穴にスライドピンの先端側を係合させると、ペダルが車幅方向外側に飛び出さない位置に切り替わって収納された状態で固定されるようになっている。
特開平10−264877号公報
しかし、特許文献1のクランクは、乗員がペダルの位置を切り替える際、一方の手で第1フレームを把持する一方、他方の手で第2フレームを把持した状態でスライドピンを指等で操作する必要があり、切替操作が煩雑であるという問題がある。
また、近年では、自転車を快適に走行させることが可能となるように、電動モーターによりクランクの回動動作を補助する機構を自転車に取り付けたものが一般的に知られている。しかし、このような所謂電動アシスト型自転車は高価であるという問題がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ペダルの姿勢を自転車を走行させることが可能な状態と輪行時等に邪魔にならない収納された状態とに簡単な操作で切り替えることができ、しかも、自転車を快適に走行させることができる低コストな自転車用クランクを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、走行時にクランクが伸縮するとともに、当該伸縮動作を利用してペダルの姿勢を切替可能となるように工夫を凝らしたことを特徴とする。
具体的には、自転車の車幅方向と直交する方向に延びる棒状をなし、一端に上記自転車の車幅方向に延びる回転軸心周りに回転自在にペダルが取り付けられる取付部を有する一方、他端に上記回転軸心と同方向に延びる回動軸心周りに回動可能に自転車本体側に軸支される軸支部を有し、上記自転車本体に対する一方向への回動動作によって上記自転車を前進させるよう構成された自転車用クランクにおいて、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明では、一端に上記軸支部が設けられる一方、他端に開口する中空部が内部に形成されたケース部を有するクランク本体と、一端に上記取付部が設けられる一方、他端側に中心軸が上記取付部から他端に向かって延びるとともに、上記中心軸に沿ってスライド可能に、且つ、当該中心軸周りに回転可能に上記中空部に挿入されたスライド軸部を有するスライド体と、上記中空部に収容され、上記スライド体が上記中空部の奥側にスライドするよう付勢する第1付勢手段とを備え、上記スライド軸部の外周面には、上記中心軸と交差する方向に張り出す張出部が設けられ、上記クランク本体には、上記スライド体を元位置から上記第1付勢手段の付勢力に抗して上記中空部の開口側にスライドさせるとともに上記中心軸周りに回転させた状態において、上記張出部に接触して上記第1付勢手段の付勢力による上記スライド体の元位置までのスライド動作を規制する規制部が設けられていることを特徴とする。
第2の発明では、第1の発明において、上記クランク本体は、上記中心軸に沿ってスライド可能に、且つ、上記ケース部に対して上記中心軸周りに回転不能に上記スライド軸部に外嵌合する環状部を備え、上記中空部には、上記環状部を上記中空部の開口側に付勢する第2付勢手段が収容され、上記環状部には、上記取付部側に突出する第1凸部が形成され、該第1凸部は、上記規制部であり、上記スライド体には、上記スライド軸部における環状部よりも上記取付部側の位置において上記環状部側に突出する第2凸部が形成され、該第2凸部は、上記張出部であり、上記第1凸部の外周縁部には、上記環状部の周方向に離間して設けられ、突出端に向かうにつれて次第に接近するように傾斜する一対の第1傾斜面が形成され、上記第2凸部の外周縁部には、上記スライド軸部の周方向に離間して設けられ、突出端に向かうにつれて次第に接近するように傾斜する一対の第2傾斜面が形成されていることを特徴とする。
第3の発明では、第1の発明において、上記張出部は、ピンであり、上記ケース部には、上記スライド軸部の中心軸に沿って延び、且つ、上記スライド軸部がスライドする際、上記ピンを案内する第1溝部と、該第1溝部と交差する方向に延び、且つ、当該第1溝部の中途部に開口する第2溝部とが形成され、該第2溝部は、上記規制部であることを特徴とする。
第4の発明では、第3の発明において、上記第2溝部は、上記第1溝部を挟んで対称に一対形成されていることを特徴とする。
