JP6466755B2 - 吐出ノズル - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等のフロントガラス等のウインドガラスを所定位置に密着させて接着するためにガラスの外縁部に高粘度流体樹脂を所定の断面形状で所定長さのビード状に塗布するための吐出ノズルに関する。
従来、自動車等の密閉された運転部を備えた乗物のフロントガラス等は、室内に雨や埃等が浸入しないように高粘度流体樹脂である高耐久のシール接着剤がフロントガラス等の外縁部に塗布され、ガラス枠部に密着して接着される。
シール接着剤の塗布作業においては、シール接着剤を精度よく安定的に塗布するために専用の吐出ノズルを着脱自在に構成した自動塗布装置が使用され、ガラス枠部との接着時にシール接着剤の接着幅や厚みを制御しやすいように可能な限り断面略三角形状となるように吐出速度や塗布速度、吐出ノズルとガラスとのクリアランス等が調整される。
シール接着材は、ガラス枠部との接着作業までの間、所定の断面形状を維持するように高粘度の流体樹脂が用いられるが、高粘度のため塗布が難しく、そのため吐出ノズルの吐出口の広さや形状が塗布条件に大きく影響する。
このように、高粘度のシール接着剤を精度よく安定的に塗布するために、吐出ノズルの先端部と側部に開口を有した吐出口を備える吐出ノズルや自動塗布装置が開示されている(特許文献1,2参照)。
特開平10−15456号公報 特開2008−194635号公報
上記特許文献に記載の吐出口を有する吐出ノズルでは、吐出ノズルの先端部に鉛直方向の開口を有することで吐出圧の高い高粘度のシール接着剤の塗布性を向上させ、更に、吐出ノズルの側部に正面視三角形状の開口を有することで断面略三角形状の連続するビードを形成でき、しかも、吐出圧を緩和することができる点で有利である。
ところが、吐出ノズルの先端部の鉛直方向の全てが開口していることより、鉛直下方に吐出されるシール接着剤の量が多くなり塗布条件の最適化を図らなければ断面略三角形状の底辺側に膨らみが生じやすい(特許文献1の図12参照)。この膨らみは、ガラス枠部との接着時にシール幅やシール厚の調整を困難とするため、作業開始時の塗布条件出しにおいて膨らみを最小化させるよう、吐出圧や吐出速度、塗布速度、クリアランス等の各種塗布条件を細かく調整して最適化しなければならず非常に煩雑であった。
しかも、断面略三角形状の底辺側の膨らみは、高価なシール接着剤の使用量を無駄に増加させ、この膨らみを無くすための塗布条件出しが完了するまでの間に多くのシール接着剤を消費するため経費的に不利となっていた。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、自動車等のフロントガラス等のウインドガラスを所定位置に密着して接着するためにガラスの外縁部に高粘度流体樹脂を所望する所定の断面形状で所定長さのビード状に塗布することを容易とする吐出ノズルを提供することにある。
以上のような目的を達成するために、本発明は以下のようなものを提供する。
請求項1に係る発明では、外部に開口する搬入口と吐出口を備えた中空の案内路を有する高粘度流体樹脂を塗布する吐出ノズルであって、前記吐出口は、前記吐出ノズルの端部において前記案内路の前記端部に向かう軸線方向の開口の一部を閉塞する底面視略半円状の閉塞部により前記案内路を縮径して端開口部を形成すると共に、前記閉塞部の内側面に前記端開口部側の前記案内路の内周壁に向かう傾斜壁を立ち上げて前記傾斜壁の対向周壁を斜めに切削した側開口部を形成し、前記端開口部と前記側開口部とを併合して形成し、前記側開口部は、前記吐出ノズルの前記端部を底辺とするとともに前記対向周壁の切削面により頂角をなす正面視三角形状に開口し、前記端開口部は、前記傾斜壁の下端縁と前記対向周壁の下端縁とにより矩形状に沿う開口形状をなすことを特徴とする吐出ノズルを提供せんとする。
請求項2に係る発明では、前記傾斜壁の角度が30°〜60°であることを特徴とする請求項1に記載の吐出ノズルを提供せんとする。
請求項3に係る発明では、前記閉塞部は、前記閉塞部の直前の前記案内路の空間断面積の30%〜70%を閉塞するように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の吐出ノズルを提供せんとする。
