JP6462550B2 - 固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法 - Google Patents

固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法に関する。
従来、固体撮像装置は、撮像画素(以下、単に、「画素」と記載する)毎に入射光を信号電荷に光電変換して蓄積する光電変換素子と、光電変換された信号電荷を処理する画素トランジスタとを備える。また、近年の固体撮像装置は、複数の光電変換素子が画素トランジスタを共有することで、多画素化を可能としている。
かかる固体撮像装置は、一般に、2次元に配列される複数の単位画素セルを備える。各単位画素セルは、それぞれ複数個の画素を備え、各画素に設けられる光電変換素子が、いずれか一つの画素に設けられる画素トランジスタを共有することによって、多画素化を可能としている。
このように、単位画素セルは、画素トランジスタが設けられる画素と、画素トランジスタが設けられない画素とを備える。そして、画素トランジスタが設けられる画素と、画素トランジスタが設けられない画素とは、レイアウトが異なり、これに起因して検出される暗電流が異なる。
一般的には、画素トランジスタが設けられない画素は、画素トランジスタが設けられる画素よりも多くの暗電流が検出される傾向があり、撮像画像の画質を劣化させる原因となる。
特開2006−074009号公報
一つの実施形態は、撮像画像の画質の劣化を抑制することができる固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法を提供することを目的とする。
一つの実施形態によれば、固体撮像装置が提供される。固体撮像装置は、2次元に配列される単位画素セル内に調整領域を備える。調整領域は、単位画素セル内の複数の画素のうち、画素トランジスタが設けられる画素、または、画素トランジスタが設けられる画素以外の画素に設けられる。また、調整領域は、不純物がドープされて画素内に生じる電子の数を調整する。
図1は、第1の実施形態に係る固体撮像装置を備えるデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。 図2は、第1の実施形態に係る固体撮像装置の概略構成を示すブロック図である。 図3は、第1の実施形態に係る単位画素セル内のレイアウトを示す説明図である。 図4は、第1の実施形態に係る単位画素セルの模式的な断面を示す説明図である。 図5は、第1の実施形態に係る固体撮像装置の製造工程を示す説明図である。 図6は、第2の実施形態に係る単位画素セル内のレイアウトを示す説明図である。 図7は、第2の実施形態に係る単位画素セルの模式的な断面を示す説明図である。 図8は、第3の実施形態に係る画素アレイを示す説明図である。 図9は、第3の実施形態に係る単位画素セルのレイアウトを示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、実施形態に係る固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法について詳細に説明する。なお、これらの実施形態により本発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る固体撮像装置14を備えるデジタルカメラ1の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、デジタルカメラ1は、カメラモジュール11と後段処理部12とを備える。
カメラモジュール11は、撮像光学系13と固体撮像装置14とを備える。撮像光学系13は、被写体からの光を取り込み、被写体像を結像させる。固体撮像装置14は、撮像光学系13によって結像される被写体像を撮像し、撮像によって得られた画像信号を後段処理部12へ出力する。かかるカメラモジュール11は、デジタルカメラ1以外に、例えば、カメラ付き携帯端末などの電子機器に適用される。
後段処理部12は、ISP(Image Signal Processor)15、記憶部16および表示部17を備える。ISP15は、固体撮像装置14から入力される画像信号の信号処理を行う。かかるISP15は、例えば、ノイズ除去処理、欠陥画素補正処理、解像度変換処理などの高画質化処理を行う。