第1の発明では、ペダルが自転車を走行させることが可能な姿勢の際、乗員がペダルを漕ぐと、スライド体が第1付勢手段の付勢力に抗してスライドしてクランクの全長が伸びる。したがって、クランクの回動半径が大きくなってペダルを漕ぐ際の乗員に加わる負荷が減るので、自転車を快適に走行させることができる。また、乗員の負荷を減らすのに一般的な電動アシスト型自転車の如き電動モーター等の機構を設ける必要が無いので、低コストな自転車にすることができる。さらに、ペダルを輪行時等に邪魔にならない姿勢に切り替えて収納する作業を、乗員は、指等を用いずに一方の手でクランク本体を把持するとともに他方の手でスライド体を把持して行うことができる。したがって、ペダルの姿勢を切り替える作業が特許文献1の如き煩雑ではなく簡単に行うことができる。それに加えて、ペダルを収納する状態に切り替えた際、第1付勢手段の付勢力によってスライド体の張出部とクランク本体の規制部とが密着した状態になる。したがって、ペダルを輪行時等において邪魔にならない姿勢にした状態で維持しておくことができる。
第2の発明では、走行時においてクランクの全長が伸びる際、環状部が第2付勢手段の付勢力によって張出部に接近した位置に維持されるようになる。したがって、第1凸部と第2凸部とが中心軸周りに並んだ状態になり、自転車の走行中において不意にスライド体に中心軸周りの力が加わっても、ケース部に対して回転不能な環状部の第1凸部に第2凸部が接触するので、スライド体がクランク本体に対して中心軸周りに回転してしまうといったことを防ぐことができる。また、ペダルを輪行時等において邪魔にならない姿勢に切り替える際、スライド体が中心軸周りにクランク本体に対して回転するように乗員がスライド体に大きな力を加えると、第1凸部の第1傾斜面が第2凸部の第2傾斜面に摺接しながらスライド体が第1付勢手段の付勢力に抗して第1凸部から離れる方向にスライドするとともに、環状部が第2付勢手段の付勢力に抗して第2凸部から離れる方向にスライドする。そして、第1凸部と第2凸部との各頂部同士が一致すると、第1付勢手段の付勢力によるスライド体の元位置までのスライド動作が規制される。このように、ペダルの姿勢を切り替える作業を行う際、乗員はスライド体を中心軸周りにクランク本体に対して回転させる動作を行うだけでよくなり、ペダルの姿勢を切り替える作業をさらに簡単に行うことができる。
第3の発明では、ペダルを輪行時等において邪魔にならない姿勢に切り替える際、第1付勢手段の付勢力に抗してスライド体を元位置からスライドさせるとともに、ピンが第2溝部に対応する位置となったときにクランク本体に対してスライド体を中心軸周りに回転させると、ピンが第2溝部に嵌合する。すると、ピンが第2溝部の周縁に接触することによって第1付勢手段の付勢力によるスライド体の元位置までのスライド動作が規制される。このように、簡単な操作でペダルの姿勢を切り替えることができる。
第4の発明では、ペダルを輪行時等において邪魔にならない姿勢に切り替える際、乗員が操作するスライド体のクランク本体に対する回転方向が限定されなくなるので、使い勝手のよいクランクにすることができる。
本発明の実施形態1に係る自転車用クランクの正面図である。 本発明の実施形態1に係る自転車用クランクの一部断面が示された平面図である。 本発明の実施形態1に係る自転車用クランクの分解正面図である。 自転車を走行させているときの状態を示す図1相当図である。 ペダルの姿勢を切り替えてペダルを邪魔にならない位置にした状態を示す図1相当図である。 本発明の実施形態2に係る図1相当図である。 本発明の実施形態2に係る図2相当図である。 本発明の実施形態2に係る図4相当図である。 本発明の実施形態2に係る図5相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。
《発明の実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係る自転車用クランク1を示す。該自転車用クランク1は、自転車10の駆動部分を構成する部品であり、自転車10の車幅方向と直交する方向に延びる棒状をなしている。クランク1の一端には、矩形板状をなすペダル11が自転車10の車幅方向に延びる回転軸心C1周りに回転自在に取り付けられる取付部10aが設けられている。一方、クランク1の他端は、自転車本体12側に軸支される軸支部10bが設けられ、クランク1は、軸支部10bによって回転軸心C1と同方向に延びる回動軸心C2周りに回動可能になっている。そして、クランク1は、自転車本体12に対する一方向への回動動作によって自転車10を前進させるよう構成されている。