請求項に係る発明では、前記傾斜壁は、前記側開口部側の端部中央を最下点としたすり鉢状に形成したことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の吐出ノズルを提供せんとする。
請求項1記載の発明によれば、吐出口は、吐出ノズルの端部において案内路の端部に向かう軸線方向の開口の一部を閉塞する底面視略半円状の閉塞部により案内路を縮径して端開口部を形成すると共に、閉塞部の内側面に端開口部側の案内路の内周壁に向かう傾斜壁を立ち上げて傾斜壁の対向周壁を斜めに切削した側開口部を形成し、端開口部と側開口部とを併合して形成したことにより、吐出物が高粘度流体樹脂であっても、併合した端開口部と側開口部とにより充分な開口面積を確保できるため吐出圧の上昇を抑制でき、安定した塗布を良好に維持することができる。
また、閉塞部がダムとなり、吐出ノズルから鉛直下方へ直に吐出される高粘度流体樹脂の量を抑え、吐出ノズルとガラス等の被塗布物との間のクリアランスにより生じる過吐出を緩和し、高粘度流体樹脂が被塗布物上に意図せず滞留することを可及的に防止できるため、高粘度流体樹脂の使用量が削減され経費的に有利になると共に、所望形状への塗布条件出しの容易化が図られ、しかも、安定して設計値を維持することができるため品質向上を図ることができる。
更に、閉塞部に形成された傾斜壁により、高粘度流体樹脂が側開口部側へと可及的に案内されることより、吐出ノズルの進行方向の後方から高粘度流体樹脂をスムーズに吐出させることができるため、所望形状への塗布条件出しが容易となる。
また、側開口部は、吐出ノズルの端部を底辺とする正面視三角形状に開口したことにより、ガラス等の被塗布物とこれを取り付けるガラス枠部等との接着時に高粘度流体樹脂の接着幅や厚みを制御しやすい断面略三角形状の連続するビードを容易に形成することができる。
請求項2記載の発明によれば、傾斜壁の角度が30°〜60°の範囲となるように構成したことにより、高粘度流体樹脂の吐出圧の急激な増加を抑制しながら高粘度流体樹脂を側開口部側へと移動させることができるため、所望形状への塗布条件出しが容易となる。
請求項3記載の発明によれば、閉塞部は、閉塞部の直前の案内路の空間断面積の30%〜70%を閉塞するように構成したことにより、高粘度流体樹脂の吐出圧の急激な増加を抑制しながら高粘度流体樹脂の被塗布物上への滞留防止を図ることができるため、所望形状への塗布条件出しの容易化が図られ、しかも、安定して設計値を維持することで品質向上を図ることができる。
請求項記載の発明によれば、傾斜壁は、側開口部側の端部中央を最下点としたすり鉢状に形成したことにより、吐出ノズルの先端後方に吐出される高粘度流体樹脂の不要な拡散を防止でき、吐出口の中央部に可及的に案内されることで所望する所定の断面形状で所定長さの密なビードを容易に形成することができる。
実施形態に係る吐出ノズルの斜視透視図である。 (a)は実施形態に係る吐出ノズルの正面図で、(b)は側面図で、(c)は底面図である。 本実施形態に係る吐出ノズルを装着した塗布装置の説明図である。 吐出ノズルを塗布装置に取り付ける様子を示す説明図である。 (a)は実施形態に係る吐出ノズルの正面図で、(b)は側面図で、(c)は底面図で、(d)は部分拡大斜視透視図である。 (a)はウインドガラス上の吐出ノズルの位置関係を示す断面説明図で、(b)はウインドガラス上でのダムラバーの取り付け状態を示す斜視説明図である。 (a)はウレタン接着剤の吐出経路を示す吐出ノズルの側部断面図で、(b)は吐出口の部分拡大側部断面図である。 吐出ノズルによりウレタン接着剤を塗布する様子を示す斜視説明図である。
本発明の実施形態に係る吐出ノズルの要旨は、外部に開口する搬入口と吐出口を備えた中空の案内路を有する高粘度流体樹脂を塗布する吐出ノズルであって、吐出口は、吐出ノズルの端部において案内路の端部に向かう軸線方向の開口の一部を閉塞する底面視略半円状の閉塞部により案内路を縮径して端開口部を形成すると共に、閉塞部の内側面に端開口部側の案内路の内周壁に向かう傾斜壁を立ち上げて傾斜壁の対向周壁を斜めに切削した側開口部を形成し、端開口部と側開口部とを併合して形成したことを特徴とする。すなわち、自動車等のフロントガラス等のウインドガラスを所定位置に密着して接着するためにガラスの外縁部に高粘度流体樹脂を所望する所定の断面形状で所定長さのビード状に塗布することを容易とする吐出ノズルの提供を図ろうとするものである。
