JP6467166B2 - 波長掃引型半導体レーザ素子及びガス濃度測定装置 - Google Patents

波長掃引型半導体レーザ素子及びガス濃度測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、波長掃引型半導体レーザ素子及びこれを用いたガス濃度測定装置に関する。
従来、レーザ光を測定対象のガスに照射して、その透過光強度を測定することにより、ガス濃度を求めるガス濃度測定装置が知られている。レーザ光の吸光度は、ガスの濃度と光路長に比例するため(ランベルト・ベールの法則)、測定対象のガスの光吸収波長における吸光度が分かれば、ガス濃度を求めることができる。
そこで、従来のガス濃度測定装置では、測定対象のガスの光吸収ピーク波長の近傍において、レーザ光を波長掃引することにより、ガスに応じた吸収スペクトルを求め、この吸収スペクトルの示す吸光度から、ガス濃度を求めている(特許文献1、特許文献2参照)。なお、従来のレーザ光の波長掃引は、レーザ光源とは別に、非線形光学結晶を用いて高調波を生成することで、波長の異なるレーザ光を生成し、波形掃引を行っている。
特開2001−074654号公報 特開2007−78566号公報
しかしながら、従来のガス濃度測定装置は、小型のレーザ光源として、半導体レーザ素子を用いているものの、波長掃引を行うために、数多くの高調波発生器を用いる必要があり、装置が大型化し、また、ガス濃度の検出精度にも改良の余地があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、小型で、且つ、ガス濃度の検出精度の向上が可能な波長掃引型半導体レーザ素子及びガス濃度測定装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明の態様に係る波長掃引型半導体レーザ素子は、駆動電流が与えられる活性層と、前記活性層を挟むクラッド層と、前記活性層において発生したレーザ光が入射する回折格子層と、を備え、前記活性層に駆動電流を流すためのコンタクト層を含む凸部を備え、前記駆動電流は、レーザ光の波長掃引を行うよう、直流成分が経時的に変化し、前記回折格子層の格子幅に基づいて選択されるレーザ光の波長λMと、前記活性層において発生するレーザ光のピーク波長λpとの関係は、15℃から35℃の温度範囲の空気中において、λp−2nm≦λM<λpを満たすことを特徴とする。
また、波長掃引型半導体レーザ素子は、レーザ光が出力される端面における、前記凸部の幅は、4μm±10%であることを特徴とする。
また、波長掃引型半導体レーザ素子は、単一波長ピークのスペクトルが得られることを特徴とする。
また、レーザ光の出力強度微分値が一定に近くなる(温度が15℃から35℃の範囲内において、レーザ光立ち上がり後の出力強度微分値の変動幅は15℃で0.73W/Aから0.74W/A、35℃で0.62W/Aから0.64W/Aである)ことを特徴とする。
また、波長掃引型半導体レーザ素子は、15.0℃〜40.3℃の温度変化において、波長は758.62nm〜760.14nmに変化することを特徴とする。
半導体レーザ素子の基本構造は、活性層をクラッド層で挟む構造を有しており、クラッド層を介して活性層に注入されたキャリアが再結合して発光し、この発光が誘導放出と共振により増幅され、レーザ光が外部に出力される。活性層内で発生したレーザ光は、回折格子層に入射する。回折格子層は、格子幅の2倍の波長の光を強めあって選択的に増幅するため、選択された単一の波長成分のレーザ光が増幅され、外部に出力される。
一方、活性層において固有に発生するレーザ光の波長は、活性層のエネルギーバンドギャップに基づいて決定される。活性層における単純な共振器構造に起因して発光を行う場合には、活性層内のレーザ光には、ファブリペロー型レーザとして機能した場合に発生する成分が含まれており、活性層の固有の波長の他に、この波長を中心のピーク波長として、その他にも、複数の波長の成分が含まれている。
