JP6464940B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の圧縮比を変更可能な可変圧縮機構を備えた車両の制御装置に関する。
例えば、特許文献1には、可変圧縮比機構を備えた内燃機関において、運転状態に応じて圧縮比を可変制御するとともに、所定のフィードバック制御条件が成立すると、空燃比が目標空燃比となるように空燃比フィードバック制御を実施する制御装置が開示されている。
国際公開第2009/060997号
この特許文献1に開示されるように、圧縮比の可変制御と空燃比フィードバック制御を実施可能な内燃機関は一般的である。
ここで、ハイブリッド車両やアイドリングストップを行ういわゆるアイドルストップ車両では、車両の運転中に内燃機関の自動停止、自動再始動が発生する。このような内燃機関の再始動時においては、再始動から空燃比フィードバック制御が実施可能となるまで触媒の転化率が悪化し、HC(ハイドロカーボン)の排出量が増加する。
そのため、車両運転中に内燃機関の再始動が頻繁に発生する車両にあっては、再始動時のHCの発生量を低減することが望まれている。
本発明の車両の制御装置は、車両の駆動輪の駆動源となり、所定の停止条件が成立すると停止し、停止中に所定の再始動条件が成立すると再始動する内燃機関と、上記内燃機関の圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構と、を備え、空燃比センサが活性化している上記内燃機関には、当該内燃機関の空燃比フィードバック制御が開始されるまで、目標圧縮比を運転状態に応じて決まる通常時目標圧縮比以下に設定することを特徴としている。
本発明によれば、内燃機関の再始動時に燃焼室から排出されるHCを低減することができる。
本発明が適用されるハイブリッド車両のシステム構成を模式的に示した説明図。 本発明が適用される内燃機関を模式的に示した説明図。 エンジン再始動時の各種のパラメータの挙動の一例を示すタイミングチャート。 本発明の第1実施例における圧縮比の制御の流れを示すフローチャート。 基本目標圧縮比算出マップ。 圧縮比補正率算出マップ。 圧縮比補正率算出マップ。 本発明の第2実施例における圧縮比の制御の流れを示すフローチャート。 本発明の第3実施例における圧縮比の制御の流れを示すフローチャート。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明が適用されたハイブリッド車両のシステム構成を模式的に示した説明図である。
ハイブリッド車両は、駆動源として直列4気筒のエンジン(内燃機関)1とモータ/ジェネレータ2と、エンジン1とモータ/ジェネレータ2の動力をディファレンシャルギヤ3を介して駆動輪4に伝達する自動変速機5と、エンジン1に接続された排気通路6と、排気通路6に設けられた排気浄化用の触媒7(例えば三元触媒)と、エンジン1とモータ/ジェネレータ2との間に配置された第1クラッチ8と、モータ/ジェネレータ2と駆動輪4との間に配置された第2クラッチ9と、を備えている。ハイブリッド車両のパワートレーンにおいて、エンジン1に対しモータ/ジェネレータ2及び自動変速機5はタンデムに配置されている。
本実施例におけるエンジン1は、図2に示すように、ピストン41の上死点位置を変更することで機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構42を有している。
可変圧縮比機構42は、ピストン41とクランクシャフト43のクランクピン44とを複数のリンクで連係した複リンク式ピストンクランク機構を利用したものであって、クランクピン44に回転可能に装着されたロアリンク45と、ロアリンク45とピストン41とを連結するアッパリンク46と、偏心軸部47aが設けられたコントロールシャフト47と、偏心軸部47aとロアリンク45とを連結するコントロールリンク48と、を有している。
クランクシャフト43は、第1軸受ブラケット49によってシリンダブロック50に回転可能に支持されている。