以下、本発明に係る吐出ノズルの一実施形態について図面を参照しながら説明する。また、本説明中において左右同一又は左右対称の構造や部品については、原則として同一の符号を付し、左右何れか一方のみを説明して、他方については説明を適宜省略する。
本発明の実施形態に係る吐出ノズル1は、図1、図2(a)〜(c)に示すように、外部に開口する搬入口2と吐出口3を備えた中空の案内路4を有する高粘度流体樹脂Jを塗布する吐出ノズル1であって、吐出口3は、吐出ノズル1の端部5において案内路4の端部5に向かう軸線方向の開口の一部を閉塞する底面視略半円状の閉塞部9により案内路4を縮径して端開口部6を形成すると共に、閉塞部9の内側面に端開口部6側の案内路4の内周壁に向かう傾斜壁10を立ち上げて傾斜壁10の対向周壁を斜めに切削した側開口部8を形成し、端開口部6と側開口部8とを併合して形成している。
また、側開口部8は、吐出ノズル1の端部5を底辺とする正面視三角形状に開口するように形成している。
また、本実施形態における高粘度流体樹脂Jは、作業性や耐久性、防水・防塵性等の面からウレタンを主原料とした常温硬化型で1液の湿気硬化型のウレタン接着剤J1を用いているが、高粘度流体樹脂Jは本実施形態に限定されるものではなく、例えば、エポキシ系やシリコン系等の樹脂材料を用いることができる。
このように構成された吐出ノズル1は、図3に示すような多軸ロボットRと配管や図示しない樹脂タンクやポンプからなる塗布機構Kを主な構成要素とする塗布装置Tのアーム先端Aに取付けられ、吐出ノズル1から吐出するウレタン接着剤J1を自動車(図示せず)のウインドガラスWの外縁部に断面略三角形状で環状の連続するビード状に塗布することができる。
また、ウレタン接着剤J1が塗布されたウインドガラスWは自動車のボディに開口を形成するガラス枠部(図示せず)に嵌合接着され、その後、ウインドガラスWを囲繞するように略紐状の樹脂モール(図示せず)をウインドガラスWの外縁端とガラス枠部との間隙に嵌着する。
このようにガラス枠部に嵌合接着されたウインドガラスWは、最大でも24時間でウレタン接着剤J1の接着剤としての効果が発揮される。
次に、本実施形態に係る吐出ノズル1の具体的な構成について詳述する。
本実施形態に係る吐出ノズル1は、上下に貫通する円管状の案内路4を有する外観視略円筒状で断面視略T字状に形成し、T時の上部片に相当する箇所に連結部11を形成し、下部片に相当する箇所に筒状部12を形成している。
連結部11は筒状部12と同心で筒状部12よりも外径の大きな円筒状に形成し、案内路4の一方の開口として外部に開口する搬入口2を上面に形成している。搬入口2の角部は全周に渡り面取りされた密着部13を形成している。
密着部13は、図4に示すように、塗布装置Tのアーム先端Aに形成された搬出口Hと連結部11に形成された搬入口2との連結により連通連設する際、搬出口Hに外嵌されたパッキンPが嵌合するように形成されている。
また、搬入口2の近傍で吐出ノズル1の進行方向Xの後方側には、軸線方向を上下とする位置決め孔14を穿設している。位置決め孔14は、位置決めにより吐出ノズル1の向きを規定するものであり、塗布装置Tの搬出口H近傍に垂設された位置決めピンBを挿入自在に形成している。なお、本実施形態では、後述する吐出口3の側開口部8側を進行方向Xの後方となるように形成している。
連結部11の下部は、図1、図2(a)、(b)に示すように、連設する筒状部12に向けて下方縮径した逆円錐状の補強部15を形成している。また、連結部11の上部における上円筒部16の外径d1は、図2(c)に示すように、補強部15の上端の外径d2よりも大きくなるように形成している。すなわち、上円筒部16の下端外周角部19は全周に渡り略直角に形成され、該角部19から補強部15までは偏平な円環状の領域を有し、該領域を押圧面20としている。
