JP6465008B2 - シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、チョクラルスキー法(以下、「CZ法」という)によるシリコン単結晶の製造方法に関し、特に、シリコン融液の液面位置を測定する方法に関する。
半導体デバイスの基板材料となるシリコン単結晶の多くはCZ法により製造されている。CZ法では石英ルツボ内に収容されたシリコン融液に種結晶を浸漬し、種結晶およびルツボを回転させながら種結晶を徐々に上昇させることにより、種結晶の下端に大きな直径の単結晶を成長させる。
CZ法により育成されるシリコン単結晶に含まれる欠陥の種類や分布は、単結晶の引き上げ速度Vと結晶成長方向の温度勾配Gとの比V/Gに依存することが知られている。V/Gが大きい場合には空孔が過剰となり、空孔の凝集体となる微小ボイド(一般的にCOP:と称される欠陥である)が発生する。一方、V/Gが小さい場合には格子間シリコン原子が過剰となり、格子間シリコンの凝集体である転位クラスタが発生する。したがって、COPも転位クラスタも含まない単結晶を製造するためには、単結晶の径方向と長さ方向に対してV/Gを厳密に制御しなければならない。
引き上げ速度Vは単結晶の径方向のどの位置でも一定であるため、単結晶の径方向において温度勾配Gが所定の範囲内に収まるようにチャンバー内に適切な高温領域(ホットゾーン)を構築する必要がある。また単結晶の長さ方向において温度勾配Gはホットゾーン構造のみならず単結晶の引き上げ速度Vに依存するので、V/Gが所定の範囲内に収まるように単結晶の引き上げ速度Vを調整する必要がある。現在では、V/Gを厳密に制御することによってCOPや転位クラスタを含まない直径300mmのシリコン単結晶が量産されている。
しかしながら、V/Gを制御して引き上げられたCOPおよび転位クラスタを含まないシリコンウェーハはその全面が決して均質ではなく、熱処理された場合の挙動が異なる複数の領域を含んでいる。例えば、COPが発生する領域と転位クラスタが発生する領域との間には、V/Gが大きいほうから順に、OSF領域、Pv領域、Pi領域の三つの領域が存在する。
OSF領域とは、as-grown状態(単結晶成長後に何の熱処理も行っていない状態)で板状酸素析出物(OSF核)を含んでおり、高温(一般的には1000〜1200℃)で熱酸化した場合にOSF(Oxidation induced Stacking Fault)が発生する領域である。Pv領域とは、as-grown状態で酸素析出核を含んでおり、低温及び高温(例えば800℃と1000℃)の2段階の熱処理を施した場合に酸素析出物が発生しやすい領域である。Pi領域とは、as-grown状態で酸素析出核をほとんど含んでおらず、熱処理を施しても酸素析出物が発生しにくい領域である。こうしたPv領域とPi領域とを作り分けた高品質なシリコン単結晶を育成するためには、V/Gのさらに厳密な制御が必要である。
通常、V/Gの制御は引き上げ速度Vを調整することにより行われる。またV/Gの制御において、シリコン単結晶の結晶成長方向の温度勾配Gは、シリコン融液の上方に設けられた熱遮蔽体によって制御され、これにより固液界面付近に適切なホットゾーンを構築することができる。
V/Gを高精度に制御してシリコン単結晶中に所望の無欠陥領域を形成するためには、シリコン融液の液面から熱遮蔽体までの距離(ギャップ幅)を一定に保つことが求められる。ギャップ幅の変動によってシリコン融液から単結晶への熱移動の状態が変化するだけでなく、ギャップに流れる不活性ガスの流速が変化し、これによりシリコン融液からのSiOの蒸発量が変化し、単結晶中の酸素濃度も変化する。つまり、ギャップ幅の変動は、結晶中の格子間酸素濃度及び結晶欠陥分布を変動させ、単結晶収率を悪化させる原因となる。シリコン単結晶の品質の悪化を防止するためには、引き上げ開始時において所望のギャップ幅を設定すると共に、引き上げ工程全般に亘ってギャップ幅を制御することが必要である。
しかし、シリコン単結晶の製造では、引き上げバッチ毎にチャンバーを解体清掃し、チャンバーを再び組み上げてから次の引き上げ工程を実施するため、チャンバーに対して一定の液面位置となるように制御したとしてもシリコン融液の液面から熱遮蔽体までの距離が引き上げバッチ毎に異なる結果となり、熱遮蔽体に対するシリコン融液の液面位置のばらつきが発生する。そのため、引き上げ開始時における熱遮蔽体と融液面との間の正確なギャップ幅を引き上げバッチ毎に測定する必要がある。
シリコン単結晶の引き上げ開始時におけるシリコン融液の液面位置を正確に測定する方法として、例えば特許文献1には、融液面を覆う熱遮蔽部材の融液面に臨む端部に、例えば石英からなる耐火性の棒を取り付け、この棒が融液面に接触したことを確認して、これを基準に融液面の位置とする方法が記載されている。