そして、ISP15は、信号処理後の画像信号を記憶部16、表示部17およびカメラモジュール11内の固体撮像装置14が備える後述の信号処理回路21(図2参照)へ出力する。ISP15からカメラモジュール11へフィードバックされる画像信号は、固体撮像装置14の調整や制御に用いられる。
記憶部16は、ISP15から入力される画像信号を画像として記憶する。また、記憶部16は、記憶した画像の画像信号をユーザの操作などに応じて表示部17へ出力する。表示部17は、ISP15あるいは記憶部16から入力される画像信号に応じて画像を表示する。かかる表示部17は、例えば、液晶ディスプレイなどである。
次に、図2を参照してカメラモジュール11が備える固体撮像装置14について説明する。図2は、第1の実施形態に係る固体撮像装置14の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、固体撮像装置14は、イメージセンサ20と、信号処理回路21とを備える。
ここでは、イメージセンサ20は、入射光を光電変換する画素における入射光が入射する側の面に配線層が形成される所謂表面照射型CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサである場合について説明する。なお、実施形態に係るイメージセンサ20は、表面照射型CMOSイメージセンサに限定するものではなく、裏面照射型CMOSイメージセンサであってもよい。
イメージセンサ20は、周辺回路22と、画素アレイ23とを備える。また、周辺回路22は、垂直シフトレジスタ24、タイミング制御部25、CDS(相関二重サンプリング)26、ADC(アナログデジタル変換部)27、およびラインメモリ28を備え、これらは主にアナログ回路で構成される。
画素アレイ23は、イメージセンサ20の撮像領域に設けられる。かかる画素アレイ23は、画素毎に光電変換素子を含む2画素を1セットとする単位画素セルが水平方向(行方向)および垂直方向(列方向)へ2次元アレイ状(マトリクス状)に配列されている。
そして、単位画素セルは、各画素の光電変換素子が入射光量に応じた信号電荷(例えば、電子)を発生させて、各画素内の電荷蓄積領域に蓄積する。また、単位画素セルは、光電変換素子に蓄積された信号電荷を出力するなどの処理を行う画素トランジスタを備える。画素トランジスタは、単位画素セル内の2画素のいずれか一方に設けられ、2つの光電変換素子によって共有される。
そして、第1の実施形態に係る単位画素セルは、調整領域をさらに備える。調整領域は、入射光とは無関係に画素内に生じる電子の数(以下、単に電子と記載する場合がある)を調整することで、電子に起因する暗電流を画素間で略均等にする。
これにより、固体撮像装置14は、画素間で検出される暗電流差を低減することができ、暗電流差に起因する撮像画像の輝度ムラや白傷などの画質の劣化を抑制することができる。なお、かかる調整領域については、図3以降を参照して後述する。
タイミング制御部25は、垂直シフトレジスタ24、CDS26、ADC27およびラインメモリ28に対して動作タイミングの基準となるパルス信号を出力する処理部である。垂直シフトレジスタ24は、アレイ(行列)状に2次元配列された複数の画素の中から信号電荷を読み出す画素を行単位で順次選択するための選択信号を画素アレイ23へ出力する処理部である。
画素アレイ23は、垂直シフトレジスタ24から入力される選択信号によって行単位で選択される各光電変換素子に蓄積された信号電荷を、各画素の輝度を示す画素信号として光電変換素子からCDS26へ出力する。
CDS26は、画素アレイ23から入力される画素信号から、相関二重サンプリングによってノイズを除去してADC27へ出力する処理部である。ADC27は、CDS26から入力されるアナログの画素信号をデジタルの画素信号へ変換してラインメモリ28へ出力する処理部である。ラインメモリ28は、ADC27から入力される画素信号を一時的に保持し、画素アレイ23における画素の行毎に信号処理回路21へ出力する処理部である。
信号処理回路21は、ラインメモリ28から入力される画素信号に対して所定の信号処理を行って後段処理部12へ出力する処理部であり、主にデジタル回路で構成される。信号処理回路21は、画素信号に対して、例えば、レンズシェーディング補正、傷補正、ノイズ低減処理などの信号処理を行う。
このように、イメージセンサ20では、画素アレイ23に配置される複数の画素が入射光を受光量に応じた量の信号電荷へ光電変換して蓄積し、周辺回路22が各画素に蓄積された信号電荷に応じた画素信号を読み出すことによって撮像を行う。
