JP6466249B2 - 室内機ユニット、空気調和装置および室内機ユニットの制御方法 - Google Patents
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そこで、近年では、地球温暖化係数がR410A冷媒(GWP=2090)よりも低いHFO冷媒(ハイドロフルオロオレフィン冷媒;例えば、HFO−1234yf冷媒(GWP=4))等の使用が開始されている。
HFO冷媒は、地球温暖化係数がR410A冷媒よりも十分に低い点で有利であるが、これら冷媒のガスは可燃性(微燃性)を有しており、取扱いに十分な注意が必要である。
しかしながら、特許文献1は、冷凍サイクル装置から導入した冷媒処理装置においてHFO冷媒を不燃化することを開示するに過ぎず、可燃性を有する冷媒が室内機ユニットの熱交換器から漏洩する場合の不具合を解決することができなかった。
本発明の一態様にかかる室内機ユニットは、HFO冷媒により熱交換を行う熱交換器と、前記熱交換器が配置される内部空間への前記HFO冷媒の漏洩を検知する検知部と、前記熱交換器により熱交換された空気を送風口から室内空間へ送風する送風部と、前記内部空間で紫外線を照射する紫外線照射部と、前記検知部が前記HFO冷媒の漏洩を検知した場合に、前記紫外線照射部による紫外線の照射を開始させるよう制御する制御部と、を備える。
また、HFO冷媒の漏洩が検知されない場合には紫外線が照射されないため、紫外線を常時照射する場合に比べて消費電力を低減することができる。
このようにすることで、HFO冷媒の内部空間での滞留時間を長くし、室内空間へ送風されるHFO冷媒をより確実に不燃化させることができる。
このようにすることで、送風口から室内空間へ送風されるHFO冷媒に紫外線を確実に照射し、HFO冷媒をより確実に不燃化させることができる。
このようにすることで、可燃性を有するHFO冷媒が室内機ユニットの内部空間へ漏洩した場合に、送風口を介して内部空間から室内空間へHFO冷媒が漏洩することを防止することができる。
このようにすることで、熱交換器で熱交換された空気に混合したHFO冷媒に紫外線を確実に照射し、HFO冷媒をより確実に不燃化させることができる。
このようにすることで、HFO冷媒が室内機ユニットの内部空間へ漏洩した場合に、漏洩したHFO冷媒を内部空間で不燃化させることが可能な空気調和装置を提供することができる。
また、HFO冷媒の漏洩が検知されない場合には紫外線が照射されないため、紫外線を常時照射する場合に比べて消費電力を低減することができる。
以下に、本発明の第1実施形態にかかる空気調和装置100について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の空気調和装置100は、室内空間S1の冷房または暖房を行う室内機ユニット10と、室外空間S2に配置される室外機ユニット20と、室内機ユニット10と室外機ユニット20とを接続して冷媒が循環する冷媒回路を形成する一対の冷媒配管30とを備える。
図1に示すように、室内空間S1は、壁面Wにより室外空間S2から隔離された空間となっている。
本実施形態の熱交換器11は、プレートフィンチューブ型の熱交換器である。図2に示すように、熱交換器11は、金属製のプレート11aを互いに平行となるように複数枚配置し、各プレート11aに形成された貫通孔に冷媒配管11bがプレート11aに接触した状態で挿入したものである。
図2は、図1に示す室内機ユニット10の正面図であり、室内機ユニット10の正面側の筐体10bの一部を省略して内部を視認可能にした状態を示している。
図4の構成図に示すように、制御部13は、信号線40を介して室外機ユニット20が有する制御部21と接続されている。
紫外線照射装置16は、例えば、紫外線を照射するLED等の複数の発光素子を水平方向に間隔を置いて配置した装置とすることができる。また、紫外線照射装置16は、水平方向に延びる全体において面照射を行う装置とすることができる。
