JP6465710B2 - 濃染性加工糸、濃染性加工糸からなる織編物、及び濃染性加工糸の製造方法 - Google Patents
濃染性加工糸、濃染性加工糸からなる織編物、及び濃染性加工糸の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6465710B2 JP6465710B2 JP2015061108A JP2015061108A JP6465710B2 JP 6465710 B2 JP6465710 B2 JP 6465710B2 JP 2015061108 A JP2015061108 A JP 2015061108A JP 2015061108 A JP2015061108 A JP 2015061108A JP 6465710 B2 JP6465710 B2 JP 6465710B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yarn
- processed yarn
- dyed
- deep
- knitted fabric
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Knitting Of Fabric (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Woven Fabrics (AREA)
Description
仮撚係数=X×(Y/1.111)1/2 (I)
なお、上記式(I)中、Xは仮撚数でありYは濃染性加工糸の総繊度(単位:dtex)である。
本発明の濃染性加工糸は、ポリエステルフィラメント糸を含む。これらのポリエステルフィラメント糸の単糸は互いに交絡している。この濃染性加工糸は、伸長率が5%以下、伸度が50〜80%、及び交絡数が30個/M以下である。こうした濃染性加工糸は低熱水収縮率及び高トルクを有する。
未延伸ポリエステルフィラメント糸を供給糸条として用いる。この供給糸条に対して、延伸倍率を1.2〜1.5倍に調整して熱延伸処理を施す。次いで、下記式(I)で示される仮撚係数を5000〜15000に調整し、かつ延伸倍率を0.95倍〜1.05倍に調整して仮撚加工を施す。
仮撚係数=X×(Y/1.111)1/2 (I)
次いで、空気圧力を0.05〜0.15MPaに調整して流体噴射加工を施して、本発明の濃染性加工糸を製造することができる。
なお、上記式(I)中、Xは仮撚数を示し、Yは濃染性加工糸の繊度(単位:dtex)を示す。
仮撚係数=X×(Y/1.111)1/2 (I)
なお、上記式(I)中、Xは仮撚数でありYは濃染性加工糸の総繊度(単位:dtex)である。つまり本発明において、仮撚数と総繊度とを適切な範囲に調節することで、仮撚係数を上記の範囲とすることができる。仮撚数は、例えば700〜1800T/Mであってもよい。
引き続き連続して、第1デリベリーローラー3と第2デリベリーローラー6との間で、第1ヒーター4と仮撚装置5とを用い、上記のような特定の条件で仮撚加工を施して低い捲縮を付与する。その後、第2デリベリーローラー6と第3デリベリーローラー8との間で流体噴射ノズル7を用いて流体噴射加工を施すことにより、本発明の濃染性加工糸が得られる。この濃染性加工糸は、巻き取りローラー9によってパッケージ10に巻き取られる。
JIS L−1013 8.3.1の方法に従って測定した。
JIS L−1013(B法)に従って測定した。
JIS L−1013に従って測定した。
JIS L−1013に従って測定した。
JIS L−1013(かせ収縮率;A法)に従って測定した。なお、30分間処理後の熱水収縮率を採用した。
濃染性加工糸を試料とし、U字状に吊り下げた。試料の両上端に0.33cN/dtexの荷重を掛けて固定した。その後、U字状をした試料の下端に0.003cN/dtexの荷重を掛けた。このとき、試料には残留トルクによる旋回が発生し、その旋回が静止するまで放置した。試料が旋回を停止した時の1M当たりの撚数をトルクとした。
流体噴射加工を経た濃染性加工糸を、英光産業製の筒編機「260N」にて筒編地に編成しこの筒編地に対して下記の処方で精練、アルカリ溶出処理、染色、及び洗浄を行った。
<染色処方>
(精練)
精練剤;サンモールFL(日華化学株式会社製) 2g/L
温度×時間;80℃×20分
苛性ソーダ;10g/L
温度×時間;98℃×30分
なお、アルカリ溶出処理に際しては、ポリエステルフィラメント糸の鞘部(易溶性ポリエステル成分)を減量し、図1に示したギア型の断面形状とした。
染料;ダイアニクスブラックHG−FS(分散染料;ダイスター社) 15%omf
助剤;ニッカサンソルトSN130(日華化学株式会社製) 0.5g/L、酢酸0.2cc/L
浴比; 1:50
温度×時間;135℃×30分
還元洗浄剤;ビズノール P−55(一方社油脂工業株式会社製) 0.5cc/L
温度×時間;80℃×20分
上記(7)に従って洗浄までを行った筒編地を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
○:染色品位のバラツキ又はインターレースマークが少なく、良好であった。
×:染色品位のバラツキ又はインターレースマークが多く、悪かった。
上記(7)で得られた筒編地に対し、触感により、以下の基準でドレープ性を評価した。