これらの複数の波長成分は、ガス濃度測定においては、ノイズとなるものであり、低減されることが好ましい。本発明では、回折格子層により規定される波長を、活性層におけるレーザ光の発振のピーク波長よりも小さく設定している。この場合、ファブリペロー型レーザとして発生するレーザ光の複数の波長成分が抑制され、回折格子層によって規定された単一の波長成分が支配的になる傾向がある。この単一の波長成分は、活性層に供給される電流の直流成分の変化に伴って精密に掃引することができる。
この構造の波長掃引型半導体レーザ素子は、単独で波長掃引ができるため、従来の高調波発生器を用いた製品と比較して小型であり、単一の波長成分を精密に掃引することができるため、これをガス濃度測定装置に用いた場合には、ガス濃度の検出精度を向上させることができる。
なお、上述のように、前記回折格子層の規定する波長は、前記活性層における発振のピーク波長よりも小さい場合には、回折格子層に起因する単一の波長成分で発振する可能性があるが、小さすぎる場合には、回折格子層による選択波長成分の強調が行われず、ファブリペロー型レーザとして発生するレーザ光成分の比率が増加する場合がある。そこで、本発明の態様では、前記回折格子層の規定する波長は、空気中において、前記活性層における発振のピーク波長よりも2nm以下だけ、小さく設定しており、λp−2nm≦λM<λpを満たしている。
この場合、ファブリペロー型レーザとして発生するレーザ光成分の比率を抑制することができ、安定した単一の波長で波長掃引を行うことができる。
また、本発明の態様に係るガス濃度測定装置は、上述の波長掃引型半導体レーザ素子と、前記波長掃引型半導体レーザ素子に、前記駆動電流を供給する駆動回路と、前記波長掃引型半導体レーザ素子から出力されたレーザ光を、測定対象のガスを介して、検出する光検出素子と、前記光検出素子の出力に基づいて、前記ガスの濃度を出力する制御装置とを備えることを特徴とする。
駆動回路は、経時的に直流成分が変化する電流を、波長掃引型半導体レーザ素子に供給する。電流の直流成分が増加すると、波長掃引型半導体レーザ素子の温度が上昇する。一般に、半導体のエネルギーバンドギャップは温度を上昇すると小さくなる。エネルギーバンドギャップEgと、Egに対応する波長λとの間には、λ=1240/Egという関係があるので、Egが小さくなると、波長λは長くなる。また、回折格子層の回折格子幅は、温度上昇に伴って、大きくなるため、回折格子層により、選択される波長も大きくなる。したがって、駆動回路から活性層に供給される電流の直流成分を増加させると、レーザ光の波長を増加させることができ、波長掃引を行うことができる。
波長掃引型半導体レーザ素子から出力されたレーザ光が、測定対象のガスを通過する場合、ガス固有の波長成分が、このガスにより吸収される。レーザ光の吸光度は、ガスの濃度に比例するため、ガスの透過光を光検出素子で検出する。単一波長を、時間に対して直線的に掃引できれば、ガスの濃度を精密に測定することができる。制御装置は、光検出素子の出力に基づいて、ガスの濃度を演算して出力するので、ガスの濃度を精密に求めることができる。
本発明の波長掃引型半導体レーザ素子及びガス濃度測定装置によれば、小型で、且つ、ガス濃度の検出精度を向上させることができる。
ガス濃度測定装置のブロック図である。 波長掃引型半導体レーザ素子の正面図である。 図2に示した波長掃引型半導体レーザ素子のIII−III矢印に沿った断面構成を示す図である。 活性層において発生するレーザ光の波長と利得の関係を示すグラフである。 実施例における、レーザ素子に供給される電流If[mA]と、光検出素子の出力強度Po[mW]及び出力強度微分値SE[W/A]の関係を示すグラフである。 実施例において、温度を変更した場合のレーザ光スペクトル(波長[nm]と強度[dBm]の関係)を示すグラフである。 比較例1における、レーザ素子に供給される電流If[mA]及び変動電流Imと、光検出素子の出力強度Po[mW]、出力強度微分値SE[W/A]、電圧Vf[V]及び抵抗Rd[Ω]の関係を示すグラフである。 レーザ素子に供給される電流If[mA]と、光検出素子の出力強度Po[mW]及び出力強度微分値SE[W/A]の関係を示すグラフである。 比較例1における、遠視野像(FFP)の水平方向の広がり角度[degree]と、レーザ光の強度との関係を示すグラフ(同図(A))と、遠視野像(FFP)の垂直方向の広がり角度[degree]と、レーザ光の強度との関係を示すグラフ(同図(B))である。 