クランク1は、当該クランク1の骨格をなすクランク本体2を備え、該クランク本体2は、図2及び図3に示すように、厚みを有する断面略矩形状の棒状をなす本体フレーム3(ケース部)と、略円筒状をなすリング体4(環状部)とを有している。
本体フレーム3は、一端に上記軸支部10bが設けられる一方、他端に開口する中空部30が内部に形成されている。
該中空部30は、本体フレーム3の一方の側面に開口する正面視で長方形状をなすバネ収容部3aと、本体フレーム3の一端側に形成され、本体フレーム3の長手方向に沿って直線状に延びてバネ収容部3aに開口する軸収容穴3bと、本体フレーム3の他端側に形成され、本体フレーム3の他端とバネ収容部3aとを連通させる直線状のガイド孔3cとを備え、該ガイド孔3cの断面は、リング体4の断面に対応する形状になっている。
本体フレーム3の一方の側面には、ガイド孔3cに対応するとともに一方の端部がバネ収容部3aに開放する直線状のスリット3dが形成されている。
リング体4は、筒中心線が本体フレーム3の長手方向に延びる姿勢でガイド孔3cにスライド可能に収容されている。
リング体4の外周面には、スリット3dに位置する略直方体形状の回転阻止部4aが突設され、該回転阻止部4aは、リング体4がガイド孔3cをスライドする際にスリット3dに案内される一方、リング体4が筒中心線周りに回転しようとする際、スリット3dの周縁に接触して本体フレーム3に対するリング体4の筒中心線周りの回転を阻止するようになっている。
つまり、ガイド孔3cに収容された状態のリング体4は、本体フレーム3に対して筒中心線周りに回転不能になっている。
リング体4におけるバネ収容部3aの反対側の端部には、バネ収容部3aの反対側(取付部10a側)に突出する一対の第1凸部41(規制部)が筒中心線を境に対称に形成され、両第1凸部41の間には、バネ収容部3aの反対側に開放する一対の第1凹部42が筒中心線を境に対称に形成されている。
各第1凸部41の外周縁部には、リング体4の周方向に離間して設けられ、且つ、突出端に向かうにつれて次第に接近するように傾斜する一対の第1傾斜面41aが形成されていて、両第1凸部41と両第1凹部42とによってリング体4におけるバネ収容部3aの反対側の端縁は、リング体4の周方向に波状に変化する形状になっている。
本体フレーム3の中空部30には、略棒状をなすスライド体5の一部が収容され、該スライド体5の一端には、上記取付部10aが中空部30に収容されない状態で設けられている。
スライド体5は、中心軸C3が取付部10aからスライド体5の他端に向かって延びる細長い略円柱状のスライド軸部5aを備え、該スライド軸部5aは、スライド体5の一端側に位置する軸本体部5bと、スライド体5の他端側に位置する外周面に螺子山が螺刻された細棒状のネジ部5cとを有している。
軸本体部5bの断面は、ガイド孔3cの断面に対応しており、ネジ部5cの断面よりも大きい形状をなしている。すなわち、軸本体部5bは、ネジ部5cに対して中心軸C3と交差する方向に張り出した形状をなしている。
軸本体部5bのネジ部5c側における端部周縁には、ネジ部5c側に中心軸C3に沿って突出する一対の第2凸部51(張出部)が中心軸C3を境に対称に形成され、両第2凸部51の間には、ネジ部5c側に開放する一対の第2凹部52が中心軸C3を境に対称に形成されている。
各第2凸部51は、スライド軸部5aにおけるリング体4よりも取付部10a側においてリング体4に対応する位置に形成されている。
各第2凸部51の外周縁部には、スライド軸部5aの周方向に離間して設けられ、且つ、突出端に向かうにつれて次第に接近するように傾斜する一対の第2傾斜面51aが形成され、両第2凸部51と両第2凹部52とによって軸本体部5bのネジ部5c側における端部周縁は、中心軸C3周りに波状に変化する形状になっている。
ネジ部5cには、リング体4が中心軸C3に沿ってスライド可能に外嵌合するようになっている。
そして、第1凸部41は、第2凹部52に対応する形状である一方、第2凸部51は、第1凹部42に対応する形状になっていて、リング体4をネジ部5cに外嵌合させると、各第1凸部41が各第2凹部52に嵌合するとともに、各第2凸部51が各第1凹部42に嵌合するようになっている。
また、スライド軸部5aを中空部30の他端開口部分から挿入すると、軸本体部5bがガイド孔3cに摺動可能に嵌合するとともに、ネジ部5cがバネ収容部3aを通過するとともに軸収容穴3bに収容されるようになっている。そして、スライド軸部5aは、本体フレーム3に対して中心軸C3に沿ってスライド可能で、且つ、中心軸C3周りに回転可能になっている。