また特許文献2には、シリコン融液面の一部を覆うように配される熱遮蔽部材の少なくとも円形の開口を含む実像と、シリコン融液の表面に映った熱遮蔽部材の鏡像とを撮像して求めた前記実像と前記鏡像との間隔からシリコン融液の液面位置を算出し、熱遮蔽部材と液面位置との間隔を制御する方法が記載されている。
特公平3−31673号公報 特開2013−216505号公報
特許文献2に記載されたいわゆる鏡像法による液面位置の測定方法は、チャンバー内の観察領域に見えるシリコン融液の上方に配置された熱遮蔽体の実像とシリコン融液の液面に映った熱遮蔽体の鏡像との間隔に基づいて、シリコン融液の液面と熱遮蔽体の下端との間のギャップ幅を算出する。
しかしながら、本願発明者らが鏡像法によるギャップ幅の測定精度について評価実験を徹底的に行ったところ、熱遮蔽体の形状によってはギャップ幅を正確に測定できない場合があることが明らかとなった。ギャップ幅の測定誤差がわずか1mm程度であってもその影響は非常に大きいことから、ギャップ幅の測定精度の改善が求められている。
したがって、本発明の目的は、熱遮蔽体の形状によらず引き上げ開始時におけるギャップ幅を鏡像法により正確に測定することが可能なシリコン単結晶の製造方法を提供することにある。
本願発明者らは、ギャップ幅を正確に測定できない原因について鋭意検討を重ねたところ、熱遮蔽体の下端部の面取り加工が原因となっていることが明らかとなった。単結晶の引き上げ工程において熱遮蔽体は非常に高温になるため熱膨張による損傷を受けやすく、特に熱遮蔽体の下端部にクラックが発生しやすい。面取り加工は熱遮蔽体の下端部にかかる熱応力を軽減するために施されるものである。
しかしながら、鏡像法は熱遮蔽体の下端部の形状の影響を受けるため、熱遮蔽体の下端部に面取り部がある場合に熱遮蔽体の実像と鏡像に基づいてギャップ幅をそのまま算出するだけではギャップ幅を正確に測定することができない。
本発明はこのような技術的知見に基づくものであり、本発明によるシリコン単結晶の製造方法は、シリコン融液が収容されたルツボの上方であってシリコン単結晶の引き上げ経路を除いた領域を覆う熱遮蔽体を配置し、前記シリコン融液から前記シリコン単結晶をチョクラルスキー法により引き上げる際、前記シリコン単結晶が前記熱遮蔽体の下端に設けられた円形の開口を通過して上方に引き上げられるシリコン単結晶の製造方法であって、前記シリコン融液の斜め上方から前記開口を通して見える前記シリコン融液を観察したときの観察領域内に存在する、前記熱遮蔽体の開口の実像から前記シリコン融液の液面に映る前記熱遮蔽体の開口に対応する鏡像までの実測距離を算出し、前記実測距離の半値から前記熱遮蔽体の前記下端に施された面取り加工の影響を除去した補正距離を算出し、前記補正距離を用いて前記熱遮蔽体の下端から前記シリコン融液の液面までのギャップ幅を求めることを特徴とする。なお、面取り加工の影響とは、具体的には前記熱遮蔽体の前記下端に施された面取りの形状および大きさ寸法により発生する測定誤差のことである。
本発明によれば、熱遮蔽体の下端部に面取り加工が施されていたとしてもその影響を除去することができ、これにより熱遮蔽体に対するシリコン融液の液面位置の測定精度を高めることができる。
本発明によるシリコン単結晶の製造方法は、前記熱遮蔽体の面取り部の上端エッジの実像から前記シリコン融液の液面に映る前記上端エッジに対応する鏡像までの距離Gを前記実測距離とし、前記面取り部の高さ寸法をhとするとき、前記ギャップ幅Gを、
により求めることが好ましい。この数1の式の右辺第二項が面取り加工の影響による誤差であり、その誤差を差し引くことでギャップ幅を補正する。前記熱遮蔽体の前記面取り部の上端エッジの鏡像を測定点として採用する場合には、このような算出方法により、熱遮蔽体の下端からシリコン融液の液面までのギャップ幅Gの測定精度を高めることができる。
本発明によるシリコン単結晶の製造方法は、前記熱遮蔽体の面取り部の上端エッジの実像から前記シリコン融液の液面に映る前記熱遮蔽体の前記面取り部の下端エッジに対応する鏡像までの距離Gを前記実測距離とし、前記面取り部の高さ寸法をh、前記面取り部の幅寸法をh、前記シリコン単結晶の引き上げ方向に対する前記シリコン融液の視認角度θとするとき、前記ギャップ幅Gを、
により求めることもまた好ましい。この数2の式の右辺第二項が面取り加工の影響による誤差であり、その誤差を差し引くことでギャップ幅を補正する。前記熱遮蔽体の前記面取り部の下側エッジの鏡像を測定点として採用する場合には、このような算出方法により、熱遮蔽体の下端からシリコン融液の液面までのギャップ幅Gの測定精度を高めることができる。
本発明によるシリコン単結晶の製造方法は、前記ルツボ内に充填された固体原料を融解してシリコン融液を生成する工程と、前記シリコン融液の液面に種結晶を着液させる工程と、前記種結晶を引き上げてシリコン単結晶を育成する工程とを備え、前記熱遮蔽体の下端から前記シリコン融液の液面までのギャップ幅を求める工程は、前記シリコン融液を生成した後であって前記種結晶を着液させる前に行うことが好ましい。このように、本発明によるギャップ幅の測定方法を単結晶引き上げ開始前に行うことにより、初期液面位置を正しく設定することができ、結晶品質を高精度に制御することができる。