比較例1における、レーザ光スペクトル(波長[nm]と強度[dBm]の関係)を示すグラフである。 比較例2における、レーザ素子に供給される電流If[mA]と、光検出素子の出力強度Po[mW]及び出力強度微分値SE[W/A]の関係を示すグラフである。 比較例2において、温度を変更した場合のレーザ光スペクトル(波長[nm]と強度[dBm]の関係)を示すグラフである。 実施例における電流[mA]と、LD出力及びPD出力[a.u.]との関係を示すグラフである。 実施例における電流[mA]と、PD出力の2次微分の値(規格化した値)との関係を示すグラフである。 比較例における電流[mA]と、PD出力の2次微分の値(規格化した値)との関係を示すグラフである。 波長掃引型半導体レーザ素子の製造方法を説明するための図である。
以下、実施の形態に係る波長掃引型半導体レーザ素子及びガス濃度測定装置について説明する。なお、同一要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は、省略する。
図1は、ガス濃度測定装置のブロック図である。
燃焼炉や反応炉を有する工場などにおいては、煙突からガスGが放出されている。このようなガスGの各成分の濃度を測定することができれば、測定されたガス濃度に基づいて、工場の稼働条件を調整し、清浄な外気環境を維持することができる。本実施形態のガス濃度測定装置は、このような用途に用いられるが、これに限定されるものではない。
このガス濃度測定装置は、波長掃引型半導体レーザ素子1と、波長掃引型半導体レーザ素子1に、経時的に直流成分が変化する電流を供給する駆動回路5と、波長掃引型半導体レーザ素子1から出力されたレーザ光を、測定対象のガスを介して、検出する光検出素子2と、光検出素子2の出力に基づいて、ガスの濃度を出力する制御装置4とを備えている。
波長掃引型半導体レーザ素子1から出力されたレーザ光は、煙突などのガス通路の壁面に設けられた一方の窓9を介して、ガス通路内に入射し、ガス中を進行して、別の窓9から出力され、光検出素子2に入射する。光検出素子2は、好適にはフォトダイオードであるが、入射したレーザ光に感応して電気信号を出力する素子であれば、フォトダイオード以外のものを採用することができる。例えば、光電子増倍管、CCDイメージセンサ、MOS型イメージセンサ、又は、入射光強度に応じて抵抗値が変化する光導電素子などを採用することが可能である。
光検出素子2の出力は、ロックインアンプ3に入力され、ノイズが低減された状態で増幅され、制御装置4に入力される。制御装置4は、コンピュータなどであり、入力装置7から指示された命令にしたがって、内部のプログラムが動作し、これに接続された外部機器に制御信号を出力する。光検出素子2の出力は、これに直接的にオシロスコープなどの表示装置を接続することにより、モニターすることができるが、本例では、光検出素子2からの出力は、制御装置4に入力することとし、ガス吸収スペクトルを求める。
波長掃引型半導体レーザ素子1は、波長掃引をしているので、制御装置4内の記憶装置には、レーザ光の波長と光検出素子2の出力との関係が対応づけて格納されることになる。光検出素子2の出力は、同一のレーザ光強度に対しては、ガスの濃度が高いほど、低下するため、吸光度を間接的に示している。制御装置4は、吸光度から、ガスの濃度を演算し、表示装置8に入力する。表示装置8は、特定されたガスの濃度などを表示する。
波長掃引型半導体レーザ素子1から出力されたレーザ光が、測定対象のガスGを通過する場合、ガス固有の波長成分が、このガスにより吸収される。レーザ光の吸光度は、ガスの濃度に比例するため、ガスGの透過光を光検出素子2で検出している。ここで、単一波長を、時間に対して直線的に掃引できれば、ガスGの濃度を精密に測定することができる。制御装置4は、光検出素子2の出力に基づいて、ガスの濃度を演算して出力するので、ガスの濃度を精密に求めることができる。レーザ光の吸光度は、ガスGの濃度と光路長に比例するため(ランベルト・ベールの法則)、測定対象のガスGの光吸収波長における吸光度が分かれば、ガス濃度を求めることができる。制御装置4は、吸光度とガス濃度との相関関係を記憶しているので、ガス濃度を求めて、表示装置8に出力することができる。
