JP2017085067A - 固体撮像装置 - Google Patents

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松田 健司
Kenji Matsuda
健司 松田
仁彦 村野
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仁彦 村野
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Abstract

【課題】白傷の発生を低減することができる固体撮像装置を提供すること。
【解決手段】本発明の一つの実施形態によれば、固体撮像装置が提供される。固体撮像装置は、半導体層の表層部から半導体層の厚さ方向の深層部まで設けられ、全体としてのヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度よりも高い電荷蓄積領域を有する画素を備える。電荷蓄積領域は、ヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度よりも2倍以上高い領域が、電荷蓄積領域の深さ方向に対して半分以上を占める。
【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、固体撮像装置に関する。
近年、画素サイズの微細化に伴い、画素毎に半導体層内に設けられたN型の電荷蓄積領域を、半導体層の表面から深さ方向へ拡大させることで、蓄積可能な電子数の増加を実現した固体撮像装置がある。
かかる固体撮像装置では、半導体層の表層部から深層部までの広範囲に亘って、電荷蓄積領域を形成する不純物の導入がイオン注入などによって行われる。
このような不純物導入は、半導体層を構成するSi格子のバンド構造において、バンドギャップ中に中間準位を生み出し、伝導帯に電子を励起させることがある。かかる電子は、いわゆる暗電流として電荷蓄積領域から読み出されて、撮像画像中に白傷となって現れて画質劣化の原因となる。
特開2011−82329号公報
本発明の一つの実施形態は、白傷の発生を低減することができる固体撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の一つの実施形態によれば、固体撮像装置が提供される。固体撮像装置は、半導体層の表層部から半導体層の厚さ方向の深層部まで設けられ、全体としてのヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度よりも高い電荷蓄積領域を有する画素を備える。
図1は、実施形態に係るデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。 図2は、実施形態に係る固体撮像装置の概略構成を示すブロック図である。 図3は、実施形態に係る画素の立体的な構成を示す模式図である。 図4は、実施形態に係る図3におけるA−A’線による画素の模式的な断面を示す説明図である。 図5は、実施形態に係る画素のA−A’断面のN型の電荷蓄積領域におけるヒ素およびリンを含む不純物の濃度分布を示す模式図である。 図6は、実施形態の変形例1に係る画素のA−A’断面のN型の電荷蓄積領域におけるヒ素およびリンを含む不純物の濃度分布を示す模式図である。 図7は、実施形態の変形例2に係る画素のA−A’断面のN型の電荷蓄積領域におけるヒ素およびリンを含む不純物の濃度分布を示す模式図である。 図8は、実施形態の変形例3に係る画素のA−A’断面のN型の電荷蓄積領域におけるヒ素およびリンを含む不純物の濃度分布を示す模式図である。 図9は、実施形態の変形例4に係る画素のA−A’断面のN型の電荷蓄積領域における不純物の濃度分布を示す模式図である。 図10は、実施形態の変形例5に係る画素のA−A’断面のN型の電荷蓄積領域におけるヒ素およびリンを含む不純物の濃度分布を示す模式図である。 図11は、実施形態の変形例6に係る画素のA−A’断面のN型の電荷蓄積領域におけるヒ素を含む不純物の濃度分布を示す模式図である。 図12は、実施形態に係る画素に生じた白傷の個数を評価した試験結果を示す説明図である。 図13は、実施形態に係る画素に生じた白傷の個数を評価した試験結果を示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、実施形態に係る固体撮像装置について詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態に係る固体撮像装置14を備えるデジタルカメラ1の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、デジタルカメラ1は、カメラモジュール11と後段処理部12とを備える。
