JP6462363B2 - 容器入り液状製剤 - Google Patents

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Description

本発明は、容器入り液状製剤に関する。より具体的には、液切れが良好で、正確な滴下量と滴下位置で繰り返し滴下可能であり、優れた滴下性を備える容器入り液状製剤に関する。
口腔内や眼組織の衛生状態や健康状態を維持するために、口腔衛生剤や点眼剤等の液状製剤が使用されている。従来、これらの液状製剤については、製剤処方だけでなく、更に収容する容器についても使用簡便性等の観点から種々検討されている。例えば、特許文献1には、25℃での粘度が0.3〜20Pa・sの口腔内用製剤を、先端の内径が0.2〜3mmのノズル体を備える容器に収容することによって、口腔内用製剤を歯周ポケットに浸入させ易くなることが報告されている。
一方、従来、口腔衛生剤や点眼剤等の液状製剤の多くは、液滴状で滴下可能な滴下容器に収容され、適用対象部位に滴下して使用されている。このような滴下容器を使用する場合、液状製剤の滴下量が変わったり、滴下位置がずれたりすると、適用対象部位に液状製剤を連続的に滴下することが困難になるため、滴下容器には、液状製剤を正確に滴下できるような設計が求められる。また、口腔衛生剤や点眼剤等の液状製剤を滴下容器に収容して使用する場合、通常、滴下容器を斜め又は横向きにした状態で液状製剤を滴下させるため、滴下時に液状製剤が容器の開口部の外壁に沿って液だれして液切れが悪くなり易く、所定の適用対象部位に所定量を連続的に滴下することが困難という欠点がある。特に、口腔衛生剤では、口腔内への滴下時に、滴下容器を口の前に配するため視認し難くなり、しかも滴下容器を斜め又は横向きの状態にして口腔内に滴下させるため、滴下容器には、滴下量と滴下位置がより正確になるように優れた滴下性を備えさせることが求められる。
このような従来技術を背景として、滴下容器入り液状製剤において、液切れが良好で、正確な滴下量と滴下位置で繰り返し滴下可能にする、優れた滴下性を備える技術の開発が望まれている。しかしながら、従来、液状製剤の組成と滴下容器の構造の組み合わせの観点から、滴下性を改善する検討はなされていない。
特開2012-211125号公報
本発明の目的は、液切れが良好で、正確な滴下量と滴下位置で繰り返し滴下可能であり、優れた滴下性を備える容器入り液状製剤を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく、収容する液状製剤の組成と滴下容器の構造との関係について、鋭意検討を行ったところ、液状製剤に1価の低級アルコール、モノテルペン、及び水を含有させ、且つ前記液状製剤を収容する滴下容器として、液状製剤を収容する容器本体と前記容器本体に連結された滴下部とを備え、前記滴下部において、中心軸方向に垂直な面と滴下口の外壁面との角度(滴下口側から見た角度)が40〜90°である滴下容器を使用することによって、前記液状製剤の液切れが良好で、正確な滴下量と滴下位置で繰り返し滴下可能になり、優れた滴下性を備え得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 液状製剤が滴下容器に収容されてなる容器入り液状製剤であって、
前記液状製剤が、1価の低級アルコール、モノテルペン、及び水を含有し、
前記滴下容器が、
前記液状製剤を収容する容器本体と、
前記容器本体に連結され、前記液状製剤の滴下口を有する滴下部と、を備え、
前記滴下部は、前記容器本体の内部と前記滴下口とを連通する流路を有し、
前記滴下部の中心軸方向に垂直で前記滴下口を通る面と、前記滴下口の外壁面とが交差することで前記滴下口の内側に形成される角度が40〜90°である、
ことを特徴とする、容器入り液状製剤。
項2. 前記液状製剤が、多価アルコールを含有する、項1に記載の容器入り液状製剤。