○:しとやかで自然なドレープ感が発現している。
×:ドレープ感が乏しい。
供給糸条として、アルカリ溶出処理により糸条表面に図1に示すような凹凸形状が発現する未延伸ポリエステルフィラメント糸(84dtex/24フィラメント)を用いた。この未延伸ポリエステルフィラメント糸においては、芯部に難溶性ポリエステル成分としてPETが配され、鞘部に易溶性ポリエステル成分として5−ナトリウムスルホイソフタル酸を2.5モル%と平均分子量が7000のポリエチレングリコールを12重量%共重合したPETが配されていた。この未延伸ポリエステルフィラメント糸においては、アルカリ溶出処理により、鞘部が溶出されて芯部が残存し、糸条表面に図1に示すような凹凸形状が発現するものであった。
供給糸条を図2に示すようなフィードローラー1及びプレヒーター2に供給せず、第1デリベリーローラーに直接供給し(つまり、熱延伸処理を施さずに)、仮撚係数を10468に変更した以外は、実施例1と同様の手法により、加工糸からなる編地を得た。
熱延伸処理の延伸倍率を1.6倍に変更し、仮撚係数を8258に変更した以外は、実施例1と同様の手法により、加工糸からなる編地を得た。
仮撚数を3856に変更し、仮撚係数を29518に変更した以外は、実施例1と同様の手法により、加工糸からなる編地を得た。
流体噴射加工のエアー圧を0.49MPaとした以外は、実施例1と同様の手法により、加工糸からなる編地を得た。
1 フィードローラー
2 プレヒーター
3 第1デリベリーローラー
4 第1ヒーター
5 仮撚装置
6 第2デリベリーローラー
7 流体噴射ノズル
8 第3デリベリーローラー
9 巻き取りローラー
10 パッケージ
Claims (5)
- ポリエステルフィラメント糸を含む濃染性加工糸であって、
前記ポリエステルフィラメント糸の各々は交絡されており、
前記濃染性加工糸は伸長率が5%以下、伸度が50〜80%、及び交絡数が30個/M以下であり、かつ筒編地とされて黒色染色されたときのL*が9〜13であることを特徴とする、濃染性加工糸。 - 30分間処理後の熱水収縮率が5%以下であり、かつトルクが100T/M以上である、請求項1に記載の濃染性加工糸。
- 前記ポリエステルフィラメント糸が、糸条表面に凹凸形状を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の濃染性加工糸。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載の濃染性加工糸からなることを特徴とする、織編物。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載の濃染性加工糸を製造する方法であって、
未延伸ポリエステルフィラメント糸を供給糸条として用い、
前記供給糸条に対して延伸倍率1.2〜1.5倍で熱延伸処理を施し、次いで、
下記式(I)で示される仮撚係数を5000〜15000に、かつ延伸倍率を0.95〜1.05倍に調整して仮撚加工を施し、次いで、
空気圧力を0.05〜0.15MPaに調整して流体噴射加工を施すことを特徴とする、濃染性加工糸の製造方法。
仮撚係数=X×(Y/1.111)1/2 (I)
上記式(I)中、Xは仮撚数でありYは前記濃染性加工糸の総繊度(単位:dtex)である。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015061108A JP6465710B2 (ja) | 2015-03-24 | 2015-03-24 | 濃染性加工糸、濃染性加工糸からなる織編物、及び濃染性加工糸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015061108A JP6465710B2 (ja) | 2015-03-24 | 2015-03-24 | 濃染性加工糸、濃染性加工糸からなる織編物、及び濃染性加工糸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016180195A JP2016180195A (ja) | 2016-10-13 |
JP6465710B2 true JP6465710B2 (ja) | 2019-02-06 |
Family
ID=57131555
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015061108A Active JP6465710B2 (ja) | 2015-03-24 | 2015-03-24 | 濃染性加工糸、濃染性加工糸からなる織編物、及び濃染性加工糸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6465710B2 (ja) |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3247251B2 (ja) * | 1994-05-19 | 2002-01-15 | ユニチカ株式会社 | ポリエステル系嵩高加工糸 |
JP3247247B2 (ja) * | 1994-05-26 | 2002-01-15 | ユニチカ株式会社 | ポリエステル系複合嵩高加工糸 |
JP3386894B2 (ja) * | 1994-08-03 | 2003-03-17 | ユニチカ株式会社 | 濃染性特殊加工糸 |