カメラモジュール11は、撮像光学系13と固体撮像装置14とを備える。撮像光学系13は、被写体からの光を取り込み、被写体像を結像させる。固体撮像装置14は、撮像光学系13によって結像される被写体像を撮像し、撮像によって得られた画像信号を後段処理部12へ出力する。かかるカメラモジュール11は、デジタルカメラ1以外に、例えば、カメラ付き携帯端末などの電子機器に適用される。
後段処理部12は、ISP(Image SigNal Processor)15、記憶部16および表示部17を備える。ISP15は、固体撮像装置14から入力される画像信号の信号処理を行う。かかるISP15は、例えば、ノイズ除去処理、欠陥画素補正処理、解像度変換処理などの高画質化処理を行う。
そして、ISP15は、信号処理後の画像信号を記憶部16、表示部17およびカメラモジュール11内の固体撮像装置14が備える後述の信号処理回路21(図2参照)へ出力する。ISP15からカメラモジュール11へフィードバックされる画像信号は、固体撮像装置14の調整や制御に用いられる。
記憶部16は、ISP15から入力される画像信号を画像として記憶する。また、記憶部16は、記憶した画像の画像信号をユーザの操作などに応じて表示部17へ出力する。表示部17は、ISP15あるいは記憶部16から入力される画像信号に応じて画像を表示する。かかる表示部17は、例えば、液晶ディスプレイなどである。
次に、図2を参照してカメラモジュール11が備える固体撮像装置14について説明する。図2は、実施形態に係る固体撮像装置14の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、固体撮像装置14は、イメージセンサ20と、信号処理回路21とを備える。
ここでは、イメージセンサ20が、入射光を光電変換する画素における入射光が入射する面とは逆の面側に配線層が形成される所謂裏面照射型CMOS(ComplemeNtary Metal Oxide SemicoNductor)イメージセンサである場合について説明する。
なお、本実施形態に係るイメージセンサ20は、裏面照射型CMOSイメージセンサに限定するものではなく、表面照射型CMOSイメージセンサや、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等といった任意のイメージセンサであってもよい。
イメージセンサ20は、周辺回路22と、画素アレイ23とを備える。また、周辺回路22は、垂直シフトレジスタ24、タイミング制御部25、CDS(相関二重サンプリング)26、ADC(アナログデジタル変換部)27、およびラインメモリ28を備える。
画素アレイ23は、イメージセンサ20の撮像光学系13からの光が入射する領域に設けられる。固体撮像装置14では、画素アレイ23が撮像領域となる。かかる画素アレイ23には、複数の画素が、水平方向(行方向)および垂直方向(列方向)へ2次元アレイ状(マトリックス状)に配置される。
そして、画素アレイ23は、各画素において入射光量に応じた信号電荷(例えば、電子)を発生させて、各画素内のN型の電荷蓄積領域に蓄積する。また、各画素は、N型の電荷蓄積領域が設けられるP型の半導体層の表層部に設けられるフローティングディフュージョン(以下、「FD」と記載する)と、FDに隣設される転送ゲートとを備える。
また、画素アレイ23は、各画素内のN型の電荷蓄積領域が、P型の半導体層の表層部からかかるP型の半導体層の厚さ方向の深層部まで延設されている。かかる画素アレイ23は、N型の電荷蓄積領域をP型の半導体層の表面から深さ方向へ拡大させることで、各画素の蓄積可能な電子数の増加を図っている。
そして、各画素は、転送ゲートに電荷読み出し信号による電圧が印加された場合に、N型の電荷蓄積領域からFDへ信号電荷を転送し、FDに転送された信号電荷の電荷量に応じた電圧の信号を、撮像画像における各画素の輝度を示す画素信号として出力する。
タイミング制御部25は、垂直シフトレジスタ24、CDS26、ADC27およびラインメモリ28に対して動作タイミングの基準となるパルス信号を出力する処理部である。垂直シフトレジスタ24は、アレイ(行列)状に2次元配列された複数の画素の中から信号電荷を読み出す画素を行単位で順次選択するための選択信号を画素アレイ23へ出力する処理部である。
画素アレイ23は、垂直シフトレジスタ24から入力される選択信号によって行単位で選択される各画素からCDS26へ、各画素に蓄積された信号電荷に応じた画素信号を出力する。
CDS26は、画素アレイ23から入力される画素信号から、相関二重サンプリングによってノイズを除去してADC27へ出力する処理部である。ADC27は、CDS26から入力されるアナログの画素信号をデジタルの画素信号へ変換してラインメモリ28へ出力する処理部である。ラインメモリ28は、ADC27から入力される画素信号を一時的に保持し、画素アレイ23における画素の行毎に信号処理回路21へ出力する処理部である。
信号処理回路21は、ラインメモリ28から入力される画素信号に対して所定の信号処理を行って後段処理部12へ出力する処理部である。信号処理回路21は、画素信号に対して、例えば、レンズシェーディング補正、傷補正、ノイズ低減処理などの信号処理を行う。