本発明によるシリコン単結晶の製造方法は、前記シリコン融液を生成する前に、前記熱遮蔽体の下端部の面取り部の寸法を予め測定して、前記面取り部の高さ寸法hあるいは幅寸法hを算出することが好ましく、非接触二次元レーザ距離計を用いて前記面取り部の寸法を測定することが好ましい。熱遮蔽体の面取り部の寸法を予め測定し、この面取り部の高さ寸法h及び幅寸法hの実測値を用いてギャップ幅を算出することにより、熱遮蔽体の面取り部の加工ばらつきの影響を抑えてギャップ幅を正確に求めることができる。
本発明において、前記シリコン単結晶の引き上げ軸方向に対する前記シリコン融液の視認角度θは、前記面取り部の面取り角度θよりも小さいことが好ましい。この場合、前記面取り部の面取り角度θは45度であることが好ましく、前記シリコン単結晶の引き上げ方向に対する前記シリコン融液の視認角度θは10度以上40度以下であることが好ましい。
本発明によるシリコン単結晶の製造方法は、前記シリコン融液の斜め上方から前記開口を通して見える前記シリコン融液をカメラで撮影し、前記熱遮蔽体の前記開口の実像および前記シリコン融液の液面に映る前記熱遮蔽体の前記開口に対応する鏡像を含む撮影画像を処理することにより、前記熱遮蔽体の下端から前記シリコン融液の液面までの前記ギャップ幅を求めることが好ましい。これによれば、熱遮蔽体の実像および鏡像の撮影からギャップ幅の算出までを自動化することができ、測定した現在のギャップ幅に基づいて石英ルツボ11の高さ位置を調整してギャップ幅を適切な値に設定し直すことができる。
本発明によれば、熱遮蔽体の下端部の面取り形状によらず引き上げ開始時におけるギャップ幅を鏡像法により正確に測定することが可能なシリコン単結晶の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態による単結晶製造装置の構成を概略的に示す側面断面図である。 図2は、シリコン単結晶3の製造工程を示すフローチャートである。 図3は、覗き窓10eから見たチャンバー内部の映像であって、特に種結晶を着液させる前のチャンバー内部を示す図ある。 図4は、熱遮蔽体17の下端からシリコン融液2の液面までのギャップ幅Gを鏡像法により算出する方法を説明するための模式図である。 図5は、熱遮蔽体17の下端からシリコン融液2の液面までのギャップ幅Gを鏡像法により算出する他の方法を説明するための模式図である。 図6(a)〜(e)は、熱遮蔽体17の下端部17bの面取り寸法を測定する方法の一例を説明するための図である。 図7は、熱遮蔽体17の下端部17bの面取り寸法を測定する方法の一例を説明するための図である。 図8は、本発明による測定方法を含む3通りの方法で測定したギャップ幅の測定結果を単結晶製造装置A〜Eのバッチ毎に示す棒グラフである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態による単結晶製造装置の構成を概略的に示す側面断面図である。
図1に示すように、単結晶製造装置1は、チャンバー10と、チャンバー10内においてシリコン融液2を支持する石英ルツボ11と、石英ルツボ11を支持するグラファイト製のサセプタ12と、サセプタ12を支持する回転シャフト13と、回転シャフト13を回転および昇降駆動するシャフト駆動機構14と、サセプタ12の周囲に配置されたヒータ15と、ヒータ15の外側であってチャンバー10の内面に沿って配置された断熱材16と、石英ルツボ11の上方に配置された熱遮蔽体17と、石英ルツボ11の上方であって回転シャフト13と同軸上に配置された単結晶引き上げ用のワイヤー18と、チャンバー10の上方に配置されたワイヤー巻き取り機構19と、チャンバー10内を撮影するCCDカメラ20とを備えている。また単結晶製造装置1は、CCDカメラ20で撮影された画像を処理する画像処理部21と、画像処理部21の出力に基づいてシャフト駆動機構14、ヒータ15およびワイヤー巻き取り機構19を制御する制御部22とを備えている。
チャンバー10は、メインチャンバー10aと、メインチャンバー10aの上部開口に連結された細長い円筒状のプルチャンバー10bとで構成されており、石英ルツボ11、サセプタ12、ヒータ15および熱遮蔽体17はメインチャンバー10a内に設けられている。プルチャンバー10bにはチャンバー10内にアルゴンガス等の不活性ガス(パージガス)を導入するためのガス導入口10cが設けられており、メインチャンバー10aの下部には不活性ガスを排出するためのガス排出口10dが設けられている。また、メインチャンバー10aの上部には覗き窓10eが設けられており、シリコン単結晶3の引き上げ状態(固液界面)を覗き窓10eから観察可能である。覗き窓10eからの視認角度θは垂直軸に対して10〜40度であることが好ましい。