なお、特定のガスの濃度C、レーザ光の光路長L1(波長掃引型半導体レーザ素子1から光検出素子2までの光路長)、特定のガスの吸収係数α、光検出素子2の出力強度PPD、波長掃引型半導体レーザ素子1から出力されるレーザ光の強度PLDは、以下の関係式を満たしている。なお、特定のガスとしては、酸素がよく計測に用いられる。
C=−(1/αL1)×ln(PPD/PLD
なお、制御装置4は、ファンクションジェネレータを含むことができる。ファンクションジェネレータは、任意の周波数と波形を持った交流電圧信号を生成することができる。ファンクションジェネレータの周波数と波形は、入力装置7によって設定することができる。
駆動回路5は、制御装置4からの制御信号に基づいて、波長掃引型半導体レーザ素子1の駆動電流を生成する。ファンクションジェネレータの出力に同期した駆動電流としてもよい。駆動回路5は、経時的に直流成分が変化する電流を、波長掃引型半導体レーザ素子1に供給する。駆動電流としては、高周波のパルス電流であって、その直流成分が時間と共に増加する場合や、時間と共に増加する直流電流の場合がある。
駆動電流の直流成分が増加すると、波長掃引型半導体レーザ素子1の温度が上昇する。一般に、半導体のエネルギーバンドギャップは温度を上昇すると小さくなる。エネルギーバンドギャップEgと、Egに対応する波長λとの間には、λ=1240/Egという関係があるので、Egが小さくなると、レーザ光の波長λは長くなる。また、波長掃引型半導体レーザ素子1の回折格子層の回折格子幅は、温度上昇に伴って、大きくなるため、回折格子層により、選択される波長も大きくなる。したがって、駆動回路5から、波長掃引型半導体レーザ素子1の活性層に供給される電流の直流成分を増加させると、レーザ光の波長を増加させることができ、波長掃引を行うことができる。
なお、波長掃引型半導体レーザ素子1には、温度制御装置6が設けられている。温度制御装置6は、ペルチェ素子やヒートシンクなどであり、制御装置4からの指令に基づいて、温度制御を行うことができるが、駆動電流の増加による急激な温度上昇制御を行うわけではなく、波長掃引型半導体レーザ素子1の動作を安定させるための時間的変化が緩い温度制御を行う。
図2は、波長掃引型半導体レーザ素子1の正面図、図3は、図2に示した波長掃引型半導体レーザ素子1のIII−III矢印に沿った断面構成を示す図である。
波長掃引型半導体レーザ素子1は、支持基板10上に、バッファ層11、第1クラッド層12、第1光ガイド層13、活性層14、第2光ガイド層15、第2クラッド層16、第1エッチングストップ層17、第2エッチングストップ層18、第3クラッド層19、回折格子層20、第4クラッド層21及びコンタクト層22を順次積層してなる。
第1エッチングストップ層17よりも上部の領域は、凸部が形成されるようにエッチングされており(凸部の幅W=4μm)、リッジ型半導体レーザ素子が形成されている。第1エッチングストップ層17及び凸部の側面には、絶縁膜23が形成されており、絶縁膜23上には上部電極層24が形成され、上部電極層24はコンタクト層22に接触している。支持基板10の裏面には、裏面側コンタクト層及び/又は裏面電極層25が形成されている。
上部電極層24と裏面電極層との間に電流を流すと、活性層14において、正孔・電子の再結合が生じ、活性層14が発光する。本例の活性層14は、多重量子井戸構造を有しており、第1井戸層14a、バリア層14b、第2井戸層14cを順次積層してなる。活性層14において生じた光は、回折格子層20にも到達し、回折格子層20の回折格子幅に応じた特定波長のレーザ光が選択的に増幅される。したがって、活性層14においては、最終的には、回折格子層20において選択された波長のレーザ光が、YZ端面から出力される。
回折格子層20のX軸方向に沿った間隔(格子幅)はΛdとし、整数をmとすると(図3参照)、波長掃引型半導体レーザ素子1の内部では、2×Λdのm倍もしくはm分の1の波長のレーザ光が増幅される。次数mが1の波長が規定される波長にm倍する波長に合わせられた回折格子をm次回折格子と呼ぶ。波長掃引型半導体レーザ素子1の外部では、活性層14の実効的な屈折率をneffとすると、λM=2×Λd×neff/mのレーザ光が出射される。