次に、図3を参照して、第1の実施形態に係る単位画素セル内のレイアウトについて説明する。図3は、第1の実施形態に係る単位画素セルC内のレイアウトを示す説明図である。なお、図3は、単位画素セルC内に配置される各構成要素を模式的に示している。
図3に示すように、単位画素セルCは、第1画素PC1および第2画素PC2が隣接して設けられる。第1画素PC1は、光電変換素子であるフォトダイオードP1を備え、第2画素PC2は、フォトダイオードP2を備える。
また、単位画素セルCは、フォトダイオードP1およびフォトダイオードP2の間に、各フォトダイオードから転送された信号電荷を保持するフローティングディフュージョンFを備える。フローティングディフュージョンFは、フォトダイオードP1およびフォトダイオードP2によって共有される。
単位画素セルCは、フォトダイオードP1とフローティングディフュージョンFとの間に転送ゲートT1を、フォトダイオードP2とフローティングディフュージョンFとの間に転送ゲートT2を備える。転送ゲートT1、T2は、所定の電圧が印加されると、フォトダイオードP1、P2に蓄積した信号電荷をフローティングディフュージョンFへ転送する。
また、単位画素セルCは、増幅トランジスタAMおよび行選択トランジスタADなどの画素トランジスタを備える。画素トランジスタは、フォトダイオードP1およびフォトダイオードP2によって共有される。
リセットトランジスタRは、ゲートRgがフローティングディフュージョンFに隣接する領域上に設けられ、ゲートRgに所定の電圧が印加されると、フローティングディフュージョンFの電位を初期電位にリセットする。ゲートRgと隣接するドレインRdは、第1画素PC1側に設けられる。
増幅トランジスタAMは、第2画素PC2内に設けられ、ゲートAMgは、フローティングディフュージョンFに接続されている。増幅トランジスタAMは、ゲートAMgに所定の電圧が印加されると、フローティングディフュージョンFから転送される信号電荷を増幅する。増幅トランジスタAMは、ソースAMs、ゲートAMgおよびドレインAMdを備える。
行選択トランジスタADは、増幅トランジスタAMに隣接して設けられ、ゲートADgに所定の電圧が印加されると、増幅トランジスタAMによって出力された信号電荷を垂直信号線へ出力する。行選択トランジスタADは、ソースADs、ゲートADgおよびドレインADdを備え、ソースADsは、ドレインAMdと隣接している。
また、単位画素セルC内の各素子が設けられる以外の領域には、素子分離領域S1、S2が設けられ、各素子を互いに電気的に分離する。素子分離領域S1、S2は、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)領域である。STI領域は、形成されたトレンチ内に絶縁部材を埋め込むことで形成される。
一般に、STI領域は、トレンチを形成したことによって生じる結晶欠陥に起因して、入射光とは無関係な電子(以下、暗電子と記載する)が画素内に生じる。かかる暗電子は、フォトダイオードに蓄積され、画素トランジスタによって出力されると、いわゆる暗電流として検出される。
ここで、図3に示すように、画素トランジスタが設けられない第1画素PC1の素子分離領域S1は、画素トランジスタが設けられる第2画素PC2の素子分離領域S2より大きい。このため、第1画素PC1に生じる暗電子は、第2画素PC2に生じる暗電子より多くなり、撮像画像中に輝度ムラや白傷を発生させ、画質を劣化させる原因となる。
そこで、第1の実施形態に係る単位画素セルCは、不純物がドープされて入射光とは無関係に画素内に生じる暗電子の数を調整する調整領域AAを第1画素PC1内に備える。
調整領域AAは、第1画素PC1および第2画素PC2の素子分離領域の面積が略同一になるような面積の領域である。なお、調整領域AAは、素子分離領域S1によってフォトダイオードP1と電気的に分離され、画素トランジスタなどの信号電荷を処理するトランジスタが配置されない。
図3に示すように、調整領域AAは、例えば、第1画素PC1と第2画素PC2との素子のレイアウトが略対称になるように配置することができる。具体的には、調整領域AAは、リセットトランジスタRを挟んで増幅トランジスタAMおよび行選択トランジスタADに対向する第1画素PC1内に配置される。
また、調整領域AAの面積は、例えば、増幅トランジスタAMおよび行選択トランジスタADの面積とすることができる。そして、調整領域AAにN型の不純物をドープすることで、第1画素PC1に生じる暗電子は少なくなり、第2画素PC2に生じる暗電子と略均等になる。