石英ルツボ11は、円筒状の側壁部と湾曲した底部とを有する石英ガラス製の容器である。サセプタ12は、加熱によって軟化した石英ルツボ11の形状を維持するため、石英ルツボ11の外表面に密着して石英ルツボ11を包むように支持する。石英ルツボ11及びサセプタ12はチャンバー10内においてシリコン融液を支持する二重構造のルツボを構成している。
サセプタ12は鉛直方向に延びる回転シャフト13の上端部に固定されている。また回転シャフト13の下端部はチャンバー10の底部中央を貫通してチャンバー10の外側に設けられたシャフト駆動機構14に接続されている。サセプタ12、回転シャフト13及びシャフト駆動機構14は石英ルツボ11の回転機構及び昇降機構を構成している。
ヒータ15は、石英ルツボ11内に充填されたシリコン原料を溶融してシリコン融液2を生成するために用いられる。ヒータ15はカーボン製の抵抗加熱式ヒータであり、サセプタ12内の石英ルツボ11を取り囲むように設けられている。さらにヒータ15の外側は断熱材16に取り囲まれており、これによりチャンバー10内の保温性が高められている。
熱遮蔽体17は、シリコン融液2の温度変動を抑制して固液界面付近に適切なホットゾーンを形成するとともに、ヒータ15および石英ルツボ11からの輻射熱によるシリコン単結晶3の加熱を防止するために設けられている。熱遮蔽体17は、シリコン単結晶3の引き上げ経路を除いたシリコン融液2の上方の領域を覆うグラファイト製の部材であり、上方から下方に向かって直径が縮小した逆円錐台形状を有している。
熱遮蔽体17の下端中央にはシリコン単結晶3の直径よりも大きな円形の開口17aが形成されており、シリコン単結晶3の引き上げ経路が確保されている。図示のように、シリコン単結晶3は開口17aを通過して上方に引き上げられる。熱遮蔽体17の開口17aの直径は石英ルツボ11の口径よりも小さく、熱遮蔽体17の下端部は石英ルツボ11の内側に位置するので、石英ルツボ11のリム上端を熱遮蔽体17の下端よりも上方まで上昇させても熱遮蔽体17が石英ルツボ11と干渉することがない。
熱遮蔽体17は、シリコン融液2の表面付近におけるガスの流れを整流するガス整流部材としても機能する。シリコン単結晶3の成長にあわせて融液量は減少し、石英ルツボ11内の液面レベルは低下するが、シリコン融液2の液面から熱遮蔽体17の下端までの距離(ギャップ幅G)が一定になるように石英ルツボ11を上昇させることにより、融液面近傍(パージガス誘導路)を流れるガスの流速を一定にすることができる。したがって、シリコン融液2の温度変動を抑制すると共にシリコン融液2からのドーパントの蒸発量を制御することができ、単結晶の引き上げ軸方向の結晶欠陥分布、酸素濃度分布、抵抗率分布等の安定性を向上させることができる。
詳細は後述するが、熱遮蔽体17の下端部17bの下側エッジには面取り加工が施されている。面取り加工は例えばC1面取りであり、面取り角度は45度、面取り部の高さ寸法および幅寸法は共に1mmである。熱遮蔽体17の下端の開口17aのエッジに面取り加工を施すことにより、熱遮蔽体17の耐熱性を高めることができ、熱応力によるクラックの発生を防止することができる。
石英ルツボ11の上方には、単結晶3の引き上げ軸であるワイヤー18と、ワイヤー18を巻き取るワイヤー巻き取り機構19が設けられている。ワイヤー巻き取り機構19はワイヤー18と共に単結晶を回転させる機能を有している。ワイヤー巻き取り機構19はプルチャンバー10bの上方に配置されており、ワイヤー18はワイヤー巻き取り機構19からプルチャンバー10b内を通って下方に延びており、ワイヤー18の先端部はメインチャンバー10aの内部空間まで達している。図1には、育成途中のシリコン単結晶3がワイヤー18に吊設された状態が示されている。単結晶の引き上げ時には種結晶をシリコン融液2に浸漬し、石英ルツボ11と種結晶をそれぞれ回転させながらワイヤー18を徐々に引き上げることにより単結晶を成長させる。
プルチャンバー10bの上部にはチャンバー10内に不活性ガスを導入するためのガス導入口10cが設けられており、メインチャンバー10aの底部にはチャンバー10内の不活性ガスを排気するためのガス排出口10dが設けられている。不活性ガスはガス導入口10cからチャンバー10内に導入され、その導入量はバルブにより制御される。また密閉されたチャンバー10内の不活性ガスはガス排出口10dからチャンバー10の外部へ排気されるので、チャンバー10内で発生するSiOガスやCOガスを回収してチャンバー10内を清浄に保つことが可能となる。図示していないが、ガス排出口10dには配管を介して真空ポンプが接続されており、真空ポンプでチャンバー10内の不活性ガスを吸引しながらバルブでその流量を制御することでチャンバー10内は一定の減圧状態に保たれている。