以上のように、波長掃引型半導体レーザ素子1の基本構造は、経時的に直流成分が変化する電流が与えられる活性層14と、活性層14を挟むクラッド層12.16と、活性層14において発生したレーザ光が入射する回折格子層20とを備えている。
半導体レーザ素子の基本構造は、活性層14をクラッド層12,16で挟む構造を有しており、クラッド層12,16を介して活性層14に注入されたキャリアが再結合して発光し、この発光が誘導放出と共振により増幅され(共振長L=1000μm)、レーザ光が外部に出力される。活性層14内で発生したレーザ光は、回折格子層20に入射する。回折格子層20は、格子幅Λdの2×neff/m倍の波長の光を強めあって選択的に増幅するため、選択された単一の波長成分のレーザ光が増幅され、外部に出力される。
ここで、回折格子層20の格子幅Λdに基づいて選択されるレーザ光の波長λMと、活性層14において発生するレーザ光のピーク波長λpとの関係は、空気中において、λp−2nm≦λM<λpを満たしている。
図4は、活性層において発生するレーザ光の波長と利得の関係を示すグラフである。各層の構造は、適宜、図2及び図3を参照する。
活性層14において固有に発生するレーザ光の波長は、活性層14のエネルギーバンドギャップに基づいて決定される。活性層14における単純な共振器構造に起因して発光を行う場合には、活性層14内のレーザ光には、ファブリペロー型レーザとして機能した場合に発生する成分が含まれており、活性層14の固有の波長の他に、この波長を中心のピーク波長として、その他にも、複数の波長の成分が含まれている。
これらの複数の波長成分は、ガス濃度測定においては、ノイズとなるものであり、低減されることが好ましい。この実施形態では、回折格子層20により規定される波長λMを、活性層14におけるレーザ光の発振のピーク波長λpよりも小さく設定している。
回折格子層20により規定される波長λHが、活性層14におけるレーザ光の発振のピーク波長λp以上の場合、ファブリペロー型レーザとして複数の波長成分を有するレーザ光が発生する。一方、回折格子層20により規定される波長がλMの場合、ファブリペロー型レーザとして発生するレーザ光の複数の波長成分が抑制され、回折格子層20によって規定された単一の波長成分λMが支配的になる傾向がある。この単一の波長成分は、活性層14に供給される電流の直流成分の変化に伴って精密に掃引することができる。
この構造の波長掃引型半導体レーザ素子1は、単独で波長掃引ができるため、従来の高調波発生器を用いた製品と比較して小型であり、単一の波長成分を精密に掃引することができるため、これをガス濃度測定装置に用いた場合には、ガス濃度の検出精度を向上させることができる。
なお、回折格子層20の規定する波長λMは、活性層14における発振のピーク波長λpよりも小さい場合には、回折格子層20に起因する単一の波長成分で発振する可能性があるが、小さすぎる場合(回折格子層20の規定する波長がλLの場合)には、回折格子層20による選択波長成分の強調が行われず、ファブリペロー型レーザとして発生するレーザ光成分の比率が増加する場合がある。そこで、回折格子層20の規定する波長λMは、空気中において、活性層14における発振のピーク波長λpよりも2nm以下だけ、小さく設定しており、λp−2nm≦λM<λpを満たしている。すなわち、図4におけるΔλ=2nmである。
この場合、ファブリペロー型レーザとして発生するレーザ光成分の比率を抑制することができ、安定した単一の波長で波長掃引を行うことができる。
なお、上記の各層の材料/厚みは、以下の通りである。なお、厚みと組成は、±10%の誤差がある場合でも、同様の効果を奏することができる。
・支持基板10:N型GaAs
・バッファ層11:N型GaAs(Siドープ)/1.0μm
・第1クラッド層12:N型AlGaAs(Siドープ)/2.0μm
・第1光ガイド層13:P型AlGaAs(Al組成38%:ノンドープ)/60nm
・第1井戸層14a:P型AlGaAs(Al組成20%:ノンドープ)/9nm
・バリア層14b:P型AlGaAs(Al組成38%:ノンドープ)/9nm
・第2井戸層14c:P型AlGaAs(Al組成20%:ノンドープ)/9nm
・第2光ガイド層15:P型AlGaAs(Al組成38%:ノンドープ)/60nm