このように、イメージセンサ20では、画素アレイ23に配置される複数の画素が入射光を受光量に応じた量の信号電荷へ光電変換して蓄積し、周辺回路22が各画素に蓄積された信号電荷を画素信号として読み出すことによって撮像を行う。
ここで、一般的な各画素内のN型の電荷蓄積領域は、P型の半導体層の表層部から深層部までの広範囲に亘って、選択的にリン(P)あるいはヒ素(As)の不純物をイオン注入により導入することで形成される。
このような不純物導入は、半導体層を構成するSi格子のバンド構造において、バンドギャップ中に中間準位を生み出し、伝導帯に電子を励起させることがある。かかる電子は、いわゆる暗電流としてN型の電荷蓄積領域から読み出されて、撮像画像中に白傷となって現れて画質劣化の原因となる。
本願発明者は、電荷蓄積領域を形成するために注入されるリンの不純物が増加するほど、上記の白傷が増加していくことを見出した。
また、従来の画素は、N型の電荷蓄積領域の中層部および下層部がリンの不純物を導入して形成され、N型の電荷蓄積領域の表層部がヒ素の不純物を導入して形成されている。つまり、従来の画素は、電荷蓄積領域全体におけるリンの不純物濃度がヒ素の不純物濃度よりも高く、上記の理由により白傷が増加している。
そこで、実施形態に係るN型の電荷蓄積領域は、ヒ素およびリンの不純物を含み、電荷蓄積領域全体におけるヒ素の不純物濃度を、電荷蓄積領域全体におけるリンの不純物濃度よりも高くすることで、白傷の発生の低減を可能とした。次に、図3〜図5を参照して、本実施形態に係る画素アレイ23に設けられる画素23aについて説明する。
図3は、実施形態に係る画素23aの立体的な構成を示す模式図である。なお、図3では、実施形態に係る1個の単位画素23aの説明に必要な構成要素を選択的に示している。図4は、図3におけるA−A’線による画素23aの模式的な断面を示す説明図である。また、ここでは、便宜上、画素23aの光9が入射する側とは逆側を上とし、画素23aの光9が入射する側を下として説明する。
図3に示すように、画素23aは、P型の半導体層42による半導体基板4を備える。P型の半導体層42は、例えば、ボロン等のP型の低濃度の不純物がドープされたシリコンの層である。
図4に示すように、P型の半導体層42は、表層部(上層部)から厚さ方向の深層部(下層部)まで延設されたN型の電荷蓄積領域3を形成するためのN型不純物導入領域43を備え、表層部にN型のFD6を備える。
N型不純物導入領域43は、P型の半導体層42とのPN接合によってN型の電荷蓄積領域3を形成する。N型の電荷蓄積領域3は、受光面(ここでは、下面)側から入射する光9を光量に応じた信号電荷に光電変換して蓄積する領域である。
また、P型の半導体層42の上面には、N型の電荷蓄積領域3とN型のFD6との間の位置に、図示しないゲート絶縁膜を介して転送ゲート70が設けられる。また、P型の半導体層42は、転送ゲート70が位置する表層部に、N型のチャネル形成領域5を備える。
画素23aでは、N型の電荷蓄積領域3、FD6、ゲート絶縁膜、および転送ゲート70によって転送トランジスタ7が構成される。また、画素23aは、光9が入射する側の半導体基板4上に、図示しないカラーフィルタおよびマイクロレンズを備える。
上記したN型不純物導入領域43は、図4に示すように、ヒ素およびリンを含むN型の不純物濃度が、例えば、5段階の不純物濃度として、N――領域43a、N領域43b、N領域43c、N領域43d、およびN++領域43eで構成されている。N型の不純物濃度の大小関係は、N――領域43a<N領域43b<N領域43c<N領域43d<N++領域43eである。
具体的には、N++領域43eはP型の半導体層42の表層部に形成される。N領域43dはN++領域43eを覆うようにP型の半導体層42の表層部から中層部に亘って形成される。N領域43cはN領域43dを覆うようにP型の半導体層42の中下層部に主に形成される。
領域43bはN領域43cを覆うようにP型の半導体層42の下層部に主に形成される。N−−領域43aはN領域43bを覆うようにP型の半導体層42の下層部に主に形成される。
次に、図5〜図11を参照して、N型の電荷蓄積領域3におけるヒ素およびリンを含む不純物の濃度分布について説明する。なお、図5〜図11に示す構成要素のうち、図3および図4に示す構成要素と同一の構成要素については、図3および図4に示す構成要素と同一の符号を付すことにより、その詳細な説明を省略する。
また、図5〜図11では、N型の電荷蓄積領域3内に記載された円は、その領域におけるヒ素の不純物とリンの不純物との割合を示す円グラフである。また、円グラフにおける白色を示す領域はヒ素の不純物の割合を示しており、円グラフにおける黒色を示す領域はリンの不純物の割合を示している。