メインチャンバー10aの上部には内部を観察するための覗き窓10eが設けられており、CCDカメラ20は覗き窓10eの外側に設置されている。CCDカメラ20の撮影画像はグレースケールであってもよく、カラーであってもよい。単結晶引き上げ工程中、CCDカメラ20は覗き窓10eから熱遮蔽体17の開口17aを通して見えるシリコン単結晶3とシリコン融液2との境界部の画像を撮影する。
CCDカメラ20はシリコン融液を斜め上方から撮影する。CCDカメラ20は画像処理部21に接続されており、撮影画像は画像処理部21で処理され、処理結果は制御部22において引き上げ条件の制御に用いられる。
図2は、シリコン単結晶3の製造工程を示すフローチャートである。
図2に示すように、シリコン単結晶3の製造では、石英ルツボ11内に予め充填された多結晶シリコンなどの固体原料をヒータ15で加熱してシリコン融液2を生成する(ステップS11)。次に、熱遮蔽体17から見たシリコン融液2の液面位置(ギャップ幅G)を測定する(ステップS12)。その後、ワイヤー18の先端部に取り付けられた種結晶を降下させてシリコン融液2に着液させる(ステップS13)。このときの種結晶の降下量は、予め測定したギャップ幅に基づいて決定される。
次に、シリコン融液との接触状態を維持したまま種結晶を徐々に引き上げて単結晶を育成する単結晶の引き上げ工程を開始する。単結晶の引き上げ工程では、まず単結晶を無転位化するためダッシュネック法によるシード絞り(ネッキング、ステップS14)を行う。次に、必要な直径の単結晶を得るために直径が徐々に広がったショルダー部を育成し(ステップS15)、単結晶が所望の直径になったところで直径が一定に維持されたボディ部を育成する(ステップS16)。ボディ部を所定の長さまで育成した後、無転位の状態で単結晶をシリコン融液2から切り離すためにテール絞り(テール部の育成、ステップS17)を行なう。
単結晶の引き上げ工程中は、シリコン単結晶3の直径およびシリコン融液2の液面位置を制御する。制御部22は、単結晶3の直径が目標直径となるようにワイヤー18の引き上げ速度、ヒータ15のパワー等の引き上げ条件を制御する。また制御部22は、液面位置(ギャップ幅G)が一定となるように石英ルツボ11の上下方向の位置を制御する。
図3は、覗き窓10eから見たチャンバー内部の映像であって、特に種結晶を着液させる前のチャンバー内部を示す図ある。
図3に示すように、覗き窓10eからは熱遮蔽体17の開口17aを通して石英ルツボ11内のシリコン融液2を見ることができる。熱遮蔽体17の開口17aのエッジ17aeの内側はすべてシリコン融液2の液面である。また、シリコン融液2の液面には熱遮蔽体17の鏡像17'が映っており、熱遮蔽体17の鏡像17'の開口のエッジ17'aeを認識することができる。すなわち、エッジ17'aeは、シリコン融液2の液面に映る熱遮蔽体17の開口17aのエッジ17aeに対応する鏡像である。熱遮蔽体17の下端からシリコン融液2の液面までのギャップ幅Gが相対的に広いときには熱遮蔽体17の実像の開口17aのエッジ17aeから熱遮蔽体17の鏡像17'のエッジ17'aeまでの距離Dが長くなり、ギャップ幅Gが相対的に狭いときには距離Dが短くなる。
シリコン単結晶の引き上げ開始前における熱遮蔽体17に対するシリコン融液2の液面位置は、熱遮蔽体17の鏡像17'を利用したいわゆる鏡像法により測定することができる。次に、鏡像法による初期ギャップ幅Gの測定方法について説明する。
図4は、熱遮蔽体17の下端からシリコン融液2の液面までのギャップ幅Gを鏡像法により算出する方法を説明するための模式図である。
図4に示すように、熱遮蔽体17の下端部17bの下側コーナーには面取り加工が施されており、略垂直な側端面Sと、側端面Sよりも下方に位置し水平面または水平に近い傾斜面からなる下端面Sと、側端面Sと下端面Sとの間に位置する面取り部(角面)Sとを有している。面取り部Sは、側端面Sと下端面Sとで定義される下側コーナーを例えばC1面取りすることによって形成され、垂直面に対する面取り部Sの傾斜角度(面取り角度)θは45度、その高さ寸法hおよび幅寸法hはともに1mmである。垂直面に対する面取り部Sの角度は45度に限定されず、下端面Sの角度よりも小さければよい。本発明はこのような面取り加工された開口17aのエッジが熱遮蔽体17の下端からシリコン融液2の液面までのギャップ幅Gを鏡像法により算出する方法である。
鏡像法によるギャップ幅Gの算出では、チャンバー10の覗き窓10eから見た観察領域内に存在する、熱遮蔽体17の実像の開口17aのエッジ17aeから熱遮蔽体の鏡像17'の開口のエッジ17'aeまでの距離G(実測距離)を算出する。この距離Gは、図3における距離Dに相当するものである。そして熱遮蔽体17の開口17aのエッジに面取り加工が施されていなければ、この距離Gの半値G/2がギャップ幅Gとなる。