JP3880169B2 (ja) * | 1997-11-27 | 2007-02-14 | ユニチカ株式会社 | シルキー調特殊加工糸 |
JP2002249937A (ja) * | 2001-02-20 | 2002-09-06 | Toray Ind Inc | 仮撚加工糸 |
ES2359551T3 (es) * | 2001-04-17 | 2011-05-24 | Teijin Fibers Limited | Hilo de falsa torsión de fibra compuesta de poliéster y su método de producción. |
JP2003082540A (ja) * | 2001-09-07 | 2003-03-19 | Toray Ind Inc | 仮撚加工糸 |
JP3946042B2 (ja) * | 2001-12-28 | 2007-07-18 | ユニチカファイバー株式会社 | ポリエステル複合加工糸 |
JP2004225227A (ja) * | 2003-01-27 | 2004-08-12 | Unitica Fibers Ltd | ポリエステル複合嵩高加工糸 |
CN101463522A (zh) * | 2007-12-20 | 2009-06-24 | 东丽纤维研究所(中国)有限公司 | 一种可染深色的织物 |
-
2015
- 2015-03-24 JP JP2015061108A patent/JP6465710B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016180195A (ja) | 2016-10-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5599686B2 (ja) | ポリエステル潜在捲縮加工糸及びその製造方法 | |
JP6715633B2 (ja) | パイル布帛およびその製造方法および繊維製品 | |
JP6465710B2 (ja) | 濃染性加工糸、濃染性加工糸からなる織編物、及び濃染性加工糸の製造方法 | |
JP5815450B2 (ja) | ポリエステル潜在捲縮マルチフィラメント糸とその製造方法、および濃染性布帛とその製造方法 | |
JP7061441B2 (ja) | 熱収縮性複合糸及びその製造方法 | |
JP4209718B2 (ja) | 高発色性織編物とその製造方法 | |
JP3386894B2 (ja) | 濃染性特殊加工糸 | |
JP5850783B2 (ja) | ポリエステル潜在捲縮マルチフィラメント糸の製造方法 | |
JP6871789B2 (ja) | 複合杢加工糸、織編物、および複合杢加工糸の製造方法 | |
JP2000248425A (ja) | 高収縮性ポリエステル繊維および製造方法 | |
JP3476588B2 (ja) | 濃染性を有するポリエステル系複合糸 | |
KR102488650B1 (ko) | 흑색도가 향상된 중공섬유, 이의 제조용 복합섬유, 이를 포함하는 원단 및 이의 제조방법 | |
JP6734437B2 (ja) | 捲縮糸、極細濃染加工糸、極細濃染加工糸を含むセーム調織物、及び捲縮糸の製造方法 | |
JP3946042B2 (ja) | ポリエステル複合加工糸 | |
JP2005320654A (ja) | 新規外観パイル布帛およびカーシート | |
JP2001040537A (ja) | ポリエステル繊維糸条および布帛 | |
JP4261265B2 (ja) | ソフト感を有するポリエステル杢調嵩高加工糸 | |
JP4785435B2 (ja) | ポリ乳酸系織物 | |
JP4395948B2 (ja) | 低収縮ポリエステル糸およびそれからなるポリエステル混繊糸 | |
JP4073578B2 (ja) | ポリエステル複合仮撚糸の製造方法 | |
JP3611051B2 (ja) | 吸水性に優れたポリエステル織編物及びその製造方法 | |
KR20160080532A (ko) | 원단의 유연성을 개선한 자연스러운 염색 농담차를 가지는 폴리에스테르 혼섬사 및 그 제조방법 | |
JP2001207339A (ja) | 部分中空ポリエステル糸およびその製造方法 | |
JP2019167637A (ja) | ポリエステル混繊糸、織編物、及びポリエステル混繊糸の製造方法 | |
JP2011069027A (ja) | 仮撚加工糸の製造方法及び織編物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171208 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20181206 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20181219 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190108 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6465710 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |