JP2004217264A - エアゾール製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】薬液を液滴状に滴下して目的部位にのみ付与することができ、かつ液滴中に液化ガスを保持して自己冷却性能を有し、充分な冷却感が得られる滴下型エアゾール製品を提供する。
【解決手段】液化ガスを30重量%以上含有するエアゾール組成物と、エアゾール組成物を充填する耐圧容器と、耐圧容器の開口部に固着されるバルブと、バルブに装着される吐出部材とからなり、前記エアゾール組成物を吐出部材の吐出孔から自己冷却性能を有する液滴状に滴下することができるとともにその滴下量が0.1〜1.5g/10秒である滴下型エアゾール製品に関する。滴下される液滴の直径が0.1〜10mmであることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人体の患部に自己冷却性能を有する液体を液滴状に滴下することができる滴下型エアゾール製品に関する。さらに詳しくは、滴下される液滴が自己冷却性能を有し、患部を適度に冷却することができ、また、自己冷却性能を有する液体を目的部位にのみ付与することができる滴下型エアゾール製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の水虫薬や消炎鎮痛剤などの薬液を人体に使用する製品として、容器の胴部を指で摘んで、あるいは手のひらで握って滴下させる製品(以下、滴下型製品という)、ポンプ製品、またはエアゾール製品などがある。前記滴下型製品は、樹脂などの変形可能な容器に薬液を充填しており、容器の胴部を指で摘んで、あるいは手のひらで握って容器を変形させて薬液を滴下させている。前記滴下型製品の場合、指の間などの狭い患部に対しても正確に薬液を付与することができるとともに、滴下した液滴の数によって使用量がわかるため、安全かつ効果的に使用することができる。
【0003】
ポンプ製品は、ポンプ機構を備えた容器に薬液を充填しており、ポンプを作動させることにより薬液をミスト状または液状で吐出する。ポンプ製品の場合、一回の作動にて吐出される量が決まっているため、過度の使用を防止することができる。
【0004】
エアゾール製品は、耐圧性を有するエアゾール容器に薬液と薬液を噴射させる噴射剤(液化ガス)とを充填しており、噴射剤の作用(大気中に放出されると(噴射すると)液化ガスが気化してその容積が膨張し、薬剤を微細化させるフラッシング効果)により薬液を微細な霧状で吐出することができる。さらに、噴射剤として液化ガスを使用した場合には液化ガスの気化による冷却感が得られる。
【0005】
しかし、滴下型製品やポンプ製品は、薬液が常に空気と接触するため有効成分の安定性が悪くなったり、薬液が腐らないように防腐剤や殺菌剤などを多く配合する必要がある。また、冷却感が得られないため、使用感や効果が不充分である場合がある。
【0006】
エアゾール製品の場合、冷却効果を得るために液化ガスを多く配合すると噴射した粒子(以下、噴霧粒子という)がフラッシング効果により微細な霧状となり、目的部位(患部)以外に薬液が付着しやすく、使用者が吸引しやすくなるなどの問題がある。さらに、患部を過冷却しやすく痛みを感じる。一方、フラッシング効果がなく噴霧粒子を大きくするために、あるいは液滴状で吐出するために液化ガス量を少なくすると冷却感が得られにくく、使用感や効果が低下する。
【0007】
一方、エアゾール製品に装着する噴射部材のノズルの一部に凹み部を設け、エアゾール容器から噴射された内容物がノズル内部を通過するとき、前記凹み部に衝突することにより液滴状に吐出することができるエアゾール噴霧器用ノズルが開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、ノズルの先端に脱着自在に装着することができ、通路の中間部に邪魔板と通路の長手方向に複数の突状部を設け、液滴状に吐出することができるエアゾール噴霧器の噴射ノズル用噴射調整具が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、前記ノズルの場合、凹み部や邪魔板、突状部にエアゾール組成物を衝突させることにより液滴状に吐出することができるが、衝突時にノズル内でエアゾール組成物中の液化ガスが気化し、原液成分のみがノズル内に残るため、凹み部等の近辺で原液成分が残存しやすく衛生上好ましくない。さらに、原液成分のみが滴下されるため滴下される液滴の温度は高く、冷却効果が充分得られない。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−170525号公報(段落番号[0005])
【特許文献2】
特開2001−199487号公報(段落番号[0007])
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
薬液を液滴状に滴下して目的部位にのみ付与することができ、かつ液滴中に液化ガスを保持して自己冷却性能を有し、充分な冷却感が得られる滴下型エアゾール製品を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