したがって、円グラフの全ての領域が白色である場合はその領域におけるヒ素の不純物濃度が100%を示しており、円グラフの全ての領域が黒色である場合はその領域におけるリンの不純物濃度が100%を示している。また、円グラフの4分の3の領域が白色で残りの4分の1の領域が黒色である場合は、その領域におけるヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度の2倍以上であることを示している。また、円グラフの4分の3の領域が黒色で残りの4分の1の領域が白色である場合は、その領域におけるヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度の1/2倍以下であることを示している。
先ず、ヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度よりも2倍以上高い領域が、N型の電荷蓄積領域3の深さ方向に対して半分以上を占める場合について説明する。図5は、実施形態に係る画素23aのA−A’断面のN型の電荷蓄積領域3におけるヒ素およびリンを含む不純物の濃度分布を示す模式図である。
図5に示すように、N型の電荷蓄積領域3は、表層部における上側部分がリンの不純物濃度が100%であり、表層部における下側部分および中層部がヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度の2倍以上である。また、N型の電荷蓄積領域3は、下層部における上側部分がヒ素の不純物濃度が100%であり、下層部における下側部分がヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度の1/2倍以下である。
具体的には、N型の電荷蓄積領域3のP型の半導体層42の深さ方向に対する長さをDとした場合、ヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度よりも2倍以上高い領域d1がD/2<d1となっている。
このように、画素23aは、ヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度よりも2倍以上高い領域d1をD/2以上とすることで、N型の電荷蓄積領域3全体におけるヒ素の不純物濃度を、N型の電荷蓄積領域3全体におけるリンの不純物濃度よりも高くしている。
したがって、上述した実施形態に係る画素23aは、N型の電荷蓄積領域3全体におけるヒ素の不純物濃度を、N型の電荷蓄積領域3全体におけるリンの不純物濃度よりも高くすることで、後述する実験結果に示すように、白傷の発生を低減することができる。
次に、ヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度よりも2倍以上高い領域が、N型の電荷蓄積領域3の全体を占める場合について説明する。図6は、実施形態の変形例1に係る画素23aのA−A’断面のN型の電荷蓄積領域3におけるヒ素およびリンを含む不純物の濃度分布を示す模式図である。
図6に示すように、N型の電荷蓄積領域3は、表層部、中層部および下層部がヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度の2倍以上である。具体的には、N型の電荷蓄積領域3のP型の半導体層42の深さ方向に対する長さをDとした場合、ヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度よりも2倍以上高い領域がD全部となっている。
このように、画素23aは、ヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度よりも2倍以上高い領域をD全部とすることで、N型の電荷蓄積領域3全体におけるヒ素の不純物濃度を、N型の電荷蓄積領域3全体におけるリンの不純物濃度よりも高くしている。
したがって、上述した実施形態に係る画素23aは、N型の電荷蓄積領域3全体におけるヒ素の不純物濃度を、N型の電荷蓄積領域3全体におけるリンの不純物濃度よりも高くすることで、後述する実験結果に示すように、白傷の発生を低減することができる。
次に、ヒ素の不純物濃度が100%の領域が、N型の電荷蓄積領域3の深さ方向に対して半分以上を占める場合について説明する。図7および図8は、実施形態の変形例2および変形例3に係る画素23aのA−A’断面のN型の電荷蓄積領域3におけるヒ素およびリンを含む不純物の濃度分布を示す模式図である。
図7に示すように、N型の電荷蓄積領域3は、表層部がヒ素の不純物濃度が100%であり、中層部がリンの不純物濃度が100%であり、下層部がヒ素の不純物濃度が100%である。
具体的には、N型の電荷蓄積領域3のP型の半導体層42の深さ方向に対する長さをDとし、表層部および下層部におけるヒ素の不純物濃度が100%である領域をd1およびd2とした場合、D/2<d1+d2となっている。