ロアリンク45は、ピストン41の下方に位置し、その中央部においてクランクシャフト43のクランクピン44に回転可能に取り付けられている。
アッパリンク46は、一端がピストンピン51に回転可能に連結され、他端が第1連結ピン52によりロアリンク45の一端側に回転可能に連結されている。
コントロールリンク48は、ロアリンク45の運動を制限するものであって、一端がコントロールシャフト47の偏心軸部47aに回転可能に連結され、他端が第2連結ピン53によりロアリンク45の他端側に回転可能に連結されている。
コントロールシャフト47は、クランクシャフト43の下方に位置し、クランクシャフト43と平行に配置され、かつシリンダブロック50に回転可能に支持されている。コントロールシャフト47は、第1軸受ブラケット49と第2軸受ブラケット54との間に回転可能に支持される。コントロールシャフト47の偏心軸部47aは、コントロールシャフト47の回転中心に対して偏心している。
コントロールシャフト47は、歯車機構55を介して電動モータからなるアクチュエータ56によって回転駆動され、その回転位置が制御されている。アクチュエータ56は、後述するECM12からの指令に基づき制御される。
アクチュエータ56によりコントロールシャフト47の回転位置を変更することで、コントロールリンク48の揺動支点となる偏心軸部47aの位置が変化する。これにより、ロアリンク45の姿勢が変化し、ピストン41のピストンモーション(ストローク特性)、すなわちピストン41の上死点位置及び下死点位置の変化を伴って、エンジン1の圧縮比が連続的に変更される。
モータ/ジェネレータ2は、ロータに永久磁石を用いた同期型モータからなり、モータとして作用(いわゆる「力行」)するとともに、ジェネレータ(発電機)としても作用(いわゆる「回生」)するものであり、エンジン1と自動変速機5との間に位置している。このモータ/ジェネレータ2は、車両減速時に制動エネルギを回生して回収できるほか、後述するHEVモードでは、エンジン1の余剰のエネルギを電力として回収することが可能である。
第1クラッチ8は、例えば常閉型の乾式単板クラッチあるいは湿式多板クラッチからなり、エンジン1とモータ/ジェネレータ2との間を切り離し可能に結合している。第1クラッチ8は、後述するHCM11からの第1クラッチ制御指令に基づいて、締結及び解放が制御されている。
自動変速機5は、複数の摩擦要素(クラッチやブレーキ等)を選択的に締結または解放することで、これら摩擦要素の締結・解放の組み合わせにより、例えば前進7速後退1速等の変速段を実現するものである。
第2クラッチ9は、自動変速機5内にある既存の前進変速段選択用の摩擦要素または後退変速段選択用の摩擦要素などを流用したものであって、実質的に自動変速機5の内部に構成されたものである。第2クラッチ9は、後述するATCU15からの第2クラッチ制御指令に基づいて、締結及び解放が制御されている。
なお、第2クラッチ9として、上述した第1クラッチ8と同様に、湿式多板クラッチあるいは乾式単板クラッチを用いることも可能である。また、自動変速機5としては、上記のような有段式のものに限られず、無段変速機であってもよい。
このハイブリッド車両は、車両を統合制御するハイブリッドコントローラモジュール(HCM)11、エンジンコントロールモジュール(ECM)12、バッテリコントローラ(BC)13、モータコントローラ(MC)14及びオートマチックトランスミッションコントロールユニット(ATCU)15を有している。HCM11は、情報交換が可能なCAN通信線16(図1中に破線で示す)を介して、ECM12、BC13、MC14及びATCU15と接続されている。