液化ガスを30重量%以上含有するエアゾール組成物と、
エアゾール組成物を充填する耐圧容器と、
耐圧容器の開口部に固着されるバルブと、
バルブに装着される吐出部材とからなり、
前記エアゾール組成物を吐出部材の吐出孔から自己冷却性能を有する液滴状に滴下することができるとともにその滴下量が0.1〜1.5g/10秒である滴下型エアゾール製品に関する。
【0011】
さらに、滴下される液滴の直径が0.1〜10mmであることが好ましい。
【0012】
さらに、吐出部材の通路を通過するエアゾール組成物の流速が1〜100mm/秒であることが好ましい。
【0013】
さらに、滴下量と流速とが、式(1)で示される範囲であることが好ましい。
(滴下量/a)+(流速/b)=1 (1)
ここで、0.12≦a≦1.5、20≦b≦100である。
【0014】
さらに、液化ガス以外のエアゾール組成物の付着率が90重量%以上であることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、液化ガスを30重量%以上含有するエアゾール組成物と、
エアゾール組成物を充填する耐圧容器と、
耐圧容器の開口部に固着されるバルブと、
バルブに装着される吐出部材とからなり、
前記エアゾール組成物を吐出部材の吐出孔から自己冷却性能を有する液滴状に滴下することができるとともにその滴下量が0.1〜1.5g/10秒である滴下型エアゾール製品に関する。
【0016】
なお、自己冷却性能を有する液体とは、液体中(液滴中)に液化ガスを保持しており、吐出されてから患部に付着するまでの間、あるいは付着後も液化ガスが気化し続けて液滴自身を冷却するものをいう。
【0017】
エアゾール組成物は、液化ガスを30重量%以上含有しており、吐出されると自己冷却性能を有する液体となり、液滴状となって、患部に付着し、患部を冷却したり、有効成分、皮膜形成剤、または、その他の成分を付与する。
【0018】
エアゾール組成物に含まれる液化ガスは、自己冷却性能を有する液体、あるいはその一部となり、患部に冷却感を付与する。液化ガスは、吐出直後に一部が気化するように吐出することでエアゾール組成物自体を冷却し、液化ガス全量が瞬時に気化せずに液体の状態で存在する。
【0019】
液化ガスとしては、ノルマルブタン、イソブタン、プロパン、ジメチルエーテル、およびこれらの混合物などがあげられる。なかでも、優れた冷却効果を有する液滴状に吐出しやすくなる点で、25℃における蒸気圧が0.2〜0.6MPaであるものが好ましい。
【0020】
液化ガスの含有量は、エアゾール組成物中30重量%以上が好ましく、40重量%以上がより好ましい。噴射剤の含有量が30重量%未満では液滴の温度が高くなり、冷却効果が不充分となる。
【0021】
なお、エアゾール組成物は通常液化ガスを30重量%以上配合すると霧状に噴射されやすく、また、冷却感が強くなりすぎやすくなるが、本発明のように液化ガスの一部を気化させるように吐出することで液化ガスが液滴中に多く含まれ液滴が自己冷却性能を有し、患部を冷却することができる。
【0022】
有効成分としては、パラオキシ安息香酸エステル、塩化クロルヘキシジン、銀、フェノキシエタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムなどの殺菌・消毒剤、トルナフテート、硝酸ミコナゾール、硝酸エコナゾール、クロトリマゾールなどの抗真菌剤、サリチル酸メチル、カンフル、インドメタシン、ピロキシカム、フェルビナク、ケトプロフェンなどの消炎鎮痛剤、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、コラーゲン、ヒアルロン酸、乳酸ナトリウム、尿素などの保湿剤、酸化亜鉛、アラントインヒドロキシアルミニウム、クエン酸、乳酸などの収斂剤、アラントイン、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸ジカリウムなどの抗炎症剤、塩酸ジブカイン、塩酸テトラカイン、塩酸リドカイン、リドカインなどの局所麻酔剤、ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミンなどの抗ヒスタミン剤、リドカイン、クロタミトン、d−カンフルなどのかゆみ止め、1−メントール、カンフル、ハッカ油などの清涼剤、レチノール、dl−α−トコフェロール、パントテン酸などのビタミン類、ラウリル酸メタクリレート、ミリスチン酸アセトフェノン、茶エキスなどの消臭剤、アルミニウムクロロハイドレート、アラントインアルミニウムクロロハイドレート、酸化亜鉛などの制汗剤、N,N−ジエチル−m−トルアミド(ディート)などの害虫忌避剤、パラアミノ安息香酸、サリチル酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチルなどの紫外線吸収剤、α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、酢酸トコフェロールなどの酸化防止剤、ユーカリエキス、ユーカリオイル、セージエキス、茶エキス、海藻エキス、プラセンタエキスなどの抽出液、各種香料などがあげられる。