・第2クラッド層16:P型AlGaAs(Al組成48%:Znドープ)/70nm
・第1エッチングストップ層17:P型AlGaAs(Al組成70%:Znドープ)/20nm
・第2エッチングストップ層18:P型AlGaAs(Al組成70%から48%になるように上部に向かって傾斜:Znドープ)/50nm
・第3クラッド層19:P型AlGaAs(Al組成48%:Znドープ)/140nm
・回折格子層20:P型AlGaAs(Al組成30%:Znドープ)/50nm
・第4クラッド層21:P型AlGaAs(Al組成48%:Znドープ)/1.2μm
・コンタクト層22:P型GaAs(Znドープ)/0.2μm
・絶縁膜23:SiNxからなるが、他の絶縁材料も用いることができる。
・上部電極層24:AuGeなどを用いることができるが、他の絶縁材料も用いることができる。裏面電極層も同一又はAg等の類似の材料から構成することができる。
なお、これらの化合物半導体層の不純物濃度に関して、N型の場合に添加されるSiの濃度は各層において1×1018/cmであり、P型の場合に添加されるZnの濃度は各層において1×1018/cmであり、これらの不純物濃度は±30%の誤差がある場合でも、同様の効果を奏することができる。また、P型とN型の導電型を入れ替えても、レーザ素子は動作する。
図5は、実施例(回折格子層における選択波長=λM)における、レーザ素子に供給される電流If[mA]と、光検出素子の出力強度Po[mW]及び出力強度微分値SE[W/A]の関係を示すグラフである。ガスが導入されていない場合には、これらの値は、レーザ光の出力強度と出力強度微分値と同じである。
実施例は、回折格子層20における選択波長として、λpよりも小さなλMを採用したものである(図4参照)。具体的には、λp=760.6nm、λM=759.2nmである。
電流Ifの増加に伴って、波長掃引型半導体レーザ素子1の温度は上昇する。電流Ifに対して、出力強度が直線的に増加することが好ましい。すなわち、出力強度微分値SEは、レーザ光の立ち上がり後において、一定値であることが望ましい。図5に示す例では、出力強度微分値SEは一定に近い状態になっている。温度が15℃から35℃の範囲内において、レーザ光立ち上がり後のSEの変動幅は15℃で0.73W/Aから0.74W/A、35℃で0.62W/Aから0.64W/Aであった。
また、λM=766.2nm、ちょうどλp−2nmの波長差になるデバイスにおいても、ノイズを除いて、出力強度微分値SEの変動幅は、それぞれ、15℃で0.65W/Aから0.76W/A、35℃で0.50W/Aから0.60W/Aとなる結果が得られた。
図6は、実施例において、温度を変更した場合のレーザ光スペクトル(波長[nm]と強度[dBm]の関係)を示すグラフである。
温度の上昇に伴って、レーザ光スペクトルのピーク波長が大きくなっていることがわかる。このように、電流増加に伴う温度上昇により、レーザ光の波長を掃引することができる。具体的には、15.0℃、20.2℃、25.2℃、29.9℃、25.3℃、40.3℃と温度が上昇すると、波長は758.62nm、758.94nm、759.18nm、759.44nm、759.78nm、760.14nmになる。また、ピーク位置に対して、波長の分布が対称である。
図7は、比較例1における、レーザ素子に供給される電流If[mA]及び変動電流Imと、光検出素子の出力強度Po[mW]、出力強度微分値SE[W/A]、電圧Vf[V]及び抵抗Rd[Ω]の関係を示すグラフである。
比較例1は、回折格子層20における選択波長として、λpよりも大きなλHを採用したものである(図4参照)。具体的には、λp=755.6nm、λH=758.5nmである。
出力強度微分値SEは、レーザ光の立ち上がり後において、一定値を保持できていない。また、電圧Vf[V]及び抵抗Rd[Ω]は、それぞれ1.68V、1.6Ωを示しており、グラフからは波長パラメータ変化に対応する電圧、抵抗値の変化はないということが分かる。
図8に示すように、λH=λpの場合、出力強度微分値SEの変動幅は、15℃で0.71W/Aから0.91W/A、35℃で0.52W/Aから0.71W/Aであった。