項3. 前記滴下部において、中心軸の垂直方向における内壁面から外壁面までの距離が、滴下口の近傍において滴下口に向かって小さくなるように設定されている、項1又は2に記載の容器入り液状製剤。
項4. 前記滴下口の直径が2〜13mmである、項1〜3のいずれかに記載の容器入り液状製剤。
項5. 前記液状製剤における1価の低級アルコール含有量が10〜40重量%である、項1〜4のいずれかに記載の容器入り液状製剤。
項6. 前記液状製剤が口腔衛生剤である、項1〜5のいずれかに記載の容器入り液状製剤。
項7. 1価の低級アルコール、モノテルペン、及び水を含有する液状製剤を、
前記液状製剤を収容する容器本体と、
前記容器本体に連結され、前記液状製剤の滴下口を有する滴下部と、を備え、
前記滴下部は、前記容器本体の内部と前記滴下口とを連通する流路を有し、
前記滴下部の中心軸方向に垂直で前記滴下口を通る面と、前記滴下口の外壁面とが交差することで前記滴下口の内側に形成される角度が40〜90°である滴下容器に、
収容することを特徴とする、液状製剤の滴下性の向上方法。
本発明によれば、滴下容器を斜め又は横向きにした状態にして液状製剤を滴下させても、液切れが良好で、正確な滴下量と滴下位置で繰り返し滴下可能になっており、優れた滴下性を備えている。そのため、滴下時に滴下容器を視認し難い位置に配して斜め又は横向きの状態で滴下させる口腔衛生剤であっても、本発明によれば正確な滴下量と滴下位置で口腔内に滴下でき、利便性を高めることができる。
本発明の容器入り液状製剤で使用される滴下容器の一態様の断面図である。 本発明の容器入り液状製剤で使用される滴下容器における滴下部の一態様の断面図である。 発明の容器入り液状製剤で使用される滴下容器における滴下部の一態様の断面図である。 発明の容器入り液状製剤で使用される滴下容器における滴下部の一態様の断面図である。 従来の容器入り液状製剤で使用されている滴下容器における滴下部の一態様の断面図である。
1.容器入り液状製剤
本発明の容器入り液状製剤は、1価の低級アルコール、モノテルペン、及び水を含有する液状製剤が特定の構造の滴下容器に収容されていることを特徴とする。以下、本発明の容器入り液状製剤で使用する液状製剤及び滴下容器について詳述する。
液状製剤
本発明で使用される液状製剤は、1価の低級アルコール、モノテルペン、及び水を含有する。このような特定の組成を備える液状製剤を、後述する特定の構造の滴下容器に収容することによって、正確な滴下量と滴下位置で繰り返し滴下でき、優れた滴下性を備えることが可能になる。
液状製剤における1価の低級アルコールの種類については、液状製剤の製剤形態等を踏まえて適宜選択すればよいが、具体的には、エタノール、n-プロパノール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。これらの1価の低級アルコールは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組合せて使用してもよい。より一層優れた滴下性を備えさせるという観点から、好ましくはエタノール、イソプロピルアルコール、より好ましくはエタノールが挙げられる。
液状製剤における1価の低級アルコールの含有量については、液状製剤の製剤形態等を踏まえて適宜設定すればよいが、優れた滴下性を備えさせるという観点から、通常10〜50重量%、好ましくは20〜40重量%、より好ましくは20〜30重量%が挙げられる。
また、液状製剤に含有させるモノテルペンの種類については、液状製剤の製剤形態等を踏まえて適宜選択すればよいが、具体的には、メントール、メントン、シトラール、リモネン、カルボン、ジヒドロカルボン、ピネン、テルピネン、シメン、ゲラニオール、リナロール、チモール、ボルネオール、ペリルアルデヒド、シトロネラール、カンフル、シネオール、ネロール等が挙げられる。これらのモノテルペンは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、本発明において使用されるモノテルペンは、光学異性体が存在する場合、d体、l体、dl体のいずれであってもよい。これらのモノテルペンの中でも、より一層優れた滴下性を備えさせるという観点から、好ましくはメントール、メントン、シトラール、より好ましくはメントールが挙げられる。