【0023】
有効成分の含有量は、エアゾール組成物中0.01〜10重量%が好ましい。有効成分の含有量が0.01重量%未満では有効成分の効果が得られにくく、10重量%をこえると有効成分によっては濃度が高くなりすぎ、悪影響を与える場合がある。なお、有効成分は液化ガス中に溶解、あるいは分散させてもよいが、溶媒に溶解あるいは分散させて配合することもできる。
【0024】
溶媒としては、精製水、イオン交換水、生理食塩水などの水、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコールなどの水性溶媒や、ペンタン、ヘキサン、流動パラフィン、ケロシン、スクワランなどの炭化水素、ミリスチン酸イソプロピル、コハク酸ジエトキシルエチルなどのエステル油、ジメチルポリシロキサンや環状シリコーンなどのシリコーン油などの油性溶媒を用いてもよい。
【0025】
溶媒のうち、液滴の温度を低く保ち、患部に付着した場合に患部を冷却する効果が高い点から、常温で蒸気圧を有し、単独でも冷却性能を有する冷却性溶媒を用いることが好ましい。なかでも、常温(25℃)で30〜760mmHgの蒸気圧をもつ溶媒が好ましい。
【0026】
冷却性溶媒としては、エタノールやイソプロパノールなどの炭素数が2〜3個の低級アルコール、ノルマルペンタン、イソペンタンなどの炭素数が5〜6個の低級炭化水素などがあげられる。
【0027】
冷却性溶媒を配合する場合の含有量は、エアゾール組成物中0.1〜60重量%が好ましく、1〜50重量%がより好ましい。冷却性溶媒の含有量が0.1重量%未満では液滴の温度を調整する効果が得られにくく、60重量%をこえると液化ガスの配合量が少なくなるため液滴の温度が高くなりやすく冷却効果が弱くなる傾向がある。また、患部での乾燥が遅くなり液だれしやすくなる。
【0028】
前記冷却性溶媒以外の溶媒を配合する場合の含有量は、エアゾール組成物中0.1〜50重量%が好ましい。溶媒の含有量が0.1重量%未満では有効成分を溶解させるあるいは分散させるには不充分な量となり、50重量%をこえると液化ガスの配合量が少なくなるため液滴の温度が高くなりやすく冷却効果が弱くなる。また、患部での乾燥が遅くなり液だれしやすくなる。
【0029】
皮膜形成剤は、滴下された液滴の箇所の確認や冷却感の持続、患部の保護などのための成分である。
【0030】
皮膜形成剤としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリウレタン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、アクリル樹脂、乳酸ポリマーやグリコール酸ポリマーなどのヒドロキシカルボン酸ポリマーがあげられる。
【0031】
皮膜形成剤を配合する場合の含有量は、エアゾール組成物中0.1〜10重量%が好ましい。皮膜形成剤の含有量が0.1重量%未満では患部に滴下後、皮膜が形成されにくく、皮膜形成の効果が得られにくい。10重量%をこえると噴射通路で詰まりやすくなる傾向がある。
【0032】
その他の成分としては、非イオン型界面活性剤や、陰イオン型界面活性剤、陽イオン型界面活性剤、両性型界面活性剤、シリコーン型界面活性剤、天然型界面活性剤などの各種界面活性剤、ホホバアルコール、セチルアルコール、イソステアリルアルコールなどの高級アルコール、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などの高級脂肪酸、オリーブ油、ホホバ油、ヤシ油などの油脂、ミツロウ、ラノリンなどのロウ類などの油成分、タルク、酸化亜鉛、カオリン、雲母、シリカ、ゼオライトなどの粉体などがあげられる。
【0033】
エアゾール組成物は、有効成分のみを、あるいは有効成分を溶媒に溶解、または分散させた原液を容器本体(耐圧容器)に充填したのち、バルブを取り付け液化ガスを充填し有効成分あるいは原液を液化ガスと溶解させることにより調製することができる。なお、さらに皮膜形成剤、その他成分を含有してもよい。また、予め耐圧性の調合タンクなどでエアゾール組成物を調製したのち、エアゾール容器に充填してもよい。
【0034】
次に図を用いて、本発明の滴下型エアゾール製品を説明する。
【0035】
図1は、本発明の滴下型エアゾール製品1に用いられるエアゾール容器と吐出部材16を表す一例である。
【0036】
エアゾール容器は、容器本体3と、容器本体3開口部に固着されるバルブ4とからなる。容器本体3は、耐圧性を有するものであれば特に限定はなく、たとえばポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂や、アルミニウムやブリキなどの金属、耐圧ガラスなどを用いることができる。図1に示す容器本体3は、透明なポリエチレンテレフタレート製であり、有底筒状の胴部5と、バルブ4を固着する開口部を有する頭部6とからなり、胴部5と頭部6とを熱溶着により一体にしている。なお容器本体3をブロー成形により一体成形してもよい。また容器本体3の形状は特に限定されず、従来の有底筒状以外にもたとえば図2に示すように球状としたり、図3に示すように細長いチューブ状としてもよい。