図9は、比較例1における、遠視野像(FFP)の水平方向の広がり角度[degree]と、レーザ光の強度との関係を示すグラフ(同図(A))と、遠視野像(FFP)の垂直方向の広がり角度[degree]と、レーザ光の強度との関係を示すグラフ(同図(B))である。比較例1においてはガウス分布に従うレーザ光が得られた。また、実施例においても、同様の分布を有するレーザ光が得られた。
図10は、比較例1における、レーザ光スペクトル(波長[nm]と強度[dBm]の関係)を示すグラフである。
このグラフから、比較例1においては、スペクトルにおけるEL発光の比率が高い割合であることがわかる。以上のことから、実施例は比較例1よりも、スペクトルの波長単一性の観点において優れていることが分かった。
図11は、比較例2における、レーザ素子に供給される電流If[mA]と、光検出素子の出力強度Po[mW]及び出力強度微分値SE[W/A]の関係を示すグラフである。
比較例2は、回折格子層20における選択波長として、λpを大きく下回るλLを採用したものである(図4参照)。具体的には、λp=763.5nm、λL=759.6nmである。
電流Ifの増加に伴って、波長掃引型半導体レーザ素子1の温度は上昇する。電流Ifに対して、出力強度が直線的に増加することが好ましい。すなわち、出力強度微分値SEは、レーザ光の立ち上がり後において、一定値であることが望ましいが、図11に示す例では、出力強度微分値SEは緩やかに低下している。
図12は、比較例2において、温度を変更した場合のレーザ光スペクトル(波長[nm]と強度[dBm]の関係)を示すグラフである。
温度の上昇に伴って、レーザ光スペクトルのピーク波長が大きくなっている。具体的には、15.0℃、20.2℃、25.2℃、30.0℃と温度が上昇すると、波長は759.02nm、759.32nm、763.52nm、765.38nmになる。このように、電流増加に伴う温度上昇により、レーザ光の波長を掃引することができるが、ピーク位置に対して、波長の分布が非対称である。この場合、酸素吸収測定の際の波長掃引が不連続になるという不具合がある。
図13は、実施例における電流[mA]と、波長掃引型半導体レーザ素子1の出力(LD出力)PLD及び光検出素子2の出力(PD出力)PPD[a.u.]との関係を示すグラフである。
波長掃引型半導体レーザ素子1に供給される電流が80mAの近傍において、PD出力が低下しており、これに対応する波長付近に、ガスの吸収帯があると考えられる。
図14は、実施例における電流[mA]と、PD出力の2次微分の値(規格化した値)との関係を示すグラフである。
PD出力は、80mAの近傍を中心として、左右対称となる。透過光学密度の変化量は吸光度に相当し、ガス濃度Cは当該吸光度から算出される。換算式は、C=−(1/αL1)×ln(PPD/PLD)で与えられる。図14に示されるグラフから、ガスの濃度Cを求めるには、既知の酸素濃度での測定データと測定データのバックグラウンドからの信号強度変化を照らし合わせればよい。ガスの種類は酸素であるが、これは吸収の起こる波長をガス固有の吸収波長と比較することにより、同定することができる。この測定では、TDLAS(波長可変半導体レーザ吸収分光)法を用いることができる。
図15は、比較例における電流[mA]と、PD出力の2次微分の値(規格化した値)との関係を示すグラフである。
PD出力は、80mAの近傍を中心として、左右非対称となる。したがって、図14に示したロジックにしたがって、精密なガスの濃度Cを求めることができない。
図16は、波長掃引型半導体レーザ素子の製造方法を説明するための図である。
上述の波長掃引型半導体レーザ素子を製造する場合、まず、(A)に示すように、支持基板10上に、バッファ層11、第1クラッド層12、第1光ガイド層13、活性層14、第2光ガイド層15、第2クラッド層16、第1エッチングストップ層17、第2エッチングストップ層18、第3クラッド層19、及び、回折格子層20の元になる層(回折格子層と同一符号で示す)を順次積層する。各層の成長には、MOCVD(有機金属気相成長)法を用いる。Al、Ga及びAsから選択される元素によって、各半導体層は形成されているので、それぞれの原材料として、TMA(トリメチルアルミニウム),TMG(トリメチルガリウム)、アルシン(AsH)を用いることができる。GaAsの成長温度は700℃、AlGaAsの成長温度は700℃である。ドーパントのZnとSiは、それぞれ、原料として、DMZn(ジメチルジンク)、モノシラン(SiH)を用いた。