次に、図4を参照して調整領域AAの断面および作用について説明する。図4は、第1の実施形態に係る単位画素セルCの模式的な断面を示す説明図である。図4(a)は、図3におけるA−A´線による第1画素PC1の模式的な断面を示す説明図である。図4(b)は、図3におけるB−B´線による第2画素PC2の模式的な断面を示す説明図である。図4(a)および図4(b)は、フォトダイオードP1、P2、素子分離領域S1、S2および調整領域AAを選択的に示している。
図4(a)に示すように、画素トランジスタが設けられない第1画素PC1は、シリコン層31上にP型の半導体層32が積層される。P型の半導体層32は、例えば、ボロン等のP型の不純物がドープされたシリコン層である。かかるP型の半導体層32は、内部にフォトダイオードP1を備える。
フォトダイオードP1は、例えば、リン(P)等のN型の不純物がドープされたN型の電荷蓄積領域33aと、ボロン(B)等のP型の不純物がドープされたP型のSi領域34とのPN接合によって設けられる。N型の電荷蓄積領域33aは、受光面(ここでは、上面)側から入射する光を光量に応じた信号電荷に光電変換して蓄積する領域である。
また、P型の半導体層32には、フォトダイオードP1と隣接する素子分離領域S1が設けられる。素子分離領域S1は、STI領域であり、入射光とは無関係な暗電子eを発生することがある。かかる暗電子eは、電荷蓄積領域33aへ流入すると、暗電流の原因となる。
ここで、例えば、第1画素PC1の電荷蓄積領域33aに蓄積される暗電子eの数(例えば、5個)は、図4(b)に示す第2画素PC2の電荷蓄積領域33bに蓄積される暗電子eの数(例えば、3個)より多くなることがある。
そこで、画素トランジスタが設けられない第1画素PC1は、素子分離領域S1によって分離された位置に、電荷蓄積領域33aと同一導電型であるN型の不純物がドープされた調整領域AAを備える。
図4(a)に示すように、N型の調整領域AAは、所定の電圧が印加されると、入射光とは無関係に生じた暗電子eを排出するドレインとして機能する。
これにより、調整領域AAは、電荷蓄積領域33aに暗電子eが流入するのを防止することができる。したがって、第1の実施形態に係る固体撮像装置14は、例えば、第1画素PC1および第2画素PC2に蓄積される暗電子eの数が略均等(例えば、3個)になり、各画素で検出される暗電流差が低減され、撮像画像の画質の劣化を抑制することができる。
ここで、各画素間で検出される暗電流「差」は低減されるが、暗電流自体は検出されるため、上述した後段処理部12は、検出された暗電流を除去する補正を行う。このとき、後段処理部12は、画素間の暗電流差が低減されているため、全画素同じ補正の処理を行うことができる。
また、調整領域AAにドープされるN型の不純物濃度は、電荷蓄積領域33aのN型の不純物濃度よりも低くする。これは、例えば、高濃度のN型の不純物をイオン注入すると、P型の半導体層32は、イオン注入によるダメージによって結晶欠陥が発生し、暗電子eが過剰に発生してしまうためである。かかる場合、調整領域AAは、画素間での暗電子eの数を均等にできなくなる。
次に、図5を参照して、実施形態に係る固体撮像装置14の製造方法について説明する。図5(a)〜(c)は、実施形態に係る固体撮像装置14の製造工程を示す説明図である。
なお、実施形態に係る固体撮像装置14の製造工程のなかで、各画素部分の製造工程以外は、一般的な固体撮像装置の製造工程と同様である。このため、ここでは、図4(a)に示す画素の一部の製造工程について説明し、その他の工程については、その説明を省略する。また、以下の説明では、図4に示す構成要素と同一の構成要素については、図4に示す符号と同一の符号を付することにより、その説明を省略する。
画素アレイ23を製造する場合には、まず、図5に(a)で示すように、ノンドープのシリコン層31上に、P型の半導体層32を形成する。ここでは、例えば、シリコン基板の表面からシリコン基板の内部へボロンをイオン注入してアニール処理を行うことによって、シリコン基板の表面から、後に複数の画素(図3参照)を形成するP型の半導体層32を形成する。
続いて、複数の画素を有する単位画素セルC(図3参照)内のP型の半導体層32における後に各素子を形成する領域を分離する位置に対して、例えば、RIE(Reactive Ion Etching)を行うことによって、トレンチを形成する。その後、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)によって、トレンチ内に酸化シリコンを堆積させて素子分離領域S1を形成する。