【0037】
バルブ4は、容器本体3の開口部にクリンプ(あるいはクリンチ)されるマウンティングカップ7と、該マウンティングカップ7中央に保持されるハウジング8と、ハウジング8内に上下自在に収容されるステム9と、ステム9のステム孔10を開閉するステムラバー11と、ステム9を常時上向きに付勢しステム孔10がステムラバー11によりシールされる位置に付勢するスプリング12と、ハウジング8の下端から容器底部に伸びているディップチューブ13とからなる。なお、ステム9を傾動可能とし、傾動したときにステム孔10が開閉され、エアゾール組成物2を滴下できるティルト式バルブを用いてもよい。
【0038】
なお、バルブ4として、ディップチューブ13やハウジング導入孔14、ステム通路15などのエアゾール組成物2が流れるバルブ4の通路に、樹脂焼結体(たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアセテート、メチルメタアクリレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリサルホンなどの樹脂を金型内で加圧、成形したのち、融点以下あるいは部分溶解する温度で加熱することにより成型した網目構造の合成樹脂製多孔質体)やスポンジ、ガラス繊維、マイクロビーズ、キャピラリーチューブさらには特開平7−132981号公報、実開昭54−13006号公報などに記載されている流量調整部材を挿入した流量調整バルブを用い、エアゾール組成物2の滴下量を調整することが好ましい。
【0039】
また、エアゾール組成物2の調製時や充填時などに混入したホコリやゴミ、さらには容器本体3やバルブ4に付着していたホコリやゴミなどにより流量調整部材28の通路が閉塞されないように、フィルター29を設けることが好ましい。フィルター29は例えば図1に示すようにフィルター29を通過したエアゾール組成物2が流量調製部材28に流れるように流量調整部材28より上流側に設けることが好ましい。
【0040】
エアゾール組成物2の滴下量としては0.1〜1.5g/10秒である。さらには0.15〜1.2g/10秒であることが好ましい。滴下量が0.1g/10秒未満の場合は吐出通路内部で液化ガスが全量気化しやすく、自己冷却性能を有する液滴状に滴下できなくなる。一方、滴下量が1.5g/10秒をこえるとミスト状となり吐出孔18から前方に勢いよく吐出され、液滴状に滴下できない。
【0041】
また、一回の吐出操作で一定量吐出する機構(たとえば特開平6−255688号公報、特開2001−114360号公報、実開平2−104861号公報、特開平2−242770号公報、特開昭60−119419号公報など)を備えた定量吐出バルブを用いてもよく、その場合、過度の使用を防止することができる。
【0042】
吐出部材16は、バルブ4のステム9を挿入するステム挿入口17、吐出孔18を有するノズル20、およびステム挿入口17から吐出孔18まで連通する通路19とを有する。吐出部材16は全体をポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネートなどの合成樹脂で成形してもよいが、吐出部材16の通路19となるノズル20などの通路部材21に熱伝導率の高い材質、たとえばステンレスやアルミニウムなどの金属を用い、さらに金属を熱伝導率の低い材質で覆ってもよい。この場合、エアゾール組成物2が通路19を流れるとき、液化ガスの一部が通路内で気化して通路19と通路内を流れているエアゾール組成物2とを冷却するが、通路19の外表面を通路部材21の熱伝導率より低い材質である被覆部材22で被覆することにより、外気の高い熱が通路19に伝わるのを防止してエアゾール組成物2を低い温度で維持し、液化ガスそのものあるいは液化ガスを多く含んだエアゾール組成物2を自己冷却性能を有する液滴24状に滴下しやすくする。
【0043】
熱伝導率の低い材質としては、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、テフロン(登録商標)、ナイロン6などの樹脂や、アクリルゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム、フッ素ゴムなどのゴム、コルクなどがあげられる。
【0044】
吐出部材16、特にノズル20の通路19は、その内径(断面積)により吐出時のエアゾール組成物2の流速を調整することができ、液化ガスそのものあるいは液化ガスを多量に含有したエアゾール組成物2を自己冷却性能を有する液滴24状に滴下しやすくする。通路19の内径としては0.5〜10mm、さらには1.0〜5mmであることが好ましい。通路19の内径が0.5mm未満の場合は滴下量を少なくしても流速が早くなり吐出孔18から前方に勢いよくミスト状に噴射されやすくなる。一方、10mmをこえると通路19内部で液化ガスの気化量が多くなり、液滴24状に滴下しにくくなる。なお、吐出部材16の通路19に前述の流量調整部材を設けて滴下量および流速を調整してもよい。