中空部30には、第1コイルバネ6(第1付勢手段)と、第2コイルバネ7(第2付勢手段)と、厚みを有する略円盤状の調節つまみ8とが収容されている。
該調節つまみ8は、ネジ部5cに螺進螺退可能に螺合しており、正転又は逆転させることによってネジ部5cに対する中心軸C3に沿う方向の位置を調節できるようになっている。
第1コイルバネ6のコイル径は、第2コイルバネ7のコイル径よりも大きくなっており、該第2コイルバネ7は、上記第1コイルバネ6の内側に位置している。
第1コイルバネ6は、バネ収容部3aに収容された状態でスライド軸部5aのネジ部5cに外装されている。そして、第1コイルバネ6の一端がガイド孔3cの開口周縁に当接する一方、他端が調節つまみ8に当接していて、第1コイルバネ6は、スライド体5を中空部30の奥側にスライドするように付勢している。
一方、第2コイルバネ7は、バネ収容部3aに収容された状態でスライド軸部5aのネジ部5cに外装されるとともに第1コイルバネ6の内側に位置しており、そのコイル径は、ガイド孔3cより小さく設定されている。そして、第2コイルバネ7の一端がリング体4に当接する一方、他端が調節つまみ8に当接していて、第2コイルバネ7は、リング体4を中空部30の開口側にスライドするように付勢している。
第2コイルバネ7の付勢力によって中空部30の開口側にスライドするリング体4は、各第1凸部41が各第2凹部52に嵌合するとともに、各第2凸部51が各第1凹部42に嵌合した状態で軸本体部5bに接触している。
輪行時等においてペダル11を邪魔にならない位置に切り替えて収納する際、図5に示すように、スライド体5が中心軸C3周りにクランク本体2に対して回転するように(図5の矢印X1方向に回転するように)乗員がスライド体5に大きな力を加えると、各第1凸部41の一方の第1傾斜面41aが第2凸部51の一方の第2傾斜面51aに摺接しながらスライド体5が第1コイルバネ6の付勢力に抗して元位置P1(図1参照)からスライドするとともに、リング体4が第2コイルバネ7の付勢力に抗して各第2凸部51から離れる方向にスライドするようになっている。そして、各第1凸部41の頂部と各第2凸部51の頂部とが一致することにより、第1コイルバネ6の付勢力によるスライド体5の元位置P1までのスライド動作が規制されるようになっている。
次に、自転車10の走行時におけるクランク1の動作について詳述する。
自転車10を走行させる際、図4に示すように、乗員は、ペダル11が自転車10を走行させることが可能な姿勢においてペダル11に足を掛けて力Fを加える。すると、スライド体5が第1コイルバネ6の付勢力に抗して元位置P1からスライドしてクランク1の全長が伸びる。したがって、クランク1の回動半径が大きくなってペダル11を漕ぐ際の乗員に加わる負荷が減るので、自転車10快適に走行させることができる。
また、乗員の負荷を減らすのに一般的な電動アシスト型自転車の如き電動モーター等の機構を設ける必要が無いので、低コストな自転車10にすることができる。
走行時にクランク1の全長が伸びる際、スライド軸部5aがスライドしてもリング体4は第2コイルバネ7の付勢力によって各第2凸部51に接近した位置に維持される。したがって、第1凸部41と第2凸部51とが中心軸周りに並んだ状態になり、自転車10の走行中において不意にスライド体5に中心軸C3周りに力が加わっても、本体フレーム3に対して回転不能なリング体4の各第1凸部41に各第2凸部51が接触するので、スライド体5がクランク本体2に対して中心軸C3周りに回転してしまうといったことを防ぐことができる。
次いで、自転車10の輪行時等におけるペダル11の収納操作について詳述する。
まず、乗員は、一方の手でクランク本体2を把持する一方、他方の手でスライド体5を把持した状態でスライド体5が中心軸C3周りの一方側(図5の矢印X1方向)に回転するようにスライド体5に大きな力を加える。すると、各第1凸部41の一方の第1傾斜面41aが第2凸部51の一方の第2傾斜面51aに摺接しながらスライド体5が第1コイルバネ6の付勢力に抗して両第1凸部41から離れる方向にスライドするとともに、リング体4が第2コイルバネ7の付勢力に抗して両第2凸部51から離れる方向にスライドする。そして、各第1凸部41と各第2凸部51との各頂部同士がそれぞれ一致すると、図5に示すように、第1コイルバネ6の付勢力によるスライド体5の元位置P1までのスライド動作が規制される。すると、第1コイルバネ6の付勢力によって軸本体部5bの各第2凸部51とリング体4の各第1凸部41とが密着した状態になり、ペダル11を邪魔にならない姿勢にした状態で維持しておくことができる。このように、ペダル11の姿勢を切り替える作業を行う際、乗員はスライド体5を中心軸C3周りにクランク本体2に対して回転させる動作を行うだけでよくなり、ペダル11の姿勢を切り替える作業を特許文献1に比べて簡単に行うことができる。