その後、図5(b)に示すように、素子分離領域S1によって分離されたP型の半導体層32の内部に、光電変換素子であるフォトダイオードP1の形成位置へリンをイオン注入してアニール処理を行うことによってN型の電荷蓄積領域33aを形成する。
そして、N型の電荷蓄積領域33aの受光面側(ここでは上面)に高濃度のボロンをイオン注入してアニール処理を行うことによってP型のSi領域34を形成する。N型の電荷蓄積領域33aおよびP型のSi領域34のPN接合によりフォトダイオードP1が形成される。なお、フォトダイオードは、半導体層における複数の画素それぞれに形成される。
続いて、図5(c)に示すように、フォトダイオードP1と素子分離領域S1を挟んで反対側に、リンをイオン注入してアニール処理を行うことによってN型の調整領域AAを形成する。この時、調整領域AAのN型の不純物濃度は、不純物のドーズ量を調整することで、N型の電荷蓄積領域33aの不純物濃度より低くなるようにする。これにより、図4(a)に示す画素トランジスタが設けられない第1画素PC1(図3参照)が完成する。
また、第2画素PC2(図を省略)には、後に画素トランジスタとなる領域に、CVDおよびドライエッチングによりゲートを形成する。続いて、リンをイオン注入することにより画素トランジスタの各ソースおよび各ドレインを形成する。
第1の実施形態によれば、固体撮像装置14の単位画素セルCは、画素トランジスタが設けられていない第1画素PC1に調整領域AAを備える。調整領域AAは、電荷蓄積領域33aと同一導電型であるN型の不純物がドープされ、入射光とは無関係に生じる暗電子を排出するドレインとして機能するため、蓄積する暗電子を平均化することができる。
これにより、固体撮像装置14は、電荷蓄積領域33aに蓄積される暗電子を少なくすることができる。また、固体撮像装置14は、暗電子の平均化により、検出される暗電流差が低減し、撮像画像の輝度ムラを低減することができる。
さらに、固体撮像装置14は、暗電流差が低減されることにより、暗電流を除去する補正が簡易になることで、撮像画像の白傷などの画質の劣化を抑制することができる。
なお、第1の実施形態に係るN型の調整領域AAは、第1画素PC1内で素子分離領域S1に囲まれ、独立して設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、N型のドレインRdの領域を拡大し、拡大した領域を調整領域AAとしてもよい。
かかる場合、調整領域AAの形成方法は、拡大した領域を含むドレインRdに高濃度不純物をイオン注入した後、拡大した領域に調整領域AAのための低濃度不純物をイオン注入してアニール処理を行うことによって形成する。
(第2の実施形態)
次に、図6および図7を参照して、第2の実施形態について説明する。図6は、第2の実施形態に係る単位画素セルCのレイアウトを示す説明図である。なお、図6は、単位画素セルC内に配置される各構成要素を模式的に示している。
第1の実施形態では、第1画素PC1にN型の調整領域AAを設けることで、暗電子を排出して調整した。一方、第2の実施形態は、第1の実施形態とは調整領域AAが設けられる画素およびドープされる不純物の導電型が異なる。
図6に示すように、第2の実施形態に係る調整領域AAは、第2画素PC2に設けられる。第2画素PC2は、信号電荷を処理する画素トランジスタが設けられる画素である。
そして、第2の実施形態に係る調整領域AAは、画素トランジスタが設けられる第2画素PC2に電荷蓄積領域33bと逆導電型であるP型の不純物がドープされる。これにより、調整領域AAは、暗電子を電荷蓄積領域33bへ供給する機能を備える。
次に、図7を参照して調整領域AAの断面および作用について説明する。図7は、単位画素セルCの模式的な断面を示す説明図である。
図7(a)は、図6におけるA−A´線による第2画素PC2の模式的な断面を示す説明図、図7(b)は、図6におけるB−B´線による第1画素PC1の模式的な断面を示す説明図である。
図7(a)に示すように、調整領域AAは、フォトダイオードP2とは素子分離領域S2を挟んで反対側に位置し、P型の不純物がドープされる。ここで、調整領域AAは、P型の不純物をイオン注入すると、P型の半導体層32は、イオン注入によるダメージによって結晶欠陥が発生し、暗電子eが生じる。
そして、第2の実施形態に係る調整領域AAは、かかる暗電子eを電荷蓄積領域33bへ供給する。これにより、電荷蓄積領域33bの暗電子eの数(例えば、5個)は、電荷蓄積領域33aの暗電子eの数(例えば、5個)と略均等になる。