【0045】
吐出部材の通路を通過するエアゾール組成物2の流速としては1〜100mm/秒、さらには3〜80mm/秒であることが好ましい。流速が1mm/秒未満の場合は液化ガスが通路19内で全量気化しやすくなり、自己冷却性能を有する液滴24状に滴下しにくくなる傾向がある。一方、100mm/秒をこえると液滴24状とならずにミスト状で吐出孔18から軸線前方へ勢いよく吐出される傾向がある。
【0046】
特に、前述のエアゾール組成物2の滴下量(g/10秒)と流速(mm/秒)とは、式(1)で示される範囲にあることが好ましい。
(滴下量/a)+(流速/b)=1 (1)
ここで、0.12≦a≦1.5が好ましく、0.15≦a≦1.2であることがより好ましい。また、20≦b≦100が好ましく、30≦b≦80であることがより好ましい。
【0047】
図5のグラフにおいて、横軸が滴下量(g/10秒)、縦軸が流速(mm/秒)である。また、図5には、ノズル20の内径が3.0mmの場合の滴下量と流速の関係を示す直線h、ノズル20の内径が1.5mmの場合の滴下量と流速の関係を示す直線i、ノズル20の内径が1.0mmの場合の滴下量と流速の関係を示す直線jが描かれている。さらに、図5には、(滴下量/1.5)+(流速/100)=1を示す曲線m、(滴下量/0.12)+(流速/20)=1を示す曲線nが描かれている。
【0048】
図5のグラフにおいて、滴下量と流速の関係は、曲線m、曲線n、滴下量0.1(g/10秒)を示す直線、および流速1(mm/秒)を示す直線で囲まれる範囲内にあることが好ましい。
【0049】
図5より、ある内径を有するノズル20を用いてエアゾール組成物2を滴下した場合、滴下量と流速とは直線関係にあるが、ノズル内径が大きくなると液滴24となる滴下量の範囲が大きくなることがわかる。
【0050】
本発明の滴下型エアゾール製品1は、容器本体3にエアゾール組成物2を充填したのち、容器本体3の開口部にバルブ4を固着し、バルブ4に吐出部材16を装着することにより得ることができる。
【0051】
滴下型エアゾール製品1は、吐出部材16を押し下げる、あるいは指押し部23を傾動させることによりバルブ4のステム9が開放され、エアゾール容器内部と大気とが連通し、エアゾール容器内部にあるエアゾール組成物2はディップチューブ13からハウジング8内部に導入され、さらにステム孔10を通過して吐出部材16の通路19に移動する。このときエアゾール組成物2は流量調整部材などにより特定範囲の滴下量となるように調整され、さらに通路19を通過するときの流速が前述の範囲に調整されるため、吐出部材16の通路19内にて液化ガスの一部が気化して通路19内のエアゾール組成物2を冷却し、液化ガスそのものあるいは液化ガスを多く含んだエアゾール組成物2を自己冷却性能を有する液滴24状で吐出孔18から滴下することができる。
【0052】
滴下される液滴の直径は0.1〜10mmであることが好ましい。液滴の直径は0.5〜8mmがより好ましく、1〜7mmがさらに好ましい。滴下された液滴の直径が0.1mm未満では患部を充分冷却することができない傾向がある。ここで、液滴の直径とは吐出孔先端から落下した直後の液滴を写真撮影し、測定した値をいう。
【0053】
なお、液滴24状に滴下しやすくするために、図4−aのようにノズル20の先端に案内溝26と突起27を設けた吐出孔18とすることが好ましい。図4−bは、吐出部材16の指押し部23を指25で傾動させることによりエアゾール組成物2を吐出孔18から液滴24状に滴下することができる滴下型エアゾール製品1の使用例を示している。
【0054】
滴下された液滴24は、液化ガスを多く含んでいるため患部に付着するまで液化ガスが除々に気化し続けて液滴24を冷却し、低い温度に維持する。また、液滴24が患部に付着すると、患部の熱により液化ガスが短時間で気化し患部をさらに冷却することができると共に、短時間で乾燥するため液だれがない。さらに滴下される液滴24は、吐出孔18の軸線前方に勢いよく吐出されるのではなく、勢いが弱くほぼ自然落下に近い状態で滴下するため、患部にねらいを定めやすく目的部位にのみ付着させることができる。また、滴下された液滴は患部への付着性に優れており、液化ガスを除くエアゾール組成物の付着率は、90重量%以上である。なお、付着率は滴下量、エアゾール組成物中の液化ガスの割合、さらに付着した液滴から液化ガスが気化したのちの重量から算出することができる。
【0055】
【実施例】
つぎに、本発明の発泡性エアゾール組成物を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかわる実施例のみに限定されるものではない。
【0056】
実施例1
エアゾール組成物として25℃での蒸気圧が0.2MPaである液化石油ガス(ノルマルブタン、イソブタンの混合物)10gを図1に示すエアゾール容器(ポリエチレンテレフタレート製容器本体、満注量:30ml)に充填し、バルブのステムに吐出部材を装着しエアゾール製品を製造した。なお、バルブとしてはステム孔φ0.3、ハウジング導入孔φ0.3、ディップチューブに流量調整部材として樹脂焼結体を挿入し滴下量が0.35g/10秒となるものを用い、吐出部材としては通路内径が3mm、長さが3cmであるノズルを備えたものを用いた。なお、通路部材がポリプロピレン製のノズルを用いた。