しかし、上記のように熱遮蔽体17の開口17aの下側コーナーにC1面取りが施され、シリコン融液2を斜め上方から観察する際の視認角度θが面取り角度θよりも小さい(例えば30度)場合には、面取り部Sの上側エッジEしか見ることができず、面取り部Sの下側エッジEを見ることはできない。すなわち、面取り部Sがない場合にはチャンバー10の覗き窓10eから見える熱遮蔽体17の実像の開口17aのエッジ17ae(図3参照)が熱遮蔽体17の下端と一致することになるが、面取り部Sがある場合には熱遮蔽体17の開口17aのエッジ17ae(図3参照)が熱遮蔽体17の下端と一致しなくなり、熱遮蔽体17の下端が面取り部Sの裏側に隠れて見えない状態となる。このような状態でギャップ幅Gを算出した場合には、面取り部Sに起因するギャップ幅Gの測定誤差が常に発生し、シリコン融液2の液面位置を正確に求めることができない。
そこで本実施形態は、熱遮蔽体17の開口17aのエッジの位置17aeに基づく実測距離から面取り部Sの影響を除去して実測距離を補正することにより、ギャップ幅Gを正確に算出するものである。具体的には、熱遮蔽体17の開口17aのエッジ17aeの実像とその鏡像であるエッジ17'aeとの間の距離Gの半値G/2から面取り部Sの高さ寸法hを差し引くことにより、ギャップ幅Gを求めることができる。すなわち、ギャップ幅Gは、以下の式(数1)より求めることができる。
以上のようなギャップ幅Gの算出方法は、CCDカメラ20が撮影した画像を画像処理部21で処理することにより行ってもよく、作業員が覗き窓10eを観察しながら目視により測定した結果を用いて行ってもよい。こうして測定した現在のギャップ幅Gに基づいて石英ルツボ11の高さ位置を調整してギャップ幅Gを適切な値に設定し直した後、シリコン単結晶の引き上げ工程が開始される。
図5は、熱遮蔽体17の下端からシリコン融液2の液面までのギャップ幅Gを鏡像法により算出する他の方法を説明するための模式図である。
上記のように、熱遮蔽体17の実像については、面取り部Sの下側エッジEを視認することはできない。しかし、熱遮蔽体の鏡像17'については、面取り部Sの上側エッジE'のみならず下側エッジE'を視認することも可能である。熱遮蔽体の鏡像17'の開口のエッジ17'ae(図3参照)を目視により判別する場合には、面取り部Sの上側エッジE'よりも下側エッジE'のほうが視認しやすい場合がある。そこで図5に示すように、本実施形態においては、熱遮蔽体17の実像の下端部の上側エッジEから熱遮蔽体の鏡像17'の下端部の下側エッジE'までの距離Gを求め、当該距離Gからギャップ幅Gを算出する。この場合、ギャップ幅Gは、面取り部Sの高さ寸法hおよび幅寸法hを用いた以下の式(数2)より求めることができる。
こうして測定した現在のギャップ幅Gに基づいて石英ルツボ11の高さ方向の位置を調整してギャップ幅Gを適切な値に設定し直した後、シリコン単結晶の引き上げ工程が開始される。
熱遮蔽体17の開口17aのエッジの面取り寸法は、熱遮蔽体17を使用する前に予め測定しておけばよい。面取り寸法は熱遮蔽体17ごとに多少の加工ばらつきがあるので、実際に測定した面取り寸法を用いることでギャップ幅Gの測定精度を高めることができる。熱遮蔽体17を繰り返し使用しても面取り寸法はほとんど変化しないので、面取り寸法は熱遮蔽体17を最初に使用する前に測定しておけばよく、これにより面取り部Sの影響を考慮したギャップ幅Gの正確な算出が可能となる。熱遮蔽体17の面取り寸法はチャンバー10内に設置された状態ではなく単体の状態で測定されることが好ましい。
図6(a)〜(e)および図7は、熱遮蔽体17の下端部17bの面取り寸法を測定する方法の一例を説明するための図である。
図6(a)に示すように、熱遮蔽体17の下端部17bの面取り寸法の測定には非接触二次元レーザ距離計23を用いることができる。非接触二次元レーザ距離計23を用いて測定されたコーナー部の輪郭形状の測定データは二次元座標上に表示される。
次に図6(b)に示すように、コーナー部の側端面および下端面に第1近似直線LNおよび第2近似直線LNをそれぞれ設定する。次に図6(c)に示すように、第1近似直線LNと第2近似直線LNとがなす角度θがコーナー部の設計上の角度となるように第1近似直線LNと第2近似直線LNの角度をそれぞれ調整する。
次に図6(d)に示すように、第1近似直線LNと第2近似直線LNとの交点Pの位置を二次元座標の原点に合わせ、X軸に対する第1近似直線LNの角度と第2近似直線LNの角度とが等しくなるようにコーナー部の輪郭形状を二次元座標の原点を中心に回転させる。なお面取り加工前のコーナー部の角度が90度である場合、2本の近似直線の角度は共に45度となる。
次に、図6(e)に示すように、面取り始点Pと面取り終点Pとを結ぶ直線である第3近似直線LNを設定する。ここで、面取り始点Pは、測定値との偏差が例えば0.1mmとなる第1近似直線LN上の一点であり、面取り終点Pは、測定値との偏差が例えば0.1mmとなる第2近似直線LN上の一点である。その後、交点Pと面取り始点Pとの間の距離Dを面取り部の高さ寸法hとして求めることができ、交点Pと面取り終点Pとの間の距離Dを面取り部の幅寸法hとして求めることができる。