ECM12には、クランクシャフト43のクランク角度と共にエンジン回転数を検知可能なクランク角センサ17、触媒7の上流側における排気温度を検知する温度センサ18、触媒7の上流側の空燃比を検知する空燃比センサ19、吸入空気量を検知するエアフローメータ20、運転者によるアクセルペダル(図示せず)の踏み込み量を検知するアクセルペダルセンサ21、車速を検知する車速センサ22、エンジン1の冷却水温を検知する水温センサ23、上述したコントロールシャフト47の回転位置(回転角)を検知する角度位置センサ24等からの出力信号が入力されている。本実施例における空燃比センサ19は、空燃比の値に応じた出力が得られる広域型空燃比センサであるが、空燃比のリッチ、リーンのみを検知する酸素センサを用いることも可能である。なお、ECM12に入力された各センサからの情報は、CAN通信線16を介してHCM11に出力されている。
そして、ECM12は、HCM11からの目標エンジントルク指令等に応じて、燃料噴射弁(図示せず)、点火プラグ(図示せず)、可変圧縮比機構42のアクチュエータ56等へ制御信号を出力して、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期、機関回転数、圧縮比等を統括的に制御する。
BC13は、バッテリ25の充電量(SOC)を監視するものであって、HCM11にバッテリ25の充放電状態に関する情報を出力している。
MC14は、HCM11からの目標モータトルク指令等に応じて、インバータ26を介してモータ/ジェネレータ2を制御している。
ATCU15には、アクセルペダルの踏み込み量からアクセル開度を検知するアクセルペダルセンサ21、車速を検知する車速センサ22等からの信号が入力されている。そして、ATCU15は、HCM11からの変速制御指令に応じて、自動変速機5の変速制御を実施する。
なお、目標エンジントルク指令、目標モータトルク指令、変速制御指令(第2クラッチ制御指令)、第1クラッチ制御指令等の各種指令信号は、運転状態に応じて算出されるものである。
上記のパワートレーンにおいては、モータ/ジェネレータ2の動力のみを動力源として走行する電気自動車走行モード(EVモード)と、エンジン1をモータ/ジェネレータ2とともに動力源に含みながら走行するハイブリッド走行モード(HEVモード)と、が可能である。
例えば、停車状態からの発進時などを含む低負荷・低車速時には、EVモードが要求されるが、このEVモードでは、エンジン1からの動力が不要であるからこれを停止させておくとともに第1クラッチ8を解放し、かつ第2クラッチ9を締結させて自動変速機5を動力伝達状態にする。つまり、EVモードでは、モータ/ジェネレータ2のみによって車両の走行がなされる。
また、例えば、高速走行時や高負荷走行時などではHEVモードが要求されるが、このHEVモードでは、第1クラッチ8及び第2クラッチ9をともに締結し、自動変速機5を動力伝達状態にする。つまり、HEVモードでは、エンジン1からの出力回転及びモータ/ジェネレータ2からの出力回転の双方が自動変速機5に入力されることとなり、双方によるハイブリッド走行がなされる。
従って、HEVモードからEVモードへ遷移するときエンジン1は停止し、EVモードからHEVモードへ遷移するときエンジン1は始動することになる。
なお、EVモードからHEVモードへ遷移するときには、第1クラッチ8を締結し、モータ/ジェネレータ2のトルクを用いてエンジン1の始動が行われる。また、このとき第1クラッチ8の伝達トルク容量を可変制御してスリップ締結させることにより、円滑なモードの遷移が可能である。
ここで、エンジン1は、始動時に燃料噴射量を増量するいわゆる燃料増量を行う必要があるなど、始動後一定期間は空燃比を所定の目標空燃比(例えば理論空燃比)となるように燃料噴射量を制御するいわゆる空燃比フィードバック制御を実施することができない。そのため、空燃比が触媒7の転化率の高い理論空燃比付近から外れた値となり、触媒7での転化率が悪化して、HC(ハイドロカーボン)の排出量が増加することになる。
つまり、車両の運転中、換言すれば空燃比センサ19が活性化している状況で、エンジン1を再始動させる機会が相対的に増加するハイブリッド車両においては、エンジン1の再始動時にHCの排出量を抑制することが重要となる。
HCは、エンジン1の燃焼室壁面近傍の火炎が形成されないいわゆる消炎層(クエンチ層)から主として排出される。従って、S/V比が小さくなり、燃焼室の容積が相対的に大きくなるほど、燃焼室から排出される排気中のHCは減少する。つまり、圧縮比が低下するほど、S/V比が小さくなり、総じて排気中のHCが減少することになる。