【0057】
実施例2
エアゾール組成物として25℃での蒸気圧が0.35MPaである液化石油ガス(プロパン、ノルマルブタン、イソブタンの混合物)を用い、流量調整部材により滴下量が0.2g/10秒となるバルブを用いた以外は実施例1と同様にエアゾール製品を製造した。
【0058】
実施例3
エアゾール組成物として25℃での蒸気圧が0.50MPaである液化石油ガス(プロパン、ノルマルブタン、イソブタンの混合物)を用い、流量調整部材により滴下量が0.7g/10秒となるバルブを用いた以外は実施例1と同様にエアゾール製品を製造した。
【0059】
実施例4
エアゾール組成物としてノルマルブタンを用い、流量調整部材により滴下量が0.4g/10秒となるバルブを用いた以外は実施例1と同様にエアゾール製品を製造した。
【0060】
実施例5
エアゾール組成物としてジメチルエーテルを用い、流量調整部材により滴下量が0.7g/10秒となるバルブを用いた以外は実施例1と同様にエアゾール製品を製造した。
【0061】
実施例6
流量調整部材により滴下量が1.1g/10秒となるバルブを用いた以外は実施例1と同様にエアゾール製品を製造した。
【0062】
実施例7
流量調整部材により滴下量が1.2g/10秒となるバルブを用いた以外は実施例5と同様にエアゾール製品を製造した。
【0063】
実施例8
流量調整部材により滴下量が0.45g/10秒となるバルブを用い、さらに吐出部材として通路内径が1.5mm、長さが2cmであり、ポリプロピレン製ノズルを備えたものを用いた以外は実施例1と同様にエアゾール製品を製造した。
【0064】
実施例9
流量調整部材により滴下量が0.4g/10秒となるバルブを用い、さらに吐出部材として通路内径が1.5mm、長さが2cmであり、ポリプロピレン製ノズルを備えたものを用いた以外は実施例5と同様にエアゾール製品を製造した。
【0065】
実施例10
流量調整部材により滴下量が0.35g/10秒となるバルブを用い、さらに吐出部材として通路内径が1.0mm、長さが10cmであり、ステンレス製ノズルを備えたものを用いた以外は実施例1と同様にエアゾール製品を製造した。
【0066】
実施例11
流量調整部材により滴下量が0.3g/10秒となるバルブを用い、さらに吐出部材として通路内径が1.0mm、長さが10cmであり、ステンレス製ノズルを備えたものを用いた以外は実施例5と同様にエアゾール製品を製造した。
【0067】
実施例12
エアゾール組成物としてエタノール20重量%と25℃での蒸気圧が0.20MPaである液化石油ガス(ノルマルブタン、イソブタンの混合物)80重量%を用い、流量調整部材により滴下量が0.5g/10秒となるバルブを用いた以外は実施例1と同様にエアゾール製品を製造した。
【0068】
実施例13
エアゾール組成物としてエタノール20重量%とイソペンタン40重量%と25℃での蒸気圧が0.30MPaである液化石油ガス(プロパン、ノルマルブタン、イソブタンの混合物)40重量%を用い、流量調整部材により滴下量が0.45g/10秒となるバルブを用いた以外は実施例1と同様にエアゾール製品を製造した。
【0069】
実施例14
エアゾール組成物としてエタノール30重量%と25℃での蒸気圧が0.20MPaである液化石油ガス(ノルマルブタン、イソブタンの混合物)70重量%を用い、流量調整部材により滴下量が0.55g/10秒となるバルブを用いた以外は実施例1と同様にエアゾール製品を製造した。
【0070】
実施例15
エアゾール組成物としてエタノール40重量%と25℃での蒸気圧が0.2MPaである液化石油ガス(ノルマルブタン、イソブタンの混合物)60重量%を用い、流量調整部材により滴下量が0.5g/10秒となるバルブを用いた以外は実施例1と同様にエアゾール製品を製造した。
【0071】
比較例1
バルブとして滴下量が1.6g/10秒となるものを用いた以外は実施例1と同様にエアゾール製品を製造した。
【0072】
比較例2
バルブとして滴下量が1.6g/10秒となるものを用いた以外は実施例8と同様にエアゾール製品を製造した。
【0073】
比較例3
バルブとして滴下量が0.08g/10秒となるものを用いた以外は実施例8と同様にエアゾール製品を製造した。
【0074】
比較例4
バルブとして滴下量が1.6g/10秒となるものを用いた以外は実施例10と同様にエアゾール製品を製造した。
【0075】
比較例5
エアゾール組成物としてエタノール50重量%とイソペンタン25重量%、25℃での蒸気圧が0.30MPaである液化石油ガス(プロパン、ノルマルブタン、イソブタンの混合物)25重量%を用い、流量調整部材により滴下量が0.3g/10秒となるバルブを用いた以外は実施例1と同様にエアゾール製品を製造した。
【0076】
評価方法
得られたエアゾール製品を下記の項目について試験を行い、評価した。
結果を表1に示す。
【0077】
滴下量