次に、(B)に示すように回折格子層20の元になる層上にフォトレジストを塗布し、これを干渉露光法を用いて感光させ、しかる後、現像して、フォトレジストに回折格子パターンを形成する。次に、この回折格子パターンを用いて、回折格子層20の元になる層をエッチングして、回折格子層20を形成する。エッチング液は、ブロムメタノールである。
しかる後、(C)に示すように、第4クラッド層21及びコンタクト層22を順次積層する。各層の成長には、上述のMOCVD法を用い、クラッド層を構成するAlGaAsの成長温度は700℃、コンタクト層を構成するGaAsの成長温度は700℃である。
以上、説明したように、上述の波長掃引型半導体レーザ素子は、回折格子層を用いた分布帰還型(DFB)レーザである。電流をランプ状に上昇させた場合、LD出力が40mW程度までキンクが起こらず電流−出力効率が一定となった。また、比較例2では、吸収曲線に出ていた歪み(図15)を解消することができ、高精度な吸収曲線(図14)を得ることができた。また、上述の素子は、酸素吸光分析用の760nmDFB−LDに適用できるが、その他の電流掃引型のDFB−LDにも適用することが可能である。
なお、上述の数値は、特に言及しない限り、±10%の誤差を有することができる。
10…支持基板、11…バッファ層、13…第1光ガイド層、14…活性層、15…第2光ガイド層、12,16…クラッド層、17…第1エッチングストップ層、18…第2エッチングストップ層、19…クラッド層、20…回折格子層、21…クラッド層(埋め込み層)、22…コンタクト層、23…絶縁膜、24…上部電極層。

Claims (6)

  1. 駆動電流が与えられる活性層と、
    前記活性層を挟むクラッド層と、
    前記活性層において発生したレーザ光が入射する回折格子層と、
    を備え、
    前記活性層に駆動電流を流すためのコンタクト層を含む凸部を備え、
    前記駆動電流は、レーザ光の波長掃引を行うよう、直流成分が経時的に変化し、
    前記回折格子層の格子幅に基づいて選択されるレーザ光の波長λMと、前記活性層において発生するレーザ光のピーク波長λpとの関係は、15℃から35℃の温度範囲の空気中において、λp−2nm≦λM<λpを満たすことを特徴とする波長掃引型半導体レーザ素子。
  2. レーザ光が出力される端面における、前記凸部の幅は、4μm±10%である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の波長掃引型半導体レーザ素子。
  3. 単一波長ピークのスペクトルが得られることを特徴とする請求項1又は2に記載の波長掃引型半導体レーザ素子。
  4. 温度が15℃から35℃の範囲内において、レーザ光立ち上がり後の出力強度微分値の変動幅は15℃で0.73W/Aから0.74W/A、35℃で0.62W/Aから0.64W/Aであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の波長掃引型半導体レーザ素子。
  5. 15.0℃〜40.3℃の温度変化において、レーザ光の波長は758.62nm〜760.14nmに変化することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の波長掃引型半導体レーザ素子。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の波長掃引型半導体レーザ素子と、
    前記波長掃引型半導体レーザ素子に、前記駆動電流を供給する駆動回路と、
    前記波長掃引型半導体レーザ素子から出力されたレーザ光を、測定対象のガスを介して、検出する光検出素子と、
    前記光検出素子の出力に基づいて、前記ガスの濃度を出力する制御装置と、
    を備えることを特徴とするガス濃度測定装置。
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