ここで、吐出ノズル1を塗布装置Tのアーム先端Aに取り付ける際の一取付例を図4に示して説明する。塗布装置Tのアーム先端Aには、円筒状のノズル取付部Nを備えており、ノズル取付部Nは外周壁を下方に一様に伸延して吐出ノズル1の連結部11を挿嵌可能な円筒フランジEを形成し、円筒フランジEの外周壁には螺旋状の凹凸により形成した装置側ネジ部Snを備えている。
円筒フランジEで囲繞されたノズル取付部Nの下底面Uには円筒フランジEと同心の筒状の搬出口Hを突設している。搬出口Hの周面及び先端部には円環状で樹脂製のパッキンPを外嵌している。また、搬出口H近傍のノズル取付部Nの下底面Uには搬出口Hと軸線方向を同じくした円柱状の位置決めピンBを突設している。
このように形成されたノズル取付部Nは、連結部11を上方とした吐出ノズル1の位置決め孔14が位置決めピンBに挿入されるように下方から上方に向けて円筒フランジE内に挿嵌されることで吐出ノズル1の搬入口2と塗布装置Tの搬出口HとがパッキンPを介して連通連設される。
また、吐出ノズル1は、円筒フランジEの装置側ネジ部Snと螺合する螺旋状の凹凸により形成したキャップ側ネジ部Cnを内周壁に備えた円筒状の押圧キャップCにより塗布装置Tと固定される。押圧キャップCは、円筒フランジEの外径よりも若干だけ大きな内径に形成され、一方の開口端側に所定幅で円環状のノズル押圧片Chを形成している。
従って、ノズル押圧片Chは、吐出ノズル1の連結部11に形成された押圧面20と当接しながら円筒フランジEに対する押圧キャップCの締め込みにより、吐出ノズル1の上面がノズル取付部Nの下底面Uを押圧するように固定することができる。
吐出ノズル1を取付けた塗布装置Tは、予めプログラムされた多軸ロボットRの所定の動きと塗布機構Kによるウレタン接着剤J1の吐出制御により、ウレタン接着剤J1をウインドガラスWの外縁部にビード状に塗布することができる。
また、吐出ノズル1の脱着は円筒フランジEに対する押圧キャップCの回動により容易に行うことができる。
なお、連結部11の形状や構造は本実施形態に限定されるものではなく、塗布装置Tのノズル取付部Nの構造等により種々の変形や変更が可能であることは言うまでもない。
筒状部12は、図1、図2(a)〜(c)に示すように連結部11の下方に位置し、案内路4の他方の開口として外部に開口する吐出口3を下端側に形成している。また、吐出口3は、吐出ノズル1の端部5に形成した端開口部6と、吐出ノズル1の側部7に形成した側開口部8とを併合して形成している。
端開口部6は端部5において案内路4の端部5に向かう軸線方向の開口の一部を閉塞すると共に案内路4の内周壁に向けて立ち上げて形成した傾斜壁10を内側面に有する閉塞部9により案内路4を縮径した開口により構成している。
具体的には、案内路4は連結部11から同径で連通する円管状に形成し、案内路4の鉛直下方の開口の空間断面積を底面視略半円状の閉塞部9により50%閉塞することで残りの50%の開口を端開口部6としている。
閉塞部9は、閉塞部9の直前の案内路4の空間断面積の30%〜70%を閉塞するように構成することが望ましい。
また、閉塞部9の上面に形成された傾斜壁10は、図7(b)に示すように側開口部8側に向けて45°の角度αで一様な平面として形成しているが、該角度αについては30°〜60°の範囲内であることが望ましい。
なお、傾斜壁10は、図5(a)〜(d)に示すように側開口部8側の端部中央22を最下点とした45°の角度αでなすすり鉢状に形成した吐出ノズル1´であってもよい。この場合であっても、すり鉢の角度αは30°〜60°の範囲内であることが望ましい。
側開口部8は、案内路4の内周壁のうち傾斜壁10の対向周壁となる筒状部12の側部7を斜めに切削した開口であり、吐出ノズル1の端部5を底辺とする正面視三角形状に開口し、端部5において端開口部6と併合している。すなわち、端開口部6の周壁を形成する側部7において、側開口部8側の開放端部21,21がそのまま側開口部8の正面視三角形状の開口を形成する底辺の両端部21,21となるように一体に併合して吐出口3を形成している。
なお、本実施形態では側開口部8の開口形状を正面視三角形状としているが、開口形状は本実施形態に限定されるものではなく、正面視矩形状や正面視半円形状等、本発明の要旨の範囲内において種々の形状を用いることができる。