また、内部空間S3の上方に配置される熱交換器11は、それぞれ支持部材10dに取り付けられている。
また、送風流路10cの下方側に配置される紫外線照射装置16は、図3中に矢印で示すように斜め上方に向けて紫外線を照射し、送風流路10cを通過するHFO冷媒を不燃化させる。
室内ファン14は、制御部13から伝達される制御信号により制御されることにより、図3中に矢印で示す方向に回転して内部空間S3の空気を送風口10aへ向けて送風する。
図4の構成図に示すように、室内機ユニット10の制御部13は、ガスセンサ12、室内ファン14、紫外線照射装置16、およびフラップ15を駆動する駆動モータ17と、内部の信号線を介して接続されている。また、制御部13は、信号線40を介して室外機ユニット20の制御部21と接続されている。
以下、図5に示す各処理について説明する。
制御部13は、ステップS501でYESと判断した場合はステップS502に処理を進め、NOと判断した場合は再びステップS501の処理を実行する。
制御部13は、ステップS504でNOと判断した場合はステップS505に処理を進め、YESと判断した場合は再びステップS504の処理を実行する。
このように、紫外線照射装置16による紫外線の照射は、ガスセンサ12がHFO冷媒の内部空間S3への漏洩を検知している場合にのみ行われる。そのため、紫外線を常時照射する場合に比べ、紫外線の照射に要する消費電力を低減することができる。
本実施形態の空気調和装置100の室内機ユニット10によれば、HFO冷媒が熱交換器11から内部空間S3へ漏洩した場合、ガスセンサ12がHFO冷媒の漏洩を検知し、制御部13が紫外線照射装置16による紫外線の照射を開始させるよう制御する。HFO冷媒の漏洩に応じて内部空間S3で紫外線の照射を開始することにより、内部空間S3に漏洩したHFO冷媒を迅速に不燃化させることができる。
また、HFO冷媒の漏洩が検知されない場合には紫外線が照射されないため、紫外線を常時照射する場合に比べて消費電力を低減することができる。
このようにすることで、HFO冷媒の内部空間S3での滞留時間を長くし、室内空間S1へ送風されるHFO冷媒をより確実に不燃化させることができる。
このようにすることで、送風口10aから室内空間S1へ送風されるHFO冷媒に紫外線を確実に照射し、HFO冷媒をより確実に不燃化させることができる。
次に本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態は第1実施形態の変形例であり、以下で特に説明する場合を除き、第1実施形態と同様であるものとする。
第1実施形態においては、送風流路10cの上方側と下方側のそれぞれに紫外線照射装置16を配置するものであった。それに対して本実施形態の紫外線照射装置16は、熱交換器11に取り付けられている。
各熱交換器11の第2面11eには、それぞれ4つの紫外線照射装置16が取り付けられ、図6中に矢印で示す方向に紫外線を照射するようになっている。
図6中に矢印で示す方向は、熱交換器11の第2面11eから流出するHFO冷媒を照射する方向となっている。
例えば、図6に示す3つの熱交換器11のいずれか1つにのみ4つの紫外線照射装置16を取り付けるようにしてもよい。また例えば、3つの熱交換器11のいずれか2つにそれぞれ4つの紫外線照射装置16を取り付けるようにしてもよい。また、例えば、各熱交換器11の第2面11eに取り付ける紫外線照射装置16の個数を1以上の任意の数にしてもよい。
ステップS801において、制御部13は、ガスセンサ12から出力される信号を監視し、ガスセンサ12が内部空間S3へのHFO冷媒の漏洩を検知したかどうかを判断する。
制御部13は、ステップS801でYESと判断した場合はステップS802に処理を進め、NOと判断した場合は再びステップS801の処理を実行する。
送風口10aが閉鎖されることにより、室内ファン14によりHFO冷媒が送風されて送風口10aから室内空間S1へ導かれることが抑制される。そのため、可燃性を有するHFO冷媒が不燃化されないまま室内空間S1へ導かれることが抑制される。