エアゾール製品を25℃の恒温水槽に1時間保持したのち、吐出部材を10秒間押し下げてエアゾール組成物を滴下した。吐出前後の重量から滴下量(g/10秒)を算出した。
【0078】
流速
エアゾール組成物の滴下量とエアゾール組成物の比重、吐出部材の通路断面積より流速(mm/秒)を算出した。
【0079】
液滴の状態
吐出孔から滴下される液滴の状態を写真撮影し、評価した。
評価基準
◎1:直径が2〜5mmである液滴が1滴ずつ自然落下している。
◎2:直径が2〜5mmである液滴が短い間隔で1滴ずつ自然落下している。
○:直径が2〜5mmである液滴が1滴ずつ自然落下するが、極少量の小さな液滴が吐出孔よりやや前方に落下する。
△:直径が1〜2mmである液滴が1滴ずつ自然落下するが、少量の小さな液滴が吐出孔よりやや前方に落下する。
×:直径が1mm以下である多数の液滴が勢いよく多方向に散乱する(粗いミスト状)。
×1:棒状噴射に近く、液滴にならない。
×2:ほとんど全量が気化し、滴下されない。
【0080】
付着性
足の指の間(患部)に滴下したときの液滴が付着した部分について評価した。
評価基準
○:患部のみに液滴が付着した。
△:患部に大部分が付着したが、一部が患部以外に付着した。
×:患部以外への付着が多い。
【0081】
冷却感
20℃に調整した温度計に滴下し、液滴による温度低下を測定した。
カッコ内は足の指の間に滴下したときの冷却感の評価。
評価基準
◎:温度低下が15〜20℃。(非常に好適な冷却感が得られた。)
○:温度低下が10〜15℃。(好適な冷却感が得られた。)
△:温度低下が5〜10℃。(冷却感は得られたが、やや物足りない。)
×1:温度低下が5℃未満。(冷却感が物足りない。)
×2:温度低下が20℃以上(過冷却による痛みを感じる。)
【0082】
乾燥性
足の指の間に滴下したときの液滴の乾燥性を評価した。
評価基準
○:患部に付着後、非常に短時間で乾燥し、液だれしなかった。
△:患部に付着後、短時間で乾燥したが、やや液だれした。
×:患部に付着後、乾燥が遅く、液だれが多かった。
【0083】
評価結果
【0084】
【表1】
Figure 2004217264
【0085】
製品例1
以下に示すエアゾール組成物10gを図1記載のエアゾール容器に充填し、バルブのステムに図1に示す吐出部材を装着し、消炎鎮痛剤用滴下型エアゾール製品を製造した。
【0086】
<エアゾール組成物>
サリチル酸メチル 1.0
l−メントール 1.0
ユーカリオイル 0.5
1,3−ブチレングリコール 0.5
エタノール 3.0
液化石油ガス 残 部
合計 100.0(重量%)
【0087】
容器本体:ポリエチレンテレフタレート製(満注量:30ml)
バルブ :ステム孔φ0.3、ハウジング導入孔φ0.3、ディップチューブの先端にフィルターを装着。
吐出部材:通路内径が3mm、長さが3cmであるポリプロピレン製ノズルを備えている。ノズルの通路に流量調整部材を挿入(0.3g/10秒に調整)。
液化石油ガスの組成:25℃での蒸気圧が0.20MPaである液化石油ガス(ノルマルブタン、イソブタンの混合物)。
【0088】
吐出部材を押し下げると、吐出孔より直径2〜5mmの液滴を一滴ずつ滴下することができ、肩や首、腕、足、手足の関節などに好適に用いることができた。また、液滴をガラス板に滴下し、液化石油ガスが気化したのちの重量と、そのときの滴下量から液化石油ガス以外のエアゾール組成物の付着率を算出すると98.6重量%であった。
【0089】
製品例2
以下に示すエアゾール組成物10gを図2記載のエアゾール容器に充填し、バルブのステムに図2記載の吐出部材を装着し、かゆみ止め用滴下型エアゾール製品を製造した。
【0090】
<エアゾール組成物>
クロタミトン 0.5
ジフェンヒドラミン 1.0
酢酸トコフェロール 0.5
リドカイン 2.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.5
エタノール 5.0
液化石油ガス 残 部
合計 100.0(重量%)
【0091】
容器本体:ポリエチレンテレフタレート製(満注量:30ml)
バルブ :ステム孔φ0.3、ハウジング導入孔φ0.3、ディップチューブに流量調整部材を挿入(0.3g/10秒に調整)し、さらに先端にフィルターを挿着。
吐出部材:通路内径が2.5mm、長さが3cmであり、通路部材がステンレス、被覆部材がシリコーンゴムであるノズルを備えている。
液化石油ガスの組成:25℃での蒸気圧が0.30MPaである液化石油ガス(プロパン、ノルマルブタン、イソブタンの混合物)。
【0092】
吐出部材を押し下げると、吐出孔より直径2〜5mmの液滴を1滴ずつ滴下することができ、肩や首、腕、足などに好適に用いることができた。また、製品例1と同様に液化石油ガス以外のエアゾール組成物の付着率を算出すると97.5重量%であった。
【0093】
製品例3
以下に示すエアゾール組成物20gを図3記載のエアゾール容器に充填し、バルブのステムに図3記載の吐出部材を装着し、水虫用滴下型エアゾール製品を製造した。
【0094】
<エアゾール組成物>
クロトリマゾール 0.1