次に、本実施形態に係る吐出ノズル1を用いた一使用例について説明しつつ構造についても説明する。
まず、ウインドガラスWは内側面を上方として架台(図示せず)上に略固定され、図6(a)、(b)に示すように、ウインドガラスWの外縁部に黒色のセラミックインクで印刷されたマスク部M上の内縁部近傍に、一方の面に接着テープGを備えた紐状で弾性を有するダムラバーDを環状に貼着する。
次に、図6(a)に示すように、ダムラバーDの外方のマスク部M上に刷毛を用いて人手によりシラン系のプライマーPrを塗布する。プライマーPrはマスク部M上に塗布されるウレタン接着剤J1との接続信頼性を向上させるためのものである。
ダムラバーDが貼着されプライマーPrが塗布されたウインドガラスWは、図示しない搬送機構により、図3に示すように塗布装置Tの所定位置にセットされる。
塗布装置Tは多軸ロボットRにより、図6(a)に示すように吐出ノズル1の端開口部6を略鉛直下方とし、側開口部8を進行方向Xの後方とした位置関係でダムラバーDよりも外側に、ウインドガラスWと数ミリの隙間Yを空けて位置される。なお、隙間Yは吐出ノズル1とウインドガラスWとの接触によるプライマーPrの剥離防止のために設定される。
吐出ノズル1がウインドガラスW上の所定の塗布開始点にセットされた後、ウレタン接着剤J1が充填された図示しない樹脂タンクから、図示しないポンプにより配管内をウレタン接着剤J1が圧送され、これら塗布機構Kにより吐出ノズル1の吐出口3からウレタン接着剤J1が吐出される。
また、ウレタン接着剤J1の吐出タイミングと略同時に吐出ノズル1の移動が開始され、図7(a)の矢印で示すように、筒状部12の案内路4を鉛直下方に通過したウレタン接着剤J1は、そのまま鉛直下方の端開口部6から吐出されるものと、閉塞部9の傾斜壁10の角度αに応じて進行方向を側開口部8へと向きを変えるものとの二手に分かれつつ一体となり、ダムラバーDと隣接並行する位置に、図8に示すような断面略三角形状の連続するビード状として吐出される。
ここで、案内路4を鉛直下方に通過したウレタン接着剤J1は、閉塞部9によりその一部のみが端開口部6から鉛直下方のウインドガラスW上に吐出され、その他のウレタン接着剤J1は後方から吐出されることになるため、ウインドガラスWと吐出ノズル1先端部との間の隙間Yにおいてウレタン接着剤J1の滞留が生じ難くなる。すなわち、断面略三角形状の底部側に滞留による膨らみが生じ難くなる。
なお、ウインドガラスW上におけるウレタン接着剤J1の高さは、隣接するダムラバーDの高さよりも高く形成することが望ましい。
このようにしてウインドガラスWの外縁部のプライマーPr上に環状に塗布されたウレタン接着剤J1は、断面略三角形状を保ったまま塗布装置TからウインドガラスWの取付対象となる自動車のガラス枠部近傍に移動され、塗布から数分内にガラス枠部への位置合わせと共に嵌合接着が行われる。
嵌合接着されるウレタン接着剤J1は、ガラス枠部に対して断面略三角形状の先端部から順次押し潰されながらガラス枠部とウインドガラスWとを環状にシールする。また、押し潰されたウレタン接着剤J1は、隣接するダムラバーDがダム部材として機能し、ウレタン接着剤J1がマスク部Mを超えて透明なガラス部分に現出することを可及的に防止する。
なお、一般的にガラス枠部には塗装が施されており、この塗装面とウレタン接着剤J1との接続信頼性を向上させるために、ガラス枠部の接着面には予めウレタン系のプライマーを塗布しておくことが望ましい。
また、ガラス枠部に取付けられたウインドガラスWとガラス枠部との間には略紐状の図示しない樹脂モールがウインドガラスWを囲繞するように嵌着される。
以上のように、本実施形態に係る吐出ノズル1は使用される。このように、吐出口3は、吐出ノズル1の端部5において案内路4の端部5に向かう軸線方向の開口の一部を閉塞する底面視略半円状の閉塞部9により案内路4を縮径して端開口部6を形成すると共に、閉塞部9の内側面に端開口部6側の案内路4の内周壁に向かう傾斜壁10を立ち上げて傾斜壁10の対向周壁を斜めに切削した側開口部8を形成し、端開口部6と側開口部8とを併合して形成したことにより、吐出物がウレタン接着剤J1のような高粘度流体樹脂Jであっても、併合した端開口部6と側開口部8とにより充分な開口面積を確保できるため吐出圧の上昇を抑制でき、安定した塗布を良好に維持することができる。