そこで、空燃比センサ19が活性化しているようなエンジン1の再始動時で、少なくともエンジン1の空燃比フィードバック制御ができないときには、エンジン1の目標圧縮比を運転状態に応じて決まる通常時目標圧縮比よりも低く設定する。
これにより、エンジン1の再始動時に、燃焼室から排出されるHCを低減することができる。
また、エンジン1の再始動時、負荷が高いほど吸入空気量が多くなり、排気ガス量が多くなるが、エンジン再始動時の圧縮比を通常時目標圧縮比以下に設定することで、排気ガス量が増加してもがエンジン再始動時におけるHCの排出量を低減することができる。
図3は、エンジン再始動時の各種のパラメータの挙動の一例を示すタイミングチャートである。図3においては、エンジン回転数、吸入負圧、空燃比、目標圧縮比、HCの排出量を対比して示している。
時刻t1において、運転モードがEVモードからHEVモードに切り替わり、エンジン1が再始動する。エンジン回転数は時刻t1から上昇する。吸入負圧は、エンジン1が再始動することにより大気圧よりも低下する。
空燃比は、エンジン1の再始動を行うと燃料噴射量の始動時増量等によりリッチ側に一旦は振れるが、その後は理論空燃比に収束する。
目標圧縮比は、本実施例では、図3中に実線で示すように、空燃比フィードバック制御が開始される時刻t2のタイミングまではエンジン1の再始動時における目標圧縮比である始動時目標圧縮比を用い、時刻t2以降は通常時目標圧縮比を用いている。なお、図3中に一点鎖線で示す目標圧縮比については後述する。
図3においては、HCの排出量として、エンジン1から排出(燃焼室から排出)されるエンジンアウトHCと、触媒7下流のテールパイプから排出されるテールパイプHCと、が合わせて図示されている。
図3中に実線(特性線A1)で示すHCの排出量は、空燃比フィードバック制御が開始される時刻t2のタイミングで目標圧縮比を始動時目標圧縮比から通常時目標圧縮比に切り替えた場合のエンジンアウトHCを示している。
図3中に太実線(特性線B1)で示すHCの排出量は、空燃比フィードバック制御が開始される時刻t2のタイミングで目標圧縮比を始動時目標圧縮比から通常時目標圧縮比に切り替えた場合のテールパイプHCを示している。
図3中に一点鎖線(特性線A2)で示すHCの排出量は、エンジン1が始動する時刻t1のタイミングから目標圧縮比を通常時目標圧縮比とした場合のエンジンアウトHCを示している。
図3中に太一点鎖線(特性線B2)で示すHCの排出量は、エンジン1が始動する時刻t1のタイミングから目標圧縮比を通常時目標圧縮比とした場合のテールパイプHCを示している。
図3中に破線(特性線A3)及び太破線(特性線B3)で示すHCの排出量については後述する。
図3に示すように、エンジン1の再始動時、エンジン1の空燃比フィードバック制御が開始されるまで目標圧縮比を通常時目標圧縮比以下となる始動時目標圧縮比にすることで、エンジン1の再始動時にエンジンアウトHCを相対的に低下させることができ、その結果テールパイプHCについても相対的に低下させることができる。
図4は、本発明の第1実施例における圧縮比の制御の流れを示すフローチャートである。
S11では、エンジン1の再始動後、空燃比フィードバック制御が開始されたか否かを判定し、空燃比フィードバック制御が開始されていなければS12へ進み、空燃比フィードバック制御が開始されていればS13へ進む。
S12、S13では、エンジン1の目標圧縮比を、エンジン負荷と冷却水温度に応じて算出する。
始動時目標圧縮比及び通常時目標圧縮比は、例えば、図5に示す基本目標圧縮比算出マップと、図6に示す圧縮比補正率算出マップと、を用いて算出される。
図5に示す基本目標圧縮比算出マップからは、基本目標圧縮比が算出される。図5における実線は、エンジン負荷に応じて算出される始動時基本目標圧縮比を示す特性線である。図5における破線は、エンジン負荷に応じて算出される通常時基本目標圧縮比を示す特性線である。ここで、エンジン負荷としては、例えばアクセルペダルセンサ21からの信号が利用される。