液状製剤におけるモノテルペンの含有量については、液状製剤の製剤形態等を踏まえて適宜設定すればよいが、優れた滴下性を備えさせるという観点から、通常0.01〜4重量%、好ましくは0.1〜3重量%が挙げられる。
液状製剤における水の含有量については、液状製剤の製剤形態等を踏まえて適宜設定すればよいが、優れた滴下性を備えさせるという観点から、通常20〜95重量%、好ましくは50〜79重量%が挙げられる。
本発明で使用される液状製剤には、必要に応じて、多価アルコールが含まれていてもよい。従来技術では、多価アルコールは、液状製剤の滴下量にムラを生じさせ易く、滴下性を低下させる要因になっているが、本発明では、液状製剤に多価アルコールが含まれていても、このような多価アルコールの欠点を克服して、優れた滴下性を備えさせることが可能になる。
多価アルコールの種類については、液状製剤の用途等を踏まえて適宜選択すればよいが、例えば、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、1,3ブチレングリコール、ジプロピレングリコール等が挙げられる。これらの多価アルコールの中でも、グリセリンは、前記多価アルコールの欠点を十分に克服して、優れた滴下性を効果的に備えさせることができるので好適である。
液状製剤における多価アルコールの含有量については、液状製剤の製剤形態等を踏まえて適宜設定すればよいが、優れた滴下性を備えさせるという観点から、通常1〜40重量%、好ましくは5〜30重量%が挙げられる。
本発明で使用される液状製剤には、前述する成分の他に、その用途に応じて、他の添加成分を含んでいてもよい。
例えば、液状製剤が口腔衛生剤である場合には、必要に応じて添加される添加成分として、具体的には、消炎剤、グルコシルトランスフェラーゼ(GTase)阻害剤、プラーク抑制剤、知覚過敏抑制剤、歯石予防剤、粘稠剤、研磨剤、防腐剤、殺菌剤、抗菌剤、香料、甘味剤、清涼化剤、色素、消臭剤、界面活性剤、pH調整剤、緩衝剤、溶剤、安定化剤等が挙げられる。
また、例えば、液状製剤が眼科用製剤又は点耳剤である場合には、必要に応じて添加される添加成分として、具体的には、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、消炎剤、収斂剤、充血除去剤、サルファ剤、ビタミン類、アミノ酸類、溶解補助剤、等張化剤、安定化剤、キレート剤、pH調整剤、清涼化剤、保存剤、粘稠剤、緩衝剤、防腐剤、殺菌剤、抗菌剤、清涼化剤、界面活性剤、溶剤等が挙げられる。
本発明で使用される液状製剤の製剤形態については、滴下して使用されるものであることを限度として、特に制限されないが、例えば、口中清涼剤、液体歯磨剤、含嗽剤等の口腔衛生剤;点眼剤、洗眼剤、コンタクトレンズ装着液等の眼科用製剤;点耳剤等が挙げられる。これらの製剤形態の中でも、口腔衛生剤、点眼剤、とりわけ口中清涼剤は、滴下量と滴下位置が正確で優れた滴下性を備えることが強く要求されており、本発明で使用される液体製剤として好適である。
滴下容器
本発明では、前記液状製剤を収容する滴下容器として、前記液状製剤を収容する容器本体1と、前記容器本体1に連結され、前記液状製剤の滴下口21を有する滴下部2とを備え、前記滴下部2は、前記容器本体の内部と前記滴下口21とを連通する流路22を有し、前記滴下部2の中心軸方向に垂直で前記滴下口21を通る面B1と前記滴下口21の外壁面B2とが交差することで前記滴下口21の内側に形成される角度Xが40〜90°である滴下容器を使用する。このような特定組成の液状製剤と特定構造の滴下容器を組み合わせて使用することによって、液切れが良好で、液状製剤が正確な滴下量と滴下位置で繰り返し滴下可能になり、優れた滴下性を備えることができる。以下、図面を参照しつつ、本発明で使用される滴下容器について説明する。