しかしながら、電荷蓄積領域33bに蓄積された暗電子eの数は、調整領域AAから供給される暗電子eが含まれるため、画素間で検出される暗電流差はなくなるが、単位画素セルCの暗電流量としては多くなる。この時、後段処理部12は、暗電流を除去する補正を全画素同じ処理で行うことができるため、より簡易に補正を行うことができる。
次に、第2の実施形態に係る固体撮像装置14の製造方法について説明する。第2の実施形態の製造方法の説明は、第1の実施形態と重複する部分については説明を省略することとし、調整領域AAを設ける画素および不純物の導電型について説明する。
第2の実施形態に係る固体撮像装置14の製造工程では、画素トランジスタが設けられる第2画素PC2に調整領域AAを形成する。具体的には、調整領域AAは、P型の半導体層32の内部に、フォトダイオードP2とは素子分離領域S2を挟んで反対側の位置に、ボロンをイオン注入してアニール処理を行うことによってP型の不純物をドープする。
なお、調整領域AAのP型の不純物濃度は、不純物のドーズ量を調整することで、N型の電荷蓄積領域33bの不純物濃度より低くなるように調整する。これにより、図7(a)に示す第2画素PC2が完成する。
第2の実施形態によれば、固体撮像装置14の単位画素セルCは、画素トランジスタが設けられる第2画素PC2に調整領域AAを備える。調整領域AAは、電荷蓄積領域33bと逆導電型であるP型の不純物がドープされ、入射光とは無関係に生じる暗電子eを供給することで、蓄積される暗電子eを平均化することができる。
したがって、第2の実施形態に係る固体撮像装置14は、例えば、第1画素PC1および第2画素PC2に蓄積される暗電子eの数が略均等(例えば、5個)になり、各画素で検出される暗電流差が低減され、撮像画像の画質の劣化を抑制することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る固体撮像装置14について説明する。第1および第2の実施形態は、単位画素セルC内の画素間で暗電子eの数を調整するものであるが、第3の実施形態は、画素アレイ23全体での暗電子eの数を調整するものである。以下、図8および図9を参照して第3の実施形態について詳述する。
図8は、第3の実施形態に係る画素アレイ23を示す説明図である。図8に示すように、単位画素セルCは、画素アレイ23内に2次元に配列される。
ここで、画素アレイ23の周縁部23bの外側には、図示しないロジック回路を含む信号処理回路21が配置される。かかるロジック回路は、上述したイメージセンサ20から入力される画素信号に対して所定の信号処理を行う場合、発熱することがある。
このため、周縁部23bの単位画素セルCbは、発熱の影響によって単位画素セルCb内の電子が励起され、中央部23aの単位画素セルCaに比べて暗電子eが多く発生することとなる。
つまり、画素アレイ23全体で検出される暗電流は、中央部23aに比べ周縁部23bで多くなる。その結果、出力される撮像画像は、中央部に比べ周縁部が明るくなり、画質が劣化することがある。
そこで、第3の実施形態に係る固体撮像装置14は、中央部23aと周縁部23bとで調整領域AAの面積に差をつけることで暗電子eの数を調整する。
図9(a)は、画素アレイ23の中央部23aに配列される単位画素セルCaのレイアウトを示す説明図、図9(b)は、画素アレイ23の周縁部23bに配列される単位画素セルCbのレイアウトを示す説明図である。なお、図9は、N型の調整領域AAを第1画素PC1へ設ける場合について説明するが、これに限定されず、P型の調整領域AAを第2画素PC2へ設けてもよい。
図9(a)および(b)に示すように、周縁部23bの単位画素セルCbの調整領域AAbの面積は、中央部23aの単位画素セルCaの調整領域AAaの面積に比べて大きくなる。
具体的には、単位画素セルCaは、単位画素セルCbに比べ、調整領域AAaが小さくなることで、素子分離領域Saの面積は大きくなり、その結果、発生する暗電子eが多くなる。一方、単位画素セルCbは、単位画素セルCaに比べ、調整領域AAbが大きくなることで、素子分離領域Sbが小さくなり、その結果、発生する暗電子eが少なくなる。
したがって、第3の実施形態に係る画素アレイ23は、中央部23aと周縁部23bとで素子分離領域の面積を調整することで、撮像画像全体の暗電流差をなくすことができる。これにより、撮像画像の周縁部での画質の劣化を抑制することができる。