同一のエンジン負荷(同一の運転条件)であれば始動時基本目標圧縮比は、通常時基本目標圧縮比以下となるよう設定されている。また、エンジン負荷が高いほど、始動時基本目標圧縮比は低くなるよう設定される。
なお、基本目標圧縮比算出マップは、吸入空気量と目標圧縮比とを対応させて設定することも可能である。この場合の吸入空気量と目標圧縮比の相関は、図5に示す基本目標圧縮比算出マップと略同様の傾向となる。つまり、同一の吸入空気量(同一の運転条件)であれば始動時基本目標圧縮比は、通常時基本目標圧縮比以下となるよう設定される。また、吸入空気量が多いほど、始動時基本目標圧縮比は低くなるよう設定される。
図6に示す圧縮比補正率算出マップからは、圧縮比補正率が算出される。図6における実線は、冷却水温度(水温)に応じて算出される始動時圧縮比補正率を示す特性線である。図6における破線は、冷却水温度(水温)に応じて算出される通常時圧縮比補正率を示す特性線である。
冷却水温度が低いほど、また、冷却水温度が高いほど始動時圧縮比補正率は小さくなるよう設定される。
また、始動時圧縮比補正率は、例えば、触媒7の上流側の排気温度に応じて算出することも可能である。この場合には、図7に示すような圧縮比補正率算出マップを用い、その時点における触媒7の上流側の排気温度(触媒入口温度)から圧縮比補正率を算出する。
図7における実線は、触媒入口温度に応じて算出される始動時圧縮比補正率を示す特性線である。図7における破線は、触媒入口温度に応じて算出される通常時圧縮比補正率を示す特性線である。
触媒入口温度が低いほど、始動時圧縮比補正率は小さくなるよう設定される。
通常時目標圧縮比は、通常時基本目標圧縮比に通常時圧縮比補正率を乗じることで算出される。始動時目標圧縮比は、始動時基本目標圧縮比に始動時圧縮比補正率を乗じることで算出される。
エンジン1の再始動時、冷却水温度や触媒7の上流側の排気温度が低くなるほどHCの排出量が増加しやすくなるが、冷却水温度や触媒7の上流側の排気温度が低くなるほどエンジン1の再始動時の圧縮比を低下させているのでHCの排出量を効果的に低減できる。
以下、本発明の他の実施例について説明するが、上述した第1実施例と同一の構成要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本発明の第2実施例は、上述した第1実施例と略同一構成となっているが、空燃比センサ19が活性化しているようなエンジン1の再始動時において、エンジン1の再始動から空燃比が予め設定された所定範囲内の値となるまで目標圧縮比を通常時目標圧縮比以下となる始動時目標圧縮比に設定する。
図8は、本発明の第2実施例における圧縮比の制御の流れを示すフローチャートである。
S21では、エンジン1の停止要求の有無を判定する。停止要求がある場合にはS22へ進み、停止要求がない場合にはS23へ進む。すなわち、運転モードをHEVモードからEVモードに切り替える要求がある場合にはS22へ進み、運転モードをHEVモードからEVモードに切り替える要求がない場合にはS23へ進む。
S22では、エンジン停止要求フラグfεを「1」としてS23へ進む。
S23では、エンジン1の再始動後、空燃比フィードバック制御が開始されたか否かを判定し、空燃比フィードバック制御が開始されていなければS24へ進み、空燃比フィードバック制御が開始されていればS25へ進む。
S25では、エンジン停止要求フラグfεが「1」となっているか否かを判定し、「1」であればS26へ進み、「1」でなければS28へ進む。
S26では、空燃比センサ19で検知された空燃比が予め設定された所定値よりも大きくなっているか否かを判定し、所定値よりも大きい場合にはS24へ進み、所定値以下の場合はS27へ進む。