図7に示すように、熱遮蔽体17の下端面Sが水平ではなく少し傾斜しており、側端面Sと下端面Sからなる下側コーナーの角度が90度よりも小さい場合、上記図6に示した方法で面取り部Sの高さ寸法hをそのまま算出するとΔD=Dsinθ(θは水平面に対する下端面Sの傾斜角度)の分だけ実際とは違った値となる。この場合、交点Pと面取り始点Pとの間の距離DからΔDを差し引くことにより、面取り部Sの正しい高さ寸法hを求めることができる。また面取り部Sの正しい幅寸法hについてはh=Dsinθより求めることができる。
以上説明したように、本実施形態によるシリコン単結晶の製造方法は、観察領域内に存在する熱遮蔽体17の実像とシリコン融液の液面に映る熱遮蔽体の鏡像17'との間の実測距離を算出し、この実測距離から熱遮蔽体17の下端部の面取り部Sの影響を除去することにより、熱遮蔽体17の下端からシリコン融液2の液面までのギャップ幅Gを求めるので、熱遮蔽体17に対するシリコン融液2の液面位置の測定精度を高めることができる。また、熱遮蔽体17の面取り部Sの寸法を予め測定し、この面取り部Sの寸法の実測値を用いてギャップ幅Gを算出するので、熱遮蔽体17の面取り部Sの加工ばらつきの影響を抑えてギャップ幅Gを正確に求めることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては熱遮蔽体の下端部にC面取りが施されている場合を例に挙げたが、R面取りが施されている場合であってもよい。また上記実施形態においては初期液面位置の算出方法について説明したが、単結晶引き上げ工程中の液面位置の算出方法に適用することも可能である。
本発明によるギャップ幅の測定方法に対する評価試験を行った。評価試験には5基の単結晶製造装置A〜Eを使用し、各装置のチャンバー内に設置される熱遮蔽体としてはその下端の開口に面取り加工を施したものを用いた。なお設計上の面取り寸法はC1面取りとしたが、加工ばらつきの影響により実際の面取り寸法は装置ごとに異なる。熱遮蔽体の下端とシリコン融液の液面との間のギャップ幅Gを測定する評価試験は、装置A、Dでは4回、装置B、C、Eでは2回それぞれ行った。
各評価実験では、チャンバー内に設置した石英ルツボ内の原料を融解してシリコン融液を生成した後、熱遮蔽体の面取り形状を考慮しない従来の方法、石英ピンを用いる方法、および熱遮蔽体の面取り形状を考慮した本発明の方法による3通りの方法でシリコン融液のギャップ幅を同時に測定した。石英ピンを用いる方法は、従来技術として説明したように、融液面を覆う熱遮蔽部材の融液面に臨む端部に石英ピンを取り付け、この石英ピンが融液面に接触した位置を基準にしてギャップ幅を算出する方法である。この方法は測定精度が高いことから、ギャップ幅の真値として参照することができ、この値に近い測定結果ほど測定精度が高いということができる。
図8は、上記3通りの方法で測定したギャップ幅の測定結果を単結晶製造装置A〜Eのバッチ毎に示す棒グラフである。棒グラフの縦軸はギャップ幅の大きさの相対値であり、縦軸の1目盛は0.5mmである。縦軸の原点(0mmの位置)は絶対的な原点から一定距離離れた基準点を示しており、棒グラフが長いほどギャップ幅が相対的に大きいことを示している。
図8に示すように、単結晶製造装置A〜Eによらずいずれのバッチにおいても、従来の方法で測定されたギャップ幅の値は、石英ピンを用いる方法によって測定されたギャップ幅よりも大きくなり、真値に対する誤差が大きかった。一方、本発明の方法で測定されたギャップ幅の値は、石英ピンを用いる方法で測定されたギャップ幅の値とほとんど変わらなかった。すなわち、本発明によるギャップ幅の測定方法は、従来の方法よりも測定精度が高いことが明らかとなった。なおギャップ値の測定結果は装置間で互いに異なる傾向が見られたが、これは熱遮蔽体の面取り形状のばらつきや熱遮蔽体の取り付け状態などの測定条件が装置毎に少しずつ異なることによるものと推測される。
1 単結晶製造装置
2 シリコン融液
3 シリコン単結晶
10 チャンバー
10a メインチャンバー
10b プルチャンバー
10c ガス導入口
10d ガス排出口
10e 覗き窓
11 石英ルツボ
12 サセプタ
13 回転シャフト
14 シャフト駆動機構
15 ヒータ
16 断熱材
17 熱遮蔽体(実像)
17' 熱遮蔽体の鏡像
17'ae 熱遮蔽体の開口のエッジの鏡像
17a 熱遮蔽体の開口(実像)
17ae 熱遮蔽体の開口のエッジ(実像)
17b 熱遮蔽体の下端部
18 ワイヤー
19 ワイヤー巻き取り機構
20 CCDカメラ
21 画像処理部
22 制御部
23 非接触二次元レーザ距離計
D 熱遮蔽体の実像と鏡像との距離
面取り始点から交点までの距離
面取り終点から交点までの距離