本発明で使用される滴下容器において、容器本体1は、前記液状製剤を収容できるように中空状であればよい。容器本体1の容量については、収容する液状製剤の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば0.5〜20.0ml、好ましくは2〜12ml、更に好ましくは3〜6mlが挙げられる。
容器本体1の材質については、特に制限されないが、押圧によって弾性変形して収容している液状製剤を流出できるようにスクイズ性を備えているものが好ましく、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアリレート、ポリカーボネート、エチレン・ビニルアルコール共重合体等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、1種単独で使用してもよく、2種以上のポリマーブレンドとして使用してもよい。
また、本発明で使用される滴下容器において、滴下部2は、図1に示すように、前記容器本体1に連結されており、前記液状製剤を液滴状で滴下可能な滴下口21を有している。滴下部2は、図1に示すように、前記容器本体1の内部と前記滴下口21とを連通する流路22を備え、容器本体1に収容されている液状製剤を前記滴下口21まで通液し、前記流路22の末端に位置し、前記液状製剤の出口面となる滴下口21から液状製剤を滴下できるように構成されている。なお、図1では、便宜上、液状製剤については割愛している。
滴下口21の口径Lについては、滴下させる液状製剤の1滴当たりの量に応じて適宜設定すればよいが、例えば、直径が2〜13mm、好ましくは2〜7mm、より好ましくは2〜5mmが挙げられる。
滴下部において、中心軸の垂直方向における内壁面から外壁面までの距離Mは、図3に示すように、滴下口21の近傍で滴下口21に向かって小さくなるように設定しておいてもよい。前記距離Mは滴下部2の肉厚に該当しており、距離Mが滴下口21の近傍で滴下口21に向かって小さくなるように設定(即ち、滴下部2の肉厚が、滴下口21の近傍で滴下口に近づくにつれて小さくなるように設定)することによって、より一層優れた滴下性を備えさせることが可能になる。
また、滴下部2では、中心軸方向に垂直で前記滴下口21を通る面B1と、前記滴下口21の外壁面B2とが交差することで前記滴下口21の内側に形成される角度X(以下、「滴下口の外壁面形成角」と表記することもある)が40〜90°になるように構成されている。ここで、外壁面B2とは、滴下口21部分の外壁を形成している滴下部2の部位であり、前記液状製剤の滴下時には、液だれ等がない限り、液状製剤とは本来接触しない領域面である。図1に示すように、本発明において、滴下口21を形成している滴下部2の頂点近傍は、滴下部2の内壁B3に該当し、外壁面B2ではない。図2〜4に、中心軸方向に垂直で前記滴下口21を通る面B1、外壁面B2、及び滴下口の外壁面形成角Xの位置関係を示す。滴下口の外壁面形成角Xが、このような角度を満たすことによって、前記液状製剤の液切れが良好で、正確な滴下量と滴下位置で繰り返し滴下可能になり、優れた滴下性を備えることができる。より一層優れた滴下性を備えさせるという観点から、滴下口の外壁面形成角Xとして、好ましくは60〜80°が挙げられる。
本発明で使用される滴下容器において、前記容器本体1と前記滴下部2は、同一の素材で一体成形されていてもよく、また、前記滴下部2は、前記容器本体1とは異なる部材(ノズル)として前記容器本体1に取り付けられたものであってもよい。前記滴下部2を前記容器本体1とは異なる部材として取り付ける場合、滴下部2を形成する素材については、特に制限されず、成形性、容器本体との密着性等を勘案して適宜設定すればよいが、例えば、ポリエチレン(低密度ポリエチレンを含む)、ポリプロピレン等のポリオレフィン等の樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよく、2種以上のポリマーブレンドとして使用してもよい。