エンジン1の再始動時には、図3に示したように、検出される空燃比はリーン側からリッチ側に大きく振れた後に理論空燃比に収束する。そこで、S26では、エンジン1の再始動時にリッチ側に大きく振れた空燃比が理論空燃比に向かって十分に近づいたか否かを判定している。つまり、S26では、空燃比フィードバック制御開始後、空燃比が予め設定された理論空燃比を含む所定範囲内の値となったか否かを判定し、この所定範囲内の値となっている場合にS27へ進む。S27では、エンジン停止要求フラグfεを「0」としてS28へ進む。
S24、S28では、上述した第1実施例と同様に、エンジン1の目標圧縮比を算出する。従って、S24において算出される始動時目標圧縮比は、同一の運転条件であれば、S28で算出される通常時目標圧縮比以下の値となる。
このような第2実施例においても、上述した第1実施例と略同様の作用効果を奏することができる。
また、第2実施例では、空燃比フィードバック制御開始後に空燃比が予め設定された理論空燃比を含む所定範囲内の値となるまで目標圧縮比を始動時目標圧縮比としているが、図3中に一点鎖線で示す目標圧縮比のように、空燃比フィードバック制御開始後、空燃比が概略理論空燃比となるまで目標圧縮比を始動時目標圧縮比としてもよい。すなわち、S26における所定値を理論空燃比に置き換えることも可能である。この場合のHCの排出量は、図3中の破線(特性線A3)及び太破線(特性線B3)のようになる。
図3中に破線(特性線A3)で示すHCの排出量は、空燃比が理論空燃比となる時刻t3のタイミングで目標圧縮比を始動時目標圧縮比から通常時目標圧縮比に切り替えた場合のエンジンアウトHCを示している。
図3中に太破線(特性線B3)で示すHCの排出量は、空燃比が理論空燃比となる時刻t3のタイミングで目標圧縮比を始動時目標圧縮比から通常時目標圧縮比に切り替えた場合のテールパイプHCを示している。
このように、空燃比が理論空燃比なる時刻t3のタイミングで目標圧縮比を始動時目標圧縮比から通常時目標圧縮比に切り替えると、エンジン1の再始動時におけるエンジンアウトHC及びテールパイプHCを相対的に一層低下させることができる。
次に、本発明の第3実施例について説明する。本発明の第3実施例は、上述した第1実施例と略同一構成となっているが、空燃比センサ19が活性化しているようなエンジン1の再始動時において、エンジン1の再始動から空燃比が予め設定された所定範囲内の値になると想定されるまでの所定期間の間、目標圧縮比を通常時目標圧縮比以下となる始動時目標圧縮比に設定する。
図9は、本発明の第3実施例における圧縮比の制御の流れを示すフローチャートである。
S31では、エンジン1の停止要求の有無を判定する。停止要求がある場合にはS32へ進み、停止要求がない場合にはS33へ進む。すなわち、運転モードをHEVモードからEVモードに切り替える要求がある場合にはS32へ進み、運転モードをHEVモードからEVモードに切り替える要求がない場合にはS33へ進む。
S32では、カウンタのカウント値を「0」とし、クリアする。
S33では、エンジン1の始動要求の有無を判定する始動要求がある場合にS34へ進み、始動要求がない場合には今回のルーチンを終了する。すなわち、運転モードをEVモードからHEVモードに切り替える要求がある場合にはS34へ進み、運転モードをEVモードからHEVモードに切り替える要求がない場合には今回のルーチンを終了する。
S34では、カウンタのカウント値が予め設定された所定値未満であるか否かを判定し、カウント値が所定値未満である場合にはS35へ進み、カウント値が所定値以上である場合にはS37へ進む。
エンジン1の再始動時には、図3に示したように、検出される空燃比はリーン側からリッチ側に大きく振れた後に理論空燃比に収束する。そこで、S34は、エンジン1の再始動時にリッチ側に大きく振れた空燃比が理論空燃比に向かって十分に近づいたか否かを判定している。つまり、S34では、エンジン1の再始動から空燃比が予め設定された理論空燃比を含む所定範囲内の値になると想定される所定期間が経過したか否かを判定している。従って、S34においてカウント値と比較される所定値は、エンジン1の始動後に空燃比が理論空燃比を含む所定範囲内の値になると想定される所定期間に相当するものである。S35では、始動時目標圧縮比を算出する。S36では、カウンタのカウント値を一つカウントアップする。