熱遮蔽体の実像の面取り部の上側エッジ
熱遮蔽体の実像の面取り部の下側エッジ
' 熱遮蔽体の鏡像の面取り部の上側エッジ
' 熱遮蔽体の鏡像の面取り部の下側エッジ
ギャップ幅
熱遮蔽体の実像の上側エッジEから鏡像の上端エッジE'までの距離
熱遮蔽体の実像の上側エッジEから鏡像の下端エッジE'までの距離
面取り部の高さ寸法
面取り部の幅寸法
LN 第1近似直線
LN 第2近似直線
LN 第3近似直線
第1近似直線と第2近似直線との交点
面取り始点
面取り終点
側端面
下端面
面取り部(角面)
θ シリコン融液の視認角度
θ 面取り角度

Claims (10)

  1. シリコン融液が収容されたルツボの上方であってシリコン単結晶の引き上げ経路を除いた領域を覆う熱遮蔽体を配置し、前記シリコン融液から前記シリコン単結晶をチョクラルスキー法により引き上げる際、前記シリコン単結晶が前記熱遮蔽体の下端に設けられ、下側コーナーに面取り加工が施された円形の開口を通過して上方に引き上げられるシリコン単結晶の製造方法であって、
    前記シリコン融液の斜め上方から前記開口を通して見える前記シリコン融液を観察したときの観察領域内に存在する、前記熱遮蔽体の開口の実像から前記シリコン融液の液面に映る前記熱遮蔽体の開口に対応する鏡像までの実測距離を算出し、
    前記実測距離の半値から前記熱遮蔽体に形成された面取り部の影響を除去した補正距離を算出し、
    前記補正距離を用いて前記熱遮蔽体の下端から前記シリコン融液の液面までのギャップ幅を求めることを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  2. 前記熱遮蔽体の前記面取り部の上端エッジの実像から前記シリコン融液の液面に映る前記上端エッジに対応する鏡像までの距離Gを前記実測距離とし、前記面取り部の高さ寸法をhとするとき、
    前記ギャップ幅Gを、
    により求める、請求項1に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  3. 前記熱遮蔽体の前記面取り部の上端エッジの実像から前記シリコン融液の液面に映る前記熱遮蔽体の前記面取り部の下端エッジに対応する鏡像までの距離Gを前記実測距離とし、前記面取り部の高さ寸法をh、前記面取り部の幅寸法をh、前記シリコン単結晶の引き上げ方向に対する前記シリコン融液の視認角度θとするとき、
    前記ギャップ幅Gを、
    により求める、請求項1に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  4. 前記ルツボ内に充填された固体原料を融解してシリコン融液を生成する工程と、
    前記シリコン融液の液面に種結晶を着液させる工程と、
    前記種結晶を引き上げてシリコン単結晶を育成する工程とを備え、
    前記熱遮蔽体の下端から前記シリコン融液の液面までのギャップ幅を求める工程は、前記シリコン融液を生成した後であって前記種結晶を着液させる前に行う、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  5. 前記シリコン融液を生成する前に、前記熱遮蔽体の前記面取り部の寸法を予め測定する、請求項1ないし4のいずれか一項に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  6. 非接触二次元レーザ距離計を用いて前記面取り部の寸法を測定する、請求項5に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  7. 前記シリコン単結晶の引き上げ軸方向に対する前記シリコン融液の視認角度θは、前記面取り部の面取り角度θよりも小さい、請求項1ないし6のいずれか一項に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  8. 前記面取り部の面取り角度θは45度である、請求項7に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  9. 前記シリコン単結晶の引き上げ方向に対する前記シリコン融液の視認角度θは10度以上40度以下である、請求項7または8に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  10. 前記シリコン融液の斜め上方から前記開口を通して見える前記シリコン融液をカメラで撮影し、前記熱遮蔽体の前記開口の実像および前記シリコン融液の液面に映る前記熱遮蔽体の前記開口に対応する鏡像を含む撮影画像を処理することにより、前記熱遮蔽体の下端から前記シリコン融液の液面までの前記ギャップ幅を求める、請求項1ないし9のいずれか一項に記載のシリコン単結晶の製造方法。
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