一方、ペダル11が邪魔にならないように収納された状態において、スライド体5を中心軸C3周りの他方側(図5の矢印X2方向)に回転させると、第1コイルバネ6及び第2コイルバネ7の付勢力によって各第1凸部41が各第2凹部52に嵌合するとともに各第2凸部51が各第1凹部42に嵌合し、ペダル11が自転車10を走行させることが可能な姿勢になる。
尚、本発明の実施形態1では、互いに接触するリング体4の第1凸部41と軸本体部5bの第2凸部51とがそれぞれ2つずつ設けられているが、第1凸部41の数及び第2凸部51の数はその他の数であってもよい。
また、本発明の実施形態1では、クランク本体2に対してスライド体5を中心軸C3周りの一方側に回転させてペダル11を収納しているが、クランク本体2に対してスライド体5を中心軸C3周りの他方側に回転させてペダル11を収納することもできる。また、例えば、リング体4の外周面において第1凸部41の設ける位置を変更することによって、ペダル11を邪魔にならない位置に収納する際に回転させるスライド体5の回転角度を90度以外にもすることができる。
《発明の実施形態2》
図6及び図7は、本発明の実施形態2に係る自転車用クランク1を示す。この実施形態2では、ペダル11の姿勢を切り替える構造の一部が実施形態1と異なっているだけで、その他は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と異なる部分のみを詳細に説明する。
実施形態2における本体フレーム3には、実施形態1の如き直線状のスリット3dでは無く、平面視で十字形状をなすスリット3eが形成されている。
該スリット3eは、中心軸C3に沿って延びる第1溝部3fと、該第1溝部3fと交差する方向に延び、且つ、第1溝部3fの中途部に開口する第2溝部3gとを備え、当該第2溝部3gが本発明の規制部を構成している。
第2溝部3gは、第1溝部3fを挟んで対称に一対形成されていて、互いに離れるにつれて次第に軸支部10b側に位置するように緩やかに傾斜して延びる形状をなしている。
実施形態2のクランク1には、実施形態1の如きリング体4及び第2コイルバネ7が無く、スライド体5の軸本体部5bには、第2凸部51及び第2凹部52が形成されていない。
実施形態2の第1コイルバネ6は、実施形態1の第1コイルバネ6に比べてコイル径が小さくなっており、第1コイルバネ6の一端は、ネジ部5cに外嵌合させたワッシャーW1を介してガイド孔3cの開口周縁に当接している。
実施形態2の軸本体部5bにおける中途部外周面には、中心軸C3と交差する方向に張り出す(突出する)ピン9(張出部)が設けられ、該ピン9は、スリット3eに遊嵌している。
尚、自転車10の走行時における実施形態2のクランク1の動作は、図8に示すように、実施形態1の如きリング体4及び第2コイルバネ7による動作が無い以外は実施形態1と同じであるので、詳細な説明を省略する。
次に、実施形態2のクランク1における自転車10の輪行時等におけるペダル11の収納操作について詳述する。
まず、乗員は、一方の手でクランク本体2を把持する一方、他方の手でスライド体5を把持した状態でクランク本体2に対してスライド体5を中心軸C3に沿う方向に引っ張る。すると、ピン9が第1溝部3fに案内されながらスライド体5が第1コイルバネ6の付勢力に抗してスライドする。
第1溝部3fに案内されるピン9が第2溝部3gに対応する位置となるまでスライド体5をスライドさせると、乗員は、クランク本体2に対してスライド体5を中心軸C3周りに回転させる(図9の矢印X1方向に回転させる)。すると、図9に示すように、軸本体部5bが回転してピン9が一方の第2溝部3gに嵌合する。そして、乗員がクランク1から手を離すと、第2溝部3gの周縁部にピン9が接触することによって第1コイルバネ6の付勢力によるスライド体5の元位置P1までのスライド動作が規制される。すると、第1コイルバネ6の付勢力によって軸本体部5bにおける第2溝部3gの周縁部分とピン9とが密着した状態になり、ペダル11が輪行時等に邪魔にならない姿勢で維持されるようになる。このように、ペダル11の姿勢を切り替える操作を特許文献1の如き構造よりも簡単に行うことができる。