また、本発明で使用される滴下容器には、前記滴下口2を着脱可能にふさぐキャップ部を備えていることが好ましい。キャップ部は、嵌合、螺合等によって、容器本体又は滴下部の外周部に着脱可能に装着され、装着時に前記滴下口をふさぐような構造を備えていればよい。
2.液状製剤の滴下性の向上方法
本発明の液状製剤の滴下性の向上方法は、1価の低級アルコール、モノテルペン、及び水を含有する液状製剤を、特定の構造の滴下容器に収容することを特徴とする。本発明の液状製剤の滴下性の向上方法で使用される液状製剤及び滴下容器については、前記「1.容器入り液状製剤」の欄に記載する通りである。
以下に、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
試験例
1.容器入り液状製剤の調製
表2〜4に示す液状製剤(口中清涼剤)5.15mlを表1に示す容器1〜5に収容し、容器入り液状製剤を製造した。
Figure 0006462363
2.容器入り液状製剤の滴下性の評価
<滴下位置の正確性の評価>
水平面に対して45°及び22.5°の角度で、各容器入り液状製剤の滴下口が下向きになるように固定装置で固定し、滴下口から20cmの下方に方眼紙を設置した。この状態で、容器の胴部を指で押圧して、滴下口から液状製剤を1滴滴下させた。方眼紙上に滴下した液滴の中心点をマークした。この操作を5回繰り返し、2滴目の液滴の中心点を基準点として、3〜5滴目の液滴の中心点までの距離を滴下ブレ距離として測定した。また、コントロールとして、液状製剤の代わりに精製水を使用して、前記と同条件で滴下ブレ距離の測定を行い、以下の式に従って、各容器入り液状製剤についてコントロールに対する改善度を算出した。
Figure 0006462363
<滴下量の正確性の評価>
また、水平面に対して45°及び22.5°の角度で、各容器入り液状製剤の滴下口が下向きになるように固定装置で固定し、滴下口から20cmの下方に液滴回収容器を設置した。この状態で、容器の胴部を指で押圧して、滴下口から液状製剤を1滴滴下させた。液滴回収容器で回収された液滴の重量を測定し、1滴当たりの重量を測定した。この操作を5回繰り返し、2〜5滴目の各液滴の重量を測定した。また、コントロールとして、液状製剤の代わりに精製水を使用して、前記と同条件で2〜5滴目の各液滴の重量の測定を行い、以下の式に従って、各容器入り液状製剤についてコントロールに対する改善度を算出した。
Figure 0006462363
<液切れの評価>
水平面に対して30°の角度で、各容器入り液状製剤の滴下口が下向きになるように固定装置で固定し、容器の胴部を指で押圧して、1滴ずつ連続的に4滴を滴下させ、滴下時の液切れを以下の判定基準に従って評価した。
滴下時の液切れの判定基準
○:2滴の滴下までは滴下部の外壁に液だれが認められず、3滴を滴下した時点で、ほんの僅かに滴下部の外壁に液だれが認められたが、実用上全く問題にならない程度であった。
△:1滴の滴下までは滴下部の外壁に液だれが認められず、2滴を滴下した時点で、少し滴下部の外壁に液だれが認められたが、実用上問題にならない程度であった。
×:1滴を滴下した時点で、液状製剤が滴下部の外壁に液だれが認められ、実用上問題になる。
<評価結果>