なお、第3の実施形態は、調整領域AAの面積差によって暗電子eの数を調整したが、生じる暗電子eが中央部に比べ周縁部で少なければよく、例えば、調整領域の不純物濃度を調整してもよいし、設ける調整領域の数を調整してもよい。
また、第3の実施形態は、調整領域AAbの面積を調整領域AAaの面積より大きくしたが、調整領域AAbの面積が調整領域AAaの面積より小さくてもよい。かかる場合、各調整領域の不純物濃度や設ける調整領域の数を調整することで生じる暗電子eの数を調整する。
また、上述した各実施形態に係る固体撮像装置14の単位画素セルCは、2画素の構造としたが、これに限定されるものではなく、単位画素セルが3画素以上の構造であってもよい。
かかる場合、単位画素セルは、画素トランジスタが設けられる一つの画素と、画素トランジスタが設けられない複数の画素とで構成される。実施形態に係る調整領域AAは、複数の画素にそれぞれ設けられることで、入射光とは無関係に生じる暗電子eの数を調整する。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
C,Ca,Cb 単位画素セル、 AA,AAa,AAb 調整領域、 S1,S2,Sa,Sb 素子分離領域、 14 固体撮像装置、 P1,P2 フォトダイオード、 33a,33b 電荷蓄積領域、 23 画素アレイ、 23a 中央部、 23b 周縁部、 R リセットトランジスタ、 AM 増幅トランジスタ、 AD 行選択トランジスタ。

Claims (4)

  1. 増幅トランジスタおよび行選択トランジスタを含む画素トランジスタが設けられる画素、および、前記画素トランジスタが設けられる画素以外の画素を含む複数の画素を有し、2次元に配列される単位画素セルを備え、
    前記単位画素セルは、
    前記複数の画素それぞれに設けられる光電変換素子と、
    前記画素トランジスタが設けられる画素以外の画素に設けられ、前記光電変換素子の電荷蓄積領域と同一導電型である不純物がドープされて画素内に生じる電子の数を調整する調整領域とを有し、
    前記調整領域は、
    不純物濃度が、前記光電変換素子の電荷蓄積領域の不純物濃度より低いこと
    を特徴とする固体撮像装置。
  2. 増幅トランジスタおよび行選択トランジスタを含む画素トランジスタが設けられる画素、および、前記画素トランジスタが設けられる画素以外の画素を含む複数の画素を有し、2次元に配列される単位画素セルを備え、
    前記単位画素セルは、
    前記複数の画素それぞれに設けられる光電変換素子と、
    前記画素トランジスタが設けられる画素に設けられ、前記光電変換素子の電荷蓄積領域と逆導電型である不純物がドープされて画素内に生じる電子の数を調整する調整領域とを有し、
    前記調整領域は、
    不純物濃度が、前記光電変換素子の電荷蓄積領域の不純物濃度より低いこと
    を特徴とする固体撮像装置。
  3. 増幅トランジスタおよび行選択トランジスタを含む画素トランジスタが設けられる画素、および、前記画素トランジスタが設けられる画素以外の画素を含む複数の画素を有し、2次元に配列される単位画素セルを形成すること、を含み、
    前記単位画素セルには、
    前記複数の画素それぞれに設けられる光電変換素子と、
    前記画素トランジスタが設けられる画素以外の画素に設けられ、前記光電変換素子の電荷蓄積領域と同一導電型である不純物をドープして画素内に生じる電子の数を調整する調整領域と、を形成し、
    前記調整領域は、
    不純物濃度が、前記光電変換素子の電荷蓄積領域の不純物濃度より低くなるように形成されること
    を特徴とする固体撮像装置の製造方法。
  4. 増幅トランジスタおよび行選択トランジスタを含む画素トランジスタが設けられる画素、および、前記画素トランジスタが設けられる画素以外の画素を含む複数の画素を有し、2次元に配列される単位画素セルを形成すること、を含み、
    前記単位画素セルには、
    前記複数の画素それぞれに設けられる光電変換素子と、
    前記画素トランジスタが設けられる画素に設けられ、前記光電変換素子の電荷蓄積領域と逆導電型である不純物をドープして画素内に生じる電子の数を調整する調整領域と、を形成し、
    前記調整領域は、
    不純物濃度が、前記光電変換素子の電荷蓄積領域の不純物濃度より低くなるように形成されること
    を特徴とする固体撮像装置の製造方法。
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