また、この例では、中層部がリンの不純物濃度が100%であるが、図8に示すように、中層部がヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度よりも2倍以上であってもよい。
このように、画素23aは、表層部におけるヒ素の不純物濃度が100%である領域d1と下層部におけるヒ素の不純物濃度が100%である領域d2とを合わせた領域をD/2以上とすることで、N型の電荷蓄積領域3全体におけるヒ素の不純物濃度を、N型の電荷蓄積領域3全体におけるリンの不純物濃度よりも高くしている。
したがって、上述した実施形態に係る画素23aは、N型の電荷蓄積領域3全体におけるヒ素の不純物濃度を、N型の電荷蓄積領域3全体におけるリンの不純物濃度よりも高くすることで、後述する実験結果に示すように、白傷の発生を低減することができる。
次に、ヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度よりも2倍以上高い領域とヒ素の不純物濃度が100%の領域とを合わせた領域が、N型の電荷蓄積領域3の深さ方向に対して半分以上を占める場合について説明する。図9よび図10は、実施形態の変形例4および変形例5に係る画素23aのA−A’断面のN型の電荷蓄積領域3におけるヒ素およびリンを含む不純物の濃度分布を示す模式図である。
図9に示すように、N型の電荷蓄積領域3は、表層部がヒ素の不純物濃度が100%であり、中層部における上側部分がヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度の2倍以上である。また、N型の電荷蓄積領域3は、中層部における下側部分および下層部における上側部分がヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度の1/2倍以下であり、下層部における下側部分がヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度の2倍以上である。
具体的には、表層部におけるヒ素の不純物濃度が100%である領域をd1とし、中層部における上側部分および下層部における下側部分のヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度の2倍以上である領域をd2およびd3とした場合、D/2<d1+d2+d3となっている。なお、Dは、N型の電荷蓄積領域3のP型の半導体層42の深さ方向に対する長さである。
また、この例では、中層部における下側部分および下層部における上側部分がヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度の1/2倍以下であるが、図10に示すように、かかる部分がヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度よりも2倍以上であってもよい。
具体的には、表層部におけるヒ素の不純物濃度が100%である領域をd1とし、中層部および下層部におけるヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度の2倍以上である領域をd2とした場合、d1+d2がD全部となっている。
このように、画素23aは、ヒ素の不純物濃度が100%である領域d1とヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度よりも2倍以上高い領域d2,d3とを合わせた領域をD/2以上とすることで、N型の電荷蓄積領域3全体におけるヒ素の不純物濃度を、N型の電荷蓄積領域3全体におけるリンの不純物濃度よりも高くしている。
したがって、上述した実施形態に係る画素23aは、N型の電荷蓄積領域3全体におけるヒ素の不純物濃度を、N型の電荷蓄積領域3全体におけるリンの不純物濃度よりも高くすることで、後述する実験結果に示すように、白傷の発生を低減することができる。
次に、ヒ素の不純物濃度が100%の領域が、N型の電荷蓄積領域3の全体を占める場合について説明する。図11は、実施形態の変形例6に係る画素23aのA−A’断面のN型の電荷蓄積領域3におけるヒ素を含む不純物の濃度分布を示す模式図である。
図11に示すように、N型の電荷蓄積領域3は、表層部、中層部および下層部がヒ素の不純物濃度が100%である。具体的には、N型の電荷蓄積領域3のP型の半導体層42の深さ方向に対する長さをDとした場合、ヒ素の不純物濃度が100%である領域がD全部となっている。
このように、画素23aは、ヒ素の不純物濃度が100%である領域をD全部とすることで、従来の画素であるN型の電荷蓄積領域の表層部に選択的にヒ素の不純物が導入されている場合に比べて、白傷の発生を低減することができる。
ここで、実施形態に係る画素23aに生じた白傷の個数を評価した試験結果について説明する。図12および図13は、実施形態に係る画素23aに生じた白傷の個数を評価した試験結果を示す説明図である。