l−メントール 0.5
エタノール 9.4
ジメチルエーテル 残 部
合計 100.0(重量%)
【0095】
容器本体:アルミニウム製(満注量:50ml)
バルブ :ステム孔φ0.3、ハウジング導入孔φ0.3
ティルト式、倒立用(ディップチューブ無し)、ハウジング導入孔に流量調整部材を挿入(0.4g/10秒に調整)。
吐出部材:通路内径が3mm、長さが4cmであるポリアセタール製ノズルを備えている。
【0096】
吐出部材を傾動させると、吐出孔より直径2〜5mmの液滴を1滴ずつ滴下することができ、足の指の間に好適に用いることができた。また、製品例1と同様にジメチルエーテル以外のエアゾール組成物の付着率を算出したところ96.8重量%であった。
【0097】
製品例4
以下に示すエアゾール組成物20gを図3記載のエアゾール容器に充填し、バルブのステムに図3記載の吐出部材を装着し、水虫用エアゾール製品を製造した。
【0098】
<エアゾール組成物>
硝酸ミコナゾール 0.1
リドカイン 0.1
l−メントール 0.2
乳酸ポリマー 1.0
エタノール 7.0
精製水 3.0
ジメチルエーテル 残 部
合計 100.0(重量%)
【0099】
容器本体:アルミニウム製(満注量:50ml)
バルブ :ステム孔φ0.3、ハウジング導入孔φ0.3
ティルト式、倒立用(ディップチューブ無し)
吐出部材:通路内径が2.5mm、長さが4cmであるノズルを備えている。ノズルの通路に流量調整部材を挿入(0.3g/10秒に調整)
【0100】
吐出部材を傾動させると、吐出孔より直径2〜5mmの液滴を1滴ずつ滴下することができ、足の指の間(患部)に好適に用いることができた。また、液滴が乾燥したのち、付着面に皮膜が形成され、患部を保護することができた。また、製品例1と同様にジメチルエーテル以外のエアゾール組成物の付着率を算出したところ98.2重量%であった。
【0101】
【発明の効果】
液化ガスを30重量%以上含有するエアゾール組成物と、
エアゾール組成物を充填する耐圧容器と、
耐圧容器の開口部に固着されるバルブと、
バルブに装着される吐出部材とからなり、
前記エアゾール組成物を吐出部材の吐出孔から自己冷却性能を有する液滴状に滴下することができるとともにその滴下量が0.1〜1.5g/10秒である滴下型エアゾール製品により、薬液を液滴状に滴下して目的部位にのみ付与することができ、また、薬液の付着率は高く、かつ液滴中に液化ガスを保持して自己冷却性能を有し、充分な冷却感が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の滴下型エアゾール製品を表わす一例である。
【図2】本発明の滴下型エアゾール製品を表わす一例である。
【図3】本発明の滴下型エアゾール製品を表わす一例である。
【図4】吐出孔に案内溝および突起を有するノズルの一例、および滴下方法の一例である。
【図5】滴下量と流速の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 滴下型エアゾール製品
2 エアゾール組成物
3 容器本体
4 バルブ
5 胴部
6 頭部
7 マウンティングカップ
8 ハウジング
9 ステム
10 ステム孔
11 ステムラバー
12 スプリング
13 ディップチューブ
14 ハウジング導入孔
15 ステム通路
16 吐出部材
17 ステム挿入口
18 吐出孔
19 通路
20 ノズル
21 通路部材
22 被覆部材
23 指押し部
24 液滴
25 指
26 案内溝
27 突起
28 流量調整部材
29 フィルター
h ノズル内径が3.0mmの場合の滴下量と流速の関係を示す直線
i ノズル内径が1.5mmの場合の滴下量と流速の関係を示す直線
j ノズル内径が1.0mmの場合の滴下量と流速の関係を示す直線
m (滴下量/1.5)+(流速/100)=1を示す曲線
n (滴下量/0.12)+(流速/20)=1を示す曲線

Claims (5)

  1. 液化ガスを30重量%以上含有するエアゾール組成物と、
    エアゾール組成物を充填する耐圧容器と、
    耐圧容器の開口部に固着されるバルブと、
    バルブに装着される吐出部材とからなり、
    前記エアゾール組成物を吐出部材の吐出孔から自己冷却性能を有する液滴状に滴下することができるとともにその滴下量が0.1〜1.5g/10秒である滴下型エアゾール製品。
  2. 滴下される液滴の直径が0.1〜10mmである請求項1記載の滴下型エアゾール製品。
  3. 前記吐出部材の通路を通過するエアゾール組成物の流速が1〜100mm/秒である請求項1または2記載の滴下型エアゾール製品。
  4. 滴下量と流速とが、式(1)で示される範囲である請求項3記載の滴下型エアゾール製品。
    (滴下量/a)+(流速/b)=1 (1)
    ここで、0.12≦a≦1.5、20≦b≦100である。
  5. 液化ガス以外のエアゾール組成物の付着率が90重量%以上である請求項1、2、3または4記載の滴下型エアゾール製品。
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