S35、S37では、上述した第1実施例と同様に、エンジン1の目標圧縮比を算出する。従って、S35において算出される始動時目標圧縮比は、同一の運転条件であれば、S37で算出される通常時目標圧縮比以下の値となる。
このような第3実施例においても、上述した第1実施例と略同様の作用効果を奏することができる。
また、この第3実施例では、エンジン1の再始動時において、エンジン1の再始動から空燃比が予め設定された理論空燃比を含む所定範囲内の値になると想定されるまでの所定期間の間、目標圧縮比を始動時目標圧縮比としているが、空燃比フィードバック制御開始後に空燃比が概略理論空燃比になると想定される所定期間の間、目標圧縮比を始動時目標圧縮比としてもよい。この場合のHCの排出量は、図3中の破線(特性線A3)及び太破線(特性線B3)のようになり、エンジン1の再始動時におけるエンジンアウトHC及びテールパイプHCを相対的に一層低下させることができる。
なお、本願発明は、上述した各実施例のように、可変圧縮比機構を備えた内燃機関と電動モータとを有するハイブリッド車両に対してのみ適用可能なものではなく、例えば、圧縮比を可変可能なエンジンを備えてアイドルストップを実施するような車両に対しても適用可能である。
すなわち、所定のアイドルストップ解除条件(例えば、アイドルストップ中にブレーキオフ、アクセルオン等になる)が成立して、排気通路の触媒上流側に位置する空燃比センサが活性化しているようなエンジンの再始動時に、上述した各実施例のように圧縮比を制御しても、上述した各実施例と略同様の作用効果を奏することができる。
1…エンジン
2…モータ/ジェネレータ
5…自動変速機
6…排気通路
7…触媒
8…第1クラッチ
9…第2クラッチ
19…空燃比センサ
20…エアフローメータ
21…アクセルペダルセンサ
23…水温センサ
42…可変圧縮比機構

Claims (7)

  1. 車両の駆動輪の駆動源となり、所定の停止条件が成立すると停止し、停止中に所定の再始動条件が成立すると再始動する内燃機関と、
    上記内燃機関の圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構と、を備え、
    空燃比センサが活性化している上記内燃機関の再始動時には、当該内燃機関の空燃比フィードバック制御が開始されるまで、目標圧縮比を運転状態に応じて決まる通常時目標圧縮比以下に設定することを特徴とする車両の制御装置。
  2. 上記内燃機関の再始動から空燃比が予め設定された所定範囲内の値となるまで、上記目標圧縮比を上記通常時目標圧縮比以下に設定する請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 上記内燃機関の再始動から空燃比が概略理論空燃比となるまで、上記目標圧縮比を上記通常時目標圧縮比以下に設定する請求項1に記載の車両の制御装置。
  4. 上記内燃機関の再始動から空燃比が予め設定された所定範囲内の値になると想定されるまでの所定期間の間、上記目標圧縮比を上記通常時目標圧縮比以下に設定する請求項1に記載の車両の制御装置。
  5. 再始動時の吸入空気量が多くなるほど上記内燃機関の再始動時における目標圧縮比を低くすることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  6. 再始動時の負荷が高くなるほど上記内燃機関の再始動時における目標圧縮比を低くすることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  7. 再始動時の冷却水温度もしくは排気通路に配置された触媒の上流側の排気温度が低くなるほど上記内燃機関の再始動時における目標圧縮比を低くすることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
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