図12における実施例1は、N型の電荷蓄積領域3において、ヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度よりも2倍以上高い領域とヒ素の不純物のみの領域とを合わせた領域が、N型の電荷蓄積領域3の深さ方向に対して半分程度である画素23aである。図12における比較例は、N型の電荷蓄積領域の中層部及び下層部がリンの不純物を導入して形成され、N型の電荷蓄積領域の表層部に選択的にヒ素の不純物が導入された従来の画素である。また、図12において、縦軸は画素に生じた白傷の個数を、比較例を1とした相対量で表している。
また、図13における実施例2は、N型の電荷蓄積領域3全体におけるヒ素の不純物濃度を、ほぼ100%とした画素23aである。図13における比較例は、図12における比較例と同様の従来の画素である。また、図13において、縦軸は画素に生じた白傷の個数を、比較例を1とした相対量で表している。
図12に示すように、実施例1の画素23aは、比較例の画素に比べて、画素に生じる白傷の個数が大幅に減少していることが確認された。つまり、N型の電荷蓄積領域3全体におけるヒ素の不純物濃度を、N型の電荷蓄積領域3全体におけるリンの不純物濃度よりも高くすることが画素に生じる白傷の発生を低減するために有効であることが分かる。
このことから、上述した実施形態に係る画素23aは、N型の電荷蓄積領域3全体におけるヒ素の不純物濃度を、N型の電荷蓄積領域3全体におけるリンの不純物濃度よりも高くすることで、白傷の発生を低減することができる。
また、図13に示すように、実施例2の画素23aについても、比較例の画素に比べて、画素に生じる白傷の個数が大幅に減少していることが確認された。つまり、N型の電荷蓄積領域3全体におけるヒ素の不純物濃度を、ほぼ100%とすることが画素に生じる白傷の発生を低減するために有効であることが分かる。
このことから、上述した実施形態に係る画素23aは、ヒ素の不純物濃度がほぼ100%である領域をN型の電荷蓄積領域3全部とすることで、白傷の発生を低減することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 デジタルカメラ、 11 カメラモジュール、 12 後段処理部、 13 撮像光学系、 14 固体撮像装置、 15 ISP、 16 記憶部、 17 表示部、 20 イメージセンサ、 21 信号処理回路、 22 周辺回路、 23 画素アレイ、 23a 画素、 24 垂直シフトレジスタ、 25 タイミング制御部、 26 CDS、 27 ADC、 28 ラインメモリ、 3 N型の電荷蓄積領域、 4 半導体層基板、 42 P型の半導体層、 43 N型不純物導入領域、 5 チャネル形成領域、 6 フローティングディフュージョン、 7 転送トランジスタ、 70 転送ゲート、 9 光

Claims (7)

  1. 半導体層の表層部から当該半導体層の厚さ方向の深層部まで設けられ、全体としてのヒ素の不純物濃度がリンの不純物濃度よりも高い電荷蓄積領域を有する画素
    を備えることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記電荷蓄積領域は、
    前記ヒ素の不純物濃度が前記リンの不純物濃度よりも2倍以上高い領域が、前記電荷蓄積領域の深さ方向に対して半分以上を占める
    ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記電荷蓄積領域は、
    前記ヒ素の不純物濃度が前記リンの不純物濃度よりも2倍以上高い領域が、前記電荷蓄積領域の全体を占める
    ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  4. 前記電荷蓄積領域は、
    前記ヒ素の不純物のみの領域が、前記電荷蓄積領域の深さ方向に対して半分以上を占めることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  5. 前記電荷蓄積領域は、
    前記ヒ素の不純物濃度が前記リンの不純物濃度よりも2倍以上高い領域と前記ヒ素の不純物のみの領域とを合わせた領域が、前記電荷蓄積領域の深さ方向に対して半分以上を占める
    ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  6. 前記電荷蓄積領域は、
    前記ヒ素の不純物濃度が前記リンの不純物濃度よりも2倍以上高い領域と前記ヒ素の不純物のみの領域とを合わせた領域が、前記電荷蓄積領域の全体を占めることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  7. 半導体層の表層部から当該半導体層の厚さ方向の深層部まで設けられ、ヒ素の不純物のみで形成される電荷蓄積領域を有する画素
    を備えることを特徴とする固体撮像装置。
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