また、第2溝部3gは第1溝部3fを境に対称に一対設けられているので、ペダル11を輪行時等において邪魔にならない姿勢に切り替える際、乗員が操作するスライド体5のクランク本体2に対する回転方向が限定されなくなり、使い勝手のよいクランクにすることができる(図9の矢印X1方向に回転させてもよいし、矢印X2方向に回転させてもよい)。
尚、本発明の実施形態2では、本体フレーム3に第2溝部3gを一対設けているが、第2溝部3gはいずれか一方だけ設けた構造であってもよい。
本発明は、自転車用のクランクに適している。
1 自転車用クランク
2 クランク本体
3 本体フレーム(ケース部)
3f 第1溝部
3g 第2溝部(規制部)
4 リング体(環状部)
5 スライド体
5a スライド軸部
5b 軸本体部
6 第1コイルバネ(第1付勢手段)
7 第2コイルバネ(第2付勢手段)
9 ピン(張出部)
10 自転車
10a 取付部
10b 軸支部
11 ペダル
12 自転車本体
30 中空部
41 第1凸部(規制部)
41a 第1傾斜面
51 第2凸部(張出部)
51a 第2傾斜面
C1 回転軸心
C2 回動軸心
C3 中心軸
P1 元位置

Claims (4)

  1. 自転車の車幅方向と直交する方向に延びる棒状をなし、一端に上記自転車の車幅方向に延びる回転軸心周りに回転自在にペダルが取り付けられる取付部を有する一方、他端に上記回転軸心と同方向に延びる回動軸心周りに回動可能に自転車本体側に軸支される軸支部を有し、上記自転車本体に対する一方向への回動動作によって上記自転車を前進させるよう構成された自転車用クランクであって、
    一端に上記軸支部が設けられる一方、他端に開口する中空部が内部に形成されたケース部を有するクランク本体と、
    一端に上記取付部が設けられる一方、他端側に中心軸が上記取付部から他端に向かって延びるとともに、上記中心軸に沿ってスライド可能に、且つ、当該中心軸周りに回転可能に上記中空部に挿入されたスライド軸部を有するスライド体と、
    上記中空部に収容され、上記スライド体が上記中空部の奥側にスライドするよう付勢する第1付勢手段とを備え、
    上記スライド軸部の外周面には、上記中心軸と交差する方向に張り出す張出部が設けられ、
    上記クランク本体には、上記スライド体を元位置から上記第1付勢手段の付勢力に抗して上記中空部の開口側にスライドさせるとともに上記中心軸周りに回転させた状態において、上記張出部に接触して上記第1付勢手段の付勢力による上記スライド体の元位置までのスライド動作を規制する規制部が設けられていることを特徴とする自転車用クランク。
  2. 請求項1に記載の自転車用クランクにおいて、
    上記クランク本体は、上記中心軸に沿ってスライド可能に、且つ、上記ケース部に対して上記中心軸周りに回転不能に上記スライド軸部に外嵌合する環状部を備え、
    上記中空部には、上記環状部を上記中空部の開口側に付勢する第2付勢手段が収容され、
    上記環状部には、上記取付部側に突出する第1凸部が形成され、該第1凸部は、上記規制部であり、
    上記スライド体には、上記スライド軸部における環状部よりも上記取付部側の位置において上記環状部側に突出する第2凸部が形成され、該第2凸部は、上記張出部であり、
    上記第1凸部の外周縁部には、上記環状部の周方向に離間して設けられ、突出端に向かうにつれて次第に接近するように傾斜する一対の第1傾斜面が形成され、
    上記第2凸部の外周縁部には、上記スライド軸部の周方向に離間して設けられ、突出端に向かうにつれて次第に接近するように傾斜する一対の第2傾斜面が形成されていることを特徴とする自転車用クランク。
  3. 請求項1に記載の自転車用クランクにおいて、
    上記張出部は、ピンであり、
    上記ケース部には、上記スライド軸部の中心軸に沿って延び、且つ、上記スライド軸部がスライドする際、上記ピンを案内する第1溝部と、該第1溝部と交差する方向に延び、且つ、当該第1溝部の中途部に開口する第2溝部とが形成され、
    該第2溝部は、上記規制部であることを特徴とする自転車用クランク。
  4. 請求項3に記載の自転車用クランクにおいて、
    上記第2溝部は、上記第1溝部を挟んで対称に一対形成されていることを特徴とする自転車用クランク。
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