また、閉塞部9がダムとなり、吐出ノズル1から鉛直下方へ直に吐出される高粘度流体樹脂Jの量を抑え、吐出ノズル1とガラス等の被塗布物(W)との間のクリアランスにより生じる過吐出を緩和し、高粘度流体樹脂Jが被塗布物(W)上に意図せず滞留することを可及的に防止できるため、高粘度流体樹脂Jの使用量が削減され経費的に有利になると共に、所望形状への塗布条件出しの容易化が図られ、しかも、安定して設計値を維持することができるため品質向上を図ることができる。
更に、閉塞部9に形成された傾斜壁10により、高粘度流体樹脂Jが側開口部8側へと可及的に案内されることより、吐出ノズル1の進行方向の後方から高粘度流体樹脂Jをスムーズに吐出させることができるため、所望形状への塗布条件出しが容易となる。
また、傾斜壁10の角度αが30°〜60°の範囲となるように構成したことにより、高粘度流体樹脂Jの吐出圧の急激な増加を抑制しながら高粘度流体樹脂Jを側開口部8側へと移動させることができるため、所望形状への塗布条件出しが容易となる。
また、閉塞部9は、閉塞部9の直前の案内路4の空間断面積の30%〜70%を閉塞するように構成したことにより、高粘度流体樹脂Jの吐出圧の急激な増加を抑制しながら高粘度流体樹脂Jの被塗布物(W)上への滞留防止を図ることができるため、所望形状への塗布条件出しの容易化が図られ、しかも、安定して設計値を維持することができるため品質向上を図ることができる。
また、側開口部8は、吐出ノズル1の端部5を底辺とする正面視三角形状に開口することにより、ガラス等の被塗布物(W)とこれを取り付けるガラス枠部等との接着時に高粘度流体樹脂Jの接着幅や厚みを制御しやすい断面略三角形状の連続するビードを容易に形成することができる。
更に、傾斜壁10は、側開口部8側の端部中央22を最下点としたすり鉢状に形成することにより、吐出ノズル1の先端後方に吐出される高粘度流体樹脂Jの不要な拡散を防止でき、吐出口3の中央部に可及的に案内されることで所望する所定の断面形状で所定長さの密なビードを容易に形成することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
α 角度
J 高粘度流体樹脂
J1 ウレタン接着剤
1 吐出ノズル
2 搬入口
3 吐出口
4 案内路
5 端部
6 端開口部
7 側部
8 側開口部
9 閉塞部
10 傾斜壁
22 端部中央

Claims (4)

  1. 外部に開口する搬入口と吐出口を備えた中空の案内路を有する高粘度流体樹脂を塗布する吐出ノズルであって、
    前記吐出口は、前記吐出ノズルの端部において前記案内路の前記端部に向かう軸線方向の開口の一部を閉塞する底面視略半円状の閉塞部により前記案内路を縮径して端開口部を形成すると共に、
    前記閉塞部の内側面に前記端開口部側の前記案内路の内周壁に向かう傾斜壁を立ち上げて前記傾斜壁の対向周壁を斜めに切削した側開口部を形成し、
    前記端開口部と前記側開口部とを併合して形成し、
    前記側開口部は、前記吐出ノズルの前記端部を底辺とするとともに前記対向周壁の切削面により頂角をなす正面視三角形状に開口し、
    前記端開口部は、前記傾斜壁の下端縁と前記対向周壁の下端縁とにより矩形状に沿う開口形状をなすことを特徴とする吐出ノズル。
  2. 前記傾斜壁の角度が30°〜60°であることを特徴とする請求項1に記載の吐出ノズル。
  3. 前記閉塞部は、前記閉塞部の直前の前記案内路の空間断面積の30%〜70%を閉塞するように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の吐出ノズル。
  4. 前記傾斜壁は、前記側開口部側の端部中央を最下点としたすり鉢状に形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の吐出ノズル。
JP2015063026A 2015-03-25 2015-03-25 吐出ノズル Active JP6466755B2 (ja)

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