得られた結果を表2〜4に示す。この結果から、1価の低級アルコール、モノテルペン、及び水を含有する液状製剤を、滴下口の外壁面形成角が40〜90°の範囲内にある滴下部を有する滴下容器に収容することによって、液切れが良好で、正確な滴下位置と滴下量で液滴を滴下できることが確認された(実施例1〜18)。一方、滴下口の外壁面形成角が40〜90°の範囲内にある滴下部を有する滴下容器を使用しても、収容する液状製剤において、1価の低級アルコール(エタノール)又はモノテルペンのいずれか一方でも欠いている場合には、液切れが悪く、しかも滴下位置と滴下量が不均一になり、滴下性が劣っていた(比較例1〜5)。更に、エタノール、モノテルペン、及び水を含有する液状製剤であっても、滴下口の外壁面形成角が90°を超える滴下部を有する滴下容器(従来汎用されている滴下容器)に収容すると、滴下性が劣っていた(比較例6〜8)。
また、滴下口の外壁面形成角が40〜90°の範囲内にある滴下部を有する滴下容器に、モノテルペンを含まず、1価の低級アルコール(エタノール)と多価アルコール(グリセリン)を含有する液状製剤を収容すると、1価の低級アルコール(エタノール)のみを含有する液状製剤(比較例1)に比べて滴下位置と滴下量が不均一になった(比較例4及び5)。これに対して、1価の低級アルコール(エタノール)、モノテルペン、及び多価アルコール(グリセリン)を含む液状製剤の場合には、滴下口の外壁面形成角が40〜90°の範囲内にある滴下部を有する滴下容器に収容すると、滴下位置と滴下量が均一で、優れた滴下性を備えることができていた。
Figure 0006462363
Figure 0006462363
Figure 0006462363
製剤例1〜12:容器入り口中清涼剤
表5及び6に示す処方例1〜12の口中清涼剤5mlを前記容器1に収容し、容器入り口中清涼剤を製造した。得られた容器入り口中清涼剤の滴下性を前記試験例1と同条件で評価したところ、いずれも、優れた滴下性を備えていることが確認された。
Figure 0006462363
Figure 0006462363
1 容器本体
2 滴下部
21 滴下口
22 流路
B1 滴下部の中心軸方向に垂直で滴下口を通る面
B2 滴下口の外壁面

Claims (7)

  1. 液状製剤が滴下容器に収容されてなる容器入り液状製剤であって、
    前記液状製剤が、エタノール、モノテルペン、及び水を含有し、
    前記滴下容器が、
    前記液状製剤を収容する容器本体と、
    前記容器本体に連結され、前記液状製剤の滴下口を有する滴下部と、を備え、
    前記滴下部は、前記容器本体の内部と前記滴下口とを連通する流路を有し、
    前記滴下部の中心軸方向に垂直で前記滴下口を通る面と、前記滴下口の外壁面とが交差することで前記滴下口の内側に形成される角度が40〜90°である、
    ことを特徴とする、容器入り液状製剤。
  2. 前記液状製剤が、多価アルコールを含有する、請求項1に記載の容器入り液状製剤。
  3. 前記滴下部において、中心軸の垂直方向における内壁面から外壁面までの距離が、滴下口の近傍において滴下口に向かって小さくなるように設定されている、請求項1又は2に記載の容器入り液状製剤。
  4. 前記滴下口の直径が2〜13mmである、請求項1〜3のいずれかに記載の容器入り液状製剤。
  5. 前記液状製剤におけるエタノール含有量が10〜40重量%である、請求項1〜4のいずれかに記載の容器入り液状製剤。
  6. 前記液状製剤が口腔衛生剤である、請求項1〜5のいずれかに記載の容器入り液状製剤。
  7. エタノール、モノテルペン、及び水を含有する液状製剤を、
    前記液状製剤を収容する容器本体と、
    前記容器本体に連結され、前記液状製剤の滴下口を有する滴下部と、を備え、
    前記滴下部は、前記容器本体の内部と前記滴下口とを連通する流路を有し、
    前記滴下部の中心軸方向に垂直で前記滴下口を通る面と、前記滴下口の外壁面とが交差することで前記滴下口の内側に形成される角度が40〜90°である滴下容器に、
    収容することを特徴とする、液状製剤の滴下性の向上方法。
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