制御部13は、ステップS804でNOと判断した場合はステップS805に処理を進め、YESと判断した場合は再びステップS804の処理を実行する。
このように、紫外線照射装置16による紫外線の照射は、ガスセンサ12がHFO冷媒の内部空間S3への漏洩を検知している場合にのみ行われる。そのため、紫外線を常時照射する場合に比べ、紫外線の照射に要する消費電力を低減することができる。
以上のように室内機ユニット10の制御部13は、ガスセンサ12がHFO冷媒の内部空間S3への漏洩を検知した場合に、HFO冷媒に紫外線を照射して不燃化させることができる。
このようにすることで、可燃性を有するHFO冷媒が室内機ユニット10の内部空間S3へ漏洩した場合に、送風口10aを介して内部空間S3から室内空間S1へHFO冷媒が漏洩することを防止することができる。
このようにすることで、熱交換器11で熱交換された空気に混合したHFO冷媒に紫外線を確実に照射し、HFO冷媒をより確実に不燃化させることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
例えば、以上説明した室内機ユニットは、壁面に設置されるものであったが、天井埋込型や天井吊り下げ型を採用してもよい。
10a 送風口
10b 筐体
10c 送風流路
11 熱交換器
11a プレート
11b 冷媒配管
11c ベンド部
11d 第1面
11e 第2面
12 ガスセンサ(検知部)
13 制御部
14 室内ファン(送風部)
15 フラップ(風向調節部材)
16 紫外線照射装置(紫外線照射部)
17 駆動モータ
20 室外機ユニット
21 制御部
30 冷媒配管
40 信号線
100 空気調和装置
S1 室内空間
S2 室外空間
S3 内部空間
W 壁面
Claims (7)
- HFO冷媒により熱交換を行う熱交換器と、
前記熱交換器が配置される内部空間への前記HFO冷媒の漏洩を検知する検知部と、
前記熱交換器により熱交換された空気を送風口から室内空間へ送風する送風部と、
前記内部空間で紫外線を照射する紫外線照射部と、
前記検知部が前記HFO冷媒の漏洩を検知した場合に、前記紫外線照射部による紫外線の照射を開始させるよう制御する制御部と、を備える室内機ユニット。 - 前記制御部は、前記検知部が前記HFO冷媒の漏洩を検知した場合に、前記送風部の送風量を減少させるよう制御する請求項1に記載の室内機ユニット。
- 前記紫外線照射部は、前記送風口に配置され、前記送風口から前記室内空間へ送風される前記HFO冷媒を照射する請求項1または請求項2に記載の室内機ユニット。
- 前記送風口から送風される前記空気の向きを調節する風向調節部材を備え、
前記制御部は、前記検知部が前記HFO冷媒の漏洩を検知した場合に、前記送風口を閉鎖するように該風向調節部材の向きを制御する請求項1に記載の室内機ユニット。 - 前記熱交換器は、前記室内空間から吸入された空気が流入する第1面と、前記HFO冷媒と熱交換した空気が流出する第2面とを有し、
前記紫外線照射部は、前記熱交換器の前記第2面に配置され、前記第2面から流出する前記HFO冷媒を照射する請求項1または請求項4に記載の室内機ユニット。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の室内機ユニットと、
前記室内機ユニットとともに前記HFO冷媒が循環する冷媒回路を形成する室外機ユニットと、を備える空気調和装置。 - HFO冷媒により熱交換を行う熱交換器と、該熱交換器が配置される内部空間で紫外線を照射する紫外線照射部とを備える室内機ユニットの制御方法であって、
前記内部空間への前記HFO冷媒の漏洩を検知する検知工程と、
前記検知工程が前記HFO冷媒の漏洩を検知した場合に、前記紫外線照射部による紫外線の照射を開始させるよう制御する制御工程と、を有する室内機ユニットの制御方法。
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